JPH05285976A - 成形装置 - Google Patents

成形装置

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Publication number
JPH05285976A
JPH05285976A JP11415292A JP11415292A JPH05285976A JP H05285976 A JPH05285976 A JP H05285976A JP 11415292 A JP11415292 A JP 11415292A JP 11415292 A JP11415292 A JP 11415292A JP H05285976 A JPH05285976 A JP H05285976A
Authority
JP
Japan
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tablet
pot
resin
molding
runners
Prior art date
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Pending
Application number
JP11415292A
Other languages
English (en)
Inventor
Takumi Soba
匠 曽場
Hisashi Imagawa
久司 今川
Sakae Ogiwara
栄 荻原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Renesas Eastern Japan Semiconductor Inc
Original Assignee
Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Tokyo Electronics Co Ltd
Priority to JP11415292A priority Critical patent/JPH05285976A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジンを各ランナを通じて各キャビティーに
均等に充填できる成形装置を提供する。 【構成】 プランジャ25のタブレット押圧端面には、
タブレット41をポット24に同心的に挿入配置させる
ためのガイド手段としてのガイド凹部50が同心的に形
成されている。 【効果】 タブレット41のポット24内への投入時、
タブレット41はガイド凹部50に挿入ガイドされて、
ポット24壁面との間に全周にわたって均一な隙間を有
するように配置されるため、タブレット41の側面はポ
ット24内の雰囲気温度によって均一に加熱されて、全
周にわたって均一に溶融される。したがって、加熱溶融
されてなるレジンは各ランナ27に均等に分配されるた
め、各ランナ27を通じて各キャビティー23に均一に
充填されて行く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形技術、特に、
ポットおよびカル領域において溶融された成形材料とし
ての樹脂をランナおよびゲートを通じてキャビティーに
移送するトランスファ成形技術に関し、例えば、半導体
装置の製造工程において、樹脂封止パッケージを成形す
るのに利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、樹脂封
止パッケージを成形するトランスファ成形装置として、
成形材料のタブレットが投入されるポットと、このポッ
トに投入されたタブレットを加熱して溶融させる加熱手
段と、ポットに嵌入されてタブレットを押し潰してタブ
レットが溶融されて成る成形材料を圧送するプランジャ
と、ポットに対向するように配されて形成されているカ
ルと、カルに流体的に接続されている複数本のランナ
と、これらのランナに流体的に接続されている複数個の
キャビティーとを備えている。
【0003】そして、このトランスファ成形装置におい
ては、樹脂封止対象物である半導体ペレットおよびリー
ドがキャビティー内に収容された状態で、ポット内に投
入されたタブレットがポットおよびカル領域において溶
融され、このタブレットが溶融されて成る成形材料とし
ての樹脂(以下、レジンという。)がプランジャにより
ランナおよびゲートを通じてキャビティーに移送される
ことにより、キャビティーにおいて半導体ペレットおよ
びリードを樹脂封止するパッケージが成形される。
【0004】なお、このようなトランスファ成形技術を
述べてある例としては、特公昭57−35576号公
