JPH0791344A - 燃料を燃料貯蔵タンクから内燃機関に圧送するための装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 簡単な形式で圧送装置を直接電気的に接続で
きると共に、付加的な構成部材、特に障害除去ユニット
も取付ける。 【構成】 燃料を燃料貯蔵タンクから内燃機関に圧送す
るための装置において、電気的な駆動モータによって駆
動される圧送ポンプが駆動モータと共に共通のケーシン
グ１５内に収容されており、この場合ケーシングが圧送
導管に対する接続管片を有する接続カバー１７によって
閉鎖され、この接続カバー内に駆動モータに接続された
２つの差込み接続部が配置されており、本発明では差込
み接続部が円形プラグ受容部２１を有する偏平プラグ２
５として構成されていて、この場合接続カバーの外側端
面から軸方向に突出する偏平プラグが接続カバー内に突
入する端部で円形プラグ受容部を有しており、円形プラ
グ受容部を組み合わされた偏平プラグが一体の薄板成形
部材から形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、特許請求の範囲第１項
の上位概念に記載の形式の、特に自動車の内燃機関に燃
料を燃料貯蔵タンクから圧送するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】このような形式の圧送装置は既にドイツ
連邦共和国実用新案登録第９１０４７２８号明細書に基
づき公知である。この公知の圧送装置では、電気的な駆
動モータによって駆動されかつこの駆動モータと一緒に
共通のケーシング内に配置されている圧送ポンプを用い
て、燃料が燃料貯蔵タンクから圧送導管を介して内燃機
関に圧送される。この場合、燃料が貫流する共通のケー
シングは接続カバーによって閉鎖される。この接続カバ
ーは外側に圧送導管に連通する接続管片と、偏平プラグ
として形成された、駆動モータに接続される電気的な２
つの差込み接続部とを有している。さらに、コレクタブ
ラシにおいてブラシ火花が生ずるため電気的な駆動モー
タ、特に直流モータに対して障害除去手段を施すこと
も、公知である。この場合、通常コンデンサとチョーク
とから成るこの障害除去ユニットが、例えば接続カバー
内に組み込まれる。

【０００３】しかしながらこの公知の圧送装置は以下の
ような欠点を有している。すなわち、前記障害除去ユニ
ットをフレキシブルにもしくは圧送装置組立て後その都
度の要求に適合させることができず、従って障害除去ユ
ニットの適合性が悪くかつ高額の組立て及び製作費用が
必要であるという、欠点がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
欠点を回避することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題は、特許請求の
範囲第１項の特徴部分に記載の本発明の圧送装置によっ
て解決された。

【０００６】

【発明の効果】本発明の利点は、偏平プラグ並びに円形
プラグ受容部を有する、接続カバーに設けられた、組み
合わされた偏平−円形差込み接続部によって、電気的な
駆動装置用の電気的な接続部を直接接続カバーに取り付
けることができるか、または、必要であれば付加的な電
気的なユニット、有利には障害除去ユニットを、円形プ
ラグを用いて接続カバーに取付けることができるという
ことにある。これによって、単一接続カバーを、少なく
とも２つの圧送装置構成のために利用することができ
る。すなわち、障害除去ユニット付きの圧送装置構成又
は障害除去ユニットなしの圧送装置構成のために利用で
きる。これにより、多種の構成部材のために必要であっ
た製作費用を節減することができる。

【０００７】さらに、高い組立て費用及び付加的なアダ
プタを必要とすることなしに、圧送装置組立て後付加的
な障害除去ユニットを取付けることができるので、圧送
装置の障害除去ユニットを最良にその都度の要求に適合
させることができる。この場合、製作技術的に特に有利
には、組合わされた偏平−円形差込み接続部を一体の薄
板成形部材として製作でき、この薄板成形部材はスリッ
ト付きのスリーブとして構成された円形プラグ受容部に
よって接続カバーの収容孔内に嵌め込み可能でかつ接続
カバーにおいて駆動モータに対するケーブルを収容する
Ｕ字形成形部の範囲にプラスチックを射出される。さら
に薄板成形部材の、接続カバーの外面から軸方向に突出
する偏平成形部は、公知の方法で偏平プラグを形成す
る。

【０００８】この場合、接続カバーにおいて薄板成形部
材のＵ字形成形部にプラスチックが射出されることによ
って、圧送装置において良好なシール作用が得られると
共に、スリット付きのスリーブと収容孔との間でスリッ
ト付きのスリーブの所定の弾性のために必要な遊びを得
ることができる。

