JPH079269A - 板状体の保持装置 - Google Patents

板状体の保持装置

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JPH079269A
JPH079269A JP16120393A JP16120393A JPH079269A JP H079269 A JPH079269 A JP H079269A JP 16120393 A JP16120393 A JP 16120393A JP 16120393 A JP16120393 A JP 16120393A JP H079269 A JPH079269 A JP H079269A
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plate
chuck
shaped body
suction
contact
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JP16120393A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Tsutsui
義隆 筒井
Hitoshi Odajima
均 小田島
Takamichi Suzuki
高道 鈴木
Katsuhisa Tanaka
勝久 田中
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚さが薄くその厚さに比べて面積の大きい剛
性の低い板状体を、その周辺部以外の面に接触すること
なくほぼ水平状態に保持し、しかも板状体を該保持状態
で移送可能なハンドを有する板状体の保持装置を提供す
る。 【構成】 板状体の周辺部の任意の1個所を吸着して該
板状体を固定支持する固定用の吸着チャックと、前記周
辺部の他の複数位置を吸着保持するとともに、前記固定
支持位置に対して該複数の吸着保持位置より該各位置と
前記固定支持位置とを結ぶ線上に張力を付加可能な複数
の吸着チャックと、前記板状体の周辺部以外の部分の面
を、該面に対し所定のギャップを介して垂直方向に非接
触状態で保持する複数の非接触チャックと、からなるハ
ンドを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板、シート
類などのように、厚さが薄く剛性の低い板状体をほぼ水
平状態に保持する保持装置に係わり、特に、その厚さに
比べて面積が大きく、しかも周辺部以外の面を、非接触
で保持するのに好適な板状体の保持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで薄い板状体、例えば半導体ウエ
ハを、その表面に対して非接触で保持する方法として、
ベルヌーイチャックを用いるもの(例えば、特開昭51ー
37575,特開昭51ー91458)が提案されている。
【0003】上記ベルヌーイチャックによる保持対象部
品は、ウエハの様にベルヌーイチャックのチャック面の
大きさに対してほぼ数倍程度の面積を持ち、かつ剛性が
高く平坦な板状部品であった。この様な部品をベルヌー
イチャックにより保持する場合は、保持する対象部品の
表面に気体を吹き付け、その表面に負圧を発生させ、対
象部品を吸引して非接触的に保持するようになってい
る。そして、保持した対象部品は、その外周をピン等で
囲まれ、水平方向の移動を規制されながらハンドリング
されていた。
【0004】また、テーブル上の位置決め用ブロックに
押し付けて位置決めする薄物板金を、複数の吸着パッド
を使用して吸着搬送するロボット用吸着ハンド(例え
ば、実開平3-36785)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】広い面積の平板でも、
ある程度剛性の高い対象部品を上記従来技術で述べたベ
ルヌーイチャックを使用して保持する場合は、その保持
対象部品の重量に応じた数の複数のベルヌーイチャック
を配置し、かつ対象部品が水平方向に自由に移動しない
ように外周をピン等で規制することにより、従来と同様
な保持方法で保持することが可能である。しかし、例え
ば、プリント基板等のように、板状体の表面に接触する
ことにより傷、塵が付着することが問題となるような部
分を有し、剛性が低く、しかも大面積の平板を、複数の
ベルヌーイチャックによって水平状態に保持した場合
