JPH0794259A - 絶縁被覆された発熱体 - Google Patents
絶縁被覆された発熱体Info
- Publication number
- JPH0794259A JPH0794259A JP5259394A JP25939493A JPH0794259A JP H0794259 A JPH0794259 A JP H0794259A JP 5259394 A JP5259394 A JP 5259394A JP 25939493 A JP25939493 A JP 25939493A JP H0794259 A JPH0794259 A JP H0794259A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heating element
- insulation
- composition
- ethylene
- coating layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Surface Heating Bodies (AREA)
- Resistance Heating (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】絶縁被覆層を有する発熱体においては、上記被
覆層の硬度が大きいためにその作業性が悪く、クラック
が発生する。この難点を解消することである。 【構成】ポリ塩化ビニルにポリウレタン、NBR及びE
VAの少なくとも1種を配合した組成物で上記絶縁被覆
層を形成すること。
覆層の硬度が大きいためにその作業性が悪く、クラック
が発生する。この難点を解消することである。 【構成】ポリ塩化ビニルにポリウレタン、NBR及びE
VAの少なくとも1種を配合した組成物で上記絶縁被覆
層を形成すること。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁被覆された発熱体に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】発熱体に絶縁被覆層を形成するために使
用されてきた組成物としてはポリエチレンやポリプロピ
レン等を主体とする組成物があるが、このような組成物
で発熱体を絶縁被覆すると、この組成物が硬いために施
工時の作業性が悪いばかりでなく、クラック等が生じ使
用不能となることが多い。
用されてきた組成物としてはポリエチレンやポリプロピ
レン等を主体とする組成物があるが、このような組成物
で発熱体を絶縁被覆すると、この組成物が硬いために施
工時の作業性が悪いばかりでなく、クラック等が生じ使
用不能となることが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明が解
決しようとする課題は従来の発熱体用絶縁被覆層として
使用する組成物の上記難点を解消し、ひいては作業性の
優れたクラック発生の少ない絶縁被覆された発熱体を開
発することである。
決しようとする課題は従来の発熱体用絶縁被覆層として
使用する組成物の上記難点を解消し、ひいては作業性の
優れたクラック発生の少ない絶縁被覆された発熱体を開
発することである。
【0004】この課題を解決するために本発明者は研究
を続けてきたが、この研究において軟質絶縁材料をこの
種発熱体用絶縁被覆組成物として使用してみようとの着
想に至り、実際に軟質塩化ビニル樹脂即ち塩化ビニル樹
脂(以下PVCという)に液状可塑剤を配合した組成物
を発熱体に被覆した。その結果後記比較例として示すご
とく使用した可塑剤が発熱体に移行し、発熱体を膨張さ
せ、このために発熱体を構成するカーボン粒子間の距離
が広くなり、発熱体の抵抗値が非常に大きくなり、実用
上ほとんど使用できないということが判明した。
を続けてきたが、この研究において軟質絶縁材料をこの
種発熱体用絶縁被覆組成物として使用してみようとの着
想に至り、実際に軟質塩化ビニル樹脂即ち塩化ビニル樹
脂(以下PVCという)に液状可塑剤を配合した組成物
を発熱体に被覆した。その結果後記比較例として示すご
とく使用した可塑剤が発熱体に移行し、発熱体を膨張さ
せ、このために発熱体を構成するカーボン粒子間の距離
が広くなり、発熱体の抵抗値が非常に大きくなり、実用
上ほとんど使用できないということが判明した。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記事実に鑑みさらに研
究をおし進めた結果、PVCにウレタン、ニトリルブタ
ジエンゴム(以下NBRという)及びエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(以下EVAという)の少なくとも1種を
配合した絶縁組成物が、発熱体全体の可塑性を犠牲にせ
ず所期の目的を達成できることを見いだした。即ち上記
組成物を発熱体用絶縁被覆組成物として使用すると、適
度な柔軟性を有する絶縁被覆層が発熱体上に形成でき、
また抵抗値の変化もないことが判明した。
究をおし進めた結果、PVCにウレタン、ニトリルブタ
ジエンゴム(以下NBRという)及びエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(以下EVAという)の少なくとも1種を
配合した絶縁組成物が、発熱体全体の可塑性を犠牲にせ
ず所期の目的を達成できることを見いだした。即ち上記
組成物を発熱体用絶縁被覆組成物として使用すると、適
度な柔軟性を有する絶縁被覆層が発熱体上に形成でき、
また抵抗値の変化もないことが判明した。
【0006】
【発明の作用並びに構成】本発明において絶縁被覆層を