【０００９】さらに、付加的に取付けられる障害除去ユ
ニット内に配置された旋削部材をチョークコア及び円形
プラグとして同時に用いることによって、付加的な構成
部を省くことができるため、別の利点が得られる。この
場合、旋削部材及びこの旋削部材に被せ嵌められたチョ
ークにはプラスチックが射出される。

【００１０】本発明の別の利点および別の有利な構成は
請求項、実施例、図面、から明らかである。

【００１１】

【実施例】以下に、本発明の実施例を図面につき詳しく
説明する。

【００１２】図１には、燃料を燃料貯蔵タンク１から自
動車（図示しない）の内燃機関３に圧送するための装置
が示されている。この装置は燃料貯蔵タンク１に配置さ
れた圧送装置５を有していて、この圧送装置５は、液力
式の接続管片７と接続管片７に接続される圧送導管９と
を介して内燃機関３に接続されている。

【００１３】図２で拡大図で示された圧送装置５は、電
気的な駆動モータ１１を有していて、この駆動モータ１
１は、流体ポンプまたは容量型ポンプとして構成される
圧送ポンプ１３を回転駆動する。この場合、圧送ポンプ
１３と駆動モータ１１とは共通のケーシング１５内に収
容されていて、このケーシング１５は、圧送ポンプ１３
とは反対側の端面で接続カバー１７によって密閉されて
いる。

【００１４】図３で拡大図で示された接続カバー１７内
には、液力式の接続管片７が配置されていて、この接続
管片７を介して圧送導管９が圧送装置５にフランジ結合
されている。さらに、接続カバー１７は２つの収容孔１
９を有していて、この収容孔１９には、円形プラグ受容
部２１を有する各１つの偏平プラグが嵌め込まれてい
る。偏平プラグは接続カバー１７の内側で電気的に駆動
モータ１１に接続されていて、この場合、駆動モータ１
１の接続ケーブルは、接続カバー１７が密であるよう
に、円形プラグ受容部２１を有する偏平プラグにろう接
されている。この場合、円形プラグ受容部と組合わされ
た偏平プラグは一体の薄板成形部材として構成されてい
て、この薄板成形部材は図４乃至図６の３方向から見た
図で詳しく示されている。

【００１５】この場合、薄板成形部材は３つの範囲を有
していて、これら範囲のうち第１の端面２３を起点とす
る第１の範囲２５は偏平プラグを形成する偏平な成形部
を有していて、この成形部には電気的な接続部を固定す
るための貫通孔が設けられている。第１の端面２３とは
反対側の端部では偏平プラグ２５は外方に突出するウエ
ブ２９を有していて、このウエブ２９は薄板成形部材を
嵌め込む場合にストッパを形成する。偏平プラグ２５と
は反対のウエブ側では軸方向で薄板成形部材の第２の範
囲３１が続いていて、この範囲はスリット付きのスリー
ブとして形成されている。この場合、第１の範囲２５と
第２の範囲３１との間の移行部は、亀裂形成を回避する
ためにウエブ２９の高さで丸く成形されている。

【００１６】スリット付きのスリーブ３１の、偏平プラ
グ２５とは反対側の端部では、軸方向で薄板成形部材の
第３の範囲３３が続いていて、この範囲は、移行角部を
丸く成形されたＵ字形成形部として形成されている。こ
の場合、スリット付きのスリーブ３１とＵ字形成形部３
３との間の移行部は同様に応力ピークひいては亀裂形成
を回避するために、円弧状の切欠き３５として形成され
ている。円形プラグ受容部を有する偏平プラグを形成す
る薄板成形部材を簡単に製作するために、薄板成形部材
は一体に構成され、この場合、スリット付きのスリーブ
３１とＵ字形成形部３３とは有利には打ち抜き加工によ
って製作される。さらに、薄板成形部材２１は対称的に
構成されているので、スリット付きのスリーブ３１とＵ
字形成形部３３と偏平プラグ２５とは共通の対称平面３
７を有し、この場合、スリット付きのスリーブ３１とＵ
字形成形部３３との壁厚さは偏平プラグ２５の壁厚さに
等しくかつスリット付きのスリーブ３１の内径はＵ字形
成形部３３の内径よりも大きく形成されている。

【００１７】薄板成形部材２１を圧送装置５に取り付け
るには、図３に示したように、薄板成形部材２１をＵ字
形成形部３３とスリット付きのスリーブ３１とによって
ストッパ２９まで接続カバー１７の収容孔１９に嵌め込
みかつ偏平プラグ２５を軸方向で接続カバー１７から突
出させる。この場合、駆動モータ１１の接続ケーブルは
Ｕ字形成形部３３内に挿入されかつろう接される。さら
に薄板成形部材２１は、接続カバー１７においてＵ字形
成形部３３の範囲でプラスチックが射出されるので、接
続カバー１７は圧送装置５の内部を密閉する。

