JPH06198575A - 圧縮空気式釘打機の釘送装置 - Google Patents

圧縮空気式釘打機の釘送装置

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JPH06198575A
JPH06198575A JP36004892A JP36004892A JPH06198575A JP H06198575 A JPH06198575 A JP H06198575A JP 36004892 A JP36004892 A JP 36004892A JP 36004892 A JP36004892 A JP 36004892A JP H06198575 A JPH06198575 A JP H06198575A
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nail feeding
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JP36004892A
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Masao Azeyanagi
正雄 畔柳
Hiroaki Ichikawa
博明 市川
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Makita Corp
Original Assignee
Makita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 釘送装置の連続釘送状態と釘送停止状態との
切換え操作を軽く行えるようにする。 【構成】 釘送爪32には係止部37を設け、この釘送
爪32の側方には、この釘送爪32の移動方向に直交す
る方向に移動して前記係止部37に対して係脱するピン
38を設け、このピン38を前記係止部37に係合させ
ることで前記釘送爪32の前進を阻止して釘送停止状態
とする一方、このピン38を前記係止部37から離脱さ
せることで前記釘送爪32を前進可能な状態として連続
釘送状態とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮空気式釘打機(以
下、単に「釘打機」という)における釘送装置を、釘打
動作に連動して釘送する連続釘送状態または釘送停止状
態に切り換えるための釘送切換え機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の切換え機構を備えた釘送
装置としては、例えば特公平4−11019号公報に開
示されたものがあった。この釘送装置50は、同公報の
第2図(a) と第4図を援用して示した図9および図10
に示すように、ピストンロッド側が空気通路56を経て
釘打機本体側のブローバックチャンバに連通されたフィ
ードシリンダ54を作動させて、釘供給通路51内に配
置された連結釘Nに対して供給爪52を係脱させつつ往
復動させることにより、この連結釘Nを一本づつ釘打込
み通路55内に送り込むよう構成されている。
【0003】そして、フィードシリンダ54の後部には
筒体58が連続して設けられ、この筒体58内にはバネ
受け部材60が軸方向に移動可能に配置され、このバネ
受け部材60と前記フィードシリンダ54のピストン5
3との間には圧縮バネ59が介装されている。バネ受け
部材60の両端には操作つまみ61が固定され、両操作
つまみ61は筒体58に形成されたJ型の開口溝62を
貫通して外部に突出した状態とされている。そして、操
作つまみ61を開口溝62に沿って移動させることによ
り、バネ受け部材60を、圧縮バネ59がピストン53
を常時前方に付勢し得る第1の位置pと、ピストン53
に付勢力を与えない第2の位置qとに移動できるように
なっている。
【0004】このように構成された釘送装置50によれ
ば、操作つまみ61を移動させてバネ受け部材60を第
1の位置pに保持しておくことにより圧縮バネ59はフ
ィードピストン53を常時前方へ付勢する状態となって
フィードシリンダ54が作動する状態となり、従って釘
送りが連続的になされる状態となる。一方、バネ受け部
