JP2002083556A - カラー陰極線管 - Google Patents

カラー陰極線管

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JP2002083556A
JP2002083556A JP2001198135A JP2001198135A JP2002083556A JP 2002083556 A JP2002083556 A JP 2002083556A JP 2001198135 A JP2001198135 A JP 2001198135A JP 2001198135 A JP2001198135 A JP 2001198135A JP 2002083556 A JP2002083556 A JP 2002083556A
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electron beam
mask
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major axis
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JP2001198135A
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Norio Shimizu
紀雄 清水
Masachika Inoue
雅及 井上
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シャドウマスクの変形やドーミングによるビー
ムランディングのずれに起因する色純度の劣化を防止
し、画像品位の向上したカラー陰極線管を提供すること
にある。 【解決手段】パネルは、ほぼ平坦な外面を有したほぼ矩
形状の有効部を備え、有効部内面には蛍光体スクリーン
が形成されている。この蛍光体スクリーンを対向して配
置されたシャドウマスクは、多数の電子ビーム通過孔が
形成されたほぼ矩形状のマスク本体と、マスク本体の周
縁部を支持したマスクフレームと、を有している。マス
ク本体の長軸X方向に沿った電子ビーム通過孔間の間隔
はマスク本体の中心から長軸端に向かって増加し、この
電子ビーム通過孔間の間隔の変化率は、マスク本体の中
心と長軸端との間で極大値を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー陰極線管
に関し、特に、パネル有効部外面が平坦化されたカラー
陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、カラー陰極線管において、蛍光
体スクリーン上に色ずれのないカラー画像を表示するた
めには、シャドウマスクの電子ビーム通過孔を通過した
3電子ビームが蛍光体スクリーンの対応する3色蛍光体
層にそれぞれ正しくランディングする必要がある。その
ためには、シャドウマスクをパネルに対して精度よく所
定位置に配置することが必要である。すなわち、パネル
とシャドウマスクとの間隔(q値)を精度よく適正に設
定することが必要である。
【0003】q値を適正に設定するためには、3色蛍光
体層のピッチ、すなわち、各色の蛍光体層を所定の順序
(例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)、赤(R)…
の順序)でストライプ状に配置した場合、同一色の蛍光
体層間の間隔をPHpとした場合、3本の蛍光体層の内
の2本の蛍光体層間の間隔dをd=(2/3)PHpと
するのが理想的である。しかし、蛍光体層ピッチPHp
に対してq値が適正に設定されていない場合、黒色非発
光層の幅を十分に確保することができず、カラー画像を
表示する動作時に、色純度の劣化を招きやすい。また、
蛍光体層ピッチPHpが大きければ、黒色非発光層の幅
を十分に確保できるが、蛍光体層ピッチPHpが大きし
すぎると、解像度の劣化を招く。
【0004】また、近年、カラー陰極線管の視認度を向
上するために、パネル外面を平面近くまで曲率を小さく
する(すなわち曲率半径を大きくする)ことが要求され
ている。これに伴い、視認性の点からもパネル内面の曲
率も小さくすることが必要となる。さらに、パネル内面
の蛍光体層に精度よく電子ビームをランディングさせる
場合、上述したように適切なq値に設定する必要があ
り、電子ビーム通過孔を持つシャドウマスク本体の曲率
もパネル内面に合わせて小さくしなければならない。
