JPH0797063B2 - 密封容器の密封不良および変形検出方法並びに装置 - Google Patents

密封容器の密封不良および変形検出方法並びに装置

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JPH0797063B2
JPH0797063B2 JP1141386A JP14138689A JPH0797063B2 JP H0797063 B2 JPH0797063 B2 JP H0797063B2 JP 1141386 A JP1141386 A JP 1141386A JP 14138689 A JP14138689 A JP 14138689A JP H0797063 B2 JPH0797063 B2 JP H0797063B2
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利隆 中野
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、内容物が密封されている罐詰用の罐や、ビー
ル等が封入されている所謂プルトップ罐、更には磁性材
料若しくは非磁性材料にて形成されている蓋体が嵌着さ
れている瓶詰用の瓶において、カシメ不良等が原因して
密封不良が生起されていたり、変形している場合に、当
該状態を検出する方法および装置に関するものである。
なお、密封容器やその蓋体が磁性材料にて形成されてい
る場合は、真空吸引若しくは磁気吸引を利用し、それら
が非磁性材料にて形成されている場合は専ら真空吸引を
利用するものである。
(ロ)従来の技術 従来、各種の罐(特に罐詰用の罐)の密封不良や変形を
検出するには、内容物が密封されている罐を、打罐士と
称される作業者が叩き、その際に発生する打罐音を聴覚
で識別して、密封不良や変形が存在するか否かを検出し
ていた。
この方法は、罐に密封不良や変形が存在する場合としな
い場合で、その打罐音の音程や音色が異なる点に着目し
て採用されているもので、比較的高精度に密封不良等を
検出できるが、専ら作業者の聴覚等に依存するものであ
るから、必然的に人によってバラツキが生じる。
また熟練者を早急に養成することは困難であった。
そこで、一般的な罐詰用の罐のように鉄製の罐の密封不
良等を検出する場合は、第2図にその正面図を示すよう
に、罐1をコンベア2上に載置し、その上部で電磁石3
を瞬間的にオン−オフさせて罐1の上面を叩いたと同様
の作用をなさしめ、この際に発生する打罐音をマイクロ
フォン4にて集音して、当該打罐音を予め記憶されてい
る音のデータと比較していた。即ち、前記打罐音が、予
め記憶されている音のデータと非類似の場合に、罐に密
封不良等が存在すると判断するのである。
しかしながら、この方法では、罐がアルミニウム等のよ
うに非磁性体材料にて形成されている場合は、電磁石3
を瞬間的にオン−オフさせても、罐1の上面が余り振動
せず、叩いたと同様の作用をなさしめることは困難であ
った。
また、打罐音のみに依存すると、罐の変形はあまり正確
には検出されなかった。
そこで、第3図に断面を示すように、罐1の上部に、静
電容量の変化を検出することによって、罐1の上面まで
の距離lを測定するセンサ5が備えられ、当該距離lを
計測することにより、密封不良等が存在するか否かを識
別していた。
即ち、罐詰用の罐1はその内部の圧力が大気圧よりも相
当低いので、通常はこの図に示す様に上面と下面の中央
部1a、1bが、大気圧によって若干陥没している。しかし
ながら、もしこの罐1に密封不良が生起されていたり、
変形(いずれかの側壁が極端に陥没することによって)
すると、この密封不良部から外気が進入したり、側壁の
陥没によって内部の圧力が上昇するので、前記距離lは
所定値より小となる。従ってこの距離lを測定すること
によって、密封不良等の存在の有無を一応識別すること
ができる。
第4図は、前記距離lとコンベア2の移動時間との関係
を示すグラフである。この図からも明らかなように、罐
1の中央部の距離の最大値l1を所定値と比較すれば良い
訳であるが、罐1に密封不良や陥没等の異常が存在しな
くとも、この距離lには相当のバラツキが生じているこ
とが分かってきた。
即ち第5図に拡大断面を示すように、製罐工程におい
て、必然的に罐1の周縁の立ち上がり部1cの高さMにバ
ラツキが生じ、罐1全体の高さLにバラツキが生じるか
ら、前記測定値lにも当然にバラツキが生じることにな
