JP2000090858A - 陰極線管 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】垂直方向に隣接した分割画面間の境界部におけ
る輝度変動を抑制し、画像品位の向上を図ることが可能
な陰極線管を提供することにある。 【解決手段】真空外囲器のフェースプレート内面には蛍
光体スクリーンが形成されているとともに、真空外囲器
内には、電子ビームにより蛍光体スクリーンを複数の連
続した分割画面に分割してそれぞれ走査する、分割画面
と同数の電子銃が設けられている。蛍光体スクリーン７
は、電子ビームの走査方向と直交する方向に延びる多数
のストライプ状の遮光層４２ａ、４２ｂ、４２ｃと、遮
光層間に設けられたストライプ状の３色の蛍光体層４４
ａ、４４ｂ、４４ｃと、を有している。走査方向と直交
する方向に隣接した分割画面Ｒ３、Ｒ８、Ｒ１３におけ
る蛍光体スクリーンの蛍光体層配列は、走査方向に沿っ
て所定距離だけ互いにずれている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この本発明は陰極線管に関
し、特に、外囲器の内面に形成された一体の蛍光体スク
リーンを複数の画面に分割して走査する陰極線管に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】近年、高品位放送あるいはこれにともな
う大画面を有する高解像度の陰極線管が望まれており、
そのスクリーン表示性能については一段と厳しい性能が
要望されている。これらの要望を達成するためには、ス
クリ一ン面の平坦化、高解像度化、偏向収差の低減が必
須であり、同時に、陰極線管の軽量化、薄型化も図る必
要がある。このような要望を満たすものとして、蛍光体
スクリーンを複数の電子銃で分割走査することにより奥
行きを短くした陰極線管がある。

【０００３】このような要望を満たす陰極線管として、
特開平６−３３８２７２号公報には、平坦なフェースプ
レートの内面に形成された一体構造の蛍光体スクリーン
を、複数個の電子銃から射出される電子ビームにより複
数個の分割画面に分割して走査し、全体として１つの大
きな画像を表示するようにした陰極線管が示されてい
る。

【０００４】この陰極線管によれば、一体化構造の蛍光
体スクリーンが形成された平坦なフェースプレートと、
側壁を介してフェースプレートに対向配置された平坦な
リアプレートと、リアプレートに接合された複数のファ
ンネルと、各ファンネルに接合されたネックと、により
真空外囲器が構成されている。そして、各ネック内には
電子銃が封止されている。

【０００５】蛍光体スクリーンは、例えばマスター露光
等の手法により形成され、多数のブラックストライプ
と、これらのブラックストライプ間に形成されたそれぞ
れストライプ状の３色の蛍光体層と、を有している。そ
して、蛍光体スクリーンは、それぞれ電子銃に対応する
複数の分割画面に分けて分割走査される。また、真空外
囲器内でフェースプレートとリアプレートとの間には、
垂直方向にのみ一体化され色選択機能を有するグリル状
のシャドウマスクが、水平方向に並んで５枚設置されて
いる。

【０００６】ファンネル内の電子銃から射出され偏向装
置で偏向された電子ビームは、シャドウマスクの開口を
通過して蛍光体スクリーンの所望のストライプ状蛍光体
層をを励起する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】上記のように構成され
た陰極線管において、各電子銃から出射された電子ビー
ムが理想的に偏向され、対応する各分割画面を正しい範
囲で走査した場合、垂直方向に隣合う分割画面に表示さ
れた画像は、これら分割画面の境界部で重複および離間
することなくきれいに繋がり、輝度特性も連続的とな
る。

【０００８】しかしながら、電子ビームが理想的に偏向
されない場合、各分割画面における走査範囲が分割画面
よりも広すぎたり、あるいは分割画面よりも狭くなるこ
とも考えられる。分割画面に対して走査範囲が広すぎる
場合、垂直方向に隣合う分割画面の境界部で電子ビーム
の走査範囲が重なり、結果的にこの部分の輝度が高くな
ってしまう。逆に、分割画面に対して走査範囲が狭すぎ
る場合、垂直方向に隣合う分割画面の境界部で電子ビー
ムにより励起される光らない部分が生じてしまう。

【０００９】この様な走査範囲の変動が発生する要因と
して、偏向ヨークや偏向回路等を含めた偏向システムの
変動や、経時変化、または高電圧回路のレギュレーショ
ン特性の変動等が考えられ、これらすべてを安定した状
態に維持することは極めて困難となる。

