JPH0791709A - 空調装置 - Google Patents

空調装置

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JPH0791709A
JPH0791709A JP5232127A JP23212793A JPH0791709A JP H0791709 A JPH0791709 A JP H0791709A JP 5232127 A JP5232127 A JP 5232127A JP 23212793 A JP23212793 A JP 23212793A JP H0791709 A JPH0791709 A JP H0791709A
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temperature
cooling
heat
heat exchange
return
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JP5232127A
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Yoshiaki Matsui
義明 松井
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Taikisha Ltd
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Taikisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷熱媒供給量の調整において合理的な制御を
行うことで、返り温度降下に伴う問題を効果的に抑止す
る。 【構成】 冷熱源手段Pから供給される冷熱媒wcによ
り空調対象域Tを冷却する熱交換手段N1と、空調対象
域Tの冷却負荷に応じて熱交換手段N1に対する冷熱媒
供給量を調整する冷却出力制御手段Aとを備える空調装
置において、熱交換手段N1から送出される熱交換済み
冷熱媒w1の温度t1が設定温度tm1よりも低くなっ
たとき、熱交換手段N1に対する冷熱媒供給量を冷却出
力制御手段Aにより調整される供給量よりも少量に調整
する降温制限手段Cを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本第1及び第2発明は、冷熱源手
段から供給される冷熱媒により空調対象域を冷却する熱
交換手段と、前記空調対象域の冷却負荷に応じて前記熱
交換手段に対する冷熱媒供給量を調整する冷却出力制御
手段とを備える空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記形式の空調装置においては、装置設
計上、空調対象域の冷却負荷・熱交換手段に対し供給す
る冷熱媒の温度(供給温度)・熱交換手段に対する冷熱
媒の供給量・熱交換手段から送出される熱交換済み冷熱
媒の温度(返り温度)夫々に設計値が存在し、設計冷却
負荷において、設計供給温度で設計供給量の冷熱媒を熱
交換手段(例えばエアハンドリングユニット等)に供給
すれば、設計返り温度の熱交換済み冷熱媒が熱交換手段
から送出されるといった装置設計がなされる。
【0003】すなわち、熱交換手段を通過することによ
る冷熱媒の温度上昇幅にも設計値が存在する。
【0004】しかし従来装置では、上記の如き設計値が
存在するものの、空調対象域における冷却負荷の変化に
応じて冷熱媒の供給量が冷却出力制御手段により変更調
整されると、それに伴い冷熱媒の返り温度は、冷熱源手
段から熱交換手段への冷熱媒の供給温度が一定(設計
値)であるのに対し成り行き的に変化するものとなって
いた。
【0005】そして、その返り温度の変化傾向として
は、冷熱媒の供給量が増大側に調整されると、熱交換手
段における冷熱媒の通過速度が大きくなって熱交換時間
が短くなるなどのことから、返り温度は降下側に変化
(すなわち、供給温度との温度差が小さくなる側に変
化)する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来装置で
は上記の如く返り温度がその成り行き的変化において降
下する、特に設計返り温度よりも降下することにより、
下記(イ),(ロ),(ハ)の如き問題を生じた。
【0007】(イ)冷熱源手段と熱交換手段との間で冷
熱媒を循環させる形式、すなわち、熱交換手段から送出
される冷熱媒を冷熱源手段で再冷却して熱交換手段に供
給する形式では、冷熱源手段から熱交換手段への冷熱媒
供給温度を一定(設計値)に保つのに対し返り温度が降
下すると、冷熱源手段における冷凍機等の冷熱媒冷却装
置が部分負荷運転状態となり、このため、その冷熱媒冷
却装置の効率(入力エネルギに対する冷熱出力の比)が
低下してランニングコストの上昇やエネルギロスの増大
を生じる。
【0008】(ロ)冷熱源手段において低温冷熱媒を貯
留する蓄熱槽を用いる形式、すなわち、蓄熱槽における
低温端部から取り出した低温冷熱媒を熱交換手段に供給
するとともに、熱交換手段から送出される熱交換済みの
冷熱媒(返り冷熱媒)を蓄熱槽における高温端部に戻す
形式では、返り温度が降下することにより蓄熱槽におけ
る低温端部と高温端部との温度差が縮小して蓄熱槽の蓄
熱効率(槽容積に対する有効蓄熱量(冷熱)の比)が低
下し、このため、空調対象域の冷却負荷の割りに槽容積
の大きな蓄熱槽が必要となる。
【0009】(ハ)返り温度が降下して供給温度と返り
温度との差が小さくなるということは、熱交換手段にお
