JPH0794476B2 - 高度に精製され、高い比活性をもつエリスロポエチン - Google Patents
高度に精製され、高い比活性をもつエリスロポエチンInfo
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- JPH0794476B2 JPH0794476B2 JP2142420A JP14242090A JPH0794476B2 JP H0794476 B2 JPH0794476 B2 JP H0794476B2 JP 2142420 A JP2142420 A JP 2142420A JP 14242090 A JP14242090 A JP 14242090A JP H0794476 B2 JPH0794476 B2 JP H0794476B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は、エリスロポエチンで免疫した動物の脾臓細胞
とミエローマ細胞とを細胞融合させたハイブリドーマ細
胞より得られたモノクローナル抗体に結合可能な、高純
度に精製され、高い比活性をもつエリスロポエチンに関
する。
とミエローマ細胞とを細胞融合させたハイブリドーマ細
胞より得られたモノクローナル抗体に結合可能な、高純
度に精製され、高い比活性をもつエリスロポエチンに関
する。
エリスロポエチン(EPO)は、貧血患者、手術後患者、
腎摘出後の人工透析患者に広く適用可能な医薬である。
腎摘出後の人工透析患者に広く適用可能な医薬である。
(従来技術と問題点) エリスロポエチンは、赤血球生成促進因子とも呼ばれ、
骨髄に存在する赤血球系前駆細胞に働いて、赤血球系細
胞への分化を促進させる一種のホルモンであり、主とし
て腎で生成されると考えられている。EPO生成を調節す
るのは、酸素需要供給のバランスであり、酸素欠乏状態
に陥ると生成が亢進し、逆に、酸素過剰状態になると生
成が減少する。例えば、貧血患者では、EPO生成が増加
し、EPOは尿に排泄されるようになる。EPOは市販されて
おり、分子量3〜4万の酸性糖タンパク質であるが、化
学構造は完全には解明されていない。
骨髄に存在する赤血球系前駆細胞に働いて、赤血球系細
胞への分化を促進させる一種のホルモンであり、主とし
て腎で生成されると考えられている。EPO生成を調節す
るのは、酸素需要供給のバランスであり、酸素欠乏状態
に陥ると生成が亢進し、逆に、酸素過剰状態になると生
成が減少する。例えば、貧血患者では、EPO生成が増加
し、EPOは尿に排泄されるようになる。EPOは市販されて
おり、分子量3〜4万の酸性糖タンパク質であるが、化
学構造は完全には解明されていない。
EPOは、貧血患者、手術後患者、腎摘出後の人工透析患
者に広く適用可能な医薬である。また、高度に純化され
たEPOは標準試薬として使用される。
者に広く適用可能な医薬である。また、高度に純化され
たEPOは標準試薬として使用される。
尿中にEPOが含まれていることは、前記のとおりである
が、その含量は極めて低く、全尿タンパク質中約0.01〜
0.02重量%程度とみられる。このため、尿からEPOを有
効に得ることは困難であり、通常のクロマト吸着法で
は、EPOを効率よく高純度で採取することはできない。
が、その含量は極めて低く、全尿タンパク質中約0.01〜
0.02重量%程度とみられる。このため、尿からEPOを有
効に得ることは困難であり、通常のクロマト吸着法で
は、EPOを効率よく高純度で採取することはできない。
(発明の知見と目的) 本発明者らは、特異抗体を結合させた吸着カラム(抗体
吸着カラム)を使用して、貧血患者の尿等から免疫特異
的にEPOを製造する方法について検討を行ってきた。カ
ラムに使用する抗体を得るべく、部分精製EPOで免疫し
たマウスの脾臓細胞とマウスミエローマ細胞とを融合さ
せ、モノクローナル抗EPO抗体を産生するハイブリドー
マ細胞を得た。このハイブリドーマ細胞が産生した抗EP
O抗体を結合させて抗体吸着カラムを作製し、これに貧
血患者の尿タンパク質を通したところ、目的のEPOが特
異的に吸着され、収率よく高純度EPOを取得できた。そ
して、かかるモノクローナル抗体がハイブリドーマ細胞
から安定的に得られることを知見した。しかし、前述の
方法で得られたEPOは、わずかながら不純物質を含有し
ていた。そこで、一層純粋にEPOを取得すべく、さらに
検討した結果、抗体吸着カラムによる処理の後に、ゲル
濾過による分子量分画操作を加えた結果、極めて純粋に
EPOを取得し得ることを知見した。
吸着カラム)を使用して、貧血患者の尿等から免疫特異
的にEPOを製造する方法について検討を行ってきた。カ
ラムに使用する抗体を得るべく、部分精製EPOで免疫し
たマウスの脾臓細胞とマウスミエローマ細胞とを融合さ
せ、モノクローナル抗EPO抗体を産生するハイブリドー
マ細胞を得た。このハイブリドーマ細胞が産生した抗EP
O抗体を結合させて抗体吸着カラムを作製し、これに貧
血患者の尿タンパク質を通したところ、目的のEPOが特
異的に吸着され、収率よく高純度EPOを取得できた。そ
して、かかるモノクローナル抗体がハイブリドーマ細胞
から安定的に得られることを知見した。しかし、前述の
方法で得られたEPOは、わずかながら不純物質を含有し
ていた。そこで、一層純粋にEPOを取得すべく、さらに
検討した結果、抗体吸着カラムによる処理の後に、ゲル
濾過による分子量分画操作を加えた結果、極めて純粋に
EPOを取得し得ることを知見した。
本発明は、この知見に基づき完成されたもので、本発明
の目的は、エリスロポエチンで免疫した動物の脾臓細胞
とミエローマ細胞とを細胞融合させたハイブリドーマ細
胞より得られたモノクローナル抗体に結合可能な特定の
酸性糖タンパク質を提供しようとするものである。
の目的は、エリスロポエチンで免疫した動物の脾臓細胞
とミエローマ細胞とを細胞融合させたハイブリドーマ細
胞より得られたモノクローナル抗体に結合可能な特定の
酸性糖タンパク質を提供しようとするものである。
(発明の構成と効果) 本発明は、次の(i)〜(ix)の工程によって得ること
ができ、高純度に精製され、高い比活性をもつエリスロ
ポエチンである。(i)貧血患者の尿を限外濾過にかけ
て濃縮してエリスロポエチン活性を有する粗タンパク質
を得る工程、 (ii)このタンパク質を複数回クロマト処理して吸着と
溶出をくり返して順次エリスロポリエチン比活性の高い
タンパク質画分を得る工程、 (iii)得られたタンパク質で動物を免疫し、この動物
の脾臓細胞とミエローマ細胞とを細胞融合させて、ハイ
ブリドーマ細胞を作製し、このハイブリドーマ細胞にエ
リスロポエチンに結合ぜずエリスロポエチン画分にソジ
ウムドデシルサルフェート(以下、SDSという)電気泳
動において近接して低分子側に見出される免疫力の高い
主要タンパク質と結合するモノクローナル抗体を産生さ
せる工程、 (iv)このモノクローナル抗体を結合させたカラムクロ
マトに、工程(ii)で得られた粗精製エリスロポエチン
含有溶液を通過させ、エリスロポエチンに共存する免疫