報、特開昭56−108236号公報、特開昭61−2
92330号公報および特開昭62−122136号公
報、がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】内部ボイドおよびマイ
クロクラックやボンディングワイヤの変形が無い樹脂封
止パッケージを成形するには、プランジャによってタブ
レットを加圧して送出する際、タブレットが均等に加熱
されて、タブレットが溶融されてなるレジンが各ランナ
を通じて各キャビティーに均等に充填される必要があ
る。
【0006】しかし、タブレットがポット内に投入され
た際、タブレットの外周面の一部分だけがポットの内壁
面に接触すると、その接触部分が先に溶融するため、そ
の接触部分に近いランナに通じているキャビティーにレ
ジンが先に充填される。つまり、実質的なレジン注入速
度がキャビティー毎に異なることになるため、成形工程
で内部ボイドの発生やボンディングワイヤの変形の原因
となる。
【0007】本発明の目的は、レジンを各ランナを通じ
て各キャビティーに均等な注入速度で充填することがで
きる成形装置を提供することにある。
【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0010】すなわち、成形材料のタブレットが投入さ
れるポットと、このポットに投入されたタブレットを加
熱して溶融させる加熱手段と、ポットに嵌入されてタブ
レットを押し潰してタブレットが溶融されて成る成形材
料を圧送するプランジャと、ポットに対向するように配
されて形成されているカルと、カルに流体的に接続され
ている複数本のランナと、これらのランナに流体的に接
続されている複数個のキャビティーとを備えている成形
装置において、前記タブレットの外周面と前記ポットの
内周面との間に隙間が形成されるようにタブレットをポ
ット内に同心的に配置させるためのガイド手段を備えて
いることを特徴とする。
【0011】また、成形材料のタブレットが投入される
ポットと、このポットに投入されたタブレットを加熱し
て溶融させる加熱手段と、ポットに嵌入されてタブレッ
トを押し潰してタブレットが溶融されて成る成形材料を
圧送するプランジャと、ポットに対向するように配され
て形成されているカルと、カルに流体的に接続されてい
る複数本のランナと、これらのランナに流体的に接続さ
れている複数個のキャビティーとを備えている成形装置
において、前記タブレットとポットとを相対回転させる
ための回転手段を備えていることを特徴とする。
【0012】
【作用】前記した第1の手段によれば、タブレットのポ
ット内への投入時、タブレットはガイド手段によってポ
ットの内壁面との間の隙間が形成されるように配置され
る。したがって、タブレットのポット側面からの受熱
は、ポット内雰囲気温度から付与されるため、タブレッ
トはポットによって全周にわたって略均一に溶融されて
行く。
【0013】したがって、均一に溶融されてなるレジン
は各ランナに均等に分配され、各ランナを通じて各キャ
ビティーに均等に充填されることになる。その結果、各
キャビティーにおいてボイドの発生やボンディングワイ
ヤの変形が防止される。
【0014】また、第2の手段によれば、ポットとタブ
レットとを相対回転させるための回転手段が設けられて
いるため、タブレットの外周面の一部分がポットの内壁
面に接触した状態でポット内に配置されても、ポットと
タブレットとが相対回転することによって、タブレット
が全周にわたってポットに均一に接触することになる。
【0015】その結果、タブレットの側面はポットの内
壁面から実質的に均一に加熱されるため、タブレットは
同一円周上において均一に溶融されて行く。したがっ
て、溶融されてなるレジンは各ランナに均等に分配さ
れ、各ランナを通じて各キャビティーに均等な注入速度
で充填される。その結果、ボイドの発生やボンディング
ワイヤの変形が防止される。
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるトランスファ
成形装置を示す一部省略正面断面図、図2はその要部を
示す拡大平面図、図3はタブレットを示す斜視図、図4
(a)、(b)は被樹脂封止物を示す平面図および正面
断面図、図5(a)、(b)は樹脂封止後を示す一部省
略一部切断拡大平面図および側面断面図である。
【0017】本実施例において、本発明に係る成形装置
は、樹脂封止形デュアル・インライン・パッケージを備
えている半導体集積回路装置(以下、DIP・ICとい
う)の樹脂封止パッケージを成形するためのトランスフ
ァ成形装置として構成されている。