ける冷熱媒単位量あたりの熱交換量が小さくなることに
等しいから、返り温度が降下すると、空調対象域の冷却
負荷を賄うのに必要な冷熱媒供給量(すなわち、冷却出
力制御手段により調整される冷熱媒供給量)が割増しと
なり、このため、冷熱媒輸送に必要な動力が大きくな
る。
【0010】本第1及び第2発明の目的は、冷熱媒供給
量の調整において合理的な制御を行うことで、上記の如
き返り温度降下に伴う問題を効果的に抑止する点にあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】
〔第1発明〕本第1発明による空調装置の第1の特徴構
成は、冷熱源手段から供給される冷熱媒により空調対象
域を冷却する熱交換手段と、前記空調対象域の冷却負荷
に応じて、前記熱交換手段に対する冷熱媒供給量を調整
する冷却出力制御手段とを備える構成において、前記熱
交換手段から送出される熱交換済み冷熱媒の温度が設定
温度よりも低くなったとき、前記熱交換手段に対する冷
熱媒供給量を前記冷却出力制御手段により調整される供
給量よりも少量に調整する降温制限手段を設けたことに
ある。
【0012】本第1発明による空調装置の第2の特徴構
成は、本第1発明における上記の第1特徴構成の実施に
おいて、前記熱交換手段とともに前記冷熱源手段から供
給される冷熱媒により前記空調対象域を冷却する第2の
熱交換手段と、その第2の熱交換手段から送出される熱
交換済み冷熱媒の温度が第2の設定温度になるように、
前記第2熱交換手段に対する冷熱媒供給量を調整する第
2の降温制限手段と、前記空調対象域の冷却負荷が設定
上限負荷よりも大きくなったとき、前記の第2設定温度
を低下側に変更する設定温度変更手段とを設けたことに
ある。
【0013】〔第2発明〕本第2発明による空調装置の
第1の特徴構成は、冷熱源手段から供給される冷熱媒に
より空調対象域を冷却する熱交換手段と、前記空調対象
域の冷却負荷に応じて、前記熱交換手段に対する冷熱媒
供給量を調整する冷却出力制御手段とを備える構成にお
いて、運転開始後における所定の立ち上げ期間は、前記
熱交換手段から送出される熱交換済み冷熱媒の温度が立
上用の設定温度になるように、前記冷却出力制御手段に
優先して前記熱交換手段に対する冷熱媒供給量を調整す
る立上用の降温制限手段を設けたことにある。
【0014】本第2発明による空調装置の第2の特徴構
成は、本第2発明における上記の第1特徴構成の実施に
おいて、前記の所定立ち上げ期間において、前記空調対
象域の冷却負荷が設定下限負荷よりも小さくなったと
き、前記立上用降温制限手段の前記冷却出力制御手段に
対する優先を解除する、又は、前記の立上用設定温度を
上昇側に変更する過冷防止手段を設けたことにある。
【0015】
【作用】
〔第1発明〕 (第1特徴構成の作用)本第1発明の第1特徴構成にお
いては、熱交換手段に対する冷熱媒供給量が冷却出力制
御手段により変更調整されることに伴い、熱交換手段か
ら送出される熱交換済み冷熱媒の温度(返り温度)が変
化することにおいて、その返り温度が設定温度(例えば
設計返り温度や、設計返り温度よりもやや低い温度)以
上である状況では、空調対象域の冷却負荷に応じて冷却
出力制御手段により熱交換手段に対する冷熱媒供給量を
調整する状態を保つ。
【0016】これに対し、上記返り温度が設定温度より
も低くなると、降温制限手段により熱交換手段に対する
冷熱媒供給量を、冷却出力制御手段により調整される供
給量よりも少量に調整し、これにより、熱交換手段での
冷熱媒通過速度を低下させて熱交換手段における冷熱媒
単位量あたりの熱交換量を増大させる形態で、返り温度
の降下を抑止する。
【0017】なお、熱交換手段に対する冷熱媒供給量を
冷却出力制御手段により調整される供給量よりも少量側
に調整すると、空調対象域に対する冷却空調性は多少低
下するが、少量側への調整量を適当量に決定しておけ
ば、その冷却空調性の低下は許容範囲内に保つことがで
きる。
【0018】(第2特徴構成の作用)本第1発明の第2
特徴構成においては、前記の熱交換手段(第1熱交換手
段)と第2熱交換手段との両方をもって空調対象域を冷
却し、空調対象域における冷却負荷の変化に対しては、
基本的には前記の冷却出力制御手段による冷熱媒供給量
の調整、すなわち、第1熱交換手段に対する冷熱媒供給
量を空調対象域の冷却負荷に応じ調整することで対処す
る。
【0019】一方、第2熱交換手段については、その第
2熱交換手段から送出される熱交換済み冷熱媒の温度
(返り温度)が第2設定温度になるように、第2の降温
制限手段により第2熱交換手段に対する冷熱媒供給量を
調整することにより、空調対象域における冷却負荷が設
定上限負荷以下の状況では、第2熱交換手段からの返り
温度を一定の第2設定温度(例えば前記の設計返り温度
等)に保つ。
【0020】これに対し、空調対象域における冷却負荷
が設定上限負荷よりも大きくなると、第2設定温度を設
定温度変更手段により低下側に変更することで、上記の
第2降温制限手段による供給量調整上、第2熱交換手段
に対する冷熱媒供給量を増大側に調整させて第2熱交換
手段の冷却出力を増大させ、これにより、設定上限負荷
を越える大きな冷却負荷増大に対処する。
【0021】〔第2発明〕 (第1特徴構成の作用)本第2発明の第1特徴構成にお
いては、運転開始後の所定立ち上げ期間は、冷却出力制
御手段による冷却負荷に応じた冷熱媒供給量の調整に優
勢させた状態で、熱交換手段から送出される熱交換済み
冷熱媒の温度(返り温度)が立上用の設定温度(例えば
設計返り温度や、設計返り温度よりもやや低い温度)に
