JPH079361A - 釘送り装置における単連切換え機構 - Google Patents

釘送り装置における単連切換え機構

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JPH079361A
JPH079361A JP15927293A JP15927293A JPH079361A JP H079361 A JPH079361 A JP H079361A JP 15927293 A JP15927293 A JP 15927293A JP 15927293 A JP15927293 A JP 15927293A JP H079361 A JPH079361 A JP H079361A
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JP
Japan
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nail feeding
nail
piston
lock pin
state
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JP15927293A
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English (en)
Inventor
Masao Azeyanagi
正雄 畔柳
Hiroaki Ichikawa
博明 市川
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Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮空気式釘打機の釘送り装置における連続
送りと単発送りの切換えの確動性を高める。 【構成】 釘送シリンダ11の内周側にロックピン30
を突出し可能に設け、このロックピン30を前記釘送シ
リンダ11の内周側に突き出して釘送ピストン12の移
動を直接阻止することで釘送り装置を単発送り状態とす
る構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧縮空気式釘打機本
体のドライバガイド内に釘を一本づつ供給するための釘
送り装置において、本体の釘打ち動作毎に釘を送る連続
送りと、一本の釘に対して複数回釘打ち動作を繰り返す
ために一旦釘送りを停止させる単発送りとの切換えをす
るための単連切換え機構に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、この種の釘打機における釘送り装
置は、釘打機本体と連動して釘送シリンダ内を往復動す
る釘送ピストンの先端に釘送り爪を取り付けて、この釘
送り爪を適宜タイミングで往復動させることにより連結
釘を1ピッチづつ送って釘打機本体に装設されたドライ
バガイド内に釘を一本づつ供給するよう構成されてい
る。
【0003】このような釘送り装置を備えた釘打機にお
いては、一回の釘打ち動作毎に一本づつ釘を送る連続送
り動作と、例えば増し打ちをする際のように一本の釘を
複数回打撃するために一旦釘送りを停止させる単発送り
動作とを作業内容によって選択して行う必要があり、こ
のために従来、例えば実公平4−11019号公報ある
いは本願出願人の出願に係る特願平4−360048号
に開示された、連続送り動作と単発送り動作とを選択し
て切り換え可能な機構(以下、「単連切換え機構」とい
う)を付加した釘送り装置があった。
【0004】前者の切換え機構は、釘送ピストンを一方
向に付勢する圧縮コイルバネの一端側を受けるバネ受け
部材を、この圧縮コイルバネが釘送ピストンに付勢力を
与える第1の位置と与えない第2の位置とに移動可能に
設け、バネ受け部材を第1の位置に移動させると連続送
り状態に、第2の位置に移動させると単発送り状態に切
換え可能な構成とされていた。一方、後者の切換え機構
は、釘送ピストンのロッドの先端に取付けられた係止部
材の凹部にロックピンを係合させて釘送ピストンの移動
を阻止することにより釘送りを停止させる構成であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように従来種々態