材60を第2の位置qとすべく操作つまみ61を移動さ
せると、圧縮バネ59の付勢力がピストン53に作用し
なくなるのでこのピストン53は前方へ移動せず、よっ
てフィードシリンダ54が作動しない状態となり自動釘
送りはなされず釘送装置50は手動状態となる。このよ
うに、操作つまみ61を圧縮バネ59に抗して第1の位
置pまたは第2の位置qに移動させることにより、釘送
装置50を自動または手動に切り換えることができた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記説
明したように従来の釘送装置50にあっては、手動から
自動に切り換える際には圧縮バネ59に抗してバネ受け
部材60(操作つまみ61)を前方へ移動させる必要が
ある。また、その逆の場合にも一旦圧縮バネ59を圧縮
する方向にバネ受け部材60(操作つまみ61)を移動
させる必要がある。ここで、この圧縮バネ59は釘を送
るためのバネであるためバネ定数が比較的大きいため、
作業者がこの圧縮バネ59に抗してバネ受け部材60を
移動させるには非常に大きな力を要し、従って釘送装置
50の自動手動の切換えを行う際の操作性はよくないも
のであった。
【0006】本発明は、この従来の釘送装置における切
換え機構についての問題を解決するためになされたもの
で、釘打機を把持したまま同じ手で軽く切換え操作で
き、また従来のように作動不良を起こすことなく確動性
に優れた釘送切換え機構を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのため、釘送
爪の復動を阻止して釘送停止状態とする第1の位置と、
前記釘送爪を複動可能な状態として連続釘送状態とする
第2の位置に移動可能な釘送切換え機構が設けられてい
ることを特徴とする。
【0008】
【作用】上記構成によれば、釘送切換え機構を第2の位
置に切り換えることにより釘送爪は復動可能であり、従
って釘送装置は連続釘送状態となる。すなわち、打撃ピ
ストンが下死点に至って一回の釘打ち動作がなされる
と、釘送シリンダのピストンロッドが突き出し側に作動
して釘送爪は復動し、次の釘に係合する。
【0009】そして、打撃ピストンが上死点に戻ると釘
送シリンダのピストンロッドは引込み側に作動する。す
ると、釘送爪は上記次の釘に係合した状態で前進し、こ
れにより次に打ち込まれるべき釘が釘打込み通路内に送
り込まれる。
【0010】このようにして一回の釘打ち動作毎に釘送
爪は往復動し、これにより次に打ち込まれるべき釘が一
本づつ順次釘打込み通路内に送り込まれる。
【0011】一方、釘送切換え機構を第1の位置に切り
換えておくことにより釘送装置は釘送停止状態となる。
すなわち、一回の釘打動作が終了すると釘送シリンダの
ピストンロッドが突き出し方向に作動して釘送爪は往動
する。釘送爪が往動するとこの釘送爪は以後の復動を阻
止された状態となる。
【0012】打撃ピストンが後退すると釘送シリンダは
釘送爪を復動させる方向に作動しようとするのである
が、釘送爪は復動を阻止された状態にあるので結果的に
釘送シリンダのピストンロッドは作動せず、従って釘送
爪は釘を送らず釘送装置は釘送停止状態となる。
【0013】このように、釘送切換え機構を第1または
第2の位置に切り換えることにより釘送爪の復動を規制
して釘送停止状態(手動)と連続釘送状態(自動)との
切換えが行われる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1ないし図8に基
づいて説明する。図1は、本例の釘送切換え機構を備え
た釘打機1の全体を示している。この釘打機1は、概
略、釘の打ち込み動作を行うための本体側と、この本体
側に対して釘を一本づつ供給するための釘供給側とで構
成されている。本体側の構成については特に変更を要す
るものではなく、打撃駆動部が内蔵された本体ハウジン
グ2と、この本体ハウジング2の先端部(図1において
左端部)に組付けられたドライバガイド3と、本体ハウ
ジング2の外周ほぼ中央部からその半径方向に一体状に
延出されたハンドル部4とにより構成されている。
【0015】本体ハウジング2内の中心軸方向に形成さ
れたシリンダ8内には、打撃ピストン9が図1において
