JPH0794931B2 - 蓄熱式空気調和装置の運転制御装置 - Google Patents

蓄熱式空気調和装置の運転制御装置

Info

Publication number
JPH0794931B2
JPH0794931B2 JP1127057A JP12705789A JPH0794931B2 JP H0794931 B2 JPH0794931 B2 JP H0794931B2 JP 1127057 A JP1127057 A JP 1127057A JP 12705789 A JP12705789 A JP 12705789A JP H0794931 B2 JPH0794931 B2 JP H0794931B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
heat
flow
heat storage
compressor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1127057A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02306064A (ja
Inventor
信英 吉田
伸廣 楠本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP1127057A priority Critical patent/JPH0794931B2/ja
Publication of JPH02306064A publication Critical patent/JPH02306064A/ja
Publication of JPH0794931B2 publication Critical patent/JPH0794931B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、蓄冷熱可能な蓄熱媒体を有する蓄熱槽を配置
した蓄熱式空気調和装置に係り、特に蓄冷熱回収運転時
における蓄冷熱利用率を調節しうるようにしたものに関
する。
(従来の技術) 従来より、実開昭55−94661号公報に開示される如く、
空気調和装置に蓄冷熱可能な蓄熱媒体を有する蓄熱槽を
配置し、蓄熱槽内に蓄冷熱用の熱交換コイルと蓄冷熱を
回収するための過冷却コイルとを配置して、夜間に蓄熱
運転を行って蓄熱槽内に冷熱を蓄える一方、昼間の冷房
運転時にはその蓄冷熱を利用して過冷却コイルで液冷媒
を冷却することにより、冷房効率を向上させ、もって、
使用電力の低減を図ろうとするものは公知の技術であ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、上記従来のものでは、蓄冷熱を過冷却コ
イルで回収する際に蓄冷熱の取出量がなりゆきとなって
いたために、冷えば空調負荷が小さくて熱源側熱交換器
の能力で十分負荷に対応することができるような場合で
も蓄冷熱を取り出したり、逆に蓄冷熱の取出量が小さく
て蓄熱槽内の蓄冷熱を一日で使い切れずに余らせてしま
うようなことがあった。
したがって、上記従来のものでは、蓄冷熱の十分な利用
を図ることができず、使用電力の低減効果も小さいとい
う問題があった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目
的は、蓄冷熱の取出量を調節しうる手段を講ずることに
より、蓄冷熱の利用効率を向上させ、顕著な使用電力の
低減を図ることにある。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明の解決手段は、蓄冷熱回
収冷房運転時、冷媒回路の液ラインから冷媒の一部をい
ったん過冷却コイル側に分流して蓄冷熱により過冷却し
た後合流させるとともに、合流後の液冷媒の温度をパラ
メータとして、冷媒の分流率を制御することにある。
具体的には、第1の解決手段は、第1図(a)に示すよ
うに(破線部分を含まず)、圧縮機(2)、熱源側熱交
換器(3)、減圧機構(4)及び利用側熱交換器(5)
を順次接続してなる主冷媒回路(1)と、蓄冷熱可能な
蓄熱媒体(W)を有する蓄熱槽(9)と、該蓄熱槽
(9)の蓄熱媒体(W)と冷媒との熱交換により蓄熱槽
(9)に冷熱を蓄える蓄冷熱手段(50)とを備えた蓄熱
式空気調和装置を前提とする。
そして、蓄熱式空気調和装置の運転制御装置として、上
記主冷媒回路(1)の熱源側熱交換器(3)と源圧機構
(4)との間の液ライン(6a)をバイパスして設けら
れ、液冷媒の一部を分流させたのち再び液ライン(6a)
に合流させるよう分流する分流路(20)と、該分流路
(20)に設けられ、上記蓄熱槽(9)内の蓄熱媒体
(W)との熱交換により分流される冷媒を過冷却する過
冷却コイル(10)と、上記主冷媒回路(1)から分流路
(20)への冷媒の分流率を調節する分流調節機構(51)
とを設けるものとする。
さらに、蓄冷熱回収運転時、分流路(20)から液ライン
(6a)に合流後で上記減圧機構(4)の上流側における
冷媒の出口温度(To)を検出する出口温度検出手段(Th
o)と、上記冷媒の目標出口温度(Tos)を設定する目標
温度設定手段(52)と、上記出口温度検出手段(Tho)
の出力を受け、出口温度(To)が上記目標温度設定手段
(Tho)で設定された目標出口温度(Tos)になるように
上記分流調節機構(51)を制御する分流制御手段(53)
とを設ける構成としたものである。
第2の解決手段は、第1図(a)に示すように(破線部
分を含む)、上記第1の解決手段において、冷房負荷
(Qd)を検出する負荷検出手段(Th1)を設ける。
そして、目標温度設定手段(52)を、上記負荷検出手段
(Thi)で検出される冷房負荷(Qd)に基づき目標出口
温度(Tos)を設定するものとしたものである。
第3の解決手段は、第1図(b)に示すように(破線部
分及び点線部分を含まず)、上記第1の解決手段におい
て、蓄冷熱回収冷房運転時、上記熱源側熱交換器(3)
の下流側で分流路(20)に分流前の冷媒の入口温度(T
i)を検出する入口温度検出手段(Thi)を設ける。
そして、目標温度設定手段(52)を、蓄冷熱の取出量の
目標値(ΔQs)を設定する取出量設定手段(54)と、冷
媒の循環量(GR)を演算する循環量演算手段(55)と、
該循環量演算手段(55)で演算された冷媒循環量
(GR)、上記取出量設定手段(54)で設定された目標取
出量(ΔQs)及び上記入口温度検出手段(Thi)で検出
された入口温度(Ti)に基づき液冷媒の目標出口温度
(Tos)を演算する目標温度演算手段(56)とで構成し
たものである。
第4の解決手段は、上記第3の解決手段において、取出
量設定手段(54)を、蓄冷熱の目標取出量(ΔQs)を一
定値に設定するものとしたものである。
第5の解決手段は、第1図(b)に示すように(破線部
分を含む)、上記第3の解決手段において、冷房負荷
(Qd)を検出する負荷検出手段(Th1)を設ける。
そして、取出量設定手段(54)を、上記負荷検出手段
(Th1)で検出される冷房負荷(Qd)に応じて目標取出
量(ΔQs)を設定するものとしたものである。
第6の解決手段は、第1図(b)に示すように(点線部
分の一部を含む)、上記第3,第4又は第5の解決手段に
おいて、圧縮機(2)の吸入冷媒の物理状態量(Te)を
検出を吸入状態検出手段(Sp1)を設ける。
そして、循環量演算手段(55)を、上記吸入状態検出手
段(Sp1)で検出される吸入冷媒の物理状態量(Te)と
入口温度検出手段(Thi)で検出される分流前の液冷媒
の温度(Ti)とに基づき冷媒循環量(GR)を推定演算す
るものとしたものである。
第7の解決手段は、第1図(b)に示すように(点線部
分を含む)、上記第3,第4又は第5の解決手段におい
て、圧縮機(2)の運転容量(F)を検出する容量検出
手段(19)と、圧縮機(2)への吸入冷媒の物理状態量
(Te)を検出する吸入状態検出手段(Sp1)とを設け
る。
そして、循環量演算手段(55)を、上記吸入状態検出手
段(Sp1)で検出される吸入冷媒の物理状態量(Te)
と、入口温度検出手段(Thi)で検出される分流前の液
冷媒の温度(Ti)と、容量検出手段(19)で検出される
圧縮機(2)の運転容量(F)とに基づき冷媒循環量
(GR)を推定演算するものとしたものである。
第8の解決手段は、上記第7の解決手段において、循環
量演算手段(55)を、下記(A)式 GR=K1・Te+f1(F)−f2(Ti)+K2 (A) (ただし、K1,K2は定数、f1,f2は関数を表す) に基づき冷媒循環量(GR)を演算するものとしたもので
ある。
第9の解決手段は、第1図(b)に示すように(点線部
分の一部を含む)、上記第3,第4又は第5の解決手段に
おいて、圧縮機(2)への吸入冷媒の物理状態量(Te)
を検出する吸入状態検出手段(Sp1)と、圧縮機(2)
からの吐出冷媒の物理状態量(Tc)を検出する吐出状態
検出手段(Sp2)とを設ける。
そして、循環量演算手段(55)を、上記吸入状態検出手
段(Sp1)で検出される吸入冷媒の物理状態量(Te)
と、上記吐出状態検出手段(Sp2)で検出される吐出冷
媒の物理状態量(Tc)とに基づき冷媒循環量(GR)を推
定演算するものとしたものである。
第10の解決手段は、第1図(b)に示すように(点線部
分の一部を含む)、上記第3,第4又は第5の解決手段に
おいて、圧縮機(2)を容量可変形とし、圧縮機(2)
の運転容量(F)を検出する容量検出手段(19)と、圧
縮機(2)への吸入冷媒の物理状態量(Te)を検出する
吸入状態検出手段(Sp1)と、圧縮機(2)からの吐出
冷媒の物理状態量(Tc)を検出する吐出状態検出手段
(Sp2)とを設ける。
そして、循環量演算手段(55)を、上記容量検出手段
(19)で検出される圧縮機(2)の運転容量(F)と、
上記吸入状態検出手段(Sp1)で検出される吸入冷媒の
物理状態量(Te)と、上記吐出状態検出手段(Sp2)で
検出される吐出冷媒の物理状態量(Tc)とに基づき冷媒