様の単連切換え機構があったが、それぞれ以下のような
問題点を有していた。すなわち、前者の切換え機構にあ
っては、単発送り状態から連続送り状態に切り換えるに
際して、すなわちバネ受け部材を第2の位置から第1の
位置に戻すに際して、作業者がこのバネ受け部材を圧縮
コイルバネの付勢力に抗して移動させる必要があり、こ
れにはかなりの力を要するため使い勝手が悪いという問
題があった。
【0006】一方、後者の切換え機構にあってはこのよ
うな問題は解消されていたのであるが、係止部材および
ロックピン等が露出していたため、この部分にゴミやほ
こりが溜まって作動不良を起こすおそれがあり、また外
観的にもいま一つ改良の余地があった。さらに、係止部
材をロックピンでロックすることにより釘送ピストンを
間接的に移動不能とする構成であるので確動性の点で若
干の問題があった。本発明は、このような従来の単連切
換え機構における種々問題点を解決するためになされた
もので、使い勝手が良好であるばかりでなく確動性にも
優れた釘送り装置における単連切換え機構を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため請求項1記載の
発明は、釘送シリンダの内周側にロックピンを突出し可
能に設け、このロックピンを前記釘送シリンダの内周側
に突き出して前記釘送ピストンの移動を直接阻止するこ
とで単発送り状態とする構成としたことを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の発明は、前記釘送ピ
ストンの周面であって、前記ロックピンが突き出される
側とは周方向の反対側に、主成分をポリイミド樹脂とす
る材質のピンを、同じく釘送ピストンの周面に装着され
たシール部材のシール性を阻害せずかつ釘送ピストンの
軸方向に直交する方向の荷重を受け得る範囲で前記周面
からわずかに突き出した状態に装着したことを特徴とす
る。
【0009】
【作用】請求項1記載の構成によれば、ロックピンが釘
送シリンダの内周側に突き出されることにより釘送ピス
トンの移動が直接阻止されて釘送り装置は単発送り状態
に切り換わる。このため、従来のように係止部材を移動
不能にロックすることを通じて間接的に釘送ピストンを
ロックする場合に比して切換え機構の確動性は高まる。
また、ほぼ密閉状態の釘送シリンダの内部においてロッ
クピンにより釘送ピストンの移動が阻止されるので、ゴ
ミやほこりによって作動不良を起こすことはなく、また
その外観も改善される。
【0010】次に、例えば釘送ピストンの周面にロック
ピンを係合するための溝部を設けるとともにこの溝部に
連続して軸方向に傾斜するガイド面を設ける一方、ロッ
クピンを例えば圧縮コイルばねを用いて突出し方向に付
勢した構成とした場合を考えると、このロックピンを突
出した状態のまま釘送ピストンを移動させると、このロ
ックピンは移動する釘送ピストンのガイド面にガイドさ
れることにより付勢力に抗して後退し、然る後溝部に係
合して釘送ピストンを移動不能にロックする。この場合
に、ロックピンがガイド面にガイドされる際には釘送ピ
ストンはロックピンの反発力によって釘送シリンダに押
し付けられ、これにより同じく釘送ピストンに装着され
たシール部材の、ロックピンとは周方向反対側の部位が
釘送シリンダの内周面に強く押し付けられ、この状態で
軸方向に摺動される。このため、シール部材の劣化が激
しくなる問題がある。
【0011】この点、請求項2記載の構成によれば、釘
送ピストンの周面であって、ロックピンが突き出される
側とは周方向の反対側に、主成分をポリイミド樹脂とす
る摺動性の良好な材質のピンが装着され、このピンは、
上記シール部材のシール性を阻害せずかつ釘送ピストン
に負荷される軸方向に直交する方向の荷重を受け得る範
囲で前記周面からわずかに突き出した状態に装着されて
いる。このため、釘送ピストンがロックピンによって釘
送シリンダの反対側に押し付けられて、釘送ピストンの
周面に軸方向に直交する方向の押し付け力が負荷されて
もこの押し付け力は上記ピンによって受けられ、シール
部材にはほとんど負荷されない。しかも、このピンはシ
ール部材のシール性を阻害しない範囲で突き出されてい