力の強いタンパク質を除去する工程、 (v)通過液をSDS電気泳動処理してエリスロポエチン
に相当するバンドからタンパク質を抽出し、これを抗原
として動物を免疫し、この動物の脾臓細胞とミエローマ
細胞とを細胞融合させて、ハイブリドーマ細胞を作製
し、このハイブリドーマ細胞からエリスロポエチンに結
合するモノクローナル抗体を産生させる工程、 (vi)このモノクロナール抗体を吸着剤に吸着させる工
程、 (vii)不純物を含むエリスロポエチン含有原料にあら
かじめSDSを加え加熱処理し、ついでSDSを除去する工
程、 (viii)工程(Vii)の処理物を工程(Vi)で得られた
モノクローナル抗体吸着体にかけ、吸着させ、ついでこ
れを溶出する工程、 (ix)得られた溶出液をゲル濾過処理する工程。
ができ、高純度に精製され、高い比活性をもつエリスロ
ポエチンである。(i)貧血患者の尿を限外濾過にかけ
て濃縮してエリスロポエチン活性を有する粗タンパク質
を得る工程、 (ii)このタンパク質を複数回クロマト処理して吸着と
溶出をくり返して順次エリスロポリエチン比活性の高い
タンパク質画分を得る工程、 (iii)得られたタンパク質で動物を免疫し、この動物
の脾臓細胞とミエローマ細胞とを細胞融合させて、ハイ
ブリドーマ細胞を作製し、このハイブリドーマ細胞にエ
リスロポエチンに結合ぜずエリスロポエチン画分にソジ
ウムドデシルサルフェート(以下、SDSという)電気泳
動において近接して低分子側に見出される免疫力の高い
主要タンパク質と結合するモノクローナル抗体を産生さ
せる工程、 (iv)このモノクローナル抗体を結合させたカラムクロ
マトに、工程(ii)で得られた粗精製エリスロポエチン
含有溶液を通過させ、エリスロポエチンに共存する免疫
力の強いタンパク質を除去する工程、 (v)通過液をSDS電気泳動処理してエリスロポエチン
に相当するバンドからタンパク質を抽出し、これを抗原
として動物を免疫し、この動物の脾臓細胞とミエローマ
細胞とを細胞融合させて、ハイブリドーマ細胞を作製
し、このハイブリドーマ細胞からエリスロポエチンに結
合するモノクローナル抗体を産生させる工程、 (vi)このモノクロナール抗体を吸着剤に吸着させる工
程、 (vii)不純物を含むエリスロポエチン含有原料にあら
かじめSDSを加え加熱処理し、ついでSDSを除去する工
程、 (viii)工程(Vii)の処理物を工程(Vi)で得られた
モノクローナル抗体吸着体にかけ、吸着させ、ついでこ
れを溶出する工程、 (ix)得られた溶出液をゲル濾過処理する工程。
本発明の前記工程(ii)のクロマト処理は、DEAE−セル
ロース、フェニルセファロース、ヒドロキシルアパタイ
ト、セファデックスを充填したカラムによって順次処理
することが好ましい。
ロース、フェニルセファロース、ヒドロキシルアパタイ
ト、セファデックスを充填したカラムによって順次処理
することが好ましい。
本発明におけるエリスロポエチンは好ましくは次のよう
な特徴をもつ。
な特徴をもつ。
SDSポリアクリルアミド電気泳動の単一のバンドを
与え、分子量30,000〜40,000の位置に泳動される。
与え、分子量30,000〜40,000の位置に泳動される。
マウス胎児肝細胞を用いたインビトロ法の3H−チミ
ジン法又は59Fe法によるEPO活性測定で88,000(単位/mg
タンパク質)以上の値を示し、飢餓ラット法によるイン
ビボ活性は81,600(単位/mgタンパク質)の値を示す。
ジン法又は59Fe法によるEPO活性測定で88,000(単位/mg
タンパク質)以上の値を示し、飢餓ラット法によるイン
ビボ活性は81,600(単位/mgタンパク質)の値を示す。
PBS、5mMトリス−HCl(pH6.8)、緩衝液、200mM Na
Clを含む5mMトリス−HCl(pH6.8)緩衝液、4M NaClを含
む10mM燐酸ナトリウム(pH6.8)緩衝液、10mM NaOH+20
重量%エチレングリコール+6M塩酸グアニジンの混合
物、5mM燐酸ナトリウム(pH6.9)緩衝液、5mM CaCl2(p
H7.0)水溶液、20mM酢酸カルシウム(pH5.5)緩衝液及
び2重量%SDS含有トリス−HCl(pH6.8)緩衝液に溶解
し、DEAE−セルロース、フェニルセファロースCL−4B及
びSP−セファデックスに吸着され、ヒドロキシルアパタ
イトに吸着されない。
Clを含む5mMトリス−HCl(pH6.8)緩衝液、4M NaClを含
む10mM燐酸ナトリウム(pH6.8)緩衝液、10mM NaOH+20
重量%エチレングリコール+6M塩酸グアニジンの混合
物、5mM燐酸ナトリウム(pH6.9)緩衝液、5mM CaCl2(p
H7.0)水溶液、20mM酢酸カルシウム(pH5.5)緩衝液及
び2重量%SDS含有トリス−HCl(pH6.8)緩衝液に溶解
し、DEAE−セルロース、フェニルセファロースCL−4B及
びSP−セファデックスに吸着され、ヒドロキシルアパタ
イトに吸着されない。
(4)抗エリスロポエチン抗体に結合性を有す。
本発明のタンパク質を得るためには、EPOを特異的に吸
着させ、これを吸着画分として取得するアフィニティー
クロマト法と、ゲル濾過による分子量分画法とをこの順
序に組み合わせた方法を適用する。この順序を逆にし
て、ゲル濾過の後にアフィニティークロマト法を行って
も、EPOを純粋に取得することはできない。上記方法に
よれば、使用吸着支持体に結合させた抗体がモノクロー
ナル抗体であるから、抗体に同一の性質を持たせること
ができ、さらにEPOを免疫特異的に吸着し、溶出するた
め、貧血患者尿等から高純度のEPOを効率よく製造する
ことができる。
着させ、これを吸着画分として取得するアフィニティー
クロマト法と、ゲル濾過による分子量分画法とをこの順
序に組み合わせた方法を適用する。この順序を逆にし
て、ゲル濾過の後にアフィニティークロマト法を行って
も、EPOを純粋に取得することはできない。上記方法に
よれば、使用吸着支持体に結合させた抗体がモノクロー
ナル抗体であるから、抗体に同一の性質を持たせること
ができ、さらにEPOを免疫特異的に吸着し、溶出するた
め、貧血患者尿等から高純度のEPOを効率よく製造する
ことができる。
上記方法では、モノクローナル抗体の結合した吸着剤が
使用される。そして、このモノクローナル抗体は、ハイ
ブリドーマ細胞より産生される。
使用される。そして、このモノクローナル抗体は、ハイ
ブリドーマ細胞より産生される。
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞は、
EPO、例えば貧血患者尿より精製したEPOで免疫した実験
動物の脾臓細胞とミエローマ(骨髄腫)細胞とを細胞融
合して作られる。この場合の実験動物は、例えば、マウ
スやラット等であり、細胞融合は、同種の動物の細胞間
で行わせるのが好ましい。例えば、マウスの脾臓細胞と
マウスのミエローマ細胞との間で細胞融合させる。ミエ
ローマ細胞は、悪性腫瘍の一種であって増殖性に富む細
胞である。
EPO、例えば貧血患者尿より精製したEPOで免疫した実験
