JPH079462A - 繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体及びその製造方法 - Google Patents

繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体及びその製造方法

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JPH079462A
JPH079462A JP5159020A JP15902093A JPH079462A JP H079462 A JPH079462 A JP H079462A JP 5159020 A JP5159020 A JP 5159020A JP 15902093 A JP15902093 A JP 15902093A JP H079462 A JPH079462 A JP H079462A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
fiber
reinforced thermoplastic
weight
mold
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JP5159020A
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Koji Yamaguchi
公二 山口
Masahiro Ishii
正裕 石居
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量でありながら耐衝撃性に優れた繊維強化
熱可塑性樹脂発泡成形体を得る。 【構成】 繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体1は、平均
長さ25mmのガラス繊維を50重量%含有するポリプ
ロピレンよりなる繊維強化熱可塑性樹脂層2に、平均長
さ20mmのガラス繊維を40重量%含有するポリプロ
ピレンからなりかつ発泡倍率7倍の繊維強化熱可塑性樹
脂発泡層3が積層一体化されているものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用バンパーなどの
衝撃吸収部材に使用せられる繊維強化熱可塑性樹脂発泡
成形体及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両用バンパーは、鋼板を用い
たものが多いが、鋼板を用いると、重量が大であり、ま
た錆も発生するので、最近では、長繊維で強化された圧
縮成形加工用熱可塑性樹脂からなるいわゆるスタンパブ
ルシートにより成形せられている。スタンパブルシート
は、これを加熱後圧縮成形すると、成形体内部に強化繊
維が均一に分散し、各部の強度や寸法安定性に優れた製
品が得られるものであるが、車両衝突時などの衝撃に耐
え得るに足る充分な機械的強度を有していないため、そ
の外表面に発泡体などの軽量な衝撃吸収層を設ける場合
が多い。例えば、自動車バンパーのバックビームの表面
部に低密度のウレタンフォームを装着したものが知られ
ている(実開昭61−52540号公報参照)。この衝
撃吸収層となる発泡体の成形方法としては、ビーズ状発
泡材料を金型に入れ、加熱蒸気を吹き込み発泡させる方
法や、ポリウレタンの原料であるポリオールとイソシア
ネートを金型内に注入し、反応させて発泡体を得る反応
射出成形法などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の成形
方法で成形された発泡体は、それ自体の耐衝撃性が乏し
いため、衝撃吸収層として用いる場合に比較的厚い肉厚
が必要であり、成形体全体が大形にならざるを得ないと
いう欠点があった。
【0004】本発明の目的は、軽量でありながら耐衝撃
性に優れた繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体と、この成
形体を効率良く製造できる製造方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明による繊
維強化熱可塑性樹脂発泡成形体は、平均長さ5mm以上
の強化繊維を10〜80重量%含有する繊維強化熱可塑
性樹脂(A)よりなる繊維強化熱可塑性樹脂層に、平均
長さ1mm以上の強化繊維を10〜80重量%含有する
繊維強化熱可塑性樹脂(B)からなりかつ発泡倍率1.
2〜20倍の繊維強化熱可塑性樹脂発泡層が積層一体化
されていることを特徴とするものである。
【0006】請求項2の発明による繊維強化熱可塑性樹
脂発泡成形体の製造方法は、平均長さ5mm以上の強化
繊維を10〜80重量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂
(A)よりなりかつ予備成形せられた繊維強化熱可塑性
樹脂部材を金型に配置し、つぎに平均長さ1mm以上の
強化繊維を10〜80重量%含有する加熱発泡性繊維強
化熱可塑性樹脂(B)を溶融状態で型閉めしたキャビテ
ィ内に充填するかまたは型閉じによりキャビティ内に充
填した後、キャビティ容積を増大させることにより、加
熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)を発泡倍率が1.
