JPH0794108A - カラー受像管 - Google Patents

カラー受像管

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Publication number
JPH0794108A
JPH0794108A JP24022493A JP24022493A JPH0794108A JP H0794108 A JPH0794108 A JP H0794108A JP 24022493 A JP24022493 A JP 24022493A JP 24022493 A JP24022493 A JP 24022493A JP H0794108 A JPH0794108 A JP H0794108A
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JP
Japan
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mask
divided
shadow mask
phosphor screen
picture tube
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Application number
JP24022493A
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English (en)
Inventor
Koji Nishimura
孝司 西村
Kazuyuki Kiyono
和之 清野
Toru Takahashi
亨 高橋
Yuji Haraguchi
雄次 原口
Eiji Kanbara
英治 蒲原
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Electrodes For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 実質的に矩形状の平坦なフェースプレート1
の内面に形成された蛍光体スクリーン8 を複数個の電子
銃11から放出される電子ビームにより複数個の領域R1,R
20に分割して走査するカラー受像管において、シャドウ
マスク9 を、上記領域に対応する部分を多数の電子ビー
ム通過孔の形成された有効部とし、この有効部が非有効
部を介して垂直方向に複数個繋がった平坦な分割マスク
を水平方向に複数個並列配置し、各分割マスクに垂直方
向の張力を加えた状態でこの分割マスクの垂直方向両端
部をマスク固定手段16,17 により保持するとともに、各
分割マスクの非有効部に各分割マスクの平坦度を矯正す
る矯正部19を設けた。 【効果】 各分割マスクを平坦に保ち、蛍光体スクリー
ンとシャドウマスクとの間隔を高精度に設定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管に係
り、特に実質的に矩形状の平坦なフェースプレートの内
面に形成された蛍光体スクリーンに対して平坦なシャド
ウマスクを高精度に保持するようにしたカラー受像管に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年高品位放送あるいはこれにともなう
大画面をもつ高解像度受像管に対して種々の検討がなさ
れている。一般に受像管の高解像度化を達成するために
は、蛍光体スクリーン上の電子ビームのスポット径を小
さくしなければならない。
【0003】これに対して、従来より電子銃の電極構造
の改良あるいは電子銃自体の大口径化、伸長化などが図
られてきたが、未だ十分な成果が得られていない。これ
は、大形管になるにしたがって、電子銃から蛍光体スク
リーンまでの距離が長くなり、電子レンズの倍率が大き
くなりすぎることが最大の原因である。したがって高解
像度を実現するためには、電子銃から蛍光体スクリーン
までの距離(奥行き)を短縮することが重要である。ま
たこの場合、広角偏向にすると、画面中央と周辺との倍
率差の増大をまねく。そのため、広角偏向にすること
は、高解像度化にとって得策ではない。
【0004】そのため、従来より独立した小形の受像管
を複数個配置して高解像度大画面にする方法が、特開昭
48−90428号公報、特開昭49−21019号公
報、実開昭53−117130号公報などに開示されて
いる。この種の方法は、屋外などに配置される分割数の
多い巨大画面の表示には有効であるが、画面サイズが4
0インチ程度の中規模の大画面を表示する場合は、各領
域間の画面の接続部が目立ち、目障りな画像を再生す
る。したがって家庭用テレビ受像機として使用する場合