動物の脾臓細胞とミエローマ(骨髄腫)細胞とを細胞融
合して作られる。この場合の実験動物は、例えば、マウ
スやラット等であり、細胞融合は、同種の動物の細胞間
で行わせるのが好ましい。例えば、マウスの脾臓細胞と
マウスのミエローマ細胞との間で細胞融合させる。ミエ
ローマ細胞は、悪性腫瘍の一種であって増殖性に富む細
胞である。
マウスに対する免疫(抗原抗体反応)は、EPO、例えば
貧血患者の尿より部分精製したEPO標品を抗原として使
用し、これをマウスに投与して行う。ここで抗原として
使用されるEPO標品は次のようにして得られたものであ
ってもよい。すなわち、ハイブリドーマ細胞を作製し、
それから得られた抗体を結合してなる吸着カラムに貧血
患者尿を通して逆相クロマトに付し未吸着画分としてEP
Oを得る。
貧血患者の尿より部分精製したEPO標品を抗原として使
用し、これをマウスに投与して行う。ここで抗原として
使用されるEPO標品は次のようにして得られたものであ
ってもよい。すなわち、ハイブリドーマ細胞を作製し、
それから得られた抗体を結合してなる吸着カラムに貧血
患者尿を通して逆相クロマトに付し未吸着画分としてEP
Oを得る。
マウスへの抗原投与は、通常、腹腔内注射により行わ
れ、免疫を十分に進めるため、例えば2週間の間隔をあ
けて、数回注射をする。注射液は、前記の精製EPOタン
パク質を例えばPBSと呼ばれる燐酸塩緩衝液食塩水に溶
解し、これにフロイントのアジュバントを混合して、エ
マルジョンを形成させて調製する。
れ、免疫を十分に進めるため、例えば2週間の間隔をあ
けて、数回注射をする。注射液は、前記の精製EPOタン
パク質を例えばPBSと呼ばれる燐酸塩緩衝液食塩水に溶
解し、これにフロイントのアジュバントを混合して、エ
マルジョンを形成させて調製する。
このようにして免疫したマウスから、免疫処理終了後、
約3日後に、脾臓を摘出し、この脾臓細胞(主にB細
胞)と、別に調製したマウスのミエローマ細胞との間で
細胞融合を行わせる。マウスのミエローマ細胞として
は、P3−X63−Ag8,P3−NSI/1−Ag4−1,X63−Ag8653など
を培養して増殖させたものを使用する。
約3日後に、脾臓を摘出し、この脾臓細胞(主にB細
胞)と、別に調製したマウスのミエローマ細胞との間で
細胞融合を行わせる。マウスのミエローマ細胞として
は、P3−X63−Ag8,P3−NSI/1−Ag4−1,X63−Ag8653など
を培養して増殖させたものを使用する。
細胞融合は、公知の技法に従って行われる。通常、ペニ
シリン100単位/ml及びストレプトマイシン100μg/mlさ
らに2mMグルタミン、1mMピルビン酸を添加したRPMI 164
0合成培養液(以下RPMI 1640液と記す)と牛胎児血清
(FCS)との混合液中で前記脾臓組織を細断し、単細胞
化した後、RPMI 1640液に分散し、これに前記ミエロー
マ細胞を混合し、遠心後、上清を除去した混合細胞に対
し、細胞融合剤のポリエチレングリコール1500の50重量
%溶液を添加して細胞融合させる。
シリン100単位/ml及びストレプトマイシン100μg/mlさ
らに2mMグルタミン、1mMピルビン酸を添加したRPMI 164
0合成培養液(以下RPMI 1640液と記す)と牛胎児血清
(FCS)との混合液中で前記脾臓組織を細断し、単細胞
化した後、RPMI 1640液に分散し、これに前記ミエロー
マ細胞を混合し、遠心後、上清を除去した混合細胞に対
し、細胞融合剤のポリエチレングリコール1500の50重量
%溶液を添加して細胞融合させる。
かくして作られた融合細胞の中から雑種の、いわゆるハ
イブリドーマ細胞を公知のHAT選択によって選び出す。
イブリドーマ細胞を公知のHAT選択によって選び出す。
HAT選択は、マイクロタイタープレートを使用して行う
ことができる。例えば、同種及び雑種の融合細胞を96穴
マイクロタイタープレート上にまいて、HAT(ヒポキサ
ンチン−アミノプテリン−チミジン)培養液で培養を行
い、約2週間後、ハイブリドーマが死滅しないで増殖し
ている穴を確認し、ハイブリドーマを得る。
ことができる。例えば、同種及び雑種の融合細胞を96穴
マイクロタイタープレート上にまいて、HAT(ヒポキサ
ンチン−アミノプテリン−チミジン)培養液で培養を行
い、約2週間後、ハイブリドーマが死滅しないで増殖し
ている穴を確認し、ハイブリドーマを得る。
次に、かくして選ばれたハイブリドーマについて、EPO
と特異的に結合する抗体を産生するか否かをソリッドフ
ェーズ法にて検定した後、さらに本ハイブリドーマをマ
ウス腹腔内に移植して腹水を発生させ、腹水から、公知
の方法、例えば硫安分画法及びイオン交換カラムクロマ
ト法により、免疫グロブリン(IgG)を得る。この抗体
を吸着剤に結合させ、得られた抗体結合吸着剤をカラム
に充填し、抗体吸着カラムを作製し、このカラムに、EP
O標品を通し、EPOの吸着能を調べ、ハイブリドーマが抗
EPO抗体を産生するか否かを検定する。この目的に使用
される吸着剤としては、例えば、アフィゲル(バイオラ
ッド社製)、セファデックス(ファルマシア社製)があ
る。このようにして得られた抗EPO抗体産生ハイブリド
ーマは、さらに公知の限界希釈法により、モノクローン
化を行う。抗EPO抗体の産生能は、前記のソリッドフェ
ーズ法及び抗体吸着カラムへのEPOの吸着能で検定を行
う。この中から、安定してモノクローナル抗体を産生す
る細胞を選出する。この細胞は、凍結保存が可能である
ので、必要に応じて融解してマウスの腹腔内に移植すれ
ばよく、この点、必要な抗体を永続的かつ安定的に供給
することができ好都合である。
と特異的に結合する抗体を産生するか否かをソリッドフ
ェーズ法にて検定した後、さらに本ハイブリドーマをマ
ウス腹腔内に移植して腹水を発生させ、腹水から、公知
の方法、例えば硫安分画法及びイオン交換カラムクロマ
ト法により、免疫グロブリン(IgG)を得る。この抗体
を吸着剤に結合させ、得られた抗体結合吸着剤をカラム
に充填し、抗体吸着カラムを作製し、このカラムに、EP
O標品を通し、EPOの吸着能を調べ、ハイブリドーマが抗
EPO抗体を産生するか否かを検定する。この目的に使用
される吸着剤としては、例えば、アフィゲル(バイオラ
ッド社製)、セファデックス(ファルマシア社製)があ
る。このようにして得られた抗EPO抗体産生ハイブリド
ーマは、さらに公知の限界希釈法により、モノクローン
化を行う。抗EPO抗体の産生能は、前記のソリッドフェ
ーズ法及び抗体吸着カラムへのEPOの吸着能で検定を行
う。この中から、安定してモノクローナル抗体を産生す
る細胞を選出する。この細胞は、凍結保存が可能である
ので、必要に応じて融解してマウスの腹腔内に移植すれ
ばよく、この点、必要な抗体を永続的かつ安定的に供給
することができ好都合である。
以上のようにして選出した、モノクローナル抗EPO抗体
産生ハイブリドーマ細胞により、前記と同様にして、マ
ウス腹腔内で生産させたモノクローナル抗EPO抗体を精
製した後、吸着支持体に結合し、抗体結合吸着剤を作製