2〜20倍となるように発泡させると共に得られた繊維
強化熱可塑性樹脂発泡層と熱可塑性樹脂層とを融着一体
化することを特徴とするものである。
【0007】繊維強化熱可塑性樹脂発泡層は、繊維強化
熱可塑性樹脂層の衝撃の加えられる面側に設けられる。
【0008】繊維強化熱可塑性樹脂(A)(B)に用い
られる強化繊維としては、ともにガラス繊維、炭素繊
維、シリコン・チタン・炭素繊維、ボロン繊維、微細な
金属繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、ポリアミ
ド繊維などを挙げることができる。モノフィラメントの
直径は1〜50μm、特に3〜23μmが好ましい。繊
維強化熱可塑性樹脂(A)における強化繊維の平均長さ
は、繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体に要求せられる性
能及び形状等により適宜決定されるが、5mm未満では
繊維の補強効果が充分でない。具体的には20mm以上
のものが好ましい。ただ、繊維強化熱可塑性樹脂層の端
部までの繊維の充填性を考慮すれば連続繊維よりも短繊
維、または短繊維を連続繊維に混合させたものを用いた
方がよい。また、車両用バンパーのように、ある方向に
特に強度を必要とする製品を得たい場合は、一方向長繊
維を用いるのがよい。
【0009】繊維強化熱可塑性樹脂(A)中の強化繊維
の含有量は、10〜80重量%の範囲になるように混合
される。強化繊維が10重量%よりも少ないと、機械的
強度が充分に向上しない。逆に強化繊維が80重量%よ
りも多くなると、熱可塑性樹脂が強化繊維のモノフィラ
メント相互間に充分に浸透せずに剛性が著しく低下す
る。強化繊維の含有量の好ましい範囲は、35〜70重
量%である。
【0010】繊維強化熱可塑性樹脂(B)における強化
繊維の平均長さは、繊維強化熱可塑性樹脂発泡層に要求
される衝撃吸収性によって適宜選択されるが、1mm未
満では充分な衝撃吸収性は得られず、また、高発泡倍率
の発泡層は得難い。衝撃吸収性及び成形性を考慮する
と、強化繊維の平均長さは5〜30mmが好ましい。
【0011】繊維強化熱可塑性樹脂(B)中の強化繊維
の含有率は、10〜80重量%の範囲になるように混合
される。強化繊維が10重量%よりも少ないと、充分な
衝撃吸収性は得られない。逆に強化繊維が80重量%よ
りも多くなると、発泡層中のモノフィラメント相互を融
着するのに充分な熱可塑性樹脂が少なくなるために、強
度が著しく低下する。強化繊維の含有量の好ましい範囲
は、35〜60重量%である。
【0012】繊維強化熱可塑性樹脂(A)(B)に用い
られる熱可塑性樹脂は、加熱により溶融軟化する樹脂す
べてが使用可能である。例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、
ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケト
ン等が使用される。
【0013】また、上記熱可塑性樹脂を主成分とする共
重合体やグラフト樹脂やブレンド樹脂、例えばエチレン
−塩化ビニル共重合体、酢酸ビニル−エチレン共重合
体、酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ウレタン−塩化
ビニル共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体、アクリル酸変性ポリプロピレン、マレイ
ン酸変性ポリエチレンなども使用しうる。この中でも、
リサイクルや、コスト、成形性などを考慮すると、ポリ
オレフィン系の熱可塑性樹脂が好ましい。繊維強化熱可
塑性樹脂(A)と加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂
(B)には、同系の熱可塑性樹脂を用いることが好まし
い。
【0014】加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)の
場合、高衝撃吸収性、高発泡倍率を得るためには、樹脂
が架橋されているか、架橋した樹脂がブレンドされてい
てもよい。前記熱可塑性樹脂には、安定剤、滑剤、加工
助剤、可塑剤、着色剤のような添加剤およびタルク、マ
イカや炭酸カルシウム等の充填材が配合されてもよい。
【0015】加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)に
配合する発泡剤には、熱により分解もしくは縮合してガ
スを生成するアゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチ
ロニトリル、N,N' −ジニトロソペンタメチレンテト
ラミン、pp' −オキシビスベンゼンスルホニルヒドラ
ジド、アゾジカルボン酸バリウム、トリヒドラジノトリ
アジン、p−トルエンスルホニルヒドラジド等が挙げら
れる。配合量は、発泡剤によって異なるが、高耐衝撃性