【0005】しかしながら、シャドウマスク本体の曲率
を小さくすると、シャドウマスク自体の機械的強度が低
下し、陰極線管の製造工程において、シャドウマスクの
変形等が発生する。また、シャドウマスク本体の曲率が
小さくなると、カラー陰極線管を組み込んだテレビセッ
トの動作時の音声に対するシャドウマスクの共振(ハウ
リング)が発生する。このようなシャドウマスク本体の
変形や、共振は、ビームランディングのずれを発生させ
る原因となる。このビームランディングのずれにより、
電子ビームが黒色非発光層を越えて本来発光すべき色の
蛍光体層以外を発光させた場合、色純度の劣化を招く。
【0006】また、シャドウマスク型カラー陰極線管に
おいて、その動作原理上、シャドウマスクの電子ビーム
通過孔を通過して蛍光体スクリーンに到達する電子ビー
ムは、電子銃構体から放出された全電子ビーム量の1/
3以下となる。蛍光体スクリーンに到達できなかった他
の電子ビームは、シャドウマスクの電子ビーム通過孔以
外の部分に衝突して熱エネルギーに変換され、シャドウ
マスクを加熱する。その結果生ずる熱膨張により、シャ
ドウマスクは、蛍光体スクリーン側に膨出するいわゆる
ドーミングをおこす。このドーミングにより、蛍光体ス
クリーンとシャドウマスクとの間隔、すなわち、q値が
許容範囲を超えると、蛍光体層に対するビームランディ
ングずれが生じる。従って、電子ビームは、黒色非発光
層を越えて本来発光すべき色の蛍光体以外を発光させ、
色純度の劣化を招く。
【0007】シャドウマスクの熱膨張によるビームラン
ディングずれの大きさは、描写する画像パターンの輝
度、およびパターンの継続時間などにより大きく異な
る。特に、局部的に高輝度画像パターンを表示した場合
は、局部的なドーミングが生じ、短時間のうちに局部的
なビームランディングずれが生じる。
【0008】このような局部的なドーミングによるビー
ムランディングのずれは、高輝度パターンを画面の中心
から、その一対の短辺間幅(すなわち長軸方向の全幅)
の1/3程度の距離だけ長軸方向に離れた領域に表示し
た場合に最も大きく現れる。そのため、この領域におい
て、ミスランディンクを防止するための黒色非発光層
は、できるだけ幅広に設定することが望ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなことか
ら、シャドウマスク本体の機械的強度を十分に維持しつ
つ、かつ、画面周辺部での黒色非発光層の幅を十分に確
保するため、シャドウマスク本体における電子ビーム通
過孔列間隔は、画面中央から周辺にかけて単純に増加さ
せている。しかし、この場合でも、パネルの平面性を維
持しつつ、シャドウマスクの機械的強度を確保し、か
つ、局部的なドーミングに対する色純度の劣化を十分に
は防止することは難しい。
【0010】この発明は、上記問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、シャドウマスクの変
形やドーミングに起因する色純度の劣化を軽減し、か
つ、視認性の良好なカラー陰極線管を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、ほぼ
平坦な外面を有しほぼ矩形状の有効部を備えたパネル
と、上記パネルに接合されたファンネルと、を有した外
囲器と、上記パネルの内面に形成されているとともに、
蛍光体層および黒色非発光層を有した蛍光体スクリーン
と、上記ファンネルのネック内に配設され、上記蛍光体
スクリーンに向けて電子ビームを放出する電子銃構体
と、上記蛍光体スクリーンに対向して配設されていると
ともに多数の電子ビーム通過孔が形成されたほぼ矩形状
のマスク本体と、上記マスク本体の周縁部を支持したマ
スクフレームと、を有したシャドウマスクと、を備え、
上記外囲器は、上記有効部の中心および電子銃構体の中
心を通って延びる管軸と、この管軸と直交して延びる長
軸と、上記管軸及び上記長軸と直交して延びる短軸と、
を有し、上記マスク本体の上記長軸方向に沿った電子ビ
ーム通過孔間の間隔は、上記マスク本体の中心より長軸
端で大きく、上記長軸に沿った上記マスク本体の中心か
ら長軸端までの距離をLとした場合、上記マスク本体の
中心からL/4ないし3L/4までの領域では、上記電
子ビーム通過孔間の間隔が長軸端に向かって増加し、か
つ、電子ビーム通過孔間の間隔の変化率が極大値を持つ
ことを特徴とするカラー陰極線管が提供される。
【0012】上記のように構成されたカラー陰極線管に
よれば、視認度向上のためパネル有効部の外面の曲率を