する。これを原料のEPO含有物、好ましくは、貧血患者
の尿又はその処理物と接触させ、EPOを吸着させ、次い
で溶出し、吸着画分としてEPOを取得する。本EPO液を凝
縮した後、ゲル濾過に付し、高分子の不純物質を除去し
て純粋なEPOを取得する。
産生ハイブリドーマ細胞により、前記と同様にして、マ
ウス腹腔内で生産させたモノクローナル抗EPO抗体を精
製した後、吸着支持体に結合し、抗体結合吸着剤を作製
する。これを原料のEPO含有物、好ましくは、貧血患者
の尿又はその処理物と接触させ、EPOを吸着させ、次い
で溶出し、吸着画分としてEPOを取得する。本EPO液を凝
縮した後、ゲル濾過に付し、高分子の不純物質を除去し
て純粋なEPOを取得する。
原料であるEPO含有物としては、正常人尿、若しくは、
貧血患者尿、又は、その各処理物、或は、EPO産生細胞
の培養上清液、又は、EPO産生細胞移植動物の体液、組
織抽出液、若しくは、尿などが挙げられる。例えば、尿
中のプロテアーゼを失活させるため、予め、フェノール
処理又は加熱処理を行ってもよい。また、好ましくは、
SDS(ソジウム ドデシル サルフエート)処理を行
う。
貧血患者尿、又は、その各処理物、或は、EPO産生細胞
の培養上清液、又は、EPO産生細胞移植動物の体液、組
織抽出液、若しくは、尿などが挙げられる。例えば、尿
中のプロテアーゼを失活させるため、予め、フェノール
処理又は加熱処理を行ってもよい。また、好ましくは、
SDS(ソジウム ドデシル サルフエート)処理を行
う。
EPOは、アフィニティークロマト法の通常の技法により
取得することができる。吸着カラムを使用する場合に
は、前記の尿処理液をカラムに通し、EPOを吸着し、溶
出液としてEPOを取得する。以上のごとき抗体吸着法で
は、モノクローナル抗EPO抗体がEPOを特異的に吸着する
結果、カラムを1回通すだけで、溶出液としてEPOを特
異的に高純度で効率よく取得することができる。
取得することができる。吸着カラムを使用する場合に
は、前記の尿処理液をカラムに通し、EPOを吸着し、溶
出液としてEPOを取得する。以上のごとき抗体吸着法で
は、モノクローナル抗EPO抗体がEPOを特異的に吸着する
結果、カラムを1回通すだけで、溶出液としてEPOを特
異的に高純度で効率よく取得することができる。
この高純度EPOは、しかし、いくばくかの不純タンパク
質を含んでいるが、さらに本高純度EPO溶液を濃縮した
後、ゲル濾過に付すと、高分子の不純タンパク質を取り
除くことができ、一層純粋なEPOを効率よく取得するこ
とができる。
質を含んでいるが、さらに本高純度EPO溶液を濃縮した
後、ゲル濾過に付すと、高分子の不純タンパク質を取り
除くことができ、一層純粋なEPOを効率よく取得するこ
とができる。
EPOの純度は、液中のタンパク質のEPO活性(単位)を測
定することにより決めることができる。EPO活性の測定
法としては、マウス胎児肝細胞を用い赤血球系コロニー
を形態学的に観察するコロニー法、3H−チミジンのDNA
への取り込み率をインビトロで調べる3H−チミジン法、
59Fe−ヘムへの取り込み率をインビトロで調べる59Fe
法、飢餓状態にしたラットにおいて59Feのヘムへの取り
込み率をインビボで調べる飢餓ラット法等が知られてい
る。後記のEPO活性は、59Fe法、3H−チミジン法又は飢
餓ラット法で測定されたものである。EPO測定の標準物
質としてはフェニルヒドラジン処理した貧血ヒツジの血
漿から調製されたEPO(カナダ、コンノート社製、エリ
スロポエチンステップ3)を用いることができる。
定することにより決めることができる。EPO活性の測定
法としては、マウス胎児肝細胞を用い赤血球系コロニー
を形態学的に観察するコロニー法、3H−チミジンのDNA
への取り込み率をインビトロで調べる3H−チミジン法、
59Fe−ヘムへの取り込み率をインビトロで調べる59Fe
法、飢餓状態にしたラットにおいて59Feのヘムへの取り
込み率をインビボで調べる飢餓ラット法等が知られてい
る。後記のEPO活性は、59Fe法、3H−チミジン法又は飢
餓ラット法で測定されたものである。EPO測定の標準物
質としてはフェニルヒドラジン処理した貧血ヒツジの血
漿から調製されたEPO(カナダ、コンノート社製、エリ
スロポエチンステップ3)を用いることができる。
ゲル濾過を最終の工程で行うことにより、得られるEPO
の純度は格段に向上しており、この製品EPOは、医薬品
としてのみならず、臨床検査時の標準試薬としても有用
なものである。すなわち、本製品EPOは、骨髄細胞の臨
床検査における赤血球系前駆細胞分析用標準試薬として
用いられ、このものは下記第1表に示すように、比活性
で表わした純度が従来の市販品に比し極めて高い。
の純度は格段に向上しており、この製品EPOは、医薬品
としてのみならず、臨床検査時の標準試薬としても有用
なものである。すなわち、本製品EPOは、骨髄細胞の臨
床検査における赤血球系前駆細胞分析用標準試薬として
用いられ、このものは下記第1表に示すように、比活性
で表わした純度が従来の市販品に比し極めて高い。
赤血球系前駆細胞の分析に従来の市販品をEPO標品とし
て用いた場合、不純物質による悪影響が現われ、結果は
良好なものではなかった。これに対し、本製品EPOは、
高純度のゆえに標準試薬として好結果を与え、極めて有
効なものである。
て用いた場合、不純物質による悪影響が現われ、結果は
良好なものではなかった。これに対し、本製品EPOは、
高純度のゆえに標準試薬として好結果を与え、極めて有
効なものである。
また、血清等の体液や組織におけるEPOレベルの測定
は、ラジオイムノアッセイ又は赤血球凝集阻止反応によ
りウサギで作製した抗EPO抗体を用いて行われるが、こ
の抗体作製に従来の市販品を使用すると低純度のゆえに
有効な抗EPO抗体が得られず、したがって、良好な測定
結果は得られなかった。このような免疫学的EPOレベル
測定に高純度の本製品EPOを使用すると、良好な結果が
得られる。
は、ラジオイムノアッセイ又は赤血球凝集阻止反応によ
りウサギで作製した抗EPO抗体を用いて行われるが、こ
の抗体作製に従来の市販品を使用すると低純度のゆえに
有効な抗EPO抗体が得られず、したがって、良好な測定
結果は得られなかった。このような免疫学的EPOレベル
測定に高純度の本製品EPOを使用すると、良好な結果が
得られる。
次に、本発明のEPOを得る製造例を示す (A)実験動物の免疫に使用するEPOの調製 貧血患者の尿600lを限外濾過装置に通し、分子量10,000
までの低分子物質を除去することにより濃縮を行い、さ
らに水を加えて同様に濃縮することにより脱塩を行っ
た。得られた尿濃縮液20lを凍結乾燥して全尿タンパク
質粉末31.0g(EPO活性1,800,000単位/31.0g)を得た。
(なお、タンパク質量は、以下の操作を含め、卵白アル
ブミンを標準タンパク質として、バイオラッド社製プロ
テインアッセイキットにより測定した。) 〔第1回クロマト〕 この粉末を5mMトリス−HCl(pH6.8)緩衝液に溶解し、