は、各ベルヌーイチャックに水平方向の拘束力がないこ
とから次のような現象が起こる。外周部をピン等で規制
しながら、複数のベルヌーイチャックにより剛性の低い
平板を保持すると、非接触で保持しているため横方向の
拘束力が働かず、ベルヌーイチャックの間で平板にたわ
みが生じる。一旦たわみが生ずると、この部分に基板重
量がかたよりアンバランスが生じる。さらに、このアン
バランスによりたわみが大きくなり、遂には平板を落下
させてしまう。このように複数のベルヌーイチャックを
用いるだけでは、薄材で剛性が低く、柔軟性の高い大面
積の板状体を、水平状態に保持すること自体が困難であ
り、該板状体を移送して高精度に組み付けることは不可
能な問題であった。
【0006】また、剛性の高い板状体であっても、大面
積で、しかも該板状体の周辺部以外の部分に、前述の如
く板状体の表面に接触することにより傷、塵が付着する
ことが問題となるような部分を有するような場合は、前
記ロボット用吸着ハンドの複数の吸着パッドにより板状
体の周辺部を保持することになるが、板状体の自重によ
りその面積に応じて中央部がたわんでしまう。このよう
に中央部がたわんでも単なる移送のみの場合はさほど問
題はないが、所定の場所に高精度に位置決めすることが
必要な場合は、前記たわみによる水平方向の位置誤差が
発生し、高精度な位置合わせは困難となる問題点を有し
ていた。
【0007】本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、プ
リント基板、シート類などのように、厚さが薄くその厚
さに比べて面積の大きい剛性の低い板状体を、その周辺
部以外の面に接触することなくほぼ水平状態に保持し、
しかも板状体を該保持状態で移送可能なハンドを有する
板状体の保持装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、厚さに比して面積の大きい薄材の板状体
を、ほぼ水平状態に保持する板状体の保持装置におい
て、前記板状体の周辺部の任意の1個所を吸着して該板
状体を固定支持する固定用の吸着チャックと、前記周辺
部の他の複数位置を吸着保持するとともに、前記固定支
持位置に対して該複数の吸着保持位置より該各位置と前
記固定支持位置とを結ぶ線上に張力を付加可能な複数の
吸着チャックと、前記板状体の周辺部以外の部分の面
を、該面に対し所定のギャップを介して垂直方向に非接
触状態で保持する複数の非接触チャックと、からなるハ
ンドを備える構成にしたものであるそして、前記吸着チ
ャックを、該吸着チャックのチャックベースに対して吸
着パッドの位置をセンタリングするセンタリング機構
と、該センタリング状態を解除された吸着パッドを、所
定の方向に水平移動させる移動機構とを備える構成にす
るとよい。
【0009】また、前記板状体を保持する際に該板状体
面までの距離を計測する計測手段と、前記非接触チャッ
クのチャック面の位置を可変にして、前記板状体面との
間のギャップ量を調整する可変手段とを備える構成にす
ることが好ましく、さらに、前記非接触チャックを、複
数のベルヌーイチャックとし、該ベルヌーイチャックの
保持力を増減可能な制御手段を備える構成にするとよ
い。
【0010】
【作用】上記構成としたことにより、ハンドと対抗する
位置にほぼ平坦に載置されている板状体に対して、該ハ
ンドを下降させると、該ハンドのうち板状体の周辺部を
吸着保持する複数の吸着チャックが、板状体に接触して
吸着可能状態になった位置でハンドの下降を停止する。
該位置で板状体を吸着するとともに、複数の非接触チャ
ックにより板状体の周辺部以外の部分、すなわち板状体
の中央部の面を所定のギャップを介して非接触状態で保
持する。この場合、板状体の吸着面と非接触チャックに
より保持される板状体の上面とは、ほぼ同一高さになる
ように調整されている。
【0011】上記状態でハンドを所定の高さまで上昇さ
せるが、この場合の板状体の姿勢は、板状体の周辺部を
複数の吸着チャックにより吸着保持され、かつ板状体の
中央部の面を複数の非接触チャックにより非接触保持さ
れることにより、板状体の各部、すなわち、板状体の周
辺部は勿論、中央部においてもたわみをほとんど発生す
ることなく、ほぼ水平状態に保たれる。この上昇位置で
板状体の周辺部の任意の1個所、例えば長方形の板状体
の場合には4つのコーナーのうち1個所を、吸着チャッ
