JPH0794542A - 成形方法および成形装置 - Google Patents

成形方法および成形装置

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JPH0794542A
JPH0794542A JP5261864A JP26186493A JPH0794542A JP H0794542 A JPH0794542 A JP H0794542A JP 5261864 A JP5261864 A JP 5261864A JP 26186493 A JP26186493 A JP 26186493A JP H0794542 A JPH0794542 A JP H0794542A
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JP
Japan
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runner
resin
pot
molding
molding material
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JP5261864A
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English (en)
Inventor
Takumi Soba
匠 曽場
Tomoo Sakamoto
友男 坂本
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 樹脂封止パッケージのレジンの使用量を低減
する。 【構成】 トランスファ成形装置20において、ランナ
27にスライダ31がランナの流路断面積を増減する方
向に進退するように敷設されている。ポット24内のレ
ジン42が殆ど押し出された後に、スライダ31が前進
されてランナ27の流路が狭められる。 【効果】 最終的にポット24、メインランナ27内に
残存するレジン42の量を小量に抑制できるため、樹脂
封止パッケージ15の成形以外に浪費されるレジン42
の量を小さく抑制できる。レジン42がキャビティー2
3に充填されて行く際、ランナ27は所定の流路断面積
を備えているため、レジン42をキャビティー23に適
正に充填できる。レジン42を各キャビティー23内に
追加圧入することで、完全充填されたレジン42を締め
固められるため、樹脂封止パッケージ15を適正に成形
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形技術、特に、ポッ
トおよびカル領域において溶融された成形材料としての
樹脂をランナおよびゲートを通じてキャビティーに移送
するトランスファ成形技術に関し、例えば、半導体装置
の製造工程において、樹脂封止パッケージを成形するの
に利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、樹脂封
止パッケージを成形するトランスファ成形装置として、
成形材料のタブレットが投入されるポットと、このポッ
トに投入されたタブレットを加熱して溶融させる加熱手
段と、ポットに嵌入されてタブレットを押し潰してタブ
レットが溶融されて成る成形材料を圧送するプランジャ
と、ポットに対向するように配されて形成されているカ
ルと、カルに流体的に接続されているランナと、ランナ
に流体的に接続されている少なくとも1個のキャビティ
ーとを備えているものがある。
【0003】そして、このトランスファ成形装置におい
ては、樹脂封止対象物である半導体ペレットおよびリー
ドがキャビティー内に収容された状態で、ポット内に投
入されたタブレットがポットおよびカル領域において溶
融され、このタブレットが溶融されて成る成形材料とし
ての液状の樹脂(以下、レジンという。)がプランジャ
によりランナおよびゲートを通じてキャビティーに移送
されることにより、キャビティーにおいて半導体ペレッ
トおよびリードを樹脂封止するパッケージが成形され
る。
【0004】なお、トランスファ成形技術を述べてある
例としては、特開昭56−108236号公報、特開昭
57−35576号公報および特開昭61−29233
0号公報がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
たように、ポットにおいて加熱溶融されたレジンがプラ
ンジャによってランナに押し出され、ランナを通じてゲ
ートに移送されて、さらに、ゲートからキャビティーに
圧入されるように構成されている従来のトランスファ成
形装置においては、成形材料がポットおよびランナにて
多量に使用されるため、製品すなわち樹脂封止パッケー
ジの成形に使用されるレジンの量に比較して、それ以外
に浪費されるレジンの量が遙かに多くなるという問題点
がある。