予め5mMトリス−HCl(pH6.8)緩衝液で平衡化したDEAE
−セルロース充填カラムに通して尿タンパク質を吸着さ
せた後、200m MNaClを含む5mMトリス−HCl(pH6.8)緩
衝液で溶出し、EPO活性画分を得た。このものに含まれ
るタンパク質は、16.0gであり、EPO比活性は、99(単位
/mgタンパク質)であった。
までの低分子物質を除去することにより濃縮を行い、さ
らに水を加えて同様に濃縮することにより脱塩を行っ
た。得られた尿濃縮液20lを凍結乾燥して全尿タンパク
質粉末31.0g(EPO活性1,800,000単位/31.0g)を得た。
(なお、タンパク質量は、以下の操作を含め、卵白アル
ブミンを標準タンパク質として、バイオラッド社製プロ
テインアッセイキットにより測定した。) 〔第1回クロマト〕 この粉末を5mMトリス−HCl(pH6.8)緩衝液に溶解し、
予め5mMトリス−HCl(pH6.8)緩衝液で平衡化したDEAE
−セルロース充填カラムに通して尿タンパク質を吸着さ
せた後、200m MNaClを含む5mMトリス−HCl(pH6.8)緩
衝液で溶出し、EPO活性画分を得た。このものに含まれ
るタンパク質は、16.0gであり、EPO比活性は、99(単位
/mgタンパク質)であった。
〔第2回クロマト〕 得られた前記EPO活性画分を水に対し透析し、透析物を
凍結乾燥して粉末を得た。この粉末を10mM燐酸ナトリウ
ム(pH6.8)と4MNaClからなる緩衝液に溶解し、予め10m
M燐酸ナトリウム(pH6.8)と4M NaClからなる緩衝液で
平衡化したフェニルセファロースCL−4B充填カラムに通
して、タンパク質を吸着させた後、10mM燐酸ナトリウム
(pH7.1)と0.5M NaClからなる緩衝液で洗浄し、次いで
10mM NaOH、20重量%エチレングリコール及び6M塩酸グ
アニジンからなる混合液で溶出し、EPO活性画分を得
た。このものに含まれるタンパク質は2.3gであり、EPO
比活性は、421(単位/mgタンパク質)であった。
凍結乾燥して粉末を得た。この粉末を10mM燐酸ナトリウ
ム(pH6.8)と4MNaClからなる緩衝液に溶解し、予め10m
M燐酸ナトリウム(pH6.8)と4M NaClからなる緩衝液で
平衡化したフェニルセファロースCL−4B充填カラムに通
して、タンパク質を吸着させた後、10mM燐酸ナトリウム
(pH7.1)と0.5M NaClからなる緩衝液で洗浄し、次いで
10mM NaOH、20重量%エチレングリコール及び6M塩酸グ
アニジンからなる混合液で溶出し、EPO活性画分を得
た。このものに含まれるタンパク質は2.3gであり、EPO
比活性は、421(単位/mgタンパク質)であった。
〔第3回クロマト〕 得られた前記EPO活性画分を水に対して透析し、透析物
を凍結乾燥させて粉末を得た。このものを5mM燐酸ナト
リウム(pH6.9)緩衝液に溶解し、同じ緩衝液に対し透
析した。予め5mM燐酸ナトリウム(pH6.9)緩衝液で平衡
化したヒドロキシルアパタイト充填カラムに前記透析溶
液を通し、非吸着画分を得た。このものに含まれるタン
パク質は672mgであり、EPO比活性は1,240(単位/mgタン
パク質)であった。
を凍結乾燥させて粉末を得た。このものを5mM燐酸ナト
リウム(pH6.9)緩衝液に溶解し、同じ緩衝液に対し透
析した。予め5mM燐酸ナトリウム(pH6.9)緩衝液で平衡
化したヒドロキシルアパタイト充填カラムに前記透析溶
液を通し、非吸着画分を得た。このものに含まれるタン
パク質は672mgであり、EPO比活性は1,240(単位/mgタン
パク質)であった。
〔第4回クロマト〕 得られた前記EPO活性画分(非吸着画分)を水に対し透
析し、透析物を凍結乾燥して粉末を得た。このものを10
mM燐酸ナトリウム(pH6.9)と150mM NaClからなる緩衝
液に溶解した。予め、前記と同じ緩衝液で平衡化したセ
ファデックスG100充填カラムに、前記溶液を通し、分子
量による分画を行い、EPO活性画分を得た。このものに
含まれるタンパク質は83mgであり、EPO比活性は3,000
(単位/mgタンパク質)であった。
析し、透析物を凍結乾燥して粉末を得た。このものを10
mM燐酸ナトリウム(pH6.9)と150mM NaClからなる緩衝
液に溶解した。予め、前記と同じ緩衝液で平衡化したセ
ファデックスG100充填カラムに、前記溶液を通し、分子
量による分画を行い、EPO活性画分を得た。このものに
含まれるタンパク質は83mgであり、EPO比活性は3,000
(単位/mgタンパク質)であった。
〔第5回クロマト〕 前記EPO活性画分を水に対して透析した後、透析物を凍
結乾燥して粉末を得た。このものを5mM CaCl2(pH7.0)
水溶液に溶解した後、同じ水溶液に対し透析し、次いで
0.1NHClでpH4.5に調製した。予め5mM CaCl2(pH4.5)水
溶液で平衡化したSP−セファデックス充填カラムに、前
記調製後の液を通し、タンパク質を吸着後、5mM酢酸カ
ルシウム(pH4.5)緩衝液で洗浄し、次いで、20mM酢酸
カルシウム(pH5.5)緩衝液で溶出し、EPO活性画分を得
た。このものに含まれるタンパク質は16mgであり、EPO
比活性は5,100(単位/mgタンパク質)であった。
結乾燥して粉末を得た。このものを5mM CaCl2(pH7.0)
水溶液に溶解した後、同じ水溶液に対し透析し、次いで
0.1NHClでpH4.5に調製した。予め5mM CaCl2(pH4.5)水
溶液で平衡化したSP−セファデックス充填カラムに、前
記調製後の液を通し、タンパク質を吸着後、5mM酢酸カ
ルシウム(pH4.5)緩衝液で洗浄し、次いで、20mM酢酸
カルシウム(pH5.5)緩衝液で溶出し、EPO活性画分を得
た。このものに含まれるタンパク質は16mgであり、EPO
比活性は5,100(単位/mgタンパク質)であった。
〔第6回クロマト〕 前記EPO活性画分を、予めPBSで平衡化したセファデック
スG50充填カラムに通した後、前記の緩衝液で展開してE
PO活性画分を得た。この液を後記の抗体結合吸着カラム
に通して逆相クロマトに付し、未吸着画分を得た。この
ものに含まれるタンパク質は4mgであり、EPO比活性は、
25000(単位/mgタンパク質)であった。
スG50充填カラムに通した後、前記の緩衝液で展開してE
PO活性画分を得た。この液を後記の抗体結合吸着カラム
に通して逆相クロマトに付し、未吸着画分を得た。この
ものに含まれるタンパク質は4mgであり、EPO比活性は、
25000(単位/mgタンパク質)であった。
前記カラムは次のようにして作った。すなわち、第5回
クロマト後のEPO標品で免疫したマウスを用いて本発明
方法の前半部分に準じてハイブリドーマ細胞を作製し、
これより得られる抗体のうちから、SDS電気泳動を作っ
たとき、EPO活性に近接して低分子量側に見出される免
疫力の高い主要タンパク質と結合するところの抗体を選
び出し、この抗体をアフィゲル−10(バイオラッド社
