JPH0794023A - 低コロナ低風音電線 - Google Patents

低コロナ低風音電線

Info

Publication number
JPH0794023A
JPH0794023A JP25771893A JP25771893A JPH0794023A JP H0794023 A JPH0794023 A JP H0794023A JP 25771893 A JP25771893 A JP 25771893A JP 25771893 A JP25771893 A JP 25771893A JP H0794023 A JPH0794023 A JP H0794023A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spiral
wire
electric wire
low
corona
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25771893A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Asano
祐二 浅野
Yutaka Nagata
豊 永田
Takanori Hida
貴紀 日田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP25771893A priority Critical patent/JPH0794023A/ja
Publication of JPH0794023A publication Critical patent/JPH0794023A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スパイラル突条を持つ低風音電線のコロナ特
性を改善する。 【構成】 最外層撚線を背の低いセグメント素線11と
背の高いセグメント素線12とを撚り合わせて形成する
とともに,電線表面に前記背の高いセグメント素線12
によるスパイラル突条13を設ける。このスパイラル突
条13の形状は,次の条件を満たす。0.035≦h/
D≦0.120 0.025≦R/D≦0.100 ただし,D=スパイラル突条のない箇所の外周面での電
線外径h=スパイラル突条の高さ R=スパイラル突条のエッジ部の曲率半径 電線外周のスパイラル突条13はカルマン渦の発生を阻
止し風音低減の効果を果たす。その一方で,このスパイ
ラル突条13は電位傾度を増大させるが,スパイラル突
条13の形状を上記のようにしたことで,電位傾度の増
大は最小限に抑制される。これにより,風音低減の効果
とコロナノイズ低減の効果とを両立させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,スパイラル突条を設
けて風音低減を図った低風音電線におけるコロナ特性を
改善した低コロナ低風音電線に関する。
【0002】
【従来の技術】架空送電線では,強風時の電線の周囲に
できるカルマン渦によって発生する風音を低減させるた
めに,一般的には電線の外周にスパイラルロッドを巻き
付けることが行われているが,その他,図7およびその
要部を拡大した図8に示すように,最外層撚線を背の低
いセグメント素線1と背の高いセグメント素線2とを撚
り合わせて形成し,電線表面に前記背の高いセグメント
素線2によるスパイラル突条3を設けて風音低減を図っ
た低風音電線4が知られている。なお,この種の従来の
低風音電線4におけるスパイラル突条3のエッジ部の曲
率半径Rはすべて,スパイラル突条3のない箇所の外周
面での電線外径をDとした時,R/D〈0.025 で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の低風音電線
4は,スパイラル突条3の存在により風音低減の効果が
あるばかりでなく,風圧抵抗の低減,振動の低減にも有
効であることが知られているが,一方では,電線表面の
スパイラル突条3の存在がその近傍の電位傾度を大とさ
せるため,コロナ放電が発生し易くなり,コロナノイズ
が発生するというコロナ特性上の問題が生じる。
【0004】本発明は上記従来の問題を解消するために
なされたもので,風音の低減とともに,電位傾度の増大
を抑制して,コロナ特性を改善することができる低コロ
ナ低風音電線を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,スパイラ
ル突条を持つ低風音電線のコロナノイズ低減を図るため
に,有限要素法を用いた電界解析により前記スパイラル
突条の形状と電位傾度との関係を調査し,最も電位傾度
が小さくなるスパイラル突条の形状を求めた。その結果
得られた本発明の低コロナ低風音電線は,最外層撚線を
背の低いセグメント素線と背の高いセグメント素線とを
撚り合わせて形成するとともに,電線表面に前記背の高
いセグメント素線によるスパイラル突条を設け,かつ該
スパイラル突条を,次の条件を満たす形状とした。 0.035≦h/D≦0.120 0.025≦R/D≦0.100 ただし,D=スパイラル突条のない箇所の外周面での電
線外径 h=スパイラル突条の高さ R=スパイラル突条のエッジ部の曲率半径
【0006】上記の諸条件を得るにあたって本発明者ら
は,まず,コロナノイズ低減に有効なスパイラル突条の
高さhを設定するために,スパイラル突条の高さhと電
位傾度との関係を有限要素法を用いた電界解析により調
査したところ,図5の結果が得られた。図において,横
軸はh/D,縦軸は最大電位傾度を示す。なお,図中の
最大電位傾度は,同径でスパイラル突条のない標準電線
の最大電位傾度に対する比で表している。図示の通り,
スパイラル突条の高さhが低いほど電位傾度が小さくな
ることが分かるが,風音低減の効果を得るためには,一
定以上の高さのスパイラル突条が必要であることは言う
までもない。そこで,本発明では,風音低減の効果を得
るためのスパイラル突条の高さhの下限として, 0.
035≦h の範囲を設定した。また,スパイラル突条
の高さhが高くなると電位傾度が大きくなることが分か
るが,コロナ特性を大幅に悪化させない電位傾度は標準
電線の最大電位傾度の15%増までと考え,コロナノイ
ズ低減の効果を得るためのスパイラル突条の高さhの上
限として,h≦0.120 の範囲を設定した。
【0007】さらに,コロナノイズ低減にはスパイラル
突条のエッジ部の曲率半径Rが影響するであろうことを
予測して,スパイラル突条のエッジ部の曲率半径Rと最
大電位傾度との関係を同じく有限要素法による電界解析
により調査したところ,図6のような結果が得られた。
同図において,横軸はR/D,縦軸は最大電位傾度を示
す。なお,前記と同様,図中の最大電位傾度は,同径で
スパイラル突条のない標準電線の最大電位傾度に対する
比で表している。図6よりR/Dが小さ過ぎても大きす
ぎても電位傾度が増大することが分かるが,コロナ特性
を大幅に悪化させない電位傾度は,標準電線の最大電位
傾度の15%増までと考え,この条件を満たすスパイラ
ル突条のエッジ部の曲率半径Rの範囲を求めると,図6
より, 0.025≦R/D≦0.100…… が得られた。
【0008】したがって,スパイラル突条の形状が上記
の2つの式,を満足すれば,その電線は,風音低減
の効果とコロナノイズ低減の効果を両立させることがで
きることが分かった。
【0009】なお,スパイラル突条が 0.035≦h