や計算機利用設計(CAD)における図形表示用の端末
機として使用する場合は、その画面の接続部が致命的な
欠陥となる。
【0005】これに対して、米国特許第3,071,7
06号明細書、実公昭39−25641号公報、特公昭
42−4928号公報、特公昭50−17167号公報
などには、複数個の独立した受像管の蛍光体クリーンを
一体化した構造のものが開示されている。この一体化構
造の蛍光体スクリーンをもつ受像管は、蛍光体スクリー
ンの形成されたフェースプレート、このフェースプレー
トに対向して配置されたリアプレート、このリアプレー
トに隣接する複数のファンネルにより真空外囲器が構成
されている。
【0006】しかしこのような構造では、スクリーン面
が大形になると、大気圧荷重に耐えられるようにフェー
スプレートやリアプレートの肉厚を厚くしなければなら
ず、また管軸方向に大きな曲率をもたせることも必要と
なる。その結果、外囲器の重量が重くなる。さらにフェ
ースプレートの曲率が大きくなると、画面が見にくいも
のとなる。さらにまた蛍光体スクリーンとネック内に封
入される電子銃との距離が大きくなり、電子レンズが倍
率的に好ましくないものとなる。
【0007】上記一体化構造の蛍光体スクリーンをもつ
受像管の問題点を解決する受像管として、特開平5−3
6363号公報には、フェースプレートを平坦にし、そ
のフェースプレートの内面に形成された一体化構造の蛍
光体スクリーンを複数の電子銃から放出される電子ビー
ムにより複数の領域に分割して走査するようにした受像
管が示されている。この受像管では、その平坦なフェー
スプレートに加わる大気圧荷重を支えるために、外囲器
の内側に支持体が配置されている。
【0008】しかしこのような構造をシャドウマスクを
有するカラー受像管に適用しようとすると、蛍光体スク
リーンに対向して配置されるシャドウマスクも平坦にし
なければならないため、つぎのような問題が生ずる。
【0009】第1に、シャドウマスクの係止方法が問題
となる。従来のカラー受像管のようにフェースプレート
が球面状をなすものでは、シャドウマスクも球面状に成
形される。したがってその周辺部に強度の高いフレーム
を取付けることにより、シャドウマスクに実用可能な機
械的強度を付与することができ、これをフェースプレー
トの内面に形成される蛍光体スクリーンに対向して、所
定の関係に配置することも容易となる。しかしフェース
プレートが平坦な場合は、シャドウマスクも平坦としな
ければならないため、機械的強度が十分でなくなり、従
来のシャドウマスクのように周辺部にフレームを取付け
て補強しても、蛍光体スクリーンと所定の関係に配置す
ることは容易でない。
【0010】一般に平坦もしくは一方向にのみ曲率をも
つ円筒状のシャドウマスクについては、これに張力をか
けた状態で強度の高いフレームに取付けることにより、
十分な機械的強度が付与でき、かつそのフレームを介し
て蛍光体スクリーンと所定の関係に配置することができ
る。このようなカラー受像管として、フェースプレート
に大きな1個のファンネルを接続したものが、特開平2
−158544号公報に示されている。
【0011】しかしこのような構造では、画面の大型化
にともなって、シャドウマスクに必要な張力を増大させ
なければならないため、より強度の高いフレームが必要
となり、カラー受像管の重量増加をまねく。しかもフレ
ームを介してシャドウマスクをフェースプレートに係止
する係止手段が複雑となる。また係止手段を設けるため
の十分なスペースが必要となる、などの不都合が生ず
る。
【0012】第2に、シャドウマスクの架設精度が問題
となる。通常カラー受像管の蛍光体スクリーンは、写真
印刷法により、カラー受像管に組込まれるシャドウマス
クを露光マスクとして、フェースプレートの内面に塗布
形成された蛍光体スラリなどのスクリーン形成部材層を
露光することにより形成される。したがってシャドウマ
スクとフェースプレート内面との間隔(q値)が所定値
からずれると、蛍光体スクリーンを構成する蛍光体層の
配列間隔は、その影響を受けるが、蛍光体スクリーン全
面での連続性には影響しない。しかし一体化構造の蛍光
体スクリーンを複数個の領域に分割して走査するカラー
受像管では、シャドウマスクは、上記複数個の領域に対
応して、多数の電子ビーム通過孔の形成されている有効
部が電子ビーム通過孔の形成されていない非有効部を介
して複数個繋がった構造であるため、蛍光体スクリーン
は、隣接領域間でq値の影響を受ける。q値が所定値よ
り大きいときは、隣接領域間で蛍光体層が重複し、q値
が所定値より小さいときは、隣接領域間で蛍光体層間に
隙間ができる。
