JPH0791899B2 - 木質系遮音床材 - Google Patents

木質系遮音床材

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JPH0791899B2
JPH0791899B2 JP62230938A JP23093887A JPH0791899B2 JP H0791899 B2 JPH0791899 B2 JP H0791899B2 JP 62230938 A JP62230938 A JP 62230938A JP 23093887 A JP23093887 A JP 23093887A JP H0791899 B2 JPH0791899 B2 JP H0791899B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、木質系遮音床材に係り、とりわけ多層階建造
物において、上階で発生する特に軽量床衝撃音の階下へ
の伝搬し軽減し、かつ、快適な居住性や居住空間を提供
しうる木質系遮音床材に関する。
〔従来の技術〕
多層階建造物の上階におけるスリッパで歩く音や、スプ
ーンの落下音等の硬質な衝撃体により発生する軽量床衝
撃音の階下への伝搬防止を図る方法としては、通常、カ
ーペット等の柔軟な床仕上げ材を用いる方法が有効とさ
れ実用化に至っており、その性質を利用した一般に厚さ
19mm程度のフェルト/カーペット敷床が一般的に採用さ
れている。しかしながら、近年、この敷床において、居
住者が転倒衝突したとき膝を痛める等の安全性や、ダニ
の発生等の環境衛生面に新たな問題が発生している実情
に鑑み、この様な諸問題を解消し、軽量床衝撃音の遮音
に優れた木質系遮音床材を提供すべく多くの試みがなさ
れている。
例えば、プラスチックフォームをコンクリートスラブ等
の基盤上に敷設し、その上に木質仕上げ材を張設してな
る木質系床が提案されており、転倒衝突時の安全性、歩
行時の適度なクッション性、保温断熱性等の快適な居住
性を提供しうるものの、軽量床衝撃音についてはまだ満
足しうる性能に至っておらず改善の余地が残されてい
る。
また、ガラスウールやロックウール等を基盤上に敷き詰
め、その上に防振材、パーティクルボード、合板等を順
次積み重ねた床下地材に、木質系仕上げ材で仕上げして
なる木質系床が提案されている。しかしこの木質系床は
軽量床衝撃音の伝搬防止には効果があるものの、施工が
煩雑であり、床下総高さが高いため居住空間を狭めると
いう問題がある。
更には、合板裏面に軟質な発泡ゴムやプラスチックフォ
ームを張り付け、その上に木質仕上げ材を張り合わせた
木質系床材が提案されており遮音性能においては満足し
うるが、歩行時に柔らかい感じや、家具や置いたところ
が沈み込むなどの居住性に問題が有りまだ十分に満足し
うるものではない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は、この様な現状に鑑みなされたものであって、
その目的とするところは、優れた軽量床衝撃音の遮音性
(以下遮音性能と言う)を有し、且つ、快適な居住性
(転倒衝突時の安全性、歩行快適性、保温断熱性)や、
ダニの発生等のない環境衛生面を兼ね備え、更に床下総
高さの減少により快適な居住空間の確保を可能ならしめ
る木質系遮音床材を提供することである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、先に特願昭61−196495号明細書(特開昭
63−55260号公報参照)で提案した遮音床材にもとづい
て、前記目的を達成し得る木質系遮音床材を開発すべく
研究を重ねた結果、本発明を完成するに至ったものであ
る。
すなわち、本発明は、厚み6mm以下の木質系単板を複数
積層しかつ全面ではなく要所を選択的に固定して一体化
した多層構造体と、厚み0.5〜6mmの木質板を複数積層す
ると共に各層の間に厚み0.1〜3mmの緩衝材層を設けかつ
最上層単板を化粧仕上げ、好ましくは木目仕上げした木
質系仕上げ材との接合体であることを特徴とする木質系
遮音床材を提供するものである。また、必要に応じて、
多層構造体の表面及び/又は裏面に面材を配置すること
ができる。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明に係る多層構造体に使用される木質系単板として
は、ラワン材、マツ材、ナラ材、ブナ材等のロータリ単
板、スライス単板又はこれ等の単板の破断されたものな
どが使用される。