【0006】本発明の目的は、樹脂封止パッケージの成
形に際して成形材料の使用量を低減することができる成
形技術を提供することにある。
【0007】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0009】すなわち、成形材料が溜められるポット
と、ポット内の成形材料を圧送するプランジャと、ポッ
トに流体的に接続されているランナと、ランナに流体的
に接続されているキャビティーとを備えている成形装置
において、前記ランナはその側壁の一部が成形材料の流
れ方向と直角方向に進退するように構成されていること
を特徴とする。
【0010】
【作用】前記した手段による成形作業に際して、ポット
内の成形材料はプランジャによってランナ内に押し出さ
れ、ランナ内に押し出された成形材料はランナを流通さ
れてキャビティー内に充填される。このようにしてキャ
ビティー内に充填された成形材料によって成形品が成形
される。この成形に際して、ポット内の成形材料がプラ
ンジャによって殆ど押し出された後に、ランナの流路が
狭められることにより、ランナ内およびキャビティー内
の成形材料が圧力を加えられる。これにより、キャビテ
ィー内に成形材料が完全に充填されるとともに、所謂締
め固めが確保されることになる。
【0011】以上のようにして、ポット内の成形材料が
殆ど押し出された後にランナの流路が狭められるため、
最終的にポット内およびランナ内に残存する成形材料の
量はきわめて小量になる。したがって、製品の成形に使
用される成形材料の量に比較して、それ以外に浪費され
る成形材料の量を小さく抑制することができる。
【0012】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるトランスファ
成形装置の主要部を示しており、(a)はランナ部の側
面断面図、(b)はポット部の側面断面図である。図2
はその成形初期を示しており、(a)はランナ部の側面
断面図、(b)はポット部の側面断面図である。図3は
その成形途中を示しており、(a)はランナ部の側面断
面図、(b)はポット部の側面断面図である。図4は本
発明の一実施例であるトランスファ成形装置を示す正面
断面図である。図5はその上型を示す底面図である。図
6(a)、(b)は被樹脂封止物を示す平面図およびb
−b線に沿う断面図である。図7(a)、(b)は樹脂
封止後を示す一部省略一部切断拡大平面図およびb−b
線に沿う断面図である。図8はトランスファ成形体を示
す斜視図である。
【0013】本実施例において、本発明に係る成形装置
は、樹脂封止形デュアル・インライン・パッケージを備
えている半導体集積回路装置(以下、DIP・ICとい
う)の樹脂封止パッケージを成形するためのトランスフ
ァ成形装置として構成されている。
【0014】本実施例において、このトランスファ成形
装置のワークとしての被樹脂封止物14は、図6
(a)、(b)に示されているように構成されており、
この被樹脂封止物14は多連リードフレーム1を備えて
いる。この多連リードフレーム1は銅系(銅またはその
合金)材料からなる薄板を用いられて、打ち抜きプレス
加工またはエッチング加工等のような適当な手段により
一体成形されている。この多連リードフレーム1には複
数の単位リードフレーム2が横方向に1列に並設されて
いる。但し、図面では一単位のみが示されている。
【0015】単位リードフレーム2は位置決め孔3aが
開設されている外枠3を一対備えており、両外枠3は所
定の間隔で平行になるように配されて、多連リードフレ
ーム1が連続する方向へ一連にそれぞれ延設されてい
る。隣り合う単位リードフレーム2、2間には一対のセ
クション枠4が両外枠3、3間に互いに平行に配されて
一体的に架設されており、これら外枠、セクション枠に
より形成される略長方形の枠体内に単位リードフレーム
2が構成されている。
【0016】各単位リードフレーム2において、両外枠
3および3にはタブ吊りリード7、7が直角方向にそれ
ぞれ配されて一体的に突設されており、両タブ吊りリー
ド7、7の先端間には略正方形の平板形状に形成された
タブ8が、外枠3、3およびセクション枠4、4の枠形
状と略同心的に配されて一体的に吊持されている。タブ
8は後記するリード9群の面よりも半導体ペレット(後
記する。)の厚み分程裏面方向に下げられている(所謂
タブ下げ)。
【0017】また、両外枠3、3間にはダム部材5が一
対、タブ吊りリード7の両脇において直角方向に延在す
るようにそれぞれ配されて、一体的に架設されており、
両ダム部材5、5には複数本のリード9が長手方向に等
間隔に配されて、互いに平行で、ダム部材5と直交する
ように一体的に突設されている。そして、ダム部材5に
おける隣り合うリード9、9間の部分は、後述するパッ
ケージ成形時にレジンの流れをせき止めるダム6を実質
