JPH0794634A - 光学素子用回路基板 - Google Patents

光学素子用回路基板

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JPH0794634A
JPH0794634A JP6068460A JP6846094A JPH0794634A JP H0794634 A JPH0794634 A JP H0794634A JP 6068460 A JP6068460 A JP 6068460A JP 6846094 A JP6846094 A JP 6846094A JP H0794634 A JPH0794634 A JP H0794634A
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layer
circuit board
main surface
electrode
transparent substrate
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JP6068460A
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Inventor
Mitsuo Takase
三男 高瀬
Nobuhiro Fukuda
信弘 福田
Hisahiro Momo
寿浩 百々
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】CCDセンサなどの集積回路素子を実装するた
めの回路基板であって、集約基板としての機能も備え、
外部の回路との接続箇所を減少できるものを提供する。 【構成】プラスチックフィルムなどからなる透明基板1
を使用し、透明基板1にスリット状の透明領域である窓
部7を設定し、この回路基板に実装される集積回路素子
に出入射する光はこの窓部7のみを透過するようにす
る。透明基板1の一方の表面上に、窓部7の長手方向に
沿って集積回路素子13にそれぞれ対応する複数の電極
2を設ける。透明基板1の他方の面であって電極2に対
応する領域には、窓部7の長手方向に延びる複数の集約
電極3を設ける。これら電極2および集約電極3は、透
明基板1を貫通する電気的接続部20によって電気的に
接続されるようにする。必要に応じ、帯電防止層6や、
窓部7を画定するための遮光層5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光/電気変換や電気/
光変換を行なう集積回路素子を実装するための光学素子
用回路基板に関し、特に、光学的読み取り装置や光学的
画像形成装置、光学式プリンタなどに用いられる光学素
子用回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、事務機器から家庭用品、玩具等に
至るまで幅広い分野において電子回路が応用されるよう
になってきており、機器の小型軽量化、高速動作化、高
精度化などが進行している。高速ファクシミリ、スキャ
ナ、ホワイトボード型コピー機をはじめとする各種の画
像入力用端末機器や、電子写真等に代表されるコピー機
などの分野においても、高品質で高解像度であって中間
調画像も適切に扱え、かつ構造がシンプル、コンパクト
であって、コストの低い機器に対する必要性が高まって
きている。
【0003】上述したような画像入力用端末機器では、
イメージセンサを用いて光学情報を電気信号に変換して
いる。図28は、従来のイメージセンサの構成の一例を
示す模式断面図である。ガラス基板51上に金属からな
る遮光層52が設けられ、遮光層52の一部は細長い形
状に切りとられ、スリット部52aを形成している。ス
リット部52aは図示紙面に直角な方向に延びており、
図28はこのスリット部52の長手方向に垂直な平面で
の断面図となっている。遮光層52およびスリット部5
2aを覆うように、透明絶縁層53が設けられ、透明絶
縁層53上には、複数個の受光素子56とこの受光素子
56にそれぞれ電気的に接続される電極54とが設けら
れている。受光素子56は、スリット部52aの長手方
向に沿うように配置されている。さらに、透明絶縁層5
3、電極54および受光素子56の全体を覆うように透
明保護層55が設けられ、透明保護層55の表面すなわ
ちこのイメージセンサの最表面には透明導電層57が設
けられている。このイメージセンサは一体型のものとし
て製造されている。ここで受光素子56は、アモルファ
スシリコンからなる薄膜センサなどで構成されている。
【0004】このイメージセンサを用いて原稿59上の
文字や図形を読み取る場合、原稿59を透明導電層57
側の表面に配置してローラ60により原稿59が図示点
線の矢印方向移動できるようにし、さらに、ガラス基板
51側には光源58を設け、光源58からの光61がス
リット部52aを通過し原稿59の表面で反射されて受
光素子56に入射するようにすればよい。この状態で原
稿をローラ60で搬送することにより、ライン走査によ
る画像入力が行なわれることになる。
【0005】スリット部52aの長手方向に複数の受光
素子56を配置する必要があることから、従来、受光素
子56としてはアモルファス半導体を使用した光検出素
子が使用されてきた。しかし、アモルファス素子は、光
検出感度が低く、光に長時間照射された場合の特性の劣
化が大きく、かつ、応答速度が小さいという問題点を有
する。これによって、アモルファス半導体を用いた受光
素子を使用する場合には、読み取り速度を大きくするこ
とができない。
【0006】一方、結晶半導体を用いた受光素子は、光
感度が高くかつ応答速度が大きいという特徴を有する。
したがって、結晶半導体による受光素子を用いてスキャ
ナなどを構成すれば、高速での読み取りが可能となる。
結晶系の半導体素子を用いてイメージセンサを製造する
場合、一体型の構成とすることは難しいので、結晶系半
導体素子と回路基板とを別々に製造し、その後、マルチ
チップ方式で、複数の結晶系半導体受光素子素子を回路
基板に結合させることになる。このようにして、高感
度、高速読み取り型のイメージセンサが製作される。こ
の場合、センサデバイスを組み立てる前に各素子の良否
判定を行なえるので、組み立てに際して良好な半導体受
光素子のみ及び良好な回路基板のみを予め選択すること
によって、センサデバイスの歩留りを向上させることが
でき、コストダウンを達成できる。
【0007】本発明者らは、イメージセンサなどのさら
なる改良を目指して検討を開始した。まず、本発明者ら
は、原稿の読み取りに使用される光源の低出力化などを
計るために、半導体素子と原稿とを出来るかぎり接近で
きるような構成を検討した。すなわち、半導体素子を実
装するための透明な回路基板として、厚さ0.1mm以
下の極薄のガラス基板の使用を検討し、また、プラスチ
ックフィルムを基板として使用することについても検討
した。ここでは半導体素子は、金やアルミニウムなどか
らなるパッドが外部接続用の端子として設けられている
ものや、べアチップ型のものである。
【0008】ここでプラスチックフィルムやシートを基
材とする回路基板について説明する。プラスチックは可
撓性があり、プラスチック製の回路基板上への電極形成
も、スパッタリングや真空蒸着法によって、基板を低温
に保ったままで容易に、かつ高い生産性で行なうことが
できる。現在でも、プラスチックフィルムやシートを基
材とする回路基板は、特に極端な曲げ部分や軽量化が望
まれる部分に広く使用されているが、エレクトロニクス
機器の高集積化、小型軽量化に伴い、今後さらに広く使
用させることが予想されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らは、プラスチックからなる回路基板は、絶縁体から
なるので帯電しやすいので、摩擦などによって発生した
静電気が表面に帯電しやすく、帯電の影響がこの回路基
板に実装されている半導体素子に及ぶことを見出した。
具体的には、出力信号に誤差が生じたり、乱れが生じ、
その結果、この回路基板に接続される回路でノイズが発
生したり、誤動作が誘起されたりする。特に、密着型の
イメージセンサに使用する場合など、原稿とこの回路基
板とが擦れ合うような場合には、この帯電の影響は深刻
である。
【0010】また、光学的読み取り装置では、フィルム
状の透明な回路基板の下を移動する原稿に光源からの回
路基板を通して光を照射し原稿を読み取るが、光源から
の光は原稿と回路基板との間で多重反射する。本発明者
らは、読み取り用の受光素子がこの多重反射した光を受
光することにより受光素子の出力信号に乱れが生じるの
で、正しい読み取りが行われないことがあることも見出
した。
【0011】ここで述べたのと同様の議論は、多数の半
導体発光素子を配置し、これら半導体発光素子からの光
によって感光体に像を形成する光学画像形成素子にも当
てはまるものである。
【0012】さらに、複数の読み取り用素子(受光素
子)や画像形成素子(発光素子)を搭載するマルチチッ
プ方式の光学素子用回路基板の場合、これら素子を電気
的に駆動しあるいは素子からの信号を受ける入出力回路
とこれら素子との1対1の接続に使用される、多数の電
極を光学素子回路基板上に設ける必要がある。このた
め、入出力回路と光学素子回路基板との電気的接続に熟
練を要し、さらに、接続信頼性が低下しがちである。イ
メージセンサなどで読み取り幅を大きくした場合には、
その分、受光素子などを多く回路基板上に搭載すること
になり、基板上の電極数も急増する。
【0013】そこで、受光素子や発光素子がマトリクス
配線で接続されるようにするため、光学素子用の回路基
板と入出力回路との中間に集約基板を設けることが行な
われている。この場合、回路基板と集約基板との電気的
接続を行なった上で、集約基板上の集約電極と入出力回
路とを接続すればよい。集約基板を設けることにより、
入出力回路側からは、素子数に比べて少ない数の集約電
極にアクセスすることによって、任意の素子を駆動した
り任意の素子から信号を受けたりすることが可能にな
る。しかしながら、集約基板を設ける場合には、その分
コストが上昇するとともに、回路基板と集約基板との電
気的接続のための工数が必要であるという問題点があ
る。また実装される素子の数が増えた場合には、現実に
は、増加分にほぼ比例して集約電極の数も増えることに
なる。そこで、これら集約基板や集約電極を低コストで
信頼性の高い方法で提供することが望まれている。さら
には光学素子用回路基板自体に集約基板としての機能を
持たせることも望まれている。
【0014】本発明の目的は、集約基板としての機能も
備え、外部の回路との接続箇所を減少させた光学素子用
回路基板を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の光学素子用回路
基板は、光を発生しおよび/または光を検出する集積回
路素子を実装するための光学素子用回路基板であって、
透明基板と、前記透明基板のスリット状の透明領域とし
て形成され前記集積回路素子に入射しおよび/または前
記集積回路素子から出射する光を透過させる窓部と、前
記透明基板の第1の主面上において、前記集積回路素子
にそれぞれ対応し、前記窓部の長手方向に沿って少なく
とも前記窓部の片側に設けられた複数の電極と、前記透
明基板に関して前記第1の主面とは反対側にある第2の
主面上において前記電極に対応する領域に設けられ、そ
れぞれ前記窓部の長手方向に延びるように設けられてい
る複数の集約電極と、前記透明基板を貫通する電気的接
続部とを有し、前記各集約電極が前記電気的接続部を介
してそれぞれ前記電極のうちの複数のものと電気的に接
続されている。
【0016】以下、本発明の光学素子用回路基板につい
て説明する。本発明の光学素子用回路基板は、各種の用
途に使用できるものであるが、代表的には、受光用の集
積回路素子を実装して光学式読み取り装置のイメージセ
ンサを構成したり、発光用の集積回路素子を実装して光
プリンタなどの光学式書込み装置の記録ヘッドとして使
用できるものである。
【0017】本発明において集積回路素子とは、1ない
し複数の受光セルあるいは1ないし複数の発光セルを有
する電子回路部品のことであり、好ましくは、半導体基
板上にこれらの受光セルや発光セルを集積させたもので
ある。このような集積回路素子を例示するならば、フォ
トダイオードダイ、フォトダイオードアレイ、CCD
(電荷結合素子)ダイ、CCDイメージセンサ、LED
(発光ダイオード)ダイ、LEDアレイ、LD(レーザ
ダイオード)ダイ、LDアレイなどが挙げられる。
【0018】本発明の光学素子用回路基板を用いてイメ
ージセンサを構成する場合、第1の主面上の電極に受光
集積回路素子を接合させることになる。この場合、受光
集積回路素子としては、接続用のバンプが形成されてい
るものを使用することが望ましい。受光集積回路素子
は、その受光面を窓部側に向けて配置される。イメージ
センサの場合には光源から原稿に照射され原稿で反射さ
れた光を検出する構成とすることが一般的であるから、
第2の主面側に原稿を配置し、光源からの光は第1の主
面側から透明基板に入射して窓部を透過し、原稿で反射
され再び窓部を透過して受光集積回路素子に入力するよ
うな構成とする。このとき、光源からの光が受光集積回
路素子の影響を受けることなく窓部に入射するよう、受
光集積回路素子の配置を考慮する必要がある。具体的に
は、窓部の真上部分すべてを覆わないように受光集積回
路素子を配置する必要がある。また、原稿とイメージセ
ンサとを相対的に移動させながら原稿上のイメージデー
タを読み取ることが一般的であるが、この相対的な原稿
の移動方向に対して横切る方向に窓部の長手方向が向く
ように、イメージセンサを配置することが望ましい。
【0019】本発明の光学素子用回路基板を用いて光学
式プリンタなどの画像形成装置を構成する場合、発光集
積回路素子の発光面が窓部側を向くように、第1の主面
上の電極に発光集積回路素子を接合させることになる。
この場合、発光集積回路素子としては、接続用のバンプ
が形成されているものを使用することが望ましい。記録
信号に応じて発光集積回路素子から出射された光は、窓
部を透過して、第2の主面側に配置された感光体の表面
に入射する。感光体を発光集積回路素子に対して相対的
に移動させながら記録を行なうのが一般的であるが、こ
の相対的な感光体の移動方向に対して横切る方向に窓部
の長手方向が向くようにすることが望ましい。感光体が
円筒形のものである場合には、その回転軸と窓部の長手
方向とが平行になるようにすればよい。
【0020】本発明の光学素子用回路基板に用いられる
透明基板としては、窓部を透過することなる光に対する
透過性が高いことが好ましく、少なくとも60%以上、
好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上であ
ることが望ましい。透明基板を構成する基材としては、
取扱い性、可撓性、連続生産性、さらには膜厚を薄くし
て光の透過距離を小さく出来ることなどの点から、プラ
スチックフィルムを用いることが望ましい。好ましい基
材を例示するならば、ポリエチレンテレフタレート(P