単板の厚みとしては、通常6mm以下、好ましくは0.5〜4m
mの範囲が適当であり、単板厚みが6mmを越える場合は、
遮音性能が大幅に低下する傾向にあり望ましくない。
本発明に係る多層構造体は、床設計(例えば床下総高
さ、耐久性)に基づき上述の範囲から適宜選択された厚
みを有する単板を積層(好ましくは3層以上)して多層
前駆体を形成した後、これを例えば、縫合、リベット留
め等の固定手段によって一体化する方法、或いは単板を
積層するごとにエポキシ系又はゴム系接着剤等を用いて
斑点状又は部分接着して一体化する方法等によって製造
されたものであり、特に、この多層構造体の製造方法と
しては、作業性や生産効率の面から縫合方法が最適に用
いられる。
また、前記方法による多層構造体の製造に際し、単板の
積層方法としては特に制限はないが多層構造体の強度、
固定具の保持力等の面から一般的には単板の木目の方向
が交互に成るように積層することが望ましく、更には、
単板の割れによる固定不良が発生し易い場合は、前記多
層前躯体の表裏面又は表裏面のいずれか一面に次に述べ
る面材を宛行い固定不良を回避してもよい。
前記面材としては、縫合方法の場合には例えば紙、不織
布、織物、プラスチックフィルム、プラスチックフォー
ムシート、ゴムシート、インシュレーションボード等の
軟質材料を、又リベット等で締め合わせる場合は、これ
等の他に例えば合板、パーティクルボード、プラスチッ
ク板等の硬質材料を使用することも可能であるが、硬質
材料面材使用の場合は、通常それ等の厚みが3mm以下で
あることが望ましい。
更に、固定に際しては特に制限はなく、通常、縫合の場
合、製畳機等で縦横糸間面積50cm2以下、床材を切断等
の2次加工を要する時には20cm2以下が好ましく、又20
〜100mmの間隔で縦縫い或いは横縫いのみで縫合するこ
とも可能である。
又、縫合の場合、切断時の縫系のほつれを防止する意味
で、エポキシ系、ウレタン系、酢ビ系、アクリル系、フ
ェノール系等の樹脂を多層構造体の表裏面に塗布し、糸
留加工を施すことが好ましい。
一方、リベット等による締合わせ、或いは斑点状又は部
分接着等で固定する場合、固定具の保持力或いは接着剤
の種類によって異なるが、通常50〜450mmの間隔で固定
するのが適当であり、また接着の場合には各層の接着点
が重なり合わないように配慮することが望ましい。
なお、上記多層構造体中には、快適な居住性(歩行快適
性や家具による床の沈み込みに対する抵抗すなわち剛
性)がそこなわれない限りにおいて、例えば、紙、不織
布、織物、プラスチックフィルム、プラスチックフォー
ムシート、ゴムシート、インシュレーションボード等の
軟質材料を使用してもよい。これ等の使用は遮音性能を
阻害するものではなく、使用される材料の種類によって
は木質系単板とほぼ同様な作用をするからである。
本発明に係る多層構造体によれば、本発明の目的で述べ
た、優れた遮音性能、快適な居住性、環境衛生性及び快
適な居住空間の確保を基本的に実現することができる
が、特に快適な居住性(歩行安定性や家具による沈み込
みの防止すなわち床の剛体性)を確保するためには表面
材に厚目の木質系面材を用いる必要があり、この厚い木
質系面材の使用は床の遮音性能の向上にとって必ずしも
好ましくない。そこで、多層構造体による床において快
適な居住性を確保するために必要な表面材としての特性
を保ちながら、遮音性能を低下させない木質仕上げ材が
必要とされた。本発明に係る木質仕上げ材はこのような
観点から開発されたものである。
本発明に係る木質仕上げ材は、複数枚の木質板のそれぞ
れの間に緩衝材層に設けて接着剤を介して固定一体化さ
れる。
本発明に係る木質仕上げ材の構成要素の一つである緩衝
材としては、ゴムシート、軟質な合成樹脂フォームシー
ト、不織布、織物からなる群から選ばれた、少なくとも
1種が使用され、かつ、緩衝材の厚みは、2枚の木質板
間に設けられた状態で通常0.1〜3mm、好ましくは0.2〜1
mmの範囲内に調節することが必要である。厚みが0.1mm
以下では、遮音効果が十分でなく、一方厚み3mm以上で
は、緩衝材の柔軟さのため木質仕上げ材の強度及び剛性
が不足し快適な居住性を提供できない。
本発明に係る緩衝材の具体例としては、ゴムシートの場
合、天然ゴム、合成ゴム等をシート状にしたもので、通
常硬度80以下の物が好ましく使用される。なお、硬度80
を超えるものは、剛性が高く成ることから遮音性能が低
下する傾向にある。