左右方向に摺動可能に支持されている。この打撃ピスト
ン9の中心には、先端を上記ドライバガイド3の釘打込
み通路3a内に臨ませた状態でドライバ10が取付けら
れており、このドライバ10は打撃ピストン9がシリン
ダ8内を移動することにより釘打込み通路3a内を抜き
差し状に移動するようになっている。
【0016】本体ハウジング2のシリンダヘッド側(図
示右端部)には、ヘッドバルブ14が内蔵されたヘッド
ハウジング11が組付けられている。この本体ハウジン
グ2内からヘッドハウジング11内にかけて、シリンダ
8のほぼ右半分の外周側には円環状のメインエア室12
が設けられ、また、本体ハウジング2内であって、シリ
ンダ8のほぼ左半分の外周側には同じく円環状をなし上
記メインエア室12とは区画されたリターンエア室13
が設けられている。
【0017】ヘッドバルブ14はヘッドハウジング11
内において図示左右方向に移動可能に支持されており、
図示右方へ移動すべく連通孔20を経てメインエア室1
2の圧縮エアが作用しており、また圧縮バネ14a〜1
4aによって打撃ピストン9側(図示左方)に付勢され
ている。このヘッドバルブ14と打撃ピストン9との間
が打撃ピストン上室15とされ、ヘッドハウジング11
の底面との間がヘッドバルブ上室17とされている。こ
のヘッドバルブ上室17は、連通路17aおよび後述す
るトリガーバルブを経て圧縮エア溜室に連通されてい
る。なお、図ではヘッドバルブ14は第1および第2の
二つのヘッドバルブから構成されたものを示したが、こ
れについては本出願人の出願に係る特願平2−3847
号において詳細に開示したのでそちらを参照されたい。
【0018】リターンエア室13とシリンダ8を区画す
る壁部には逆止弁18が設けられており、打撃ピストン
9が下死点側に移動してこの逆止弁18を通過すると、
打撃ピストン上室15の圧縮エアがこの逆止弁18を経
てリターンエア室13内に流入し、このリターンエア室
13内が昇圧するようになっている。また、このリター
ンエア室13は先端部においてシリンダ8内と連通され
ており、これによって同エア室13内が昇圧されると打
撃ピストン9の下面側が昇圧されるようになっている。
【0019】次に、図示は省略したがハンドル部4の内
部は上記圧縮エア溜室とされており、この圧縮エア溜室
にはジョイント19を介して接続されたエアホース(図
示省略)によって圧縮エアが供給されている。上記メイ
ンエア室12にはこの圧縮エア溜室を経て常時圧縮エア
が供給されている。また、このハンドル部4の基部には
トリガー16によって作動するトリガーバルブ(図示省
略)が内蔵されている。このトリガーバルブは、トリガ
ー16に指をかけて引き操作すると圧縮エア溜室と上記
ヘッドバルブ上室17との連通を遮断してこのヘッドバ
ルブ上室17を大気開放する一方、トリガー16から指
を離して操作しないとヘッドバルブ上室17を大気側か
ら遮断して圧縮エア溜室に連通するよう構成されてい
る。
【0020】このように構成された本体側によれば、ト
リガー16を引き操作するとヘッドバルブ上室17側が
大気に連通されて減圧され、従ってヘッドバルブ14は
圧縮バネ14aに抗して図示右方に移動し、これにより
打撃ピストン上室15が連通孔20〜20を経てメイン
エア室12に連通されて昇圧され、従って打撃ピストン
9が図示左方に移動する(釘打ち動作の開始)。
【0021】打撃ピストン9が図示左方に移動して下死
点に至ると同時に逆止弁18を通過すると、打撃ピスト
ン上室15の圧縮エアがこの逆止弁18を経てリターン
エア室13内に流入する。打撃ピストン9が下死点に至
ると一回の釘打ち動作が終了する。
【0022】然る後、トリガー16から指を離してトリ
ガーバルブを復帰させると、ヘッドバルブ上室17が昇
圧されてヘッドバルブ14が図示左方へ移動する。する
と、連通孔20が閉塞されて打撃ピストン上室15がメ
インエア室12から遮断されると同時に大気開放され
る。一方、これと同時に打撃ピストン9の下面側にはリ
ターンエア室13内に流入した圧縮エアが作用している
ので、打撃ピストン9はその圧力差によって上死点側に
移動して図示する状態に復帰する。
【0023】次に、釘供給側の構成について説明する。