クにより位置不動に固定支持する。そして同時に、該固
定支持位置に対して他の複数の吸着チャックにより吸着
している残りの3コーナーを含む板状体の周辺部より、
前記固定支持位置を結ぶ線上に張力を付加する。この場
合、付加する張力は、板状体の中央部に発生する自重に
よるたわみが、すでに非接触チャックにより引上げられ
てほぼ水平状態に保たれているため、従来のように板状
体の中央部に発生する自重によるたわみを減らして平坦
化するような大きい力は必要なく、吸着チャックと板状
体間に吸着により発生している摩擦力を超えない程度の
小さい力でよい。
【0012】上記張力を加えることにより、前記ハンド
の上昇位置においてすでにほぼ水平状態に保持されてい
る板状体は、さらに平坦化されることになり、また、板
状体にしわが発生しないように小さな力で水平方向に引
っ張ることになるため、厚さが薄く、その厚さに比べて
面積の大きい柔軟性の高い板状体であっても、前記保持
状態をそのまま維持してハンドリングが可能になり、一
方、板状体の重ね合わせ、あるいは組立て等における位
置合わせを高精度に行うことが可能になる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の1実施例を図1ないし図5を
参照して説明する。図1は本発明のハンド8を示す。図
2は図1に示す吸着チャックの構成説明図、図3は図1
に示す非接触チャックの構成説明図、図4は図1に示す
ハンドの動作説明図、図5は板状体の保持状態説明図で
ある。
【0014】図1において、1はハンドベース、2はハ
ンドベース1に固定された複数の吸着チャックで、吸着
チャック2は、板状体の周辺部の任意の1個所を吸着し
て該板状体を固定支持する固定用の吸着チャックと、前
記周辺部の他の複数位置を吸着保持するとともに、前記
固定支持位置に対して該複数の吸着保持位置より該各位
置と前記固定支持位置とを結ぶ線上に張力を付加可能な
複数の吸着チャックとからなる。3は接続ブラケット4
を介してハンドベース1に固定された複数の非接触チャ
ックである。各吸着チャック2はチューブ6を介して図
示しない負圧源に接続されている。また、各非接触チャ
ック3はチューブ7により図示しない空圧源に接続され
ている。8は上記構成からなるハンドである。ハンド8
は連結柱5によりハンド8を搬送するユニット(図示せ
ず)に接続されている。
【0015】図2において、11は吸着パッド、12は
吸着パッド11を一端側(下端側)に固定したパイプ
で、他端側はフローティングベース13に固定されてい
る。フローティングベース13はボール14を介してチ
ャックベース15に水平方向に自由度を持った状態で保
持されている。フローティングベース13には、自己を
チャックベース15に対して位置決めするためのセンタ
リングユニット16が設けられている。センタリングユ
ニット16は、先端の尖ったピン18と該ピン18を移
動させるシリンダ17とからなっており、フローティン
グベース13の前記位置決めは、ピン18に対向させて
チャックベース15に設けた位置決め基準穴19に、ピ
ン18を挿入することにより行われる。チャックベース
15には、フローティングベース13を水平の一方向に
押し付けるためのエアシリンダ20が固定されている。
パイプ12には、吸着パッド11の周囲にカップ21を
設け、対象とする板状体を吸着したときに、該板状体の
吸着面をカップ端面22で受けさせ、吸着チャック2に
対する板状体の高さ位置を決めるようにしている。
【0016】図3において、25は前記接続ブラケット
4の下端に固着された円柱、26は円柱25に設けられ
た径が1mm〜2mmの圧縮空気の通路用の穴、27は
円柱25に穴26の反対側に設けられた継ぎ手部で、前
記チューブ7に接続されている。上記により構成される
非接触チャック3による板状体29の保持は、チャック
面28を板状体29に対して1mm〜2mmのギャップ
30となるように近付け、継ぎ手部27を介して圧縮空
気を送り、ギャップ30に高速の気体を流すことによっ
てギャップ30に保持力となる負圧を発生させて行う。
【0017】つぎに、板状体29を保持する作用につい
て説明する。まず、図4(a)に示すように、保持対象
の板状体29は平坦な面に、ハンド8と対向した位置に
おかれる。この状態から図示しない上下移動手段により
ハンド8を下降させる。下降させるとまず吸着チャック