なるように、立上用の降温制限手段により熱交換手段に
対する冷熱媒供給量を調整し、これにより、熱交換手段
からの返り温度を立上用の設定温度に保った状態で空調
対象域に対する冷却の立ち上げを行う。
【0022】つまり、一般に立ち上げ期間においては定
常運転状態に比べ冷却負荷が大きことから、冷却出力制
御手段による冷却負荷に応じた供給量調整を立ち上げ期
間において単に実施すると、熱交換手段に対する冷媒供
給量が増大側に大きく調整されて、熱交換手段からの返
り温度が降下するといったことが生じ易いのに対し、こ
の立ち上げ期間における返り温度の降下を上記の立上用
降温制限手段による冷熱媒供給量の調整により抑止す
る。
【0023】そして、所定立ち上げ期間が経過すると、
立上用降温制限手段による優勢調整は解除した状態で、
定常運転における基本調整として冷却出力制御手段によ
る冷却負荷に応じた冷熱媒供給量を実施する。
【0024】なお、熱交換手段からの返り温度を立上用
の設定温度に保つように熱交換手段に対する冷熱媒供給
量を調整するといった上記の調整形態を採ると、空調対
象域における冷却負荷の変化に対し熱交換手段の冷却出
力を追従変化させる負荷追従機能が低下するが、定常運
転状態における空調対象域の冷却空調性を高く保つ上
で、定常運転以前の立ち上げ期間における負荷追従機能
の低下は特に問題とはならない。
【0025】(第2特徴構成の作用)本第2発明の第2
特徴構成においては、熱交換手段からの返り温度が立上
用設定温度になるように立上用の降温制限手段により冷
熱媒供給量を調整する前記の所定立ち上げ期間におい
て、空調対象域の冷却負荷が設定下限負荷よりも小さく
なると、過冷防止手段により、立上用降温制限手段の冷
却出力制御手段に対する優先を解除する、又は、立上用
設定温度を上昇側に変更する。
【0026】そして、立上用降温制限手段の優先を解除
する形態では、この解除をもって冷却出力制御手段によ
る冷却負荷に応じた供給量調整を行わせることで、熱交
換手段に対する冷熱媒供給量を立上用降温制限手段によ
る優先調整時よりも減少させて、熱交換手段の冷却出力
を低下させ、また、立上用設定温度を上昇側に変更する
形態では、この上昇側への設定温度変更により立上用降
温制限手段による供給量調整上で熱交換手段に対する冷
熱媒供給量を温度変更以前よりも減少側に調整させて、
熱交換手段の冷却出力を低下させる。
【0027】つまり、熱交換手段からの返り温度を立上
用の設定温度に保つように立上用降温制限手段により熱
交換手段に対する冷熱媒供給量を調整する形態では、前
述の如く、空調対象域における冷却負荷の変化に対し熱
交換手段の冷却出力を追従変化させる負荷追従機能が低
下することから、空調対象域の冷却負荷がかなり小さい
場合、相対的に熱交換手段の冷却出力が過大となった状
態で前記の所定立ち上げ期間において空調対象域が必要
以上に冷却される可能性があるのに対し、このような立
ち上げ期間における不必要な冷却を上記の過冷防止手段
による優先解除、又は、立上用設定温度の変更により防
止する。
【0028】
【発明の効果】
〔第1発明〕 (第1特徴構成の効果)すなわち、本第1発明の第1特
徴構成によれば、熱交換手段から送出される熱交換済み
冷熱媒の温度降下(返り温度降下)を抑止できること
で、下記(a)〜(d)の効果を奏する。
【0029】(a)冷熱源手段と熱交換手段との間で冷
熱媒を循環させる形式では、冷熱源手段における冷凍機
等の冷熱媒冷却装置の部分負荷運転を少なくすることが
できて、冷熱媒冷却装置を高い効率で運転でき、これに
より、ランニングコストを低減し得るとともに省エネを
効果的に達成できる。
【0030】(b)冷熱源手段において低温冷熱媒を貯
留する蓄熱槽を用いる形式では、蓄熱槽における低温端
部と高温端部との温度差を極力大きく確保して、蓄熱槽
の蓄熱効率を向上でき、これにより、蓄熱槽を小型化す
ることができて、設備コストを低減し得るとともに蓄熱
槽の必要設置スペースを小さくすることができる。
【0031】(c)また、形式によらず、熱交換手段に
おける冷熱媒単位量あたりの熱交換量を大きく保つこと
ができて、熱交換手段に対す冷熱媒供給量を少量化で
き、これにより冷熱媒輸送に必要な動力を節減できて、
このことからもランニングコストの低減、及び、省エネ
を効果的に達成できる。
【0032】(d)そして、上記の如き効果を奏しなが
らも、基本的には空調対象域の冷却負荷に応じて熱交換
手段に対する冷熱媒供給量を調整する形態を採用してい
ることで、空調対象域に対する冷却空調性を損なうこと
も少なく、全体として、空調対象域に対する冷却空調性
を維持することと、返り温度降下による問題を回避する
こととの両立を効果的に達成し得る。
【0033】(第2特徴構成の効果)本第1発明の第2
特徴構成を採用すれば、熱交換手段(第1熱交換手段)
に対する前記の降温制限手段の機能と、第2熱交換手段
に対する第2の降温制限手段の機能とをもって、第1熱
交換手段と第2熱交換手段との両方につき返り温度降下
を抑止できることで、これら第1熱交換手段と第2熱交
換手段との両方により空調対象域を冷却する形態におい
て、第1特徴構成と同様の上記(a)〜(d)の効果を
得ることができる。
【0034】そして、このような効果を奏しながらも、
空調対象域の冷却負荷が設定上限負荷よりも大きくなる
ことに対しては、第2熱交換手段の冷却出力増大をもっ
て対処できることで、特に冷却負荷の増大側への大きな
変化に対し高い対応性を確保できて、空調対象域に対す
る冷却空調性を一層高く維持できる。