るのである。
(ハ)発明が解決しようとする課題 前述のように、第2図に示す従来の技術では、特定の種
類の罐しか検査できなかったり、また検出精度が低かっ
た。
また第3図ないし第5図に示す従来の技術では、罐の製
造工程中に生じるバラツキの影響を受けて正確に検出す
ることができなかった。
更に、何れの技術においても、密封不良等の検出は、罐
が室温となった状態でしかできなかった。
ところで、罐の内容物は一般的に食品であることが多
く、このような罐詰中の食品はその最終加工工程におい
て加熱殺菌されるものであるから、完成直後の缶詰はか
なり高温になっており、このような状態では、前述のよ
うに従来の技術で密封不良等を検出することはできなか
った。
従って、従来この種の検査は、罐詰が室温まで低下して
からバッチ処理されており、製造ライン中に組み込むこ
とはできず、製造工程中のネックとなっていた。
本発明はかかる従来の技術の有する課題に鑑みてなされ
たもので、罐の種類を問わず、高精度に密封不良等を検
出すると共に、罐詰の製造ラインにも組み込むことので
きる、検査方法および装置を実現せんとするものであ
る。
(ニ)課題を解決するための手段 第1の主要な発明は、密封容器の接合部を含まない壁面
の外側のみの気圧を減少させることによって、前記壁面
が外部へ膨出した場合に、当該膨出寸法を検出し当該膨
出寸法が所定寸法よりも大であるときは、前記密封容器
に密封不良が生起されていると判断することを特徴とす
る密封容器の密封不良検出方法である。
第2の主要な発明は、密封容器の接合部を含まない壁面
の外側のみの気圧を増大させることによって、前記壁面
が内部に陥没した場合に、当該陥没寸法を検出し当該陥
没寸法が所定寸法よりも大であるときは、前記密封容器
に密封不良が生起されていると判断することを特徴とす
る密封容器の密封不良検出方法である。
第3の主要な発明は、密封容器の接合部を含まない壁面
の外側のみに密着する吸引チャンバと、当該吸引チャン
バの内部に装着され前記壁面までの距離を計測するセン
サと、前記吸引チャンバ内の空気を吸引して減圧する減
圧手段と、減圧時における前記センサから前記壁面まで
の距離と非減圧時における前記センサから前記壁面まで
の距離との差をとり、当該差分を所定値と比較する比較
手段と、前記差分が所定値と異なる場合に前記密封容器
に密封不良が生起されていることを報知する手段とが具
備されていることを特徴とする密封容器の密封不良検出
装置である。
第4の主要な発明は、密封容器の接合部を含まない壁面
の外側のみに密着する加圧チャンバと、当該加圧チャン
バの内部に装着され前記壁面までの距離を計測するセン
サと、前記加圧チャンバ内に空気を送出して加圧する加
圧手段と、加圧時における前記センサから前記壁面まで
の距離と非加圧時における前記センサから前記壁面まで
の距離との差をとり、当該差分を所定値と比較する比較
手段と、前記差分が所定値と異なる場合に前記密封容器
に密封不良が生起されていることを報知する手段とが具
備されていることを特徴とする密封容器の密封不良検出
装置である。
なお、いずれの発明においても、密封容器の接合部を含
まない、とは、当該接合部を減圧もしくは加圧せず、ま
た、接合部が吸引チャンバ内や加圧チャンバ内に位置し
ない、ことを意味している。
(ホ)作 用 第1の主要な発明では、密封容器の接合部を含まない壁
面の外側のみの気圧を減少させるので、前記一側壁が外
部へ膨出するが、当該膨出寸法を検出しそれが所定寸法
と異なるときは、前記密封容器が圧力容器であっても、
また減圧容器であっても、変形しているか若しくは密封
不良が生起されていることになる。
第2の主要な発明では、密封容器の接合部を含まない壁
面の外側のみの気圧を増加させるので、前記一側壁が内
部に陥没するが、当該陥没寸法を検出しそれが所定寸法
と異なるときは、前記密封容器が圧力容器であっても、
また減圧容器であっても、変形しているか若しくは密封
不良が生起されていることになる。
第3の主要な発明では、減圧時におけるセンサから側壁
までの距離と非減圧時における前記センサから前記側壁
までの距離との差がとられ、当該差分を所定値と比較
し、前記差分が所定値と異なる場合に密封容器に密封不
良が生起されていることが報知される。
第4の主要な発明では、加圧時におけるセンサから外壁
までの距離と非加工時における前記センサから前記外壁
までの距離との差がとられ、当該差分を所定値と比較