ET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリ
エステル、ポリアミド、ポリエーテル、ポリスルフォ
ン、ポリエーテルスルフォン(PES)、ポリカーボネ
ート、ポリアリレート、ボリエーテルイミド、ポリエー
テルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド、ポリパ
ラバン酸などのホモポリマーまたはコポリマーからなる
プラスチックフィルムが挙げられる。また、プラスチッ
クフィルムの厚みは、通常5〜500μm、好ましくは
10〜100μm、さらに好ましくは20〜50μmが
適当である。また、可撓性のあるガラス(可撓性ガラス
等)類も、プラスチックフィルムと同様に前記の厚みで
本発明に使用可能である。
【0021】本発明において、受光集積回路素子や発光
集積回路素子などとの接合にために設けられる複数の電
極は、窓部の長手方向に沿って、この窓部を透過する光
を遮らないように、配列される。この場合、窓部の片側
のみに電極を設けてもよいし、窓部の両側にそれぞれ複
数の電極を設けるようにしてもよい。電極を構成する材
料としては、金属や導電性樹脂等、導電性のあるものな
ら、如何なる物でも使用できる。しかし、電極の材料と
しては、Au,Ag,Al,Ni,Cr,Cu,Wなどの通常
の電極材料として用いられる金属が好ましく、電気特性
の観点からCuが特に好ましい。
【0022】さらに好ましい電極としては、第1の金属
層と第2の金属層との積層体からなるものがある。この
積層体構成の電極では、第1の金属層は電極本体を構成
し、第2の電極層は、受光集積回路素子などの電気部品
を圧着あるいは熱融着で取り付けるための層である。よ
り好ましくは、第1の金属層が低反射層になっているも
の、第2の金属層が低反射層になっているものや、第1
の金属層の表面に低反射層が設けられているものや、第
1および第2の金属層の表面に低反射層が設けられてい
るものなどがある。低反射層については後述する。
【0023】本発明における電極、あるいはこの電極を
構成する金属層の形成方法としては、次のようなものが
ある。スパッタリングや真空蒸着法などの真空処理法
等により、透明基板上に銅などからなる金属薄膜を形成
する。そして、必要に応じ、電解めっきまたは無電解め
っき等によって形成された薄膜を厚くしたり、異種金属
を金属薄膜上に積層する。無電解メッキにより金属層
を透明基板上に直接設け、電極を形成する。導電性イ
ンクを直接透明基板上に塗布し、電極を形成する。接
着剤により銅等の金属箔を透明基板に接着して電極を形
成する。銅等の金属箔に対して透明性を有する樹脂を
キャストする。導電性樹脂を透明基板の上に印刷また
はそれに相当する方法で設け、電極を形成する。
【0024】また、減圧下あるいは真空中での被着法
(deposition)より金属電極または金属層を形成する場
合には、透明基板と金属電極または金属層との密着性を
高めるために、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法、イオンクラスタービーム法、イオン化蒸着法、イ
オンアシスト蒸着法等のイオンを用いた形成法が用いる
ことが好ましい。金属電極と透明基板との間、または金
属層と透明基板との間の密着性を向上させるために、金
属電極と透明基板の間、または金属層と透明基板との間
に、中間層を設けることができる。中間層としては、密
着性の向上に寄与するものであれば、いかなるものも使
用できるが、例えば、Ni,Cr等を含む金属または金
属化合物、樹脂等が挙げられる。
【0025】本発明において透明基板の第1の主面に金
属電極を形成する方法としては、マスクなどを用いて第
1の主面上に所定の大きさの金属電極を形成する方法
や、第1の主面全面に金属膜を形成した後、エッチング
により所定の大きさのパターンになるように形成する方
法がある。金属電極のパターンを加工形成する方法を具
体的に説明すると、次のような方法がある。レジスト
やマスクなどを用い、第1の主面上の金属電極となるべ
き以外の部分を被覆し、そののち、所定の回路パターン
を有した金属電極を直接形成し、パターン形成後にレジ
ストやマスクを除去する。第1の主面の全面に形成し
た金属膜上に、レジストを用いて所定の金属電極のパタ
ーンを形成してこのパターンで金属膜を被覆し、その
後、不要部分を金属膜をエッチング除去し、更にレジス
トを除去する。第1の主面の全面に形成した金属膜上
に、金属電極となるべき以外の部分にレジスト等のマス
クを形成し、その後、電解メッキにより金属膜をを厚く
し、所要のパターンの金属電極を形成する。その後、レ
ジストを除去し、さらにフラッシュエッチングを行な
い、金属電極部分のみ残して不要な金属膜を除去する。
【0026】金属電極が第1および第2の金属層からな
る積層体である場合には、金属電極のパターンを加工形
成する方法としては、具体的には次のようなものがあ
る。第1の主面の全面に形成した第1の金属層に対
し、レジストを用いて所定の金属電極のパターンを形成
して第1の金属層を被覆し、不要部分の第1の金属層を
エッチング加工し、更にレジストを除去する。なお、そ
の上に第2の金属層を形成しても良い。第1の主面の
全面に形成した第1の金属層上に、金属電極となるべき
部分以外の部分にレジスト等のマスクを形成し、電気め
っきまたは無電解めっきにより、この金属層を厚くする
かまたは異種金属を積層し、所望の金属電極のパターン
を形成する。その後レジストを除去し、更にフラッシュ
エッチングを行い、金属電極部分のみを残し、不要な部
分の第1の金属層を除去し電極を形成する。場合によっ
ては、その上に第2の金属層を形成後、レジストを除去
し、更にフラッシュエッチングをおこない、金属電極部
分を残し、不要な金属膜を除去し第2の金属層を有する
金属電極パターンを形成しても良い。第1の主面の全
面に形成した第1の金属層上に、所定のパターンの金属
電極以外の部分にレジスト等のマスクを形成した後、第
2の金属層を形成し、レジストを除去し、更にフラッシ
ュエッチングを行い、金属電極部分のみを残すことによ
って金属電極を形成する。第1の主面の全面に第1の
金属層及び第2の金属層からなる積層膜を形成し、所定
のパ夕ーンの金属電極部分の第2の金属層上にレジスト
等のマスクを形成し、その後、金属電極部分のみを残し
て他をエッチング除去し、さらにレジストを除去して金
属電極を形成する。第1の主面及び第2の主面の全面
に形成した低反射層、第1の金属層、第2の金属層から
なる金属層の第2の金属層上に、所定のパターンの部分
にレジスト等のマスクを形成した後、エッチングを行
い、レジストを除去し、複数の金属電極、複数の集約電
極、遮光層、帯電防止層のパターンを形成しても良い。
【0027】本発明において電極を第1及び第2の金属
層からなるの積層体とする場合、上述したように、第2
の金属層は、電気部品を圧着または熱融着可能にする金
属層とすることが望ましい。このような第2の金属層
は、スパッタリング等の真空処理法で形成できるが、さ
らに好ましくは金めっき、はんだめっき、印刷等により
形成される。第2の金属層として例えば金めっき層を用
いる場合、この金めっき層の形成方法には、次のような
ものがある。シアン化アルカリ浴で電気めっきを行
う。中性浴および弱アルカリ浴で電気めっきを行う。
有機酸を用いた弱酸性浴などの一般の金めっき法によ
ってする。金めっき層の厚みとしては、通常0.05μ
m〜80μm、好ましくは0.lμm〜50μm、さら
に好ましくは0.5μm〜50μm、より好ましくは0.
1μm〜5μmが適当である。
【0028】第2の金属層としてはんだめっき層を用い
る場合、その形成方法には次のようなものがある。ほ
うふっ酸浴、フェノールスルホン酸浴、アルカノールス
ルホン酸浴などを用いた電解めっきによって形成する。
置換型めっきや還元析出などの無電解めっきにより形
成する。クリームはんだ等のはんだぺーストをスクリ
ーン印刷法等により印刷する。はんだめっき層の厚みと
しては、通常0.05μm〜80μm、好ましくは0.5
μm〜50μm、より好ましくは2μm〜10μmが適
当である。本発明においてはんだとは、材料間の接合に
用いる低融点の金属や合金を指している。このような金
属あるいは合金は、特に融点が絶対温度で723Kより
低いものであり、例えば、In,Sn,Pb,Znの金属
の単体または合金が挙げられる。一般的なものとして
は、共晶はんだなどをつくるSn−Pb合金がある。こ
のほか、ホムベルグ合金、メロッテ合金、ニュートンメ
夕ル、ダルスメタル、リヒテンベルグ合金、クローズ合
金、ローズメ夕ル、ウッドメタル、リボウィッチメタ
ル、低融点はんだ、耐アルカリ性はんだ、共晶はんだ、
JISはんだ、熱起電力小はんだ、アルミはんだ等が挙
げられる。さらに、合金名として挙げたもの以外の合金
であっても、接合に使用できるものであれば、第2の金
属層として使用することができる。
【0029】はんだめっき層を形成する場合、相対的に
高温である溶融はんだ浴を用いずに、めっき法または印
刷によりはんだめっき層を形成することにより、透明基
板として耐熱性の高い基板を使用する場合はもちろん、
やや耐熱性の低いプラスチックフィルムを用いた透明基
板として用いる場合にも、第2の金属層を高い信頼性で
形成することができるようになる。この結果、はんだを
用いる接続信頼性の高い方法によって、受光集積回路素
子などの半導体素子と電極との間の電気的接続を行なう
ことが可能となる。
【0030】なおここで述べた電極の材料と形成方法、
特に金属電極を構成する材料とこの金属電極の形成方法
は、後述の集約電極、帯電防止層、外部接続用端子、お
よび電極に対応するよう窓部に接して設けられている遮
光層を構成する材料およびそれらの形成方法としてその
まま適用でき、さらに、第1の主面上に設けられる遮光
層の材料および形成方法としてそのまま適用することが
できる。
【0031】本発明の光学素子用回路基板では、第2の
主面側に複数の集約電極が配置される。この集約電極
は、受光集積回路素子や発光集積回路素子などの素子と
他の回路基板や電子回路との中継を行なうものであっ
て、これら素子が電気的には等価的にマトリクス接続な
どの接続形態となるようにするためのものである。各集
約電極は、それぞれ、複数の素子に対する共通電極とし
て設けられている。本明細書では、このような共通電極
のうち第1の主面上にあるものを「共通電極」と呼び、
第2の主面上にあるものを「集約電極」とよぶ。集約電
極を構成する材料やその形成方法は、上述した電極、特
に金属電極に関するものがそのまま適用される。第1の
主面上の電極と集約電極との接続は、透明基板を貫通す
る電気的接続部によって行なわれる。この電気的接続部
については後述する。
【0032】集約電極と他の回路基板や電子回路との電
気的接続は、集約電極自体に接続用リード線の一端を接
合することによっても行なえるが、集約電極に電気的に
接続された外部接続用端子を設け、この外部接続用端子
を介して行なうようにすることが望ましい。外部接続用
端子は、他の回路基板上のバンプと直接、接合させるた
めのバンプとしても使用することができる。外部接続用
端子は、第1の主面および第2の主面のいずれにも設け
ることができる。第1の主面に設ける場合には、集積回
路素子用の電極と同様の構成とすることができ、集約電
極に対する外部接続用端子の接続は、透明基板を貫通す
る電気的接続部によって行なわれる。一方、第2の主面
に設ける場合には、集約電極に接続するパッド領域とし
て外部接続用端子を形成することができる。外部接続用
端子を設けることにより、この外部回路とこの光学素子
用回路基板との電気的接続を行なう際に熱が加わる部分
を外部接続用端子の近傍部分に限定することができ、熱
の影響が回路基板全体に及ぶことを防ぐことができる。
したがって、耐熱性の低い透明基板を使用する場合で
も、高温での半田による接合が可能となる。
【0033】さらに、第1の主面に形成される多数の電
極のうち一部の(複数の)電極については、第2の主面
側の集約電極には接続せずに、第1の主面上に設けられ
た共通電極に共通接続することが可能である。この共通
電極の構成は、第1の主面上に設けられる点を除けば集
約電極と同様である。集積回路素子接合用の電極と共通
電極との接続は、第1の主面上に形成される回路パター
ンによって行なわれる。共通電極の端部に外部接続用端
子を形成することも可能である。電極、共通電極および
これら電極と共通電極を接続する回路パターンは、第1
の主面上に同時に形成することができる。
【0034】第1の主面上の電極あるいは外部接続用端
子と、第2の主面上の集約電極との電気的な接続に使用
される電気的接続部について説明する。電気的接続部の
形成方法としては、次のようなものがある。ドリルや
レーザ等を用いるの機械的加工により透明基板に貫通穴
を形成し、この穴の内部に無電解メッキ等により金属膜
を被覆して形成する、第1の主面上の電極や外部接続用
端子と第2の主面上の集約電極とはこの金属膜により電
気的に接続される。必要ならば、無電解メッキ後、電気
メッキを行なってもよい。酸、アルカリ、有機溶剤等
の溶液によって透明基板に貫通穴を形成し、無電解メッ
キ等により穴の内面に金層膜を被覆して電気的接続部を
形成する。電極や外部接続用端子と集約電極との電気的
接続はこの金属膜によって行なわれる。必要ならば、無
電解メッキ後、電気メッキを行なってもよい。第1の
主面側の電極と第2の主面側の集約電極ととの間に挟み
つけるような機械的圧力を加え、同時に熱を加えること
により両面の電極を電気的に接合する。上述の場合
と同様に両方の面の電極間に機械的な圧力を加え、両方
の電極を電気的に接合する。上述の場合と同様に両
方の面の電極間に機械的な圧力を加え、さらに同時に両
電極間に電圧を印加し、発生するジュール熱により両方
の電極を電気的に接合する(抵抗溶接)、などの方法が
挙げられる。さらに、ドリルやレーザ等を用いた機械
的加工により透明基板に貫通穴を形成し、この穴の内部
に導電性樹脂や導電性ペーストを充填することによって
も電気的接続部を設けることができる。この場合、第1
の主面上の電極や外部接続用端子と第2の主面上の集約
電極とは、導電性樹脂や導電性ペーストによって電気的
に接続される。このとき、焼成を行なうことにより、導
電性ペースト類の導電性を高めるとともに、接合強度を
向上させることもできる。
【0035】本発明において、電極や集約電極を金属で
構成した場合、これらの金属の表面での光の反射による
多重反射を防止するために、低反射層を設けることがで
きる。低反射層は、電極を兼ねてもよいし、電極と透明
基板との間に設けてもよい。電極が第1および第2の金
属層からなる積層体の場合には、低反射層は、第1の金
属層や第2の金属層を兼ねてもよいし、第1の金属層と
透明基板の間に設けてもよいし、第2の金属層上に設け
てもよい。
【0036】低反射層としては、その可視光線反射率
が、50%以下、好ましくは10%以下、さらに好まし
くは5%以下のものが望ましい。低反射層を構成し得る
る材料を例示するならば、Ge,Si,Sn,W,はんだ等