循環量(GR)を推定演算するものとしたものである。
第11の解決手段は、第1図(b)に示すように(点線部
分の一部を含む)、上記第1〜第10の各解決手段におい
て、分流路(20)を、過冷却コイル(10)の一端を主冷
媒回路(1)の熱源側熱交換器(3)と減圧機構(4)
との間の液ライン6a)に冷媒の流通可能に接続する第1
分岐管(13a)と、過冷却コイル(10)の他端を上記第
1分岐管(13a)の液ライン(6a)との接続部よりも減
圧機構(4)側の液ライン(6a)に冷媒の流通可能に接
続する第2分岐管(13b)とで構成し、 分流調節機構(51)を、主冷媒回路(1)の液ライン
(6a)における第1,第2分岐管(13a),(13b)との接
続部間に介設された第1流量制御弁(12)と、分岐路
(20)に介設された第2流量制御弁(15)とにより構成
したものである。
第12の解決手段は、第2図に示すように、上記第11の解
決手段において、第2流量制御弁(15)を減圧機能を有
するものとし、かつ第1分岐管(13a)に配置して、第
1分岐管(13a)に第1分岐管(13a)を開閉する開閉弁
(11)を介設し、第1分岐管(13a)の上記過冷却コイ
ル(10)の他端と上記開閉弁(11)との間を吸入ライン
(6b)に冷媒の流通可能に接続する第3分岐管(13c)
を設ける。
さらに、蓄冷熱運転時、熱源側熱交換器(3)で凝縮さ
れた冷媒が第2分岐管(13b)から過冷却コイル(10)
で蒸発して第3分岐管(13c)から吸入ライン(6b)に
戻るよう切換える循環経路切換手段(49)を設け、蓄冷
熱手段(50)を、上記第2流量制御弁(15)と過冷却コ
イル(10)とで構成したものである。
第13の解決手段は、上記第11又は第12の解決手段におい
て、分流制御手段(53)を、冷媒の分流路(20)への分
流率(FRV)が第1基準値以上のときには第2流量制御
弁(15)を全開に固定して第1流量制御弁(12)の開度
を可変に制御し、冷媒の分流率(FRV)が上記第1基準
値よりも小さい第2基準値以下のときには第1流量制御
弁(12)を全開に固定して第2流量制御弁(15)の開度
を可変に制御する一方、冷媒の分流率(FRV)が上記第
1基準値と第2基準値との間では第1,第2流量制御弁
(12),(15)の開度を可変に制御するものとしたもの
である。
第14の解決手段は、上記第11又は第12の解決手段におい
て、分流制御手段(53)を、第1,第2流量制御弁(1
2),(15)の開度の和を一定に保持しながら第1,第2
流量制御弁(12),(15)の開度を制御するものとした
ものである。
第15の解決手段は、上記第11又は第12の解決手段におい
て、分流制御手段(53)を、分流された液ライン(6a)
側と分流路(20)との流路比抵抗の合成和を一定に保持
しながら第1,第2流量制御弁(12),(15)の開度を制
御するものとしたものである。
第16の解決手段は、上記第1〜第10の解決手段におい
て、分流調節機構(50)の分流路(20)又は分流路と合
流部との間の液ライン(6a)のいずれか一方に設けられ
た単一の流量制御弁で構成したものである。
(作用) 以上の構成により、請求項(1)の発明では、蓄冷熱手
段(50)により蓄熱槽(9)に蓄えられた冷熱を回収し
て室内の冷房運転を行う蓄冷熱回収運転時、熱源側熱交
換器(3)で凝縮された冷媒の一部が液ライン(6a)か
ら分流路(20)側に分流し、過冷却コイル(10)で蓄熱
媒体たる水(W)との熱交換により過冷却される一方、
残りの冷媒は過冷却されることなく液ライン(6a)を流
れる。
その場合、目標温度設定手段(52)により、合流後の液
冷媒の目標出口温度(Tos)が設定され、分流制御手段
(53)により、出口温度検出手段(Tho)で検出される
出口温度(To)が上記目標出口温度(Tos)になるよう
分流調節機構(51)が制御される。したがって、目標出
口温度(Tos)に対応して冷媒の分流率(FRV)が調節
されることになり、現在の運転状態に適した蓄冷熱の有
効利用が図られる。
請求項(2)の発明では、上記請求項(1)の発明にお
いて、目標温度設定手段(52)により、負荷検出手段
(Th1)で検出される冷房負荷(Qd)に基づき目標出口
温度(Tos)が設定されるので、分流制御手段(53)に
より、室内の要求負荷に応じて能力が調節されることに
なり、蓄冷熱の利用効率が向上することになる。
請求項(3)の発明では、上記請求項(1)の発明にお
ける目標温度設定手段(52)の作用として、蓄冷熱回収
冷房運転時、目標温度演算手段(56)により、取出量設
定手段(54)で設定された蓄冷熱の目標取出量(ΔQ
s)、循環量演算手段(55)で演算される現在の冷媒循
環量(GR)及び入口温度検出手段(Thi)で検出される
入口温度(Ti)に基づき目標出口温度(Tos)が演算さ
れ、分流制御手段(53)により、蓄冷熱の取出量が上記
目標取出量(ΔQs)になるよう分流調節機構(51)が制
御される。
したがって、現在の蓄冷熱の取出量を考慮しながら、分
流率(FRV)が調節され、蓄冷熱が合理的に利用される
ことになる。
請求項(4)の発明では、上記請求項(3)の発明にお
いて、蓄冷熱回収運転時、取出量設定手段(54)によ
り、蓄冷熱の取出量(ΔQs)が一定値に設定されるの
で、夜間等の蓄冷熱運転で蓄えた蓄冷熱の総量と一日の
運転時間とから、蓄冷熱を余すことなく使い切るような
蓄冷熱の利用が図られることになり、上記請求項(3)
の発明の実効が得られる。
請求項(5)の発明では、上記請求項(3)の発明にお
いて、取出量設定手段(54)により、負荷検出手段(Th
1)で検出される冷房負荷(Qd)に応じて蓄冷熱の目標
取出量(ΔQs)が設定されるので、現在の冷房負荷(Q
d)が小さいときには蓄冷熱の取出量(FRV)が低減さ
れる一方、冷房運転開始時等の冷房負荷(Qd)の大きい
ときには蓄冷熱の取出量が大きく取られてプルダウン時
間が短縮され、上記請求項(3)の発明の実効が得られ
る。
請求項(6)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、吸入状態検出手段(Sp1)に
より、圧縮機(2)への吸入冷媒の物理状態量(Te)が
検出され、循環量演算手段(55)により、この物理状態
量(Te)と入口温度検出手段(Thi)で検出される液冷
媒の入口温度(Ti)とに基づき冷媒の循環量(GR)が演
算される。
したがって、簡易迅速に冷媒の循環量(GR)が推測さ
れ、上記請求項(3),(4)又は(5)の発明の実効
が得られることになる。
請求項(7)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、循環量演算手段(55)によ
り、容量検出手段(19)で検出される圧縮機(2)の運
転容量(F)、吸入状態検出手段(Sp1)で検出される
吸入冷媒の蒸発温度(Te)及び入口温度検出手段(Th
i)で検出される液冷媒の入口温度(Ti)に基づいて、
冷媒の循環量(GR)が演算される。したがって、上記請
求項(8)の発明に比べ、より正確な冷媒循環量(GR
が求められ、上記請求項(3),(4)又は(5)の発
明において、より顕著な効果が得られることになる。
請求項(8)の発明では、上記請求項(7)の発明にお
いて、循環量演算手段(55)により、装置の種類、大き
さで定数が決定される上記(A)式に基づき冷媒循環量
(GR)が推定演算されるので、蒸発温度(Te)、圧縮機
(2)の運転容量(F)及び冷媒の入口温度(Ti)から
冷媒循環量(GR)が求められ、上記請求項(7)の発明
の実効が得られることになる。
請求項(9)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、循環量演算手段(55)によ
り、吸入状態検出手段(Sp1)で検出される吸入冷媒の
物理状態量(Te)及び吐出状態検出手段(Sp2)で検出
される吐出冷媒の物理状態量(Tc)に基づき簡易迅速に
冷媒循環量(GR)が推定演算され、上記請求項(3),
(4)又は(5)の発明の実効が得られる。
請求項(10)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、循環量演算手段(55)によ
り、容量検出手段(19)で検出される圧縮機(2)の運
転容量(F)、吸入状態検出手段(Sp1)で検出される
吸入冷媒の物理状態量(Te)及び吐出状態検出手段(Sp
2)で検出される吐出冷媒の物理状態量(Tc)に応じ
て、冷媒循環量(GR)が演算されるので、上記請求項
(9)の発明に比べて、冷媒循環量(GR)がより正確に
算出され、上記請求項(3),(4)又は(5)の発明
について、より顕著な効果が得られることになる。
請求項(11)の発明では、上記請求項(1)〜(10)の
各発明における分流調節機構(51)の作用として、第1
流量制御弁(12)及び第2流量制御弁(15)の開度調節
により分流率(FRV)が正確に調節されるので、上記請
求項(1)〜(10)の各発明の実効が得られる。
請求項(12)の発明では、上記請求項(11)の発明にお
いて、著冷熱運転時、循環経路切換手段(49)により回
路接続が切換えられ、室外熱交換機(3)で凝縮された
液冷媒が第2分岐管(13b)にバイパスして流れ、第2
流量制御弁(15)で減圧されて過冷却コイル(10)で蒸
発することにより蓄熱槽(9)に冷熱を蓄えた後、吸入
ライン(6b)に戻る。
このように、過冷却コイル(10)及び第2流量制御弁
(15)を利用して蓄冷熱が行われるので、装置の構成が
簡素化され、コストが低減することになる。
請求項(13)の発明では、上記請求項(11)又は(12)
の発明において、分流制御手段(53)により、分流率
(FRV)の中間領域では両流量制御弁(12),(15)の
開度調節により微細な分流率(FRV)の調節が行われる
一方、分流率(FRV)が高い領域又は低い領域では、一
方の流量制御弁(12又は15)の開度調節のみで分流率
