JPH0796055B2 - パチンコ機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、パチンコ機の遊技板に装着される特定の入賞
装置を開放させるゲームの成立を表示する表示装置の取
付装置につき改善を施したパチンコ機に関する。

［従来の技術］ 一般にパチンコ機は発射した球が遊技板前面の遊技部に
設ける入賞口に飛入したとき、一定数の賞球を遊技者に
放出し、入賞口に飛入しなかった場合には遊技部最下部
に設ける無効球口（アウト球口）に誘導して放出賞球が
ある間ゲームを継続して行えるように仕組んである。

しかし、入賞口に飛入したとき常に一定数の賞球の放出
しかなかったり、或は入賞口が一定しており、その飛入
条件が不動であると、ゲーム自体が単調になることから
現今のパチンコ機には入賞条件が変化する各種の入賞装
置が組込まれている。

この入賞条件が変化する入賞装置には飛入口が電気的に
或は機械的に広狭変化して入賞条件が変わるものや、特
定の入賞口或は球受部材に打球が飛入したとき、或は通
過したときこれを検出して一定の条件の下で入賞装置の
飛入口を例えば時間的に開放状態を継続させて、この間
打球の飛入が容易になるようにしたものが知られる。

後者の入賞装置はここ数年来注目されており、例えば特
公昭60−58983号、同60−58984号、特開昭59−230578号
公報等によってその具体的な提案がなされている一方、
広く実用化されている。

この特定の入賞装置は単独で使用されている例もある
が、特定の飛入口に打球が飛入したことを原因にして複
数の数字の組合せ、或は模様の組合せを行うようゲーム
を設定して、一定の組合せが完成したとき上記特定入賞
装置を開放させる構成が現在広く実用化されており、ま
たこのとき上記組合せを遊技板の遊技部に装備する表示
装置によって遊技者に視覚させゲームの進行を図るよう
にしたものが普及している。

前記各公報に記載されたパチンコ機もこの類に属するも
ので、遊技板にはゲームを設定するための表示装置と特
定入賞装置が装備されている。

この従来の表示装置と特定入賞装置を有したパチンコ機
は、公報において示されているように遊技板前面の遊技
部の中央部に表示装置を、遊技部の下部に特定入賞装置
を配置し、特に表示装置を中心におくことによって遊技
者に視覚し易くしてゲームの進行が速かになされるよう
にしてある。

しかし、この表示装置を遊技部の中央部から上部に亘る
区域に設けることは視覚し易い反面、打球の流れの障碍
となり、その下方に設定される入賞装置を目標に発射し
た場合殆んどこの表示装置に阻まれて左右に分散してし
まう問題があった。

特に、この表示装置を組合せた特定入賞装置の場合一度
の開放によって多数の飛入を受けられる構成にしてあ
り、この開放を通常の場合一定時間設定して開放させる
ことから時間内により多くの打球を飛入させる必要があ
り、上述した様な障碍は遊技者にとって極めて不利なも
のとなる。

また、上記表示装置は通常デジタル表示方式を採用する
と共に視覚され易いように発光体を使用しているため遊
技部の中心にあると長時間遊技した場合目の疲労が大き
く健康上害になる問題があった。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は上述した従来のパチンコ機における幾つかの問
題点、即ち表示装置が遊技部の上部に位置し、特定入賞
装置を始めとする入賞口がその下方に位置することによ
って生ずる打球の流れに対する障碍問題、目の疲労とゲ
ームに対する集中力を表示装置に奪われる問題等に鑑み
これを解決すべく研究開発されたものである。

［問題点を解決するための手段］ 本発明は上述問題点に鑑み、表示装置を遊技板前面の遊
技部の中心部から下の区域、特に最下部に設置される入
賞口と同等か若しくはこれより下の位置に設置するよう
にして打球の入賞に全く無関係である表示装置によって
打球の流れが影響を受けないようにし、併せて遊技部の
下部に設けることによって最も目に接近した中央部から
離し、目の疲労を回避するようにしたことにある。