製)に結合させて抗体結合吸着カラムを作った。
クロマト後のEPO標品で免疫したマウスを用いて本発明
方法の前半部分に準じてハイブリドーマ細胞を作製し、
これより得られる抗体のうちから、SDS電気泳動を作っ
たとき、EPO活性に近接して低分子量側に見出される免
疫力の高い主要タンパク質と結合するところの抗体を選
び出し、この抗体をアフィゲル−10(バイオラッド社
製)に結合させて抗体結合吸着カラムを作った。
得られたEPO活性画分(未吸着画分)を水に対し透析
し、透析物を凍結乾燥して粉末を得た。このものを2重
量%SDSを含むトリス−塩酸緩衝液(pH6.8)に溶解し、
常法により、13%ポリアクリルアミドゲルSDS電気泳動
を行い、EPO活性画分のゲルを切り出した。ゲルに対し
3倍量のPBSを添加し、ゲルを磨細した。このものに含
まれるタンパク質は1.2mgであり、EPO比活性は50,000
(単位/mgタンパク質)であった。抽出液を水に対し透
析した後、凍結乾燥して粉末を得た。
し、透析物を凍結乾燥して粉末を得た。このものを2重
量%SDSを含むトリス−塩酸緩衝液(pH6.8)に溶解し、
常法により、13%ポリアクリルアミドゲルSDS電気泳動
を行い、EPO活性画分のゲルを切り出した。ゲルに対し
3倍量のPBSを添加し、ゲルを磨細した。このものに含
まれるタンパク質は1.2mgであり、EPO比活性は50,000
(単位/mgタンパク質)であった。抽出液を水に対し透
析した後、凍結乾燥して粉末を得た。
(B)目的物エリスロポエチンの製造 〔マウスの免疫〕 前記のSDS電気泳動精製EPOの標品を抗原として使用し、
マウス(BALB/cマウス)に対し次のとおり3回の免疫を
行った。
マウス(BALB/cマウス)に対し次のとおり3回の免疫を
行った。
第1回−PBS(リン酸塩緩衝食塩水)中に精製EPOタンパ
ク質を200μg/mlで溶解し、これにフロイント完全アジ
ュバントを混合して得たエマルジョンをマウスに対し、
0.5ml(EPOタンパク質50μg)を腹腔内注射で投与し
た。
ク質を200μg/mlで溶解し、これにフロイント完全アジ
ュバントを混合して得たエマルジョンをマウスに対し、
0.5ml(EPOタンパク質50μg)を腹腔内注射で投与し
た。
第2回−PBS中に精製EPOタンパク質100μg/mlで溶解
し、これにフロイント完全アジュバントを混合して得た
エマルジョンを2週間後にマウスに対し、0.5ml(EPOタ
ンパク質25μg)を腹腔内注射で投与した。
し、これにフロイント完全アジュバントを混合して得た
エマルジョンを2週間後にマウスに対し、0.5ml(EPOタ
ンパク質25μg)を腹腔内注射で投与した。
第3回−PBS中に精製EPOタンパク質50μg/mlで溶解した
液をさらに2週間後にマウスに対し、0.5ml(EPOタンパ
ク質25μg)を腹腔内注射で投与した。
液をさらに2週間後にマウスに対し、0.5ml(EPOタンパ
ク質25μg)を腹腔内注射で投与した。
前記免疫処理終了から3日後に、免疫マウスの脾臓細胞
を無菌的に摘出し、合成培養液RPMI 1640液と15%牛胎
児血清(FCS)との混合液で洗浄後、該混合液中で、脾
臓組織をハサミで細断して単細胞化を行い、該混合液で
2回洗浄した後、単細胞化した細胞をRPMI 1640液に分
散した。細胞数は、2.0×108個であった。
を無菌的に摘出し、合成培養液RPMI 1640液と15%牛胎
児血清(FCS)との混合液で洗浄後、該混合液中で、脾
臓組織をハサミで細断して単細胞化を行い、該混合液で
2回洗浄した後、単細胞化した細胞をRPMI 1640液に分
散した。細胞数は、2.0×108個であった。
別に、マウスのミエローマ細胞(P3−NSI/1−Ag4−1)
を前記RPMI及びFCSの混合液中で培養し、増殖した細胞
をRPMI 1640液で洗浄した。細胞数は1.0×108個であっ
た。
を前記RPMI及びFCSの混合液中で培養し、増殖した細胞
をRPMI 1640液で洗浄した。細胞数は1.0×108個であっ
た。
次に、前記で調製した免疫マウス脾臓細胞とマウスミエ
ローマ細胞とをRPMI 1640液に分散し、混合した後、遠
心し、上清を除去した。混合細胞を、ポリエチレングリ
コール1500の50重量%溶液中で細胞融合させた後、融合
細胞群をHT培養液(ヒポキサンチン、チミジン及び15重
量%牛胎児血清を含むRPMI 1640液)に混合し、混合液
を3枚の96穴マイクロタイタープレートにまいて、2日
目以降、HAT培養液(ヒポキサンチン、アミノプテリ
ン、チミジン及び15重量%牛胎児血清を含むRPMI 1640
液)を添加して、各穴で2週間培養してHAT選択を行っ
た。増殖したハイブリドーマ細胞を264穴において確認
した。
ローマ細胞とをRPMI 1640液に分散し、混合した後、遠
心し、上清を除去した。混合細胞を、ポリエチレングリ
コール1500の50重量%溶液中で細胞融合させた後、融合
細胞群をHT培養液(ヒポキサンチン、チミジン及び15重
量%牛胎児血清を含むRPMI 1640液)に混合し、混合液
を3枚の96穴マイクロタイタープレートにまいて、2日
目以降、HAT培養液(ヒポキサンチン、アミノプテリ
ン、チミジン及び15重量%牛胎児血清を含むRPMI 1640
液)を添加して、各穴で2週間培養してHAT選択を行っ
た。増殖したハイブリドーマ細胞を264穴において確認
した。
前記で得た264種類のハイブリドーマより、特定の細
胞、すなわち、精製EPO標品と特異的に結合しうる抗体
を産生するハイブリドーマを選び出すために、ビオチン
−アビジンシステムを用いるソリッドフェーズ法によ
り、スクリーニングを行った。その結果、目的に適合し
たものとして、19種類の細胞が選出され、そのうち7種
類が安定的に抗体産生を行うことを認めた。
胞、すなわち、精製EPO標品と特異的に結合しうる抗体
を産生するハイブリドーマを選び出すために、ビオチン
−アビジンシステムを用いるソリッドフェーズ法によ
り、スクリーニングを行った。その結果、目的に適合し
たものとして、19種類の細胞が選出され、そのうち7種
類が安定的に抗体産生を行うことを認めた。
前記7種類の各細胞を用いて抗体吸着カラムを作製し、
EPO活性の吸着能を検定し、抗EPO抗体産生細胞の選択を
行った。
EPO活性の吸着能を検定し、抗EPO抗体産生細胞の選択を
行った。
すなわち、それぞれの細胞について7匹のマウスに対
し、1つの種類の細胞をマウス1匹当り、5×106個腹
腔内に注射して抗体を産生させた後、マウスから腹水を
採取し、これを45%飽和硫安水溶液で硫安分画に付した
後、DE52(DEAE−セルロース)充填カラムに通し、免疫
グロブリン(IgG)20〜30mgを得た。前記で得られたIgG
画分をアフィゲル10(バイオラッド社製)と結合し、抗
体吸着カラムを作製した。すなわち、アフィゲル10をガ
ラスフィルター上で氷水冷却下イソプロパノールで洗浄
し、さらに氷水で3回洗浄し、ゲルを回収した。このゲ
ルと、前記で得た抗体を含む液(0.2M NaHCO3pH8.3−0.