を得るためには、発泡倍率が1.2〜20倍以下となる
ように配合されなければならない。ただし、所期の発泡
倍率を得るための発泡剤の配合量より過剰量を配合して
成形すると、巣が発生し、結果的に衝撃吸収性が低下す
ることがあるので、発生ガス量が、必要ガス量の1.0
〜1.2倍となるように配合することが好ましい。
【0016】加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)
は、熱可塑性樹脂に強化繊維と発泡剤を混合するかまた
は発泡剤の発泡温度以下で混練することにより得られ
る。
【0017】繊維強化熱可塑性樹脂部材を予備成形する
方法としては、スタンパブルシートを加熱して金型内に
供給し、圧縮成形する方法、強化繊維が均一に練り込ま
れた溶融状態の熱可塑性樹脂を金型内に供給し、圧縮成
形する方法及び強化繊維が均一に練り込まれた熱可塑性
樹脂を射出成形する方法などが挙げられる。
【0018】溶融状態の加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹
脂(B)を金型に充填する方法としては、予め型閉めし
たキャビティ内に射出充填する方法及びキャビティ内に
供給後ただちに型閉めし、圧縮力により充填する方法が
挙げられる。なお、後者の方法は前者の方法に比べ、充
填完了時のスキン層が厚くなるので、型閉めを早く行な
う方がよい。
【0019】加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂の充填
は、溶融温度以上かつ発泡温度以上に加熱した状態で行
なうかまたは一旦発泡温度以上に加熱し、その後は発泡
温度以下の温度であるが発生したガスが溶融熱可塑性樹
脂に溶け込んでいる状態で行なう。
【0020】充填後の型開きは、加熱発泡性繊維強化熱
可塑性樹脂(B)がキャビティ内で溶融温度以上である
うちに行なわなければならない。加熱発泡性繊維強化熱
可塑性樹脂(B)がキャビティに充填された状態を長時
間維持すると、スキン層の厚みが厚くなって発泡し難く
なるし、発生した過剰のガスも抜け難くなり、製品形状
が悪くなる原因となる。スキン層の厚みは1〜5mmが
好ましい。
【0021】発泡倍率や発泡セルのサイズを調整するた
め、加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)が溶融温度
以上の温度であるうちに、いったん所定の発泡倍率を超
える倍率となるように型開きした後、所定の発泡倍率と
なるように型閉めしてキャビティ容積を調整してもよ
い。
【0022】繊維強化熱可塑性樹脂発泡層の発泡倍率
は、求められる衝撃吸収性や重量により1.2〜20倍
の範囲内で適宜選択される。発泡倍率が1.2倍未満で
あると、発泡していない繊維強化熱可塑性樹脂層と比較
して、衝撃吸収性に差はない。一方、発泡倍率が20倍
を超えると、繊維強化熱可塑性樹脂発泡層の強度は著し
く低下する。発泡倍率の好ましい範囲は3〜15倍であ
る。
【0023】加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)に
含有される繊維の材質、繊維径などによって条件は異な
るが、平均繊維長の40%以上の距離を型開きすれば、
いわゆる繊維の立毛現象により型開き方向に強化繊維が
配向して耐衝撃性が向上する。
【0024】本発明による成形体は、車両用バンパーの
ような高衝撃吸収部材に適しているが、住宅建材や家電
製品などに用いてもよい。
【0025】
【作用】請求項1の発明による繊維強化熱可塑性樹脂成
形体は、平均長さ5mm以上の強化繊維を10〜80重
量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂(A)よりなる繊維
強化熱可塑性樹脂層に、平均長さ1mm以上の強化繊維
を10〜80重量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂
(B)からなりかつ発泡倍率1.2〜20倍の繊維強化
熱可塑性樹脂発泡層が積層一体化されているものである
から、軽量でかつ耐衝撃性を有する。
【0026】請求項2の発明による繊維強化熱可塑性樹
脂発泡成形体の製造方法は、平均長さ5mm以上の強化
繊維を10〜80重量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂
(A)よりなりかつ予備成形せられた繊維強化熱可塑性
樹脂部材を金型に配置し、つぎに平均長さ1mm以上の
強化繊維を10〜80重量%含有する加熱発泡性繊維強
化熱可塑性樹脂(B)を溶融状態で型閉めしたキャビテ
ィ内に充填するかまたは型閉じによりキャビティ内に充
填した後、キャビティ容積を増大させることにより、加
熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)を発泡倍率が1.