の金属、Cr,Cu,Fe,In,Mn,Ni,Pb,Pd,P
t,Ti,V,W等の酸化物、B,W等の炭化物、Cr,Z
r等の窒化物、Ni,Pb,Pd,Cu等の硫化物、Fe
等のリン化合物やこれらの混合物などが挙げられる。さ
らに、黒染め処理や凹凸処理で表面の反射率を低下きせ
た金属又は金属化合物を使用することができ、さらに上
述したものを組み合わせたものを使用できる。ここで黒
染め処理とは、金属表面を処理し、光の反射率の低い層
を形成することである。黒染め処理としては、例えば、
メルテックス社製エボノール等の市販の黒染め剤による
処理や、特開昭57−41378号公報や特開昭63−
47375号公報等に記載された方法によって金属層上
に金属酸化物や金属硫化物の層を形成する方法などがあ
る。また、金属電極を形成する際のレジストとしてカー
ボンブラックや着色顔料を含む硬化型樹脂を使用し、金
属電極のパターンを形成するためのエッチング処理後
も、この硬化型樹脂を除去せず、低反射層として使用し
ても良い。
【0037】本発明において、透明基板において窓部以
外の部分を光が透過しないようにするため、遮光層を設
けることが望ましい。遮光層は窓部を画定するものであ
って、窓部に沿って透明基板上の窓部以外の領域に形成
される。また、受光集積回路素子などの素子を接続しあ
るいは配線するためのパターンとして形成された電極の
上に、さらに遮光層を形成することにより、遮光効果が
さらに高まる。この遮光層は、第1および第2の主面の
いずれにも設けることが可能である。第2の主面側に設
ける場合には、後述するように、帯電防止層に遮光層と
しての機能を持たせ、単独の遮光層は設けないようにす
ることが望ましい。遮光層の光線透過率は、画像の読み
取りあるいは画像の形成に使用される光に対し、望まし
くは50%以下、好ましくはl0%以下、さらに好まし
くは5%以下がである。また、遮光層と透明基板との間
に、多重反射を防ぐための低反射層を設けてもよい。こ
の低反射層は、電極に設けられる上述した低反射層と同
様のものであり、上述したような方法によって形成でき
る。
【0038】本発明において遮光層の形成方法としては
次のようなものがある。黒色クロムメッキされた金属
層や酸化銅等の低反射層を積層した金属層を形成して遮
光層とする。カーボンブラックまたは/および白金黒
などの金属微粒子などの導電性フィラーを樹脂マトリッ
クス中に分散した層を設け、遮光層とする。顔料/染
料などを樹脂中に分散した膜を形成し、遮光層とする。
ポリチオフェンなどのそれ自身に光吸収性がある樹脂
を透明基板上に積層して遮光層と形成する。
【0039】遮光層の望ましい厚みは、通常0.05μ
m〜50μm、好ましくは1μm〜10μm、さらに好
ましくは2μm〜5μmである。
【0040】後述するように第2の主面側に帯電防止層
を形成する場合には、第1の主面上の遮光層は、帯電防
止層と対面するように形成される。その結果、遮光層は
帯電防止層と共同して、読み取り用あるいは書き込み用
の所定の以外の光が窓部に侵入するのをより効果的に防
止する。この場合、遮光層は、原稿の読み取り時に発生
する電気信号や画像形成時の感光体ヘの光に対して影響
を及ぼさないように形成する必要があり、導電性の小さ
な顔料/染料を含む樹脂で形成することが望ましい。第
1の主面上の遮光層と第2の主面の帯電防止層とは、原
稿読み取り用の光や画像形成用の光のみを通過させるた
めの窓部を画定することになる。遮光層の欠落部分とし
て画定される窓部は、通常、まっすぐなスリット状の形
状とされ、そのスリット幅としての幅は、通常0.lm
m〜50mm、好ましくは0.3mm〜2mm程度であ
る。
【0041】本発明において、第2の主面上に、光学素
子用回路基板の帯電を防止するための帯電防止層を設け
ることができる。特に、密着型のイメージセンサに使用
する場合など、原稿や感光体と擦れ合うような形態で使
用する場合には、摩擦電気による帯電を抑制するため、
帯電防止層を設けることが望ましい。また、帯電防止層
を設ける場合、帯電を防止するとともに、遮光性を有
し、遮光層と共同して窓部を画定するような構成とする
ことが望ましい。このような帯電防止層の読み取り用あ
るいは書き込み用の光の波長における光線透過率は50
%以下、好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%
以下が望ましい。また、透明基板と帯電防止層との間
に、上述したのと同様の低反射層を設けてもよい。
【0042】帯電防止層の形状は、窓部を画定するため
に、窓部に対応するスリット状の開口部を有するものと
することが望ましい。開口部は、通常、直線状であり、
スリット幅としての幅は、通常0.1mm〜50mm
幅、好ましくは0.3mm〜2mm幅が望ましい。また
帯電防止層の厚みは通常0.05μm〜50μm、好ま
しくは1μm〜10μm,更に好ましくは2μm〜5μ
mが望ましい。
【0043】帯電防止層に設けられる開口部は、透明基
板の第1の主面に形成された電極及び遮光層の間に対応
するように、配置するのがよい。帯電防止層それ自体の
幅について、特に限定されないが、窓部のスリット幅と
同等またはそれ以上であるのが好ましい。すなわち、帯
電防止層の幅は、好ましくは窓部の横幅の2倍、さらに
好ましくは5倍程度である。窓部をはさむ両側で帯電防
止層の幅を等しくすることも可能であるが、受光集積回
路素子などの素子に対する帯電の影響をより低減するた
め、素子に対応する側の方の幅を大きくすることが好ま
しい。具体的には、窓部に関して素子に対応する側の幅
は、2mm〜100mm、好ましくは3mm〜10mm
である。
【0044】透明基板の第2の主面上に帯電防止層を形
成する方法としては、次に述べるような方法がある。
黒色クロムメッキ、黒色クロメート処理などのメッキ加
工を第2の主面に施し、帯電防止層を形成する。カー
ボンブラックまたは/および金属徴粒子(例えば、白金
黒)などの導電性フィラーを樹脂マトリックス中に分散
させたものを印刷後、硬化させることにより帯電防止層
を形成する。金属層または低反射層を有する金属層を
形成し、その後、エッチングを行なって帯電防止層を形
成する。
【0045】さらに、透明基板の耐熱性が高い場合に
は、メッキ、蒸着、溶射、塗布加熱等の一般的な方法に
よって、帯電防止層を形成することが出来る。透明基板
として、PET、ポリカーボネート、PES等の耐熱性
が乏しい樹脂が使用されている場合には、帯電防止層形
成時の熱による透明基板の変形を避けるために、帯電防
止層形成時の温度を150℃以下、好ましくは120℃
以下、さらに好ましくは100℃以下とすることが望ま
しい。
【0046】帯電防止層を比較的低温で形成する方法と
しては、次に述べるようなものがある。一液硬化型の
エポキシ樹脂に予めカーボンブラックなどの導電性フィ
ラを分散させ、開口部を有するようにこの樹脂を印刷
し、所定の温度に加熱・硬化させて帯電防止膜を形成す
る。この一液硬化型のエポキシ樹脂は、所定の温度で分
解するマイクロカプセルが分散されており、マイクロカ
プセル中には主剤と反応して硬化反応を引き起こす触媒
が含まれている。所定の温度で分解して主剤と反応す
る硬化剤が主剤中に分散され前記の反応によって硬化す
る樹脂を使用し、この樹脂中にカーボンブラック等の導
電性フィラーを分散させる。そして、開口部を有するよ
うにこの樹脂を印刷し、所定の温度に加熱・硬化させて
帯電防止膜を形成する。また、帯電防止効果を高めるた
め、帯電防止層に接地用電極を設け、この接地用電極を
接地することも可能である。
【0047】本発明において、透明基板の第2の主面側
に、対象物からの光を窓部に導き、あるいは窓部から出
射される光を対象物に集光させる導光体を設けることが
できる。ここで対象物とは、読み取り装置の場合の原稿
や書込み装置の場合の感光体である。導光体としては、
光を集光させあるいは光を導く機能を有するものであれ
ば、どのようなものでも使用できる。好ましい導光体を
例示するならば、セルフォックレンズ等のロッドレンズ
アレイ類や、ガラス光ファイバまたはプラスチック光フ
ァイバを束ねた光ファイバアレイ等が挙げられる。第2
の主面にロッドレンズアレイや光ファイバアレイを設け
る場合、帯電防止層を設けない構成とすることが望まし
い。
【0048】本発明による光学素子用回路基板は、これ
まで説明してきた構成で十分にその機能を発揮できる
が、この光学素子用回路基板を用いた製品の寿命を延長
するために、耐摩擦性などの向上のために、第2の主面
側の最表面に保護層を設けることが望ましい。保護層
は、第2の主面側にガラス板を接着したり、UV硬化型
アクリル樹脂、シリコーンハードコート剤、シリカゾル
剤等を塗布することによって、形成される。この保護層
は、特に、帯電防止層を完全に覆うように設ける事が望
ましい。保護層の厚みは1μm〜200μmであり、好
ましくは2μm〜100μm、さらに好ましくは5μm
〜20μmである。
【0049】また、本発明の光学素子用回路基板とこの
基板上に配設される光学素子との電気的接合の耐久性を
高めるために、硬化型樹脂により素子全体を覆っても良
い。ここの硬化型樹脂としては、アクリル系UV硬化型
樹脂に代表されるUV硬化型樹脂、シリコーンアクリレ
ート等に代表される熱硬化型樹脂、エポキシ系などの常
温硬化型樹脂等及びそれらを混合したものを用いること
ができる。
【0050】
【作用】本発明の光学素子用回路基板では、集積回路素
子との接合に用いられる電極を透明基板の一方の面に配
し、透明基板の他方の面にこれら電極を集約するための
集約電極を設け、透明基板を貫通する電気的接続部によ
ってこれら電極と集約電極との間を接続することによ
り、集積回路素子が実装される回路基板自体が集約基板
としての機能を備えることとなり、外部の回路との接続
箇所も減少して信頼性が向上するとともに、集積回路素
子を回路基板の表面に近接して実装することができるよ
うになる。
【0051】
【実施例】以下、図面を参照しながら、本発明を詳細に
説明する。
【0052】上述したように本発明の光学素子用回路基
板は、受光用の集積回路素子を実装して光学式読み取り
装置のイメージセンサを構成したり、発光用の集積回路
素子を実装して光プリンタなどの光学式書込み装置の記
録ヘッドとして使用できるものである。まず、光学式読
み取り装置のイメージセンサとして、本発明に基づく光
学素子用回路基板を用いる場合につき、図1を用いて説
明する。
【0053】この光学素子用回路基板は、基本的にはフ
ィルム状である透明基板1を使用し、この透明基板にス
リット状の窓部7を配置してこの窓部7を光が透過し得
るようにし、さらに第1の主面にはそれぞれ読み取り用
の受光集積回路素子13との接合に使用される複数の金
属電極2をこの窓部7に沿って配置し、透明基板1にお
いて第1の主面とは反対側にある第2の主面には、窓部
7に長手方向に延びる複数の集約電極3を設け、集約電
極3と金属電極2とは透明基板1を貫通する接続部26
によって相互に電気的に接続されるようにしたものであ
る。金属電極2は窓部7での光の透過を阻害しないよう
に配置されている。図1において、金属電極2の配列方
向すなわち窓部7や集約電極3の長手方向は、図の紙面
に垂直な方向である。また集約電極3は金属電極2の配
置領域に対応して配置されている。
【0054】さらに、第1の主面上には、窓部7をはさ
んで金属電極2とは反対側に、窓部7を画定するための
遮光層5が設けられている。遮光層5も窓部7の長手方
向に延びており、遮光層5と各金属電極2ではさまれた
スリット状の開口部分が、実質的に、第1の主面側での
窓部7の露出面となる。この遮光層は、隣接する金属電
極2間の隙間にも設けられるようにすることが望まし
い。金属電極間の隙間に遮光層を設ける場合には、電気
絶縁性を有する材料で遮光層を構成する必要がある。ま
た、第2の主面側には、窓部7に対応するスリット状の
開口部を有し、導電性および遮光性を有する帯電防止層
6が設けられている。帯電防止層6は摩擦電気などによ
る帯電を防止するとともに、第2の主面側で窓部7を画
定する機能も有している。さらに、第2の主面や第2の
主面上の帯電防止層6と集約電極3を覆うように、透明
な保護層8が設けられている。ここで、帯電防止層の代
わりに、セルフォックレンズ等のレンズ類やガラスファ
イバーアレイ等の光を導く導光体を設けても良い。
【0055】原稿とイメージセンサとを相対的に移動さ
せることによって一画面の画像データを入力する光学式
読み取り装置に使用する場合には、この光学素子用回路
基板は、窓部7がその長手方向が原稿14の移動方向を
横切る方向を向くように、かつ第2の主面側が原稿14
に対向するように、読み取り装置内に配置される。この
場合、原稿読み取りのための光源12からの光は、第1
の主面側からこの透明基板1に入射し、窓部7を透過し
て原稿14に照射され、原稿上の画像パターンに応じて
反射され、再び窓部7を透過して、金属電極2に接合さ
れた受光集積回路素子13に入射する。なお、原稿14
は、搬送ローラ40によって図示左右方向に搬送され
る。
【0056】ここでは本発明の光学素子用回路基板を光
プリンタなどの光学的書込み装置に用いる場合には、受
光集積回路素子13の代りに発光集積回路素子をその発
光面が窓部7側を向くように電極2に取り付ければよ
い。そして、透明基板の第2の主面が感光体の感光面に
対向するように配置すれば良い。また、上述したような
原稿を移動させる形式の他、感光体を移動させる形式や
光学素子用回路基板自体を移動させる形式のいずれを採
用することも可能であり、これら移動形式は相対的な関
係のみを示しているので、原理的には相互に等価であ
る。
【0057】さらに本発明の光学素子用回路基板につい
て、その実施例を説明する。図2は第1の実施例の光学
素子用回路基板を示している。
【0058】フィルム状の透明基板1の第1の主面(図
示上面)には、スリット状の窓部7となる領域をはさ
み、一方の側に遮光層5が設けられ、他方の領域に複数
の金属電極2が設けられている。これら遮光層5と金属
電極2によって、窓部7の領域が限定されていることに
なる。各金属電極2は、短冊状のものであり、その長手
方向が窓部7の長手方向とは直角になるように配置され
ている。この回路基板を光学式読み取り装置に適用した
場合、原稿とこの回路基板との相対的な移動方向を横切
る方向に、窓部7の長手方向が向くようにこの回路基板
は配置されることになる。
【0059】一方、透明基板の第2の主面(図示下
面)、すなわち第1の主面とは反対側の主面には、第1
の主面で金属電極2が設けられている領域に対応して、
複数の集約電極3が相互に平行になるように設けられて
いる。各集約電極3は、窓部7の長手方向の長さよりも
長いリボン状のものである。さらに第2の主面には、帯
電防止層6が設けられている。帯電防止層6は遮光性お
よび導電性を有する材料で構成されている。帯電防止層
6は、図3(A)に示されるように、長方形から窓部7に
対応する開口部を切り取った形状のもの、すなわち長方
形の辺で構成される形状に、形成されている。この他、
図3(B)に示されるように、窓部7の両側に設けられる