【0013】また蛍光体スクリーンをフォトマスクなど
を用いてマスターマスク法により形成する場合も、q値
は正確に設定しなければならない。これは、マスターマ
スク法によれば、連続性の蛍光体スクリーンを精度よく
形成することはできるが、q値がずれると、カラー受像
管に組立てた場合、電子ビームが蛍光体層に正しくラン
ディングしない、いわゆるミスランディングが生ずる。
また隣接領域間でラスターが重複したり、隙間が生じた
りする。
【0014】さらに蛍光体スクリーンの形成とは別に、
q値の必要精度は、水平偏向角度やシャドウマスクの電
子ビーム通過孔の配列ピッチにもよるが、概ね0.05
mm程度である。これは、従来のカラー受像管において必
要とするq値の必要精度が0.5mm程度であることと比
較して、きわめて高精度の設定が必要であることを示し
ている。そのため、平坦なフェースプレートの内面に形
成された一体化構造の蛍光体スクリーンを複数個の領域
に分割して走査するカラー受像管では、シャドウマスク
を既知の手段により架設することは、実質的に不可能で
ある。
【0015】第3に、シャドウマスクの変形および振動
が問題となる。平坦なシャドウマスクは、変形や振動に
弱い。シャドウマスクが変形すると、q値がずれるた
め、ミスランディングが生ずる。またシャドウマスクが
振動すると、その振動の期間q値がずれるため、同様に
ミスランディングが生ずる。
【0016】第4に、平坦なシャドウマスクに、機械的
強度を付与するため、一方向に張力を加えたとき生ずる
変形の問題がある。この張力による変形は、特開平2−
148544号公報などに開示されているグリット素体
が多数並列された、いわゆるグリットマスクでは、その
グリット素体の方向に張力を加えても問題とならない
が、グリット素体が間欠的あるいは一部分で連結された
マスクでは、張力方向と直交する方向に反りが生ずる。
そしてこの反りによりq値が部分的に変化し、ミスラン
ディングが生ずる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、平坦な
フェースプレートの内面に形成された一体化構造の蛍光
体スクリーンを複数個の領域に分割して走査するカラー
受像管については、蛍光体スクリーンに対向して配置さ
れるシャドウマスクも平坦にしなければならないため、
シャドウマスクの係止方法、シャドウマスクの架設精
度、シャドウマスクの変形や振動、シャドウマスクに張
力を加えた場合の反りなどが問題となる。さらにカラー
受像管が大形になると、シャドウマスクを高精度に架設
することがきわめて困難となる。またそのマスク架設手
段を簡易化、軽量化することも困難となるという問題が
ある。
【0018】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、平坦なシャドウマスクを高精度に
架設でき、かつシャドウマスクを支持するマスク架設手
段を簡単かつ軽量化し、変形や振動に強いカラー受像管
を構成することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】実質的に矩形状の平坦な
フェースプレートの内面に形成された蛍光体スクリーン
を複数個の電子銃から放出される電子ビームにより複数
個の領域に分割して走査するカラー受像管において、蛍
光体スクリーンと対向するシャドウマスクを、上記領域
に対応する部分を多数の電子ビーム通過孔の形成された
有効部とし、この有効部が電子ビーム通過孔の形成され
ない非有効部を介して垂直方向に複数個繋がった平坦な
分割マスクにより構成し、この分割マスクを水平方向に
複数個並列配置し、この各分割マスクに垂直方向の張力
を加えた状態でこの分割マスクの垂直方向両端部をマス
ク架設手段により保持するとともに、各分割マスクの有
効部間の非有効部において各分割マスクの平坦度を矯正
する矯正部を設けた。
【0020】
【作用】上記のように、シャドウマスクを複数個の分割
マスクで構成し、マスク架設手段によりその各分割マス
クに垂直方向の張力を加えた状態で保持するとともに、
各分割マスクの有効部間の非有効部において、各分割マ
スクの平坦度を矯正する矯正部を設けると、垂直方向の
張力を加えたことにより生ずる分割マスクの反りを矯正
し、各分割マスクを高精度に平坦に保つことができ、蛍
光体スクリーンに対してシャドウマスクを所要の間隔に
高精度に設定することができる。しかもシャドウマスク
の変形や振動を低減することができる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0022】図1にその一実施例であるカラー受像管の