/D≦0.120 の条件自体を満たす電線は従来にも
ある。しかし,前述したように従来の低風音電線におけ
るスパイラル突条のエッジ部の曲率半径Rはすべて0.
025 以下である。上記のスパイラル突条の高さh
の条件とのスパイラル突条のエッジ部の曲率半径Rの
条件とが同時に満たされることで,風音低減の効果とコ
ロナノイズ低減の効果とを両立させる電線が得られる。
【0010】
【作用】上記構成の低コロナ低風音電線において,背の
高いセグメント素線で形成されるスパイラル突条は,カ
ルマン渦の発生を阻止し風音を低減させるが,その近傍
の電位傾度を高くする。しかし,スパイラル突条の形状
を上記の形状としたことで,電位傾度の増加の程度は軽
減され,電線にスパイラル突条がない場合における電位
傾度の15%増以内に抑制される。このように,風音低
減の効果とコロナノイズ低減の効果とを両立させること
ができる。
【0011】
【実施例】以下,本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の低コロナ低風音電線の一実施例を
示す横断面図,図2はその要部の拡大図である。この低
コロナ低風音電線14は,最外層撚線を背の低いセグメ
ント素線11と背の高いセグメント素線12とを撚り合
わせて形成するとともに,電線表面に前記背の高いセグ
メント素線12によるスパイラル突条13を2箇所設け
ている。この低コロナ低風音電線14では,スパイラル
突条13は4本の背の高いセグメント素線12で形成さ
れている。そして,この低コロナ低風音電線14の各部
の寸法は, スパイラル突条13のない箇所の外周面での電線外径 D=32.2mm, スパイラル突条13の高さ h=(37.2−32.2)/2=2.5mm スパイラル突条13のエッジ部の曲率半径 R=1.5
mm スパイラル突条13の幅の中心角 θ=45
° であり,スパイラル突条13の形状は, h/D=2.5/32.2=0.078, R/D=1.5/32.2=0.047 θ=45°である。このスパイラル突条13の形状によ
り,同径でスパイラル突条13のない標準電線に対する
電位傾度の増加を13%程度に抑制することが可能であ
る。
【0012】図3は請求項2の低コロナ低風音電線の一
実施例を示す横断面図,図4はその要部の拡大図であ
る。この低コロナ低風音電線24は,雨滴による電位傾
度の増加を抑制するようにしたもので,前記と同様に背
の低いセグメント素線21と背の高いセグメント素線2
2とを撚り合わせてスパイラル突条23を設けた最外層
を形成しているが,このスパイラル突条23は2本の背
の高いセグメント素線22間に背の低いセグメント素線
25を配置して,スパイラル突条23の幅中央部に溝2
3aを有する形状としたものである。この低コロナ低風
音電線24によれば,降雨時には,2点鎖線で示すよう
に雨滴26が溝23a内に落とし込まれることで,雨滴
による電位傾度の増大を抑制することができる。そし
て,上記低コロナ低風音電線24の各部の寸法は, D=38.4mm h=(43.4−38.4)/2=2.5mm R=2.3mm θ=45° であり,スパイラル突条23の形状は, h/D=2.5/38.4=0.065, R/D=2.3/38.4=0.060 θ=45° である。なお,スパイラル突条23を形成するセグメン
ト素線22の溝23a側のエッジ部の曲率半径rについ
ても,0.025≦R/D≦0.100 の条件を満た
すことが望ましく,この実施例では,r=1.5mm,
r/D=0.039に設定している。このスパイラル突
条23の形状により,同径でスパイラル突条23のない
標準電線に対する電位傾度の増加を14%程度に抑制す
ることが可能である。
【0013】上記の各実施例におけるスパイラル突条1
3またはスパイラル突条23の幅の中心角θについて
は,実施例の45°等に限定されない。例えば特開平5
−6765号等に見られるように,スパイラル突条の幅
の中心角θが, 5°≦θ≦120° の範囲内であれば,風音低減の効果を失わないので,従
来の低風音電線と同様にこの範囲であればよい。
【0014】なお,スパイラル突条を構成するためのセ
グメント素線の数は特に限定されず,中心角θが上記の
条件を満たせば,例えば1本でもよい。また,実施例で
は,最外層撚線のみがセグメント素線で形成されている
が,内部の層の撚線もセグメント素線により形成しても
よいことは勿論である。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば,電線表面に背の高いセ
グメント素線によるスパイラル突条を設けて風音低減を
図った電線において,前記スパイラル突条の形状を, 0.035≦h/D≦0.120 0.025≦R/D≦0.100 とすることにより,風音低減の効果を損なうことなく,
また,風圧低減,振動抑制,難着雪の効果を損うことも
なく,コロナ特性を改善することができた。
【0016】請求項2によれば,スパイラル突条の幅中
央部に溝を備えているので,降雨時におけるコロナ特性
の悪化が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低コロナ低風音電線の一実施例を示す
横断面図である。
【図2】図1における要部の拡大図である。
【図3】本発明の低コロナ低風音電線の他の実施例を示
す横断面図である。
【図4】図3における要部の拡大図である。
【図5】スパイラル突条の高さと最大電位傾度との関係
を示す図である。
【図6】スパイラル突条のエッジ部の曲率半径と最大電
位傾度との関係を示す図である。
【図7】従来の低風音電線を示す横断面図である。
【図8】図7における要部の拡大図である。
【符号の説明】
11,21 背の低いセグメント素線 12,22 背の高いセグメント素線 13,23 スパイラル突条 23a 溝 14,24 低コロナ低風音電線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 最外層撚線を背の低いセグメント素線
    (11),(21)と背の高いセグメント素線(1
    2),(22)とを撚り合わせて形成するとともに,電
    線表面に前記背の高いセグメント素線(12),(2
    2)によるスパイラル突条(13),(23)を設け,
    かつ該スパイラル突条(13),(23)は,次の条件
    を満たす形状とされたことを特徴とする低コロナ低風音
    電線。 0.035≦h/D≦0.120 0.025≦R/D≦0.100 ただし,D=スパイラル突条のない箇所の外周面での電
    線外径 h=スパイラル突条の高さ R=スパイラル突条のエッジ部の曲率半径
  2. 【請求項2】 前記スパイラル突条(23),その幅の
    中央部に雨滴を落とし込むための溝(23a)を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の低コロナ低風音電線。
JP25771893A 1993-09-21 1993-09-21 低コロナ低風音電線 Pending JPH0794023A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25771893A JPH0794023A (ja) 1993-09-21 1993-09-21 低コロナ低風音電線