【0035】〔第2発明〕 (第1特徴構成の効果)本第2発明の第1特徴構成によ
れば、返り温度降下が生じ易い立ち上げ期間において、
熱交換手段からの返り温度を立上用降温制限手段により
立上用設定温度に保つことで、上述の第1発明における
第1特徴構成と同様の前記(a)〜(c)の効果を効果
的に得ることができる。
【0036】そして、立ち上げ期間の経過後は、基本調
整として空調対象域の冷却負荷に応じ熱交換手段に対す
る冷熱媒供給量を調整する形態を採用するから、立ち上
げ期間に続く定常運転での空調対象域に対する冷却空調
性を損なうこともなく、このことから全体として、空調
対象域に対する冷却空調性を維持することと、返り温度
降下による問題を回避することとの両立を効果的に達成
し得る。
【0037】(第2特徴構成の効果)本第2発明の第2
特徴構成を採用すれば、上記の第1特徴構成を実施する
にあたり、所定立ち上げ期間において設定下限負荷より
小さい冷却負荷に対し空調対象域を必要以上に冷却して
しまうといったことを防止できることで、その不必要な
冷却によるエネルギ浪費を回避でき、また、このような
過冷を防止した状態で定常運転への移行を行えること
で、空調対象域の冷却負荷に応じた冷媒供給量調整を基
本調整として行う定常運転への移行直後における空調対
象域の冷却空調性を高く維持できる。
【0038】
【実施例】次に実施例を説明する。
【0039】図1は蓄熱式の冷房設備を示し、Pは冷熱
媒の一例として冷水wcを生成する冷熱源手段、1は冷
熱源手段Pから供給される冷水wcにより空調対象域T
を冷却する第1熱交換手段N1としてのエアハンドリン
グユニット、2は同じく冷熱源手段Pから供給される冷
水wcによりエアハンドリングユニット1とともに空調
対象域Tを冷却する第2熱交換手段N2としてのファン
コイルユニット群である。
【0040】エアハンドリングユニット1は、還気風路
3を介して空調対象域Tから戻る還気RAと外気風路4
を介して取り入れた外気OAとの合流空気を冷熱源手段
Pから供給される低温の冷水wcと熱交換させて冷却す
る冷水コイル1cを備え、この冷水コイル1cで冷却し
た合流空気を空調対象域Tに対する給気SAとして給気
ファン5により給気風路6を介し空調対象域Tに送給す
ることで空調対象域Tを冷却(すなわち冷房)する。
【0041】ファンコイルユニット群2における各ファ
ンコイルユニット2aは、空調対象域Tの域内空気を冷
熱源手段Pから供給される低温の冷水wcと熱交換させ
て冷却する冷水コイル2cを備え、内装ファン7により
域内空気を冷水コイル2cに対し循環通風することで空
調対象域Tを冷却(すなわち冷房)する。なお、各ファ
ンコイルユニット2aの内装ファン7は人為操作により
送風量を適宜調整できる。
【0042】冷熱源手段Pは、冷水wを貯留する蓄熱槽
8、及び、その蓄熱槽8の貯留水wを冷却する冷凍機9
を備え、この冷凍機9は、取水管10aを介し蓄熱槽8
の高温端部8hから取り出した貯留水wを冷却して低温
冷水wc’を生成し、この低温冷水wc’を戻し管10
bを介して蓄熱槽8の低温端部8cに供給する。
【0043】10cは冷凍機9から送出される低温冷水
wc’の一部を取水管10aによる取り出し水wに合流
させるバイパス管、10vはその合流比を調整する三方
弁であり、戻し管10bに付設した水温センサ10sの
検出情報に基づいて、冷凍機9から送出される低温冷水
wc’の温度、すなわち、蓄熱槽8の低温端部8cに戻
す低温冷水wc’の温度を設定冷却温度tc’に調整・
維持するように、三方弁10vを自動調整する構成とし
てある。
【0044】11aは冷熱源手段Pからエアハンドリン
グユニット1及びファンコイルユニット群2の夫々に低
温冷水wcを供給する冷水供給主管であり、この冷水供
給主管11aは、エアハンドリングユニット1及びファ
ンコイルユニット群2に対する供給冷水wcとして蓄熱
槽8の低温端部8cから取り出した低温冷水wc’を給
送する。
【0045】11bはエアハンドリングユニット1及び
ファンコイルユニット群2の夫々から送出される熱交換
済みの昇温化した冷水w1,w2(返り冷水)を冷熱源
手段Pに戻す冷水返り主管であり、この冷水返り主管1
1bは、エアハンドリングユニット1及びファンコイル
ユニット群2からの返り冷水w1,w2を蓄熱槽8の高
温端部8hに戻す。
【0046】12aは冷水供給主管11aからエアハン
ドリングユニット1に対し低温冷水wcを分流供給する
エアハンドリングユニット用分岐供給管、13aは冷水
供給主管11aからファンコイルユニット群2に対し低
温冷水wcを分流供給するファンコイルユニット用分岐
供給管であり、また、12bはエアハンドリングユニッ
ト1からの返り冷水w1を冷水返り主管11bに導くエ
アハンドリングユニット用分岐返り管、13bはファン
コイルユニット群2からの返り冷水w2を冷水返り主管
11bに導くファンコイルユニット用分岐返り管であ
る。
【0047】なお、冷水供給主管11a及び冷水返り主
管11bに対しては、他の空調対象域に対するエアハン
ドリングユニット及びファンコイルユニット群を上記と
同様に分岐接続する。
【0048】14は冷水循環ポンプ、15は冷凍機用の
冷水循環ポンプである。
【0049】冷熱源手段Pは、蓄熱槽8に冷熱を蓄熱す
る蓄熱運転と、蓄熱した冷熱を消費する冷熱消費運転と
を交互に実施し、蓄熱運転については、エアハンドリン
グユニット1及びファンコイルユニット群2の運転を停
止する夜間等において冷凍機9及び冷凍機用循環ポンプ
15を運転することにより、前記の設定冷却温度tc’