小さくした場合でも、シャドウマスク本体の局部的ドー
ミングによるビームランディングのずれや、製造工程お
よび外部衝撃にて発生するシャドウマスク本体の変形に
よるビームランディングのずれに起因する色純度の劣化
を防止し、画像品位の向上を図ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明に
係るカラー陰極線管の実施の形態について詳細に説明す
る。
【0014】図1に示すように、カラー陰極線管は、パ
ネル3とファンネル4とを有するガラス製の真空外囲器
20を備えている。このパネル3は、ほぼ矩形状の有効
部1と、有効部1の周辺部に沿って立設されたスカート
部2とを有している。ファンネル4は、スカート部2に
接合されている。なお、ここでは、有効部1の中心及び
電子銃構体12を通って延びる軸を管軸Zとし、管軸Z
と直交して延びる軸を長軸(水平軸)X、管軸及び長軸
Xと直交して延びる軸を短軸(垂直軸)Yとする。
【0015】パネル3の有効部1の外面は、ほぼ平坦に
形成されている。蛍光体スクリーン5は、パネル3の内
面に設けられている。図2に示すように、蛍光体スクリ
ーン5は、それぞれ赤(R)、緑(G)、青(B)に発
光するとともに短軸Yと平行な方向に延びたストライプ
状の3色蛍光体層22(R、G、B)と、これら蛍光体
層22(R、G、B)間に設けられたストライプ状の黒
色非発光層22Kと、を有している。これら3色蛍光体
層22(R、G、B)は、長軸Xに沿って所定の順序、
例えば赤(R)、緑(G)、青)(B)、赤(R)…の
順序で配置されている。このとき、同一色の蛍光体層間
の間隔(図中では緑の蛍光体層22G間の間隔)をPH
pとした場合、3本の蛍光体層の内の2本の蛍光体層間
の間隔(図中では赤の蛍光体層22Rと青の蛍光体層2
2Bとの中心間隔)dがd=(2/3)PHpとなるよ
うに設定されている。
【0016】図1及び図3に示すように、シャドウマス
ク9は、真空外囲器20内において、蛍光体スクリーン
5に対向して配設されている。このシャドウマスク9
は、蛍光体スクリーン5に対向して配置されるとともに
多数の電子ビーム通過孔6を備えた曲面からなるほぼ矩
形状のマスク本体7と、このマスク本体7の周辺部を支
持した矩形状のマスクフレーム8と、で構成されてい
る。このシャドウマスク9は、マスクフレーム8に取り
付けられた弾性支持体15をパネル3のスカート部2内
面に設けられたスタッドピン16に係止することによ
り、パネルに対して脱着自在に支持されている。
【0017】インライン型電子銃構体12は、ファンネ
ル4のネック10内に配設されている。この電子銃構体
12は、同一平面上を通る一列に配列された3電子ビー
ム11(R、G、B)を蛍光体スクリーン5に向けて放
出する。偏向ヨーク13は、ファンネル4の外面に取り
付けられている。この偏向ヨーク13は、電子銃構体1
2から放出された3電子ビーム11(R、G、B)を水
平軸X方向及び垂直軸Y方向に偏向する非斉一な偏向磁
界を発生する。この非斉一偏向磁界は、ピンクッション
型の水平偏向磁界及びバレル型の垂直偏向磁界によって
形成される。
【0018】このような構成のカラー陰極線管では、電
子銃構体12から放出された3電子ビーム11(R、
G、B)は、偏向ヨーク13の発生する非斉一偏向磁界
により偏向され、シャドウマスク9の電子ビーム通過孔
6を介して蛍光体スクリーン5を水平方向及び垂直方向
に走査する。これにより、カラー画像が表示される。
【0019】次に、パネル3及びシャドウマスク9の構
成についてより詳細に説明する。
【0020】例えば、有効部1の対角有効径が60c
m、アスペクト比が4:3、パネル外面の曲率半径が1
0mのカラー陰極線管を例に説明する。パネル3の有効
部1の外面は、十分に平坦化され、肉厚が一番厚くなる
対角部において、パネル中央との肉厚差は、8〜15m
mの範囲であり、ここでは、例えば11mmに設定され
ている。パネル3の有効部1の内面は、十分に平面性を
保ったまま、長軸X上においてその中心から長軸端まで
の距離に応じて図4に示すような曲率に設定されてい
る。長軸Xに沿ったパネル有効部1の内面における中心
(内面中心)から長軸端までの距離をDとした場合、長
軸X上において、内面中心から中間部すなわちD/2ま
での領域の平均曲率は、3.5×10−4(1/mm)
以下、例えば、2.5×10−4(1/mm)に形成さ
れている。ここで、平均曲率とは、内面中心と、長軸X