全体の構成を、図2にそのカラー受像管を分解して示
す。このカラー受像管は、実質的に矩形状の平坦なフェ
ースプレート1と、このフェースプレート1の周縁部に
接合され、フェースプレート1に対して実質的に垂直に
延在する側壁2と、この側壁2を介してフェースプレー
ト1と平行に対向して接合された実質的に矩形状の平坦
なリアプレート3と、このリアプレート3に接合された
複数個のファンネル4とからなる真空外囲器5を有す
る。その複数個のファンネル4は、それぞれリアプレー
ト3に形成された複数個の開孔6のまわりに接合され、
図示例では、水平方向(X方向)に5個、垂直方向(Y
方向)に4個、計20個のファンネル4が接合されてい
る。
【0023】上記フェースプレート1の内面には、青、
緑、赤に発光する垂直方向に細長いストライプ状の3色
蛍光体層が水平方向に規則的に並列配置され、この3色
蛍光体層間を埋込むようにブラックストライプ層が設け
られた一体化構造の蛍光体スクリーン8が形成されてい
る。そしてこの蛍光体スクリーン8に対向して、その内
側に後述するシャドウマスク9が配置されている。一
方、複数個のファンネル4の各ネック10内にそれぞれ
電子銃11が配設されている。さらにフェースプレート
1とリアプレート3との間に、フェースプレート1およ
びリアプレート3に加わる大気圧荷重を支える複数個の
支持手段(図示せず)が設けられている。この支持手段
は、蛍光体スクリーン8に当接する先端部が楔状に形成
され金属柱状体からなり、その先端部が後述する電子ビ
ームにより分割して走査される蛍光体スクリーン8の複
数個の領域の各交点上に位置するように、基端部がフリ
ットガラスによりリアプレート3に固定されている。
【0024】このカラー受像管においては、上記各電子
銃11から放出される電子ビームを各ファンネル4の外
側に装着された偏向装置(図示せず)の発生する磁界に
より、水平および垂直方向に偏向し、シャドウマスク9
を介して蛍光体スクリーン8を水平、垂直方向に複数個
の領域、図示例では水平方向に5個、垂直方向に4個、
計20個の領域R1 〜R20に分割して走査する。そして
この分割走査により蛍光体スクリーン8上に描かれる画
像は、電子銃11や偏向装置に印加される信号により繋
がり、蛍光体スクリーン8の全面に重複や隙間のない1
つの大きな画像を再生する構造となっている。
【0025】上記シャドウマスク9は、電子ビームによ
り分割して走査される複数個の領域R1 〜R20に対応す
る部分を多数の電子ビーム通過孔の形成された有効部1
3とし、垂直方向には、この有効部13が電子ビーム通
過孔の形成されない非有効部14を介して、上記垂直方
向の領域の分割数に対応した個数、図示例では4個繋が
っており、これを1分割マスクとして、水平方向には、
上記水平方向の領域の分割数に対応した個数、図示例で
は5個の平坦な分割マスクM1 〜M5 に分割され、この
分割マスクM1 〜M5 が所定間隔離れて水平方向に並列
配置されている。
【0026】そしてこの各分割マスクM1 〜M5 は、リ
アプレート3の垂直方向両端部に隣接してフリットガラ
スにより接合された断面コの字状の第1架設手段16お
よびこの第1架設手段16よりも高さがわずかに高い第
2のマスク架設手段17に保持されている。すなわち、
各分割マスクM1 〜M5 は、リアプレート4の垂直方向
両端部の外側に接合された第1マスク架設手段16に張
力が付与された状態で取付けられ、この第1マスク架設
手段16の内側に接合された第2マスク架設手段17に
より、蛍光体スクリーン8方向に持上げられ、蛍光体ス
クリーン8に対して所定の間隔に保持されている。
【0027】さらにこのカラー受像管においては、各分
割マスクM1 〜M5 の有効部13間に介在する非有効部
14に矯正部19が設けられている。この矯正部19
は、図3に示すように、分割マスクM1 〜M5 (分割マ
スクM1 ついて図示)の蛍光体スクリーン8側に配置さ
れて、非有効部14に密着する断面L字形の矯正部材2
0と、非有効部14に密着して矯正部材20とともに各
分割マスクM1 〜M5 の非有効部14を挟持する板状の
矯正部材21とからなる。
【0028】なお、上記のようにシャドウマスク9を水
平方向に複数個の分割マスクM1 〜M5 分割すると、電
子ビームの衝撃により発熱しても、その熱が隣接分割マ
スクに伝わらないので、従来のカラー受像管の場合に生
じたシャドウマスクの熱膨張によるピュリティドリフト
を防止できる。なお、各分割マスクM1 〜M5 は、垂直
方向には繋がっているが、垂直方向は、蛍光体スクリー
ン8の3色蛍光体層が垂直方向に長いストライプ状に形