【0018】本実施例において、このトランスファ成形
装置のワークとしての被樹脂封止物14は、図4
(a)、(b)に示されているように構成されており、
この被樹脂封止物14は多連リードフレーム1を備えて
いる。この多連リードフレーム1は銅系(銅またはその
合金)材料からなる薄板を用いられて、打ち抜きプレス
加工またはエッチング加工等のような適当な手段により
一体成形されている。この多連リードフレーム1には複
数の単位リードフレーム2が横方向に1列に並設されて
いる。但し、図面では一単位のみが示されている。
【0019】単位リードフレーム2は位置決め孔3aが
開設されている外枠3を一対備えており、両外枠3は所
定の間隔で平行になるように配されて、多連リードフレ
ーム1が連続する方向へ一連にそれぞれ延設されてい
る。隣り合う単位リードフレーム2、2間には一対のセ
クション枠4が両外枠3、3間に互いに平行に配されて
一体的に架設されており、これら外枠、セクション枠に
より形成される略長方形の枠体内に単位リードフレーム
2が構成されている。
【0020】各単位リードフレーム2において、両外枠
3および3にはタブ吊りリード7、7が直角方向にそれ
ぞれ配されて一体的に突設されており、両タブ吊りリー
ド7、7の先端間には略正方形の平板形状に形成された
タブ8が、外枠3、3およびセクション枠4、4の枠形
状と略同心的に配されて一体的に吊持されている。タブ
8は後記するリード9群の面よりも半導体ペレット(後
記する。)の厚み分程裏面方向に下げられている(所謂
タブ下げ)。
【0021】また、両外枠3、3間にはダム部材5が一
対、タブ吊りリード7の両脇において直角方向に延在す
るようにそれぞれ配されて、一体的に架設されており、
両ダム部材5、5には複数本のリード9が長手方向に等
間隔に配されて、互いに平行で、ダム部材5と直交する
ように一体的に突設されている。
【0022】各リード9の内側端部は先端がタブ8に近
接されてこれを取り囲むように配されることにより、後
記する樹脂封止パッケージの内部に位置するインナ部9
aをそれぞれ構成している。
【0023】他方、各リード9の外側延長部分は、その
先端がセクション枠4に機械的に接続されており、後記
する樹脂封止パッケージの外部に位置するアウタ部9b
をそれぞれ構成している。そして、ダム部材5における
隣り合うリード9、9間の部分は後述するパッケージ成
形時にレジンの流れをせき止めるダム6を実質的に構成
している。
【0024】前記のように構成された多連リードフレー
ム1には、各単位リードフレーム2毎にペレット・ボン
ディング作業、続いて、ワイヤ・ボンディング作業が実
施され(図示せず)、これら作業により、図4(a)、
(b)に示されているようなワークである被樹脂封止物
14としての組立体が製造されることになる。これらの
ボンディング作業は多連リードフレームが横方向にピッ
チ送りされることにより、各単位リードフレーム2毎に
順次実施される。
【0025】まず、ペレットボンディング作業により、
半導体装置の製造工程における所謂前工程において、バ
イポーラ形の集積回路素子(図示せず)を作り込まれた
半導体集積回路構造体としてのペレット12が、各単位
リードフレーム2におけるタブ8上の略中央部に配され
て、銀ペースト等のような適当な材料を用いられて形成
されるボンディング層11を介して固着される。
【0026】銀ペーストは、エポキシ系樹脂接着剤、硬
化促進剤、および溶剤に銀粉が混入されて構成されてい
るものであり、リードフレーム上に塗布された銀ペース
トにペレットが押接された後、適当な温度により硬化
(キュア)されることにより、ボンディング層11を形
成するようになっている。
【0027】そして、タブ8に固定的にボンディングさ
れたペレット12のボンディングパッド12aと、単位
リードフレーム2における各リード9のインナ部9aと
の間には、銅系、金系またはアルミニウム系材料を使用
されて形成されて成るワイヤ13が、超音波圧着式等の
ような適当なワイヤボンディング装置(図示せず)が使
用されることにより、その両端部をそれぞれボンディン
グされて橋絡される。これにより、ペレット12に作り
込まれている集積回路は、ボンディングパッド12a、
ワイヤ13、リード9のインナ部9a、およびアウタ部
9bを介して電気的に外部に引き出されることになる。
【0028】このようにしてペレットおよびワイヤ・ボ
ンディングされた被樹脂封止物14であるワークとして
の多連リードフレームには、各単位リードフレーム毎に
樹脂封止するパッケージ群が、次のように構成されてい
るトランスファ成形装置を使用されて単位リードフレー