上における中心からXd/2だけ離れた点と、の間の2
点間の長軸X上における各点での曲率の平均値をいう。
【0021】パネル有効部1の内面に対応して、マスク
本体7は、長軸X上においてその中心から長軸端までの
距離に応じて図5に示すような曲率に設定されている。
すなわち、長軸Xに沿ったマスク本体7の中心(マスク
中心)から長軸端までの距離をLとした場合、長軸X上
において、マスク中心から中間部すなわちL/2までの
領域の平均曲率は、2.5×10−4(1/mm)以上
に設定されていることが望ましく、例えば、3.6×1
−4(1/mm)に設定されている。これにより、マ
スク本体7は、十分な機械的強度を維持することができ
る。
【0022】また、マスク本体7に形成された電子ビー
ム通過孔6の列の長軸X方向に沿った間隔PHは、長軸
X上においてマスク中心から長軸端までの距離に応じて
図6に示すように設定されている。すなわち、図6に示
すように、間隔PHは、マスク中心から長軸端に向かっ
て徐々に大きくなる傾向を有する。
【0023】この間隔PHの変化率PH’は、長軸X上
においてその中心から長軸端までの距離に応じて図7に
示すように設定されている。すなわち、図7に示すよう
に、変化率PH’は、マスク中心と長軸端との間で極大
値を持つように設定される。さらに、長軸Xに沿ったマ
スク中心から長軸端までの距離をLとした場合、この変
化率PH’は、マスク中心からL/4ないし3L/4の
領域で極大値を持つように設定されていることが望まし
い。
【0024】マスク中心からL/4の領域では、パネル
3とシャドウマスク9との間の間隔が比較的一定である
ため、電子ビーム通過孔列の間隔PHを変化させること
は蛍光体層間のピッチPHpを変化させることになる。
よって、マスク中心からL/4までは間隔PHを大きく
変化させることは好ましくない。また、3L/4から長
軸端までの領域では、マスクフレーム8に固定されてい
る領域に近いこともあり、十分なマスク強度が確保され
ている。そのため、3L/4から長軸端までの領域で
は、間隔PHの変化がマスク強度に与える影響は小さ
い。そこで、マスク本体7のマスク中心からL/4ない
し3L/4では、間隔PHは、増加関数となり、しか
も、間隔PHの変化率PH’は、極大値を有するように
設定されている。
【0025】なお、マスク本体7の長軸X方向に沿った
電子ビーム通過孔の間隔PHは、以下の式により設定さ
れている。 PH= 0.7+1.131 ×10-5・x2− 1.925× 10-10・x4
1.137× 10-15・x6 ここで、xは長軸X上におけるマスク中心からの距離を
示している。
【0026】また、マスク本体7の中央部における電子
ビーム通過孔列の間隔をPHC、長軸端部における電子
ビーム通過孔列の間隔をPHHとした場合、マスク本体
7において、電子ビーム通過孔6は、 PHH≦1.4PHC の関係を満たすように形成されている。
【0027】以上のように構成されたカラー陰極線管に
よれば、マスク本体の局部的ドーミングによるビームラ
ンディングのずれ、あるいは製造工程および外部衝撃に
起因するマスク本体の変形によるビームランディングの
ずれが生じた場合でも、電子ビームが黒色非発光層22
Kを越えて本来発光すべき色の蛍光体層以外の蛍光体層
を発光させることを防止でき、その結果、色純度の劣化
を低減し画像品位の向上を図ることができる。
【0028】図11に示すような従来の電子ビーム通過
孔列の間隔PHの変化率PH’を有するシャドウマスク
を適用した場合と、上述した本実施の形態に係るシャド
ウマスクを適用した場合とでマスク変形量を比較した。
このとき、シャドウマスクの機械的強度の指標として1
Gの衝撃加速度を加えたときのシャドウマスクの変形量
を比較した。図12に破線で示すように、従来のシャド
ウマスクでは、外部からの衝撃に対する変形量は、中間
部(L/2)から長軸端までの領域での変形量に比べて
中央付近(マスク中心付近)の変形が大きい。そのた
め、長軸上における中間付近では、この変形量の差に起
因して塑性変形が起こる可能性が高くなる。これに対
し、図12の実線で示すように、本実施の形態に係るシ
ャドウマスクでは、衝撃が加わったときの変形量がマス
ク中心から長軸端にかけてバランスしており、変形しに
くいことがわかる。
【0029】図12に実線で示すように変形量をバラン
スさせるためには、シャドウマスクの中央部付近では曲
率を十分に持たせることができず、しかも長軸端部付近
でも曲率を十分に持たせることができないため、長軸X