【００１０】つまり、上述したように、垂直方向に隣合
う分割画面の境界部を、輝度差を生じることなく連続的
に繋げることは極めて困難であり、上記境界部が目立ち
画像品位の低下を招くおそれがある。

【００１１】この発明は以上の点に鑑みなされたもの
で、その目的は、垂直方向に隣接した分割画面間の境界
部における輝度変動を抑制し、画像品位の向上を図るこ
とが可能な陰極線管を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明に係る陰極線管は、内面に蛍光体スクリー
ンが形成されたフェースプレートを有する真空外囲器
と、上記真空外囲器内に設けられ、電子ビームにより上
記蛍光体スクリーンを複数の連続した分割画面に分割し
てそれぞれ走査する上記分割画面と同数の電子銃と、上
記真空外囲器内で上記蛍光体スクリーンと電子銃との間
に設けられ、電子ビームの選別機能を有するシャドウマ
スクと、を備え、上記蛍光体スクリーンは、遮光層と、
上記遮光層間に設けられた蛍光体層と、を有し、上記走
査方向と直交する方向に隣接した２つの分割画面におけ
る蛍光体スクリーンの蛍光体層配列は、上記走査方向に
沿って所定距離だけ互いにずれて形成されていることを
特徴としている。

【００１３】また、この発明に係る陰極線管は、内面に
蛍光体スクリーンが形成されたフェースプレートを有す
る真空外囲器と、上記真空外囲器内に設けられ、電子ビ
ームにより上記蛍光体スクリーンを複数の連続した画面
に分割してそれぞれ走査する上記画面と同数の電子銃
と、上記真空外囲器内で上記蛍光体スクリーンと電子銃
との間に設けられ、電子ビームの選別機能を有するシャ
ドウマスクと、を備え、上記蛍光体スクリーンは、上記
電子ビームの走査方向と直交する方向に延びる多数のス
トライプ状の遮光層と、上記電子ビームの走査方向と直
交する方向に延びているとともに、それぞれ上記遮光層
間に設けられたストライプ状の蛍光体層と、を有し、上
記走査方向と直交する方向に隣接した２つの分割画面に
おける蛍光体スクリーンの蛍光体層配列は、上記走査方
向に沿って所定距離だけ互いにずれて形成されているこ
とを特徴としている。

【００１４】また、上記走査方向に沿った上記蛍光体ス
クリーンの蛍光体層配列のずれ量は、上記走査方向に隣
接する蛍光体層間のピッチの１／２あるいは３／２に設
定されている。

【００１５】従来の陰極線管によれば、蛍光体スクリー
ンの遮光層および蛍光体層は、全画面に亘って、それぞ
れストライプの長手方向に沿って連続的に形成されてい
るのに対して、上記のように構成された本発明の陰極線
管によれば、蛍光体スクリーンの配列は、走査方向と直
交する方向に並んだ分割画面において、蛍光体層のスト
ライプと遮光層のストライプとが、走査方向と直交する
方向に沿って交互に並んだ配列となっている。

【００１６】実際に蛍光体スクリーンを電子ビームで走
査した場合の作用を、分割走査される１つの分割画面だ
けで考えると、走査方向と直交する方向に沿って両側に
位置した他の２つの分割画面では、蛍光体層のストライ
プが遮光層のストライプに切換わるため、上記１つの分
割画面を上記走査方向と直交する方向にオーバースキャ
ンした電子ビームは、両側に位置した分割画面の遮光層
上にランディングする。そのため、両側に位置した分割
画面の蛍光体層が励起されることがなく、これら分割画
面間の境界部における輝度の上昇が防止される。

【００１７】つまり、各分割画面において、上記走査方
向と直交する方向の電子ビーム走査範囲を上記分割画面
よりも若干大きく設定すると、上記直交する向の偏向範
囲が多少変動した場合でも、上記直交する方向に隣接し
た分割画面間の境界部での輝度変動を抑制することがで
きる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施の形態に係る陰極線管について詳細に説明す
る。図１および図２に示すように、カラー陰極線管は真
空外囲器１０を備えている。この真空外囲器１０は、ガ
ラスからなる実質的に矩形状の平坦なフェースプレート
１と、フェースプレート１の周縁部にフリットガラスに
より接合されフェースプレートに対してほぼ垂直に延在
したガラスからなる枠状の側壁２と、フリットガラスに
より側壁２に接合されフェースプレート１と平行に対向
したガラスからなる実質的に矩形状の平坦なリアプレー
ト３と、リアプレート３に形成された複数個の開孔４の
まわりにフリットガラスにより接合されたガラスからな
る複数個のファンネル５と、を備えている。図示例では
リアプレート３には水平方向に５個、垂直方向に４個、
合計２０個の開孔４がマトリックス状に並んで形成さ
れ、各開孔４のまわりにファンネル５が接合されてい
る。

