JPH05285975A - 成形装置 - Google Patents

成形装置

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Publication number
JPH05285975A
JPH05285975A JP11415192A JP11415192A JPH05285975A JP H05285975 A JPH05285975 A JP H05285975A JP 11415192 A JP11415192 A JP 11415192A JP 11415192 A JP11415192 A JP 11415192A JP H05285975 A JPH05285975 A JP H05285975A
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JP
Japan
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runner
resin
pot
molding
tablet
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Pending
Application number
JP11415192A
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English (en)
Inventor
Takumi Soba
匠 曽場
Hisashi Imagawa
久司 今川
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP11415192A priority Critical patent/JPH05285975A/ja
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トランスファ成形体におけるランナ部の反り
の発生を防止する。 【構成】 トランスファ成形装置におけるランナ27は
その断面形状が実質的に上下対称形になる溝形状に形成
されている。 【効果】 成形体のランナ部127の断面が実質的に上
下対称形状になるため、レジン硬化時、ランナ部127
の上部とランナ部127の下部の収縮量、収縮時間の差
が実質的に等しくなり、その結果、ランナ部127に厚
さ方向の反りが発生するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂成形技術、特に、
ポットおよびカル領域において溶融された成形材料とし
ての樹脂をランナおよびゲートを通じてキャビティーに
移送するトランスファ成形技術に関し、例えば、半導体
装置の製造工程において、樹脂封止パッケージを成形す
るのに利用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造工程において、樹脂封
止パッケージを成形するトランスファ成形装置として、
成形材料のタブレットが投入されるポットと、このポッ
トに投入されたタブレットを加熱して溶融させる加熱手
段と、ポットに嵌入されてタブレットを押し潰してタブ
レットが溶融されて成る成形材料を圧送するプランジャ
と、ポットに対向するように配されて形成されているカ
ルと、カルに流体的に接続されているランナと、ランナ
に流体的に接続されている少なくとも1個のキャビティ
ーとを備えているものがある。
【0003】そして、このトランスファ成形装置におい
ては、樹脂封止対象物である半導体ペレットおよびリー
ドがキャビティー内に収容された状態で、ポット内に投
入されたタブレットがポットおよびカル領域において溶
融され、このタブレットが溶融されて成る成形材料とし
ての樹脂(以下、レジンという。)がプランジャにより
ランナおよびゲートを通じてキャビティーに移送される
ことにより、キャビティーにおいて半導体ペレットおよ
びリードを樹脂封止するパッケージが成形される。
【0004】一般に、このようなトランスファ成形装置
において、レジンをキャビティーに移送するためのラン
ナは、移送中の流路抵抗を小さく抑制するために、断面
形状が半円形形状に形成されている。
【0005】ところで、樹脂封止パッケージ成形後、成
形製品としての樹脂封止パッケージが成形された多連リ
ードフレーム(以下、成形体という。)は、ハンドラに
よってトランスファ成形装置から自動的に取り出され
る。このトランスファ成形装置から取り出された成形体
には、ランナによって成形されたランナ充填樹脂部(以
下、ランナ部という。)が多連リードフレームに付設さ
れた状態になっている。したがって、多連リードフレー
ムとランナ部との分離工程が必要になる。
【0006】多連リードフレームとランナ部とを分離す