【００１８】図７には、接続カバー１７と共に、スリッ
ト付きのスリーブ３１によって形成された円形プラグ受
容部に嵌め込まれた付加的な電気的なユニット３９が示
されている。このユニット３９は実施例では障害除去ユ
ニットとして構成されていて、この場合、障害除去ユニ
ット３９の円筒形のケーシング４１内には２つの旋削部
材４３が差し込まれている。この旋削部材４３の一部は
軸方向でケーシング４１から突出する円形プラグ４５を
形成し、かつ、リングウエブ４９を介して円形プラグ４
５から分たれた旋削部材のその他の部分はチョークコア
４７を形成していて、このチョークコア４７にはチョー
ク（コイル）５１が被せ嵌められている。この場合、チ
ョーク５１と旋削部材４３とにはケーシング４１内でプ
ラスチックが射出されて、両部材が互いにシールされ
る。円形プラグ４５の突出側とは反対側のケーシング端
面では障害除去ユニット３９のケーシング４１は軸方向
に突出する２つの偏平プラグ５３を有していて、これら
の偏平プラグ５３はそれぞれ旋削部材４３に結合されて
いてかつ、電気的な接続部として用いられる。この場
合、旋削部材４３をチョークコア４７としてかつ同時に
円形プラグ４５として構成することによって製作が特に
簡単になる。障害除去ユニットと接続カバー１７とを結
合するために、軸方向でケーシング４１から突出する円
形プラグ部分は、図７に示したように、円形プラグ受容
部を形成するスリット付きのスリーブ３１に突入する。
この場合、円形プラグ４５と円形プラグ４５を取り囲む
プラスチック充填物との間には、偏平なスリット状の切
欠き５５が設けられていて、この切欠き５５は接続カバ
ー１７の偏平プラグ２５の形状に適合していてかつ障害
除去ユニット３９を取付けた場合にこの切欠き５５内に
偏平プラグ２５が突入する。これによって電気的な接触
及び差込み結合強度が一層改善される。

【００１９】従って、接続カバー１７における、簡単な
形式で円形プラグ受容部（接続部）２１と組合わされた
偏平プラグによって、必要に応じて、圧送装置５を直接
電気的に接続するか、または、圧送装置の機能特性、例
えば障害除去機能を変えるために、圧送装置に付加的な
電気的なユニット３９を被せ嵌めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動車用の、燃料を圧送するための装置の基本
的概略図である。

【図２】図１の圧送装置の部分的に断面した拡大図であ
る。

【図３】組合わされた偏平−円形プラグを有する図２の
接続カバーの部分的に断面した拡大図である。

【図４】組合わされた偏平−円形プラグを形成する薄板
成形部材の正面図である。

【図５】組合わされた偏平−円形プラグを形成する薄板
成形部材の側面図である。

【図６】組合わされた偏平−円形プラグを形成する薄板
成形部材を下方から見た図である。

【図７】障害除去装置を取付けた、図３の接続カバーの
側面図である。

【符号の説明】

１ 燃料貯蔵タンク ３ 内燃機関 ５ 圧送装置 ７ 接続管片 ９ 圧送導管 １１ 駆動モータ １３ 圧送ポンプ １５ ケーシング １７ 接続カバー １９ 収容孔 ２１ 円形プラグ受容部 ２３ 端面 ２５ 偏平プラグ ２７ 貫通孔 ２９ ウエブ ３１ スリーブ ３３ Ｕ字形成形部 ３５ 切欠き ３７ 対称平面 ３９ 障害除去ユニット ４１ ケーシング ４３ 旋削部材 ４５ 円形プラグ ４７ チョークコア ４９ リングウエブ ５１ チョーク ５３ 偏平プラグ ５５ 切欠き

フロントページの続き (72)発明者 クルト フランク ドイツ連邦共和国 ショルンドルフ シェ ルメンヴァーゼン 14 (72)発明者 アルマンド ウルキュヨ ドイツ連邦共和国 ファイヒンゲン ロス ヴァーガー シュトラーセ １−２