(FRV)が制御され、簡素な構成でもって分流率(FR
V)が調節されることになる。
請求項(14)の発明では、上記請求項(11)の発明にお
いて、第1,第2流量制御弁(12),(15)の開度の和が
一定値になるよう制御されるので、回路中の冷媒循環量
(GR)がほぼ一定に保持されることになり、分流率(F
RV)の調節時に第1,第2流量制御弁(12),(15)の開
度の変更により装置の運転状態が変化して制御の不安定
を招く虞れが防止されることになる。
請求項(15)の発明では、上記請求項(11)又は(12)
の発明において、分流制御手段(53)により、分流時に
おける液ライン(6a)側と分流路(20)側の流路比抵抗
の合成和が一定になるように、各流量制御弁(12),
(15)の開度が制御されるので、分流率(FRV)が変化
しても、液ライン(6a)における圧力損失が一定に保持
される。
したがって、回路中の冷媒状態が極めて安定し、室内側
の減圧機構(4)の開度制御が安定するという著効が得
られる。
請求項(16)の発明では、上記請求項(1)〜(10)の
発明において、分流制御手段(53)により、一つの流量
制御弁の開度調節でより簡便に分流率(FRV)が制御さ
れることになる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について、第2図以下の図面に基
づき説明する。
第2図は第1実施例に係る冷房専用の蓄熱式空気調和装
置の全体構成を示し、(2)は圧縮機、(3)は凝縮器
として機能する熱源側熱交換器としての室外熱交換器、
(4)は該室外熱交換器(3)で凝縮された冷媒を減圧
する減圧機構としての第1電子膨張弁、(5)は蒸発器
として機能する利用側熱交換器としての室内熱交換器で
あって、上記各機器(2)〜(5)は冷媒配管(6)に
よって冷媒の流通可能に順次接続され、室外熱交換器
(3)で室外空気との熱交換により得た冷熱を室内熱交
換器(5)で室内に付与するヒートポンプ機能を有する
主冷媒回路(1)が構成されている。
ここで、(19)は上記圧縮機(1)の運転容量を可変に
調節するためのインバータ(19)であり、該インバータ
(19)により圧縮機(1)の運転容量が出力周波数Fと
して求められ、よって、インバータ(19)は容量検出手
段としての機能を有するものである。
そして、この主冷媒回路(1)には付属機器として、室
外熱交換器(3)の下流側には冷媒を一時貯留するため
のレシーバ(7)が、圧縮機(2)の上流側には該圧縮
機(2)への吸入ガス中の液冷媒を分離するためのアキ
ュムレータ(8)が夫々介設されている。
そして、この空気調和装置には、蓄熱可能な蓄熱媒体と
しての水(W)を貯留する蓄熱槽(9)が配置されてい
て、該蓄熱槽(9)内には、冷媒との熱交換により蓄熱
槽(9)内の水(W)を製氷するとともに蓄冷熱回収運
転時には冷媒を過冷却する過冷却コイルとして機能する
製氷コイル(10)が配設されている。該製氷コイル(1
0)は、上流側から順に、第1及び第2分岐管(13a),
(13b)により、上記主冷媒回路(1)の液ライン(6
a)と冷媒の流通可能に接続されていて、上記第1,第2
分岐管(13a),(13b)及び製氷コイル(10)により、
主冷媒回路(1)の熱減側熱交換器(3)と減圧機構
(4)との間の液ライン(6a)をバイパスして設けら
れ、液冷媒の一部を分流させたのち再び液ライン(6a)
に合流させるよう分流する分流路(20)が構成されてい
る。
また。上記主冷媒回路(1)の液ライン(6a)におい
て、上記第1,第2分岐管(13a),(13b)との2つの分
岐点つまり上記分流路(20)と液ライン(6a)との分流
点(P)及び合流点(R)との間には、開度の調節可能
な第1流量制御弁としての第2電子膨張弁(12)が設け
られている一方、上記第1分岐管(13a)には、第1分
岐管(13a)の開閉を切換える第1開閉弁(11)が設け
られ、上記第2分岐管(13b)には開度の調節可能な第
2流量制御弁としての第3電子膨張弁(15)が介設され
ている。
さらに、上記第1開閉弁(11)と製氷コイル(10)との
間の第1分岐管(13a)を主冷媒回路(1)の吸入ライ
ン(6b)に冷媒の流通可能に接続する第3分岐管(13
c)が設けられ、該第3分岐管(13c)には、第3分岐管
(13c)の開閉を切換える第2開閉弁(14)が介設され
ている。
すなわち、上記第1開閉弁(11)及び第2開閉弁(14)
がいずれも閉じているときには冷媒が主冷媒回路(1)
からバイパス不能となる一方、第1開閉弁(11)が開
き、かつ第2開閉弁(14)が閉じたときには、第1分岐
管(13a)、製氷コイル(10)、第2分岐管(13b)を経
て主冷媒回路(1)の液ライン(6a)から冷媒の一部が
分流したのち液ライン(6a)に合流するようになされて
いる。その際、第2,第3電子膨張弁(12),(15)の開
度を相互に調節することにより、該ライン(6a)側を流
れる冷媒流量に対する分流路(20)側を流れる冷媒の流
量つまり分流率を調節するようにしており、上記第2,第
3電子膨張弁(12),(15)により分流調節機構(51)
が構成されている。
一方、第1開閉弁(11)及び第1電子膨張弁(4)が閉
じ、第2電子膨張弁(12)及び第2開閉弁(14)が開く
と、液冷媒が第2分岐管(13b)から製氷コイル(1
0),第3分岐管(13c)を経てガスライン(6b)に戻る
ように流れ、第3電子膨張弁(15)で減圧された冷媒が
製氷コイル(10)で蒸発することにより、蓄熱槽(9)
内の水(W)を製氷して冷熱を蓄えるようになされてお
り、上記第3電子膨張弁(第2流量制御弁)(15)及び
製氷コイル(過冷却コイル)(10)により、蓄冷熱手段
(50)が構成されている。また、第1,第2開閉弁(1
1),(14)により冷媒の循環経路を切換える循環経路
切換手段(49)が構成されている。
なお、後述のように、上記第1,第2開閉弁(11),(1
4)が同時に開くことはない。
ここで、装置には多くのセンサ類が設けられていて、
(Thi)は液ライン(6a)の分流点(P)上流側に配置
され、分流前の液冷媒の温度(入口温度)Tiを検出する
入口温度検出手段としての入口温センサ、(Tho)は液
ライン(6b)の合流点(R)下流側に配置され、合流後
の液冷媒の温度(出口温度)Toを検出する出口温度検出
手段としての出口温センサ、(Th1)は室内熱交換器
(5)の空気吸込口に配置され、室温Taを検出して設定
温度Tsとの温度ΔTから空調負荷を検出する負荷検出手
段としての室温センサ、(Th2)は吸入管(6b)に配置
され、吸入管温度T2を検出する吸入管センサ、(Sp1)
は吸入管に配置され、吸入冷媒の物理状態量たる冷媒の
蒸発圧力相当飽和温度(以下蒸発温度という)Teを検出
する低圧センサ、(Sp2)は吐出管に配置され、吐出冷
媒の物理状態量たる冷媒の凝縮圧力相当飽和温度Tc(以
下、凝縮温度という)を検出する吐出状態検出手段とし
ての高圧センサである。なお、上記吸入管センサ(Th
2)で検出される吸入過熱冷媒の温度T2と低圧センサ(S
p1で検出される蒸発温度Teとの温度偏差(T2−Te)によ
り、製氷運転時(蓄冷熱運転時)における冷媒の過熱度
Shを求めるようにしている。
そして、上記各センサは装置全体の運転を制御する運転
制御手段としてのコントローラ(16)に接続され、該コ
ントローラ(16)により、装置の運転状態および各セン
サ(Thi),(Tho)(Th1),(Th2),(Sp1),(Sp
2)からの信号に応じて、上記各弁(4),(11),(1
2),(14),(15)の開閉や開度を制御するようにな
されている。
次に、上記の如く構成された回路の各運転状態について
説明する。
蓄熱回収を伴わない通常冷房運転時には、第1,第2開閉
弁(11),(14)が閉じ、かつ第2電子膨張弁(12)が
開いた状態で、第1電子膨張弁(4)の開度を適度に調
節しつつ運転が行われ、圧縮機(2)で圧縮された冷媒
が室外熱交換機(3)で凝縮された後、分流路(20)側
に分流されることなく液ライン(6a)のみを流れ、第1
電子膨張弁(4)で減圧されて、室内熱交換機(5)で
蒸発して圧縮機(2)に戻るように循環する。
また、製氷運転時には、第1開閉弁(11)が閉じ、第2
電子膨張弁(12)及び第2開閉弁(14)が開き、かつ第
1電子膨張弁(4)が閉じた状態で、第3電動膨張弁
(15)の開度を適度に調節しながら運転が行われ、室外
熱交換器(3)で凝縮された冷媒が第3電子膨張弁(1
5)によって減圧され、製氷コイル(10)で蒸発して、
蓄熱槽(9)内の水(W)との熱交換により蓄熱槽
(9)内の水を製氷した後吸入側に戻るように循環する
(第1図実線矢印参照)。なお、上記製氷運転時、上記
吸入管センサ(Th2)と低圧センサ(Sp1)で求められる
吸入過熱度Shが目標値に一致するよう第3電子膨張弁
(15)の開度を制御している。
この製氷運転の後、蓄熱を回収することにより蓄熱槽
(9)内の表を融解してその冷熱を利用した冷房運転を
行う蓄冷熱回収運転時には、第1開閉弁(11)が開き、
第2開閉弁(14)が閉じ、かつ第2電子膨張弁(12)及
び第3電子膨張弁(15)の開度を相互に調節しながら運
転が行われ、室外熱交換器(3)で凝縮された冷媒の一
部が分流路(20)に流れて蓄熱槽(9)内の水(W)で
過冷却される一方、残りの冷媒はそのまま液ライン(6
a)を流れて、それらが合流した後第1電子膨張弁
(4)で減圧され、室内熱交換器(5)で蒸発して圧縮
機(2)に戻るように循環する(第1図破線矢印参
照)。
その際、上記コントローラ(16)により行われる蓄冷熱
利用率の制御について以下に説明する。
第3図はコントローラ(16)の制御内容を示すフローチ
ャートであって、ステップS1で上記入口温センサ(Th
i)、出口温センサ(Tho)及び室温センサ(Th1)で検
出される液冷媒の入口温度Ti、出口温度To及び室温Ta
と、インバータ(19)で検出される圧縮機(2)の運転