形成するために使用する組成物は、PVCにウレタン、
NBR及びEVAの少なくとも1種を配合したものであ
る。その配合割合はPVC100重量部に対し、ウレタ
ン、NBR及びEVAの少なくとも1種が70〜200
重量部、好ましくは120〜200重量部程度である。
形成するために使用する組成物は、PVCにウレタン、
NBR及びEVAの少なくとも1種を配合したものであ
る。その配合割合はPVC100重量部に対し、ウレタ
ン、NBR及びEVAの少なくとも1種が70〜200
重量部、好ましくは120〜200重量部程度である。
【0007】使用するウレタンとしてはたとえば、ラク
トン系、アジペート系、エーテル系の塩化ビニル改質用
熱可塑性ウレタン、たとえば「パンデックスT5000
(DIC)」、「タケラック1040(武田薬品)」の
ごときものであり、NBRは塩化ビニル改質用中高ニト
リル、たとえば「JSRPN30A」、「同N230S
(日本合成ゴム)」、「ニポールHF−21(日本ゼオ
ン)」、またEVAは酢酸ビニル含量が30%以上のE
VA、たとえば「エバスル450P(DIC)」、「エ
ルバロイ741(デュポン)」、「レバプレン450
(バイエル)」が好ましく使用される。
トン系、アジペート系、エーテル系の塩化ビニル改質用
熱可塑性ウレタン、たとえば「パンデックスT5000
(DIC)」、「タケラック1040(武田薬品)」の
ごときものであり、NBRは塩化ビニル改質用中高ニト
リル、たとえば「JSRPN30A」、「同N230S
(日本合成ゴム)」、「ニポールHF−21(日本ゼオ
ン)」、またEVAは酢酸ビニル含量が30%以上のE
VA、たとえば「エバスル450P(DIC)」、「エ
ルバロイ741(デュポン)」、「レバプレン450
(バイエル)」が好ましく使用される。
【0008】本発明組成物にはその他の通常の添加剤が
必要に応じ適宜配合されてもよく、この際の添加剤とし
てはたとえば安定剤、老化防止剤、加工助剤、着色剤、
難燃剤等を例示できる。
必要に応じ適宜配合されてもよく、この際の添加剤とし
てはたとえば安定剤、老化防止剤、加工助剤、着色剤、
難燃剤等を例示できる。
【0009】本発明の発熱体は基本的には上記特定の組
成物からなる絶縁被覆層が発熱体上に形成されたもので
ある。従って発熱体上に上記特定組成物の絶縁被覆層が
形成されている限り、全て本発明の絶縁体に包含され、
発熱体の形状、使用場所等に応じて適宜な厚さや形状で
絶縁被覆層を形成すればよい。
成物からなる絶縁被覆層が発熱体上に形成されたもので
ある。従って発熱体上に上記特定組成物の絶縁被覆層が
形成されている限り、全て本発明の絶縁体に包含され、
発熱体の形状、使用場所等に応じて適宜な厚さや形状で
絶縁被覆層を形成すればよい。
【0010】この際の発熱体としては、導電性カーボ
ン、黒鉛等を樹脂に分散させてなるカーボン型発熱体を
代表例として挙げることができるが、その他たとえばグ
ラフトカーボン発熱体、銅、アルミニウム、ステンレス
スチールのような金属粉を樹脂に分散させた発熱体、金
属繊維、カーボン繊維等の導電繊維を樹脂をバインダー
として用いてシート化或いは線材化した発熱体も使用で
きる。ここで樹脂としてはゴムやプラスチックス等が広
く用いられ、特にポリエチレン、EVA、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)、ポリプロピレ
ン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ET
FE)のような融点を有する結晶性ポリマーを非架橋
で、或いは架橋して用いると、有機発熱体として有用で
ある。
ン、黒鉛等を樹脂に分散させてなるカーボン型発熱体を
代表例として挙げることができるが、その他たとえばグ
ラフトカーボン発熱体、銅、アルミニウム、ステンレス
スチールのような金属粉を樹脂に分散させた発熱体、金
属繊維、カーボン繊維等の導電繊維を樹脂をバインダー
として用いてシート化或いは線材化した発熱体も使用で
きる。ここで樹脂としてはゴムやプラスチックス等が広
く用いられ、特にポリエチレン、EVA、エチレン−エ
チルアクリレート共重合体(EEA)、ポリプロピレ
ン、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ET
FE)のような融点を有する結晶性ポリマーを非架橋
で、或いは架橋して用いると、有機発熱体として有用で
ある。
【0011】本発明の代表的な一具体例は図1に示すご
とき構造のものであり、同図中(1)は本発明の絶縁被
覆層、(2)はカーボン発熱体、(3)は電極である。
とき構造のものであり、同図中(1)は本発明の絶縁被
覆層、(2)はカーボン発熱体、(3)は電極である。
【0012】絶縁被覆層を発熱体上に形成する手段自体
もなんら限定されず、所定の接着強度を有して発熱体上
に被覆層が形成できる手段であればよい。たとえば予め
上記組成物をシート乃至フィルム化し、これを発熱体上
に接着してもよく、或いは発熱体上に上記組成物を直接
被覆してもよい。
もなんら限定されず、所定の接着強度を有して発熱体上
に被覆層が形成できる手段であればよい。たとえば予め
上記組成物をシート乃至フィルム化し、これを発熱体上
に接着してもよく、或いは発熱体上に上記組成物を直接
被覆してもよい。
【0013】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を説
明する。但し部とあるは重量部を示す。
明する。但し部とあるは重量部を示す。
【0014】実施例1〜3及び比較例1 表1に示す所定の成分を所定量配合し、二本ロール、1
80〜200℃の条件下、20分間充分混練して絶縁組