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料を燃料貯蔵タンク（１）から内燃機
   関（３）に圧送するための装置であって、電気的な駆動
   モータ（１１）によって回転駆動される圧送ポンプ（１
   ３）が電気的な駆動モータ（１１）と一緒に、共通のケ
   ーシング（１５）内に配置されており、ケーシング（１
   ５）が、液力式の接続管片（７）を有する接続カバー
   （１７）によって密閉されていて、該接続カバー（１
   ７）の外側の端面に、電気的な駆動モータ（１１）に接
   続された偏平差込み結合部材としての２つの電気的な接
   続部が設けられている形式のものにおいて、前記偏平差
   込み結合部材の、接続カバー（１７）内に突入する端部
   に、各１つの円形差込み結合部材が設けられていて、該
   円形差込み結合部材に付加的な電気的な構成部材（３
   ９）が、別の円形差込み結合部材を用いて接続可能であ
   ることを特徴とする、燃料を燃料貯蔵タンクから内燃機
   関に圧送するための装置。
2. 【請求項２】 偏平差込み結合部材が、接続カバー（１
   ７）の外側の端面から軸方向に突出する偏平プラグ（２
   ５）として構成されていて、かつ接続カバー（１７）に
   おける円形差込み結合部材が、円形プラグ受容部（３
   １）として構成されており、該円形プラグ受容部（３
   １）内に、付加的な電気的な構成部材（３９）の円形プ
   ラグ（４５）として形成された円形差込み結合部材が差
   し込み可能である、請求項１記載の装置。
3. 【請求項３】 円形プラグ受容部を有する偏平プラグ
   が、接続カバー（１７）の収容孔（１９）に嵌め込み可
   能な共通の薄板成形部材（２１）として構成されてい
   て、該薄板成形部材が少なくとも２つの部分範囲を有
   し、これら部分範囲のうち、第１の端面（２３）を起点
   とする偏平な成形形状を有する第１の範囲（２５）が偏
   平プラグを形成していて、該偏平プラグに、薄板成形部
   材の軸方向の延び方向でみて、スリット付きのスリーブ
   として構成された円形プラグ受容部を成す第２の範囲
   （３１）が続いている、請求項２記載の装置。
4. 【請求項４】 薄板成形部材（２１）がＵ字形成形部と
   して形成された第３の範囲（３３）を有していて、該範
   囲（３３）は、スリット付きのスリーブとして構成され
   た第２の範囲（３１）の、偏平プラグ（２５）とは反対
   側で、軸方向で第２の範囲に続いており、第３の範囲の
   内径が、スリット付きのスリーブ（３１）の内径に比し
   て小径に形成されている、請求項３記載の装置。
5. 【請求項５】 Ｕ字形成形部（３３）とスリット付きの
   スリーブ（３１）の横断面が、共通の対称平面（３７）
   を有していて、該対称平面が、偏平プラグ（２５）の横
   断面に対して垂直に延びており、スリット付きのスリー
   ブ（３１）とＵ字形成形部（３３）の壁厚さが偏平プラ
   グ（２５）の壁厚さに等しく形成されていてかつ偏平プ
   ラグ（２５）の表面が円形プラグ受容部（３１）の内壁
   表面に対して接線方向に延びている、請求項４記載の装
   置。
6. 【請求項６】 円形プラグ受容部を備えた偏平プラグを
   形成する、３つの範囲を有する薄板成形部材（２１）が
   一体に構成されていて、スリット付きのスリーブ（３
   １）とＵ字形成形部（３３）との間に円弧状の切欠き
   （３５）を有している、請求項５記載の装置。
7. 【請求項７】 薄板成形部材（２１）が、接続カバー
   （１７）内に取付けた後で、第２の範囲（３１）および
   第３の範囲（３３）によって完全に接続カバー（１７）
   の収容孔（１９）に突入しかつ偏平プラグ（２５）のス
   リーブ側の端部に設けられた、ウエブ（２９）により形
   成されたストッパによって、接続カバー（１７）の外側
   の端壁に当接している、請求項４記載の装置。
8. 【請求項８】 駆動モータ（１１）の電気的な接続ケー
   ブルがＵ字形成形部（３３）内に挿入されて、固定され
   ており、接続カバーにおいて薄板成形部材（２１）のＵ
   字形成形部（３３）の範囲にプラスチックが射出されて
   いる、請求項７記載の装置。
9. 【請求項９】 付加的に接続カバー（１７）に取付けら
   れる構成部材（３９）がチョーク（５１）を有する障害
   除去ユニットとして構成されている、請求項１記載の装
   置。
10. 【請求項１０】 障害除去ユニット（３９）の円形プラ
    グ（４５）が、同時にチョークコア（４７）として用い
    られる旋削部材（４３）により形成されており、チョー
    クコア（４７）に、少なくとも１つのチョーク（５１）
    が被せ嵌められていて、この場合、チョークコア（４
    ７）と円形プラグ（４５）とがリングウエブ（４９）に
    よって互いに分たれていてかつケーシング（４１）にお
    いてこれら両部分にプラスチックが射出されている、請
    求項８記載の装置。