し、前記差分が所定値と異なる場合に密封容器に密封不
良が生起穿設されていることが報知される。
(ヘ)実 施 例 第1図、第6図、第7図、第8図および第9図は本発明
を具体化した第1の実施例装置を示し、第1図および第
6図は相異なる態様の要部断面図、第7図は装置の全体
構成を示す正面図、第8図は装置の全体構成を示す平面
図、第9図はブロック図である。
これらの図において、罐詰用の罐1は、円形の回転イン
デックステーブル6の周縁近傍に固着されている位置決
台7上に載置されており、その上方に、下面の開口を有
する偏平円筒状の吸引チャンバ8がエアシリンダ9にて
上下動可能に備えられている。吸引チャンバ8の内側の
中央部には、静電容量型の距離検出センサ10が固着され
ている。また、前記吸引チャンバ8には、この吸引チャ
ンバ8内の空気を吸引して減圧するための、図示せぬ真
空ポンプに接続された空気吸引パイプ11が挿入固定され
ている。12はケースである。
而して、前記吸引チャンバ8が、第6図に示す状態から
垂下して罐1の上面に圧接され、かかる状態で吸引チャ
ンバ8内の空気が吸引され減圧されると、当該吸引チャ
ンバ8と罐1の上面にて区画されている空間の圧力が低
下する。そうすると、罐1の上面を上方に持ち上げる応
力が生起される。
この際、罐1に大型の陥没部や密閉不良が存在しない場
合、罐1の内部の圧力も低いので、罐1の上面はそれ程
持ち上がることはない。
しかしながら、罐1に密封不良が生起されている際に
は、罐1の内部の圧力が高くなり、場合によっては大気
圧と等しくなるので、罐1の上面がlだけ持ち上がるこ
とになる。
従って、先ず吸引チャンバ8内の空気が吸引される以前
の状態で、距離検出センサ10の下端部から罐1の上面ま
での距離を測定してその数値を記憶しておき、次いで吸
引チャンバ8内の空気が充分吸引され減圧された状態で
再度距離検出センサ10の下端部から罐1の上面までの距
離を測定し、その数値と前記記憶されている数値との差
を取れば、その差分が前記lとなる。
そしてこの差分の値lが予め与えられている数値以上で
あれば、当該罐1に密封不良が生起されている旨報知さ
れる。即ち、罐1に密封不良が生起されていると、前述
のように罐1の内部の圧力が高くなり、それにつれて前
記差分の値lが大となるので、その値lが所定の値以上
になるということは、罐1に密封不良が生起されている
ことになるのである。
また、罐1に大型の陥没部が形成されている場合にも、
罐1の内容積が減少し、それに反比例して内部の圧力が
上昇するので、前述の密封不良が生起されている場合と
同様に、罐1の上面がlだけ持ち上がることになる。従
って、この場合も前述と同様に検出されることになる。
なお、罐1に密封不良が生起されているか、又は大型の
陥没部が形成されているか、は判別し難いが、何れにし
ても不良品となるので、両者を厳密に判別する必要はな
い。
本実施例では、減圧時における距離検出センサ10から罐
1の上面までの距離と非減圧時における前記距離検出セ
ンサ10から前記罐1の上面までの距離との差がとられ、
当該差分を所定値と比較し、前記差分が所定値と異なる
場合に、罐1に密封不良が生起されているか、罐1が変
形していることが報知されので、プルトップ罐のように
罐1の上面に凹凸が形成されていても充分検出すること
ができる。これは、前記第3図ないし第5図に示す従来
の技術には到底期待しえない効果となる。
次に、第7図および第8図に従い、装置の全体構成につ
いて概説する。
13は装置本体で、この装置本体13の内部に駆動部や真空
ポンプ等が格納されている。前記装置本体13の上面に、
前述の回転インデックステーブル6が装着されている。
そして前記回転インデックステーブル6の上方にも、こ
の回転インデックステーブル6と同径でかつ同期して回
転するシリンダ保持テーブル14が備えられている。
前記シリンダ保持テーブル14には、前記回転インデック
ステーブル6に固着されている位置決台7に対応する位
置に、夫々前記エアシリンダ9が固設され、これらのエ
アシリンダ9のピストンロッド15の先端部に前記吸引チ
ャンバ8が固設されている。
前記回転インデックステーブル6の、罐1の供給部と排
出部に各々スターホイールと称される回転テーブル16、
17が回転可能に装着されている。18、19は夫々前記回転
テーブル16、17の回転軸である。前記回転テーブル16、
17の周縁部には、夫々罐1が一個ずつ入り得る凹所16