成物を製造した。得られた各組成物を発熱体に適用し、
その柔軟性と抵抗値の変化を測定した。この結果を表1
に示す。但し使用した発熱体は融点を有する結晶性ポリ
マー、EEAにカーボンブラックを配合し、電子線照射
架橋したシートであり、電極間距離200m、長さ10
0mm、厚さ 0.5mmであり、また特性は夫々以下の方法に
よった。
80〜200℃の条件下、20分間充分混練して絶縁組
成物を製造した。得られた各組成物を発熱体に適用し、
その柔軟性と抵抗値の変化を測定した。この結果を表1
に示す。但し使用した発熱体は融点を有する結晶性ポリ
マー、EEAにカーボンブラックを配合し、電子線照射
架橋したシートであり、電極間距離200m、長さ10
0mm、厚さ 0.5mmであり、また特性は夫々以下の方法に
よった。
【0015】柔軟性 JIS K6301硬さ試験A形により測定した。
【0016】抵抗値 上記発熱体の両面にフィルム化した組成物(厚み 1.0m
m)を図2に示すごとく挟み、20kgの荷重で60℃×
5日の条件で抵抗値の変化を測定した。但し同図中(1
1)は発熱体、(12)はフィルム化した組成物を示
す。またAは電極間距離、Bは長さを示す。
m)を図2に示すごとく挟み、20kgの荷重で60℃×
5日の条件で抵抗値の変化を測定した。但し同図中(1
1)は発熱体、(12)はフィルム化した組成物を示
す。またAは電極間距離、Bは長さを示す。
【0017】
【表1】
【0018】(1):ビニカ37H(三菱モンサント) (2):パンテックスT5000(大日本インキ) (3):PN30A(日本合成ゴム) (4):エバスレン450P(大日本インキ) (5):DOP(ジオクチルホスフェート) (6):グレックMP−572F(大日本インキ) (7):エポサイザーW−109gL(大日本インキ) (8):メタブレン9530A(三菱レーヨン)
【0019】上記表1から明らかな通り、本発明発熱体
就中絶縁被覆層は適度な柔軟性を有し、また抵抗値も特
に大きく増加することなく発熱体として極めて優れたも
のである。
就中絶縁被覆層は適度な柔軟性を有し、また抵抗値も特
に大きく増加することなく発熱体として極めて優れたも
のである。
【図1】本発明発熱体の一例を示す図面である。
【図2】発熱体絶縁被覆層の抵抗値を測定する際の模擬
的な説明図である。
的な説明図である。
(1)…絶縁被覆層 (2)…カーボン電極 (3)…電極 (11)…発熱体 (12)…フィルム化した組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古川 清志 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】ポリ塩化ビニルにポリウレタン、ニトリル
ブタジエンゴム及びエチレン−酢酸ビニル共重合体の少
なくとも1種を配合してなる絶縁被覆層を有する発熱
体。 - 【請求項2】ポリ塩化ビニル100重量部に対し、ポリ
ウレタン、ニトリルブタジエンゴム及びエチレン−酢酸
ビニル共重合体EVAの少なくとも1種が70〜200
重量部混合された請求項1に記載の発熱体。 - 【請求項3】上記絶縁被覆層がシート状である請求項1
または2の発熱体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5259394A JPH0794259A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 絶縁被覆された発熱体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5259394A JPH0794259A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 絶縁被覆された発熱体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0794259A true JPH0794259A (ja) | 1995-04-07 |
Family
ID=17333529
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5259394A Pending JPH0794259A (ja) | 1993-09-21 | 1993-09-21 | 絶縁被覆された発熱体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0794259A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090051196A1 (en) * | 2006-03-29 | 2009-02-26 | Matsushita Electric Industrial., Ltd. | Sheet heating element and seat making use of the same |
-
1993
- 1993-09-21 JP JP5259394A patent/JPH0794259A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20090051196A1 (en) * | 2006-03-29 | 2009-02-26 | Matsushita Electric Industrial., Ltd. | Sheet heating element and seat making use of the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040303 |