JPH0794298B2 - 紙送り用ロールの製造方法 - Google Patents
紙送り用ロールの製造方法Info
- Publication number
- JPH0794298B2 JPH0794298B2 JP63206587A JP20658788A JPH0794298B2 JP H0794298 B2 JPH0794298 B2 JP H0794298B2 JP 63206587 A JP63206587 A JP 63206587A JP 20658788 A JP20658788 A JP 20658788A JP H0794298 B2 JPH0794298 B2 JP H0794298B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- roll
- corrosion resistance
- metal alloy
- paper feed
- alloy
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
- Registering, Tensioning, Guiding Webs, And Rollers Therefor (AREA)
- ing And Chemical Polishing (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はOA機器等に用いられ、記録用の紙を移動するた
めに使用されるロールに関し、特にロール表面を高い摩
擦力を得るようにした紙送り用ロールの製造方法に関す
る。
めに使用されるロールに関し、特にロール表面を高い摩
擦力を得るようにした紙送り用ロールの製造方法に関す
る。
[従来の技術] 現在のOA機器の多くは、記録用のロール紙が装着されて
おり、その紙をロールによって送り出すようになってい
るが、紙の送り出しに際し、それに見合った送り出し装
置として、その駆動精度と共に、駆動中に前記紙が滑ら
ないようなロールを必要とした。
おり、その紙をロールによって送り出すようになってい
るが、紙の送り出しに際し、それに見合った送り出し装
置として、その駆動精度と共に、駆動中に前記紙が滑ら
ないようなロールを必要とした。
そこで、実開昭55-63339号には、ローラの耐久性を向上
させ、効率よく円滑に行う為、セラミックを表面コーテ
ィングして粗面状とする技術が開示されている。
させ、効率よく円滑に行う為、セラミックを表面コーテ
ィングして粗面状とする技術が開示されている。
また、実開昭63-1958号や実開昭63-1959号には表面に摩
擦抵抗を与える素材として、セラミックの粉体を混合す
る技術が開示されている。
擦抵抗を与える素材として、セラミックの粉体を混合す
る技術が開示されている。
また、特開昭63-134603号には素材に金属粉末を使用
し、これを圧縮成型することにより、前記成型時に出来
る表面の荒さを利用して摩擦力の高い小型機器用のプー
リとする技術が開示されている。
し、これを圧縮成型することにより、前記成型時に出来
る表面の荒さを利用して摩擦力の高い小型機器用のプー
リとする技術が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] 然し乍ら、かかる従来の技術にあっては、前記したセラ
ミックのように硬質のため耐久性の向上には大きな進歩
があるものの、素材として溶解するときに、それと同時
に混合する金属或は他の素材と比較して比重の差が大き
すぎ、そのため、混成中にセラミックの方が一方位置に
偏り、いわゆるアンカー効果が低いという傾向が現わ
れ、均一分散が望めないと同時にセラミックの脱離とい
う問題点があった。
ミックのように硬質のため耐久性の向上には大きな進歩
があるものの、素材として溶解するときに、それと同時
に混合する金属或は他の素材と比較して比重の差が大き
すぎ、そのため、混成中にセラミックの方が一方位置に
偏り、いわゆるアンカー効果が低いという傾向が現わ
れ、均一分散が望めないと同時にセラミックの脱離とい
う問題点があった。
また、セラミック自身硬度が高いため加工性が悪く、均
一な加工の必要性から量産性に欠けるという問題点も発
生した。
一な加工の必要性から量産性に欠けるという問題点も発
生した。
[課題を解決するための手段] 而して、本発明は、かかる従来のロールのもつ問題点を
有効に解決せんとして開発されたものであって、主素材
が同一金属からなる耐食性の大きい第1金属合金及び、
硬度が高く耐食性が小さい第2金属合金を混練した粉体
を所要のロール形状に圧粉成型して、焼成し、しかる後
に表面を腐食し、この腐食によって前記第1金属合金の
一部を表出して表面を凹凸状に形成し、凹凸状となった
前記表面の全体に薄膜の硬質皮膜体を被覆するよう構成
された紙送り用ロールの製造方法を特徴とするものであ
る。
有効に解決せんとして開発されたものであって、主素材
が同一金属からなる耐食性の大きい第1金属合金及び、
硬度が高く耐食性が小さい第2金属合金を混練した粉体
を所要のロール形状に圧粉成型して、焼成し、しかる後
に表面を腐食し、この腐食によって前記第1金属合金の
一部を表出して表面を凹凸状に形成し、凹凸状となった
前記表面の全体に薄膜の硬質皮膜体を被覆するよう構成
された紙送り用ロールの製造方法を特徴とするものであ
る。
[作用] 本発明は、主素材が同一の二種類の合金を使用すること
で燒結時に相互拡散し、セラミックスを分散材とした従
来の複合材料よりも凸部のアンカー効果が高く、用意に
離脱しない。
で燒結時に相互拡散し、セラミックスを分散材とした従
来の複合材料よりも凸部のアンカー効果が高く、用意に
離脱しない。
また、主素材が同一の耐食性の大きい第1金属合金と、
硬度が高く耐食性が小さい第2金属合金とを混合してロ