合成樹脂フォームシートとしては、塩化ビニール樹脂、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウ
レタン等の軟質フォームシートが例示されるが、通常こ
れらのフォーム密度としては0.05〜0.8g/cm3、好ましく
は0.1〜0.5g/cm3であることが望ましい。密度が0.05g/c
m3以下の場合は、フォーム自体の強度が弱いために切断
加工等の後加工時にフォーム層が破壊される等の問題が
生じ、また一方、密度が0.8g/cm3を超える場合には、フ
ォームの剛性が高くなり、遮音効果が低下すると共に、
コスト的にも不利である。
不織布としては、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリエステル、ナイロン等の合成樹脂、
もしくは綿、羊毛、麻等の天然繊維、カーボン、ガラス
等の無機質繊維を単独あるいは混毛で不織布にした物が
例示される。なお、係る不織布の目付け量としては、通
常100g/m2以上、好ましくは150〜500g/m2にあるものを
使用することが望ましい。目付け量100g/m2以下の場合
は、接着の際接着剤の不織布に含浸され不織布の緩衝効
果が損なわれることがあり、遮音性能が低下する傾向を
示すことから単独で使用する場合にはこの点を考慮する
必要がある。
織物としては、塩化ビニール樹脂、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリエステル、ナイロン等の合成樹脂、
綿、羊毛、麻等の天然繊維、カーボン、ガラス等の無機
質繊維の単独あるいは混毛で織物にされたものが例示さ
れるが、不織布と同様な理由から、織物重量100g/m2
上のものが好ましく使用される。
本発明に係る木質板としては、例えば一般的な木板、合
板、パーチクルボード、ハードボード等が使用される。
木質板としての厚みは通常0.5〜6mm、好ましくは1〜4m
mの範囲であることが望ましい。厚みが0.5mm未満の場
合、木質仕上げ材の強度及び剛性が不足し快適な居住性
を提供できないばかりでなく仕上げ材のソリの発生原因
となり施工上好ましくない。厚みが6mmを超える場合に
は、床材としての遮音性能を低下させる傾向を示す。な
お、複数枚の木質板の厚み、及び、材質の組合せは特に
制限はないが、木質仕上げ材のソリ発生防止の観点から
同厚みか、或いは裏面になる木質板が表面木質板より1m
m程度厚いほうが好ましい。
本発明に係る木質仕上げ材は、第3図に示すごとく、緩
衝材11の材質に合わせて適宜選択されたエポキシ系、ウ
レタン系、ゴム系、酢酸ビニール系等の硬化系或いは固
化系接着剤13を各々の木質板10に塗布し緩衝材11をその
間に設けて緩衝材の厚みが0.1〜3mmになるように圧力調
整された冷間あるいは加熱プレスで加圧接着して一体化
された積層体に、好ましくは、更に何れか一方の木質板
上に0.2〜1.5mmのナラ、ブナ、セン、シナ、桜等の突き
板を張り合わせて木目仕上げを施して製造されるか、又
は、最上層と成る何れか一方の木質板1〜6mmのナラ、
ブナ、セン、シナ、桜等の木目のある突き板単板を用い
て製造される。しかしながら、木質仕上げ材の最上層の
表面化粧は突き板を用いなくてもよく、また木質板以外
の紙、布、プラスチックシートなどによって化粧しても
よい。
なお、接着剤の塗布に際しては、塗布した接着材が緩衝
材に完全に吸収含浸され、前述した如く緩衝材の機能を
損なわないような粘度、塗布量を考慮する必要がある。
本発明に係る木質仕上げ材の総厚みは、実加工の必要性
から通常4〜12mm、好ましくは5〜8mmであることが望
ましい。
木質仕上げ材の他の実施態様としては、木質板と緩衝材
を交互に張り合わせ多層体とし最上層木質板に木目仕上
げを施したものが挙げられる。
本発明の木質系遮音床材は、第3図に示すごとく、前記
多層構造体3と木質仕上げ材2を2〜50mmの合決部を残
して従来より慣用されている接合方法、例えば、適宜な
接着剤5による接着方法等によって固定一体化して製造
されたものであり、場合によっては多層構造体と木質仕
上げ材とを別々に用いて床施工現場で一体化することも
可能である。
また、木質系遮音床材の総厚みは、特に制限はないが、
快適な居住空間の確保、床下総高さの減少による建設費
の低減などの面から、通常、40mm以下、好ましくは30mm
以下、更に好ましくは20mm以下とすることが望ましい。
本発明の木質系遮音床材による遮音床の構築方法として
は、第1図に示すように、木質系遮音床材1を接着剤4
(エポキシ系)を介してスラブ6に敷設すれば良いが、