周波数(運転容量)Fの値をそれぞれ入力し、ステップ
S2で式 Qd=C1(Ta−Tas)(ただし、Qdは空調負荷、T
asは室内の設定温度、C1は所定の定数である)に基づき
空調負荷Qdを求めた後、ステップS3で式 ΔQs=C2Qd−
C3(ただし、C2,C3は所定の定数である)に基づき蓄冷
熱の目標取出量ΔQsを演算する。
次に、下記(1)式 GR=C4Te−C3F−C6Ti+C7 (1) (ただし、GRは冷媒循環量、C4〜C7はそれぞれ所定の定
数である)に基づき冷媒循環量GRを求める。すなわち、
上記(1)式は、冷媒循環量GRを蒸発温度Te、圧縮機
(2)の運転容量F、入口温度Tiをパラメータとして表
した下記(A)式 GR=K1・Te+f1(F)−f2(Ti)+K2 (A) (ただし、K1,K2は定数、f1,f2は関数を表す)における
関数f1,f2を一次関数で近似したものである。
次に、ステップS5で下記(2)式 Tos=Ti−C8ΔQs/GR (2) (ただし、Tosは目標出口温度、C8は所定の定数であ
る)に基づき目標出口温度Tosを設定する。そして、ス
テップS6で出口温度Toと目標出口温度Tosの温度偏差(T
o−Tos)を演算し、ステップS7で、下記(3)式 ΔFRV=(To−Tos)(ΔTs/Tin) (3) (ただし、ΔFRVは分流率FRVの変更量、ΔTsはサンプ
リングタイム、Tinは積分時間である)に基づき上記第
2,第3電子膨張弁(12),(15)の開度の駆動量つまり
分流率FRVの変更量ΔFRVを演算した後、ステップS
8で、FRV=FRV+ΔFRVとして、新分流率FRVを決定
する。
さらに、以上のようにして決定された分流率FRVの変更
量ΔFRVの値に応じて、ステップS6〜S9で第1,第2流量
制御弁(12),(15)の開度を駆動することにより、出
口温度Toが目標出口温度Tosになるよう分流調節機構(5
1)を制御するようにしている。
上記フローにおいて、ステップS3により、蓄冷熱の目標
取出量ΔQsを設定する取出量設定手段(54)が構成さ
れ、ステップS4により、冷媒の循環量GRを演算する循環
量演算手段(55)が構成され、ステップS5により、液冷
媒の目標出口温度Tosを演算する目標温度演算手段(5
6)が構成されている。また、ステップS9により、出口
温度Toが目標出口温度Tosになるように上記分流調節機
構(51)を制御する分流制御手段(53)が構成されてい
る。
さらに、上記取出量設定手段(54)、循環量演算手段
(55)及び目標温度演算手段(56)により、目標出口温
度Tosの地を設定する目標温度設定手段(52)が構成さ
れている。
ここで、上記制御内容に沿って、分流率FRVを制御する
具体例を説明するに、装置の状態から、例えば上記
(1)式の各定数を求め、下記のように決定する。
GR=26Te+4F−5Ti+270 (4) また、目標出口温度Tosを下記式 Tos=Ti−K3/GR (5) とする。ただし、4℃≦Tos≦16℃、K3=C8・ΔQsであ
って、例えば下記第1表のごとく、蓄冷熱の目標取出量
ΔQsを蓄冷熱を使い切る時間(利用時間)の長短L,M,S
に応じて設定しておく(本例では、装置の使用時間に対
応して、L,M,Sをそれぞれ12,10,8時間に想定してい
る)。
以上の関係から、現在の蒸発温度Te、インバータ(19)
の出力周波数F及び入口温度Tiが検知されると、(1)
式に基づき冷媒循環量GRが演算され、さらに、冷媒循環
量GRが求まると、予め設定された利用時間L,M,Sに対応
して目標出口温度Tosが決定される。
次に、ステップS9における第1,第2流量制御弁(12),
(15)の開度EV1,EV2の制御内容について、具体例を説
明するに、ステップS6〜S8で分流率FRVが求まると、そ
の値に対する制御モードは下記第2表のように設定され
る。
第4図(a)は、上記第2表とほぼ同様の関係式に応じ
て制御される第2,第3電子膨張弁(12),(15)の開度
Ev1(図中の特性線a1),(Ev2(図中の特性線b1)を示
す。すなわち、図に示すように、分流率FRVが所定の第
1基準値FR1(上記例では1600(開度のパルス比で表し
たもの))以上のときには第2流量制御弁(15)の開度
EV2を全開(2000パルス)に固定して第1流量制御弁
(12)の開度EV1を可変に制御し、分流率FRVが上記第
1基準値FR1よりも所定量だけ小さい第2基準値FR2以
下のときには第1流量制御弁(12)の開度EV1を全開に
固定して第2流量制御弁(15)の開度EV2を可変に制御
する一方、分流率が上記第1基準値FR1と第2基準値F
R2の間では第1,第2流量制御弁(12),(15)の開度E
V1,EV2を全閉状態から連続的に変化させるようにしてい
る。
また、第4図(b)及び(c)は、上記開度調節に対応
する液ライン(6a)の分流点(P)から合流点(R)間
の圧力損失Vl及び流路比抵抗の合成和Cvの分流率FRVの
変化に対する変化を示し、特に、圧力損失Vlは、分流率
FRVの中間領域では小さく、分流率FRVが中間領域から
小さく又は大きくなるにつれて増大する特性を示してい
る。
なお、上記第3図のフローにおいて、ステップS1で上記
吐出管に配管された高圧センサ(Sp2)で検出される凝
縮温度Tcを入力し、ステップS4で、上記(1)式の代わ
りに、下記(5)式 GR=C14Te+C15F−C16Tc+C17 (5) に基づき冷媒循環量GRを演算してもよい。
したがって、請求項(1)の発明では、蓄冷熱手段(5
0)により蓄熱槽(9)に蓄えられた冷熱を回収して室
内の冷房運転を行う蓄冷熱回収運転時、室外熱交換器
(3)で凝縮された冷倍の一部が分流点(P)で液ライ
ン(6a)から分流路(20)側に分流し、製氷コイル(過
冷却コイル)(10)で蓄熱媒体たる水(W)との熱交換
により過冷却される一方、残りの冷媒は過冷却されるこ
となく液ライン(6a)を流れ、両者が合流点(R)で合
流して減圧機構たる第1電子膨張弁(4)で減圧され、
室内熱交換器(5)で蒸発した後圧縮機(2)に戻るよ
うに循環する。
その場合、目標温度設定手段(52)により、合流後の液
冷媒温度Toの目標値つまり目標出口温度Tosが設定さ
れ、分流制御手段(53)により、出口温センサ(Tho)
で検出される出口温度Toが上記目標出口温度Tosになる
よう分流調節機構(51)が制御される。したがって、そ
の装置の要求に応じて設定された目標出口温度Tosに対
応して冷媒の分流率FRVが調節されることになり、従来
の蓄冷熱の利用率を調節する機能がないもののように、
蓄冷熱の利用をなりゆきに任せることなく、現在の運転
状態に適した蓄冷熱の有効利用を図ることができるので
ある。
請求項(2)の発明では、上記請求項(1)の発明にお
いて、目標温度設定手段(52)により、室温センサ(負
荷検出手段)(Th1)で検出された冷房負荷Qdに基づき
目標出口温度Tosで設定されるので冷房負荷Qdに対応し
た蓄冷熱の利用をすることができ、よって、蓄冷熱の利
用効率がさらに向上することになる。
請求項(3)の発明では、上記請求項(1)の発明にお
ける目標温度設定手段(52)の作用として、蓄冷熱回収
冷房運転時、目標温度演算手段(56)により、取出量設
定手段(54)で設定された蓄冷熱の目標取出量ΔQs、循
環量演算手段(55)で演算される現在の冷媒循環量GR
び入口温センサ(Thi)で検出される入口温度Tiに基づ
き目標出口温度Tosが演算される(例えば、上記(2)
又は(4)式)。そして、分流制御手段(53)により、
分流路(20)における冷媒と水(W)との熱交換量、つ
まり蓄冷熱の取出量が上記目標取出量ΔQsになるよう分
流調節機構(51)が制御される。
したがって、実際の蓄冷熱の取出量を考慮しながら、蓄
冷熱を合理的に利用することができ、よって、使用電力
の低減効果を顕著に発揮することができるのである。
請求項(4)の発明では、上記請求項(3)の発明にお
いて、蓄冷熱回収運転時、取出量設定手段(54)によ
り、蓄冷熱の取出量ΔQsが一定値に設定されるので、例
えば上記第1表のように、夜間等の蓄冷熱運転で蓄えた
蓄冷熱の総量と一日の運転時間とから、蓄冷熱を余すこ
となく使い切るように蓄冷熱の利用計画を立てることが
でき、よって、上記請求項(3)の発明の実行を図るこ
とができる。
請求項(5)の発明では、上記請求項(3)の発明にお
いて、取出量設定手段(54)により、負荷検出手段(Th
1)で検出される冷房負荷Qdに応じて蓄冷熱の目標取出
量ΔQsが設定されるので、冷房負荷Qdが小さくて蓄冷熱
をそれ程利用する必要がないときには取出量を小さくす
る一方、冷房運転開始時等の冷房負荷の大きいときには
蓄冷熱の取出量を大きく取るようにしてプルダウン時間
を短縮することができ、よって、上記請求項(3)の発
明の実効を図ることができる。また、そのことにより、
装置の小形化を図ることができることになる。
請求項(6)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、低圧センサ(吸入状態検出手
段)(Sp1)により、圧縮機(1)への吸入冷媒の蒸発
温度(物理状態量)Teが検出され、循環量演算手段(5
5)により、この蒸発温度Teと入口温度検出手段(Thi)
で検出される液冷媒の上記入口温度Tiとに基づき冷媒の
循環量GRが演算される。その場合、通常圧縮機(1)の
運転容量Fは蒸発温度Teが一定になるよう制御されるの
で、蒸発温度Teの値が求まるとその値からほぼ推測する
ことができる。
したがって、簡易迅速に冷媒の循環量GRを推測すること
ができ、よって、上記請求項(3),(4)又は(5)
の発明の実効を図ることができる。
請求項(7)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、インバータ(容量検出手段)
(19)により圧縮機(2)の運転容量Fが検出され、低
圧センサ(Sp1)により吸入冷媒の蒸発温度Teが検出さ