a、17aが削設されている。
また、罐1の供給部から排出部に渡って直線状のコンベ
ア2が延在しており、その上流側には、このコンベア2
によって搬送されて来た罐1を、前記回転テーブル16、
17の各凹所16a、17aのピッチに合致させるための、ピッ
チ調整用スクリュウコンベア20が備えられている。
21は制御ボックスである。
而して、前記直線状のコンベア2によって搬送されて来
た罐1は、スクリュウコンベア20にてそのピッチが調整
され、回転テーブル16に供給される。そして、前記回転
テーブル16にて約180゜回転された罐1は、前記回転イ
ンデックステーブル6の位置決台7上に移載される。
そして、前記罐1は、回転インデックステーブル6の回
転運動に沿って約320゜回転する間に、前述のようにし
て密封不良等の有無が検出される。
なお、検出後の罐1は第2の回転テーブル17に供給さ
れ、最後に前記直線状のコンベア2の下流側に載置さ
れ、更に下流方向へ搬送される。この際、密封不良等が
存在し不良と判断された罐1は、不良品排出用のエアシ
リンダ22にて前記直線状のコンベア2の外部(側方)に
排出される。
次に、第9図に示すブロック図に基き、密封不良等の検
出動作につき若干説明を加える。この図において、23は
CPUであって、このCPU23にバスライン27を介してROM2
5、RAM26が夫々接続されている。また、前記バスライン
27には、I/Oインターフェース24を介して距離検出セン
サ10やシリンダ22等の被制御機器が夫々接続されてい
る。
前記ROM25には、良品の罐1の前記差分の値lに対応す
る所定値が格納されており、RAM26には、前記距離検出
センサ10から転送されてきた減圧時における前記距離検
出センサ10から罐1の上面までの距離のデータと、非減
圧時における前記距離検出センサ10から前記罐1の上面
までの距離データが夫々一時的に格納される。そしてCP
U23によって両データの差をとると共に、当該差分を前
記ROM25に予め格納されている所定値と比較し、前記差
分が所定値よりも大であるときには、前述のようによう
当該罐1に密封不良等が存在することになるので、当該
罐1を排除するための信号が前記不良品排出用のエアシ
リンダ22に供給される。
前記実施例は、一般的な罐詰用の罐、即ち罐内部の圧力
が大気圧以下の罐の密封不良等を検出するものである
が、本発明方法や装置では、ビールや高温状態の罐等の
ように内部の圧力が大気圧よりも大である密封容器につ
いても密封不良等を検出することができる。
内部の圧力が大気圧よりも大である所謂圧力罐の場合、
当該罐の側壁には内部の圧力によって外方に膨出する応
力が加わっている。従って、当該罐の一側壁に、前記吸
引チャンバを圧接して、当該吸引チャンバ内の空気を吸
引して減圧すると、当該一側壁は内部の圧力と協働して
より外方に膨出する。
しかし、当該罐に密封不良が生起されている場合には内
部の圧力は低下しているので、前記吸引チャンバ内の空
気を吸引して減圧しても、一側壁はあまり外方には膨出
しない。
従って、この差を検出することによって、罐に密封不良
が生起されているか否かを識別することが可能となる。
なお、罐に大型の陥没部が形成されている場合には内部
の圧力はより高くなるので、前記一側壁は密封不良が生
起されている場合とは逆方向に、即ち通常状態より更に
外方には膨出するので、この膨出状態を検知することに
よって罐が変形しているか否かを識別することが可能と
なる。
更に、上記実施例では、いずれも罐の一側壁に吸引チャ
ンバを圧接して、当該吸引チャンバ内の空気を吸引して
減圧することによる当該一側壁の外方への膨出状態を検
知するものであるが、前記吸引チャンバ内に圧縮空気を
送出することによってこれを加圧チャンバとして利用し
ても、前記罐にピンホール等が存在しているか否かを識
別することが可能となる。
即ち、罐が前述のような一般的な罐詰用の罐である場
合、罐の一側壁に加圧チャンバを圧接して、当該加圧チ
ャンバ内に圧縮空気を送出して加圧すると、罐に密封不
良等が存在していないときには前記一側壁は陥没する
が、罐の内圧も上がるため、当該陥没量は少ない。しか
しながら密封不良等が存在しているときには、罐内部の
圧力は変化しないので、前記一側壁はより多く陥没す
る。
従って、加圧時における距離検出センサから罐の上面ま
での距離と、非加圧時おける前記距離検出センサから前