の低温冷水域を低温端部8c側から高温端部8h側へ向
けて成長させる形態で蓄熱槽8内に冷熱を蓄熱する。
【0050】また、冷熱消費運転については、エアハン
ドリングユニット1及びファンコイルユニット群2の運
転に伴い、エアハンドリングユニット1及びファンコイ
ルユニット群2に対し供給する低温冷水wcを低温端部
8cから取り出すとともに、エアハンドリングユニット
1及びファンコイルユニット群2からの返り冷水w1,
w2を高温端部8hに戻すことにより、蓄熱槽8内にお
ける前記の低温冷水域を高温端部8h側から低温端部8
c側へ向けて次第に縮小させる形態で蓄熱槽8から冷熱
を取り出す。
【0051】そして、このような蓄熱形態及び冷熱取り
出し形態を採用することにより、冷熱消費運転において
エアハンドリングユニット1及びファンコイルユニット
群2に対しほぼ一定温度tc(前記の設定冷却温度t
c’にほぼ等しい温度)の低温冷水wcを安定的に継続
供給する。
【0052】なお、冷熱消費運転において冷凍機9は蓄
熱槽8における蓄熱冷熱の消費動向によって必要に応じ
並行運転する。
【0053】V1はエアハンドリングユニット用分岐返
り管12bでの流量調整によりエアハンドリングユニッ
ト1に対する冷水供給量を調整する第1流量調整弁であ
り、V2はファンコイルユニット用分岐返り管13bで
の流量調整によりファンコイルユニット群2に対する冷
水供給量を調整する第2流量調整弁である。
【0054】また、S1はエアハンドリングユニット1
から送出される返り冷水w1の温度t1(第1返り温
度)を検出する第1センサ、S2はファンコイルユニッ
ト群2からの返り冷水w2の温度t2(第2返り温度)
を検出する第2センサ、S3は空調対象域Tの域内温度
に均等する温度として空調対象域Tからの還気RAの温
度t3を検出する第3センサである。
【0055】16は上記センサS1〜S3の検出情報に
基づいて第1及び第2流量調整弁V1,V2を自動調整
する制御器であり、この制御器16は、エアハンドリン
グユニット1及びファンコイルユニット群2の運転開始
後、所定の立ち上げ期間Kは立ち上げ運転モードで制御
動作し、その所定立ち上げ期間Kの経過後は定常運転モ
ードで制御動作する。
【0056】なお、上記の所定立ち上げ期間Kについて
は、エアハンドリングユニット1及びファンコイルユニ
ット群2の運転開始時点からの経過時間が設定時間に達
した時点で期間完了する形態、あるいは、中央管理シス
テムから与えられる定常運転移行指定に基づき期間完了
する形態などが採られる。
【0057】制御器16には、前記の第1返り温度t1
の調整目標値とする第1設定返り温度tm1を入力し、
また、前記の第2返り温度t2の調整目標値とする第2
設定返り温度tx2(可変値)について基準設定値tm
2と、それよりも低温の下限設定値tu2とを入力し、
さらに、前記の還気温度t3の調整目標値とする設定還
気温度tx3(可変値)について基準設定値tm3と、
それよりも高温の上限設定値to3とを入力する。
【0058】各入力値の具体例としては、エアハンドリ
ングユニット1及びファンコイルユニット群2に一定温
度で供給する低温冷水wcの温度tcを、例えばtc=
7℃とするのに対し、次の各値を一例として挙げること
ができる。第1設定返り温度tm1=12℃(第1返り
温度t1についての設計値に相当する温度)、第2設定
返り温度tx2(可変値)についての基準設定値tm2
=12℃(第2返り温度t2についての設計値に相当す
る温度)、第2設定返り温度tx2(可変値)について
の下限設定値tu2=10℃(第2返り温度t2の降下
に対する許容下限値に相当する温度)、設定還気温度t
x3(可変値)についての基準設定値tm3=23℃
(空調対象域の域温についての設計値に相当する温
度)、設定還気温度tx3(可変値)についての上限設
定値to3=25℃(空調対象域の域温上昇に対する許
容上限値に相当する温度)。
【0059】これに対し制御器16は、図2ないし図4
に示すように、立ち上げ運転モードにおいて制御動作す
る制御部として、立上運転用の第1返り温度調整部16
a、立上運転用の還気温度調整部16b、調整基準切換
部16c、並びに、立上運転用の第2返り温度調整部1
6dを備え、また、定常運転モードにおいて制御動作す
る制御部として、定常運転用の還気温度調整部16e、
設定還気温度変更部16f、定常運転用の第2返り温度
調整部16g、並びに、設定返り温度変更部16hを備
えており、各制御部の具体的制御動作は下記の通りであ
る。
【0060】立上運転用の第1返り温度調整部16a
は、立ち上げ運転モードにおいて第1返り温度t1が第
1設定返り温度tm1になるように(tm1←t1)、
第1センサS1の検出情報に基づいて第1流量調整弁V
1を調整する。
【0061】立上運転用の還気温度調整部16bは、立
ち上げ運転モードにおいて還気温度t3が設定還気温度
tx3についての基準設定値tm3になるように(tm
3←t3)、第3センサS3の検出情報に基づいて第1
流量調整弁V1を調整する。
【0062】調整基準切換部16cは、立ち上げ運転モ
ードにおいて、第3センサS3により検出される還気温
度t3が前記の設定還気温度tx3についての基準設定
値tm3よりも高温のとき(t3>tm3)には、立上
運転用の還気温度調整部16bを休止させた状態で立上
運転用の第1返り温度調整部16aを制御動作させ、か
つ、第3センサS3により検出される還気温度t3が設
定還気温度tx3についての基準設定値tm3以下のと
き(t3≦tm3)には、逆に立上運転用の第1返り温