るための成形品分離装置は、例えば、ブレーキング部材
を備えており、このブレーキング部材によってランナ部
の樹脂封止パッケージとの接続部(ゲート充填樹脂部)
に押力を付勢することにより、樹脂封止パッケージとラ
ンナ部と送給路部との接続部が折り欠かれるようになっ
ている。
【0007】なお、トランスファ成形技術を述べてある
例としては、特開昭56−108236号公報、特開昭
57−35576号公報および特開昭61−29233
0号公報がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記ト
ランスファ成形技術においては、成形体のランナ部に厚
さ方向の反りが発生するという問題点があることが、本
発明者によって明らかにされた。
【0009】そして、このようにランナ部に反りが発生
すると、成形後、成形体をトランスファ成形装置からハ
ンドラによって自動的に取り出す際に、ハンドラの真空
吸着ヘッドがランナ部を真空吸着することにより、成形
体を保持するためハンドラと成形体との間で位置ずれが
生じ易くなり、その結果、ハンドラによって成形体を真
空吸着することができない事態を生じる。
【0010】また、前記成形品分離装置によって、成形
体からランナ部を分離するに際して、例えば、ブレーキ
ング部材によってランナ部の樹脂封止パッケージとの接
続部(ゲート部)に押力を付勢してランナ部の接続部を
折り欠く時、成形体に反りが発生しているとランナ部の
欠損残り不良、樹脂封止パッケージのコーナ部の欠損不
良、リードフレームの変形不良等が発生し易い。
【0011】本発明の目的は、トランスファ成形体のラ
ンナ部に反りが発生するのを防止することができる成形
装置を提供することにある。
【0012】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を説明すれば、次の通り
である。
【0014】すなわち、成形材料のタブレットが投入さ
れるポットと、このポットに投入されたタブレットを加
熱して溶融させる加熱手段と、ポットに嵌入されてタブ
レットを押し潰してタブレットが溶融されて成る成形材
料を圧送するプランジャと、ポットに対向するように配
されて形成されているカルと、カルに流体的に接続され
ているランナと、ランナに流体的に接続されているキャ
ビティーとを備えている成形装置において、前記ランナ
はその断面が上下対称形状に形成されていることを特徴
とする。
【0015】
【作用】前記した手段によれば、ランナの断面が上下対
称形状に形成されているため、レジン硬化時の収縮量、
収縮時間の差がランナ部の上部とランナ部の下部との間
で無くなる。その結果、成形体のランナ部に厚さ方向の
反りが発生するのが防止される。
【0016】
【実施例】図1(a)、(b)は本発明の一実施例であ
るトランスファ成形装置の主要部を示す正面断面図およ
びランナ部分を示す拡大部分断面図、図2はその作用を
説明するための要部平面説明図、図3はタブレットを示
す斜視図、図4(a)、(b)は被樹脂封止物を示す平
面図およびb−b線に沿う断面図、図5(a)、(b)
は樹脂封止後を示す一部省略一部切断拡大平面図および
b−b線に沿う断面図、図6はトランスファ成形体の一
部分を示す斜視図である。
【0017】本実施例において、本発明に係る成形装置
は、樹脂封止形デュアル・インライン・パッケージを備
えている半導体集積回路装置(以下、DIP・ICとい
う)の樹脂封止パッケージを成形するためのトランスフ
ァ成形装置として構成されている。
【0018】本実施例において、このトランスファ成形
装置のワークとしての被樹脂封止物14は、図4
(a)、(b)に示されているように構成されており、
この被樹脂封止物14は多連リードフレーム1を備えて
いる。
【0019】この多連リードフレーム1は銅系(銅また
はその合金)材料からなる薄板を用いられて、打ち抜き
プレス加工またはエッチング加工等のような適当な手段
により一体成形されている。この多連リードフレーム1
には複数の単位リードフレーム2が横方向に1列に並設
されている。但し、図面では一単位のみが示されてい
る。
【0020】単位リードフレーム2は位置決め孔3aが
開設されている外枠3を一対備えており、両外枠3は所
定の間隔で平行になるように配されて、多連リードフレ
ーム1が連続する方向へ一連にそれぞれ延設されてい
る。隣り合う単位リードフレーム2、2間には一対のセ
クション枠4が両外枠3、3間に互いに平行に配されて
一体的に架設されており、これら外枠、セクション枠に
より形成される略長方形の枠体内に単位リードフレーム
2が構成されている。
【0021】各単位リードフレーム2において、両外枠
3および3にはタブ吊りリード7、7が直角方向にそれ