2本のリボン状のものとしてもよい。第2の主面、集約
電極3および帯電防止層6の全面を覆うように、透明な
保護層8が設けられている。
【0060】ここで、第1の主面側の金属電極2および
遮光層5と、第2の主面側の帯電防止層6との位置関係
を説明する。これらのものはいずれも窓部7の領域を実
質的に画定している。しかしながら、帯電防止層6の開
口面の縁に対し、金属電極2や遮光層5の端部は、ぴっ
たりと一致してもよいし、窓部7を透過する光に妨害を
与えない限り、帯電防止層の開口面の縁に対して少しは
迫り出していてもよい。また第1の主面側で窓部7とし
て確保される領域すなわち金属電極2と遮光層5とによ
って囲まれる領域の寸法と、第2の主面側での帯電防止
層6の開口部の寸法とは、光が透過できる共通の領域が
形成される限り、異なっていてもよい。
【0061】再び第1の主面に注目すると、第1の主面
には、集約電極3の一方の端部に相当し、かつ、この回
路基板自体の周縁部にあたる部位に、集約電極3の本数
と同数の外部接続用端子30が設けられている。この外
部接続用端子30は、それぞれ外部回路との接続に使用
されるパッド状のものであって、電気的接合部20を介
して、集約電極3と1対1で電気的に接続されている。
電気的接合部20は、透明基板1を貫通するように設け
られている。
【0062】また、各金属電極2は、それぞれ集約電極
3のいずれかと電気的接合部20を介して電気的に接続
されている。図4に示す断面図は、電気的接合部20を
介して両者がどのように接続されているかを示してい
る。図4には、イメージセンサとして、光源12および
受光集積回路素子13も描かれている。各金属電極2に
ついて、どの集約電極3と接続するかは、任意に選択し
得るのものであるが、集約電極3が、マトリクス接続な
どの配線数を減少させる接続方式のために設けられてい
るものであることから、当業者は、金属電極2と集約電
極3の接続の組み合わせについて、望ましいものがどの
ようなものであるかを容易に理解することができる。ま
た、例えば金属電極120本を集約電極8本に集約でき
る。図5(A)は、第1の主面側から見た場合の各金属電
極2と各集約電極3との位置関係を模式的に示してい
る。この図において、金属電極2と集約電極3とが重な
っている箇所のうち、太線で囲まれた部分は、金属電極
2と集約電極3が実際に接続されている場所を示してい
る。またこの図では、受光集積回路素子や発光集積回路
素子の実装が容易となるように、金属電極2が2本1組
として、その窓部7側の先端形状が対称的になっている
ことが示されている。図5(B)は、図5(A)に対応する模
式的な断面図である。
【0063】以上、第1の実施例について説明したが、
これには種々の変形例が可能である。図6に示したもの
では、外部接続用端子30が、金属電極2をはさんで窓
部7とは反対側になる位置に、一群のものとして設けら
れている。この場合、集約電極3の形状を第2の主面上
でL字型に屈曲するものとすることにより、透明基板1
を貫通する電気的接続部20によって、集約電極3と外
部接続用端子30との接続を図ることができる。
【0064】また、帯電防止層6のみで遮光が十分であ
れば、遮光層を敢えて設けないことも可能である。
【0065】受光集積回路素子あるいは発光集積回路素
子としては、典型的には、多数の電子デバイスを複数配
設した長尺のアレイ型デバイスが使用される。アレイ型
のデバイスを使用する場合には、そのデバイスに設けら
れているバンプの数だけの金属電極がそのデバイスに割
り当てられ、電気的かつ機械的支持に使用される。本発
明の光学素子用回路基板では、窓部に沿って金属電極を
多数配置できるので、アレイ型のデバイスに対して機械
的に支持する点を増やすことができ、好都合である。
【0066】図7は、本発明の第2の実施例の光学素子
用回路基板における金属電極と集約電極との関係を模式
的に示す平面図である。この回路基板は、第1の実施例
のものとほぼ同様のものであるが、第1の主面上の金属
電極のうちの符号2cで示されるいくつかものが集約電
極3とは接続されていない。その代り、金属電極2c
は、第1の主面上に形成された回路パターン35を介し
て共通電極36に電気的に接続されている。この共通電
極36は、1本の集約電極の代替となるものである。共
通電極36は、第1の主面上において、各金属電極2,
2cをはさんで窓部7の反対側に設けられ、窓部7の長
手方向に延びるリボン状の形状を有する。共通電極36
の端部には、外部回路との接続に使用されるパッド領域
である外部接続用端子30aが設けられている。この外
部接続用端子30aは、集約電極3に接続される外部接
続用端子30と同様の構成となっている。本実施例の場
合、回路パターン35や共通電極36は、金属電極2,
2cと同時に形成できるので、これらを設けることによ
る工数の実質的な増加はない。また、全ての金属電極を
集約電極に接続する場合に比べ、透明基板1を貫通する
電気的接続部20の個数を削減することができる。
【0067】本発明の第3の実施例の光学素子用回路基
板が、図8(A),(B)に示されている。なお、図8(B)で
は、画像形成用の発光集積回路素子16が実装された状
態が示されている。この実施例は、窓部7をはさんで両
側に金属電極2が設けられている。その結果、第1の主
面においては窓部7がその両側の金属電極2によって画
定されることになるので、遮光層は設けられていない。
もちろん、窓部7の各側での金属電極2が形成されてい
る領域に対応して、それぞれ、第2の主面上に集約電極
3が設けられている。つまりこの回路基板は窓部7の長
手方向の中心線を含み透明基板1の表面に垂直な平面に
関してほぼ対称の構成となっている。
【0068】この光学素子用回路基板では、窓部7をは
さんで対向する2つの金属電極2の間にまたがるように
発光集積回路素子16を実装することができる。この場
合、発光集積回路素子16の発光面16aは窓部7の真
上にあって窓部7の方を向いており、また発光集積回路
素子16は、その接続用バンプ16bをによって、窓部
7をはさんで対向する2つの金属電極2のそれぞれに、
接合されている。光学式書き込み装置に本発明の光学素
子用回路基板を使用する場合、回路基板の窓部を通過す
る光は回路基板に実装された発光素子からの光だけであ
るから、本実施例のように、窓部を覆うように発光素子
を配置しても構わない。このような配置とすると、発光
集積回路素子がその両端で支持されるため、機械的な強
度が向上する。光学式読み取り装置の場合であっても、
発光部と受光部とを同一パッケージ内に共存させたアレ
イ型のデバイスを用いることにより、デバイスが窓部上
を覆うような構成とすることができる。
【0069】以下、本発明について、実際の製造例を挙
げてさらに具体的に説明する。
【0070】《製造例1》図9に示される光学素子用回
路基板を製作した。この回路基板は第1の実施例に示し
たものと同様のものであるが、遮光層、帯電防止層およ
び保護層が設けられていない点で相違する。金属電極2
には、受光集積回路素子13が接合されている。
【0071】厚さ50μmのPESフィルムを透明基板
1として使用し、その第1及び第2の主面に、DCマグ
ネトロンスパッタリング法により、Cr(厚さ0.01
μm)とCu(厚さ0.3μm)とを順次積層して、金
属薄膜を形成した。次に、この透明基板1に対し、金属
電極2と集約電極3との電気的接続が行なわれる位置
に、ドリルを使用して電気的接続部となるべき貫通孔を
形成した。この貫通孔の位置にあわせ、第1の主面側に
金属電極2が、第2の主面側に集約電極3が形成される
ように、これら金属電極2及び集約電極3が形成される
位置以外の位置の金属薄膜上にレジストインキを塗布し
た。無電解めっきにより貫通孔の内壁に厚さ0.3μm
程度の銅層を堆積させた。そして、電解めっきにより、
貫通孔の内部や露出している金属薄膜の部分に銅層を約
5μmの厚さで設けた。この銅層は、金属電極の第1の
金属層となるものである。
【0072】次に、アルカノールスルホン酸浴中でのめ
っきにより、厚さ約5μmのSn−Pb合金からなる第
2の金属層としてのはんだ層を第1の金属層上に形成し
た。その後、レジストインクを除去し、不要な金属を除
去した。これにより、電気的接続部20を介して接続さ
れている金属電極2および集約電極3が透明基板1に設
けられたことになる。
【0073】第1の主面側において、窓部7およびその
周囲と金属電極2の周囲に、シリコーンアクリレートか
らなる熱硬化性樹脂を塗布した。そして接続用バンプを
有する複数の受光集積回路素子13をそれぞれ所定の金
属電極2上に載せ、1kgf/cm2の圧力下で150
℃に5分間保ち、受光集積回路素子13と金属電極2と
の接合を行なうとともに樹脂を硬化させた。接合部での
割れや剥がれはなかった。光源12からの光を窓部7を
透過させ、第2の主面に対向して移動する原稿に照射し
た。そしてその原稿からの反射光を受光集積回路素子1
3で検出し、光学的読み取り装置による読み取りを行な
った。その結果、正常に読み取りが行なえることが確認
された。
【0074】《製造例2》図10に示される光学素子用
回路基板を製作した。この回路基板は第1の実施例に示
したものと同様のものであるが、金属電極2が透明基板
1側から第1の金属層2a、第2の金属層2bが順次積
層された構成である。さらに、第2の金属層2b上に
は、受光集積回路素子13が搭載される部分を除いて、
遮光層5が設けられている。隣接する金属電極2間の隙
間にも遮光層が設けられ、この遮光層5は金属電極2上
の遮光層5と一体のものとなっている。
【0075】厚さ50μmのPEEKフィルムを透明基
板1として使用し、その第1及び第2の主面に、DCマ
グネトロンスパッタリング法により、Cr(厚さ0.0
1μm)とCu(厚さ0.3μm)とを順次積層して、
金属薄膜を形成した。次に、第1の主面側に金属電極2
が、第2の主面側に集約電極3が形成されるように、こ
れら金属電極2及び集約電極3が形成される位置以外の
位置の金属薄膜上にレジストインキを塗布した。金属電
極2と集約電極3との電気的接続が行なわれる位置に、
ドリルを使用して電気的接続部20となるべき貫通孔を
形成した。無電解めっきにより貫通孔の内壁に厚さ0.
3μm程度の銅層を堆積させた。そして、電解めっきに
より、貫通孔の内部や露出している金属薄膜の部分に銅
層を約5μmの厚さで設けた。この銅層は、集約電極3
の第1層になるとともに、金属電極2の第1の金属層2
aになる。
【0076】次に、アルカノールスルホン酸浴中でのめ
っきにより、厚さ約5μmのSn−Pb合金からなるは
んだ層を銅層上に形成した。金属電極2の第2の金属層
2bはこのはんだ層で構成される。その後、レジストイ
ンクを除去し、不要な金属を除去した。これにより、電
気的接続部20を介して接続されている金属電極2およ
び集約電極3が透明基板1に設けられたことになる。
【0077】次に、第1の主面側において、窓部7をは
さむように、黒色顔料を含む熱硬化性樹脂を印刷し、加
熱・硬化させて遮光層5を形成した。このとき、金属電
極2上および金属電極2間の隙間の部分にも遮光層5が
形成される。さらに、第2の主面側において、窓部7を
囲むように、カーボンブラック粒子を含む熱硬化性樹脂
の混合液を塗布・硬化させて、遮光性のある帯電防止層
6を形成した。この帯電防止層6に表面抵抗率は300
Ω/□であり、遮光層5の光線透過率は1%以下であっ
た。そして、第2の主面側に、集約電極3、帯電防止層
6および窓部7を覆うようにUV硬化型ウレタンアクリ
ル樹脂を塗布・硬化させ、厚さ10μmの保護層8を形
成した。
【0078】バンプを有し半導体素子である複数の受光
集積回路素子13をそれぞれ所定の金属電極2上に載
せ、5kgf/cm2の圧力下で150℃に5分間保
ち、受光集積回路素子13と金属電極2を接合させた。
接合部での割れや剥がれはなかった。光源12からの光
を窓部7を透過させ、第2の主面に対向して移動する原
稿14に照射した。そしてその原稿14からの反射光を
受光集積回路素子13で検出し、光学的読み取り装置に
よる読み取りを行なった。その結果、正常に読み取りが
行なえることが確認された。
【0079】《製造例3》図11に示される光学素子用
回路基板を製作した。この回路基板は、製造例2で図1
0を用いて示したものと同様のものであるが、第2の主
面側において窓部7を取り囲むように遮光層5aを設
け、この遮光層5aおよび窓部7を覆うように透明な帯
電防止層6aを設けた構成となっている。さらに。保護
層8は帯電防止層6a上にのみ設けられており、集約電
極3が設けられている部分には保護層8は設けられてい
ない。
【0080】厚さ25μmのPESフィルムを透明基板
1として使用し、その第1及び第2の主面に、DCマグ
ネトロンスパッタリング法により、厚さ0.3μmの銅
薄膜を形成した。次に、上記の各製造例と同様に、金属
電極2及び集約電極3が形成される位置以外の位置の金
属薄膜上にレジストインキを塗布した。金属電極2と集
約電極3との電気的接続が行なわれる位置に、穴開け器
を使用して電気的接続部20となるべき貫通孔を形成し
た。無電解めっきにより貫通孔の内壁に厚さ0.3μm
程度の銅層を堆積させ、第1の主面側の銅薄膜と第2の
主面側の銅薄膜とを電気的に接合した。そして、電解め
っきにより、貫通孔の内部や露出している銅薄膜の部分
に銅層を約5μmの厚さで設けた。この銅層は、集約電
極3の第1層になるとともに、金属電極2の第1の金属
層2aになる。
【0081】次に、レジストを除去し、不要な部分の銅
薄膜を除去した後、厚さ約2μmのSn−Pb合金から
なるはんだ層を置換メッキ法により銅層上に形成した。
金属電極2の第2の金属層2bはこのはんだ層で構成さ
れる。これにより、金属電極2および集約電極3が透明
基板1に設けられたことになる。
【0082】次に、第1及び第2の主面の両方におい
て、窓部7をはさむように、黒色顔料を含む熱硬化性樹
脂を印刷し、加熱・硬化させて遮光層5,5aを形成し
た。遮光層5は、金属電極2上及び金属電極2間の隙間
にも設けられている。これら遮光層の光線透過率は1%
以下であった。そして第2の主面側において、窓部7と
遮光層5aとをともに被覆するように、酸化スズの微粒
子を含む樹脂を塗布・硬化させ、透明で導電性を有する
帯電防止層6を形成した。この帯電防止層6に表面抵抗
率は500Ω/□であった。そして、帯電防止層6を覆
うようにUV硬化型ウレタンアクリル樹脂を塗布・硬化
させ、厚さ10μmの保護層8を形成した。
【0083】次に、5kgf/cm2の圧力下で150
℃に30秒間保つことによって、受光集積回路素子13
と金属電極2を接合させた。接合部での割れや剥がれは
なかった。光学的読み取りセンサとして正常に動作する
ことが確認された。
【0084】《製造例4》製造例2で図10を用いて説
明したものと同様の構成の回路基板を作成した。厚さ2
5μmのカプトンVフィルムからなる透明基板1の第1
および第2の主面に、イオン蒸着薄膜形成法により厚さ
1μmの銅薄膜を形成し、電気的接続部となるべき貫通
孔を透明基板1に設けた。次に、金属電極2及び集約電
極3が形成される位置以外の位置の銅薄膜上にレジスト