2〜20倍となるように発泡させると共に得られた繊維
強化熱可塑性樹脂発泡層と熱可塑性樹脂層とを融着一体
化するものであるから、キャビティ容積増大時に加熱発
泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)中の強化繊維が型開き
方向に配向し、発泡層の厚さ方向の強度を大となすと共
に発泡自体をも促進し、軽量で耐衝撃性に優れた発泡成
形体が得られる。
【0027】
【実施例】以下本発明の実施例を、図面を参照するとと
もに、比較例と対比して説明する。
【0028】実施例1 図1に示す箱形のサンプル用繊維強化熱可塑性樹脂発泡
成形体(1) は、平均長さ25mmの強化繊維を50重量
%含有する繊維強化熱可塑性樹脂(A)よりなる繊維強
化熱可塑性樹脂層(2) に、平均長さ20mmの強化繊維
を40重量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂(B)から
なりかつ発泡倍率7倍の繊維強化熱可塑性樹脂発泡層
(3) が積層一体化されているものであり、繊維強化熱可
塑性樹脂(A)(B)の強化繊維としては、ともにガラ
ス繊維が用いられ、両者の熱可塑性樹脂としては、とも
にポリプロピレンが用いられている。
【0029】上記繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体の製
造方法は、つぎのとおりである。
【0030】まず、図3に示すような繊維強化熱可塑性
樹脂部材(2B)を予備成形する。同部材(2B)は、直径23
μm、平均長さ25mmのガラス繊維を50重量%含有
するガラス繊維強化ポリプロピレンよりなる厚さ3mm
の平板(2A)10枚を、遠赤外線ヒーターで約210℃に
加熱した後、図2に示すように、予備成形すべき形状の
キャビティを有する金型(4) で圧縮成形したものであ
る。
【0031】型開閉が制御自在な圧縮成形機に、箱形の
サンプル成形用金型(5) を取り付け、図4に示すよう
に、下型(6) に上記のようにして予備成形された繊維強
化熱可塑性樹脂部材(2B)を配置し、同部材(2B)と上型
(7) 間に、押出機(8) のアキュムレーター(9) における
移動可能な吐出口(10)を挿入し、同吐出口(10)より押出
機(8) で215℃に加熱された加熱発泡性熱可塑性樹脂
(B)を同部材(2B)上に供給し、型閉めして充填した
後、ただちに上型(7) を上昇し、発泡倍率が7倍になる
ようにキャビティ容積を増大させて発泡させると共に、
図5に示すように得られた繊維強化熱可塑性樹脂発泡層
(3) と熱可塑性樹脂層(2) とを融着一体化し、そのまま
成形体の温度が70℃になるまで冷却し、箱型のサンプ
ル用繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体(1) を得た。加熱
発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)としては、直径23
μm、平均長さ20mmのガラス繊維を40重量%含有
するポリプロピレン100重量部に対し、アゾジカルボ
ンアミド系発泡剤(発泡温度約200℃、以下の実施
例、比較例も同様)10重量部を混合したものを用い
た。
【0032】実施例2 この実施例は、加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)
が、直径23μm、平均長さ3mmのガラス繊維を40
重量%含有するポリプロピレン100重量部に対し、ア
ゾジカルボンアミド系発泡剤5重量部を混合したもので
あり、充填後のキャビティ容積の増大を発泡倍率が2.
5倍となるように行なう以外実施例1と同じものであ
る。
【0033】実施例3 この実施例は、加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)
が、直径23μm、平均長さ20mmのガラス繊維を2
0重量%含有するポリプロピレン100重量部に対し、
アゾジカルボンアミド系発泡剤10重量部を混合したも
のである以外実施例1と同じものである。
【0034】実施例4 この実施例は、加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)
が、直径23μm、平均長さ30mmのガラス繊維を6
0重量%含有するポリプロピレン100重量部に対し、
アゾジカルボンアミド系発泡剤18重量部を混合したも
のであり、充填後のキャビティ容積の拡大を発泡倍率が
10倍となるように行なう以外実施例1と同じものであ
る 実施例5 自在に型開閉が制御可能な射出成形装置の金型に、実施
例1と同じ繊維強化熱可塑性樹脂予備成形品を配置し
た。この予備成形品と金型が形成する実施例1の発泡層
(3) と同一形状のキャビティに、射出機より230℃に
加熱された発泡性ガラス繊維含有ポリプロピレン樹脂を
供給した(図示せず、但し概要は、図5における金型
(5) を90°時計回りに回転させた状態で、右方に射出
機を用意しスプルーを設けた型(7) に相当する固定型接
続した。)。ただちに発泡体の発泡倍率が7.0倍とな
る位置まで、型(6) に相当する移動型を移動させること
によりキャビティ容積を増大させ、そのまま製品の温度
が70℃になるまで冷却し、箱型サンプルを得た。
【0035】比較例1 この比較例は、加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)
の代わりに、ポリプロピレン100重量部に対し、平均
粒子径500μmのガラスパウダー25重量部、アゾジ
カルボンアミド系発泡剤5重量部を混合したものであ
り、充填後のキャビティ容積の拡大を発泡倍率が2倍と
なるように行なう以外実施例1と同じものである。
【0036】比較例2 この比較例は、実施例1の繊維強化熱可塑性樹脂部材(2
B)に、これの外面に嵌合しうるように成形された発泡倍
率25倍のポリプロピレン発泡体を、塩素化ポリプロピ
レン系接着剤で貼り合せたものである。ポリプロピレン
発泡体は、発泡剤、架橋ポリエチレンが混入されたビー
ズ形状ポリプロピレン原料を金型内に入れ、加熱蒸気を
吹き込み発泡させたものである。
【0037】比較例3 この比較例は、加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹脂(B)
が、直径23μm、平均長さ20mmのガラス繊維を5
重量%含有するポリプロピレン100重量部に対し、ア
ゾジカルボンアミド系発泡剤5重量部を混合したもので
あり、充填後のキャビティ容積の拡大を発泡倍率が2.