その際木質仕上げ材に加工された実加工部7を完全に合
わせつつ施工することが重要である。
または、第2図に示すように、施工現場において、先
ず、多層構造体3を接着剤4(エポキシ系)を介してス
ラブ6に敷設したのち、多層構造体3上に接着剤5を塗
布しながら実加工部7を安全に合わせつつ木質仕上げ材
2を順次接合する方法が例示される。
本発明の木質系遮音床材で構築された床において、更に
その上にカーペット等を趣向に応じて用いることは本発
明になんら制約を与えるものではなく、周知のごとく付
加的に軽量床衝撃音の遮音性を向上せしめることができ
る。
なお、本発明による木質系遮音床材は上記の如く軽量衝
撃音に対してより改良された遮音性能を有するものであ
るが、重量衝撃音に対する遮音性能においても優れてい
る。従来、木質系床材をコンクリートスラブ上に施設す
ると、その重量衝撃音に対する遮音性能はコンクリート
スラブだけのそれと同等かかえって悪くなるのが普通で
ある。例えば、厚さ150mmのコンクリートスラブだけの
重量衝撃音に対する遮音性能はL−56程度であるが、こ
のコンクリートスラブ上に単に木質板を施設するとそれ
はL−56〜L−58程度に低下する。またコンクリートス
ラブと木質系表面仕上げ材の間に発泡体を介在させるな
ど重量衝撃音に対する遮音の工夫をしたものでも、それ
を上記のコンクリートスラブ上に施設した場合の遮音性
能(重量衝撃音)はL−55〜L〜56程度である。これに
対し、本発明による木質系遮音床材を上記のコンクリー
トスラブ上に施設した場合には、後記の実施例に見られ
るように、L−54〜L−55が達成されている。すなわ
ち、本発明の木質系遮音床材を重量衝撃音に対する遮音
性能においても優れている。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳しく説
明する。
実施例1 水性ビニルウレタン接着剤(ストラクトボンドKR1120)
を100g/m2塗布した2mm合板10上に、目付け量180g/m2
ポリエステル不織布11を置き、更に同様の接着剤を塗布
した2.5mm合板10を重ね、プレス圧力2kg/cm2でもって緩
衝材層を約0.5mmに調節して冷間圧縮接着したものに、
0.5mmのナラ突き板12を張り合わせ木目仕上げを施した
後、幅305×長さ905mmに切断し、実加工部7を施し、ナ
ラ突き板面にウレタン塗装して厚み5.5mmの木質仕上げ
材a(2)を得た。
クラフト紙上に7枚のラワン単板(1mm)をその木目が
交互になるように順次積層し、更に5mmインシュレイシ
ョンボードを重ね多層前駆体とし、これを製畳機にかけ
ポリエステル畳系で縦横糸間面積が8cm2、厚みが12.5mm
になるように縫合成形し、ゴムウレタン樹脂で表裏面の
糸留加工したものを幅300×長さ900mmに切断して多層構
造体3を得た。
上記木質仕上げ材2を多層構造体3をエポキシ系接着材
5(コニシボンドE350R)で5mmの合決部8を残して接着
して本発明の木質系遮音床材A(1)を得た。
第1図は、3DK住宅の6畳部屋に構築された本発明の木
質系床材を用いて構築された遮音床の一例を示す側断面
図であり、スラブ6(厚み150mm)上に、本発明の木質
系遮音床材1をエポキシ系接着剤4(コニシボンドE350
R)を用いて敷設された木質系遮音床である。なお、多
層構造体と仕上げ材との合決部の接着にはエポキシ系接
着剤5を用いて行ない、実部7は完全に合わせられた。
遮音性能の測定は、JISA1418「現場における床衝撃音レ
ベルの測定方法」に準拠し、構築された木質系遮音床上
にタッピグマシン(Bruel&Kir製軽量床衝撃音発生
器)、又はバンクマシン(サツキ製作所製重量床衝撃音
発生器)を設置し、該床面を打撃して階下の6畳部屋で
1/1オクターブバンド別の音圧レベルを測定した。
その結果は、第一表に示すごとく日本建築学会基準によ
る適用等級は、軽量床衝撃音1級に属する良好なもので
あった。
又、床下総高さは18mmであった。
本発明の木質系遮音床材を用いて構築された床は、遮音
性能を損なうことなく床下総高さを従来のフェルト/カ
ーペット敷床とほぼ同等か、それ以下に低減し得ること
が確認された。
更に、適度なクッション性と、ピアノ、家具等の重量物
に対して沈み込み抵抗力も有しており快適な居住性を提
供し、しかもダニ等の発生を防止し得る衛生的な木質系
遮音床材として実用に供し得るものであった。
実施例2〜4及び比較例1 実施例1の不織布に替えて1mm塩ビフォーム(密度0.