インキを塗布した。無電解めっきにより貫通孔の内壁に
厚さ0.3μm程度の銅層を堆積させるとともに、電解
メッキにより、電解めっきにより、貫通孔の内部や露出
している銅薄膜の部分に銅層を10μmの厚さで設け
た。この銅層は、集約電極3になるとともに、金属電極
2の第1の金属層2aになる。そして、第1の主面側の
銅層(第1の金属層2a)上に厚み1μmのNi層を形
成した後、金メッキにより厚さ1μmの金メッキ層を設
け、金属電極2の第2の金属層2bを形成した。これに
より、電気的接続部20を介して接続されている金属電
極2および集約電極3が透明基板1に設けられたことに
なる。
【0085】次に、第1の主面側において、窓部7を画
定するように、UV硬化型有色樹脂レイキュア4200
(十条化工社製)を印刷し、硬化させて遮光層5を形成
した。さらに、第2の主面側において、窓部7を画定す
るように、カーボンブラック粒子を含む熱硬化性樹脂
(三井東圧化学社製;ストラクトボンド920)を塗布
し、熱硬化させて、遮光性のある帯電防止層6を形成し
た。この帯電防止層6の表面抵抗率は300Ω/□であ
り、光線透過率は1%以下であった。そして、第2の主
面側に、集約電極3、帯電防止層6および窓部7を覆う
ようにUV硬化型ウレタンアクリル系樹脂を塗布・硬化
させ、厚さ10μmの保護層8を形成した。
【0086】Al製のバンプを有する半導体受光集積回
路素子13を金属電極2に対し、温度200℃、時間3
0秒間の条件で圧着することにより、受光集積回路素子
13をこの回路基板に対して実装した。接合部での割れ
や剥がれはなかった。素子を実装した回路基板を光学的
読み取り装置に取り付けたところ、正常に読み取りが行
なえることが確認された。
【0087】《製造例5》製造例2で図10を用いて説
明したのと同様の構成の回路基板を作成した。ただし金
属電極2の第2の金属層上には遮光層は設けられていな
い。両面に黒染処理が施された厚さ18μmの銅箔を用
意し、この銅箔の片面にキャスティング法によって厚さ
10μmのPESフィルムを形成した。このPESフィ
ルムは透明基板1となり、銅箔が設けられている面が透
明基板1の第2の主面となっている。次に透明基板1の
第1の主面すなわち銅箔が設けられていない面に、DC
マグネトロンスパッタリング法によって、厚さ0.3μ
mの銅の薄層を形成した。
【0088】第1の主面および第2の主面において、金
属電極2、集約電極3及び遮光層5が形成される位置以
外の位置の銅箔あるいは銅の薄膜上にレジストインキを
塗布した。そして、第1の主面の銅の薄膜上に、アルカ
ノールスルホン酸浴中での電解メッキにより、厚さ約5
μmのSn−Pb合金からなるはんだ層を設けた。この
はんだ層は、金属電極2の第2の金属層2bを構成する
とともに、遮光層5の第2層を形成するものである。第
2の主面側の銅箔をエッチングし、集約電極3及び帯電
防止層6を形成した。この製造例5では、帯電防止層6
は銅箔で構成されている。そして、レジストインクを除
去した。
【0089】次に、金属電極2と集約電極3との電気的
な接合が行なわれるなるべき位置に、加熱用電極と溶接
用電極ヘッドとを接触させ、これら主面間を接合する電
気的接続部20を形成した。さらに、第2の主面側に、
集約電極3、帯電防止層6および窓部7を覆うようにU
V硬化型ウレタンアクリル系樹脂を塗布・硬化させ、厚
さ25μmの保護層8を形成した。
【0090】バンプを有する半導体受光集積回路素子1
3と金属電極2とを、5kgf/cm2、200℃、3
0秒の条件で圧着することにより、接合した。接合部で
の割れや剥がれはなかった。素子を実装した回路基板を
光学的読み取り装置に取り付けたところ、正常に読み取
りが行なえることが確認された。
【0091】《製造例6》図12に示す回路基板を作成
した。この回路基板は、製造例1で図9を用いて説明し
た回路基板に対し、その透明基板1の第2の主面側に接
着層8を介してロッドレンズアレイであるレンズ17を
固着させた、レンズ付きの構成となっている。また、黒
色顔料を含む熱硬化性樹脂で形成された遮光層5が設け
られている。遮光層5は、窓部7を画定するように設け
られており、第2の金属層2b上にも設けられている。
接着層8としては、UV硬化型アクリレート樹脂を使用
した。レンズ17は、窓部7に対応する位置に配置され
ている。なお、製造例1と同様に、複数個の受光集積回
路素子を実装した後、読み取り試験を行なったところ、
正常に読み取りが行なえることが、確認された。
【0092】《製造例7》図13に示される回路基板を
製作した。この回路基板は、第1の実施例に示したもの
と同様のものであるが保護層が設けられていない。金属
電極2、集合電極3、遮光層5および帯電防止層6は、
2層の金属層を積層した構成であり、これらのものの下
層側の金属層と透明基板1との間には、光の反射率の小
さい低反射層4が介在している。
【0093】透明基板1である厚さ50μmのPESフ
ィルムの第1及び第2の主面に、DCマグネトロンスパ
ッタリング法により、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケ
ル層を低反射層4として形成した。そして、低反射層4
の上に、同法により、厚さ0.5μmの銅薄膜を形成し
た。
【0094】次に、第2の主面の全面に保護用のマスク
を積層した。第1の主面には金属電極2および遮光層5
に対応するパターンでレジスト樹脂を印刷し、電解メッ
キにより厚さ5μmの銅層を形成した。銅薄膜とこの銅
層とは、第1の金属層2aを構成する。次に、アルカノ
ールスルホン酸浴中での電解めっきにより、厚さ約5μ
mのSn−Pb合金からなる第2の金属層2bを第1の
金属層上に形成した。その後、レジストインクを除去
し、フラッシュエッチングにより、不要な酸化ニッケル
および銅薄膜を除去した。これにより、窓部7を画定す
るように、金属電極2および遮光層5が形成されたこと
になる。なお、金属電極2の形成と平行して、外部接続
用端子も形成されるようにした。
【0095】次に、第1の主面上に保護用のマスクを積
層し、第2の主面側のマスクを除去し、第2の主面上に
おいて、集合電極3および帯電防止層6が形成される領
域以外の領域にレジスト樹脂を印刷した。そして、電解
メッキによりはんだ層を形成し、レジストを除去し、そ
の後、不要な酸化ニッケル、銅薄膜を除去して、集約電
極3と遮光性を有する帯電防止層6を形成した。帯電防
止層6は窓部7を画定するように設けられている。集約
電極3は、透明基板1側が銅薄膜からなる第1の金属層
3aであって、この第1の金属層3aに第2の金属層3
bであるはんだ層が積層された構成となっている。酸化
ニッケルからなる低反射層4の反射率は29%であっ
た。
【0096】そして、抵抗溶接法により電気的接続部2
0を形成し、金属電極2および外部接続用端子と集約電
極3との間を電気的に接続し、回路基板を完成させた。
【0097】そして接続用バンプを有する読み取り用の
受光集積回路素子13を170℃3分間の条件でこの回
路基板に接合した。同様に、外部接続用端子と外部の駆
動回路基板とを接続した。接合部での割れや剥がれはな
かった。光源12からの光を窓部7を透過させ、第2の
主面に対向して移動する原稿14に照射した。そしてそ
の原稿からの反射光を受光集積回路素子13で検出し、
光学的読み取り装置による読み取りを行なった。その結
果、正常に読み取りが行なえることが確認された。
【0098】《製造例8》製造例7と同様にして、図1
3に示される回路基板を制作した。ただし、第1の主面
側の金属電極2および遮光層5の形成の過程における、
電解メッキによって銅層を設ける工程は省略した。すな
わち、金属電極2の第1の金属層2aは、DCマグネト
ロンスパッタ法で形成された銅薄膜のみで構成されてい
る。
【0099】そして接続用バンプを有する読み取り用受
光集積回路素子13を170℃3分間の条件でこのよう
にして得られた回路基板に接合した。同様に、外部接続
用端子と外部の駆動回路基板とを接続した。接合部での
割れや剥がれはなかった。光源12からの光を窓部7を
透過させ、第2の主面に対向して移動する原稿14に照
射した。その原稿からの反射光を受光集積回路素子13
で検出し、光学的読み取り装置による読み取りを行なっ
た。その結果、正常に読み取りが行なえることが確認さ
れた。
【0100】《製造例9》図14に示される回路基板を
作成した。この回路基板は、図13に示されるのものと
同様のものであるが、集合電極3および帯電防止層6が
両面黒染処理された銅箔のみで構成され、さらに、第2
の主面側において窓部7および帯電防止層6を覆うよう
に透明な保護層8が設けられている点で、図13に示し
たものと相違する。
【0101】両面に黒染処理が施された厚さ18μmの
銅箔を用意し、この銅箔の片面にキャスティング法によ
って厚さ10μmのPESフィルムを形成した。このP
ESフィルムは透明基板1となり、銅箔が設けられてい
る面が第2の主面となっている。次に、透明基板1の第
1の主面に、DCマグネトロンスパッタリング法によっ
て、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケル層(低反射層
4)と厚さ0.3μmの銅の薄層とを順次形成した。こ
の銅薄膜は、金属電極2においては第1の金属層2aと
なる。
【0102】次に、第2の主面にある銅箔の全面に保護
用のマスクを積層し、第1の主面には金属電極2および
遮光層5に対応するパターンでレジスト樹脂を印刷し
た。次に、アルカノールスルホン酸浴中での電解めっき
により、厚さ約5μmのSn−Pb合金からなるはんだ
層を銅薄膜上に形成した。このはんだ層は金属電極2に
おいては第2の金属層2bとなる。その後、レジストイ
ンクを除去し、不要な酸化ニッケルおよび銅薄膜を除去
した。これにより、金属電極2および遮光層5が形成さ
れたことになる。
【0103】次に、第1の主面上に保護用のマスクを積
層し、第2の主面側のマスクを除去し、第2の主面上に
おいて、集合電極3および帯電防止層6が形成される領
域以外の領域にレジスト樹脂を印刷した。そして、銅箔
をエッチングし、その後、レジストを除去して集約電極
3と遮光性のある帯電防止層6を形成した。集約電極3
および帯電防止層6は、両面に黒染処理された銅箔から
形成されているので、集約電極3や帯電防止層6と透明
基板1との接合面、および原稿14側の表面には、低反
射層4が形成されていることになる。
【0104】金属電極2と集約電極3との接合が行なわ
れる位置に、加熱電極ヘッドと溶接電極ヘッドとを接続
し、抵抗溶接を行なわせることにより、これら電極間の
電気的接続部20を形成した。そして、第2の主面側に
おいて、窓部7および帯電防止層6を覆うように、UV
硬化型ウレタンアクリル系樹脂を塗布・硬化させ、厚さ
25μmの保護層8を形成した。
【0105】バンプを有する半導体受光集積回路素子1
3と金属電極2とを、5kg/cm2の圧力下で、15
0℃に5分間保持することにより、両者を接合した。接
合部での割れや剥がれはなかった。読み取り試験を行な
ったところ、正常に読み取りが行なえることが確認され
た。
【0106】《製造例10》製造例7で図13を用いて
示したのと同構成の回路基板を製作した。透明基板1で
ある厚さ25μmの一軸延伸PEEKフィルムの第1及
び第2の主面に、DCマグネトロンスパッタリング法に
より、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケル層を低反射層
4として形成し、続けて厚さ0.5μmの銅薄膜を形成
した。
【0107】第1及び第2の主面に、所定のパターンの
レジスト樹脂を塗布し、電解メッキにより、厚さ5μm
の銅層を形成した。レジスト樹脂を除去し、フラッシュ
エッチングにより不要な銅薄膜を除去し、次に、置換は
んだメッキ法により、約1μmの厚さのはんだ層を形成
した。これにより、金属電極2、集約電極3、遮光層5
および帯電防止層6が形成されたことになる。金属電極
2および集約電極3は、いずれも、銅からなる第1の金
属層2a,2bとはんだからなる第2の金属層3a,3b
とを積層した構成である。同時に外部接続用端子も形成
した。
【0108】そして、抵抗溶接法により電気的接続部2
0を形成し、金属電極2および外部接続用端子と集約電
極3との間を電気的に接続し、回路基板を完成させた。
この製造例10では、80個の金属電極2を8本の集約
電極3にまとめることが可能であった。そして、製造例
1と同様に受光集積回路素子13をボンディングし実装
した。接合部での割れや剥がれはなかった。読み取り試
験を行なったところ、正常に読み取りが行なえることが
確認された。
【0109】《製造例11》製造例10において、受光
集積回路素子13と回路基板との接合の条件を、素子の
バンプ1個当たり5kgf/cm2、150℃とし、圧
着時間を5分間とした以外は製造例10と同様にした。
接合部での割れや剥がれはなかった。その後、読み取り
試験を行なったところ、正常に読み取りが行なえること
が確認された。
【0110】《製造例12》図15に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、図13を用いて製造例1
0で作成した回路基板において、窓部7および帯電防止
層6を覆うように保護層8が設けられた構成となってい
る。保護層8は、集約電極3や帯電防止層6の形成後、
UV硬化型ウレタンアクリル系樹脂を厚さ10μmで塗
布・硬化させることによって形成した。
【0111】受光集積回路素子13のバンプ1個当たり
10kgf/cm2の圧力を加えてバンプを金属電極2
に押し当て、熱風循環加熱法(140℃、20分)によ
り、受光集積回路素子13をこの回路基板に接合した。
接合部での割れや剥がれはなかった。読み取り試験を行
なったところ、正常に読み取りが行なえることが確認さ
れた。
【0112】《製造例13》製造例12で図15を用い
て説明したものと同様の構成の回路基板を作成した。厚
さ25μmのカプトンVフィルムの第1及び第2の主面
に、DCマグネトロンスパッタ法により、厚さ0.1μ
mの黒色酸化クロム、厚さ約1μmの銅薄膜を順次形成
した。黒色酸化クロムの層は低反射層4を構成する。
【0113】第1の主面及び第2の主面の銅薄膜上に、
所定のパターンのレジスト樹脂を塗布した。次に、電気
的接続部20を形成するために、穴開け機により透明基
板1に貫通孔を形成し、形成した貫通孔の内側の面に無
電解めっきにより銅層を形成した。これにより第1の主
面の金属電極2と第2の主面の集約電極3との電気的接
続が完成したことになる。さらに電気めっきにより銅層
を約5μmの厚さで形成した。次にレジストを除去し、
不要な銅薄膜をエッチングにより除去した後、約2μm
厚みのSn−Pb合金からなるはんだ層を置換めっきに
より形成した。そして、第2の主面において帯電防止層
6及び窓部7を覆うように、UV硬化型ウレタンアクリ
ル系樹脂を保護層8として10μm厚で形成した。金属
電極2において、第1の金属層2aは銅で構成され、第
2の金属層2bははんだで構成されている。