れる。そして、循環量演算手段(55)により、上記圧縮
機(2)の運転容量F、冷媒の蒸発温度Te及び入口温セ
ンサ(Thi)で検出される液冷媒の入口温度(Ti)に基
づいて、冷媒の循環量GRが演算される。したがって、上
記請求項(8)の発明に比べ、より正確な冷媒循環量GR
が演算されることになり、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明の効果をより顕著に発揮することができ
る。
請求項(8)の発明では、上記請求項(7)の発明にお
いて、循環量演算手段(55)により、蒸発温度Te、圧縮
機(2)の運転容量F及び入口温度Tiをパラメータとす
る上記(A)式に基づき冷媒循環量GRが推定演算され
る。具体的には、例えば上記(3)式に示すように、装
置の大きさ、種類等に応じて(A)式の定数や関数が決
定され、予め設定された関係式に基づき迅速に例媒循環
量GRが演出されることになる。よって、上記請求項
(7)の発明の実効を図ることができる。
請求項(9)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、循環量演算手段(55)によ
り、低圧センサ(Sp1)で検出される冷媒の蒸発温度Te
及び高圧センサ(吐出状態検出手段)(Sp2)で検出さ
れる冷媒の凝縮温度Tcに基づき簡易迅速に冷媒循環量GR
が求められ、よって、上記請求項(3),(4)又は
(5)の発明の実効を図ることができる。
請求項(10)の発明では、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明において、インバータ(19)により圧縮
機(2)の運転容量Fが検出され、低圧センサ(Sp1)
及び高圧センサ(Sp2)で検出される蒸発温度Te及び凝
縮温度Tcに応じて、例えば上記(5)式のように例冷循
環量GRが演算されるので、上記請求項(9)の発明に比
べて、冷媒循環量GRがより正確に算出されることにな
る。よって、上記請求項(3),(4)又は(5)の発
明の効果をより顕著に発揮することができる。
請求項(11)の発明では、上記請求項(1)〜(10)の
各発明において、第1,第2分岐管(13a),(13b)で製
氷コイル(過冷却コイル)(10)と液ライン(6a)との
間を接続して分流路(20)が構成される一方、分流路
(20)及び分流点(P)と合流点(R)との間の液ライ
ン(6a)にそれぞれ設けられた第2電子膨張弁(第1流
量制御弁)(12)及び第3電子膨張弁(第2流量制御
弁)(15)により分流調節機構(51)が構成されている
ので、2つの電子膨張弁(12),(15)の開度EV1,EV2
の調節により分流率FRVが正確に調節され、よって、上
記請求項(1)〜(10)の発明の実効を図ることができ
る。
請求項(12)の発明では、蓄冷熱運転時、循環経路切換
手段(49)により回路接続が切換えられ、室外熱交換器
(3)で凝縮された液冷媒が合流点(R)から第2分岐
管(13b)側にバイパスして流れ、第3電子膨張弁(1
5)で減圧されて製氷コイル(10)で蒸発した後、吸入
ライン(6b)に戻るように循環することにより、蓄熱槽
(9)に冷熱が蓄えられる。すなわち、第3電子膨張弁
(15)と蓄冷熱回収用の製氷コイル(過冷却コイル)と
で蓄冷熱手段(50)が兼用されているので、別途蓄冷熱
手段を設ける必要がなく、構成が簡略化され、よって、
装置のコストの低減を図ることができる。
請求項(13)の発明では。上記請求項(11)又は(12)
の発明において、上記第2表及び第4図(a)に示すよ
うに、分流制御手段(53)により、分流率FRVが第1基
準値FRV1以上のときには第3電子膨張弁(15)の開度EV
2が全開に固定され、第2電子膨張弁(12)の開度EV1が
可変に調節される一方、上記第1基準値EV1よりも小さ
い第2基準値FRV2以下のときには、第2電子膨張弁(1
2)の開度EV1が全開に固定され、第3電子膨張弁(15)
の開度EV2が可変に調節される。また、分流率FRVが上
記第1基準値FRV1と第2基準値FRV2の間の中間領域では
両電子膨張弁(12),(15)の開度Ev1,Ev2が可変に調
節されるので、中間領域では両電子膨張弁(12),(1
5)の開度調節による微細な分流率FRVの制御を行いな
がら、分流率FRVが中間領域よりも高い領域又は低い領
域では、一方の電子膨張弁(12又は15)の開度調節のみ
で簡易に分流率FRVを制御することができる。
なお、上記例では蓄冷熱手段(50)を第3電子膨張弁
(15)及び製氷コイル(10)で構成したが、過冷却用と
製氷用とで別個に熱交換コイルを設けるようにしてもよ
い。第5図は斯かる第1実施例の変形例を示し、製氷用
熱交換コイル(10a)と、過冷却用熱交換コイル(10b)
とが蓄熱槽(9)内に配置され、上記過冷却用熱交換コ
イル(10b)は、上記第2図と同様の第1,第2分岐管(1
3a),(13b)により液ライン(6a)と冷媒の分流可能
に接続されている。一方、製氷用熱交換コイル(10a)
は2つの分岐管(13d)及び(13e)により、それぞれ液
ライン(6a)および吸入ライン(6b)と冷媒の流通可能
に接続され、分岐管(13d)には、製氷運転時に冷媒を
減圧する電子膨張弁(18)が介装されている。すなわ
ち、熱交換コイル(10a)で蓄熱槽(9)内に製氷する
一方、熱交換コイル(10b)で蓄冷熱を取り出すように
している。その他の構成は、上記第2図のものと同じで
ある。
なお。上記第1実施例では、室内熱交換器(5)が一台
だけ配置されたいわゆるペア形の空気調和装置について
説明したが、本発明はペア形空気調和装置にのみ適用可
能なものではなく、それぞれ個別に室内熱交換器を有す
る複数の室内ユニットを並列に接続したいわゆるマルチ
形空気調和装置についても適用しうる。その場合、冷媒
回路は省略するが、上記冷房負荷Qdを運転している各室
内ユニットのうち差温(Ta−Ts)が最大のものに基づい
て算出するようにしている。その他の制御内容は上記第
1実施例と同じである。ただし、圧縮機の運転容量は低
圧一定制御によるものとし、上記差温(Ta−Ts)が最大
の室内ユニット以外の室内ユニットでは、室内熱交換器
における冷媒の加熱度を大きくするようにして、冷房負
荷の大きい室内ユニットの冷媒流量が最大になるように
制御している。
次に、請求項(14)の発明に係る第2実施例について説
明する。
本実施例においても、冷媒回路の構成は上記第1実施例
と同様であり、また、制御内容についても上記第3のフ
ローチャートと基本的には同じである。ただし、第3図
のステップS9における第2,第3電子膨張弁(12),(1
5)の開度EV1,EV2については、 EV1=2000−0.5FRV (パルス) (6) EV2=0.5FRV+500 (パルス) (7) を満足するように、つまり常に下記(8)式 EV1+EV2=2500 (8) を満足するようになされている。
したがって、請求項(14)の発明では、上記請求項(1
1)の発明において、第2,第3電子膨張弁(12),(1
5)の開度EV1及びEV2の和が一定値になるよう制御され
るので、簡易な制御内容でもって全体としての冷媒循環
量GRがほぼ一定に制御されることになり、分流率FRVの
調節のために第2,第3電子膨張弁(12),(15)の開度
EV1,EV2を変更することにより装置の運転状態が変化し
て制御の不安定を招く虞れを有効に防止しながら、分流
率FRVの制御を行うことができる利点がある。
次に、請求項(15)の発明に係る第3実施例について説
明する。本実施例では、上記第3図のステップS9におけ
る各電子膨張弁(12),(15)の開度制御として、液ラ
イン(6a)側と分流路(20)側との流路比抵抗Cv1,Cv2
の合成和が一定値にするようにしている。
すなわち、一般にある管の流路比抵抗Cvは、質量で表し
た冷媒の流量をW、流体の水に対する比重をG、管の両
端の圧力差をΔpとすると、下記(9)式 W=Cv(Δp/G)1/2 (9) の基本的な関係から、下記(10)式 Cv=W/27.09(ρ・Δp)1/2 (10) (ただし、ρは冷媒の密度である)により表される。し
たがって、液ライン(6a)側及び分流路(20)側の電子
膨張弁(12)及び(15)を除いた比抵抗Cva1,Cvb1を管
の形から、冷えば Cva1=4.61、Cva2=0.67とし、各電
子膨張弁(12),(15)の比抵抗値をそれぞれCv1,Cv2
とすると、液ライン(6a)側及び分流路(20)側の比抵
抗Cva2,Cvb2は、下記(11),(12)式 Cva2=[1/{(1/4.612)+(1/Cv12)}]1/2 (11) Cva2=[1/{(1/0.672)+(1/Cv22)}]1/2 (12) により表される。
ここで、比抵抗の合成和を一定、つまり Cva2+Cvb2=constant とし、さらに上記各比抵抗Cva2,Cvb2を分流率FRVを用
いて下記(13),(14)式 Cva2=a・FRV+b (13) Cvb2=b・FRV+d (14) で表すことにより、各電子膨張弁(12),(15)の比抵
抗値Cv1,Cv2が求められ、さらに電子膨張弁(12),(1
5)の特性からその開度Ev1,Ev2が分流率FRVで表される
ことになる。
冷えば、Ev=3800Cv+100(パルス)で表される開度特
性を有する電子膨張弁(12),(15)の場合、上記関係
を満足するための各開度Ev1,Ev2 Ev1=3800/[1/(1.0×10-4×FRV+0.5) −0.047]1/2+100 Ev1=1/[1/(1.0×10-4×FRV+0.1) −2.228]1/2 100 で表されることになる。
第6図(a)〜(c)は、冷媒循環量GRを(600Kg/
h)、冷媒の比重ρを1.15×10-3(Kg/m3)としたときの
各電子膨張弁(12),(15)の開度Ev1(第6図(a)
の特性線a2),Ev2(同(a)の特性線b2)、分流前合流