この釘供給側は、先端が前記ドライバガイド3の基部寄
りに接続された、多数本の釘が一定の間隔をおいて連な
ってなる帯状の連続釘Nをコイル状に巻いた状態で収容
するマガジン5と、このマガジン5と前記ドライバガイ
ド3との間に組付けられて連続釘Nの釘を一本づつ釘打
込み通路3a内に供給するための釘送装置6と、この釘
送装置6を連続釘送状態または釘送停止状態に切り換え
るための釘送切換え機構7とから構成されている。
【0024】図5または図6に示すようにマガジン5の
釘供給通路31は、釘打込み通路3aに臨んだ状態で接
続されており、連結釘Nはこの釘供給通路31を経て釘
一本分に相当する距離づつ釘打込み通路3a側に送り込
まれる。なお、釘供給通路31には逆止爪31aが形成
されており、連結釘Nが逆方向(マガジン5内に収容さ
れる方向)に移動しないようになっている。
【0025】釘送装置6は、釘送シリンダ30と、連結
釘Nの釘に係合可能な釘送爪32とを主体として構成さ
れている。釘送シリンダ30は押出し側のみエアにより
作動する単動型のシリンダであって、そのヘッド側が連
通路33を経て本体側のリターンエア室13に連通され
ている一方、ロッド側には圧縮バネ34が介装されてい
る。従って、この釘送シリンダ30はリターンエア室1
3が昇圧すると圧縮バネ34に抗して押出し側に作動す
る一方、リターンエア室13が大気開放されて減圧され
ると圧縮バネ34によって引込み側に作動する。
【0026】この釘送シリンダ30のピストンロッド3
5の先端に、上記した釘送爪32が図5または図6にお
いて左右方向に揺動可能に支持されている。この釘送爪
32は、図示するように上方へ移動する時には連結釘N
の釘に係合し、下方へ移動する時には釘から外れるよう
に形成されている。また、この釘送爪32とピストンロ
ッド35との間には圧縮バネ36が装着されており、こ
れによりこの釘送爪32は連結釘Nの釘に押し付けられ
る方向に付勢されている。
【0027】このように構成された釘送装置6によれ
ば、ピストンロッド35が押出し方向に作動すると(図
6の状態)、釘送爪32は図において下方へ移動しつつ
右方向に揺動して釘との係合を外れて次段の釘にまで移
動し、ピストンロッド35が引込み方向に作動すると
(図5の状態)、この次段の釘に係合した状態で上方に
移動して連結釘Nを釘一本分に相当する距離だけ移動さ
せる。
【0028】次に、釘送切換え機構7について説明す
る。上記釘送爪32の基部寄りには係止部37が設けら
れている。この係止部37は、図7または図8に示すよ
うに板厚が最も薄い平坦部37aと、所定の角度で傾斜
する傾斜部37bと、凹部37cとが図示下方から連続
して形成された形状とされている。
【0029】この係止部37の側方(図において左方)
には、この係止部37の移動方向に対して直交する方向
に移動可能にピン38が支持されており、このピン38
の先端(図示右端)には突起状の小径部38aが形成さ
れている。このピン38は、本体ハウジング2に固定さ
れた支持筒39によって移動可能に支持され、また、こ
の支持筒39の底面とピン38との間には圧縮バネ40
が装着されており、従ってこのピン38は突き出し方向
すなわち係止部37側に付勢されている。
【0030】そして、ピン38が支持筒39から突き出
された状態とされるとその小径部38aは上記係止部3
7の平坦部37aに押し当てられ(図7の状態)、この
状態で釘送シリンダ30が突き出し方向に作動すると係
止部37の傾斜部37bの沿って相対的に移動し(従っ
て、ピン38は圧縮バネ40に抗して後退する)、然る
後、係止部37の凹部38cに嵌まり込む(図8に示す
状態)。この小径部38aが凹部37cに嵌まり込んだ
状態とされると、係止部37すなわち釘送爪32の前進
が阻止され、従って釘打込み通路3a内への釘の供給が
行われない。
【0031】次に、ピン38の後端部(図示左端部)は
支持筒39の底面から突き出されており、この後端部に
は操作アーム41の一端が接続されている。この操作ア
ーム41の一端は図示するように断面略U字型に形成さ
れており、このU字型部41aと、ピン38の後端部に
ビス42aにより取付けられたフランジ42との間には