的に構成している。
【0018】各リード9の内側端部は先端がタブ8に近
接されてこれを取り囲むように配されることにより、後
記する樹脂封止パッケージの内部に位置するインナ部9
aをそれぞれ構成している。他方、各リード9の外側延
長部分は、その先端がセクション枠4に機械的に接続さ
れており、後記する樹脂封止パッケージの外部に位置す
るアウタ部9bをそれぞれ構成している。
【0019】前記のように構成された多連リードフレー
ム1には、各単位リードフレーム2毎にペレット・ボン
ディング作業、続いて、ワイヤ・ボンディング作業が実
施され(図示せず)、これらの作業により、図6
(a)、(b)に示されているようなワークである被樹
脂封止物14としての組立体が製造されることになる。
これらのボンディング作業は多連リードフレーム1が横
方向にピッチ送りされることにより、各単位リードフレ
ーム2毎に順次実施される。
【0020】まず、ペレットボンディング作業により、
半導体装置の製造工程における所謂前工程において、バ
イポーラ形の集積回路素子(図示せず)を作り込まれた
半導体集積回路構造体としてのペレット12が、各単位
リードフレーム2におけるタブ8上の略中央部に配され
て、銀ペースト等のような適当な材料を用いられて形成
されるボンディング層11を介して固着される。
【0021】銀ペーストは、エポキシ系樹脂接着剤、硬
化促進剤、および溶剤に銀粉が混入されて構成されてい
るものであり、リードフレーム上に塗布された銀ペース
トにペレットが押接された後、適当な温度により硬化
(キュア)されることにより、ボンディング層11を形
成するようになっている。
【0022】そして、タブ8に固定的にボンディングさ
れたペレット12のボンディングパッド12aと、単位
リードフレーム2における各リード9のインナ部9aと
の間には、銅系、金系またはアルミニウム系材料を使用
されて形成されて成るワイヤ13が、超音波圧着式等の
ような適当なワイヤボンディング装置(図示せず)が使
用されることにより、その両端部をそれぞれボンディン
グされて橋絡される。これにより、ペレット12に作り
込まれている集積回路は、ボンディングパッド12a、
ワイヤ13、リード9のインナ部9a、およびアウタ部
9bを介して電気的に外部に引き出されることになる。
【0023】このようにしてペレットおよびワイヤ・ボ
ンディングされた被樹脂封止物14であるワークとして
の多連リードフレームには、各単位リードフレーム毎に
樹脂封止するパッケージ群が、次のように構成されてい
るトランスファ成形装置を使用されて単位リードフレー
ム群について同時成形される。
【0024】本実施例に係るトランスファ成形装置20
は、シリンダ装置等(図示せず)によって互いに型締め
される一対の上型21と下型22とを備えている。上型
21と下型22との合わせ面には上型キャビティー凹部
23aと下型キャビティー凹部23bとが複数組、一対
のものが互いに協働して1個のキャビティー23を形成
するように没設されている。
【0025】本実施例において、下型22の一端部にお
ける合わせ面にはポット24が開設されており、ポット
24にはシリンダ装置(図示せず)によって進退される
プランジャ25が成形材料としてのタブレット41(後
述する。)を押し潰し、このタブレットが溶融されて成
る液状の樹脂(以下、レジンという。)を送給し得るよ
うにそれぞれ挿入されている。
【0026】上型21の合わせ面にはカル26がポット
24との対向位置に配されて没設されている。カル26
には1本のメインランナ27がポット24内に連通する
ように接続されており、メインランナ27は一直線に一
方向に延在するように上型21の合わせ面に没設されて
いる。メインランナ27の両脇にはキャビティー23が
複数組(但し、図4では便宜上4組だけが示されてい
る。)、1列宛それぞれ配列されている。
【0027】前記構成に係るワークとしての被樹脂封止
物14が用いられて樹脂封止パッケージがトランスファ
成形される場合、メインランナ27の両脇にそれぞれ配
されたキャビティー23群の列における各キャビティー
23のピッチは、多連リードフレーム1の各単位リード
フレーム2のピッチと等しく設定されており、各キャビ
ティー23の平面の大きさは一対のダム部材5、5間の
空間にそれぞれ対応するように設定されている。
【0028】また、下型22の合わせ面におけるキャビ
ティー群列の領域には逃げ凹所29が、多連リードフレ
ーム1の外形よりも若干大きめの長方形でその厚さと略
等しい寸法の一定深さに没設されている。すなわち、逃
げ凹所29は多連リードフレーム1の厚みを逃げ得るよ
うに構成されている。
【0029】各キャビティー23とメインランナ27と
はそれぞれ上型21の合わせ面に形成されたサブランナ
27aによってそれぞれ接続されている。すなわち、各
サブランナ27aはその一端がメインランナ27に直角