【００１９】フェースプレート１の内面には、全体とし
て矩形状をなす蛍光体スクリーン７が形成されている。
この蛍光体スクリーン７については、後に詳述する。真
空外囲器１０内には、蛍光体スクリーン７と対向して、
多数の電子ビーム通過孔が形成されたシャドウマスク９
が配設されている。シャドウマスク９は、後述する蛍光
体スクリーン７の複数個の分割画面に対応して、水平方
向Ｘに５等分に分割されている。そして、各分割マスク
は、垂直方向Ｙに張力が付与された状態で、複数のマス
ク架設部材１２を介してリアプレート３内面に固定され
ている。

【００２０】また、複数個のファンネル５の外側にはそ
れぞれ偏向装置１４が装着されているとともに、各ファ
ンネル５のネック１５内には、蛍光体スクリーン７に向
けて電子ビームを放出する電子放出部としての電子銃１
６が配設されている。

【００２１】このような構成のカラー陰極線管では、２
０個の電子銃１６から放出される電子ビームをそれぞれ
対応する偏向装置１４の発生する磁界により偏向し、シ
ャドウマスク９を介して蛍光体スクリーン７を対応する
複数個の画面、図示例では水平方向に５個、垂直方向に
は４個、計２０個の分割画面Ｒ１〜Ｒ２０に分割して走
査する。この場合、電子ビームの走査方向は、水平方向
Ｘとなっている。この分割走査によって蛍光体スクリー
ン７上の各分割画面に描かれる画像は、電子銃１６や偏
向装置１４に印加される信号により繋がり、蛍光体スク
リーン７の前面に切れ目や重複のない１つの大きな画像
を再生する。

【００２２】また、上述したカラー陰極線管では、真空
外囲器１０に加わる大気圧荷重を支えるため、フェース
プレート１とリアプレート３との間に複数個の金属製の
支持部材３０が配置されている。各支持部材３０は角柱
形状に形成され、その先端部は楔状に形成されている。
支持部材３０の先端面は、細長い矩形状に形成され垂直
方向Ｙに延びているとともに、後述する蛍光体スクリー
ン７の遮光層に当接している。

【００２３】また、各支持部材３０は、その基端がリア
プレート３に固定され、リアプレートに対して垂直に立
設されている。そして、複数の支持部材３０は、リアプ
レート３の内、蛍光体スクリーン７の分割領域Ｒ１〜Ｒ
２０の境界の角部と対向する位置に立設されている。

【００２４】図３に示すように、蛍光体スクリーン７
は、電子ビームの走査方向Ｘと直交する方向、つまり、
垂直方向Ｙに延びるとともに、水平方向Ｘに所定間隔離
れて並列配置された多数のストライプ状の遮光層４２
ａ、４２ｂ、４２ｃと、同じく垂直方向Ｙに延びている
とともに、それぞれ遮光層間に設けられ赤Ｒ、緑Ｇ、青
Ｂの３色に発光する多数のストライプ状の蛍光体層４４
ａ、４４ｂ、４４ｃと、を備えている。

【００２５】そして、垂直方向Ｙに隣接した複数の分割
画面における蛍光体スクリーン７の蛍光体層配列は、走
査方向Ｘに沿って所定距離だけ互いにずれて形成されて
いる。すなわち、図３（ａ）に示すように、例えば、分
割画面Ｒ８に形成されている蛍光体スクリーンの蛍光体
層配列に対して、分割画面Ｒ８の垂直方向両側に位置し
た分割画面Ｒ３、Ｒ１３の蛍光体スクリーンの蛍光体配
列は、水平方向Ｘに沿って所定距離だけずれて形成され
ている。

【００２６】この場合、水平方向Ｘのずれ量は、蛍光体
層間のピッチＰに対してＰ／２に設定され、分割画面Ｒ
８とＲ３との境界４０、および分割画面Ｒ８とＲ１３と
の境界４０において、分割画面Ｒ８内の各遮光層４２ａ
は分割画面Ｒ３およびＲ１３の蛍光体層４４ｂ、４４ｃ
と垂直方向Ｙに沿って繋がっている。また、分割画面Ｒ
８内の各蛍光体層４４ａは、分割画面Ｒ３およびＲ１３
内の遮光層４２ｂ、４２ｃと垂直方向Ｙに沿って繋がっ
ている。