圧縮バネ43が装着されている。この圧縮バネ43によ
り、ピン38は操作アーム41に対して相対的に図示左
方へ付勢されている。そして、このようにしてピン38
と操作アーム41が接続されることにより、後述するよ
うにこの操作アーム41側を移動させるとピン38は一
体となって移動する反面、ピン38が係止部37の作用
によって図示左方に移動するときにはこのピン38だけ
が移動し操作アーム41は移動しないようになってい
る。
【0032】操作アーム41の他端側は、図2に示すよ
うにトリガー16の近傍にまで至っており、その後端部
(図示左端部)には、円形孔部45aの後端部に一定幅
の溝部45bを切込み形成してなる支持孔45が形成さ
れている。この支持孔45には、図4に示すように本体
ハウジング2に回転自在に取付けられてトリガー16を
揺動可能に支持する支持バー44の図示右端部が挿入さ
れている。この支持バー44の右端部には、図2または
図3に示すように支持孔45の溝部45bに挿入可能な
板厚の板状部44aが形成されている。この板状部44
aの幅は円形孔部45aには挿入可能かつ溝部45bに
は挿入不能な寸法となっている。また、支持バー44の
反対側の端部には切換えつまみ46が取付けられてい
る。
【0033】従って、この切換えつまみ46を、図3
(a)に示すように支持バー44の板状部44aが支持
孔45の溝部45bに沿った状態となる位置に回転させ
ると、操作アーム41は前記したように圧縮バネ40の
付勢力によって図示右方へ移動し、これによりピン38
が係止部37に向かって突き出される。
【0034】一方、図3(b)に示すように操作アーム
41を図示左方(当該釘打機1を把持した作業者からみ
て手前側)に移動させて支持バー44の板状部44aを
支持孔45の円形孔部45a内に位置させ、この状態で
切換えつまみ46を、板状部44aが支持孔45の溝4
5bに対して直交する状態とすることにより操作アーム
41は図示右方へ移動不能となり、これによりピン38
の引込み状態が保持されるようになっている。
【0035】なお、図2または図4中47は、操作アー
ム41に取付けられた操作レバーであり、作業者はこの
操作レバー47に指を掛けて手前に引くことで、操作ア
ーム41を手前側に移動できるようになっている。ま
た、図4中48は、切換えつまみ46と本体ハウジング
2との間に装着されたリーフスプリングであり、49は
トリガー16の作動を規制するためのセーフティレバー
である。
【0036】本例の釘送切換え機構7は以上のように構
成されたものであり、この構成によれば釘送装置6の連
続釘送状態と釘送停止状態の切換えが以下のようにして
行われる。
【0037】先ず、連続釘送状態とするには、操作レバ
ー47を手前(図2において左方)に引くことにより操
作アーム41を圧縮バネ40に抗して同方向に移動させ
て、切換えつまみ44の板状部44aが支持孔45の円
形孔部45a内に位置する状態とする。この状態で切換
えつまみ46を回転させて、板上部44aが支持孔45
の溝部45bに対して直交する状態(図3(b)に示す
状態)とする。これにより、操作アーム41はこの板状
部44aによって図示右方への移動を阻止され、従っ
て、ピン38が引込み状態のまま保持される(第2の位
置)。これでピン38の小径部38aと係止部37との
係合が解除された状態となり、釘送装置6は連続釘送状
態となる。
【0038】この連続釘送状態において、打撃ピストン
9が下死点に至って一回の釘打ちがなされると、打撃ピ
ストン上室15内の圧縮エアは逆止弁18を経てリター
ンエア室13内に流入し、この圧縮エアは連通路33を
経て釘送シリンダ30のヘッド側に作用してピストンロ
ッド35を圧縮バネ34に抗して突き出し方向に移動さ
せる。ピストンロッド35が突き出し方向に作動する
と、これに伴って釘送爪32は圧縮バネ36に抗して図
5において右方へ揺動しつつ図示下方へ一定距離だけ後
退し、次段の釘に係合する(釘供給の待機状態)。
【0039】一方、一回の釘打ちが完了することにより
作業者がトリガー16から指を離すとトリガーバルブは
原位置に復帰し、これによりヘッドバルブ上室17には
圧宿エアが供給されてヘッドバルブ14は図1において
左方へ移動し、従って、連通孔20は閉塞されて打撃ピ