に接続されているとともに、他端が上側キャビティー凹
部23aに接続されており、そのサブランナ27aとキ
ャビティー凹部23aとの接続部にはゲート28がレジ
ンをキャビティー23内に注入し得るように形成されて
いる。
【0030】本実施例において、下型22の合わせ面に
おけるメインランナ27と対向する位置にはスライド溝
30が上下方向に開設されており、このスライド溝30
にはスライダ30が上下方向に摺動自在に嵌入されてい
る。スライド溝30はその平面視の形状がメインランナ
27と略同一形状に形成されており、スライド溝30に
摺動自在に嵌入されたスライダ31はこの平面形状を有
する略長方形のパネル形状に形成されている。したがっ
て、スライダ31のメインランナ27側の端面はメイン
ランナ27の一側壁面、すなわち、メインランナ27の
下面壁を実質的に形成するようになっている。つまり、
メインランナ27の流路断面積はスライダ31の進退に
よって増減されるようになっている。
【0031】スライダ31の下面にはスライダロッド3
2が垂直方向下向きに突設されており、このスライダロ
ッド32は下型22の一部を貫通して下方に突出されて
いる。スライダロッド32の下端にはシリンダ装置等の
駆動装置(図示せず)が接続されており、この駆動装置
によってスライダ31はロッド32を介して進退駆動さ
れるようになっている。他方、駆動装置の制御部はプラ
ンジャ25を駆動する駆動装置の制御部と連携されてお
り、スライダ32をプランジャ25の作動に関連して後
述するように作動させるようになっている。
【0032】なお、理解し易くするために図示は省略す
るが、上型21および下型22の外側には上側ヒートブ
ロックおよび下側ヒートブロックがそれぞれ配設されて
いる。上下のヒートブロックには電気ヒータが上型21
および下型22におけるポット、カル、ランナおよびキ
ャビティー内のタブレットおよびレジンを加熱するよう
に敷設されている。この加熱により、タブレットは溶融
され、タブレットが溶融されて成るレジンは所定の粘度
まで低下される。
【0033】また、このトランスファ成形装置20が使
用されるトランスファ成形方法には、成形材料としての
エポキシ樹脂等(以下、樹脂という。)から構成されて
いるタブレット41が使用される。図2に示されている
ように、このタブレット41は粉末状の樹脂を円柱形状
に突き固められて形成されており、前記トランスファ成
形装置20のポット24の内径よりも若干小径の外径に
形成され、ポット24に投入されて加熱溶融されるよう
に構成されている。
【0034】次に、前記構成に係るトランスファ成形装
置の作用を説明することにより、本発明の一実施例であ
るトランスファ成形方法を説明する。
【0035】樹脂封止パッケージが前記構成に係るトラ
ンスファ成形装置20によって成形されるに際して、ワ
ークである前記構成に係る被樹脂封止物14は、その多
連リードフレーム1が下型22に没設されている逃げ凹
所29内に、各単位リードフレーム2におけるペレット
12が各キャビティー23内にそれぞれ収容されるよう
に配されてセットされる。
【0036】続いて、図2(b)に示されているよう
に、ポット24に粉末状の樹脂が突き固められたタブレ
ット41が投入された後、上型21と下型22とが型締
めされる。ポット24に投入されたタブレット41はプ
ランジャ25によって押し潰されて行く。また、ポット
24に投入された後、上型21および下型22の外部に
それぞれ配されている上下のヒートブロックによって加
熱されるため、タブレット41は溶融されて液状化す
る。
【0037】タブレット41が押し潰され、かつ、加熱
されて液状化したレジン42はポット24に対向して没
設されているカル26からプランジャ25の押し出し力
により、図3に示されているように、メインランナ2
7、各サブランナ27aおよび各ゲート28を通じて各
キャビティー23に送給されて、それぞれ充填されて行
くことになる。
【0038】そして、レジン42がポット24から押し
出されてメインランナ27、各サブランナ27aおよび
各ゲート28を通じて各キャビティー23に充填されて
行く際、メインランナ27の側壁の一部を構成するスラ
イダ31は通常の位置に下げられた状態になっている。
この状態において、メインランナ27は所定の流路断面
積を備えているため、レジン42は所定の流路抵抗をも
ってメインランナ27を流通することができる。したが
って、レジン42は各キャビティー23に適正な条件を
もって充填されて行くことになる。
【0039】本実施例において、図3(b)に示されて
いるように、プランジャ25はポット24からレジン4
2を殆ど押し出した所謂胴付き状態に至る迄ストローク
される。したがって、ポット24にはレジン42が殆ど
残存しない状態になる。つまり、ポット24内のレジン