4)、0.3mmゴムシート(硬度40)、ポリエステル織物
(厚み0.5mm)を用いる以外は実施例1と同様にして木
質仕上げ材b,cおよびd(2)を作製し、木質系遮音床
材B,CおよびD(1)を得た。
一方、本発明と対照比較のため前記木質仕上げ材に替え
て2.5mm突き板合板と2.5mm合板をビニルウレタン接着剤
で接着した木質仕上げ材eを用いる以外は実施例1と同
様にして対照床材Eを得た。
次に、これ等の床材と性能調査のため、前記床材に替え
て床材B〜D及びEをそれぞれ用いる以外は、実施例1
記載の床施工方に従ってそれぞれの床を構築しその遮音
性能を測定した。
その結果、第一表に示すごとく、対照床の軽量床衝撃音
が2級であるのに対し本発明に係る床はいずれも1級を
保持し優れた遮音性能を有し、本発明に係る木質系遮音
床材の効果が確認された。
比較例2〜3 水性ビニルウレタン接着剤を100g/m2を塗布した9mm合板
に、目付け量180g/m2のポリエステル不織布を置き、更
に同様の接着剤を塗布した2mm合板を重ね、プレス圧力2
kg/cm2でもって冷間圧縮接着したものを製造した。
製造された積層体の9mm合板上に0.5mmのナラ突き板を張
り合わせ、幅305×長さ905mmに切断し、実加工を施し、
ナラ突き板面にウレタン塗装して木質仕上げ材fを得
た。
又、製造された積層体の2mm合板上に0.5mmのナラ突き板
を張り合わせ、幅305×長さ905mmに切断し、実加工を施
し、ナラ突き板面にウレタン塗装して木質仕上げ材gを
得た。
次に、実施例1と同様にして、対照床材FおよびGを得
た。
これ等の床材の性能調査のため、実施例1の床材に替え
て床材F及びGをそれぞれ用いる以外は、実施例1記載
の床施工法に従ってそれぞれの床を構築しその遮音性能
を測定した。
その結果、第一表に示すごとく、対照床の軽量床衝撃音
は2級であり、本発明に係る床より悪いものであった。
比較例4 硬度40の6mm厚ゴムシートを2.5mm突き板合板と2.5mm合
板の間に緩衝材層として設けた木質仕上げ材は、100φ
の鉄製支治具の上に236kg(約3kg/cm2)の荷重を載せた
とき、突き板表面に鉄製支治具の跡がくっきり残り、床
材としては適さなかった。
〔発明の効果〕 以上の説明より明らかな如く、本発明の木質遮音床材
は、木質系床材でありながら極めて優れた軽量衝撃音遮
音性能を有し、かつ重量衝撃音遮音性能にも優れた新規
な木質遮音床材を提供する。
又、フェルトカーペット敷床における転倒衝突時の安全
性や、ダニの発生等の環境衛生面の問題を解消し、床の
沈み込みがない等の快適な居住性を確保し得るばかりで
なく、カーペットと同程度の床下総高さを有しているた
め、既設床のリフォームが容易に安価にできると言う利
点を有している。
更には、最近の「木への回帰」と言われる趣好性にもあ
てはまり、当該技術分野における利用価値は極めて高い
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の木質系遮音床材を用いて構築された床
構造の側断面図、第2図は本発明の多層構造体と木質仕
上げ材とを別々に現場施工した場合の斜視図、第3図は
本発明の木質系遮音床材の側断面図である。 1……木質系遮音床材、2……木質仕上げ材、 3……多層構造体、4……接着剤、 5……接着剤、6……スラブ、 7……実加工部、8……合決部、 10……木質板、11……緩衝材、 12……突き板、13……接着剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−185959(JP,A) 実開 昭62−32139(JP,U) 実開 昭62−16632(JP,U)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚み6mm以下の木質系単板を複数積層しか
    つ全面ではなく要所を選択的に固定して一体化した多層
    構造体と、厚み0.5〜6mmの木質板を複数積層すると共に
    各層の間に厚み0.1〜3mmの緩衝材層を設けかつ最上層単
    板を化粧仕上げした木質系仕上げ材との接合体であるこ
    とを特徴とする木質系遮音床材。
  2. 【請求項2】前記多層構造体の表面及び/又は裏面に面
    材を配置して成ることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の木質系遮音床材。
JP62230938A 1987-09-17 1987-09-17 木質系遮音床材 Expired - Lifetime JPH0791899B2 (ja)

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