ぞれ配されて一体的に突設されており、両タブ吊りリー
ド7、7の先端間には略正方形の平板形状に形成された
タブ8が、外枠3、3およびセクション枠4、4の枠形
状と略同心的に配されて一体的に吊持されている。タブ
8は後記するリード9群の面よりも半導体ペレット(後
記する。)の厚み分程裏面方向に下げられている(所謂
タブ下げ)。
【0022】また、両外枠3、3間にはダム部材5が一
対、タブ吊りリード7の両脇において直角方向に延在す
るようにそれぞれ配されて、一体的に架設されており、
両ダム部材5、5には複数本のリード9が長手方向に等
間隔に配されて、互いに平行で、ダム部材5と直交する
ように一体的に突設されている。
【0023】各リード9の内側端部は先端がタブ8に近
接されてこれを取り囲むように配されることにより、後
記する樹脂封止パッケージの内部に位置するインナ部9
aをそれぞれ構成している。他方、各リード9の外側延
長部分は、その先端がセクション枠4に機械的に接続さ
れており、後記する樹脂封止パッケージの外部に位置す
るアウタ部9bをそれぞれ構成している。
【0024】そして、ダム部材5における隣り合うリー
ド9、9間の部分は、後述するパッケージ成形時にレジ
ンの流れをせき止めるダム6を実質的に構成している。
【0025】前記のように構成された多連リードフレー
ム1には、各単位リードフレーム2毎にペレット・ボン
ディング作業、続いて、ワイヤ・ボンディング作業が実
施され(図示せず)、これらの作業により、図4
(a)、(b)に示されているようなワークである被樹
脂封止物14としての組立体が製造されることになる。
これらのボンディング作業は多連リードフレーム1が横
方向にピッチ送りされることにより、各単位リードフレ
ーム2毎に順次実施される。
【0026】まず、ペレットボンディング作業により、
半導体装置の製造工程における所謂前工程において、バ
イポーラ形の集積回路素子(図示せず)を作り込まれた
半導体集積回路構造体としてのペレット12が、各単位
リードフレーム2におけるタブ8上の略中央部に配され
て、銀ペースト等のような適当な材料を用いられて形成
されるボンディング層11を介して固着される。
【0027】銀ペーストは、エポキシ系樹脂接着剤、硬
化促進剤、および溶剤に銀粉が混入されて構成されてい
るものであり、リードフレーム上に塗布された銀ペース
トにペレットが押接された後、適当な温度により硬化
(キュア)されることにより、ボンディング層11を形
成するようになっている。
【0028】そして、タブ8に固定的にボンディングさ
れたペレット12のボンディングパッド12aと、単位
リードフレーム2における各リード9のインナ部9aと
の間には、銅系、金系またはアルミニウム系材料を使用
されて形成されて成るワイヤ13が、超音波圧着式等の
ような適当なワイヤボンディング装置(図示せず)が使
用されることにより、その両端部をそれぞれボンディン
グされて橋絡される。これにより、ペレット12に作り
込まれている集積回路は、ボンディングパッド12a、
ワイヤ13、リード9のインナ部9a、およびアウタ部
9bを介して電気的に外部に引き出されることになる。
【0029】このようにしてペレットおよびワイヤ・ボ
ンディングされた被樹脂封止物14であるワークとして
の多連リードフレームには、各単位リードフレーム毎に
樹脂封止するパッケージ群が、次のように構成されてい
るトランスファ成形装置を使用されて単位リードフレー
ム群について同時成形される。
【0030】本実施例に係るトランスファ成形装置20
は、シリンダ装置等(図示せず)によって互いに型締め
される一対の上型21と下型22とを備えている。上型
21と下型22との合わせ面には上型キャビティー凹部
23aと下型キャビティー凹部23bとが複数組、一対
のものが互いに協働して1個のキャビティー23を形成
するように没設されている。
【0031】前記構成に係るワークとしての被樹脂封止
物14が用いられて、樹脂封止パッケージがトランスフ
ァ成形される場合、上型21および下型22における各
キャビティー23は多連リードフレーム1の各単位リー
ドフレーム2における一対のダム部材5、5間の空間に
それぞれ対応するように配列されている。
【0032】上型21の合わせ面にはポット24が開設
されており、ポット24にはシリンダ装置(図示せず)
によって進退されるプランジャ25が成形材料としての
タブレット41(後述する。)を押し潰し、このタブレ
ットが溶融されて成る液状の樹脂(以下、レジンとい
う。)を送給し得るようにそれぞれ挿入されている。
【0033】下型22の合わせ面にはカル26がポット
24との対向位置に配されて没設されている。カル26
には2本のメインランナ27が接続されており、両メイ