42は全て有効利用されることになり、レジン42の無
駄が最小限度に抑制されることになる。
【0040】また、この状態において、図3(a)に示
されているように、各キャビティー23にはレジン42
の未充填部分が残されている。この未充填部分の容積
は、次に説明するスライダ31の前進によるメインラン
ナ27からのレジン42の供給量と、スライダ31の前
進によるキャビティー23内のレジン42の締め固め作
用との関係によって予め設定される。
【0041】プランジャ25が略胴付き状態に達する
と、図1に示されているように、スライダ31がスライ
ダ溝30内を駆動装置(図示せず)によって上昇され
る。このスライダ31の上昇によってメインランナ27
の断面積は縮小される。メインランナ27の断面積が縮
小されると、メインランナ27内に充満したレジン42
は各キャビティー23内に各サブランナ27aを通じて
それぞれ追加圧入される。このレジン42の追加圧入に
よって、各キャビティー23内はレジン42が完全に充
填された状態になるとともに、完全充填されたレジン4
2が所謂締め固められた状態になる。
【0042】他方、スライダ31によってレジン42を
各キャビティー23に押し出されたメインランナ27に
おいては、レジン42の残存量は押し出された分だけ減
少した状態になる。つまり、メインランナ27のレジン
42は殆どが有効利用されることになり、レジン42の
無駄が最小限度に抑制されることになる。
【0043】ここで、スライダ31が上昇されることに
より、メインランナ27の高さは低くなるため、この低
くなったメインランナ27によって成形される樹脂成形
品部分はその厚さが薄くなってしまう。その結果、後述
する多連リードフレーム1からのランナ部分の分離作業
に際して、メインランナ部分の分離不良が発生する危険
性がある。そこで、メインランナ27に対するスライダ
31のストローク量を設定するに際しては、この危険性
を回避する点を配慮することが望ましい。
【0044】以上のようにしてレジン42が各キャビテ
ィー23に充填され、かつ、所謂締め固めが実行された
後に、液状のレジン42が熱硬化されると、各キャビテ
ィー23によって樹脂封止パッケージ15が成形された
状態になる。樹脂封止パッケージ15が成形されると、
上型21および下型22は型開きされるとともに、エジ
ェクタ・ピン(図示せず)により樹脂封止パッケージ1
5群が離型される。そして、樹脂封止パッケージ15群
を成形されたワークとしての多連リードフレーム1は、
トランスファ成形装置20からハンドラ(図示せず)に
より自動的に、または、手動操作によって脱装される。
【0045】そして、このように樹脂成形されたパッケ
ージ15の内部には、図7に示されているように、タブ
8、ペレット12、リード9のインナ部9aおよびボン
ディングワイヤ13が樹脂封止された状態になる。
【0046】トランスファ成形装置20を用いられて成
形されたトランスファ成形体は、成形品分離装置(図示
せず)により、樹脂封止パッケージ15を成形された多
連リードフレーム1からランナ部が分離される。
【0047】成形品分離装置によってランナ部を分離さ
れた多連リードフレーム1は、その後、リード切断成形
工程において、外枠3、セクション枠4およびダム6を
切り落とされるとともに、各リード9におけるアウタ部
9bを下向きに屈曲成形される。以上の製造工程によっ
てDIP・ICが製造されたことになる。
【0048】図7および図8には、トランスファ成形装
置を用いられて成形されたトランスファ成形体100が
示されている。図7および図8に示されている成形体1
00は、成形分離装置によってランナ部が分離される前
の状態であり、1個のカル部126と、1本のメインラ
ンナ部127と、8本のサブランナ部127aと、サブ
ランナ部127aと同数のゲート部128とを備えてお
り、1本のメインランナ部127はカル部126に接続
されている。
【0049】2枚の多連リードフレーム1は各メインラ
ンナ部127の両脇にそれぞれ平行に配列された状態で
一体的に付設されている。サブランナ部127aはその
一端がメインランナ部127に直角に接続されるととも
に、他端がゲート部128に接続されている。ゲート部
128は樹脂封止パッケージ15における内側にそれぞ
れ位置する短辺において外側を向くように接続されてお
り、多連リードフレーム1の下側に配設されている。
【0050】これらカル部126、ランナ部127、サ
ブランナ部127aおよびゲート部128は、カル2
6、ランナ27、サブランナ27aおよびゲート28に
レジン43がそれぞれ充填されて硬化された実体部によ
り実質的に構成されている。この状態において、カル部
126およびランナ部127の厚さは従来例の場合に比
べて薄くなっており、その薄くなった分はレジンの浪費
低減量になっている。