後の間における総圧力損失Vl(Kg/cm2)及び比抵抗Cvの
分流率FRVに対す変化を示し、特に、総圧力損失Vl及び
比抵抗Cvが分流率FRVの変化に対して一定に保持される
ことが顕著な特徴として示されている。
したがって、請求項(15)の発明では、上記請求項(1
1)又は請求項(12)の発明において、分流制御手段(5
3)により、分流時における液ライン(6a)側と分流路
(20)側の流路比抵抗の和(Cva2+Cvb2)が一定になる
ように、各電子膨張弁(12),(15)の開度Ev1,Ev2が
制御されるので、分流率が変化しても、液ライン(6a)
における圧力損失Vlが一定に保持される。すなわち、上
記第4図と第6図とを比較すると、第4図では分流率F
RVの変化に応じて総圧力損失Vl及び流路比抵抗Cvが変化
する(同図(b)及び(C)参照)のに対して、第6図
ではそれらの値が一定に保持されている(同図(b)及
び(c)参照)。
したがって、液ライン(6a)における総圧力損失Vlが一
定に保持される結果、冷媒状態が極めて安定し、そのこ
とにより、室内側の第1電子膨張弁(4)の開度制御が
安定するという著効が得られることになる。
次に、請求項(16)の発明に係り、特に、出口温度Toだ
けを指標として分流率FRVを制御するようにした第4実
施例について説明する。本実施例では、第7図に示すよ
うに、基本的な構成は上記第2図と同様であるが、液ラ
イン(6a)の分流部と合流部との間には、第2電子膨張
弁(12)の代わりにキャピラリチューブ(12a)が設け
られ、さらに、第3開閉弁(12b)を介してバイパス路
(17)側にバイパスするようになされている。つまり、
液ライン(6a)の分流点(P)と合流点(R)との間に
おいて、過冷却コイル(10)と、キャピラリチューブ
(12a)と、第3開閉弁(12b)とが互いに並列に接続さ
れている。
そして、上記第1実施例における入口温センサ(Thi)
は配置されていない。
本実施例において、蓄冷熱運転、通常冷房運転、蓄冷熱
回収冷房運転における冷媒の循環経路は上記第2図とほ
ぼ同様である。ただし、蓄冷熱を回収しない通常冷房運
転時には、第3開閉弁(12b)が開いてほとんどの冷媒
がバイパス路(17)側をバイパスする一方、蓄冷熱回収
冷房運転時には、第3開閉弁(12b)が閉じて、第3電
子膨張弁(15)の開度調節により、キャピラリチューブ
(12a)との減圧度差に基づく分流率FRVの制御が行わ
れる。
ここで、蓄冷熱回収冷房運転時における第3電子膨張弁
(15)の開度制御の内容について、第8図のフローチャ
ートに基づき説明するに、ステップS11で第3電子膨張
弁(15)の開度を初期開度値Ev2oに設定し、ステップS
12で出口温センサ(Tho)で検出される出口温度Toの目
標出口温度Tosとの大小関係を比較する。すなわち、所
定のディファレンシャルをΔToとするときに、To>Tos
+ΔToであれば、開度Ev2が小さいつまり分流率FRVが
小さすぎると判断して、ステップS13で第3電子膨張弁
(15)の開度駆動値ΔEv2を式 ΔEv2=G(To−Tos)
(ただし、Gは正の定数)により算出し、さらにステッ
プS14で、開度変更された場合の新開度値(Ev2+ΔEv
2)が最大開度値Evmaxよりも小さいか否かを判別する。
そして、その判別がYESであれば、ステップS15で開度値
Ev2をその新開度値(Ev+ΔEv2)に増大変更する一方、
判別がNOの場合には、ステップS16で開度値Ev2を最大開
度値Evmaxに設定する。
一方、上記ステップS12の判別で、Tos+ΔTo≦To≦To+
ΔToの場合には、現在開度Ev2が適切な範囲にあると判
断して、ステップS17で開度Ev2を現在開度Ev2に設定
し、To<Tos−ΔToであれば、現在開度Ev2が大きすぎる
と判断して、ステップS18で、式 ΔEv2=G(Tos−T
o)により開度駆動値ΔEv2を算出し、さらに、変更後の
新開度(Ev2−ΔEv2)が最小開度値Evminよりも大きい
か否かを判別する。そして、その判別がYESであれば、
ステップS20で開度値Ev2を新開度値Ev2+ΔEv2に設定す
る一方、判別がNOのときにはステップS21で開度値Ev2を
最小開度値Evminに設定する。
上記フローにおいて、ステップS15,S16,S17,S20及びS21
により、分流制御手段(53)が構成されている。
したがって、請求項(16)の発明では、上記請求項
(1)〜(10)の発明において、1の電子膨張弁(流量
制御弁)(15又は12)の開度調節だけで分流率(FRV)
が制御されるので、簡易な構成でもって、上記請求項
(1)〜(2)の発明の効果が得られることになる。
なお、上記第7図では第3電子膨張弁(15)により分流
率FRVを調節するようにしたが、液ライン(6a)に設け
られた第2電子膨張弁(12)だけで分流率FRVを調節す
るようにしてもよい。第9図は、上記第4実施例の変形
例を示し、上記第3電子膨張弁(15)の代わりに、分流
点(P)と合流点(R)との間の液ライン(6a)に設け
られた第2電子膨張弁(12)により、分流調節機構と蓄
冷熱運転時における減圧機構とを兼用するようにしてい
る。
この場合、蓄冷熱回収運転時における第2電子膨張弁
(12)の開度制御は基本的に上記第8図のフローチャー
トと同じである。ただし、手口温度Toの高低に対する第
2電子膨張弁(12)の開度Ev1の大小関係は上記第8図
のフローチャートの場合と逆になるように制御される。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明によれば、蓄熱式空気調和
装置の蓄冷熱回収冷房運転時、減圧前の液冷媒温度を指
標として過冷却される液冷媒の分流率を制御するように
したので、蓄冷熱の利用をなりゆきに任せる従来のもの
のように、蓄冷熱を無駄に消費してしまったり、蓄冷熱
の利用が不十分なため一日の運転終了時に蓄冷熱を余ら
せたりするようなことなく、蓄冷熱の有効利用を図るこ
とができる。
すなわち、請求項(1)の発明によれば、冷媒の熱交換
により蓄熱槽の蓄熱媒体に冷熱を蓄えるようにした蓄熱
式空気調和装置において、冷媒回路の液ラインに液冷媒
の一部が分流したのち合流する分流路を設け、この分流
路に蓄熱媒体との熱交換により蓄冷熱を回収するための
過冷却コイルを介設するとともに、液冷媒の分流率を調
節する分流調節機構を設けておき、蓄冷熱回収冷房運転
時、液冷媒の合流後の出口温度を検出して、出口温度が
所定の目標出口温度になるよう分流率を調節するように
したので、目標出口温度に対応して冷媒の分流率を調節
することができ、よって、現在の運転状態に適した蓄冷
熱の有効利用を図ることができる。
請求項(2)の発明によれば、上記請求項(1)の発明
において、冷房負荷を検出し、現在の冷房負荷に応じて
目標出口温度を設定するようにしたので、蓄冷熱を利用
して必要に応じた能力の調節が可能となり、よって、蓄
冷熱の利用効率の向上を図ることができる。
請求項(3)の発明によれば、上記請求項(1)の発明
において、分流前の冷媒の入口温度を検出するととも
に、蓄冷熱の目標取出量を設定し、現在の冷媒循環量を
演算して、冷媒循環量と目標取出量と冷媒の入口温度と
に基づき目標出口温度を設定するようにしたので、蓄冷
熱の取出量を考慮しながら、蓄冷熱を有効に利用するこ
とができ、よって、使用電力の低減効果を顕著に発揮す
ることができる。
請求項(4)の発明によれば、上記請求項(3)の発明
において、蓄冷熱の目標取出量を一定値に設定するよう
にしたので、夜間等の蓄冷熱運転で蓄えた蓄冷熱の総量
と一日の運転時間とから、蓄冷熱を余すことなく使い切
るように蓄冷熱の利用計画を立てることができ、よっ
て、上記請求項(3)の発明の実効を図ることができ
る。
請求項(5)の発明によれば、上記請求項(3)の発明
において、冷房負荷に応じて蓄冷熱の目標取出量を設定
するようにしたので、冷房負荷の小さいときには無駄な
冷蓄熱の取出しを抑制できる一方、冷房運転開始朱時等
の冷房負荷の大きいときには蓄冷熱の取出量を大きく取
るようにしてプルダウン時間を短縮することができ、よ
って、上記請求項(3)の発明の実効を図ることができ
る。また、そのことにより、装置の小形化を図ることが
できることになる。
請求項(6)の発明によれば、上記請求項(3),
(4)又は(5)の発明において、吸入冷媒の物理状態
量を検出し、この物理状態量と液冷媒の入口温度とに基
づき冷媒の循環量を演算するようにしたので、簡易迅速
に冷媒の循環量を推測することができ、よって、上記請
求項(3),(4)又は(5)の発明の実効を図ること
ができる。
請求項(7)の発明によれば、上記請求項(3),
(4)又は(5)の発明において、圧縮機の運転容量、
吸入冷媒の物理状態量及び液冷媒の入口温度に基づき冷
媒の循環量を演算するようにしたので、より正確な冷媒
循環量を求めることができ、よって、上記請求項
(3),(4)又は(5)の発明の効果をより顕著に発
揮することができる。
請求項(8)の発明によれば、上記請求項(7)の発明
において、圧縮機の運転容量、吸入冷媒の物理状態量及
び液冷媒の入口温度をパラメータとする演算式に基づき
冷媒循環量を推定演算するようにしたので、迅速かつ正
確に冷媒循環量を求めることができ、よって、上記請求
項(7)の発明の実効を図ることができる。
請求項(9)の発明によれば、上記請求項(3),
(4)又は(5)の発明において、吸入冷媒の物理状態
量と、吐出冷媒の物理状態量とに基づき冷媒循環量を推
定演算するようにしたので、簡易迅速に冷媒循環量を求
めることができ、よって、上記請求項(3),(4)又
は(5)の発明の実効を図ることができる。
請求項(10)の発明によれば、上記請求項(3),
(4)又は(5)の発明において、圧縮機の運転容量
と、吸入冷媒の分離状態量と、吐出冷媒の物理状態量と
に基づき冷媒循環量を推定演算するようにしたので、冷
媒循環量をより正確に算出することができ、よって、上