ール状とし、表面を腐食により耐食性の大きい第1金属
合金を表面にだし、かつ、摩擦力の差を補うために、表
面全体に薄膜の硬質皮膜体をコーティングするものであ
るから、素材自身の密度がほぼ均一であり、これによっ
てロール全体の面が何れも等しい凹凸面で形成される。
硬度が高く耐食性が小さい第2金属合金とを混合してロ
ール状とし、表面を腐食により耐食性の大きい第1金属
合金を表面にだし、かつ、摩擦力の差を補うために、表
面全体に薄膜の硬質皮膜体をコーティングするものであ
るから、素材自身の密度がほぼ均一であり、これによっ
てロール全体の面が何れも等しい凹凸面で形成される。
しかも、二種類の合金の主素材は同一金属であるため、
加工上特に注意する技術上の問題点をも有しないため分
散能力がよく、従って摩擦能力の優れたロールとするこ
とが出来る。
加工上特に注意する技術上の問題点をも有しないため分
散能力がよく、従って摩擦能力の優れたロールとするこ
とが出来る。
[実施例] 以下、本発明の一実施例について詳細に説明する。
本実施例にかかるロールの素材としては、例としてアル
ミニウム合金が使用される。
ミニウム合金が使用される。
即ち、第1図に示される様に、本ロール1は耐食性の大
きい第1金属合金としてのアルミニウム合金3と、硬度
が高く耐食性は小さい第2合金としてのアルミニウム合
金2との混合粉体を所要形状に圧粉成型したあと表面を
腐食し、前記腐食によって耐食性の大きいアルミニウム
合金3の一部を表出し、この腐食により凹凸状となった
前記表面の全体に薄膜の硬質皮膜体4を被覆したもので
ある。
きい第1金属合金としてのアルミニウム合金3と、硬度
が高く耐食性は小さい第2合金としてのアルミニウム合
金2との混合粉体を所要形状に圧粉成型したあと表面を
腐食し、前記腐食によって耐食性の大きいアルミニウム
合金3の一部を表出し、この腐食により凹凸状となった
前記表面の全体に薄膜の硬質皮膜体4を被覆したもので
ある。
前記耐食性の大きい第1金属合金3としては、マグネシ
ウムを含有したアルミニウム合金が、また、硬度が高く
耐食性は小さい第2金属合金2としては、銅を含有した
アルミニウム合金が適している。
ウムを含有したアルミニウム合金が、また、硬度が高く
耐食性は小さい第2金属合金2としては、銅を含有した
アルミニウム合金が適している。
前記二種類の、それぞれの合金は細かい粉体に加工さ
れ、第2図のように混練されるが、この混合については
ほぼ両者を半々づつとするか、或るいはマグネシウムを
含有した耐食性の大きいアルミニウム合金3を多くす
る。
れ、第2図のように混練されるが、この混合については
ほぼ両者を半々づつとするか、或るいはマグネシウムを
含有した耐食性の大きいアルミニウム合金3を多くす
る。
そして、必要とする寸法大きさのロール形状に圧粉成型
したあと、加熱して焼結合金として加工され複合材料と
なる。
したあと、加熱して焼結合金として加工され複合材料と
なる。
前記した材料によれば、両者がいずれもアルミニウムを
主体とした材料であるため、密度差がなく、従って均一
に分散すると共に焼結過程での粒子相互間の拡散により
粒子相互の結合力が、強く固着された材料となる。
主体とした材料であるため、密度差がなく、従って均一
に分散すると共に焼結過程での粒子相互間の拡散により
粒子相互の結合力が、強く固着された材料となる。
また、上記従来例のように分散材がセラミックス及び金
属間化合物の場合は、脆いため、機械加工中に粉砕し、
使用中に脱落する問題があったが、本実施例では、分散
材としてのアルミニウム合金3は、靱性が大きいため、
機械加工中に粉砕することがなく、使用中に脱落するこ
とがなくなる。
属間化合物の場合は、脆いため、機械加工中に粉砕し、
使用中に脱落する問題があったが、本実施例では、分散
材としてのアルミニウム合金3は、靱性が大きいため、
機械加工中に粉砕することがなく、使用中に脱落するこ
とがなくなる。
次に、外部表面を円筒体に機械加工して滑り面としたあ
と、本材料の主成分がアルミニウムのため可性ソーダに
より表面の腐食を行う。
と、本材料の主成分がアルミニウムのため可性ソーダに
より表面の腐食を行う。
第2図は機械加工した状態を、第3図は腐食した後の状
態を示している。
態を示している。
前記した硬度の大きいアルミニウム合金2は耐食性が弱
いため、腐食が進行するが、他方の耐食性の大きいアル
ミニウム合金3はそのままの状態で保持される。
いため、腐食が進行するが、他方の耐食性の大きいアル
ミニウム合金3はそのままの状態で保持される。
この時、表面は凹凸状となり耐食性の大きいアルミニウ
ム合金3の部分のみが、凸状に残置する。
ム合金3の部分のみが、凸状に残置する。
これにより、摩擦面が形成されるのであるが、耐食性の
大きいマグネシウムの含有したアルミニウム合金3は強
度が低い為に、表面全体の保護が必要となる。
大きいマグネシウムの含有したアルミニウム合金3は強
度が低い為に、表面全体の保護が必要となる。
そのため、表面全体をアルマイト処理することにより硬
質皮膜体4を形成して補強することになる。
質皮膜体4を形成して補強することになる。
なお、硬質皮膜体4としては、アルマイト以外に化学的
にNi−P塗膜をつけてもよい。
にNi−P塗膜をつけてもよい。
かくて、二種類のアルミ合金は完全に同化してロールを
形成するが、高摩擦を得る為の突出部としてのアルミニ
ウム合金3が表面に均一に配置されているため、紙を送
り出すときには、平面状の表面をもつ突出部にリードさ
れて精度の高い送り機構となる。
形成するが、高摩擦を得る為の突出部としてのアルミニ
ウム合金3が表面に均一に配置されているため、紙を送
り出すときには、平面状の表面をもつ突出部にリードさ
れて精度の高い送り機構となる。
また、全体表面が硬質皮膜体4により硬質に被覆されて