【0051】しかし、カル部126およびランナ部12
7は薄くなると、欠けや割れが発生し易くなって、多連
リードフレーム1からの分離作業性が低下するため、カ
ル部126およびランナ部127の厚さの設定、すなわ
ち、プランジャ25およびスライダ31のストローク量
の設定に際しては、この分離作業性の点についても配慮
することが望ましい。
【0052】以上説明した前記実施例によれば、次の効
果が得られる。 (1) ポット24内のレジン42が殆ど押し出された
後に、メインランナ27に沿って敷設されたスライダ3
1が前進されてメインランナ27の流路が狭められるこ
とにより、最終的にポット24内およびメインランナ2
7内に残存するレジン42の量を共にきわめて小量に抑
制することができるため、樹脂封止パッケージ15の成
形に使用されるレジン42の量に比較して、それ以外に
浪費されるレジン42の量を小さく抑制することができ
る。殊に、ポット24の容積はその性質上きわめて大き
いので、胴付き状態に迄ストロークさせることによるレ
ジンの低減効果は非常に大きい。
【0053】(2) レジン42がポット24から押し
出されてメインランナ27、各サブランナ27aおよび
各ゲート28を通じて各キャビティー23に充填されて
行く際、メインランナ27の側壁の一部を構成するスラ
イダ31が通常の位置に下げらた状態になることによっ
て、メインランナ27は所定の流路断面積を備えている
ため、レジン42は所定の流路抵抗をもってメインラン
ナ27を流通することができ、その結果、レジン42を
各キャビティー23に適正な条件をもって充填させるこ
とができる。
【0054】(3) メインランナ27の断面積が縮小
されると、メインランナ27内に充満したレジン42は
各キャビティー23内に各サブランナ27aを通じてそ
れぞれ追加圧入され、このレジン42の追加圧入によっ
て、各キャビティー23内はレジン42が完全に充填さ
れた状態になるとともに、完全充填されたレジン42が
所謂締め固められた状態になるため、前記(2)とあい
まって、樹脂封止パッケージ15を適正に成形すること
ができる。
【0055】図9は本発明の他の実施例であるトランス
ファ成形装置を示す正面断面図である。図10はその上
型を示す底面図である。
【0056】本実施例2が前記実施例1と異なる点は、
ポット、カルおよびプランジャが省略されており、メイ
ンランナ27にレジン42の元になるタブレットが直接
的に投入されるように構成されている点にある。
【0057】本実施例2においては、ポットおよびカル
が廃止されることにより、ここでのレジンは不用にな
る。また、メインランナ27のレジン42はキャビティ
ーに押し出されることにより、残存量が小さく抑制され
る。このため、本実施例2によれば、前記実施例1の効
果をより一層高めることができる。
【0058】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0059】例えば、メインランナ27の流路断面積を
狭める方向は、垂直方向に限らず、水平方向であっても
よい。
【0060】メインランナ27の本数は1本に限らない
し、流路断面積が変化されるランナは、メインランナに
限らず、サブランナ、または、両方であってもよい。
【0061】上下型、ポット、プランジャ、ランナ、ゲ
ート、キャビティー、その他の構成要素についての具体
的形状や構造は、前記構成に限らず、成形条件等々に応
じて適宜選定することが望ましい。
【0062】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるワンポ
ット方式のトランスファ成形装置に適用した場合につい
て説明したが、それに限定されるものではなく、トラン
スファ成形装置全般に適用することができる。
【0063】また、DIP・ICの樹脂封止パッケージ
の成形について使用されるトランスファ成形装置に限ら
ず、その他の電子部品の樹脂封止パッケージについて使
用されるトランスファ成形装置等のようなトランスファ
成形装置全般に適用することができる。
【0064】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0065】ポット内の成形材料が殆ど押し出された後
に、ランナの流路が狭められることにより、最終的にポ
ット内およびランナ内に残存する成形材料の量をきわめ
て小量に抑制することができるため、製品の成形に使用
される成形材料の量に比較して、それ以外に浪費される
成形材料の量を小さく抑制することができる。
【0066】また、成形材料がポットから押し出されて
ランナを通じてキャビティーに充填されて行く際には、
ランナは所定の流路断面積を備えているため、成形材料
は所定の流路抵抗をもってランナを流通することがで
き、その結果、成形材料をキャビティーに適正な条件を
もって充填させることができる。