2の吸着パッド11が、図4(b)に示すように板状体
29に接触した所でハンド8の下降を停止する。次に各
吸着パッド11により板状体29を吸着すると共に、各
非接触チャック3より板状体29とのギャップ30にエ
アを吹き出し、該吹き出し部で板状体29を非接触状態
で保持する。この場合、各吸着パッド11により吸着さ
れる板状体29の上面は、前記図2に示すカップ端面2
2と接触させ、該接触した位置と一致するように各非接
触チャック3により保持される板状体29の上面位置を
調整しておく。この状態のまま図4(c)に示すように
ハンド8を上昇させる。
【0018】上記保持された板状体29を所定の高さま
で上昇させた後、板状体29を固定支持する固定用の吸
着チャックを除く他の吸着チャックに対して、前記図2
に示すセンタリングユニット16のピン18を上昇させ
て位置決め基準穴19との係合を解き、フローティング
ベース13をフリー状態にする。さらにフリー状態のフ
ローティングベース13を、エアシリンダ20を介して
板状体29に張力が加えられる方向に押圧する。ここ
で、エアシリンダ20によりフローティングベース13
を押圧する力は、吸着パッド11の吸着によって発生す
る吸着パッド11と板状体29との間の摩擦力を越えな
い範囲内とする。
【0019】図5は板状体29が長方形の場合の例で、
吸着パッドおよび非接触チャックを各6個ずつ配置した
例を示す。11a〜11fは6個の吸着パッド、29a
は板状体29の点線の外側の周辺部の領域で、吸着チャ
ック2との接触可能領域である。図の点線の内側は傷、
塵等の付着が問題となる接触不可能領域である。ここで
各吸着パッドのうち、11aは、板状体29の1個所の
コーナー部を吸着したまま位置不動に固定支持する固定
用の吸着パッド、11c,11d,11fは、接触可能
領域29aの他のコーナー部を吸着保持するとともに、
該各吸着保持位置より吸着パッド11aの固定支持位置
に対して、該各位置と前記固定支持位置とを結ぶ図示矢
印方向の線上に張力を付加可能な吸着パッド、11b,
11eは、板状体29の対向する辺の中間に相対させて
配置され、板状体29には張力を加えることなく、吸着
パッド11c,11d,11fによる前記張力により発
生する変位に対応可能に、水平方向に自由度を保った状
態に維持されている吸着パッドである。一方、非接触チ
ャック3は、接触不可能領域内に分散して配置され、該
各位置で板状体29を非接触で保持している。
【0020】上記の様に、板状体29の周辺の接触可能
領域29aを、吸着式パッド11a〜11fにより張力
を加えながら保持し、かつ板状体29の周辺部を除く接
触不可能領域を非接触チャック3により保持することに
より、板状体29のたわみ量を小さくすることが出来
る。この効果の具体例について図6および図7を参照し
て説明する。図6は板状体の保持状態の種類を示す図、
図7は図6に示す保持状態とそのときのたわみによる水
平方向の位置ずれ量との関係を示す図である。使用した
板9は、厚さ0.5mmで、800mm×600mmの
長方形のアルミ板と同じヤング率を有している。実験
は、板9を保持した際に、該板9がたわむことにより発
生する水平方向の最大の位置ずれ、つまり、基準点aに
対するb点におけるずれ量を、図6(a)は4コーナー
の支持のみでその他の支持なし、図6(b)は4コーナ
ーの支持のほか板9の中央部の非接触チャックによる支
持2個所、図6(c)は同じく支持4個所、の各々につ
いて行った。図7のグラフより板9の周辺を除く内部を
複数点で支えることによって、水平方向の最大位置ずれ
量を10μm程度に減少させることが可能であることが
わかる。このことから高精度な位置合わせ精度を要する
組付けに対して、十分対応させることが可能である。
【0021】次に、図8に示すように、前記周辺部のみ
を保持可能な板状体であっても、ハンドリングにより取
り出す前の載置状態においても周辺部のみで支え、内部
は接触保持したくない場合がある。このように周辺部の
みを支持された板状体29は、単に載置されている状態
でも図に示すように中心部にたわみdを発生している。
図8において、40は板状体29の載置台、41は板状
体29の接触不可能領域に対応する載置台40に設けら
れている空間で、板状体29はこの部分で自重によりた
わんでいる。
【0022】この様な場合、前記図1に示すハンド8に