ンランナ27と27とは互いに対向するように配されて
それぞれ下型22の合わせ面に没設されている。
【0034】各メインランナ27の両脇にはそれぞれ3
組のキャビティー23が配されており、これらの各キャ
ビティー23とメインランナ27とがそれぞれ下型22
の合わせ面に形成されたサブランナ27aで接続されて
いる。
【0035】各サブランナ27aはその一端がメインラ
ンナ27に直角に接続されているとともに、他端が下側
キャビティー凹部23bに接続されており、そのサブラ
ンナ27aとキャビティー凹部23bとの接続部にはゲ
ート28がレジンをキャビティー23内に注入し得るよ
うに形成されている。
【0036】また、各メインランナ27と各サブランナ
27aは、その断面が台形形状になるように形成されて
いる。その台形形状は上部が広く、下部が狭い台形であ
って、左右対称形をなしている。台形の両斜辺によって
形成されるメインランナ27およびサブランナ27aの
傾斜面によって抜きテーパ面が形成されており、この左
右両側の抜きテーパ面のテーパ角は、5〜15°の範囲
内の角度に設定されている。
【0037】ここで、メインランナ27およびサブラン
ナ27aは可及的に上下対称形で、左右対称形、すなわ
ち、点対称形に形成されており、型抜きの必要上、最小
限度の型抜きテーパが両側壁面に与えられている。
【0038】また、下型22の合わせ面には逃げ凹所2
9がリードフレームの厚みを逃げ得るように、多連リー
ドフレーム1の外形よりも若干大きめの長方形で、その
厚さと略等しい寸法の一定深さに没設されている。
【0039】上型21および下型22の外側には上側ヒ
ートブロック31および下側ヒートブロック32がそれ
ぞれ配設されており、上下のヒートブロック31、32
には電気ヒータ33が上型21および下型22における
ポット、カル、ランナおよびキャビティー内のタブレッ
トおよびレジンを加熱するように敷設されている。この
加熱により、タブレットは溶融され、タブレットが溶融
されて成るレジンは所定の粘度まで低下される。
【0040】このトランスファ成形装置20が使用され
るトランスファ成形方法には、成形材料としてのエポキ
シ樹脂等(以下、樹脂という。)から構成されているタ
ブレット41が使用される。図3に示されているよう
に、このタブレット41は粉末状の樹脂42を円柱形状
に突き固められて形成されており、前記トランスファ成
形装置20のポット24の内径よりも若干小径の外径に
形成され、ポット24に投入されて加熱溶融されるよう
に構成されている。
【0041】次に作用を説明する。トランスファ成形時
において、ワークである前記構成に係る被樹脂封止物1
4は、その多連リードフレーム1が下型22に没設され
ている逃げ凹所29内に、各単位リードフレーム2にお
けるペレット12が各キャビティー23内にそれぞれ収
容されるように配されてセットされる。
【0042】続いて、上型21と下型22とが型締めさ
れるとともに、各ポット24にタブレット41がそれぞ
れ投入される。ポット24に投入されたタブレット41
はプランジャ25によって押し潰されて行く。また、ポ
ット24に投入された後、上型21および下型22の外
部にそれぞれ配されている上下のヒートブロック31、
32によって加熱されるため、タブレット41は溶融さ
れて液状化する。
【0043】そして、タブレット41が押し潰され、か
つ、加熱されて液状化したレジン43はポット24に対
向して没設されているカル26からプランジャ25の押
し出し力により、各ランナ27およびゲート28を通じ
て各キャビティー23に送給されて、それぞれ充填され
て行くことになる。
【0044】注入後、液状のレジン43が熱硬化されて
樹脂封止パッケージ15が成形されると、上型21およ
び下型22は型開きされるとともに、エジェクタ・ピン
(図示せず)によりパッケージ15群が離型される。こ
のようにしてパッケージ15群を成形されたワークとし
ての多連リードフレーム1はトランスファ成形装置20
からハンドラ(図示せず)により脱装される。
【0045】そして、このように樹脂成形されたパッケ
ージ15の内部には、図5に示されているように、タブ
8、ペレット12、リード9のインナ部9aおよびワイ
ヤ13が樹脂封止されたことになる。
【0046】トランスファ成形装置20を用いられて成
形されたトランスファ成形体は、成形品分離装置(図示
せず)により、樹脂封止パッケージを成形された多連リ
ードフレームからランナ部が分離される。
【0047】成形品分離装置によってランナ部を分離さ
れた多連リードフレーム1は、その後、リード切断成形
工程において、外枠3、セクション枠4およびダム6を
切り落とされるとともに、各リード9におけるアウタ部
9bを下向きに屈曲成形される。以上の製造工程によっ