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25771893A JPH0794023A (ja) 1993-09-21 1993-09-21 低コロナ低風音電線

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0794023A true JPH0794023A (ja) 1995-04-07

Family

ID=17310145

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25771893A Pending JPH0794023A (ja) 1993-09-21 1993-09-21 低コロナ低風音電線

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0794023A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0794023A (ja) 低コロナ低風音電線
US20010017219A1 (en) Overhead cable
US5808238A (en) Multiple-cable power for transmission line system
JP2942438B2 (ja) 低騒音電線
JP3191913B2 (ja) 架空電線
JP3055600B2 (ja) 異形断面コイルばね
JP2583300B2 (ja) 低コロナ低風騒音電線
JP2945149B2 (ja) 低風音電線
JP2959884B2 (ja) 低風音型撚線導体
JP2945150B2 (ja) 低風音電線
JP2951375B2 (ja) 低風騒音低コロナ騒音架空電線
JPH04106813U (ja) 低風音低an電線
JP2001035260A (ja) 架空電線
JP2000268636A (ja) 架空電線
JPS6353764B2 (ja)
JPS5889714A (ja) 低騒音電線
JPH024082B2 (ja)
JPH05242734A (ja) ギャロッピング防止型架空送電線
JP2851142B2 (ja) 超高圧送電線
JP2605688Y2 (ja) 光ファイバ内蔵型架空地線
JPH10149724A (ja) 低騒音電線
JPH0642328B2 (ja) 架空送電線
JPH0487210A (ja) 低風音・低an電線
JPH11313430A (ja) 電線の風騒音防止装置
JPH0133884B2 (ja)