ム群について同時成形される。
【0029】本実施例に係るトランスファ成形装置20
は、シリンダ装置等(図示せず)によって互いに型締め
される一対の上型21と下型22とを備えている。上型
21と下型22との合わせ面には上型キャビティー凹部
23aと下型キャビティー凹部23bとが複数組、一対
のものが互いに協働して1個のキャビティー23を形成
するように没設されている。
【0030】前記構成に係るワークとしての被樹脂封止
物14が用いられて、樹脂封止パッケージがトランスフ
ァ成形される場合、上型21および下型22における各
キャビティー23は多連リードフレーム1の各単位リー
ドフレーム2における一対のダム部材5、5間の空間に
それぞれ対応するように配列されている。
【0031】下型22の合わせ面にはポット24が、複
数個のキャビティー23に対応するように配されて開設
されており、ポット24にはシリンダ装置(図示せず)
によって進退されるプランジャ25が成形材料としての
タブレット41を押し潰し、このタブレットが溶融され
て成る液状の樹脂(以下、レジンという。)を送給し得
るように挿入されている。
【0032】本実施例において、プランジャ25のタブ
レット押圧端面には、ガイド手段としてのガイド凹部5
0が同心的に形成されている。このガイド凹部50は深
さが一定の円形の穴形状に形成されており、その立ち上
がり側面は凹部底面に向かって細くなるテーパ面に形成
されている。また、ガイド凹部50の底面はプランジャ
25の軸心に直交するように形成されている。
【0033】上型21の合わせ面にはカル26がポット
24との対向位置に配されて没設されているとともに、
複数条のランナ27がカル26に接続するように放射状
に配されてそれぞれ没設されている。
【0034】各ランナ27の他端部は複数個の上側キャ
ビティー凹部23aにそれぞれ接続されており、そのラ
ンナ27とキャビティー凹部23aとの接続部にはゲー
ト28がレジンをキャビティー23内に注入し得るよう
に形成されている。
【0035】また、下型22の合わせ面には逃げ凹所2
9がリードフレームの厚みを逃げ得るように、多連リー
ドフレーム1の外形よりも若干大きめの長方形で、その
厚さと略等しい寸法の一定深さに没設されている。
【0036】上型21および下型22の外側には上側ヒ
ートブロック31および下側ヒートブロック32がそれ
ぞれ配設されており、上下のヒートブロック31、32
には電気ヒータ33が上型21および下型22における
ポット、カル、ランナおよびキャビティー内のタブレッ
トおよびレジンを加熱するように敷設されている。この
加熱により、タブレットは溶融され、タブレットが溶融
されて成るレジンは所定の粘度まで低下される。
【0037】このトランスファ成形装置20が使用され
るトランスファ成形方法には、成形材料としてのエポキ
シ樹脂等(以下、樹脂という。)から構成されているタ
ブレット41が使用される。図3に示されているよう
に、このタブレット41は粉末状の樹脂42を円柱形状
に突き固められて形成されており、前記トランスファ成
形装置20のポット24の内径よりも若干小径の外径に
形成され、ポット24に投入されて加熱溶融されるよう
に構成されている。
【0038】次に作用を説明する。トランスファ成形時
において、ワークである前記構成に係る被樹脂封止物1
4は、その多連リードフレーム1が下型22に没設され
ている逃げ凹所29内に、各単位リードフレーム2にお
けるペレット12が各キャビティー23内にそれぞれ収
容されるように配されてセットされる。
【0039】続いて、ポット24にタブレット41が投
入される。ポット24内に投入されたタブレット41
は、ポット24内に挿入されて配置されているプランジ
ャ25の端面に形成されているガイド凹部50内に下端
部が入り、ガイド凹部50の傾斜面にガイドされてポッ
ト24内に同心的に配置される。このようにして、タブ
レット41はその外周面がポット24の内壁面との間に
隙間を有するよう、かつ、その隙間が全周にわたって均
等になるように配置される。
【0040】次いで、上型21と下型22とが型締めさ
れた後、ポット24に投入されたタブレット41はプラ
ンジャ25によって押し潰されて行く。また、ポット2
4に投入された後、上型21および下型22の外部にそ
れぞれ配されている上下のヒートブロック31、32に
よって加熱されるため、タブレット41は溶融されて液
状化する。
【0041】この際、タブレット41はポット24内の
雰囲気温度によって外周面が均一に加熱されるととも
に、端面がカル26部によって加熱されて、溶融され均