度調整部16aを休止させた状態で立ち上げ運転用の還
気温度調整部16bを制御動作させる。
【0063】立上運転用の第2返り温度調整部16d
は、立ち上げ運転モードの全期間において、第2返り温
度t2が第2設定返り温度tx2についての基準設定値
tm2になるように(tm2←t2)、第2センサS2
の検出情報に基づいて第2流量調整弁V2を調整する。
【0064】定常運転用の還気温度調整部16eは、定
常運転モードにおいて還気温度t3が、後述の設定還気
温度変更部16fにより変更設定される設定還気温度t
x3になるように(tx3←t3)、第3センサS3の
検出情報に基づいて第1流量調整弁V1を調整する。
【0065】設定還気温度変更部16fは、定常運転モ
ードにおいて、第1センサS1により検出される第1返
り温度t1が第1設定返り温度tm1以上のとき(t1
≧tm1)、設定還気温度tx3についての基準設定値
tm3を調整下限として、設定還気温度tx3を基準設
定値tm3の側へ所定の変化速度で変更(tx3変更→
tm3)し、かつ、第1センサS1により検出される第
1返り温度t1が第1設定返り温度tm1よりも低いと
き(t1<tm1)、設定還気温度tx3についての上
限設定値to3を調整上限として、設定還気温度tx3
を上限設定値to3の側へ所定の変化速度で変更(tx
3変更→to3)する。
【0066】定常運転用の第2返り温度調整部16g
は、定常運転モードにおいて第2返り温度t2が、後述
の設定返り温度変更部16hにより変更設定される第2
設定返り温度tx2になるように(tx2←t2)、第
2センサS2の検出情報に基づいて第2流量調整弁V2
を調整する。
【0067】設定返り温度変更部16hは、定常運転モ
ードにおいて、第1流量調整弁V1が全開に至らない状
態では、第2設定返り温度tx2についての基準設定値
tm2を調整上限として、第2設定返り温度tx2を基
準設定値tm2の側へ所定の変化速度で変更(tx2変
更→tm2)し、かつ、第1流量調整弁V1が全開の状
態では、第2設定返り温度tx2についての下限設定値
tu2を調整下限として、第2設定返り温度tx2を下
限設定値tu2の側へ所定の変化速度で変更(tx2変
更→tu2)する。
【0068】すなわち、上記の立上運転用の還気温度調
整部16bは、所定立ち上げ期間Kにおける立ち上げ運
転モードにおいて、また、上記の定常運転用の還気温度
調整部16eは、所定立ち上げ期間Kの経過後における
定常運転モードの際、設定還気温度tx3が設定還気温
度変更部16fによりその基準設定値tm3に設定され
ている状況において、夫々、設定還気温度tx3につい
ての基準設定値tm3と第3センサS3により検出され
る還気温度t3との偏差Δt3に基づき空調対象域Tの
冷却負荷を判定する形態で、その冷却負荷に応じて第1
熱交換手段N1としてのエアハンドリングユニット1に
対する冷水供給量を第1流量調整弁V1により調整(換
言すれば、エアハンドリングユニット1の冷却出力を調
整)する冷却出力制御手段Aを構成する。
【0069】そして、この冷却出力制御手段Aによる冷
水供給量調整を制限なく単に継続する場合では、その冷
水供給量調整に伴う第1返り温度t1の成り行き的変化
において第1返り温度t1がその設計値に相当する第1
設定返り温度tm1よりも降下することがあるのに対
し、前記の立上運転用の第1返り温度調整部16aは、
所定立ち上げ期間Kにおける立ち上げ運転モードにおい
て、第1設定返り温度tm1を立上用設定温度とした状
態で、第1返り温度t1が第1設定返り温度tm1にな
るように、冷却出力制御手段Aとしての立上運転用の還
気温度調整部16bに優先して第1熱交換手段N1とし
てのエアハンドリングユニット1に対する冷水供給量を
第1流量調整弁V1により調整する立上用の降温制限手
段Bを構成し、この立上用の降温制限手段Bにより、所
定立ち上げ期間Kにおける立ち上げ運転での第1返り温
度t1の降下が抑止される。
【0070】また、設定還気温度変更部16fは、所定
立ち上げ運転期間Kの経過後における定常運転モードに
おいて、第1返り温度t1がその設計値に相当する第1
設定返り温度tm1よりも低くなったとき、定常運転用
の還気温度調整部16eによる冷水供給量調整に対し、
設定還気温度tx3をその上限設定値to3の側へ変更
して空調対象域Tの冷却負荷を見掛け上、低下させると
いった形態で、第1熱交換手段N1としてのエアハンド
リングユニット1に対する冷水供給量を、前記の冷却出
力制御手段Aとしての定常運転用の還気温度調整部16
e(すなわち、設定還気温度tx3がその基準設定値t
m3に設定されている状況下での還気温度調整部16
e)により調整される供給量よりも少量に調整する降温
制限手段Cし、この降温制限手段Cにより、所定立ち上
げ期間Kの後の定常運転での第1返り温度t1の降下が
抑止される。
【0071】さらに、前記の調整基準切換部16cは、
所定立ち上げ期間Kにおける立ち上げ運転モードにおい
て、第3センサS3により検出される還気温度t3が設
定還気温度tx3についての基準設定値tm3になって
いるときを、空調対象域Tの冷却負荷が設定下限負荷に
ある状態と判定する形態で、冷却負荷が設定下限負荷よ
りも小さくなったとき(すなわち、第3センサS3によ
り検出される還気温度t3が設定還気温度tx3の基準
設定値tm3より低下したとき)、前記の冷却出力制御
手段Aとしての立上運転用の還気温度調整部16bに対
する、前記の立上用降温制限手段Bとしての立上運転用
の第1返り温度調整部16aの優先を解除する過冷防止