成されているため、シャドウマスクの熱膨張の影響は受
けない。
【0029】上記カラー受像管の具体的な一例について
述べると、各分割マスクは、垂直方向長さが約340m
m、水平方向長さが約80mm、板厚0.15mmの軟鋼板
からなる。有効部は、この分割マスクに垂直方向長さが
約60mm、水平方向長さが約64mmの大きさに4個形成
されている。その各有効部の電子ビーム通過孔は、幅
0.2mmの垂直方向に長いスリットからなる。そしてこ
の分割マスクが水平方向に5個並列配置されている。こ
の各分割マスクを保持する第1マスク架設手段は、板厚
0.8mmのニッケル合金またはステンレス鋼により高さ
約20mmの断面コ字形に形成され、上記分割マスクを溶
接固定するとき、そのマスク取付け部側を約2mm内側に
倒して溶接することにより、分割マスクに張力を付与し
ている。この第1マスク架設手段に対して第2マスク架
設手段は、同じ板厚0.8mmのニッケル合金またはステ
ンレス鋼により、第1マスク架設手段よりも高さが約
0.3mm高い断面コ字形に形成されている。また矯正部
材は、板厚が0.15mmのステンレス鋼からなる。
【0030】ところで、上記のようにリアプレート3に
マスク架設手段16,17を配置し、このマスク架設手
段16,17に各分割マスクM1 〜M5 を取付けると、
あらかじめマスク架設手段16,17を加工しておき、
かつその加工精度をあまり高くするすることなく、蛍光
体スクリーン8に対してシャドウマスク9を所定の間隔
(q値)に設定することができる。
【0031】たとえばフェースプレート1の内面に形成
されるストライプ状3色蛍光体層の配列ピッチを0.6
mm、ブラックストライプの幅を約0.1mmとすると、3
色蛍光体層が連続的に配置されるためには、電子ビーム
により分割して走査される各領域R1 〜R20の境界部で
の重複または間隙をブラックストライプ幅の1/2以下
にすることが必要である。また各領域R1 〜R20の水平
方向の大きさが80mmであるとすると、q値は8mmとな
る。
【0032】いま、複数個の領域R1 〜R20の各隣接部
の重複の幅をD、偏向中心から蛍光体スクリーン8まで
の距離をL、各領域R1 〜R20の水平方向の大きさをH
とすると、所定のq値からのずれ量Δqは、 Δq=D・(L−q)/(H/2)+D で表される。したがってこの例のカラー受像管でのq値
の必要精度は、約0.06mmとなり、マスク架設手段1
6,17を一般的な加工により低価格で製造することが
できる。
【0033】さらにこの例のカラー受像管は、各分割マ
スクM1 〜M5 の有効部13間の非有効部14に矯正部
19が設けられているため、各分割マスクM1 〜M5 に
垂直方向の張力を加えたことにより生ずる各分割マスク
M1 〜M5 の反りを矯正し、各分割マスクM1 〜M5 の
平坦度を良好にする。すなわち、前述したようにグリッ
ド素体が多数並列されたグリッドマスクでは、そのグリ
ッド素体の方向に張力を加えても問題はないが、グリッ
ド素体が間欠的あるいは一部分で連結されたマスクで
は、張力方向と直交する方向に反りが生ずる。これと同
様に、有効部13が非有効部14を介して複数個形成さ
れた分割マスクM1 〜M5 に、その有効部13の電子ビ
ーム通過孔のスリット方向に張力を加えると、張力方向
と直交する方向に反りが発生する。しかもその反りは、
張力に比例して大きくなる。しかし非有効部14に矯正
部19を設けると、その反りを矯正することができる。
また各分割マスクM1 〜M5 の垂直方向両端部に配置さ
れた第2マスク架設手段17も、同様に各分割マスクM
1 〜M5 の反りを矯正する。したがってこれら矯正部1
9および第2マスク架設手段17により、シャドウマス
ク9の平坦度が確保され、平坦なフェースプレート1の
内面に形成された蛍光体スクリーン8とシャドウマスク
9との間隔を、その全面にわたり高精度に設定すること
ができる。
【0034】さらに上記のように矯正部19を設ける
と、各分割マスクM1 〜M5 の固有振動数が変化し、か
つ振動の振幅が抑制され、シャドウマスク9の振動や変
形などによる画質の劣化を防止することができる。
【0035】つまり、シャドウマスク9を複数個の分割
マスクM1 〜M5 に分割し、その各分割マスクM1 〜M
5 を断面コ字形の第1および第2マスク架設手段16,
17で保持し、かつその各分割マスクM1 〜M5 の有効
部13間の非有効部14に矯正部19を設けると、垂直
方向の張力を加えたことにより生ずる分割マスクM1〜
M5 の反りを矯正し、各分割マスクM1 〜M5 を高精度
に平坦に保ち、平坦なフェースプレート1の内面に形成