一に液状化される。なぜならば、タブレット41とポッ
ト24との間の隙間が全周にわたって均一に形成されて
いるため、ポット24の内周面による加熱力は全周にわ
たって均一になるためである。
【0042】そして、タブレット41が押し潰され、か
つ、加熱されて、ポット24の全周にわたって均一に液
状化したレジンは、ポット24に対向して没設されてい
るカル26からプランジャ25の押し出し力により、各
ランナ27およびゲート28を通じて各キャビティー2
3に均等に送給されて、それぞれ均等な注入速度で充填
されて行くことになる。
【0043】このとき、ポット24の全周にわたって均
一に液状化されたレジンは、各ランナ27に均等に分配
されるため、各ランナ27に接続された各キャビティー
23においても、レジンが均等に分配されることにな
る。したがって、レジンの各キャビティー23への注入
速度は均等になる。
【0044】また、ポット24に全周にわたって均一に
液状化されたレジンはその粘度も全周にわたって均一で
あるため、各キャビティー23に注入されるレジンの粘
度も均等になる。そして、キャビティー23に注入され
るレジンの注入速度や粘度が均一かつ適正になるため、
ワイヤ流れ等の不良の発生が防止される。
【0045】注入後、液状のレジンが熱硬化されて樹脂
封止パッケージ15が成形されると、上型21および下
型22は型開きされるとともに、エジェクタ・ピン(図
示せず)によりパッケージ15群が離型される。このよ
うにして、図5に示されているように、パッケージ15
群を成形されたワークとしての多連リードフレーム1は
トランスファ成形装置20から脱装される。
【0046】そして、このように樹脂成形されたパッケ
ージ15の内部には、図5に示されているように、タブ
8、ペレット12、リード9のインナ部9aおよびワイ
ヤ13が樹脂封止されたことになる。
【0047】その後、リード切断成形工程において、多
連リードフレーム1は、外枠3、セクション枠4および
ダム6を切り落とされるとともに、各リード9における
アウタ部9bを下向きに屈曲成形される。
【0048】このようにして製造されたDIP・ICは
リードのアウタ部9bをプリント配線基板のスルーホー
ルにそれぞれ挿入され、はんだフィレットにより電気的
かつ機械的に接続される。
【0049】前記実施例によれば、次の効果が得られ
る。 立ち上がり側面に傾斜ガイド面を有するガイド凹部
50がプランジャ25のタブレット押圧側端面に形成さ
れているため、タブレット41のポット24内への投入
時、タブレット41はプランジャ25のガイド凹部50
にガイドされて、ポット24の内壁面との間に全周にわ
たって均一な隙間を有するようにして配置される。その
結果、タブレット41の側面はポット24内の雰囲気温
度によって均一に加熱され、同一円周上において均一に
液状化されて行くので、各ランナを通じて各キャビティ
ーに均一な注入速度でレジンを充填させることができ
る。
【0050】 各キャビティーにレジンを均一な注入
速度や粘度をもって充填して行くことにより、各キャビ
ティーにおいてボイドの発生やボンディングワイヤの変
形を防止することができる。
【0051】図6は本発明の実施例2であるトランスフ
ァ成形装置の主要部を示す一部省略正面断面図である。
【0052】本実施例2が前記実施例1と異なる点は、
ポットが上型に、カル、ランナおよびゲートが下型に形
成されている点、および、タブレットのガイド手段とし
てのガイド凹部がカルに設けられている点にある。
【0053】図6に示されているように、ポット24A
が上型21Aに形成されており、カル26A、ランナ2
7Aおよびゲート28Aが下型22Aに形成されてい
る。そして、カル26Aの底面にはタブレット41をカ
ル26Aに同心円に配置するためのガイド手段としての
ガイド凹部51がポット24Aと同心的に形成されてい
る。
【0054】このガイド凹部51の立ち上がり側壁面は
凹部51の底面に向かって細くなるテーパ面を有する傾
斜面に形成されている。また、ガイド凹部51の底面は
ポット24Aの中心軸に対して直交するように形成され
ている。さらに、ガイド凹部51の最大内径はポット2
4Aの内径よりも少し小さく設定されている。
【0055】本実施例2において、ポット24Aにタブ
レット41が投入されると、タブレット41はカル26
Aの底面に形成されているガイド凹部51内に下端部が
入り、ガイド凹部51の傾斜面にガイドされてポット2
4A内に同心的に配置される。このようにして、タブレ
ット41はポット24Aに同心的に配置されることによ
りその外周面がポット24Aの内壁面との間に均一な隙