る。
【0012】このことから、釘送ピストンが軸方向に直
交する方向の荷重を受けつつ軸方向に移動する場合であ
っても、シール部材は適度な押し付け力で釘送シリンダ
の周面押し付けられて良好なシール性を維持しつつ釘送
シリンダの内周面に摺接される。従って、釘送ピストン
の側方からロックピンを突き出してこの釘送シリンダの
移動を阻止する構成とした場合であっても、シール部材
の劣化を早めることはない。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1ないし図9に基
づいて説明する。図1は、圧縮空気式釘打機1の前部を
示している。この釘打機1の本体2の構成については特
に変更を要しないので詳述はしないが、図中3はこの釘
打機1のハンドル部であり、4はこの釘打機1を操作す
るためのトリガであり、また5はこの本体部2の先端に
装設されたドライバガイドである。トリガ4を操作する
と図示省略した打撃ピストンが作動して、以下説明する
釘送り装置10によってドライバガイド5内に供給され
た釘がドライバガイド5の先端から打ち出される。
【0014】さて、上記釘送り装置10はドライバガイ
ド5の中途位置に配置されており、概略釘送シリンダ1
1と釘送ピストン12と釘送り爪13と単連切換え機構
33等から構成されている。釘送シリンダ11は、ドラ
イバガイド5から側方へ張出し状に一体形成された支持
枠14に取付けられている。この支持枠14の先端には
連結釘Nが巻回状に収納された釘マガジン15が取付け
られている。
【0015】この釘送シリンダ11の内部には、釘送ピ
ストン12が摺動可能に収容されている。この釘送ピス
トン12に一体に形成されたロッド12aは釘送シリン
ダ11から突き出され、その先端には上記釘送り爪13
が装着されている。この釘送シリンダ11のロッド側
は、エア通路16によって本体2のエア室と連通されて
いる。釘送シリンダ11のヘッド側は壁11aによって
閉塞され、この壁11aと釘送ピストン12に形成され
た有底の内周孔12bの底面との間には圧縮コイルバネ
17が介装されている。これにより、釘送ピストン12
は圧縮コイルバネ17によって突出し側に付勢されてい
る一方、エア通路16を経て本体2から供給される圧縮
空気によって引込み側に作動する。ヘッド側から圧縮空
気が排気されると釘送ピストン12は圧縮コイルバネ1
7によって突出し側に作動する。
【0016】釘送ピストン12の周面のロッド12a寄
りと、ロッド12aの基部にはそれぞれシール部材1
8,19が装着されている。このシール部材18,19
にはOリングが用いられている。また、同じく釘送ピス
トン12の周面の長手方向ほぼ中央部には溝部20が上
記シール部材18に沿って形成されている。この溝部2
0は後述するロックピン30の先端部30aを挿入可能
な幅で、上記圧縮コイルバネ17が挿入された内周孔1
2b側に貫通しない深さで全周にわたって形成されてい
る。
【0017】この溝部20の底面の一箇所には孔20a
が形成され、この孔20aを利用して溝部20の一か所
にはピン21が嵌め込まれている。このピン21は、ポ
リイミド樹脂を主成分とする素材をほぼブロック体状に
一体成形してなるもので、高い耐熱性を有するとともに
摩擦係数が低いため極めて摺動性に優れている。図9に
示すようにこのピン21の内周側の側面には円柱状の突
起21aが一体に形成されている。この突起21aを上
記孔20aに嵌め込んでこのピン21が溝部の一箇所に
固定されている。
【0018】このピン21は、釘送ピストン12の周面
からわずかに突き出た状態に取付けられている。その突
出し量は、前記シール部材18のシール性を阻害せずか
つ釘送ピストン12の後述する軸方向に直交する方向の
荷重を受け得る範囲とされている。すなわち、釘送ピス
トン12が後述するようにロックピン30の反発力を受
けて釘送シリンダ11に押し付けられた状態において
も、シール部材18の上記部分が釘送シリンダ11の周
面に対して適正な押し付け力で圧接されてそのシール性
を良好に維持するためにこのピン21がわずかに突き出
た状態に取付けられている。
【0019】次に、このピン21が取付けられた部位と