【0114】このようにして完成した回路基板とバンプ
を有する受光集積回路素子13とを、5kgf/cm2
の圧力下で150℃、3分間保つことにより接合させ
た。接合部での剥がれや割れはなく、読み取り素子とし
て正常に作動する事を確認した。
【0115】《製造例14》図16に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、製造例12で図15を用
いて説明したものと同様の構成のものであるが、第1の
主面側には低反射層が設けられていない点で相違する。
【0116】予め厚さ1μmの銅簿膜がスパッタによっ
て第1の主面に形成された厚さ30μm厚みのPESフ
ィルムを透明基板1として使用した。一方の面が黒染め
処理された厚さ18μmの銅箔を用意し、黒染め面側が
透明基板1側を向くようにして、透明エポキシ系接着剤
を介して、この銅箔を透明基板1の第2の主面に積層し
た。第2の主面側の銅箔をマスクで覆い、第1の主面側
の銅箔層上に、所定のパターンでレジスト樹脂を塗布し
た。そして、電解めっきにより、厚さ約3μmのSn−
Pb合金からなるはんだ層を銅薄膜上に形成した。レジ
スト樹脂を除去後、不要な銅薄膜を除去した。これによ
り。金属電極2と遮光層5とが形成されたことになる。
このとき、第1の主面側には外部接続用端子も同時に形
成されるようにしておく。金属電極2では、銅薄膜およ
びはんだ層が、それぞれ、第1および第2の金属層2
a,2bに相当する。
【0117】第2の主面側の保護マスクを剥し、第1の
主面側にマスクを設けた。第2の主面側の銅箔上に、所
定のパターンでレジストインキを塗布し、エッチングを
行なって不要部の銅箔を除去した。これにより、所定の
形状の複数の集合電極と、窓部7を画定するように設け
られた帯電防止層6とが形成されたことになる。そし
て、第1の主面側のマスクを除去し、抵抗溶接によって
金属電極2および外部接続用端子と集約電極2とを接続
した。最後に、窓部7および帯電防止層6を覆うよう
に、製造例5と同様の保護層8を第2の主面側に設け
た。
【0118】この回路基板と受光集積回路素子13との
接合を、120℃での熱風循環加熱法により行なった。
また、外部の駆動用基板と外部接続用端子との接合を、
5kgf/cm2の圧力で185℃、3秒間保持するこ
とによって行なった。接合部での剥がれはなく、読み取
り素子として正常に作動することを確認した。
【0119】《製造例15》図17に示す回路基板を作
成した。この回路基板は、図13に示したものと同様の
構成であるが、受光集積回路素子全体が透明な封止用の
樹脂で覆われている点で相違する。
【0120】透明基板1である厚さ50μmのPESフ
ィルムの第1及び第2の主面に、DCマグネトロンスパ
ッタリング法により、厚さ0.1μmの黒色酸化クロム
層を低反射層4として形成し、続けて厚さ0.5μmの
銅薄膜を形成した。製造例7と同様のパターンでレジス
ト樹脂を第1及び第2の主面上に印刷した後、電解メッ
キにより、厚さ約5μmの銅層を形成した。さらに、電
解めっきにより、厚さ約5μmのスズ層を形成した。レ
ジスト樹脂を除去し、フラッシュエッチングにより不要
な酸化クロム及び銅薄膜を除去した。これにより、金属
電極2、集約電極3、遮光層5および帯電防止層6が形
成されたことになる。金属電極2および集約電極3は、
いずれも、銅からなる第1の金属層2a,3aとスズか
らなる第2の金属層2b,3bとを積層した構成であ
る。同時に外部接続用端子も形成した。そして、製造例
5と同様にして金属電極2および外部接続用端子と集約
電極3との間を電気的に接続し、製造例9と同様にして
保護層8を設けた。
【0121】金からなるバンプを有する受光集積回路素
子13をパッド1個当たり10kgf/cm2の圧力で
金属電極2に押えつけ、185℃、30秒間保持してこ
の受光集積回路素子13を回路基板に接合した。その
後、受光集積回路素子13全体を覆うようにポリエステ
ル系熱硬化樹脂を塗布し、140℃、20分間保ち、樹
脂を硬化させ、硬化樹脂層10を形成した。さらに上述
と同様に外部接続用端子に駆動回路基板を接合させた。
接合部での割れや剥がれはなかった。読み取り装置にこ
の回路基板を取付け、光源12からの光を窓部7を透過
させて第2の主面側に位置する原稿14に照射し、原稿
14から窓部7を通過してくる反射光を受光集積回路素
子13で受光したところ、正常に読み取りが行なえるこ
とが確認された。
【0122】《製造例16》製造例15で図17を用い
て説明したのと同様の構成の回路基板を作成した。透明
基板1である厚さ50μmのPESフィルムの第1及び
第2の主面に、DCマグネトロンスパッタリング法によ
り、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケル層を低反射層4
として形成し、続けて厚さ0.5μmの銅薄膜を形成し
た。第1及び第2の主面の銅薄膜上に所定のパターンで
レジスト樹脂を印刷した。その後、金属電極2と集約電
極3との接続が行なわれる部位に、穴開け機により貫通
孔を形成し、この貫通孔の内面に無電解めっきにより銅
層を形成し、これら金属電極2と集約電極3との電気的
接続を完成させた。そして、電解メッキにより、厚さ約
5μmの銅層を形成した。さらに、電解めっきにより、
厚さ約2μmのニッケル層を形成し、最後に厚さ0.2
μmの金層を形成した。レジスト樹脂を除去し、不要な
酸化ニッケル及び銅薄膜を除去した。これにより、金属
電極2、集約電極3、遮光層5および帯電防止層6が形
成されたことになる。金属電極2および集約電極3は、
いずれも、銅からなる第1の金属層2a,3aとニッケ
ルおよび金からなる第2の金属層2b,3bとを積層し
た構成である。金属電極2の形成と同時に外部接続用端
子も形成した。そして、製造例9と同様にして保護層8
を設けた。
【0123】アルミニウムからなるバンプを有する受光
集積回路素子13をパッド1個当たり10kgf/cm
2の圧力で金属電極2に押えつけ、185℃、30秒間
保持してこの受光集積回路素子13を回路基板に接合し
た。その後、受光集積回路素子13全体を覆うとともに
回路基板と受光集積回路素子13との間を埋めるように
ポリエステル系熱硬化樹脂を塗布し、140℃、20分
間保ち、樹脂を硬化させ、硬化樹脂層10を形成した。
さらに、接続バンプとしてのはんだ層を有する駆動回路
基板を、2kgf/cm2の圧力を加え180℃に30
秒間保持することにより、外部接続用端子に圧着接合さ
せた。接合部での剥がれや割れはなく、読み取り素子と
して正常に作動する事を確認した。
【0124】《製造例17》図18に示した回路基板を
製作した。この回路基板は、図14に示したものと同様
の構成のものである。
【0125】水酸化ナトリウムと過硫酸カリウムの混合
水溶液を90℃に保ち、厚さ18μmの銅箔をこの溶液
中に20分間浸漬し、この銅箔の両面を黒染め処理し
た。この銅箔上に、溶融したPESを押し出し機のTダ
イから厚さ20μmで押し出し、PESフィルムと銅箔
との積層体を構成した。PESフィルムは透明基板1を
構成し、銅箔は透明基板1の第2の主面に配置されてい
ることになる。
【0126】積層体のPESフィルム面すなわち第1の
主面に、DCマグネトロンスパッタ法により、厚さ3n
mのニッケル層(低反射層4)と厚さ0.5μmの銅薄
膜とを順次形成した。この銅薄膜は、金属電極2におい
ては第1の金属層2aとなる。
【0127】次に、第2の主面にある銅箔の全面に保護
用のマスクを積層し、第1の主面側では銅薄膜上に所定
のパターンでレジスト樹脂を塗布した。アルカノールス
ルホン酸浴中での電解めっきにより、厚さ約5μmのS
n−Pb合金からなるはんだ層を銅薄膜上に形成した。
このはんだ層は金属電極2においては第2の金属層2b
となる。その後、レジストを除去し、エッチングにより
不要なニッケルおよび銅薄膜を除去した。これにより、
第1の主面上に金属電極2、遮光層5および外部接続用
端子が形成されたことになる。
【0128】次に、第1の主面上に保護用のマスクを積
層し、第2の主面側のマスクを除去した。第2の主面側
の銅箔上において、所定のパターンにレジストインクを
塗布し、銅箔をエッチングし、その後、レジストを除去
して、集約電極3と遮光性のある帯電防止層6を形成し
た。集約電極3および帯電防止層6は、その両面に黒染
め処理層からなる低反射層4が形成されている。第1の
主面側のマスクを取り除いた後、製造例1と同様に抵抗
溶接を行ない、金属電極2及び外部接続用端子と、集約
電極3とを電気的に接合した。さらに、第2の主面側に
おいて、製造例3と同様に、窓部7及び帯電防止層6を
覆うように、保護層8を形成した。
【0129】製造例9と同様に受光集積回路素子13を
実装し、原稿14の読み取り試験を行なったところ、接
合部での割れや剥がれはなく、正常に読み取りが行なえ
ることが確認された。
【0130】《製造例18》図19に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、図18に示されるものと
同様のものであるが、集約電極3及び帯電防止層6の表
面側の低反射層として黒色の絶縁性樹脂層が設けられて
いる点で、相違する。
【0131】一方の面のみに黒染め処理が施された厚さ
12μmの銅箔を用意し、この銅箔の黒染め面にキャス
ティング法によって厚さ15μmのPES膜を形成し
た。PES膜は透明基板1に相当し、銅箔は透明基板1
の第2の主面側に配置されていることになる。透明基板
1の第1の主面上に、DCマグネトロンスパッタ法によ
り、厚さ0.05μmのニッケル層(低反射層4)と厚
さ0.5μmの銅薄膜とを順次形成した。
【0132】次に、第2の主面にある銅箔の全面に保護
用のマスクを積層し、第1の主面側では銅薄膜上にレジ
ストフィルムを貼り付け、所定のパターンを焼付け、不
要部分のレジストを除去した。アルカノールスルホン酸
浴中での電解めっきにより、厚さ約3μmのSn−Pb
合金からなるはんだ層を銅薄膜上に形成した。その後、
レジストを除去し、エッチングにより不要なニッケルお
よび銅薄膜を除去した。これにより、第1の主面上に、
金属電極2、遮光層5および外部接続用端子が形成され
たことになる。金属電極2および遮光層5によって、窓
部7が画定されている。
【0133】次に、第1の主面上に保護用のマスクを積
層し、第2の主面側のマスクを除去した。第2の主面側
の銅箔上において、カーボンブラックを含んで黒色であ
る熱硬化性樹脂をレジストとして使用し、このレジスト
を所定のパターンに印刷した。樹脂を硬化させた後、黒
染め層を含む銅箔をエッチングした。これにより、集約
電極3と遮光性を有し窓部7を画定する帯電防止層6を
形成した。ここで、集約電極3および帯電防止層6は、
その透明基板1側の接合面には黒染め層からなる低反射
層4が形成され、露出表面側には黒色の絶縁性樹脂層1
1からなる低反射層が形成されていることになる。第1
の主面側のマスクを取り除いた後、抵抗溶接を行ない、
金属電極2及び外部接続用端子と、集約電極3とを電気
的に接合した。この結果、120本の金属電極2が8こ
の外部接続用端子に集約された。さらに、第2の主面側
において、透明なUV硬化型ウレタンアクリル樹脂を保
護層8として厚さ20μmで形成した。
【0134】製造例1と同様に受光集積回路素子13と
駆動用回路基板をこの回路基板に接合したところ、接合
部での割れや剥がれはなかった。また、原稿14の読み
取りを行なったところ、正常に読み取りが行なえること
が確認された。
【0135】《製造例19》図20に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、図17に示したものと同
様のものであるが、第2の主面側のほぼ全面に保護層8
が設けられている点で相違する。
【0136】透明基板1である厚さ50μmのPESフ
ィルムの第1及び第2の主面に、DCマグネトロンスパ
ッタリング法により、厚さ0.1μmの黒色酸化クロム
層を低反射層4として形成し、続けて厚さ0.5μmの
銅薄膜を形成した。第2の主面側に保護用のマスクを積
層し、第1の主面側の銅薄膜上に、金属電極2と遮光層
5と外部接続用端子とが形成されるように、所定にパタ
ーンでレジスト樹脂を塗布した。そして、アルカノール
スルフォン酸浴中で電解めっきを行ない、第1の主面側
に厚さ5μmのSn−Pb合金からなるはんだ層を形成
した。レジストを除去後、不要な銅薄膜を除去した。こ
れにより、金属電極2、遮光層5及び外部接続用端子が
形成されたことになる。第2の主面側のマスクを除去
し、第1の主面に保護用のマスクを積層させ、第1の主
面におけるのと同様の処理を行なって、集約電極3と帯
電防止層6を形成した。金属電極2および集約電極3
は、いずれも、銅からなる第1の金属層2a,3aとは
んだからなる第2の金属層2b,3bとを積層した構成
である。
【0137】電気的接続部20が形成される位置に加熱
電極ヘッドと溶接電極ヘッドとを接続し、抵抗溶接によ
って、金属電極2および外部接続用端子と集約電極3と
の間を電気的に接続した。その後、第2の主面におい
て、集約電極3、帯電防止層6及び窓部7の全体を覆う
ように、UV硬化型ウレタンアクリル系樹脂を厚さ15
μmで設けて保護層8を形成した。
【0138】第1の主面側において、窓部7及びその周
囲と金属電極2の周囲に、シリコーンアクリレートから
なる熱硬化性樹脂を塗布した。そして接続用バンプを有
し半導体素子である複数の受光集積回路素子13をそれ
ぞれ所定の金属電極2上に載せ、素子のバンプ1個あた
り0.5kgf/cm2の圧力下で150℃に5分間保
ち、受光集積回路素子13と金属電極2との接合を行な
うとともに樹脂を硬化させた。続いて、外部接続用端子
と駆動回路基板上のバンプとを相互に押し付けながら1
90℃に30秒間保つことによって、これらを圧着し
た。それぞれの接合部での割れや剥がれはなかった。光
源12からの光を窓部7を透過させ、第2の主面に対向
して移動する原稿14に照射した。そしてその原稿14
からの反射光を受光集積回路素子13で検出し、光学的
読み取り装置による読み取りを行なった。その結果、正
常に読み取りが行なえることが確認された。
【0139】《製造例20》図21に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、光学的書込み装置に使用
されるものであって、第1の実施例に示したものと同様
のものである。ただし、金属電極2が透明基板1側から
第1の金属層2a、第2の金属層2bが順次積層された
構成であり、保護層8は、集約電極3の形成される部位
には設けられていない。さらに、遮光層5は、第2の金
属層2b上の発光集積回路素子16が搭載される部分の
近傍にも設けられている。
【0140】厚さ50μmのポリアリレートフィルムか
らなる透明基板1の第1及び第2の主面に、DCマグネ
トロンスパッタ法により、厚さ0.5μmの銅薄膜を形
成した。金属電極2および集約電極3のみが形成される
ように、第1及び第2の主面上に所定のパターンでレジ
ストを印刷した。そして、電解めっきにより厚さ約5μ
mの銅層を両面に形成し、さらに、フェノールスルホン