3M NaCl)とを等容量で混合し、4℃で5時間撹拌しな
がら結合反応を行わせた。反応後、ゲルを遠心回収し
た。このものを0.1M NaHCO3と0.15MNaClとの混合液で2
回洗浄した後、0.1Mエタノールアミン−塩酸塩(pH8)
と室温で1時間よく混合して、抗体結合ゲルを得た。こ
のゲルをカラムに充填して、抗体吸着カラムを作製した
(7種類のハイブリドーマにつき各1本、合計7本)。
ここで得た7本の抗体吸着カラムに対して、前記精製EP
O標品を用い、EPO活性吸着能を検定した。
し、1つの種類の細胞をマウス1匹当り、5×106個腹
腔内に注射して抗体を産生させた後、マウスから腹水を
採取し、これを45%飽和硫安水溶液で硫安分画に付した
後、DE52(DEAE−セルロース)充填カラムに通し、免疫
グロブリン(IgG)20〜30mgを得た。前記で得られたIgG
画分をアフィゲル10(バイオラッド社製)と結合し、抗
体吸着カラムを作製した。すなわち、アフィゲル10をガ
ラスフィルター上で氷水冷却下イソプロパノールで洗浄
し、さらに氷水で3回洗浄し、ゲルを回収した。このゲ
ルと、前記で得た抗体を含む液(0.2M NaHCO3pH8.3−0.
3M NaCl)とを等容量で混合し、4℃で5時間撹拌しな
がら結合反応を行わせた。反応後、ゲルを遠心回収し
た。このものを0.1M NaHCO3と0.15MNaClとの混合液で2
回洗浄した後、0.1Mエタノールアミン−塩酸塩(pH8)
と室温で1時間よく混合して、抗体結合ゲルを得た。こ
のゲルをカラムに充填して、抗体吸着カラムを作製した
(7種類のハイブリドーマにつき各1本、合計7本)。
ここで得た7本の抗体吸着カラムに対して、前記精製EP
O標品を用い、EPO活性吸着能を検定した。
すなわち、EPO標品をPBSに溶解し、この液を、予めPBS
で平衡化した前記吸着カラムに通した。溶出は0.2M酢酸
と0.15M NaClとの混合液で行い、未吸着画分及び溶出画
分のEPO活性を測定した。ここで得た7種のカラムのう
ち3種類についてEPO活性の吸着を認めた。
で平衡化した前記吸着カラムに通した。溶出は0.2M酢酸
と0.15M NaClとの混合液で行い、未吸着画分及び溶出画
分のEPO活性を測定した。ここで得た7種のカラムのう
ち3種類についてEPO活性の吸着を認めた。
前記3種類の抗EPO抗体産生ハイブリドーマについて、
常法に従い、限界希釈法により、クローニングを行っ
た。
常法に従い、限界希釈法により、クローニングを行っ
た。
すなわち、ハイブリドーマ細胞50個と4週令BALB/cマウ
スの胸腺より常法により調製した胸腺細胞108個をRPMI
1640液と15重量%FCSとの混合液10mlに分散し、96穴マ
イクロタイタープレートの各穴に0.1mlずつまき、5日
目及び12日目にRPMI 1640液と15重量%FCSの混合液(培
養液)を添加し、増殖したハイブリドーマ細胞について
前記と同様にしてソリッドフェーズ法による抗EPO抗体
産生細胞のスクリーニングを行い、さらにEPO吸着能に
よる抗EPO抗体産生細胞の選択を行いクローニングを行
った。このようにして、前記3種類の抗EPO抗体産生ハ
イブリドーマよりそれぞれ細胞株E−1、E−2、E−
3を樹立した。
スの胸腺より常法により調製した胸腺細胞108個をRPMI
1640液と15重量%FCSとの混合液10mlに分散し、96穴マ
イクロタイタープレートの各穴に0.1mlずつまき、5日
目及び12日目にRPMI 1640液と15重量%FCSの混合液(培
養液)を添加し、増殖したハイブリドーマ細胞について
前記と同様にしてソリッドフェーズ法による抗EPO抗体
産生細胞のスクリーニングを行い、さらにEPO吸着能に
よる抗EPO抗体産生細胞の選択を行いクローニングを行
った。このようにして、前記3種類の抗EPO抗体産生ハ
イブリドーマよりそれぞれ細胞株E−1、E−2、E−
3を樹立した。
前記のクローニングにより得た抗EPO抗体産生細胞株
(E−2)を用いて、抗体産生を行った。すなわち、前
記と同様に、マウスの腹腔内で抗体を産生させ、45重量
%硫安分画に付した後、DE52(ワットマン社製、DEAE−
セルロース)充填カラムに通し、未吸着画分として精製
免疫グロブリン(IgG)を得た。マウス250匹を用い、75
0mgの精製モノクローナル抗体を得た。
(E−2)を用いて、抗体産生を行った。すなわち、前
記と同様に、マウスの腹腔内で抗体を産生させ、45重量
%硫安分画に付した後、DE52(ワットマン社製、DEAE−
セルロース)充填カラムに通し、未吸着画分として精製
免疫グロブリン(IgG)を得た。マウス250匹を用い、75
0mgの精製モノクローナル抗体を得た。
前記と同様の操作でIgGとアフィゲル10との間で結合を
行わせ、20mlの抗体結合ゲルを得た。なお、本ゲルには
IgG710mgが結合した。このゲルをカラムに充填し、吸着
カラム(3.2cm×2.5cm)を作製した 〔EPOの取得〕 原料液を調製するため、前記限外濾過装置を用いて700l
の貧血患者尿より、調製した全尿タンパク質粉末34g(7
92,000単位)をPBS 700mlに溶解し、外液60lのPBSに対
し、1夜透析を行い、遠心後得られた上清液に、2重量
%SDSとなるようにSDS粉末を添加した。100℃で3分間
加熱した後、4℃に冷却した。そして0℃で1晩放置し
た後遠心によりSDSを除去し、上清液700mlを得た。次
に、4℃で以下のカラム操作を行った。
行わせ、20mlの抗体結合ゲルを得た。なお、本ゲルには
IgG710mgが結合した。このゲルをカラムに充填し、吸着
カラム(3.2cm×2.5cm)を作製した 〔EPOの取得〕 原料液を調製するため、前記限外濾過装置を用いて700l
の貧血患者尿より、調製した全尿タンパク質粉末34g(7
92,000単位)をPBS 700mlに溶解し、外液60lのPBSに対
し、1夜透析を行い、遠心後得られた上清液に、2重量
%SDSとなるようにSDS粉末を添加した。100℃で3分間
加熱した後、4℃に冷却した。そして0℃で1晩放置し
た後遠心によりSDSを除去し、上清液700mlを得た。次
に、4℃で以下のカラム操作を行った。
前記で作成した抗体吸着カラム(3.2cm×2.5cm床容量20
ml)PBS200mlを70ml/hrで流し、次いで、0.2M酢酸と0.1
5M NaClとの混合液500mlを同じ流速で洗浄した後、さら
にPBS200mlを同様に流し、平衡化した。
ml)PBS200mlを70ml/hrで流し、次いで、0.2M酢酸と0.1
5M NaClとの混合液500mlを同じ流速で洗浄した後、さら
にPBS200mlを同様に流し、平衡化した。
このように前処理した吸着カラムに前記で調製した原料
液700mlを50ml/hrの流速で通した。次に、PBS1000ml、
0.5M NaClを含む10mM燐酸緩衝液(pH7.4)500ml、0.15M
NaCl500mlの順に65ml/hrでカラムを洗浄した後、0.2M
酢酸と0.15M NaClとの混合液を24ml/hrの流速で流し、
溶出液として100mlを得た。本溶出液中には、EPOタンパ
ク質が10mg(594,000単位)が含有されており、EPO比活
性は、59,400(単位/mgタンパク質)であった。
液700mlを50ml/hrの流速で通した。次に、PBS1000ml、
0.5M NaClを含む10mM燐酸緩衝液(pH7.4)500ml、0.15M
NaCl500mlの順に65ml/hrでカラムを洗浄した後、0.2M
酢酸と0.15M NaClとの混合液を24ml/hrの流速で流し、
溶出液として100mlを得た。本溶出液中には、EPOタンパ
ク質が10mg(594,000単位)が含有されており、EPO比活
性は、59,400(単位/mgタンパク質)であった。
さらに、次のようにしてゲル濾過を行った。前記溶出液
に対し、3.4Mトリス溶液4.7mlを加え中和後水に対し透
析した後、凍結乾燥を行った。次に、本凍結乾燥粉末を
0.15M NaClを含む10mM燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)3
mlに溶解した。予め前記と同じ緩衝液で平衡化したセフ
ァデックスG100充填カラム(1.2cm×150cm、床容積170m