ストン上室15がメインエア室12から遮断されると同
時に排気孔21を経て大気に連通される。こうして打撃
ピストン上室15が減圧されると、打撃ピストン9の下
面側にはリターンエア室13内に流入した圧縮エアが作
用しているので、この打撃ピストン9は図1において右
方へ移動し、従ってドライバー10は釘打込み通路3a
内から退去して原位置に戻る(釘打込みの待機状態)。
【0040】リターンエア室13内の圧縮エアは打撃ピ
ストン9に作用しつつ、釘打込み通路3aを経て大気に
逃がされ、従ってこのリターンエア室13内が減圧され
る。リターンエア室13内が減圧されると釘送シリンダ
30のヘッド側も減圧され、従って、ピストンロッド3
5は圧縮バネ34の付勢力によって図2において上方へ
移動する。
【0041】ピストンロッド35が上方へ戻されると釘
送爪32は、釘に係合した状態のまま釘打ち込み通路3
a側に移動して連続釘Nを釘一本分だけ移動させ、これ
により次に打ち込まれるべき釘が釘打込み通路3a内に
送り込まれる(図5に示す状態)。以後、トリガー16
を再び引き操作すれば、上記したように本体側が作動し
て釘の打ち込み動作がなされ、また釘送装置6が作動し
て釘の供給が行われるのであり、釘の打込み動作毎に釘
が一本づつ連続して供給される。
【0042】次に、釘送装置6を釘送停止状態とするに
は、切換えつまみ46を上記連続釘送状態とした位置か
らほぼ90°回転させればよい。すなわち、この切換え
つまみ46を上記連続釘送状態とした位置から90°回
転すると、支持バー44の板状部44aが支持孔45の
溝部45bに挿入可能な状態となる。また、操作アーム
41は圧縮バネ40によって図2において右方へ付勢さ
れている。従って、操作アーム41は同方向に移動し、
支持バー44の板状部44aは支持孔45の溝部45b
に挿入された状態となる(図3(b)の状態から図3
(a)の状態となる)。
【0043】これによりピン38は突き出し方向(第1
の位置)に移動され、従ってその小径部38aは、釘送
シリンダ30が図2に示すようにピストンロッド35の
引込み状態(釘の打込みが終了してトリガー16を操作
していない状態、すなわち釘打込み機1の非使用状態)
にあれば、図7に示すように係止部37の平坦部37a
に押し当てられる。
【0044】この図7の状態において、前記したように
してトリガー16を操作して一回の釘打ちがなされる
と、リターンエア室13内が昇圧し、従って釘送シリン
ダ30のヘッド側が昇圧してピストンロッド35が突き
出し方向(図2において下方)に移動する。ピストンロ
ッド35が下方に移動すると係止部37も同方向に移動
し、従って、ピン38の小径部38aは係止部37の平
坦部37aから傾斜部37bに沿って相対的に移動す
る。この際、ピン38は図示左方(引込み方向)に後退
するのであるが、このピン38と操作アーム41との間
には圧縮バネ43が介装されているので、ピン38だけ
が後退し操作アーム41は移動せず、従って支持バー4
4の板上部44aは支持孔45の溝部45b内に位置し
た状態に保持される。
【0045】釘送シリンダ30が作動してピストンロッ
ド35がさらに突き出し方向に移動すると、ピン38の
小径部38aは係止部37の傾斜部37bから凹部37
cに至り、この時点でピン38は圧縮バネ40の作用に
より再度突き出し方向に移動し、従って図8に示すよう
に小径部38aがこの凹部37cに嵌め込まれる。これ
により、係止部37の移動すなわちピストンロッド35
の移動が阻止され、ひいては釘送シリンダ30のその後
の作動が停止された状態、すなわち釘送停止状態とな
る。
【0046】そして、この釘送停止状態において釘の打
込み終了後トリガー16から指を離すと、上記したと同
様にして打撃ピストン9が戻され、またリターンエア室
13内が減圧され、従って釘送シリンダ30のヘッド側
が減圧される。ここで、ヘッド側が減圧されるとピスト
ンロッド35は圧縮バネ34の作用により引込み側に移
動しようとするのであるが、このピストンロッド35に
一体に設けられた係止部37の凹部37cにはピン38
の小径部38aが嵌まり込んでいるので、係止部37す
なわちピストンロッド35の移動が阻止され、釘送シリ