【００２７】なお、他の分割画面についても同様に、垂
直方向Ｙに沿って隣合う分割画面間では、蛍光体スクリ
ーン７の蛍光体層配列が水平方向ＸにＰ／２だけ互いに
ずれて設けられている。

【００２８】上記のように構成された陰極線管におい
て、画像を表示する場合、各電子銃１６から出射された
電子ビームを偏向装置１４で偏向することにより、対応
する分割画面を走査する。この際、図３に示すように、
各分割画面における垂直方向Ｙの走査範囲を分割画面よ
りも若干大きく設定し、つまり、若干オーバースキャン
としている。これにより、分割領域Ｒ８に対応する電子
ビーム４６ａは、蛍光体層４４ａにランディングし、こ
れらの蛍光体層を励起する。但し、電子ビーム４６ａの
オーバースキャン部分４８ａは、上下に位置した分割画
面Ｒ３、Ｒ１３の遮光層４２ｂ、４２ｃにランディング
するため、分割画面Ｒ３、Ｒ１３の蛍光体層４４ｂ、４
４ｃを励起することはない。

【００２９】同様に、上下の分割画面Ｒ３、Ｒ１３を走
査する電子ビーム４６ｂおよび４６ｃは、それぞれ対応
する分割画面Ｒ３、Ｒ１３の蛍光体層４４ｂ、４４ｃを
励起し、また、オーバースキャン分４８ｂ、４８ｃは分
割画面Ｒ８の遮光層４２ａにランディングするため、分
割画面Ｒ８の蛍光体層４４ａを励起することはない。

【００３０】このように、各分割画面を垂直方向Ｙに関
してオーバースキャンした場合でも、あるいは、各分割
画面で電子ビームの垂直方向の偏向範囲が変動した場合
でも、垂直方向Ｙに沿って隣合う分割画面の境界部４０
で輝度が上昇することはなく、境界部における輝度変化
を抑制することができる。これにより、分割画面間の境
界が目立つことのない高品位な画像を表示可能な陰極線
管を提供することができる。

【００３１】なお、この発明は上述した実施の形態に限
定されることなく、この発明の範囲内で種々変形可能で
ある。例えば、上述した実施の形態では、蛍光体スクリ
ーンにおける蛍光体層配列のずれ量は、Ｐ／２としが
た、図４に示すように、３Ｐ／２としてもよい。この場
合でも、垂直方向Ｙに沿って隣接した分割画面の境界部
４０において、一方の分割画面の遮光層と他方の分割画
面の蛍光体層が垂直方向に連続して繋がる。従って、前
述した実施の形態と同様の作用効果を得ることができ
る。

【００３２】また、垂直方向Ｙに延びるシャドウマスク
は、通常、それぞれ分割画面に対応した複数の有効部
と、隣合う有効部間に位置した非有効部と、を有し、各
有効部に多数の電子ビーム通過孔が形成されている。そ
して、上述した実施の形態のように、垂直方向Ｙに隣合
う分割画面における蛍光体スクリーンの蛍光体層配列を
走査方向Ｘに沿って所定距離だけ互いにずらして形成し
た場合、シャドウマスクの垂直方向に隣合う有効部も、
上記ずれ量と同一ピッチだけ走査方向に互いにずれて位
置するように設定してもよい。この場合、更に、電子銃
が封止されているファンネルを、上記蛍光体スクリーン
およびシャドウマスクの有効部に合わせて、同一ピッチ
だけずらして設けるようにしてもよい。

【００３３】あるいは、シャドウマスクの有効部、およ
び電子銃が封止されたファンネルは従来通りの配置とし
て、シャドウマスクに対する電子ビームの入射角を調整
して蛍光体配列に対応する構成としてもよく、更に、シ
ャドウマスク有効部およびファンネルの配置調整と電子
ビーム入射角の調整とを組合わせて用いてもよい。

【００３４】また、電子ビームの走査方向は、水平方向
Ｘに限らず、垂直方向Ｙとしてもよい。この場合、蛍光
体スクリーンの遮光層および蛍光体層は、水平方向Ｘに
延びるストライプ状に形成され、また、水平方向Ｘに沿
って隣接する分割画面における蛍光体スクリーンの蛍光
体層配列は、垂直方向Ｙに所定距離だけ互いにずれて形
成される。

【００３５】更に、蛍光体スクリーンは、上述したスト
ライプ状のものに限らず、ドット状の蛍光体層を備えた
蛍光体スクリーンを用いてもよく、電子銃についても、
インライン配列およびデルタ配列を問わず適用すること
ができる。また、この発明はカラー陰極線管に限らず、
遮光層を備えたモノクロ陰極線管に用することも可能で
ある。