記請求項(3),(4)又は(5)の発明の効果をより
顕著に発揮することができる。
請求項(11)の発明によれば、上記請求項(1)〜(1
0)の各発明において、2つの分岐管で過冷却コイルと
液ラインとの間を接続して分流路(20)を構成される一
方、分流路及び分流された残りの冷媒が流れる液ライン
にそれぞれ流量制御弁を設け、これらの2つの流量制御
弁の開度調節により分流率を調節するようにしたので、
分流率を微細に調節することができ、よって、上記請求
項(1)〜(10)の発明の実効を図ることができる。
請求項(12)の発明によれば、上記請求項(11)の発明
において、過冷却コイルの一端側を吸入ラインに接続し
て、蓄冷熱運転時、分流調節機構と過冷却コイルとを利
用して蓄熱媒体に冷熱を蓄えるようにしたので、装置の
構成を簡略化することができ、よって、コストの低減を
図ることができる。
請求項(13)の発明によれば、上記請求項(11)又は
(12)の発明において、分流率を大きさに応じて3つの
領域に分け、中間領域では2つの流量制御弁の開度調節
により、中間領域外では一方を全開に固定して他方を可
変に調節することにより分流率を制御するようにしたの
で、中間領域では微細な分流率の制御を行いながら、中
間領域外では、一方の流量制御弁の開度調節のみで簡易
に分流率を制御することができる。
請求項(14)の発明によれば、上記請求項(11)又は
(12)の発明において、2つの流量制御弁の開度の和が
一定値になるよう制御するようにしたので、簡易な制御
内容でもって全体としての冷媒循環量をほぼ一定に制御
することができ、よって、制御の不安定状態を有効に回
避しながら、分流率の制御を行うことができる。
請求項(15)の発明によれば、上記請求項(11)又は
(12)の発明において、分流時における液ライン側と分
流路側の流路比抵抗の合成和が一定になるように、2つ
の流量制御弁の開度を制御するようにしたので、分流率
の変化如何に拘らず液ラインにおける圧力損失を一定に
保持することができ、よって、液冷媒状態が安定し、室
内側の減圧弁の開度制御が安定するという著効得られる
ことになる。
請求項(16)の発明によれば、上記請求項(1)〜(1
0)の発明において、分流部と合流部との間の液ライン
又は分流路のいずれか一方のみに流量制御弁を設け、そ
の開度調節により分流率を制御するようにしたので、よ
り簡素な構成でもって分流率の制御することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)及び(b)は本発明の構成を示すブロック
図である。第2図ないし第5図は本発明の第1実施例を
示し、第2図は第1実施例に係る空気調和装置の冷媒配
管系統図、第3図はコントローラによる分流率の制御内
容を示すフローチャート図、第4図(a)〜(c)は、
それぞれ分流率の変化に対する2つの流量制御弁の開
度、液ラインにおける圧力損失、液ラインの比抵抗の合
成和の変化を示す特性図、第5図は変形例に係る空気調
和装置の冷媒配管系統図、第6図(a)〜(c)は第3
実施例を示し、それぞれ上記第4図(a)〜(c)に対
応する特性図、第7図〜第9図は第4実施例を示し、第
7図は空気調和装置の冷媒配管系統図、第8図はコント
ローラの制御内容を示すフローチャート図、第9図はそ
の変形例に係る空気調和装置の冷媒配管系統図である。 1……主冷媒回路 2……圧縮機 3……室外熱交換器(熱源側熱交換器) 4……第1電子膨張弁(減圧機構) 5……室内熱交換器(利用側熱交換器) 6a……液ライン 6b……吸入ライン 9……蓄熱槽 10……製氷コイル(過冷却コイル) 12……第2電子膨張弁(第1流量制御弁) 15……第3電子膨張弁(第2流量制御弁) 20……分流路 49……循環経路切換手段 50……蓄冷熱手段 51……分流調節機構 52……目標温度設定手段 53……分流制御手段 54……取出量設定手段 55……循環量演算手段 56……目標温度演算手段 Sp1……低圧センサ(吸入状態検出手段) SP2……高圧センサ(吐出状態検出手段) Th1……室温センサ(負荷検出手段) Thi……入口温センサ(入口温度検出手段) Tho……出口温センサ(出口温度検出手段) W……水(蓄熱媒体)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機(2)、熱源側熱交換器(3)、減
    圧機構(4)及び利用側熱交換器(5)を順次接続して
    なる主冷媒回路(1)と、蓄冷熱可能な蓄熱媒体(W)
    を有する蓄熱槽(9)と、該蓄熱槽(9)の蓄熱媒体
    (W)と冷媒との熱交換により蓄熱槽(9)に冷熱を蓄
    える蓄冷熱手段(50)とを備えた蓄熱式空気調和装置に
    おいて、 上記主冷媒回路(1)の熱源側熱交換器(3)と源圧機
    構(4)との間の液ライン(6a)をバイパスして設けら
    れ、液冷媒の一部を分流させたのち再び液ライン(6a)
    に合流させるよう分流する分流路(20)と、該分流路
    (20)に設けられ、上記蓄熱槽(9)内の蓄熱媒体
    (W)との熱交換により分流される冷媒を過冷却する過
    冷却コイル(10)と、上記主冷媒回路(1)から分流路
    (20)への冷媒の分流率(FRVを調節する分流調節機構
    (51)とを備えるとともに、 蓄冷熱回収運転時、分流路(20)から液ライン(6a)に
    合流後で上記減圧機構(4)の上流側における冷媒の出
    口温度(To)を検出する出口温度検出手段(Tho)と、
    上記冷媒の目標出口温度(Tos)を設定する目標温度設
    定手段(52)と、上記出口温度検出手段(Tho)の出力
    を受け、出口温度(To)が上記目標温度設定手段(Th
    o)で設定された目標出口温度(Tos)になるように上記
    分流調節機構(51)を制御する分流制御手段(53)とを
    備えたことを特徴とする蓄熱式空気調和装置の運転制御
    装置。
  2. 【請求項2】冷房負荷(Qd)を検出する負荷検出手段
    (Th1)を備え、 目標温度設定手段(52)は、上記負荷検出手段(Th1)
    で検出される冷房負荷(Qd)に基づき目標出口温度(To
    s)を設定するものであることを特徴とする請求項
    (1)記載の蓄熱式空気調和装置の運転制御装置。
  3. 【請求項3】蓄冷熱回収冷房運転時、上記熱源側熱交換
    器(3)の下流側で分流路(20)に分流前の冷媒の入口
    温度(Ti)を検出する入口温度検出手段(Thi)を備
    え、 目標温度設定手段(52)は、蓄冷熱の取出量の目標値
    (ΔQs)を設定する取出量設定手段(54)と、冷媒の循
    環量(GR)を演算する循環量演算手段(55)と、該循環
    量演算手段(55)で演算された冷媒循環量(GR)、上記
    取出量設定手段(54)で設定された目標取出量(ΔQs)
    及び上記入口温度検出手段(Thi)で検出された入口温
    度(Ti)に基づき液冷媒の目標出口温度(Tos)を演算
    する目標温度演算手段(56)とで構成されていることを
    特徴とする請求項(1)記載の蓄熱式空気調和装置の運
    転制御装置。
  4. 【請求項4】取出量設定手段(54)、蓄冷熱の目標取出
    量(ΔQs)を一定値に設定するものであることを特徴と
    する請求項(3)記載の蓄熱式空気調和装置の運転制御
    装置。
  5. 【請求項5】冷房負荷(Qd)を検出する負荷検出手段
    (Th1)を備え、 取出量設定手段(54)は、上記負荷検出手段(Th1)で
    検出される冷房負荷(Qd)に応じて目標取出量(ΔQs)
    を設定することを特徴とする請求項(3)記載の蓄熱式
    空気調和装置の運転制御装置。
  6. 【請求項6】圧縮機(2)の吸入冷媒の物理状態量(T
    e)を検出する吸入状態検出手段(Sp1)を備え、 循環量演算手段(55)は、上記吸入状態検出手段(Sp
    1)で検出される吸入冷倍の物理状態量(Te)と入口温
    度検出手段(Thi)で検出される分流前の液冷媒の温度
    (Ti)とに基づき冷媒循環量(GR)を推定演算するもの
    であることを特徴とする請求項(3),(4)又は
    (5)記載の蓄熱式空気調和装置の運転制御装置。
  7. 【請求項7】圧縮機(2)は容量可変形であり、該圧縮
    機(2)の運転容量(F)を検出する容量検出手段(1
    9)と、圧縮機(2)への吸入冷媒の物理状態量(Te)
    を検出する吸入状態検出手段(Sp1)とを備え、 循環量演算手段(55)は、上記吸入状態検出手段(Sp
    1)で検出される吸入冷媒の物理状態量(Te)と、入口
    温度検出手段(Thi)で検出される分流前の液冷媒の温
    度(Ti)と、容量検出手段(19)で検出される圧縮機
    (2)の運転容量(F)とに基づき冷媒循環量(GR)を
    推定演算するものであることを特徴とする請求項
    (3),(4)又は(5)記載の蓄熱式空気調和装置の
    運転制御装置。
  8. 【請求項8】循環量演算手段(55)は、下記式 GR=K1・Te+f1(F)−f2(Ti)+K2 (ただし、K1,K2は定数、f1,f2は関数を表す) に基づき冷媒循環量(GR)を演算するものであることを
    特徴とする請求項(7)記載の蓄熱式空気調和装置の運
    転制御装置。
  9. 【請求項9】圧縮機(2)への吸入冷媒の物理状態量
    (Te)を検出する吸入状態検出手段(Sp1)と、圧縮機
    (2)からの吐出冷媒の物理状態量(Tc)を検出する吐
    出状態検出手段(Sp2)とを備え、 循環量演算手段(55)は、上記吸入状態検出手段(Sp
    1)で検出される吸入冷媒の物理状態量(Te)と、上記
    吐出状態検出手段(Sp2)で検出される吐出冷媒の物理