ンダ30は作動しない。従って、釘送爪32は釘を送る
方向に移動せず、釘打込み通路3a内への釘の供給は行
われない。この釘送停止状態は、前記したように操作ア
ーム41を手前側に移動させて連続釘送状態とするまで
保持される。こうして、釘送装置6を釘送停止状態とし
て、釘の供給が行われないままトリガー16を操作すれ
ば何回でも釘の増し打ちをすることができる。
【0047】この釘送停止状態を解除して連続釘送状態
とするには、前記したように操作レバー47を手前に引
いて操作アーム41を同方向に移動させ、然る後切換え
つまみ46を約90°回転させて図3(b)の状態とす
ればよく、これで操作アーム41は手前側に引かれた状
態で保持され、ひいてはピン38が引込み状態(第2の
位置)に保持される。
【0048】なお、以上の説明において、釘送停止状態
への切換え操作を、ピストンロッド35が引込み状態
(釘の打込みが終了してトリガー16を操作していない
状態、すなわち釘打機1の非使用状態)にある時に行っ
た場合を例示したが、この切換え操作は、釘打込み終了
直後でトリガー16を未だ引き操作したままの状態(打
撃ピストン9が下死点にある状態)で行うことも可能で
ある。
【0049】この場合には、釘送シリンダ30のピスト
ンロッド35は突き出し状態にあるため、ピン38の小
径部38aの前方には係止部37の凹部37cが位置す
る状態となっている(図6参照)。従って、この状態で
切換えつまみ46を回転させて操作アーム41を前方へ
移動させ、これによりピン38を突き出し方向に移動さ
せると、その小径部38aは係止部37の凹部37cに
直接嵌まり込む。よって、この場合にはピン38の小径
部38aは係止部37の傾斜部37b上を相対的に移動
することはなく、従って小径部38aが傾斜部37b上
を移動することによる後退移動もない。また、本実施例
において係止部37を釘送爪32に設けたが、ピストン
ロッド35に係止部を設けてもよい。
【0050】以上説明したように本例の釘送切換え機構
7によれば、圧縮バネ40に抗して操作アーム41を手
前側に引いた状態すなわち切換え機構7を第2の位置に
切り換えれば釘送装置6は連続釘送状態となる一方、こ
の連続釘送状態において切換えつまみ46を約90°回
転させて切換え機構7を第1の位置に切り換えれば釘送
停止状態とすることができる。ここで、圧縮バネ40
は、釘送爪32を連続釘Nの送り方向に移動させるに足
るだけの大きなバネ定数の圧縮バネ34とは別個に設け
られたもので、ピン38を係止部37に対して軽く押し
付ける程度の小さなバネ定数のものであれば足りる。従
って、従来のように釘送停止状態から連続釘送状態に切
り換える際に大きな力を出す必要はなく、軽い力で簡単
に切換えることができる。
【0051】また、従来は連続釘送状態から釘送停止状
態への切換えを行う際にも、操作つまみ61を一旦圧縮
バネ59を圧縮する方向に移動させる必要があり、この
場合にも大きな力を要したのであるが、本例の切換え機
構7によれば、切換えつまみ46を約90°回転させる
だけで足り、またこの切換えつまみ46が取付けられた
支持バー44は何ら規制を受けることなく回転可能に支
持されたものであるので、その回転操作は非常に軽い力
で簡単に行うことができる。従って、釘送停止状態への
切換え操作も軽い力で簡単に行うことができる。
【0052】さらに、従来は切換え操作に大きな力を要
するため、釘打機を把持したまま同じ側の手で切換えを
行うことが困難であったが、この点、本例の切換え機構
7によれば、操作レバー47はトリガー16を操作する
指が届く範囲に設けられているので、作業者は釘打機1
を把持したまま連続釘送状態への切換えを指一本で行う
ことができる。
【0053】また、従来の切換え機構にあってはその構
成上バネ受け部材60は、圧縮バネ59の移動方向に対
する傾きについて何ら規制されていないため、操作中等
に例えば一方の操作つまみ61だけが開口溝62の第2
の位置qに嵌まり込む等その確動性に欠ける問題があっ
たが、本例の切換え機構7によればピン38を移動させ
ることにより切換えを行う構成であり、このピン38は
支持筒39によって支持されているので作動不良をおこ