は周方向ほぼ180°反対側(図1〜図3において上
側)において釘送ピストン12の周面には軸方向に傾斜
するガイド面22が形成されている。このガイド面22
は上記溝部20からこの釘送ピストン12の後端部に至
って一定の幅で形成されている。このガイド面22に
は、図1または図3に示すように上記ロックピン30の
先端部30aが突き当てられる。
【0020】このロックピン30は、前記した単連切換
え機構33の主要部をなすもので、釘送シリンダ11の
側部に、若干傾斜して側方に突き出した状態で一体に形
成された円筒形のケース31内に挿入されている。この
ケース31の内周側と釘送シリンダ11の内周側とを隔
てる隔壁31bの中央には貫通孔31aが形成され、こ
の貫通孔31aを経てロックピン30の先端の小径部3
0aが釘送シリンダ11の内周側に突き出されるように
なっている。ケース31の後部(図示上部)の内周側に
は一定幅で内周側に張り出す張出し縁31cが形成され
ており、この張出し縁31cとロックピン30との間に
は圧縮コイルバネ32が介装されている。このためロッ
クピン30は釘送シリンダ11の内周側に突き出す方向
に付勢されている。
【0021】ロックピン30の後端部は、上記張出し縁
31cの内周側を経てケース31から突き出されてお
り、この突き出された部分にはロックピン30を突出し
方向または引込み方向に操作するための操作バー40の
一端が接続されている。この操作バー40の一端は図示
するように略U字型に形成されており、このU字型部4
0aの底面とロックピン30の後端部に取付けられたフ
ランジ30bとの間にも圧縮コイルバネ41が装着され
ている。この圧縮コイルバネ41は、ロックピン30が
操作バー40と一体となって移動する状態とこの操作バ
ー40とは独立して移動する状態との二状態を実現する
ために装着されたもので、これにより操作バー40を圧
縮コイルバネ32に抗して図示上方に移動させるとロッ
クピン30も一体となって引込み方向に移動する一方、
この操作バー40を図示下方に移動させた状態において
ロックピン30が前記釘送シリンダ11のガイド面22
によって引込み方向に移動する際には、このロックピン
30だけが移動して操作バー40は移動しないようにな
っている。
【0022】操作バー40の他端側は、図1に示すよう
にトリガ4の近傍にまで至っており、その後端部(図示
上端部)には、円形孔部42aの後端部に一定幅の溝部
42bが切込み形成されてなる支持孔42が形成されて
いる。この支持孔42には、図5に示すように本体2の
下部にトリガ4を揺動自在に支持する支持ピン43の一
端が挿入されている。この支持ピン43の支持孔42に
挿通された部分は、図1または図6に示すように支持孔
42の溝部42bに挿入可能な板厚に形成されて板状部
43aとされている。この板状部43aの幅(支持ピン
43の軸径)は円形孔部42aには挿入可能であるが溝
部42bには挿入不能な寸法となっている。また、支持
ピン43の他端には切換えつまみ44が取付けられ、こ
の切換えつまみ44と支持ピン43を支持する本体部2
の支持縁2aとの間には圧縮コイルバネ45が介装され
ており、これにより支持ピン43の軸方向へのガタつき
が抑えられている。
【0023】上記切換えつまみ44を、図6(b) に示す
ように支持ピン43の板状部43aが支持孔42の溝部
42bに沿った状態となる位置に回転させると、操作バ
ー40は圧縮コイルバネ32によって図示下方に移動
し、これによりロックピン30の小径部30aが釘送シ
リンダ11の内周側に突き出される。これが当該釘送り
装置10の単発送り状態とされる。一方、図6(a) に示
すように操作バー40を図示上方(当該釘打機1を把持
した作業者からみて手前側)に移動させて支持ピン43
を支持孔42の円形孔部42aに位置させ、この状態で
切換えつまみ44を、支持ピン43の板状部43aが支
持孔42の溝部42bに対して直交する状態とすること
により操作バー40は図示上方へ引かれた状態にロック
される。これにより図4に示すようにロックピン30は
釘送シリンダ11内から退避した状態に保持され、これ
が当該釘送り装置10の連続送り状態とされる。
【0024】図1または図5中、46は操作バー40の