間を有するようにして配置されるので、前記実施例1と
同様に、タブレット41は全周にわたって均一に加熱溶
融される。
【0056】このようにしてポット24Aの全周にわた
って均一に加熱溶融されたレジンは各ランナ27Aに均
等に分配され、各ランナ27Aおよびゲート28Aを通
じて各キャビティー23に均等な注入速度および粘度で
それぞれ充填されて行くことになる。
【0057】前記実施例2によれば次の効果が得られ
る。すなわち、カル26Aの底面にタブレットを同心的
に挿入配置させるためのガイド凹部51が形成されてい
ることにより、タブレット41のポット24Aへの投入
時、タブレット41はガイド凹部51にガイドされてポ
ット24Aの内壁面との間に均一な隙間を有するように
して配置される。
【0058】したがって、前記実施例1と同様に、タブ
レット41は全周にわたって均一に加熱溶融されるた
め、各ランナを通じて各キャビティーに均一な注入速度
および粘度で充填されて行く。その結果、ボイドの発生
やボンディングワイヤの変形を防止することができる。
【0059】図7は本発明の実施例3であるトランスフ
ァ成形装置の主要部を示す一部省略正面断面図である。
【0060】本実施例3が前記実施例1と異なる点は、
前記実施例1では、タブレット41のガイド手段がプラ
ンジャ25に設けられたガイド凹部50によって構成さ
れているが、本実施例2ではタブレット41のガイド手
段がポット24に進退自在に設けられたガイド筒52に
よって構成されている点にある。
【0061】図7に示されているように、ガイド筒52
は大径部と小径部とからなり、内部に軸方向に貫通され
ているタブレットガイド孔53を備えており、前記小径
部はポット24の内径よりも若干小さい外径に形成され
ている。
【0062】したがって、このガイド筒52を使用し
て、タブレット41をポット24に投入するときは、ガ
イド筒52の小径部を下型22に設けられているポット
24内に挿入してから、ガイド筒52のガイド孔53に
タブレット41を投入すれば、タブレット41はガイド
筒52のガイド孔53にガイドされながら落下してプラ
ンジャ25の端面に載せられる。
【0063】そして、ガイド筒52をポット24から脱
装すれば、タブレット41はポット24の内壁面との間
で全周にわたって均一な隙間が形成されてポット24内
に同心的に配置される。
【0064】続いて、上型21がセットされ、実施例1
と同様にトランスファ成形が行われる。この際、実施例
1と同様に、ポット24との間に均一な隙間が形成され
ているため、タブレット41は均一に加熱されて液状化
することになる。全周にわたって均一に液状化したレジ
ンは各ランナ27およびゲート28を通じて各キャビテ
ィー23に均等に送給されて、それぞれ均等な注入速度
で充填されて行く。
【0065】前記実施例3によれば次の効果が得られ
る。すなわち、タブレット41をガイドするガイド孔5
3を有するガイド筒52を備えることにより、タブレッ
ト41のポット24への投入時、タブレット41をポッ
ト24の内壁面と均一な隙間を有するようにタブレット
41をポット24内に挿入配置することができる。
【0066】したがって、前記実施例1と同様に、タブ
レット41は全周にわたって均一に加熱溶融されるた
め、各ランナ27を通じて各キャビティー23に均一な
注入速度および粘度で充填されて行く。その結果、各キ
ャビティー23におけるボイドの発生やボンディングワ
イヤの変形を防止することができる。
【0067】図8は本発明の実施例4であるトランスフ
ァ成形装置の主要部を示す一部省略正面断面図である。
【0068】本実施例4が前記1と異なる点は、プラン
ジャにガイド凹部を設ける代わりに、プランジャ25A
を回転可能に構成した点にある。
【0069】本実施例4においては、ポット24内に投
入されたタブレット41の外周面の一部分がポット24
の内壁面に接触した状態に配置された場合であっても、
回転するプランジャ25Aによってタブレット41も回
転させられるため、タブレット41の全円周部位がポッ
ト24に均一に接触することになる。
【0070】したがって、タブレット41はポット24
との接触部がその他の部分よりも高い温度で加熱される
が、タブレット41の回転に伴ってその接触部位が順次
移動して行くことによって、総合的に全円周部位がポッ
ト24に均一に接触することになるため、タブレット4
1の側面は実質的に均等に加熱されることになる。
【0071】その結果、前記実施例1と同様に、タブレ
ット41は全周にわたって均一に加熱溶融されて行く。
したがって、均一に加熱溶融されたレジンは、各ランナ