に沿ってマスク中心からL/4だけ離れた位置から3L
/4だけ離れた位置までの領域で、変化率PH’が極大
値を持つ必要がある。また、マスク中心からL/2だけ
離れた領域付近で極大値を持たせることがより望まし
い。
【0030】上述したように、パネル3の有効部1にお
ける内面中心から長軸Xに沿った中間部付近までの平均
曲率を3.5×10−4(1/mm)以下と比較的小さ
く設定しているとともに、マスク本体7は、長軸Xに沿
った中間付近にて機械的強度を十分に維持できる曲率を
有している。また、電子ビーム通過孔列の間隔PHの変
化率PH’は、長軸Xに沿って、マスク中心からL/4
ないし3L/4の領域で極大値を持つように構成されて
いる。これにより、十分な解像度を得られるように、マ
スク本体の周辺に形成された電子ビーム通過孔の長軸X
に沿った間隔を設定することができる。
【0031】同時に、図8に示すように、蛍光体スクリ
ーン5において、マスク本体の局部的ドーミングによる
電子ビームのランディングずれ量の最も大きな領域(長
軸Xに沿った中間部付近)で、効果的に黒色非発光層2
2Kの幅を十分大きくとることができる。従って、局部
的ドーミングが生じた場合でも、色純度の劣化を抑制す
ることが可能となる。
【0032】この場合、蛍光体スクリーン5の有効部中
央から長軸端までの距離の1/2の点での黒色非発光層
22Kの占める割合を50%とし、幅を150μm、パ
ネル有効部1の中央部と周辺部との肉厚差を2.3m
m、パネル透過率を47%と十分な輝度を確保したま
ま、局部的ドーミングによる電子ビームのミスランディ
ングに対する黒色非発光層の余裕度を十分に確保するこ
とができる。
【0033】次に、この発明の第2の実施の形態につい
て説明する。
【0034】図9及び図10に示すように、この第2の
実施の形態に係るカラー陰極線管によれば、パネル有効
部の一層の平坦化および高解像度化に応じて、マスク本
体に形成された電子ビーム通過孔の長軸方向の間隔は、
上述した第1の実施の形態よりも小さく設定されてい
る。
【0035】例えば、マスク本体7の長軸Xに沿った電
子ビーム通過孔列の間隔PHは、以下の式により設定さ
れている。 PH= 0.6+3.142 ×10-6・x2− 7.680× 10-12・x4
4.534× 10-16・x6 ここで、 xは長軸X上におけるマスク中心からの距離を
示している。
【0036】また、間隔PHは、マスク本体の中央部か
ら長軸Xに沿って長軸端までほぼ一定に近い割合で増加
している。マスク本体の中央部における電子ビーム通過
孔列の間隔PHCに対して、マスク本体の長軸端部での
電子ビーム通過孔列PHHは、 PHH=1.1PHC に設定されている。
【0037】また、長軸Xに沿ってマスク中心から3L
/4だけ離れた位置から、長軸端までの領域では、十分
なマスク強度を確保するために、電子ビーム通過孔列の
間隔PHが最大値を呈し、長軸端における電子ビーム通
過孔列の間隔は、最大値以下となるように設定してい
る。
【0038】これにより、パネルの周辺まで十分な解像
度を維持しながら、マスク本体の長軸上中間部では電子
ビーム通過孔の間隔の変化率PH’に極大値を持たせる
ことことができる。従って、上述した第1の実施の形態
と同様に、蛍光体スクリーンの長軸上における中間部に
おいて黒色非発光層の幅を十分に確保し、ビームランデ
ィングのずれに起因する色純度の劣化を抑制することが
可能となる。
【0039】なお、この発明は、上述した2つの実施の
形態に限定されることなく、この発明の範囲内で種々変
形可能である。例えば、この発明は、アスペクト比が
4:3のカラー陰極線管に限らず、アスペクト比が1
6:9のカラー陰極線管にも適用可能である。
【0040】上述したように、この実施の形態に係るカ
ラー陰極線管は、シャドウマスクの変形やドーミングに
よるビームランディングのずれに起因する色純度の劣化
を防止し、画像品位を向上することができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、シャドウマスクの変形やドーミングに起因する色純
度の劣化を軽減し、かつ、視認性の良好なカラー陰極線
管を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態に係るカラー陰
極線管を示す断面図である。
【図2】図2は、上記カラー陰極線管の蛍光体スクリー
ンを概略的に示す平面図である。
【図3】図3は、上記カラー陰極線管におけるシャドウ