おける非接触チャック3に変えて図9に示す構成の非接
触チャックを用いるとよい。図9において、43はチャ
ック部、43aはチャック部43のチャック面、44は
チャック部43に設けられたエアの吹き出し穴で、ここ
からエアが吹き出される。45はチャック部43に埋め
込まれたセンサで、板状体29との距離が計測される。
46はチャック部43に固定されたナットで、ねじ47
と組み合わされている。ねじ47はカップリング48を
介してモータベース51に固定されたモータ49のモー
タ軸50と連結されている。モータベース51には筒状
のチャックガイド52が固定されており、チャック部4
3がナット46,ねじ47とともにチャックガイド52
の内周を上下方向に摺動可能になっている。チャック部
43の上下移動は、モータ49によって位置をコントロ
ールされるようになっている。42は上記構成からなる
非接触チャックである。
【0023】上記非接触チャック42の保持力は、板状
体29との距離,エアの流量およびチャック面43aの
面積により変わるが、通常、チャック面43aが2〜3
mm程度まで板状体29に近付かないと保持力はほとん
ど発生しない。例えば図10に示すように、直径20m
m、穴径1.6mmの円筒60に、2気圧の圧縮空気6
1を供給し、板状体29と円筒60の端面とのギャップ
62を変えながら保持力を測定すると、両者の関係は図
11に示すようなグラフになる。同図からわかるよう
に、ギャップが約2.5mm付近で保持力はゼロで、ギ
ャップがこれより小さくなるにつれて保持力は次第に大
きくなり、約0.3mmで最大となる。このグラフより
単位面積当たりの質量が大きい材質の板状体29に対し
ては、その質量に応じて必要個数を選定するとともに、
十分な保持力が得られるまで非接触チャック42を近付
ける必要があることがわかる。
【0024】図12は、前記図9に示す非接触チャック
42を組込んだ場合のハンド55を示す。ハンド55
は、ハンドベース56に複数の吸着チャック2および非
接触チャック42が固定されて構成されている。
【0025】図13を参照してハンド55の動作を説明
する。前記図12の状態から図13(a)の状態までハ
ンド55を下降させ、吸着チャック2によって板状体2
9を吸着する。この状態では、板状体29の周辺部以外
は前記図8に示す状態と同様にたわんでおり、非接触チ
ャック42のチャック面43aと離れている。
【0026】一例として保持対象を、厚さ0.5mmで
600mm×800mmのアルミ板と同じヤング率を有
する板と考えた場合、その周囲4点を張力を加えて保持
しても中央付近では50mm程度たわんでしまう。この
ため、このままエアを噴出したのでは保持力は得られず
板状体を押し下げるだけになる。そこで図13(b)に
示すように、非接触チャック42を下降させて板状体2
9に近付ける。この時板状体29のたわみ具合は、板状
体29の厚さ、重さ、置き方などによってばらつくと考
えられるため、非接触チャック42に設けられたセンサ
45により板状体29とチャック部43のチャック面4
3aとの距離を計測しながら下降させ、保持可能なギャ
ップ(約0.5mm)まで近づいた状態で下降を停止さ
せる。この停止位置で吹き出し穴44よりエアを噴出さ
せることにより、ギャップを保持したまま板状体29が
吸引保持される。
【0027】この後、図13(c)に示すようにハンド
55を上昇させ、吸着チャック2によって前記図5にお
いて説明したように板状体29に張力を加え、さらに、
ハンド55に取付けられた各非接触チャック42による
板状体29の保持面を、吸着式チャック2の吸着面と同
一面になるまで上昇させ、板状体29の上面を平坦化す
る。この様に、厚さが薄く、その厚さに比べて面積の大
きい剛性の低い板状体29であっても、その周辺部を除
いた内部を、非接触でしかもほぼ水平状態に平坦化して
ハンドリングすることが容易に可能になる。
【0028】なお、板状体29の性状によっては、前記
図13(b)における非接触チャック42による保持の
際に、保持に必要なエア流量を最初から供給すると、板
状体29を上昇させて引き込む時の慣性により、瞬間的
に板状体29が非接触チャック42に接触してしまう場
合がある。図14はこの対策の一例で、非接触チャック
42への給気回路に圧力を制御するレギュレータ65、
またはエア流量を制御する流量制御弁を組み込み、非接
触チャック42への供給圧力、またはエア流量を除々に