された蛍光体スクリーン8とシャドウマスク9との間隔
を高精度に設定できる。またシャドウマスク9の振動や
変形も低減でき、品位良好な画像を表示するカラー受像
管とすることができる。しかもマスク架設手段を簡易
化、軽量化することができる。
【0036】なお、上記実施例では、矯正部を断面L字
形の矯正部材と板状の矯正部材とで構成したが、図4に
示すように、この矯正部19は、2枚の板状の矯正部材
20,21を互いに板面が直交する如く組合わせてもよ
く、また図5に示すように、分割マスクM1 〜M5 (分
割マスクM1 につてい図示)の非有効部16を凸状に加
工して矯正部19としてもよく、また非有効部に断面凸
状の部材を取付けて矯正部としてもよい。
【0037】なお、上記実施例では、断面コ字形のマス
ク架設手段に分割マスクを取付けたが、このマスク架設
手段は、たとえば断面矩形状など他の形状のものも使用
可能である。
【0038】
【発明の効果】実質的に矩形状の平坦なフェースプレー
トの内面に形成された蛍光体スクリーンを複数個の電子
銃から放出される電子ビームにより複数個の領域に分割
して走査するカラー受像管において、蛍光体スクリーン
と対向するシャドウマスクを複数個の平坦な分割マスク
で構成し、その分割マスクに垂直方向の張力を加えた状
態で、マスク架設手段により垂直方向両端部を保持する
とともに、各分割マスクの有効部間の非有効部に各分割
マスクの平坦度を矯正する矯正部を設けると、垂直方向
の張力を加えたことにより生ずる分割マスクの反りを矯
正し、各分割マスクを高精度に平坦に保つことができ、
蛍光体スクリーンとシャドウマスクとの間隔を高精度に
設定することができる。またシャドウマスクの変形や振
動を低減することができ、品位良好な画像を表示するカ
ラー受像管とすることができる。しかもシャドウマスク
を保持するマスク架設手段を簡易化、軽量化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)はこの発明の一実施例であるカラー
受像管の構成を示す斜視図、図1(b)はそのB−B断
面図である。
【図2】上記カラー受像管の構成を示す分解斜視図であ
る。
【図3】上記カラー受像管の要部構成を示す斜視図であ
る。
【図4】異なる要部構成を示す斜視図である。
【図5】さらに異なる要部構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…フェースプレート 2…側壁 3…リアプレート 5…外囲器 8…蛍光体スクリーン 9…シャドウマスク 11…電子銃 13…有効部 14…非有効部 16…第1マスク架設手段 17…第2マスク架設手段 19…矯正部 20…矯正部材 21…矯正部材 M1 〜M5 …分割マスク R1 〜R20…領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原口 雄次 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番2号 株式 会社東芝深谷電子工場内 (72)発明者 蒲原 英治 埼玉県深谷市幡羅町一丁目9番2号 株式 会社東芝深谷電子工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的に矩形状の平坦なフェースプレー
    トを有する外囲器と、 上記フェースプレートの内面に形成された蛍光体スクリ
    ーンと、 この蛍光体スクリーンを複数個の領域に分割して走査す
    る電子ビームを放出する複数個の電子銃と、 上記蛍光体スクリーンに対向し、上記領域に対応する部
    分を多数の電子ビーム通過孔の形成された有効部とし、
    この有効部が電子ビーム通過孔の形成されない非有効部
    を介して垂直方向に複数個繋がった平坦な分割マスクに
    より構成され、この分割マスクが水平方向に複数個並列
    配置されてなるシャドウマスクと、 上記各分割マスクに垂直方向の張力を加えた状態で上記
    各分割マスクの垂直方向両端部を保持するマスク架設手
    段と、 上記各分割マスクの有効部間の非有効部において各分割
    マスクの平坦度を矯正する矯正部とを具備することを特
    徴とするカラー受像管。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20220042534A (ko) * 2020-09-28 2022-04-05 파인원 주식회사 개조된 일체형 백킹 플레이트 제조 방법

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