マスクを示す平面図である。
【図4】図4は、上記カラー陰極線管におけるパネル有
効部内面の長軸上における長軸方向の曲率を示す図であ
る。
【図5】図5は、上記シャドウマスクの長軸上における
長軸方向の曲率を示す図である。
【図6】図6は、上記シャドウマスクの長軸上における
電子ビーム通過孔の長軸方向の間隔を示す図である。
【図7】図7は、上記シャドウマスクの長軸上における
電子ビーム通過孔の長軸方向の間隔の変化率を示す図で
ある。
【図8】図8は、上記パネルの長軸上における蛍光体ス
クリーンの黒色非発光層の幅の変化を示す図である。
【図9】図9は、この発明の第2の実施の形態に係るカ
ラー陰極線管において、上記シャドウマスクの長軸上に
おける電子ビーム通過孔の長軸方向の間隔を示す図であ
る。
【図10】図10は、第2の実施の形態に係るカラー陰
極線管において、上記シャドウマスクの長軸上における
電子ビーム通過孔の長軸方向の間隔の変化率を示す図で
ある。
【図11】図11は、従来のシャドウマスクの長軸上に
おける電子ビーム通過孔の長軸方向の間隔の変化率を示
す図である。
【図12】図12は、シャドウマスクの変形量を比較し
た結果を示す図である。
【符号の説明】
1…有効部 3…パネル 4…ファンネル 5…蛍光体スクリーン 6…電子ビーム通過孔 7…マスク本体 9…シャドウマスク 12…電子銃構体 20…真空外囲器 22…黒色非発光層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ平坦な外面を有しほぼ矩形状の有効部
    を備えたパネルと、上記パネルに接合されたファンネル
    と、を有した外囲器と、 上記パネルの内面に形成されているとともに、蛍光体層
    および黒色非発光層を有した蛍光体スクリーンと、 上記ファンネルのネック内に配設され、上記蛍光体スク
    リーンに向けて電子ビームを放出する電子銃構体と、 上記蛍光体スクリーンに対向して配設されているととも
    に多数の電子ビーム通過孔が形成されたほぼ矩形状のマ
    スク本体と、上記マスク本体の周縁部を支持したマスク
    フレームと、を有したシャドウマスクと、を備え、 上記外囲器は、上記有効部の中心および電子銃構体の中
    心を通って延びる管軸と、この管軸と直交して延びる長
    軸と、上記管軸及び上記長軸と直交して延びる短軸と、
    を有し、 上記マスク本体の上記長軸方向に沿った電子ビーム通過
    孔間の間隔は、上記マスク本体の中心より長軸端で大き
    く、 上記長軸に沿った上記マスク本体の中心から長軸端まで
    の距離をLとした場合、上記マスク本体の中心からL/
    4ないし3L/4までの領域では、上記電子ビーム通過
    孔間の間隔が長軸端に向かって増加し、かつ、電子ビー
    ム通過孔間の間隔の変化率が極大値を持つことを特徴と
    するカラー陰極線管。
  2. 【請求項2】上記長軸方向に沿った電子ビーム通過孔間
    の間隔の変化率は、上記マスク本体の中心からL/2の
    付近で極大値を持つことを特徴とする請求項1に記載の
    カラー陰極線管。
  3. 【請求項3】3L/4から長軸端までの領域では、電子
    ビーム通過孔間の間隔が最大値を有し、且つ、長軸端に
    おける電子ビーム通過孔間の間隔が上記最大値以下とな
    っていること特徴とする請求項1に記載のカラー陰極線
    管。
  4. 【請求項4】上記長軸に沿った上記パネル内面の中心か
    ら長軸端までの距離をDとした場合、上記長軸上におい
    て、上記パネル内面の中心からD/2までの領域の平均
    曲率は、3.5×10−4(1/mm)以下に形成さ
    れ、 上記長軸に沿った上記マスク本体の中心から長軸端まで
    の距離をLとした場合、上記マスク本体の中心からL/
    2までの領域の平均曲率は、2.5×10−4(1/m
    m)以上に設定されていることを特徴とする請求項1に
    記載のカラー陰極線管。
  5. 【請求項5】上記マスク本体の中央部における上記長軸
    方向に沿った電子ビーム通過孔間の間隔PHCと、長軸
    端部における上記長軸方向に沿った電子ビーム通過孔間
    の間隔PHHとは、PHH≦1.4PHCの関係に設定
    されていることを特徴とする請求項1に記載のカラー陰
    極線管。
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