上げるように制御する。これにより、非接触チャック4
2による板状体29の保持をスムーズに行うことが可能
になり、前記両者の接触を防止する事が可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、板
状体の周辺部にのみ接触し、該周辺部を除く内側の接触
不可部分に接触することなく保持可能であるため、広い
面積を有し、かつ板状体に傷、塵等の付着を嫌う種々の
板状体のハンドリングが可能になる。さらに、板状体を
ほぼ水平状態に平坦化させられるため、たわみによる板
状体内部の相対位置誤差を無くすことが出来、板状体の
重ね合わせあるいは組立において、高精度な位置合わせ
が可能となる。そして、これにより広い面積を有し、か
つ傷、塵等の付着を嫌う種々の板状体のハンドリングの
自動化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例のハンドを示す正面図であ
る。
【図2】図1に示すハンドの吸着チャックの構成説明図
である。
【図3】図1に示すハンドの非接触チャックの構成説明
図である。
【図4】図1に示すハンドの動作説明図である。
【図5】板状体の保持状態説明図である。
【図6】板状体の保持状態の種類を示す図である。
【図7】図6に示す保持状態とそのときのたわみによる
水平方向の位置ずれ量との関係を示す図である。
【図8】板状体の周辺部のみを支持した状態を示す図で
ある。
【図9】他の構成の非接触チャックの構成説明図であ
る。
【図10】非接触チャックのモデル図である。
【図11】非接触チャックのギャップと保持力との関係
を示すグラフである。
【図12】図9に示す非接触チャックを組込んだ場合の
ハンドを示す正面図である。
【図13】図12に示すハンドの動作説明図である。
【図14】図9に示す非接触チャックの給気回路に制御
手段を設けた図である。
【符号の説明】
2…吸着チャック、3,42…非接触チャック、8,5
5…ハンド、11…吸着パッド、16…センタリングユ
ニット、20…シリンダ、28,43a…チャック面、
29…板状体、30…ギャップ、43…チャック部、4
0…載置台、45…センサ、65…レギュレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 勝久 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地 株 式会社日立製作所生産技術研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さに比して面積の大きい薄材の板状体
    を、ほぼ水平状態に保持する板状体の保持装置におい
    て、前記板状体の周辺部の任意の1個所を吸着して該板
    状体を固定支持する固定用の吸着チャックと、前記周辺
    部の他の複数位置を吸着保持するとともに、前記固定支
    持位置に対して該複数の吸着保持位置より該各位置と前
    記固定支持位置とを結ぶ線上に張力を付加可能な複数の
    吸着チャックと、前記板状体の周辺部以外の部分の面
    を、該面に対し所定のギャップを介して垂直方向に非接
    触状態で保持する複数の非接触チャックと、からなるハ
    ンドを備えたことを特徴とする板状体の保持装置。
  2. 【請求項2】 前記吸着チャックが、該吸着チャックの
    チャックベースに対して吸着パッドの位置をセンタリン
    グするセンタリング機構と、該センタリング状態を解除
    された吸着パッドを、所定の方向に水平移動させる移動
    機構とを備えてなる請求項1記載の板状体の保持装置。
  3. 【請求項3】 前記非接触チャックが、前記板状体を保
    持する際に該板状体面までの距離を計測する計測手段
    と、前記非接触チャックのチャック面の位置を可変にし
    て、前記板状体面との間のギャップ量を調整する可変手
    段とを備えてなる請求項1記載の板状体の保持装置。
  4. 【請求項4】 前記非接触チャックが、複数のベルヌー
    イチャックからなり、該ベルヌーイチャックの保持力を
    増減可能な制御手段を備えてなる請求項1または3記載
    の板状体の保持装置。
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