記罐の上面までの距離との差をとり、当該差分を所定値
と比較し、前記差分が所定値と異なる場合に、罐に密封
不良が生起されていたり、罐が変形していることを知得
することができる。
更に、罐が前述のようなビール用の罐や、加熱されてい
るような圧力罐の場合、罐の一側壁に加圧チャンバを圧
接して、当該加圧チャンバ内に圧縮空気を送出して加圧
すると、罐に密封不良等が存在していないときには罐内
部の圧力が高いので前記一側壁はあまり陥没しないが、
密封不良等が存在しているときには罐内部の圧力が低く
なるので前記一側壁はより多く陥没する。
従って、この場合も、加圧時における距離検出センサか
ら罐の上面までの距離と、非加圧時おける前記距離検出
センサから前記罐の上面までの距離との差をとって、当
該差分を所定値と比較し、前記差分が所定値と異なる際
に、罐に密封不良が生起されていたり、罐が変形してい
ることを知得することができる。
(ト)発明の効果 本発明では、打罐音に依存することなく、罐の密封不良
や変形を検出することができるので、従来のように、特
殊な技能を有する打罐士を養成する必要はなく、常時正
確に密封不良等を検出することができる。
また、罐は磁性体材料にて形成されていなくともよく、
ビール罐のようにアルミニウム製のものでも、またプラ
スチックやガラス製の罐でも確実に検査することができ
る。
更に、罐の膨出部(または陥没部)の膨出寸法(または
陥没寸法)は、減圧時(または加圧時)と非減圧時(ま
たは非加圧時)とで、同一の部位にて測定されるので、
従来の技術のように罐の周縁の立ち上がり部の高さや、
罐全体の高さにバラツキがあっても、このバラツキの影
響は全く受けない。
更にまた、ビール用の罐等の圧力罐の検査も可能となる
と共に、加熱された状態の罐も、そのままの状態で密封
不良等の検出ができるので、従来の技術のようにバッチ
処理をすることなく、製造ライン中に組み込むことがで
きる。
従って、従来生産工程中のネックとなっていた密封不良
等の検出工程が改善され、生産効率が格段に向上する。
更にまた、所謂プルトップ罐のように、被測定部に凹凸
が形成されていても、これを検査し得る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第6図ないし第9図は本発明の第1の実施
例を現し、第2図ないし第5図は従来の技術を説明する
ための図であって、第1図は要部断面図、第2図は正面
図、第3図は要部断面図、第4図はグラフ、第5図は要
部拡大断面図、第6図は要部断面図、第7図は装置の全
体構成を示す正面図、第8図は第7図に対応する平面
図、第9図はブロック図である。 1……罐(密封容器)、2……コンベア、3……電磁
石、4……マイクロフォン、5……センサ、6……回転
インデックステーブル、7……位置決台、8……吸引チ
ャンバ(加圧チャンバ)、9……エアシリンダ、10……
距離検出センサ、11……空気吸引パイプ、12……ケー
ス、13……装置本体、14……シリンダ保持テーブル、15
……ピストンロッド、16、17……回転テーブル、18、19
……回転軸、20……スクリュウコンベア、21……制御ボ
ックス、22……エアシリンダ、23……CPU、24……I/Oイ
ンターフェース、25……ROM、26……RAM、27……バスラ
イン、。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部の圧力が大気圧以下の、接合部を有す
    る密封容器の密封不良検出方法において、 前記密封容器の、前記接合部を含まない壁面の外側のみ
    の気圧を減少させることによって、前記壁面が外部へ膨
    出した場合に、当該膨出寸法を検出し当該膨出寸法が所
    定寸法よりも大であるときは、前記密封容器に密封不良
    が生起されていると判断することを特徴とする密封容器
    の密封不良検出方法。
  2. 【請求項2】内部の圧力が大気圧以下の、接合部を有す
    る密封容器の密封不良検出方法において、 前記密封容器の前記接合部を含まない壁面の外側のみの
    気圧を増大させることによって、前記壁面が内部に陥没
    した場合に、当該陥没寸法を検出し当該陥没寸法が所定
    寸法よりも大であるときは、前記密封容器に密封不良が
    生起されていると判断することを特徴とする密封容器の
    密封不良検出方法。
  3. 【請求項3】内部の圧力が大気圧より大である接合部を