てDIP・IC16が製造されたことになる。
【0048】このようにして製造されたDIP・IC1
6はリードのアウタ部9bをプリント配線基板のスルー
ホールにそれぞれ挿入され、はんだフィレットにより電
気的かつ機械的に接続される。
【0049】図6には、トランスファ成形装置を用いら
れて成形されたトランスファ成形体100が示されてい
る。図6に示されている成形体100は、成形分離装置
によってランナ部が分離される前の状態であり、1個の
カル部126と、2本のメインランナ部127と、3本
1組で4組のサブランナ部127aと、サブランナ部1
27aと同数のゲート部128とを備えており、2本の
メインランナ部127はカル部126に接続されて、互
いに対向するように配されている。
【0050】4枚の多連リードフレーム1は各メインラ
ンナ部127の両脇にそれぞれ平行に配列された状態で
一体的に付設されている。サブランナ部127aはその
一端がメインランナ部127に直角に接続されるととも
に、途中で屈曲されて他端がゲート部128に接続され
ている。ゲート部128はパッケージ15における内側
にそれぞれ位置する短辺において外側を向くように接続
されており、多連リードフレーム1の下側に配設されて
いる。
【0051】これらカル部126、ランナ部127、サ
ブランナ部127aおよびゲート部128は、カル2
6、ランナ27、サブランナ27aおよびゲートにレジ
ン43がそれぞれ充填されて硬化された実体部により実
質的に構成されている。ランナ部127、サブランナ部
127aはその断面が左右対称の台形になった棒形状に
形成されており、かつ、その両斜面のテーパ角が、5〜
15°、の範囲に設定された角度に形成されている。し
たがって、型抜きテーパを除くと、ランナ部127およ
びサブランナ部127aは実質的に上下対称形状の断面
形状に形成されていることになる。
【0052】ところで、ランナの断面形状が半円形にな
るように形成されている従来のトランスファ成形装置に
おいては、このランナによって成形されたランナ部に厚
さ方向の反りが発生することが本発明者によって明らか
にされた。このようにランナ部に反りが発生するのは、
次のような理由によることが本発明者の研究によって明
らかにされた。
【0053】まず、半円形断面の棒形状に形成されたラ
ンナ部においては、熱硬化する時に、開口側である直線
形状部側(上部側)の収縮が遅く、閉塞側である半円形
状部側(下部側)の収縮が早い傾向があることが究明さ
れた。このランナ部の上部側と下部側との収縮時間の差
によって、反りが発生する。
【0054】そして、半円形状部側の収縮が早くなる原
因は、半円形状部は直線形状部に比較して、単位体積当
たりの接触面積が大きいことにある。このため、成形型
から受ける単位体積当たりの受熱量は、半円形状部の方
が直線形状部よりも大きい。その結果、半円形状部側の
方が直線形状部側よりも早く熱硬化するため、早く収縮
する傾向になる。
【0055】本発明は以上のような知見および究明に基
づいて創作されたものである。この究明に基づいて、本
実施例においては、ランナ27およびサブランナ27a
(以下、ランナ27について代表的に説明する。)は、
断面形状が実質的に上下対称形状となる台形の溝形状に
形成されている。
【0056】そして、このランナ27によって成形され
たランナ部127は、断面形状が台形の棒形状に形成さ
れている。このランナ部127における開口部側である
上部と閉塞側である下部とは、ランナ27が上下対称形
状に形成されているため、上下対称形になる。
【0057】つまり、ランナ部127の上部と下部との
単位体積当たりの接触面積は、互いに等しくなる。した
がって、ランナ部127の上部と下部との成形型から受
ける単位体積当たりの受熱量は、互いに等しくなる。こ
のため、ランナ部27の上部と下部とはその熱硬化速度
が等しくなり、収縮速度も等しくなる。その結果、ラン
ナ部27は肉厚方向へ反ることはない。
【0058】ちなみに、ランナ部127は断面形状が実
質的に、上下対称形でかつ左右対称、すなわち、点対称
形になるように形成されているため、幅方向(左右方
向)へも反ることはない。
【0059】前記実施例によれば、次の効果が得られ
る。 ランナ27はその断面形状が実質的に上下対称形状
になるように形成されていることにより、レジンの熱硬
化時におけるランナ部127の上部とランナ部127の
下部との収縮量、収縮時間の差が実質的に等しくなるた
め、成形体のランナ部127の厚さ方向の反りが発生す
るのを防止することができる。
【0060】 前記により、成形体のランナ部12
7の反りが発生するのを防止することができるため、成
形体を成形装置から脱装する際に、成形体とこれを真空
吸着するハンドラとの位置ずれが発生するのを未然に回