27に均等に分配され、各ランナ27およびゲート28
を通じて各キャビティー23に均等な注入速度でおよび
粘度充填されて行く。
【0072】前記実施例4によれば次の効果が得られ
る。すなわち、プランジャ25Aを回転可能に構成する
ことにより、タブレット41のポット24内への投入
時、タブレット41の外周面の一部分がポット24の内
壁面に接触した状態でポット24内に配置されても、プ
ランジャ24Aが回転することにより、タブレット41
の回転に伴ってタブレット41はその全円周がポット2
4に均一に接触するため、タブレット41は全体的にポ
ット壁面から均一に加熱される。
【0073】したがって、タブレット41は全周にわた
って均一に加熱溶融されて行くので、溶融されてなるレ
ジンは各ランナ27に均等に分配され、各ランナ27を
通じて各キャビティー23に均等な注入速度および粘度
充填されて行き、ボイドの発生やボンディングワイヤの
変形が防止される。
【0074】なお、前記実施例4においては、プランジ
ャ25A側を回転可能に構成したが、ポット側を回転可
能に構成してもよい。
【0075】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0076】例えば、上下型、ポット、プランジャ、ラ
ンナ、ゲート、キャビティー、その他の構成要素につい
ての具体的形状や構造は、前記構成に限らず、成形条件
等々に応じて適宜選定することが望ましい。
【0077】なお、ポットとタブレットとの間に実際に
形成される隙間は、全周にわたって厳密に均一である必
要はなく、実質的に均一であればよい。また、ポットと
タブレットとの間に隙間が実際的に形成されない場合が
たまたまあっても、本発明の実質には妨げがない。
【0078】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるワンポ
ット方式のトランスファ成形装置に適用した場合につい
て説明したが、それに限定されるものではなく、マルチ
ポット方式のトランスファ成形装置等のトランスファ成
形装置全般に適用することができる。
【0079】また、DIP・ICの樹脂封止パッケージ
の成形について使用されるトランスファ成形装置に限ら
ず、その他の電子部品の樹脂封止パッケージについて使
用されるトランスファ成形装置等のような成形装置全般
に適用することができる。
【0080】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0081】タブレットの外周面とポットの内壁面との
間に隙間が形成されるようにタブレットをポット内に配
置させるためのガイド手段を設けることにより、タブレ
ットのポットへの投入時、タブレットをガイド手段によ
ってポットの内壁面との間に隙間が形成されるようにポ
ット内に配置させることができるため、タブレットをポ
ット内雰囲気温度によって全周にわたって均一に加熱溶
融させることができ、溶融されてなるレジンを各ランナ
を通じて各キャビティーに均等に充填させて行くことが
でき、その結果、各キャビティーにおいてボイドの発生
やボンディングワイヤの変形を防止することができる。
【0082】ポットまたはプランジャを回転可能に構成
することにより、タブレットのポットへの投入時、タブ
レットの外周面の一部分がポットの内壁面に接触した状
態でポット内に配置された場合でも、タブレットを全周
にわたって均一に加熱溶融させることができるため、溶
融されてなるレジンを各ランナを通じて各キャビティー
に均等に充填させて行くことができ、その結果、各キャ
ビティーにおいて、ボイドの発生やボンディングワイヤ
の変形を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるトランスファ成形装置
を示す一部省略正面断面図である。
【図2】その要部を示す拡大平面図である。
【図3】タブレットを示す斜視図である。
【図4】(a)は被樹脂封止物を示す平面図、(b)は
正面断面図である。
【図5】(a)は樹脂封止後を示す一部省略一部切断拡
大平面図、(b)は側面断面図である。
【図6】本発明の実施例2であるトランスファ成形装置
を示す一部省略正面断面図である。
【図7】本発明の実施例3であるトランスファ成形装置
を示す一部省略正面断面図である。
【図8】本発明の実施例4であるトランスファ成形装置
を示す一部省略正面断面図である。
【符号の説明】
1…多連リードフレーム、2…単位リードフレーム、3
…外枠、4…セクション枠、5…ダム部材、6…ダム、
7…タブ吊りリード、8…タブ、9…リード、9a…イ