酸浴中での電解めっきにより、厚さ5μmのSn−Pb
合金からなるはんだ層を形成した。レジストを除去後、
不要な銅薄膜を除去した。これにより、金属電極2およ
び集約電極3とが形成されたことになり、これらは、銅
からなる第1の金属層2a,3aとはんだからなる第2
の金属層2b,3bとを積層した構成である。金属電極
2と集約電極3の両側より圧力と力を加え、両者の電気
的な接続を完成させた。
【0141】続いて、窓部7を画定するように黒色顔料
を含む樹脂を第1の主面上に印刷し、電気絶縁性の遮光
層5を形成した。このとき第2の金属層2b上にも遮光
層5が形成されるようにした。第2の主面に、製造例4
と同様に、窓部7を画定するようにカーボンブラック粒
子を含む樹脂を塗布し、熱硬化させて、遮光性を有する
帯電防止層6を形成した。さらに、帯電防止層6及び窓
部7を覆うように、第2の主面上に保護層8を設けた。
【0142】発光集積回路素子16としてLED(発光
ダイオード)ダイを使用し、このLEDダイのバンプと
金属電極2とを6kgf/cm2程度の押圧力で140
℃に4分間保持し、両者を接合させた。接合部に剥がれ
や割れはなく、光学式プリンタのヘッドとして正常に作
動することを確認した。
【0143】《製造例21》図22に示す回路基板を作
成した。この回路基板は、製造例1で図9を用いて示し
たものと同様の構成であるが、受光集積回路素子の代り
に書き込み用の発光集積回路素子16が実装されている
点と、金属電極が第1及び第2の金属層2a,2bによ
って構成されている点で相違する。
【0144】製造例1と同様の手順で回路基板を作成し
た。そして、第1の主面側において、窓部7及びその周
囲と金属電極2の周囲に、シリコーンアクリレートから
なる熱硬化性樹脂を塗布した。そして接続用バンプを有
し画像形成用のLEDである複数の発光集積回路素子1
6をそれぞれ所定の金属電極2上に載せ、1kgf/c
2の圧力下で150℃に5分間保ち、発光集積回路素
子16と金属電極2との接合を行なうとともに樹脂を硬
化させた。接合部での割れや剥がれはなかった。次に、
同様の接合操作によって、第1の主面側の外部接続用端
子と駆動回路基板の接続用バンプとを接合した。感光面
15に対し発光集積回路素子16から光を照射し、光プ
リンタとして作動するかを確かめたところ、正常に作動
することを確かめた。
【0145】《製造例22》図23に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、図22に示される示され
る回路基板に対し、窓部7を画定するように、黒色顔料
を含む樹脂を印刷して絶縁性の遮光層5を形成するとと
もに、第2の主面側に、接着層9を介してグラスファイ
バアレイ18を接合し、導光体付きの光学素子用回路基
板としたものである。接着層9としては、UV硬化型ア
クリレート樹脂が使用され、グラスファイバアレイ18
は窓部7に対応する位置に配設されている。遮光層5
は、第2の金属層2b上にも設けられている。発光集積
回路素子16として、複数の画像形成用のLEDを使用
し、感光面15に対して発光集積回路素子16から光を
照射したところ、光学式画像形成装置として正常に作動
することを確認した。
【0146】《製造例23》図24に示される回路基板
を作成した。この回路基板は図13に示されたものと同
様の構成であるが、受光集積回路素子の代りに発光集積
回路素子16が実装される点と、帯電防止層6および窓
部7を覆うように第2の主面上に保護層8が設けられて
いる点で相違する。
【0147】厚さ50μmのポリアリレートフィルムか
らなる透明基板1の第1及び第2の主面に、DCマグネ
トロンスパッタ法により、厚さ0.1μmの黒色酸化ニ
ッケル層(低反射層4)および厚さ0.5μmの銅薄膜
を形成した。第1及び第2の主面上に所定のパターンで
レジストを印刷し、電解めっきにより厚さ約5μmの銅
層を両面に形成し、アルカノールスルホン酸浴中での電
解めっきにより、厚さ5μmのSn−Pb合金からなる
はんだ層を形成した。レジストを除去後、不要な酸化ニ
ッケル、銅薄膜を除去した。これにより、金属電極2、
集約電極3、遮光層5、帯電防止層6および外部接続用
端子が形成されたことになる。金属電極2及び集約電極
3は、銅からなる第1の金属層2a,3aとはんだから
なる第2の金属層2b,3bとを積層した構成である。
そして、抵抗溶接法により、金属電極2及び外部接続用
端子と集約電極3との電気的な接続を完成させた。さら
に、帯電防止層6及び窓部7を覆うように、第2の主面
上に、UV硬化型ウレタンアクリル系樹脂からなる厚さ
10μmの保護層8を設けた。
【0148】発光集積回路素子16としてLED(発光
ダイオード)ダイを使用し、このLEDダイのバンプと
金属電極2とを2kgf/cm2程度の押圧力で160
℃に3分間保持し、両者を接合させた。接合部に剥がれ
や割れはなかった。続いて、外部接続用端子と駆動回路
基板の接続用バンプとを接合させた。従来の回路基板に
比べ、駆動回路基板との接続部分の数が減少した分だ
け、物理的及び電気的な接続信頼性が向上したことを確
認した。さらに、光学式プリンタのヘッドとして正常に
作動することを確認した。
【0149】《製造例24》図8(A),(B)に示される第
3の実施例の光学素子用回路基板を作成した。厚さ50
μmのポリアリレートを透明基板1として使用し、第1
及び第2の主面に、DCマグネトロンスパッタ法によ
り、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケル層(低反射層)
と厚さ0.5μmの銅薄膜を形成した。金属電極2及び
外部接続用端子30と集約電極3との電気的接続が行な
われる位置に、ドリルにより貫通孔を形成した。
【0150】続いて、窓部7をはさんで両側に、それぞ
れ金属電極2、集約電極3、帯電防止層6及び外部接続
用端子30が形成されるように、これらのものの形成領
域以外の部分にレジストインクを塗布した。また、貫通
孔の内側の面に、無電解めっきにより銅層を厚さ約0.
3μmで形成した。続いて、電解めっきにより、レジス
ト形成領域以外に厚さ5μmの銅層を設け、さらにアル
カノールスルホン酸浴中での電解めっきによりSn−P
b合金からなる厚さ約5μmのはんだ層を形成した。レ
ジストを除去した後、エッチングにより不要な酸化ニッ
ケル及び銅薄膜を除去した。以上のようにして、金属電
極2、集約電極3、帯電防止層6及び外部接続用端子3
0が形成された。第1の主面側では窓部7はその両側に
ある金属電極2で画定されている。第2の主面側では窓
部7は帯電防止層6によって画定されている。そして、
第2の主面側のほぼ全面を覆うように、UV硬化型ウレ
タンアクリレート系樹脂からなる保護層8を約10μm
の厚さで設けた。
【0151】画像形成用LEDを発光集積回路素子16
として用い、シリコーンアクリレートからなる熱硬化性
樹脂とともに、複数の発光集積回路素子16をそれぞれ
所定の金属電極2上に配置し、約2kgf/cm2の圧
力で150℃で5分間保持し、両者を接合させた。接合
部での剥がれや割れはなかった。さらに、外部接続用端
子30と駆動回路基板の接続用端子とを接続した。電気
的に完全に接続されたことを確認した後、光プリンタの
記録ヘッドとして正常に作動することを確かめた。
【0152】《製造例25》図25に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、製造例23で図24を用
いて説明したのと同様であるが、第1の主面側において
硬化樹脂層が設けられている点で相違する。透明基板1
である厚さ50μmのPESフィルムの第1及び第2の
主面に、DCマグネトロンスパッタリング法により、厚
さ0.1μmの黒色酸化ニッケル層を低反射層4として
形成し、続けて厚さ0.5μmの銅薄膜を形成した。
【0153】第2の主面側の銅薄膜上に保護用のマスク
を積層し、第1の主面には所定のパターンのレジスト樹
脂を印刷した後、電解めっきにより厚さ約5μmの銅層
を形成した。次に、アルカノールスルフォン酸浴中で電
解めっきを行ない、厚さ5μmのSn−Pb合金からな
るはんだ層を形成した。レジストを除去後、不要な酸化
ニッケル層と銅薄膜を除去した。これにより、金属電極
2、遮光層5及び外部接続用端子が形成されたことにな
る。
【0154】続いて、第2の主面側のマスクを除去し、
第1の主面に保護用のマスクを積層させ、第2の主面に
所定のパターンのレジスト樹脂を印刷し、その後、電解
めっきによってはんだ層を形成した。レジストを除去
し、不要な酸化ニッケル及び銅薄膜を除去した。これに
より。集約電極3と帯電防止層6を形成した。金属電極
2および集約電極3は、いずれも、銅からなる第1の金
属層2a,3aとはんだからなる第2の金属層2b,3b
とを積層した構成となっている。また、低反射層4の光
反射率は20%であった。
【0155】次に、抵抗溶接によって、金属電極2およ
び外部接続用端子と集約電極3との間を電気的に接続し
た。その後、第2の主面において、帯電防止層6及び窓
部7を覆うように、UV硬化型ウレタンアクリル系樹脂
を厚さ15μmで設けて保護層8を形成した。
【0156】バンプを有する画像形成用のLED素子を
発光集積回路素子16として用い、この発光集積回路素
子16をシリコーンアクリレートからなる熱硬化性樹脂
ともに、金属電極2に対して150℃で5分間押圧し、
発光集積回路素子16を金属電極2に接合させるとも
に、樹脂を硬化(硬化樹脂層10)させた。続いて、外
部接続用端子と駆動回路基板上のバンプとを相互に接合
した。接合部での割れや剥がれはなかった。発光集積回
路素子16からの光を窓部7を通し、第2の主面に対向
して移動する感光体15に照射したところ、正常に画像
形成が行なえることを確認した。
【0157】《製造例26》図26に示される回路基板
を作成した。この回路基板は、図15に示される回路基
板と同様のものであるが、第2の主面側において、帯電
防止層の代りに電気絶縁性の材料からなる絶縁層が設け
られた構成となっている。
【0158】透明基板1である厚さ50μmのPESフ
ィルムの第1及び第2の主面に、DCマグネトロンスパ
ッタリング法により、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケ
ル層を低反射層4として形成し、続けて厚さ0.5μm
の銅薄膜を形成した。第2の主面側の銅薄膜上に保護用
のマスクを積層し、第1の主面には所定のパターンのレ
ジスト樹脂を印刷した後、電解めっきにより厚さ約5μ
mの銅層を形成した。次に、アルカノールスルフォン酸
浴中で電解めっきを行ない、厚さ5μmのSn−Pb合
金からなるはんだ層を形成した。レジストを除去後、エ
ッチングにより不要な酸化ニッケル層と銅薄膜を除去し
た。これにより、金属電極2、遮光層5及び外部接続用
端子が形成されたことになる。
【0159】続いて、第2の主面側のマスクを除去し、
第1の主面に保護用のマスクを積層させ、第2の主面に
所定のパターンのレジスト樹脂を印刷し、電解めっきに
よって、厚さ5μmの銅層と厚さ5μmのSn−Pb合
金からなるはんだ層を形成した。レジストを除去し、不
要な酸化ニッケル及び銅薄膜を除去して、集約電極3を
形成した。金属電極2および集約電極3は、いずれも、
銅からなる第1の金属層2a,3aとはんだからなる第
2の金属層2b,3bとを積層した構成となっている。
【0160】次に、抵抗溶接によって、金属電極2およ
び外部接続用端子と集約電極3との間を電気的に接続し
た。黒色顔料を含む熱硬化性樹脂を、第2の主面におい
て窓部7を画定するように塗布し、硬化させて黒色絶縁
性樹脂からなる遮光層11を形成した。さらに第2の主
面側で、遮光層11及び窓部7を覆うように、UV硬化
型ウレタンアクリル系樹脂を厚さ15μmで設けて保護
層8を形成した。
【0161】製造例1と同様にして、この回路基板とバ
ンプを有する受光集積回路素子13との接合を行ない、
さらに、外部接続用端子と駆動回路基板との接合を行な
った。接合部での割れや剥がれはなかったが、原稿14
の読み取り試験を行なったところ、原稿14の読み取り
時にノイズが発生し、原稿を完全には読み取ることがで
きなかった。これは、原稿14と回路基板とが擦れ合う
ことにより発生した静電気により、電気的なノイズが発
生したためであると考えられる。このことから、特に透
明樹脂からなる保護層を設ける構成とした場合に、第2
の主面側に帯電防止層を設けることが有効であることが
分かる。
【0162】《製造例27》厚さ50μmのPESフィ
ルムからなる第1及び第2の主面に、DCマグネトロン
スパッタ法により、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケル
層(低反射層)と厚さ0.5μmの銅薄膜を順次形成し
た。第1及び第2の主面に所定のパターンにレジスト樹
脂を印刷した後、電解めっきによって厚さ5μmの銅層
を形成した。その後、240℃のはんだ槽に浸漬しては
んだ層を銅層の上に形成することを試みたところ、透明
基板であるPESフィルムが収縮した。このため、回路
基板として使用し得るものは形成されなかった。このこ
とより、素子の圧着接合を容易にするために金属電極に
設けられるはんだ層は、めっきなどの常温プロセスで形
成すべきことがわかった。
【0163】《製造例28》図27に示す回路基板を作
成した。この回路基板は、集約電極を設けない構成とな
っている。この回路基板では、駆動回路基板との接合を
行なう場合、各金属電極と駆動回路基板の各接続用バン
プとを1対1で接合することになる。
【0164】厚さ50μmのPESフィルムからなる透
明基板1の第1の主面に、DCマグネトロンスパッタ法
により、厚さ0.1μmの黒色酸化ニッケル層(低反射
層4)と厚さ0.5μmの銅薄膜を順次形成した。次
に、第1の主面に対し、所定のパターンでレジストイン
クを印刷し、その後、電解めっきにより厚さ5μmの銅
層を形成し、厚さ5μmのSn−Pb合金からなるはん
だ層を形成した。レジスト除去後、エッチングにより不
要な酸化ニッケル及び銅薄膜を除去した。これにより、
銅からなる第1の金属層2aとはんだからなる第2の金
属層2bを積層させた構造の金属電極2が形成されたこ
とになる。ここでは、窓部7に片側に、幅が0.9mm
である金属電極2を150本形成した。
【0165】次に、カーボンブラック粒子を含む熱硬化
型樹脂の混合液をスクリーン印刷によって第1及び第2
の主面に印刷し、熱硬化させて遮光層5及び帯電防止層
6を形成した。遮光層5は第1の主面側において窓部7
の一方の側に形成されている。また、遮光性を有する帯
電防止層6は、第2の主面側で窓部7を画定するように
設けられている。さらに、第2の主面において、帯電防
止層6及び窓部7を覆うように、UV硬化型ウレタンア
クリル系樹脂を厚さ15μmで設けて保護層8を形成し
た。
【0166】このようにして完成させた回路基板とバン
プを有する受光集積回路素子13とを接合させた後、1
95℃、30秒の条件で、各金属電極2と駆動回路基板
の各接続用バンプとの接合を一括して行なったが、接合