【0067】さらに、ランナの断面積が縮小されてラン
ナ内に充満した成形材料がキャビティー内に追加圧入さ
れることにより、キャビティー内は成形材料が完全に充
填された状態になるとともに、完全充填された成形材料
が所謂締め固められた状態になるため、成形材料の適正
な流通とあいまって、成形品を適正に成形することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるトランスファ成形装置
の主要部を示しており、(a)はランナ部の側面断面
図、(b)はポット部の側面断面図である。
【図2】その成形初期を示しており、(a)はランナ部
の側面断面図、(b)はポット部の側面断面図である。
【図3】その成形途中を示しており、(a)はランナ部
の側面断面図、(b)はポット部の側面断面図である。
【図4】本発明の一実施例であるトランスファ成形装置
を示す正面断面図である。
【図5】その上型を示す底面図である。
【図6】被樹脂封止物を示す平面図およびb−b線に沿
う断面図である。
【図7】樹脂封止後を示す一部省略一部切断拡大平面図
およびb−b線に沿う断面図である。
【図8】トランスファ成形体を示す斜視図である。
【図9】本発明の他の実施例であるトランスファ成形装
置を示す正面断面図である。
【図10】その上型を示す底面図である。
【符号の説明】
1…多連リードフレーム、2…単位リードフレーム、3
…外枠、4…セクション枠、5…ダム部材、6…ダム、
7…タブ吊りリード、8…タブ、9…リード、9a…イ
ンナ部、9b…アウタ部、11…ボンディング層、12
…ペレット、13…ワイヤ、14…被樹脂封止物(ワー
ク)、15…樹脂封止パッケージ、20…トランスファ
成形装置、21…上型、22…下型、23…キャビティ
ー、24…ポット、25…プランジャ、26…カル、2
7…メインランナ、28…ゲート、29…リードフレー
ム逃げ凹所、30…スライド溝、31…スライダ、32
…ロッド、41…タブレット、42……液状化レジン
(成形材料)、100…トランスファ成形体、126…
カル部、127…メインランナ部、127a…サブラン
ナ部、128…ゲート部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポット内の成形材料がプランジャによっ
    てランナ内に押し出され、ランナ内に押し出された成形
    材料がランナを流通されてキャビティー内に充填され、
    キャビティー内に充填された成形材料によって成形品が
    成形される成形方法において、 前記ポット内の成形材料がプランジャによって殆ど押し
    出された後に、前記ランナの流路が狭められることによ
    り、前記ランナ内およびキャビティー内の成形材料が圧
    力を加えられることを特徴とする成形方法。
  2. 【請求項2】 成形材料が溜められるポットと、ポット
    内の成形材料を圧送するプランジャと、ポットに流体的
    に接続されているランナと、ランナに流体的に接続され
    ているキャビティーとを備えている成形装置において、 前記ランナはその側壁の一部が成形材料の流れ方向と直
    角方向に進退するように構成されていることを特徴とす
    る成形装置。
  3. 【請求項3】 前記ランナの進退する側壁は、前記プラ
    ンジャに関連してランナの流れ方向と直角方向の断面積
    を減少する方向にストロークするように構成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の成形装置。
  4. 【請求項4】 成形材料がランナを通じて複数のキャビ
    ティー内にそれぞれ充填される成形装置において、 前記ランナに沿ってスライダがその流路断面積を増減さ
    せる方向に進退するように設けられており、 このランナ内に成形材料が直接投入されるように構成さ
    れているとともに、このランナ内に投入された成形材料
    が前記スライダの前進によってキャビティー内に充填さ
    れるように構成されていることを特徴とする成形装置。
JP5261864A 1993-09-24 1993-09-24 成形方法および成形装置 Pending JPH0794542A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR200466084Y1 (ko) * 2008-06-24 2013-04-03 세메스 주식회사 반도체 패키지 제조용 금형 장치
JP2019064237A (ja) * 2017-10-05 2019-04-25 カシオ計算機株式会社 インサート成形品、インサート成形品良否判断装置、及び、インサート成形方法

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