以下、本発明を図示する実施例につき詳述し、併せてそ
の他の特徴を説明することにする。

［実施例］ 図面第１図は遊技板を外し、更に扉枠を開放した状態の
斜視図であり、第２図はパチンコ機から取外した遊技板
の拡大正面図である。

ここに示したパチンコ機は遊技板１を機枠本体２の箱形
をなす装着部３に着脱自在に収められるようにした所謂
分離式パチンコ機であって、本体２の一側に蝶着した扉
枠４を開放することによって上記装着部３の前面部を開
放し、遊技板の取外しが出来るようにしてある。

上記扉枠４は額縁形にて開口した窓には遊技板１の前面
を被うガラス５を嵌めたガラス枠６と、前面に賞球受皿
を備え、この受皿からの球を背面に備える打球供給装置
７に導いて発射誘導レール８の発射位置8aに送り込む前
面板９が上下に並べてそれぞれ開閉自由となるように蝶
着してある。

機枠本体２の装着部３は下部に受台10を備えその前面に
上記発射誘導レール８を備えると共にファール球を受け
て下方の賞球受皿11に落すファール球樋12を備えてい
る。

装着部３の背面部は大きな窓13が開口し、この窓を背後
から塞ぐように浅い箱体を添わせて球寄せ室14を形成
し、その下端に図示しない入賞球検出装置に連絡する通
路口15が開口させてある。

図中、16は図示しない上部賞球受皿から延設した連絡樋
17を装着部３の背面に備える賞球放出樋に接続させるた
め装着部３に設けた透孔であり、18は賞球放出時等に鳴
される発声機、19は打球発射装置のハンドルである。

さて、遊技板１は上述装着部３に前面側から着脱自在に
装着されるものとなっているが、この前面部には前記発
射誘導レール８に連続して誘導レール20が設けてあり、
この誘導レールの囲みによって遊技部21が形成されてい
る。

22は遊技部21の中央部に設置した特定入賞装置で、23は
入賞装置の下方に設置した表示装置である。

遊技部21の適所には他の入賞口24が配置してあり、特定
入賞装置22の上方にはこの入賞装置の開放を促す始動飛
入口25が横一列に間隔をおいて３個設けてある。

表示装置23は遊技部21の最下部に設けせられるアウト球
口26の直上に位置し、入賞口として最も下に配置される
２個の入賞口24とほぼ肩を並べるようにしてある。

特定入賞装置22はその他の入賞口24に対し、多数の打球
の飛入を可能にしたもので、ここでは左右に一対の飛入
口27を有すると共に、この両飛入口の間に支軸28を支点
に開閉自由に枢着する扉29を備えた飛入口30を備え、ソ
レノイド31の励磁によってこの扉29を開放できるように
してある。

第3,4図は上記特定入賞装置22を拡大して示したもの
で、これを更に詳述すると、取付基板32に設けた飛入口
30に扉29を支軸28を介して枢着し、この扉29の背面に備
える受片33を支軸34を支点に揺動する作動片35で押圧す
ることで開塞するようにしてある。即ち、作動片35はソ
レノイド31の鉄芯36に連絡した衝合部材37の先端を受け
て揺動端を下方に付勢し、常にはこれら鉄芯36,衝合部
材37の重量で上記受片33を押上げ扉29を閉塞するものと
してある。

そして、ソレノイド31は前記始動飛入口25に打球が飛入
したとき、この飛入口に備えるスイッチで飛入球を検出
し、その信号を受けて励磁するものとしてあり、ここで
は一定時間継続して開放状態を保つと共に、一定個数の
飛入球があったとき失磁して鉄芯36の引上げを解除し、
扉29を閉塞するものとしてある。

図中、38は飛入口30の内部に備えた検出スイッチで、上
記飛入個数を検出するものとしてあり、また39は扉29の
開放時飛入口30の内部を照明し開放状態を表示する照明
ランプである。尚、扉29は開放時前面の両側に設ける支
持片40を基板32の前面に当接して上向きに傾斜した姿で
開放し落下球を飛入し易い状態に保てるようにしてあ
る。（第４図参照）。