避することができ、その結果、ハンドラにより成形体を
成形装置から取り出す作業に支障が発生するのを防止す
ることができる。
【0061】 前記により、成形体のランナ部の反
りが発生するのを防止することができるため、成形体を
成形装置から脱装後、成形体からランナ部を分離する成
形品分離作業において、成形品分離装置によってランナ
部を適正に分離することができ、ランナ部の欠損残り不
良、パッケージのコーナ部の欠損不良、リードフレーム
の変形不良等が発生するのを防止することができる。
【0062】 ランナ27およびサブランナ27aは
その断面形状が抜きテーパ角を備えている台形の溝形状
に形成されているため、成形体の成形装置からの離型が
容易に行われる。
【0063】前記実施例では、本発明をワンポット方式
のトランスファ成形装置に適用した場合を示したが、本
発明はマルチポット方式のトランスファ成形装置に適用
できることはいうまでもない。
【0064】図7はマルチポット方式のトランスファ成
形装置の一実施例を示す要部平面説明図である。
【0065】図7に示されているように、このマルチポ
ット方式のトランスファ成形装置は3個のカル26を備
えており、各カル26にはそれぞれ2本のメインランナ
27が互いに対向するように配されて接続されており、
さらに、カル26、26間がサブランナ27bによって
接続されている。互いに対向するようにして配列されて
いる各2本のメインランナ27の他端はゲート28を介
してそれぞれキャビティー23に接続されている。
【0066】そして、キャビティー23に接続されてい
るメインランナ27と、カル26間を接続しているサブ
ランナ27bとは、その断面形状が前記ワンポット方式
のトランスファ成形装置で説明したランナと同様に、断
面形状が実質的に点対称形である台形の溝形状に形成さ
れている。
【0067】本実施例2においても、前記実施例と同
様、ランナ27、27bはその断面形状が実質的に点対
称形の溝形状に形成されているため、前記実施例1と同
様成形時における成形体のランナ部の反りの発生を防止
することができる。
【0068】なお、前記実施例1および2では、ランナ
の断面を抜きテーパ角を備えている台形形状にすること
により、成形体のランナ部の反りの発生を防止するとと
もに、ランナ部の離型の容易性が確保されている。しか
し、成形体のランナ部の厚さ方向についての反りの発生
を防止するという点からは、ランナはその断面が上下対
称形状になるように形成することが好ましい。
【0069】同時に、ランナ部の幅方向についての反り
の発生を防止するという点からは、点対称形状に形成す
ることが望ましい。
【0070】点対称形状としては、図8(a)、
(b)、(c)、(d)に示されているように、正方形
形状、長方形形状、円形状、あるいは楕円形状がある。
しかし、点対称形状としてのその他、その形状の種類は
問わない。このようにランナの断面を上下対称形状に形
成することにより、成形時にランナ部の上部とランナ部
の下部との収縮量、収縮時間の差がなくなるので、成形
体のランナ部に厚さ方向の反りが発生するのが防止され
る。
【0071】図8(a)には、断面形状が点対称形の一
例である正方形のランナ27Aが示されており、この正
方形のランナ27Aは下型22Aの合わせ面に没設され
ている。
【0072】図8(b)には、断面形状が点対称形の一
例である長方形のランナ27Bが示されており、この長
方形のランナ27Bは下型22Bの合わせ面に没設され
ている。
【0073】図8(c)には、断面形状が点対称形の一
例である真円形のランナ27Cが示されており、この真
円形のランナ27Cは上型21Cと下型22Cとの合わ
せ面に半分宛それぞれ没設されて形成されている。
【0074】図8(d)には、断面形状が点対称形の一
例である楕円形のランナ27Dが示されており、この楕
円形のランナ27Dは上型21Dと下型22Dとの合わ
せ面に半分宛それぞれ没設されて形成されている。
【0075】図8(c)および(d)の真円形ランナ2
7Cおよび楕円形ランナ27Dはいずれも上下対称形状
であるため、前記実施例1と同様ランナ部の反りの発生
は防止することができる。また、これらランナ27C、
27Dは上下型に半分宛それぞれ没設されているため、
ランナ部の離型を確保することができる。
【0076】しかも、真円形ランナ27Cおよび楕円ラ
ンナ27Dの場合には、エッジが存在しないため、レジ
ンに対する流動抵抗を小さく抑制することができる。
【0077】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変更可能であることはいうまでもない。
【0078】上下型、ポット、プランジャ、ランナ、ゲ
ート、キャビティー、その他の構成要素についての具体