【００３６】

【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、電子ビームの走査方向と直交する方向に沿って隣接
して位置した分割画面における蛍光体スクリーンの蛍光
体層配列を、走査方向に沿って所定距離だけ互いにずら
して設け、 各分割画面で走査方向と直交する方向にオー
バースキャンされた電子ビームを、その分割画面の両側
に位置した遮光層上にランディングさせ、両側に位置し
た蛍光体層を励起しない配列としている。これにより、
走査方向と直交する方向の電子ビーム偏向範囲が変動し
た場合でも、分割画面間の境界部における輝度変動を抑
制し、画像品位の向上した陰極線管を提供することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態に係る陰極線管を示す斜
視図。

【図２】図１の線Ａ−Ａに沿った断面図。

【図３】上記陰極線管の蛍光体スクリーンの一部を示す
平面図、および電子ビームの走査範囲を示す上記陰極線
管の一部を示す断面図。

【図４】この発明の変形例に係る蛍光体スクリーンの一
部を示す平面図。

【符号の説明】

１…フェースプレート、 ２…側壁 ３…リアプレート ５…ファンネル ７…蛍光体スクリーン ９…シャドウマスク １０…真空外囲器 １４…偏向装置 １６…電子銃 ４０…境界部 ４２ａ、４２ｂ、４２ｃ…遮光層 ４４ａ、４４ｂ、４４ｃ…蛍光体層 ４８ａ、４８ｂ、４８ｃ…オーバースキャン部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 正勝 埼玉県深谷市幡羅町１丁目９番２号 株式 会社東芝深谷電子工場内 Ｆターム(参考） 5C036 CC07 CC16

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内面に蛍光体スクリーンが形成されたフェ
   ースプレートを有する真空外囲器と、 上記真空外囲器内に設けられ、電子ビームにより上記蛍
   光体スクリーンを複数の連続した分割画面に分割してそ
   れぞれ走査する上記分割画面と同数の電子銃と、 上記真空外囲器内で上記蛍光体スクリーンと電子銃との
   間に設けられ、電子ビームの選別機能を有するシャドウ
   マスクと、を備え、 上記蛍光体スクリーンは、遮光層と、上記遮光層間に設
   けられた蛍光体層と、を備え、 上記走査方向と直交する方向に隣接した２つの分割画面
   における蛍光体スクリーンの蛍光体層配列は、上記走査
   方向に沿って所定距離だけ互いにずれて形成されている
   ことを特徴とする陰極線管。
2. 【請求項２】内面に蛍光体スクリーンが形成されたフェ
   ースプレートを有する真空外囲器と、 上記真空外囲器内に設けられ、電子ビームにより上記蛍
   光体スクリーンを複数の連続した分割画面に分割してそ
   れぞれ走査する上記分割画面と同数の電子銃と、 上記真空外囲器内で上記蛍光体スクリーンと電子銃との
   間に設けられ、電子ビームの選別機能を有するシャドウ
   マスクと、を備え、 上記蛍光体スクリーンは、上記電子ビームの走査方向と
   直交する方向に延びる多数のストライプ状の遮光層と、
   上記電子ビームの走査方向と直交する方向に延びている
   とともに、それぞれ上記遮光層間に設けられたストライ
   プ状の蛍光体層と、を備え、 上記走査方向と直交する方向に隣接した２つの分割画面
   における蛍光体スクリーンの蛍光体層配列は、上記走査
   方向に沿って所定距離だけ互いにずれて形成されている
   ことを特徴とする陰極線管。
3. 【請求項３】上記走査方向に沿った上記蛍光体スクリー
   ンの蛍光体層配列のずれ量は、上記走査方向に隣接する
   蛍光体層間のピッチの１／２あるいは３／２に設定され
   ていることを特徴とする請求項１又は２に記載の陰極線
   管。
4. 【請求項４】上記走査方向と直交する方向に隣接した２
   つの分割画面における蛍光体スクリーンの蛍光体層配列
   は、一方の蛍光体スクリーンの蛍光体層が他方の蛍光体
   スクリーンの遮光層と連続して位置するように、上記走
   査方向にずれて設けられていることを特徴とする請求項
   ２に記載の陰極線管。
5. 【請求項５】上記各電子銃による上記走査方向と直交す
   る方向の走査範囲は、上記各分割画面よりも僅かに大き
   く設定されていることを特徴とする請求項１ないし４の
   いずれか１項に記載の陰極線管。