ンナ部、9b…アウタ部、11…ボンディング層、12
…ペレット、13…ワイヤ、14…被樹脂封止物(ワー
ク)、15…樹脂封止パッケージ、20…トランスファ
成形装置、21、21A…上型、22、22A…下型、
23…キャビティー、24…ポット、25、25A、2
5B…プランジャ、26、26A…カル、27、27A
…ランナ、28、28A…ゲート、29…リードフレー
ム逃げ凹所、31…上側ヒートブロック、32…下側ヒ
ートブロック、33…ヒータ、41…タブレット、42
…粉末状レジン(成形材料)、50、51…ガイド凹部
(ガイド手段)、52…ガイド筒(ガイド手段)、53
…ガイド孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻原 栄 東京都青梅市藤橋3丁目3番地2 日立東 京エレクトロニクス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形材料のタブレットが投入されるポッ
    トと、このポットに投入されたタブレットを加熱して溶
    融させる加熱手段と、ポットに嵌入されてタブレットを
    押し潰してタブレットが溶融されて成る成形材料を圧送
    するプランジャと、ポットに対向するように配されて形
    成されているカルと、カルに流体的に接続されている複
    数本のランナと、これらのランナに流体的に接続されて
    いる複数個のキャビティーとを備えている成形装置にお
    いて、 前記タブレットの外周面と前記ポットの内周面との間に
    隙間が形成されるようにタブレットをポット内に同心的
    に配置させるためのガイド手段を備えていることを特徴
    とする成形装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイド手段が、前記プランジャのカ
    ルとの対向面に形成された下方すぼまりの傾斜面壁を有
    するガイド凹部によって構成されていることを特徴とす
    る請求項1に記載の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイド手段が、前記カルのプランジ
    ャとの対向面に形成された下方すぼまりのガイド傾斜面
    壁を有するガイド凹部によって構成されていることを特
    徴とする請求項1に記載の成形装置。
  4. 【請求項4】 前記ガイド手段が、ポットに進退可能な
    ガイド筒によって構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の成形装置。
  5. 【請求項5】 成形材料のタブレットが投入されるポッ
    トと、このポットに投入されたタブレットを加熱して溶
    融させる加熱手段と、ポットに嵌入されてタブレットを
    押し潰してタブレットが溶融されて成る成形材料を圧送
    するプランジャと、ポットに対向するように配されて形
    成されているカルと、カルに流体的に接続されている複
    数本のランナと、これらのランナに流体的に接続されて
    いる複数個のキャビティーとを備えている成形装置にお
    いて、 前記タブレットとポットとを相対回転させるための回転
    手段を備えていることを特徴とする成形装置。
  6. 【請求項6】 回転手段が前記プランジャを回転させる
    ように構成されていることを特徴とする請求項5に記載
    の成形装置。
JP11415292A 1992-04-07 1992-04-07 成形装置 Pending JPH05285976A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004055248A1 (ja) * 2002-12-16 2004-07-01 Corona International Corporation アルミニウム材と合成樹脂成形体の複合品及びその製造法

Cited By (3)

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US7841577B2 (en) 2002-12-16 2010-11-30 Corona International Corporation Composite of aluminum material and synthetic resin molding and process for producing the same
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