JPH0796397B2 - スク−タ−型自動二輪車のフレ−ム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、スクーター型自動二輪車のフレームの改良
に関する。

〔発明の技術的背景と問題点〕

スクーター型自動二輪車は、フレームを、使用場所に応
じて適切な強度を有する鋼管を選定し、これを所望の長
さ形状に切断曲げ加工したものを、溶着して結合して製
作している。そして、第３図に示すように、左右の対称
に形成した後フレームＡの前下端を、メインフレームＢ
の後端面側面に合せて溶着している。ところがこの構造
では、メインフレームＢの、後フレームＡ前端溶着部分
Ｃに応力集中が生じる。このため、メインフレームＢを
太く丈夫にしたり、メインフレームＢの、後フレームＡ
前端の溶着部分に、補強板を添えて溶着する等、フレー
ム全体の重量が増して車両性能に影響を及ぼすだけでな
く、製作も面倒で、製造コストを高くする不都合があ
る。

〔発明の目的〕

この発明は、かかる点に鑑み、応力の集中をさけて、メ
インフレームを軽量安価にできるスクーター型自動二輪
車のフレームを得ることを目的とする。

〔発明の構成〕

以下、本発明を第１図及び第２図に示す実施例によって
説明する。

メインフレーム１は、鋼管でできていて、前端に前ホー
クを取付けるヘッドパイプ２を溶着する。そして、後部
は、下方に下げて低い位置にしてある。後フレーム３
は、メインフレーム１より細い鋼管製で、左右対称に設
けてあり、前部が下方に下っていて、前端だけ、左右の
長さを変えてある。そして、左右の後フレーム３の前下
端をメインフレーム１の後部の左右側面に、前後に位置
をずらして溶着する。

しかして、メインフレーム１は、左右の後フレーム３の
前端長さを変えて、メインフレーム１に溶着する位置を
前後にずらしたので、集中応力を前後に分散できる。例
えば、小型のスクーターで、第３図の従来型のものが、
Ｃ点に17kg/mm²の応力に対して、本発明のものでは、15
kg/mm²程に集中応力を軽減できる。このため、メインフ
レーム１の強度が少くても耐え、補強板を添えることも
必要なくなって、軽量で安価にできる。尚、後フレーム
３の左右の長さを変えた部分は、運転者が足を置くフー
トボードの下側に隠れるので、体裁上の問題もない。

〔発明の効果〕

以上説明したように、この発明は、前端に前ホークを取
付けるヘッドパイプを溶着し、後部が下方に下ったメイ
ンフレームの後部に、左右の後フレームの前下端を前後
に位置をずらして溶着したので、メインフレームの後フ
レームを溶着する部分の応力集中を分散できて、強度が
低くても耐えることができるようになる。このため、補
強板が不要で、メインフレームを軽量にできて、車両性
能を向上できる。そして、フレームの製造コストも低減
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本発明の一実施例を示し、第１図は
斜視図、第２図は第１図Ｘ矢視部の拡大平面図、第３図
は従来例を示す第２図相当図である。 １……メインフレーム、２……ヘッドパイプ、３……後
フレーム。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前端に前ホークを取付けるヘッドパイプを
   溶着し、後部が下方に下ったメインフレームの後部に、
   左右の後フレームの前下端を前後に位置をずらして溶着
   したことを特徴とするスクーター型自動二輪車のフレー
   ム。