的形状や構造は、前記構成に限らず、成形条件等々に応
じて適宜選定することが望ましい。
【0079】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野であるワンポ
ット方式およびマルチポット方式のトランスファ成形装
置に適用した場合について説明したが、それに限定され
るものではなく、トランスファ成形装置全般に適用する
ことができる。
【0080】また、DIP・ICの樹脂封止パッケージ
の成形について使用される成形装置に限らず、その他の
電子部品の樹脂封止パッケージについて使用される成形
装置等のような成形装置全般に適用することができる。
【0081】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、次
の通りである。
【0082】ランナの断面が実質的に上下対称形状に形
成されていることにより、成形時におけるレジン硬化時
にランナ部の上部とランナ部の下部との収縮量および収
縮時間に差が実質的に無くなるため、成形体のランナ部
に肉厚方向についての反りが発生するのを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるトランスファ成形装置
の主要部をそれぞれ示す図であり、(a)は正面断面
図、(b)はランナ部分を示す拡大部分断面図である。
【図2】その作用を説明するための要部平面説明図であ
【図3】タブレットを示す斜視図である。
【図4】被樹脂封止物を示す平面図およびb−b線に沿
う断面図である。
【図5】樹脂封止後を示す一部省略一部切断拡大平面図
およびb−b線に沿う断面図である。
【図6】トランスファ成形体の一部分を示す斜視図であ
る。
【図7】本発明の他の実施例であるマルチポット方式の
トランスファ成形装置の主要部を示す平面説明図であ
る。
【図8】ランナの各種断面形状をそれぞれ示す各断面図
である。
【符号の説明】
1…多連リードフレーム、2…単位リードフレーム、3
…外枠、4…セクション枠、5…ダム部材、6…ダム、
7…タブ吊りリード、8…タブ、9…リード、9a…イ
ンナ部、9b…アウタ部、11…ボンディング層、12
…ペレット、13…ワイヤ、14…被樹脂封止物(ワー
ク)、15…樹脂封止パッケージ、20…トランスファ
成形装置、21、21C、21D…上型、22、22
A、22B、22C、22D…下型、23…キャビティ
ー、24…ポット、25…プランジャ、26…カル、2
7、27A、27B、27C、27D、27a、27b
…ランナ、28…ゲート、29…リードフレーム逃げ凹
所、31…上側ヒートブロック、32…下側ヒートブロ
ック、33…ヒータ、41…タブレット、42…粉末状
レジン(成形材料)、43…液状化レジン(成形材
料)、100…トランスファ成形体、126…カル部、
127…メインランナ部、127a…サブランナ部、1
28…ゲート部。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形材料のタブレットが投入されるポッ
    トと、このポットに投入されたタブレットを加熱して溶
    融させる加熱手段と、ポットに嵌入されてタブレットを
    押し潰してタブレットが溶融されて成る成形材料を圧送
    するプランジャと、ポットに対向するように配されて形
    成されているカルと、カルに流体的に接続されているラ
    ンナと、ランナに流体的に接続されているキャビティー
    とを備えている成形装置において、 前記ランナはその断面形状が上下対称形状になるように
    形成されていることを特徴とする成形装置。
  2. 【請求項2】 前記ランナはその断面形状が点対称形状
    になるように形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載の成形装置。
  3. 【請求項3】 前記ランナは、その幅方向の両側壁面が
    開口側が広くなるように傾斜した型抜きテーパ面に形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の成形装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ランナは、上下型の合わせ面にそれ
    ぞれ半分宛配分されて形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の成形装置。
JP11415192A 1992-04-07 1992-04-07 成形装置 Pending JPH05285975A (ja)

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