後端部に一体に取付けられた操作ノブであり、作業者は
この操作ノブ46に指を掛けて手前に引くことで操作バ
ー40を同方向(単発送り側)に簡単に引き操作でき
る。また、図5中47はトリガ4の誤操作を防止するた
めのセーフティレバーである。
【0025】次に、このように構成された本例の釘送り
装置10の操作について説明する。先ず、釘送り装置1
0を連続送り状態に切り換えるには、操作ノブ46に指
を掛けて手前に引く。すると操作バー40は図1におい
て上方に移動し、これとともにロックピン30が一体と
なって図示上方に移動する。操作バー40を図示上方に
移動させて切換えつまみ44を約90°回転させると、
支持ピン43の板状部43aが支持孔42の円形孔部4
2a内において、溝部42bに直交した状態となる。板
状部43aの幅は、支持孔42の溝部42bの幅よりも
大きいので、板状部43aは溝部42b内に戻れず、従
って支持ピン43は円形孔部42a内に留まり、このた
め操作バー40は図示上方に移動した状態にロックされ
る。すなわち、ロックピン30の小径部30aは釘送シ
リンダ11内から退避した状態にロックされる。これ
で、釘送り装置10は連続送り状態に切り換えられ、こ
の状態が図4に示されている。
【0026】このようにして釘送り装置10を連続送り
状態に切り換えた上で、トリガ4を操作して本体2を作
動させると一回の釘打ち動作毎に釘送ピストン12が一
往復し、これにより釘送り爪13が釘を一本づつドライ
バガイド5内に送り込む。この動作については、従来と
何ら変わるところはない。
【0027】次に、釘送り装置10を上記連続送り状態
から単発送り状態に切り換えるには、切換えノブ44を
約90°回転させるだけでよい。切換えノブ44を約9
0°回転させると支持ピン43の板状部43aが支持孔
42の溝部42bに沿った状態となるので操作バー40
は図1において下方へ移動可能な状態となり、またこの
操作バー40は圧縮コイルバネ32によって常時図1に
おいて下方に付勢されているので、結局操作バー40は
上記のように切換えノブ44が回転されると自動的に図
示下方に移動され、ロックピン30の小径部30aが釘
送シリンダ11内に突き出した状態となる。この単発送
り状態に切り換わった状態が図3に示されている。図3
に示す状態は、本体2は作動されておらず、従って釘送
シリンダ11のロッド側には圧縮空気は供給されないの
で釘送ピストン12は圧縮コイルバネ17によって前方
(図示右方)に移動し、釘送り爪13はドライバガイド
5側に移動した状態となっている。この状態において、
上記ロックピン30の小径部30aは、図示するように
釘送シリンダ11内に突き出されて釘送ピストン12の
ガイド面22の後端部に突き当てられた状態となってい
る。なお、図8にはこの時点における釘送り爪13と連
結釘Nの位置関係が示されている。
【0028】この状態からトリガ4を操作して本体2を
作動させると、一回の釘打ち動作が終了して打撃ピスト
ンがわずかに後退するとエア通路16を経て釘送シリン
ダ11のロッド側には圧縮エアが供給され、従って釘送
ピストン12が圧縮コイルバネ17に抗して後退する。
この釘送ピストン12の後退中において、ロックピン3
0の小径部30aはガイド面22にガイドされて徐々に
後退する。そして、釘送ピストン12が後退端に至る
と、ロックピン30の小径部30aが溝部20に嵌まり
込む。これにより釘送ピストン12は後退端位置におい
て移動不能にロックされる。この状態が図2に示されて
いる。なお、この状態において釘送り爪13は、図7に
示すように後退して連結釘Nにおける次の釘を捕捉した
状態となっている。
【0029】打撃ピストンが後退端近傍にまで戻ると、
釘送シリンダ11のロッド側は大気開放されるので、釘
送ピストン12は圧縮コイルバネ17によって突出し側
に移動可能となるのであるが、この釘送ピストン12は
上記したようにロックピン30によって移動を阻止され
ているため突出し側に移動することはなく、従って次の
釘は送られない。この釘送り停止状態において再度トリ
ガ4を操作して本体2を作動させると増し打ちをするこ
とができる。
【0030】この単発送り状態(釘送り停止状態)か
ら、操作バー40を手前に移動させるとロックピン30