いるため、耐久性は高く、これにより硬度、精度、送り
機構の不具合が発生することはない。
いるため、耐久性は高く、これにより硬度、精度、送り
機構の不具合が発生することはない。
[発明の効果] 以上の如く構成された本発明では以下の効果を奏し得
る。
る。
(1)主素材が同一素材からなる二種類の金属合金を使
用しているため、焼結過程での粒子相互間の拡散により
粒子相互の結合力が強く、特に凸部が強固に固着された
ものとなる。
用しているため、焼結過程での粒子相互間の拡散により
粒子相互の結合力が強く、特に凸部が強固に固着された
ものとなる。
(2)従来の銅−アルミ、もしくはセラミック−アルミ
等の複合材に比較して両成分の比重差が極めて小さく、
均一に分散させることができ、摩擦能力の優れたロール
を提供しうる。
等の複合材に比較して両成分の比重差が極めて小さく、
均一に分散させることができ、摩擦能力の優れたロール
を提供しうる。
(3)分散材としての第1金属合金は、靱性が大きいた
め、機械加工中に粉砕することがなく、使用中に脱落す
ることがなくなる。
め、機械加工中に粉砕することがなく、使用中に脱落す
ることがなくなる。
(4)腐食能力の差を利用することにより、表面に凹凸
を形成し、これにより摩擦力を得るものであるから、最
も重要な凹凸形状の均一化がえられ、製品価値の向上に
貢献できた。
を形成し、これにより摩擦力を得るものであるから、最
も重要な凹凸形状の均一化がえられ、製品価値の向上に
貢献できた。
第1図は本発明になる紙送り用ロールの概念図を示し、
第2図は二種類のアルミニウム合金を混合して固定した
あと、機械加工により表面を活性した状態図を示し、第
3図は最後にアルマイト等の硬質被覆をした状態図を示
したものである。 1……紙送り用ロール、2……第2金属合金、3……第
1金属合金、4……硬質被覆体
第2図は二種類のアルミニウム合金を混合して固定した
あと、機械加工により表面を活性した状態図を示し、第
3図は最後にアルマイト等の硬質被覆をした状態図を示
したものである。 1……紙送り用ロール、2……第2金属合金、3……第
1金属合金、4……硬質被覆体
Claims (1)
- 【請求項1】主素材が同一金属からなる耐食性の大きい
第1金属合金及び、硬度が高く耐食性が小さい第2金属
合金を混練した粉体を所要のロール形状に圧粉成型し
て、焼成し、しかる後に表面を腐食し、この腐食によっ
て前記第1金属合金の一部を表出して表面を凹凸状に形
成し、凹凸状となった前記表面の全体に薄膜の硬質皮膜
体を被覆したことを特徴とする紙送り用ロールの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63206587A JPH0794298B2 (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 紙送り用ロールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63206587A JPH0794298B2 (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 紙送り用ロールの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0256350A JPH0256350A (ja) | 1990-02-26 |
JPH0794298B2 true JPH0794298B2 (ja) | 1995-10-11 |
Family
ID=16525873
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63206587A Expired - Lifetime JPH0794298B2 (ja) | 1988-08-19 | 1988-08-19 | 紙送り用ロールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794298B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5578324B2 (ja) * | 2010-11-16 | 2014-08-27 | 住友電気工業株式会社 | マグネシウム合金部材 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61162453A (ja) * | 1985-01-09 | 1986-07-23 | Nippon Tenshiyashi Kk | 金属製ロ−ラ |
CA1287245C (en) * | 1985-12-20 | 1991-08-06 | Union Carbide Corporation | Wear-resistant laser-engraved metallic carbide surfaces for friction rolls for working elongate members, methods for producing same andmethods for working elongate members |
JPS63160967A (ja) * | 1986-12-20 | 1988-07-04 | Kato Hatsujo Kaisha Ltd | 紙送り用ロ−ラ−及びその製造方法 |
-
1988
- 1988-08-19 JP JP63206587A patent/JPH0794298B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0256350A (ja) | 1990-02-26 |
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