一方、図面第５図は前記表示装置23の拡大縦断面図であ
る。図面の符号41は取付基板、42はカバーであり、43は
デジタル表示体、44は照明ランプである。

表示体43は表示装置23が遊技部の下部に位置し、遊技者
の目の位置より下方に設けられることから斜め上向きに
傾斜を付して上方から覗き込みが容易になるようにして
あり、またこのカバー42は特に上部の照明ランプ44が臨
む部分42aを山形に形成して下方の透明部分42bに落下球
が衝合しないようにしてある。

尚、この表示装置23は遊技板１に設ける取付穴45に表示
体43を収めて取付基板41を遊技板の前面に添わせてビス
止めにより取付けられる。

本発明パチンコ機は上述実施例につき説明した如く構成
されるもので、ハンドル19の操作で打出された球は発射
誘導レール８から遊技板１の誘導レール20に導かれて遊
技部21に送られ落下し、この落下途中で入賞口24に飛入
したとき入賞球となって所定数の賞球を放出することに
なる。

そして、打球が始動飛入口25に飛入すると、この飛入球
が内臓するスイッチに検出されてソレノイド31を作動さ
せ、鉄芯36の引上げに伴わせて特定入賞装置の扉29を開
放させることになる。

扉29は打球が始動飛入口25に飛入することで予じめ設定
された所定の時間開放状態が継続され、この間打球の飛
入を受け入れると共に飛入した球はスイッチ38で検出さ
れ予じめ設定した数の飛入があったとき、上記開放の継
続にかゝわらず扉29を閉じるようにしてある。

さて、表示装置23は始動飛入口25に打球が飛入したとき
作動し、ここでは横に並べた３つの表示体43に表わした
数字を異る速度で０〜９に循環変更させるようにしてこ
れを遊技者の意志により、または予じめ定めた時間で停
止させたとき予じめ設定しておいた数字，模様の組合せ
が出来るのを待って前記特定入賞装置22の扉29を開放作
動させるようにしてある。そして、一定時間経過したと
き、又は予じめ設定した数の打球の飛入があったとき扉
29を閉塞し、再び開放条件が整うのを待機させるように
してある。

［発明の効果］ 本発明は上述実施例につき説明した如く構成されるもの
で、本発明においては表示装置23を遊技部21の下方に設
置したことにより視覚の中心位置から離れ、その表示の
変化に煩らわされることがなくなることから目の疲労を
有効に回避することができる一方、入賞口に飛入するチ
ャンスのある打球の落下に直接影響しない位置にあって
その妨げとならない有利性がある。

ことに従来のパチンコ機の様にこの表示装置が遊技部の
中央部に位置したときには特定入賞装置を始めその他の
入賞口に打球を誘導するのにその設置場所の選択、障碍
釘の位置、及び角度の調整等多くの困難な点があった
が、下部の設置によりこれらの問題点を悉く解決できる
ものとなった。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示したもので、第１図は遊技
板を取外したパチンコ機本体のガラス枠及び前面板を開
放した状態の斜視図、第２図は遊技板の拡大正面図、第
３図は第２図はIII−III線拡大断面図、第４図は同じく
第２図に示した特定入賞装置の扉を開放した状態におけ
る拡大中央縦断側面図、第５図は表示装置の拡大中央縦
断側面図である。 １……遊技板、21……遊技部、23……表示装置。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】遊技板（１）前面の遊技部（21）内に一定
   時間に多数の入賞球の飛入を可能にする特定入賞装置
   （22）と、この特定入賞装置の開放条件の組合せを表示
   する表示装置（23）とを備えてなるパチンコ機におい
   て、上記遊技板（１）には遊技部（21）内に配置される
   入賞口（24）の最下部の入賞口の配置位置に等しいかそ
   れより下の区域に取付穴（45）を開設し、該取付穴（4
   5）に前面側から前記表示装置（23）を臨ませその表示
   体（43）を上向き傾斜に嵌め入れ設置する一方、上記表
   示体（43）の前面を被うカバー（42）の上部部分（42
   a）を山形に隆起させ遊技板（１）の前面に突出させて
   表示体（43）下部の透明部分（42b）を落下球から保護
   してなることを特徴としたパチンコ機。