手段Dを構成し、この過冷防止手段Dにより、所定立ち
上げ期間Kにおいて空調対象域Tを必要以上に冷却して
しまうことが防止される。
【0072】一方、第1熱交換手段N1としてのエアハ
ンドリングユニット1とともに、冷熱源手段Pからの供
給冷水wcにより空調対象域Tを冷却する第2の熱交換
手段N2としてファンコイルユニット群2を設けること
に対し、立上運転用の第2返り温度調整部16d、及
び、定常運転用の第2返り温度調整部16gは、夫々、
ファンコイルユニット群2からの返り冷水温度である第
2返り温度t2が第2設定返り温度tx2(所定立ち上
げ運転期間Kでは、第2設定返り温度tx2の基本設定
値tm2)になるように、第2流量調整弁V2により第
2熱交換手段N2としてのファンコイルユニット群2に
対する冷水供給量を調整する第2の降温制限手段Eを構
成し、この第2の降温制限手段Eにより、第2返り温度
t2の降下が抑止される。
【0073】そして、設定返り温度変更部16hは、定
常運転用の還気温度調整部16eによる第1流量調整弁
V1の調整において第1流量調整弁V1が全開となる状
態を、空調対象域Tの冷却負荷が設定上限負荷よりも大
きくなった状態と判定する形態で、冷却負荷が設定上限
負荷よりも大きくなったとき、第2設定返り温度tx2
を調整目標とする定常運転用の第2返り温度調整部16
gによる冷水供給量調整に対して第2設定返り温度tx
2を低下側に変更する設定温度変更手段Fを構成し、こ
の設定温度変更手段Fにより、空調対象域Tにおける冷
却負荷の大きな増大変化に対し、第2熱交換手段N2と
してのファンコイルユニット群2の冷却出力増大をもっ
て対処できる。
【0074】〔別実施例〕次に別実施例を列記する。
【0075】(1)冷熱源手段Pは、蓄熱槽8を備える
形式に限定されるものではなく、冷凍機9等の冷熱媒冷
却装置により冷却した冷熱媒を貯留することなく逐次、
熱交換手段N1,N2に供給する形式を採用してもよ
い。
【0076】(2)本第1及び第2発明は、地域冷房シ
ステムにおける冷熱供給センターを冷熱源手段Pとし、
かつ、地域冷房システムにおける各冷房対象域を空調対
象域Tとする形態で、地域冷房システムにも適用でき
る。
【0077】(3)冷熱媒wcは冷水に限定されるもの
ではなく、ブラインや気体冷熱媒等、種々のものを採用
できる。
【0078】(4)熱交換手段N1はエアハンドリング
ユニット1に限定されるものでなく、冷熱媒wcを通流
する単なる冷却コイルユニットやファンコイルユニッ
ト、あるいは、冷熱媒wcにより放射冷房を行う放射冷
房装置等、種々の形式のものを採用できる。
【0079】(5)降温制限手段Cを構成するに、前述
の実施例では、設定還気温度tx3を上昇側に変更して
空調対象域Tの冷却負荷を見掛け上で低下させることに
より、定常運転用の還気温度調整部16eによる冷水供
給量の調整制御上において熱交換手段N1に対する冷熱
媒供給量を少量側に調整させる形態を採用したが、これ
に代えて、熱交換手段N1から送出される熱交換済み冷
熱媒w1の温度t1が設定温度tm1よりも低くなる
と、直接的に弁を調整して熱交換手段N1に対する冷熱
媒供給量を少量に調整する形態を採用する等、降温制限
手段Cの具体的制御形態は種々の構成変更が可能であ
る。
【0080】(6)第2の熱交換手段N2は、ファンコ
イルユニット群2や単数のファンコイルユニット2aに
限定されるものではなく、熱交換手段N1と同様、エア
ハンドリングユニット、冷熱媒wcを通流する単なる冷
却コイルユニット、あるいは、冷熱媒wcにより放射冷
房を行う放射冷房装置等、種々の形式のものを採用でき
る。
【0081】(7)第2の降温制限手段Eを設けるのに
対し、設定温度変更手段Fは装備しない形式、すなわ
ち、第2返り温度t2の調整目標とする第2設定温度t
x2を自動変更しない形式を採用してもよい。
【0082】(8)本第1発明における第1特徴構成の
実施、及び、本第2発明における第1、第2特徴構成の
実施においては、第2熱交換手段N2を装備しない形式
を採用してもよい。
【0083】(9)過冷防止手段Dを構成するに、前述
の実施例では、空調対象域Tの冷却負荷が設定下限負荷
よりも小さくなったとき、立上用降温制限手段Bの冷却
出力制御手段Aに対する優先を解除する構成を採用した
が、これに代えて、空調対象域Tの冷却負荷が設定下限
負荷よりも小さくなったとき、立上用降温制限手段Bの
調整目標である立上用設定温度tm1を上昇側に変更す
る構成を採用してもよい。
【0084】(10)冷却出力制御手段A、設定温度変
更手段F、及び、過冷防止手段Dの夫々における制御動
作において空調対象域Tの冷却負荷を判定させるのに、
その負荷判定形態は、前述の実施例の如く、空調対象域
Tの域温に均等する還気温度t3等についての検出値と
設定値tm3との比較に基づいて判定させる形態や、第
1流量調整弁V1の開度に基づいて判定させる形態に限
定されるものではなく、例えば、いわゆるVAVユニッ
トを採用する形態では、そのVAVユニットにおける風
量調整ダンパの開度に基づいて冷却負荷を判定させる
等、種々の負荷判定形態を採用できる。 (11)複数の空調対象域Tの夫々に対して熱交換手段
N1、冷却出力制御手段A、降温制限手段Cを設ける実
施形態において、降温制限手段Cによる冷熱媒供給量の
少量側への調整度合を決定するに、域温を重視する側の
空調対象域Tについての前記調整度合を、域温をそれほ
ど重視しない空調対象域Tについての前記調整度合より
も小さくするなど、降温制限手段Cによる冷熱媒供給量