すといった問題はなく、切換え機構7の確動性を従来に
比して向上させることができる。
【0054】
【発明の効果】本発明は、釘送切換え機構を第1の位置
または第2の位置に切り換えることで、釘送装置を釘送
停止状態または連続釘送状態に切換える構成としたの
で、従来のように釘送爪を移動させるための圧縮バネの
作動を規制した場合に比してより軽い力で釘送装置の切
換えを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、釘打機の一部破断側面
図である。
【図2】本発明の実施例の要部を示し、釘送装置および
切換え機構の一部破断拡大図である。
【図3】支持バーの板状部と支持孔との位置関係を示
し、分図(a)は釘送停止状態における操作アームの後
端部の側面図であり、分図(b)は連続釘送状態におけ
る操作アームの後端部の側面図である。
【図4】トリガーの支持部をトリガーの裏側から見た図
である。
【図5】釘を供給した状態における釘送装置および連続
釘の一部破断側面図である。
【図6】次段の釘に係合して連続釘を送る途中における
釘送装置および連続釘の一部破断側面図である。
【図7】釘打機の非使用時において、釘送停止状態側に
切り換えられた状態にある切換え機構の一部破断側面図
である。
【図8】釘送停止状態に切り換えられて釘送爪の移動を
阻止した状態にある切換え機構の一部破断側面図であ
る。
【図9】従来の釘送装置の切換え機構を示す一部破断側
面図である。
【図10】従来の切換え機構の切換え状態を示す、筒体
の平面図である。
【符号の説明】
N…連結釘 1…釘打機 3…ドライバガイド、3a…釘打込み通路 4…ハンドル部 5…マガジン 6…釘送装置 7…切換え機構 9…打撃ピストン 12…メインエア室 13…リターンエア室 14…ヘッドバルブ 15…打撃ピストン上室 16…トリガー 17…ヘッドバルブ上室 30…釘送シリンダ 32…釘送爪 35…ピストンロッド 37…係止部(37a…平坦部、37b…傾斜部、37
c…凹部) 38…ピン、38a…小径部 41…操作アーム 44…支持バー、44a…板状部 45…支持孔(45a…円形孔部、45b…溝部) 46…切換えつまみ 47…操作レバー 50…釘送装置 54…フィードシリンダ 58…筒体 59…圧縮バネ 60…バネ受け部材 61…操作つまみ 62…開口溝 p…第1の位置、q…第2の位置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連結釘に係脱しつつ往復動して釘を一本
    づつ釘打込み通路内に送り込む釘送爪と、この釘送爪を
    先端に支持するピストンロッドと、このピストンロッド
    を往復作動させる釘送シリンダとを備えた、圧縮空気式
    釘打機の釘送装置であって、 前記釘送爪の復動を阻止して釘送停止状態とする第1の
    位置と、前記釘送爪を複動可能な状態として連続釘送状
    態とする第2の位置に移動可能な釘送切換え機構が設け
    られていることを特徴とする圧縮空気式釘打機の釘送装
    置。
JP36004892A 1992-12-29 1992-12-29 圧縮空気式釘打機の釘送装置 Pending JPH06198575A (ja)

Priority Applications (1)

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JP36004892A JPH06198575A (ja) 1992-12-29 1992-12-29 圧縮空気式釘打機の釘送装置

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JPH06198575A true JPH06198575A (ja) 1994-07-19

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JP36004892A Pending JPH06198575A (ja) 1992-12-29 1992-12-29 圧縮空気式釘打機の釘送装置

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