作業中に、透明基板1であるPESフィルムが収縮し
た。その結果、150本の金属電極の中には、駆動回路
基板との接続が行なわれていないものがあり、読み取り
装置の読み取りセンサとして正常に作動しなかった。
【0167】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、集積回路
素子との接合に用いられる電極を透明基板の一方の面に
配し、透明基板の他方の面にこれら電極を集約するため
の集約電極を設け、透明基板を貫通する電気的接続部に
よってこれら電極と集約電極との間を接続することによ
り、集積回路素子が実装される回路基板自体が集約基板
としての機能を備えることとなり、外部の回路との接続
箇所も減少して信頼性が向上するとともに、集積回路素
子をこの回路基板の表面に近接して実装することが可能
になるという効果がある。
【0168】また、第1の金属層および第1の金属層上
に形成された第2の金属層とを有する積層体によって電
極を構成し、第2の金属層をその上に電気部品または電
子部品が圧着または熱融着可能なように形成することに
よって、集積回路素子の実装が容易に行なえるようにな
るとともに、実装される集積回路素子と電極との接合の
信頼性が高められる。
【0169】集約電極に電気的に接続された外部接続用
端子を設けることにより、外部回路との接続時にはこの
外部接続用端子にのみ熱が加わるので、接続時に加わる
熱による影響が極力減らされ、信頼性がさらに向上す
る。第2の主面側に帯電防止層を設けることにより、原
稿などと擦れ合うような場合であっても帯電が防止され
る。
【0170】第1の主面及び/または前記第2の主面上
において窓部に接するようにして、この窓部を画定しか
つ透明基板においてこの窓部以外の領域を光が透過しな
いようにするための遮光層を設けることにより、窓部へ
の不要な光の入射を低減することが可能となって、より
性能の向上した光学素子用回路基板を得ることができ
る。さらに、電極、集約電極、遮光層や帯電防止層と透
明基板との間に低反射層を設けることにより、原稿との
間での光源光の多重反射が防止され、鮮明な画像入出力
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく光学素子用回路基板をイメージ
センサに適用した場合を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の光学素子用回路基板を
示す斜視図である。
【図3】(A),(B)はそれぞれ第1の実施例における帯電
防止層の配置例を説明する平面図である。
【図4】図2のA−A'線での模式断面図である。
【図5】(A)は第1の実施例における電極の配置を模式
的に示す平面図、(B)は(A)のB−B'線での模式断面図
である。
【図6】第1の実施例における外部接続用端子の別の配
置例を示す斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施例の光学素子用回路基板を
示す模式平面図である。
【図8】(A)は本発明の第3の実施例の光学素子用回路
基板を示す模式斜視図、(B)は(A)のC−C'線での模式
断面図である。
【図9】製造例1の光学素子用回路基板の構成を示す模
式断面図である。
【図10】製造例2,4,5の光学素子用回路基板の構
成を示す模式断面図である。
【図11】製造例3の光学素子用回路基板の構成を示す
模式断面図である。
【図12】製造例6の光学素子用回路基板の構成を示す
模式断面図である。
【図13】製造例7,8,10,11の光学素子用回路
基板の構成を示す模式断面図である。
【図14】製造例9の光学素子用回路基板の構成を示す
模式断面図である。
【図15】製造例12,13の光学素子用回路基板の構
成を示す模式断面図である。
【図16】製造例14の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図17】製造例15,16の光学素子用回路基板の構
成を示す模式断面図である。
【図18】製造例17の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図19】製造例18の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図20】製造例19の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図21】製造例20の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図22】製造例21の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図23】製造例22の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図24】製造例23の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図25】製造例25の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図26】製造例26の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図27】製造例28の光学素子用回路基板の構成を示
す模式断面図である。
【図28】従来のイメージセンサの構成の一例を示す模
式断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2,2c 電極 2a,3a 第1の金属層 2b,3b 第2の金属層 3 集約電極 4 低反射層 5,5a 遮光層 6,6a 帯電防止層 7 窓部 8 保護層 9 接着層 10 硬化樹脂層 11 絶縁性樹脂層 12 光源 13 受光集積回路素子 13a,16b 接続用バンプ 14 原稿 15 感光体 16 発光集積回路素子 16a 発光面 17 レンズ 18 グラスファイバアレイ 20 電気的接続部 30,30a 外部接続用端子 35 回路パターン 36 共通電極 40 搬送ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 1/028 Z 1/036 A

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を発生しおよび/または光を検出する
    集積回路素子を実装するための光学素子用回路基板であ
    って、 透明基板と、 前記透明基板のスリット状の透明領域として形成され前
    記集積回路素子に入射しおよび/または前記集積回路素
    子から出射する光を透過させる窓部と、 前記透明基板の第1の主面上において、前記集積回路素
    子にそれぞれ対応し、前記窓部の長手方向に沿って少な
    くとも前記窓部の片側に設けられた複数の電極と、 前記透明基板に関して前記第1の主面とは反対側にある
    第2の主面上において前記電極に対応する領域に設けら
    れ、それぞれ前記窓部の長手方向に延びるように設けら
    れている複数の集約電極と、 前記透明基板を貫通する電気的接続部とを有し、 前記各集約電極が前記電気的接続部を介してそれぞれ前
    記電極のうちの複数のものと電気的に接続されている光
    学素子用回路基板。
  2. 【請求項2】 前記電極が、第1の金属層および第1の
    金属層上に形成された第2の金属層とを有する積層体に
    よって構成され、前記第2の金属層がその上に電気部品
    または電子部品を圧着または熱融着可能なように形成さ
    れている請求項1に記載の光学素子用回路基板。
  3. 【請求項3】 前記電極および/または前記集約電極
    が、Au,Ag,Cu,Ni,Cr,W,Sn,Pb,ハンダの
    うちのいずれか1つの金属またはそれらを含む合金から
    なる請求項1または2に記載の光学素子用回路基板。
  4. 【請求項4】 前記複数の集約電極のそれぞれと電気的
    に接合した複数の外部接続用端子が前記第1の主面及び
    /または前記第2の主面に設けられている請求項1ない
    し3いずれか1項に記載の光学素子用回路基板。
  5. 【請求項5】 前記外部接続用端子が、Au,Ag,C
    u,Ni,Cr,W,Sn,Pb,ハンダのうちのいずれか1
    つの金属またはそれらを含む合金からなる請求項4に記
    載の光学素子用回路基板。
  6. 【請求項6】 前記外部接続用端子が前記第1の主面に
    設けられ、前記各外部接続用端子と前記各集約電極とを
    電気的に接続するための電気的接続部が前記透明基板を
    貫通して設けられている請求項4または5に記載の光学
    素子用回路基板。
  7. 【請求項7】 前記第1の主面上に前記電極のうちの一
    部の複数の電極が共通に接続される共通電極が設けら
    れ、さらに前記共通電極に電気的に接続される外部接続
    用端子が設けられている請求項1ないし6いずれか1項
    に記載の光学素子用回路基板。
  8. 【請求項8】 前記窓部を画定し、前記透明基板におい
    て前記窓部以外の領域を光が透過しないようにするため
    の遮光層が、前記第1の主面及び/または前記第2の主
    面上において前記窓部に接して設けられている請求項1
    ないし6いずれか1項に記載の光学素子用回路基板。
  9. 【請求項9】 前記窓部を画定し、前記透明基板におい
    て前記窓部以外の領域を光が透過しないようにするため
    の遮光層が、前記第1の主面上において、前記窓部をは
    さんで前記電極に対応するように前記窓部に接して設け
    られている請求項1ないし6いずれか1項に記載の光学
    素子用回路基板。
  10. 【請求項10】 前記窓部を画定し、前記透明基板にお
    いて前記窓部以外の領域を光が透過しないようにするた
    めの遮光層が、前記第1の主面上において、前記電極上
    及び隣接する前記電極間の隙間に設けられている請求項
    1ないし6いずれか1項に記載の光学素子用回路基板。
  11. 【請求項11】 前記第2の主面上に、導電性を有する
    帯電防止層が設けられている請求項1ないし6いずれか
    1項に記載の光学素子用回路基板。
  12. 【請求項12】 前記帯電防止層が、遮光性を有する部
    材から構成され、前記窓部を画定し前記透明基板におい
    て前記窓部以外の領域を光が透過しないように設けられ
    ている、請求項11に記載の光学素子用回路基板。
  13. 【請求項13】 前記第2の主面に、前記窓部からの及
    び又は前記窓部への光を導くための導光体がさらに取り
    付けられている、請求項1ないし6または9または10
    いずれか1項に記載の光学素子用回路基板。
  14. 【請求項14】 前記電極および/または前記外部接続
    用端子および/または前記集約電極と前記透明基板との
    接合面に低反射層が設けられている請求項1ないし6い
    ずれか1項に記載の光学素子用回路基板。
  15. 【請求項15】 前記遮光層と前記透明基板との接合面
    に低反射層が設けられている請求項8ないし10いずれ
    か1項に記載の光学素子用回路基板。
  16. 【請求項16】 前記帯電防止層と前記透明基板との接
    合面に低反射層が設けられている請求項11または12
    に記載の光学素子用回路基板。
  17. 【請求項17】 少なくとも前記窓部を覆うように、前
    記第2の主面上に透明な保護層が設けられている請求項
    1ないし6または8ないし12いずれか1項に記載の光
    学素子用回路基板。
  18. 【請求項18】 前記透明基板が、可撓性を有するフィ
    ルム状の材料で構成される請求項1ないし6いずれか1
    項に記載の光学素子用回路基板。
  19. 【請求項19】 前記透明基板が、ポリエチレンテレフ
    タレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポ
    リエーテル、ポリスルフォン、ポリエーテルスルフォ
    ン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテル
    イミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポ
    リパラバン酸の内の1種あるいはこれらのコポリマーで
    構成される請求項18に記載の光学素子用回路基板。
  20. 【請求項20】 接続用バンプを有する光学的読み取り
    用の集積回路素子が実装され、原稿を光学的に読み取る
    ための光学的読み取り装置内で使用される回路基板であ
    って、 透明基板と、 前記透明基板のスリット状の透明領域として形成され前
    記集積回路素子に入射する光を透過させる窓部と、 前記透明基板の第1の主面上において、前記集積回路素
    子のそれぞれとの電気的接続に使用され、前記窓部の長
    手方向に沿って少なくとも前記窓部の片側に設けられた
    複数の電極と、 前記透明基板に関して前記第1の主面とは反対側にある
    第2の主面上において前記電極に対応する領域に設けら
    れ、それぞれ前記窓部の長手方向に延びるように設けら
    れている複数の集約電極と、 前記透明基板を貫通する電気的接続部とを有し、 前記窓部の長手方向が前記光学的読み取り装置内での前
    記原稿の相対的な移動方向に対して横切る方向とされ、
    前記各集約電極が前記電気的接続部を介してそれぞれ前
    記電極のうちの複数のものと電気的に接続されている光
    学素子用回路基板。
  21. 【請求項21】 接続用バンプを有する光学的画像形成
    用の集積回路素子が実装され、感光体に対して光学的に
    画像を形成する光学的画像形成装置内で使用される回路
    基板であって、 透明基板と、 前記透明基板のスリット状の透明領域として形成され前
    記集積回路素子から出射される光を透過させる窓部と、 前記透明基板の第1の主面上において、前記集積回路素
    子のそれぞれとの電気的接続に使用され、前記窓部の長
    手方向に沿って少なくとも前記窓部の片側に設けられた
    複数の電極と、 前記透明基板に関して前記第1の主面とは反対側にある
    第2の主面上において前記電極に対応する領域に設けら
    れ、それぞれ前記窓部の長手方向に延びるように設けら
    れている複数の集約電極と、 前記透明基板を貫通する電気的接続部とを有し、 前記窓部の長手方向が前記光学的画像形成装置内での前
    記感光体の相対的な移動方向に対して横切る方向とさ
    れ、前記各集約電極が前記電気的接続部を介してそれぞ
    れ前記電極のうちの複数のものと電気的に接続されてい
    る光学素子用回路基板。
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