    有する密封容器の密封不良検出方法において、 前記密封容器の前記接合部を含まない壁面の外側のみの
    気圧を減少させることによって、前記壁面が外部へ膨出
    した場合に、当該膨出寸法を検出し当該膨出寸法が所定
    寸法よりも大であるときは、前記密封容器に密封不良が
    生起されていると判断することを特徴とする密封容器の
    密封不良検出方法。
  4. 【請求項4】内部の圧力が大気圧より大である接合部を
    有する密封容器の密封不良検出方法において、 前記密封容器の前記接合部を含まない壁面の外側のみの
    気圧を増大させることによって、前記壁面が内部に陥没
    した場合に、当該陥没寸法を検出し当該陥没寸法が所定
    寸法よりも大であるときは、前記密封容器に密封不良が
    生起されていると判断することを特徴とする密封容器の
    密封不良検出方法。
  5. 【請求項5】内部の圧力が大気圧以下の密封容器の変形
    を検出する方法において、 前記密封容器の少なくとも一側壁の外側の気圧を減少さ
    せることによって、前記一側壁が外部へ膨出した場合
    に、当該膨出寸法を検出し当該膨出寸法が所定寸法より
    も大であるときは、前記密封容器の少なくとも一部が陥
    没変形していると判断することを特徴とする密封容器の
    変形検出方法。
  6. 【請求項6】内部の圧力が大気圧以下の密封容器の変形
    を検出する方法において、 前記密封容器の少なくとも一側壁の外側の気圧を増大さ
    せることによって、前記一側壁が内部に陥没した場合
    に、当該陥没寸法を検出し当該陥没寸法が所定寸法より
    も大であるときは、前記密封容器の少なくとも一部が陥
    没変形していると判断することを特徴とする密封容器の
    変形検出方法。
  7. 【請求項7】内部の圧力が大気圧よりも大である密封容
    器の変形を検出する方法において、 前記密封容器の少なくとも一側壁の外側の気圧を減少さ
    せることによって、前記一側壁が外部へ膨出した場合
    に、当該膨出寸法を検出し当該膨出寸法が所定寸法より
    も大であるときは、前記密封容器の少なくとも一部が陥
    没変形していると判断することを特徴とする密封容器の
    変形検出方法。
  8. 【請求項8】内部の圧力が大気圧よりも大である密封容
    器の変形を検出する方法において、 前記密封容器の少なくとも一側壁の外側の気圧を増大さ
    せることによって、前記一側壁が内部に陥没した場合
    に、当該陥没寸法を検出し当該陥没寸法が所定寸法より
    も大であるときは、前記密封容器の少なくとも一部が陥
    没変形していると判断することを特徴とする密封容器の
    変形検出方法。
  9. 【請求項9】接合部を有する密封容器の密封不良検出装
    置において、 前記密封容器の前記接合部を含まない壁面のみに密着す
    る吸引チャンバと、当該吸引チャンバの内部に装着され
    前記壁面までの距離を計測するセンサと、前記吸引チャ
    ンバ内の空気を吸引して減圧する減圧手段と、減圧時に
    おける前記センサから前記壁面までの距離と非減圧時に
    おける前記センサから前記壁面までの距離との差をと
    り、当該差分を所定値と比較する比較手段と、前記差分
    が所定値と異なる場合に前記密封容器に密封不良が生起
    されていることを報知する手段とが具備されていること
    を特徴とする密封容器の密封不良検出装置。
  10. 【請求項10】接合部を有する密封容器の密封不良検出
    装置において、 前記密封容器の前記接合部を含まない壁面のみに密着す
    る加圧チャンバと、当該加圧チャンバの内部に装着され
    前記壁面までの距離を計測するセンサと、前記加圧チャ
    ンバ内に空気を送出して加圧する加圧手段と、加圧時に
    おける前記センサから前記壁面までの距離と非加圧時に
    おける前記センサから前記壁面までの距離との差をと
    り、当該差分を所定値と比較する比較手段と、前記差分
    が所定値と異なる場合に前記密封容器に密封不良が生起
    されていることを報知する手段とが具備されていること
    を特徴とする密封容器の密封不良検出装置。
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