5倍となるように行なう以外実施例1と同じものであ
る。
【0038】上記各例の箱形サンプルの底壁より幅1
2.5mm、長さ100mmの試験片を切り出し、シャ
ルピー衝撃試験を行なった。試験条件はつぎのとおりで
あり、試験結果を表1に示す。
【0039】試験条件 JIS−K7111 硬質プラスチックのシャルピー衝
撃試験方法に準ずる。フラットワイズ衝撃(切欠な
し)、衝撃部重量:94.9g、試験速度:2.0m/
s、支点間距離:60mm。
【0040】
【表1】 表1から明らかなように、本発明の繊維強化熱可塑性樹
脂発泡成形体は、衝撃強度に優れている。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明の繊維強化熱可塑性樹脂
成形体によれば、軽量でかつ耐衝撃性に優れているか
ら、自動車用バンパーなどの衝撃吸収部材に特に適して
いる。
【0042】請求項2の発明の繊維強化熱可塑性樹脂成
形体の製造方法によれば、キャビティ容積増大時に強化
繊維が型開き方向に配向し、発泡層の厚さ方向の強度を
大となすと共に発泡自体をも促進するから、軽量であり
ながら耐衝撃性に優れた繊維強化熱可塑性樹脂発泡体を
効率よく製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明による繊維強化熱可塑性樹脂発
泡成形体の部分斜視断面図である。
【図2】繊維強化熱可塑性樹脂部材の製造途上の状態を
示す垂直断面図である。
【図3】予備成形せられた繊維強化熱可塑性樹脂部材の
部分斜視断面図である。
【図4】繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体の製造途上の
状態を示す垂直断面図である。
【図5】成形された繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体を
金型から取り出す前の状態を示す垂直断面図である。
【符号の説明】
(1) :繊維強化熱可塑性樹脂発泡体 (2) :繊維強化熱可塑性樹脂層 (3) :繊維強化熱可塑性樹脂発泡層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均長さ5mm以上の強化繊維を10〜
    80重量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂(A)よりな
    る繊維強化熱可塑性樹脂層に、平均長さ1mm以上の強
    化繊維を10〜80重量%含有する繊維強化熱可塑性樹
    脂(B)からなりかつ発泡倍率1.2〜20倍の繊維強
    化熱可塑性樹脂発泡層が積層一体化されていることを特
    徴とする繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体。
  2. 【請求項2】 平均長さ5mm以上の強化繊維を10〜
    80重量%含有する繊維強化熱可塑性樹脂(A)よりな
    りかつ予備成形せられた繊維強化熱可塑性樹脂部材を金
    型に配置し、つぎに平均長さ1mm以上の強化繊維を1
    0〜80重量%含有する加熱発泡性繊維強化熱可塑性樹
    脂(B)を溶融状態で型閉めしたキャビティ内に充填す
    るかまたは型閉じによりキャビティ内に充填した後、キ
    ャビティ容積を増大させることにより、加熱発泡性繊維
    強化熱可塑性樹脂(B)を発泡倍率が1.2〜20倍と
    なるように発泡させると共に得られた繊維強化熱可塑性
    樹脂発泡層と熱可塑性樹脂層とを融着一体化することを
    特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体の製造方
    法。
JP5159020A 1993-06-29 1993-06-29 繊維強化熱可塑性樹脂発泡成形体及びその製造方法 Pending JPH079462A (ja)

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