    状態量(Tc)とに基づき冷媒循環量(GR)を推定演算す
    るものであることを特徴とする請求項(3),(4)又
    は(5)記載の蓄熱式空気調和装置の運転制御装置。
  10. 【請求項10】圧縮機(2)は容量可変形であり、圧縮
    機(2)の運転容量(F)を検出する容量検出手段(1
    9)と、圧縮機(2)への吸入冷媒の物理状態量(Te)
    を検出する吸入状態検出手段(Sp1)と、圧縮機(2)
    からの吐出冷媒の物理状態量(Tc)を検出する吐出状態
    検出手段(Sp2)とを備え、 循環量演算手段(55)は、上記容量検出手段(19)で検
    出される圧縮機(2)の運転容量(F)と、上記吸入状
    態検出手段(Sp1)で検出される吸入冷媒の物理状態量
    (Te)と、上記吐出状態検出手段(Sp2)で検出される
    吐出冷媒の物理状態量(Tc)とに基づき冷媒循環量
    (GR)を推定演算するものであることを特徴とする請求
    項(3),(4)又は(5)記載の蓄熱式空気調和装置
    の運転制御装置。
  11. 【請求項11】分流路(20)は、過冷却コイル(10)の
    一端を主冷媒回路(1)の熱源側熱交換器(3)と主減
    圧機構(4)との間の液ライン(6a)に冷媒の流通可能
    に接続する第1分岐管(13a)と、過冷却コイル(10)
    の他端を上記第1分岐管(13a)の液ライン(6a)との
    接続部よりも減圧機構(4)側の液ライン(6a)に冷媒
    の流通可能に接続する第2分岐管(13b)とで構成さ
    れ、 分流調節機構(51)は、主冷媒回路(1)の液ライン
    (6a)における第1,第2分岐管(13a),(13b)との接
    続部間に介設された第1流量制御弁(12)と、分流路
    (20)に介設された第2流量制御弁(15)とにより構成
    されていることを特徴とする請求項(1),(2),
    (3),(4),(5),(6),(7),(8),
    (9)又は(10)記載の蓄熱式空気調和装置の運転制御
    装置。
  12. 【請求項12】第2流量制御弁(15)は減圧機能を有
    し、かつ第2分岐管(13b)に配置され、第1分岐管(1
    3a)には第1分岐管(13a)を開閉する開閉弁(11)が
    介設され、第1分岐管(13a)の上記過冷却コイル(1
    0)の他端と上記開閉弁(11)との間を吸入ライン(6
    b)に冷媒の流通可能に接続する第3分岐管(13c)が設
    けられていて、 蓄冷熱運転時、熱源側熱交換器(3)で凝縮された冷媒
    が第2分岐管(13b)から過冷却コイル(10)で蒸発し
    て第3分岐管(13c)から吸入ライン(6b)に戻るよう
    切換える循環経路切換手段(49)を備えるとともに、 蓄冷熱手段(50)は、上記第2流量制御弁(15)と過冷
    却コイル(10)とで構成されていることを特徴とする請
    求項(11)記載の蓄熱式空気調和装置の運転制御装置。
  13. 【請求項13】分流制御手段(53)は、冷媒の分流路
    (20)への分流率(FRV)が第1基準値以上のときには
    第2流量制御弁(15)を全開に固定して第1流量制御弁
    (12)の開度を可変に制御し、冷媒の分流率(FRV)が
    上記第1基準値よりも小さい第2基準値以下のときには
    第1流量制御弁(12)を全開に固定して第2流量制御弁
    (15)の開度を可変に制御する一方、冷媒の分流率(F
    RV)が上記第1基準値と第2基準値との間では第1,第2
    流量制御弁(12),(15)の開度を可変に制御すること
    を特徴とする請求項(11)又は(12)記載の蓄熱式空気
    調和装置の運転制御装置。
  14. 【請求項14】分流制御手段(53)は、第1,第2流量制
    御弁(12),(15)の開度の和を一定に保持しながら第
    1,第2流量制御弁(12),(15)の開度を制御するもの
    であることを特徴とする請求項(11)又は(12)記載の
    空気調和装置の運転制御装置。
  15. 【請求項15】分流制御手段(53)は、分流された液ラ
    イン(6a)側と分流路(20)との流路比抵抗の合成和を
    一定に保持しながら第1,第2流量制御弁(12),(15)
    の開度を制御するものであることを特徴とする請求項
    (11)又は(12)記載の蓄熱式空気調和装置の運転制御
    装置。
  16. 【請求項16】分流調節機構(50)は分流路(20)又は
    分流部と合流部との間の液ライン(6a)のいずれか一方
    に設けられた単一の流量制御弁であることを特徴とする
    請求項(1),(2),(3),(4),(5),
    (6),(7),(8),(9)又は(10)記載の蓄熱
    式空気調和装置の運転制御装置。
JP1127057A 1989-05-19 1989-05-19 蓄熱式空気調和装置の運転制御装置 Expired - Lifetime JPH0794931B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1127057A JPH0794931B2 (ja) 1989-05-19 1989-05-19 蓄熱式空気調和装置の運転制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1127057A JPH0794931B2 (ja) 1989-05-19 1989-05-19 蓄熱式空気調和装置の運転制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02306064A JPH02306064A (ja) 1990-12-19
JPH0794931B2 true JPH0794931B2 (ja) 1995-10-11

Family

ID=14950529

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1127057A Expired - Lifetime JPH0794931B2 (ja) 1989-05-19 1989-05-19 蓄熱式空気調和装置の運転制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0794931B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1054616A (ja) * 1996-08-14 1998-02-24 Daikin Ind Ltd 空気調和機
JP2009192187A (ja) * 2008-02-18 2009-08-27 Hitachi Appliances Inc 氷蓄熱式冷凍装置
JP5018584B2 (ja) * 2008-03-24 2012-09-05 株式会社デンソー 蓄冷器付き冷凍サイクル装置
KR101465689B1 (ko) * 2013-03-06 2014-12-01 대한민국(농촌진흥청장) 외기 온도 감응식 냉난방 장치
DE102014105612B4 (de) 2014-04-22 2023-06-22 Valeo Klimasysteme Gmbh Fahrzeug-Klimasystem und Verfahren zum Betrieb eines Fahrzeug-Klimasystems
JP2016125727A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 ダイキン工業株式会社 蓄熱式空気調和機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02306064A (ja) 1990-12-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU2005268121B2 (en) Refrigerating apparatus
CN105556220B (zh) 具有热回收模块的制冷回路
TW200403417A (en) Refrigeration equipment
JPH1068553A (ja) 空気調和機
US20230112193A1 (en) Refrigeration System with Efficient Expansion Device Control, Liquid Refrigerant Return, Oil Return, and Evaporator Defrost
US20150233624A1 (en) Cooling system
TWI272364B (en) Freezing apparatus
CN107477916A (zh) 热泵系统及其控制方法
JPH0794931B2 (ja) 蓄熱式空気調和装置の運転制御装置
JP3906398B2 (ja) 蓄熱式空気調和装置
JP2008139004A (ja) 超臨界型ヒートポンプ装置
JP2503659B2 (ja) 蓄熱式空気調和装置
JP2503660B2 (ja) 蓄熱式空気調和装置
CN206269415U (zh) 一种多温区调控的制冷蓄热系统
CN111829114A (zh) 一种空调设备热泵系统、空调设备及其除霜控制方法
JPH04327761A (ja) 空気調和装置
JP3994722B2 (ja) 蓄熱式空気調和装置
JPH0528440Y2 (ja)
CN209068628U (zh) 换热系统
JPH02272247A (ja) 蓄熱式空気調和装置の運転制御装置
JP2634267B2 (ja) 空気調和機の凍結防止装置
JPS592832B2 (ja) 熱回収式空気調和装置
JPH0730959B2 (ja) 空気調和装置
JP2002122373A (ja) 保冷庫
JPS6340764Y2 (ja)