は図4に示すように釘送シリンダ11内から退避される
ので、その小径部30aは溝部20から外れ、これと同
時に釘送ピストン12が圧縮コイルバネ17によって前
方に移動し、従って釘送り爪13が前方に移動して次の
釘がドライバガイド5内に送り込まれる。すなわち、釘
送り停止状態は解除されて再び連続送り状態に切り換わ
り、操作バー40を前記したように後退位置でロックす
れば、釘送り装置10はこの連続送り状態にロックされ
る。
【0031】以上説明したように、釘送り装置10の連
続送り状態あるいは単発送り状態は釘送ピストン12の
移動を阻止することにより達成され、釘送ピストン12
の移動はロックピン30が釘送シリンダ11内に突き出
されることにより直接阻止される。このことから、従来
のように釘送シリンダのロッドの先端に係止部材を取付
け、この係止部材の凹部にロックピンを差し込んで釘送
ピストンの移動を間接的に阻止する構成に比して釘送り
装置10の確動性は格段に高まる。
【0032】また、連続送り状態から単発送り状態への
切換えは、切換えつまみ44を約90°回転させれば足
り、逆に単発送り状態から連続送り状態への切換えは、
ロックピン30を圧縮コイルバネ32に抗して後退さ
せ、切換えつまみ44を約90°回転させることによっ
てなされる。ここで、釘送ピストン12の圧縮コイルバ
ネ17に比してロックピン30の圧縮コイルバネ32の
弾性力は十分に小さいので、従来に比してより少ない力
で単連の切換えを行うことができる。
【0033】さらに、釘送シリンダ11の内部は壁11
aによってほぼ閉塞され、この内部においてロックピン
30の小径部30aが釘送ピストン12の溝部20に係
止される構成であるので、従来のようにロックピンの先
端部や係止部材が外部に露出していた場合のようにこれ
らの部位にゴミやほこりが溜まって釘送り装置が作動不
良を起こすことはなくなり、またその外観も改善され
る。
【0034】また、従来のように釘送ピストンのロッド
先端に係止部材等の他部材を装着する必要がないので、
その分のスペースを省略して釘送り装置10をコンパク
トに構成することができる。
【0035】ここで、本例の釘送り装置10を単発送り
状態に切り換えた場合、釘送ピストン12が後退する際
には、ロックピン30の小径部30aがガイド面22に
ガイドされつつ圧縮コイルバネ32に抗して後退する。
一方、釘送ピストン12には、ロックピン30の後退に
伴う反発力によって移動方向にほぼ直交する方向の力が
負荷されるので、釘送ピストン12は釘送シリンダ11
の内周面に押し付けられつつ後退する。このため、何ら
対策を施さない場合には、上記ロックピン30による押
し付け力は、釘送ピストン12に装着されたシール部材
18の、ロックピン30が設けられた側とはほぼ180
°反対側の部分によって受けられ、従って同部分の損傷
が激しくなってシール性の劣化を早めるおそれがある。
【0036】この点、本例の釘送り装置10によれば、
釘送ピストン12の、ロックピン30が設けられた側と
はほぼ180°反対側にはピン21が取付けられてお
り、このピン21はシール部材18のシール性を阻害せ
ずかつ釘送ピストン12の軸方向に直交する方向の荷重
を受け得る範囲で釘送ピストン12の周面から突き出た
状態に取付けられている。このため、ロックピン30の
反発力はこのピン21によってほぼ全て受けられるので
シール部材18には負荷されない。このことから、ロッ
クピン30がガイド面22にガイドされつつ釘送ピスト
ン12が後退する時にも、シール部材18が釘送シリン
ダ11の内周面に強く押し付けられることはなく常時適
正な押し付け力で圧接される状態が維持される。このよ
うに、ロックピン30によって直接釘送ピストン12の
移動を阻止する構成としたことによりシール部材18の
劣化を早めることはなく、そのシール性は従来どおり良
好に維持される。なお、このピン21は、ポリイミド樹
脂を主成分とする材質で形成されているので摩擦抵抗は
十分に小さく、従って釘送ピストン12の摺動性を阻害
することはない。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、釘送り装置の確動性は