の少量側への調整度合を複数の空調対象域Tの夫々で異
ならせても良い。
【0085】すなわち、前述の実施例に示す構成におい
て設定還気温度tx3についての上限設定値to3や設
定還気温度tx3の変更速度を複数の空調対象域Tの夫
々で異ならせる等する。
【0086】(12)複数の空調対象域Tの夫々に対し
て第2熱交換手段N2、第2降温制限手段E,及び、設
定温度変更手段Fを設ける実施形態において、設定温度
変更手段Fによる第2設定温度tx2の低下側への変更
度合を決定するに、域温を重視する側の空調対象域Tに
ついての前記変更度合を、域温をそれほど重視しない空
調対象域Tについての前記変更度合よりも大きくするな
ど、設定温度変更手段Fによる第2設定温度tx2の低
下側への変更度合を複数の空調対象域Tの夫々で異なら
せても良い。
【0087】すなわち、前述の実施例に示す構成におい
て設定第2返り温度tx2についての下限設定値tu2
や設定第2返り温度tx2の変更速度を複数の空調対象
域Tの夫々で異ならせる等する。
【0088】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするため符号を記すが、該記入により本発明は添
付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】冷房設備の設備構成図
【図2】制御ブロック図
【図3】立ち上げ運転モードのフローチャート
【図4】定常運転モードのフローチャート
【符号の説明】
A 冷却出力制御手段 B 立上用の降温制限手段 C 降温制限手段 D 過冷防止手段 E 第2の降温制限手段 F 設定温度変更手段 K 所定の立ち上げ期間 N1 熱交換手段 N2 第2の熱交換手段 P 冷熱源手段 T 空調対象域 t1 熱交換済み冷熱媒の温度 t2 熱交換済み冷熱媒の温度 tm1 設定温度 tx2 第2の設定温度 wc 冷熱媒 w1 熱交換済み冷熱媒 w2 熱交換済み冷熱媒

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷熱源手段(P)から供給される冷熱媒
    (wc)により空調対象域(T)を冷却する熱交換手段
    (N1)と、 前記空調対象域(T)の冷却負荷に応じて、前記熱交換
    手段(N1)に対する冷熱媒供給量を調整する冷却出力
    制御手段(A)とを備える空調装置であって、 前記熱交換手段(N1)から送出される熱交換済み冷熱
    媒(w1)の温度(t1)が設定温度(tm1)よりも
    低くなったとき、前記熱交換手段(N1)に対する冷熱
    媒供給量を前記冷却出力制御手段(A)により調整され
    る供給量よりも少量に調整する降温制限手段(C)を設
    けた空調装置。
  2. 【請求項2】 前記熱交換手段(N1)とともに前記冷
    熱源手段(P)から供給される冷熱媒(wc)により前
    記空調対象域(T)を冷却する第2の熱交換手段(N
    2)と、 その第2の熱交換手段(N2)から送出される熱交換済
    み冷熱媒(w2)の温度(t2)が第2の設定温度(t
    x2)になるように、前記第2熱交換手段(N2)に対
    する冷熱媒供給量を調整する第2の降温制限手段(E)
    と、 前記空調対象域(T)の冷却負荷が設定上限負荷よりも
    大きくなったとき、前記の第2設定温度(tx2)を低
    下側に変更する設定温度変更手段(F)とを設けた請求
    項1記載の空調装置。
  3. 【請求項3】 冷熱源手段(P)から供給される冷熱媒
    (wc)により空調対象域(P)を冷却する熱交換手段
    (N1)と、 前記空調対象域(T)の冷却負荷に応じて、前記熱交換
    手段(N1)に対する冷熱媒供給量を調整する冷却出力
    制御手段(A)とを備える空調装置であって、 運転開始後における所定の立ち上げ期間(K)は、前記
    熱交換手段(N1)から送出される熱交換済み冷熱媒
    (w1)の温度(t1)が立上用の設定温度(tm1)
    になるように、前記冷却出力制御手段(A)に優先して
    前記熱交換手段(N1)に対する冷熱媒供給量を調整す
    る立上用の降温制限手段(B)を設けた空調装置。
  4. 【請求項4】 前記の所定立ち上げ期間(K)におい
    て、前記空調対象域(T)の冷却負荷が設定下限負荷よ
    りも小さくなったとき、前記立上用降温制限手段(B)
    の前記冷却出力制御手段(A)に対する優先を解除す
    る、又は、前記の立上用設定温度(tm1)を上昇側に
    変更する過冷防止手段(D)を設けた請求項3記載の空
    調装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005188820A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Chofu Seisakusho Co Ltd 温水暖房装置及びその制御方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005188820A (ja) * 2003-12-25 2005-07-14 Chofu Seisakusho Co Ltd 温水暖房装置及びその制御方法
JP4527392B2 (ja) * 2003-12-25 2010-08-18 株式会社長府製作所 温水暖房装置及びその制御方法

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