l)に6ml/hrで前記溶液を通し、分子量による分画を行
い、高分子不純物を除去し、EPO活性画分を得た。本溶
液中にはEPOタンパク質が5.6mg(500,000単位)含有さ
れており、EPO比活性は、88,000(単位/mgタンパク質)
であった。
に対し、3.4Mトリス溶液4.7mlを加え中和後水に対し透
析した後、凍結乾燥を行った。次に、本凍結乾燥粉末を
0.15M NaClを含む10mM燐酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)3
mlに溶解した。予め前記と同じ緩衝液で平衡化したセフ
ァデックスG100充填カラム(1.2cm×150cm、床容積170m
l)に6ml/hrで前記溶液を通し、分子量による分画を行
い、高分子不純物を除去し、EPO活性画分を得た。本溶
液中にはEPOタンパク質が5.6mg(500,000単位)含有さ
れており、EPO比活性は、88,000(単位/mgタンパク質)
であった。
以上の結果ををまとめると、下記の第2表のとおりであ
る。
る。
第2表における処理品(B)に関するEPO比活性の88,00
0(単位/mgタンパク質)はマウス胎児肝細胞を用いたイ
ンビトロ法の3H−チミジン法又は59Fe法で測定した値で
あり、インビボ法の飢餓ラット法では、81,600(単位/m
gタンパク質)であった。また、処理品(B)についてS
DSポリアクリルアミド電気泳動法により純度検定を行っ
たが、不純タンパク質は認められなかった。
0(単位/mgタンパク質)はマウス胎児肝細胞を用いたイ
ンビトロ法の3H−チミジン法又は59Fe法で測定した値で
あり、インビボ法の飢餓ラット法では、81,600(単位/m
gタンパク質)であった。また、処理品(B)についてS
DSポリアクリルアミド電気泳動法により純度検定を行っ
たが、不純タンパク質は認められなかった。
なお、マウス胎児肝細胞を用いたインビトロ法は、Br.
J.Haematol.47,461−468(1981)に記載される方法で行
った。また飢餓ラット法は、Methods in Enzymology 3
7,109−121(1975)に記載される方法で行った。
J.Haematol.47,461−468(1981)に記載される方法で行
った。また飢餓ラット法は、Methods in Enzymology 3
7,109−121(1975)に記載される方法で行った。
上記の精製EPOを280nmの吸光度で測定し2.4mg/mlの濃度
の溶液を240μl、逆相HPLCに注入し、クロマトパター
ンを求めた。使用したカラムは、C4カラム(0.46×25c
m、バイダック社製)である。これを展開相としてアセ
トニトリル及び水(0.1重量%TFA含有)を使用し溶出し
た。280nmの吸収をモニターした。得られたパターンを
第1図に示す。この図が明かなように単一ピークのみが
得られ、タンパク質として純粋なEPOが得られたことが
確認できた。
の溶液を240μl、逆相HPLCに注入し、クロマトパター
ンを求めた。使用したカラムは、C4カラム(0.46×25c
m、バイダック社製)である。これを展開相としてアセ
トニトリル及び水(0.1重量%TFA含有)を使用し溶出し
た。280nmの吸収をモニターした。得られたパターンを
第1図に示す。この図が明かなように単一ピークのみが
得られ、タンパク質として純粋なEPOが得られたことが
確認できた。
第1図は、本発明の酸性糖タンパク質のHPLCの溶出パタ
ーンを示す。
ーンを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 V
Claims (2)
- 【請求項1】(i)貧血患者の尿を限外濾過にかけて濃
縮してエリスロポエチン活性を有する粗タンパク質を得
る工程、 (ii)このタンパク質を複数回クロマト処理して吸着と
溶出をくり返して順次エリスロポリエチン比活性の高い
タンパク質画分を得る工程、 (iii)得られたタンパク質で動物を免疫し、この動物
の脾臓細胞とミエローマ細胞とを細胞融合させて、ハイ
ブリドーマ細胞を作製し、このハイブリドーマ細胞にエ
リスロポエチンに結合せずエリスロポエチン画分にソジ
ウムドデシルサルフェート(以下、SDSという)電気泳
動において近接して低分子側に見出される免疫力の高い
主要タンパク質と結合するモノクローナル抗体を産生さ
せる工程、 (iv)このモノクローナル抗体を結合させたカラムクロ
マトに、工程(ii)で得られた粗精製エリスロポエチン
含有溶液を通過させ、エリスロポエチンに共存する免疫
力の強いタンパク質を除去する工程、 (v)通過液をSDS電気泳動処理してエリスロポエチン
に相当するバンドからタンパク質を抽出し、これを抗原
として動物を免疫し、この動物の脾臓細胞とミエローマ
細胞とを細胞融合させて、ハイブリドーマ細胞を作製
し、このハイブリドーマ細胞からエリスロポエチンに結
合するモノクローナル抗体を産生させる工程、 (vi)このモノクロナール抗体を吸着剤に吸着させる工
程、 (vii)不純物を含むエリスロポエチン含有原料にあら
かじめSDSを加え加熱処理し、ついでSDSを除去する工
程、 (viii)工程(Vii)の処理物を工程(Vi)で得られた
モノクローナル抗体吸着体にかけ、吸着させ、ついでこ
れを溶出する工程、 (ix)得られた溶出液をゲル濾過処理して得ることがで
き、高純度に精製され、高い比活性を持つエリスロポエ
チン。 - 【請求項2】工程(ii)におけるクロマト処理が、DEAE
−セルロース、フェニルセファロース、ヒドロキシルア
パタイト、セファデックスを充填したカラムによる処理
である特許請求の範囲第1項記載のエリスロポエチン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2142420A JPH0794476B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 高度に精製され、高い比活性をもつエリスロポエチン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2142420A JPH0794476B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 高度に精製され、高い比活性をもつエリスロポエチン |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58148779A Division JPH0794475B2 (ja) | 1983-08-16 | 1983-08-16 | 純粋なエリスロポエチンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04117400A JPH04117400A (ja) | 1992-04-17 |
JPH0794476B2 true JPH0794476B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=15314918
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2142420A Expired - Lifetime JPH0794476B2 (ja) | 1990-05-31 | 1990-05-31 | 高度に精製され、高い比活性をもつエリスロポエチン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794476B2 (ja) |
-
1990
- 1990-05-31 JP JP2142420A patent/JPH0794476B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
J.Biol.Chem.252(15),5558−5564(1977) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04117400A (ja) | 1992-04-17 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19931005 |