高まり、またゴミやほこりによって作動不良を起こすお
それもなくなる。また、釘送ピストンの、ロックピンが
設けられた側とは反対側にはピンが取付けられているの
で、ロックピンを直接釘送ピストンに係合させてその移
動を阻止する構成としたことによりシール部材の劣化を
早めることはなく、そのシール性は従来どおり良好に維
持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す、釘打機の先端部の一部
破断側面図である。
【図2】釘送り装置の一部破断側面図であって、単発送
り状態に切り換えられた状態において釘送ピストンがロ
ックされた状態を示している。
【図3】釘送り装置の一部破断側面図であって、単発送
り状態に切り換えられた状態において釘送ピストンがロ
ックされる直前の状態を示している。
【図4】釘送り装置の一部破断側面図であって、連続送
り状態に切り換えられた状態を示している。
【図5】図1のA矢視図であって、トリガ支持部の正面
図である。
【図6】操作バーの支持孔と支持ピンとの関係を示し、
分図(a) は連続送り状態における両者の関係を示し、分
図(b) は単発送り状態における両者の関係を示してい
る。
【図7】釘送ピストンが後退した時における連結釘と釘
送り爪の位置関係を示す一部断面側面図である。
【図8】釘送ピストンが前進した時における連結釘と釘
送り爪の位置関係を示す一部破断側面図である。
【図9】ピンの全体斜視図である。
【符号の説明】
1…釘打機 2…本体 3…ハンドル部 4…トリガ 5…ドライバガイド 10…釘送り装置 11…釘送シリンダ 12…釘送ピストン 13…釘送り爪 17…圧縮コイルバネ 18…シール部材 20…溝部 21…ピン 22…ガイド面 30…ロックピン 33…単連切換え機構 40…操作バー 43…支持ピン、43a…板状部 44…切換えつまみ 46…操作ノブ N…連結釘

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 釘打機本体と連動して釘送シリンダ内を
    往復動する釘送ピストンに釘送り爪を装着して、この釘
    送り爪を適宜タイミングで往復動させることにより連結
    釘を1ピッチづつ送って前記釘打機本体に装設されたド
    ライバガイド内に釘を一本づつ供給可能に構成された釘
    送り装置における前記釘の連続送り状態と単発送り状態
    とを切り換えるための単連切換え機構であって、 前記釘送シリンダの内周側にロックピンを突出し可能に
    設け、このロックピンを前記釘送シリンダの内周側に突
    き出して前記釘送ピストンの移動を阻止することで単発
    送り状態とする構成としたことを特徴とする釘送り装置
    における単連切換え機構。
  2. 【請求項2】 前記釘送ピストンの周面であって、前記
    ロックピンが突き出される側とは周方向の反対側に、摩
    擦係数の低い摺動性に優れた材質のピンを、同じく釘送
    ピストンの周面に装着されたシール部材のシール性を阻
    害せずかつ釘送ピストンの軸方向に直交する方向の荷重
    を受け得る範囲で前記周面からわずかに突き出した状態
    に装着したことを特徴とする請求項1記載の釘送り装置
    における単連切換え機構。
JP15927293A 1993-06-29 1993-06-29 釘送り装置における単連切換え機構 Pending JPH079361A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008296364A (ja) * 2007-06-01 2008-12-11 Hilti Ag 手持ち式打ち込み装置のための操作伝達を行う姿勢アダプタ装置
JP2008296363A (ja) * 2007-06-01 2008-12-11 Hilti Ag 姿勢アダプタ装置のための連結部を有する手持ち打ち込み装置
TWI394643B (zh) * 2009-11-11 2013-05-01 Basso Ind Corp 單連發之打釘槍及其單連發控制方法

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