JPH0791237B2 - 芳香族カーボネートの連続的製法 - Google Patents
芳香族カーボネートの連続的製法Info
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- JPH0791237B2 JPH0791237B2 JP3016450A JP1645091A JPH0791237B2 JP H0791237 B2 JPH0791237 B2 JP H0791237B2 JP 3016450 A JP3016450 A JP 3016450A JP 1645091 A JP1645091 A JP 1645091A JP H0791237 B2 JPH0791237 B2 JP H0791237B2
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Description
製造方法に関する。さらに詳しくは、芳香族ヒドロキシ
ル化合物を一酸化炭素および分子状酸素と反応させるこ
とによって、芳香族カーボネートを連続的に効率よく製
造する方法に関する。
素剤の存在下に芳香族ヒドロキシル化合物とホスゲンま
たはクロルギ酸アリールエステルとの反応から製造され
ている。クロルギ酸アリールエステルは芳香族ヒドロキ
シル化合物とホスゲンから製造されているので、どちら
の方法でもホスゲンが必要である。しかしながら、ホス
ゲンは猛毒性であることや装置の腐食性が高いことなど
から、ホスゲンを使用しないで芳香族カーボネートを製
造できる方法の開発が要望されており、いくつかの試み
がなされてきている。その中の好ましい方法として、芳
香族ヒドロキシル化合物を一酸化炭素と酸化剤の存在下
に、酸化的にカルボニル化する方法が提案されている。
は、塩基の存在下に、フエノール類を一酸化炭素および
パラジウム化合物と反応させることを提案しているが、
この方法は触媒反応ではなく、化学量論量のパラジウム
化合物が必要である。パラジウム化合物を触媒的に作用
させる方法としては、特公昭56−38144号公報お
よび特公昭56−38145号公報が提案されている。
これらの方法は、パラジウム触媒の存在下に、フエノー
ル類を一酸化炭素および酸素と反応させることによっ
て、芳香族カーボネートを製造する方法であるが、パラ
ジウムを触媒的に働かせるためには、反応によって還元
された零価のパラジウムを2価のパラジウムに変換させ
るためのレドックス剤として、周期律表のIIIA、I
VA、VA、VIA、IB、IIB、IVBおよびVI
I族の金属を含む化合物を用いることが必須であり、さ
らに、これに加えて塩基を共存させることも必須であ
る。特公昭56−38145号公報では、この触媒反応
を改良する方法として、さらに、モレキュラーシーブな
どの乾燥剤を加えることが提案されているが、反応系が
ますます複雑になっている。さらに、このような技術は
特開昭53−67847号公報、特開昭54−1357
43号公報、特開昭54−135744号公報、特開昭
55−102539号公報、特開平2−104564号
公報、特開平2−142754号公報にも開示されてい
る。
合物およびゼオライト類の存在下に芳香族ヒドロキシル
化合物の酸化的カルボニル化反応を行うことによって、
高選択率で芳香族カーボネートを製造できることを見出
し先に出願した(特開平1−165551号公報)。芳
香族カーボネートを芳香族ヒドロキシ化合物の酸化的カ
ルボニル化に反応によって製造する方法は、非常に困難
な反応を進行させなければならないことから、これまで
に提案されているのは全て、触媒や添加剤の開発に関す
るものであった。
のいずれの方法においても、反応率が低く、特開平1−
165551号公報の方法を除いて、反応速度が非常に
遅く、工業的に実施するのは実質的に困難であった。ま
た、これまでに提案されている方法は、実質上、芳香族
ヒドロキシ化合物と触媒とを反応器に仕込み、一酸化炭
素及び酸素と反応させるバッチ方式である。従って、芳
香族ヒドロキシ化合物と連続的に供給し、生成物である
芳香族カーボネートを連続的に抜き出す連続反応方式に
ついては、これまで全く開示されていなかった。
提案されている方法が有している欠点がなく、芳香族カ
ーボネートを高い反応速度で且つ高選択率でもって連続
的に製造する方法を開発すべく鋭意研究の結果、本反応
を行うに際し、芳香族ヒドロキシ化合物を連続多段蒸留
塔に連続的に供給し、蒸留塔内で反応を行なわせると同
時に、反応によって副生する水を蒸留によって反応系か
ら連続的に除去する反応蒸留塔方式が前記の目的を容易
に達成できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
族ヒドロキシ化合物を一酸化炭素および分子状酸素と反
応させて、芳香族カーボネートを製造するに当り、芳香
族ヒドロキシ化合物を連続多段蒸留塔内に連続的に供給
し、蒸留塔内において一酸化炭素および分子状酸素を主
触媒と助触媒からなる触媒系と接触させることによって
反応させながら、副生する水を蒸留によってガス状で連
続的に抜き出し、生成する芳香族カーボネートを塔下部
より液状で連続的に抜き出すことを特徴とする芳香族カ
ーボネートの連続的製法である。
シル化合物としては、芳香族基に直接ヒドロキシル基が
結合しているものであれば、どのようなものであっても
よい。例えば、フエノール;クレゾール(各異性体)、
キシレノール(各異性体)、トリメチルフエノール(各
異性体)、テトラメチルフエノール(各異性体)、エチ
ルフエノール(各異性体)、プロピルフエノール(各異
性体)などの各種アルキルフエノール類;メトキシフエ
ノール(各異性体)、エトキシフエノール(各異性体)
などの各種アルコキシフエノール類;クロルフエノール
(各異性体)、ブロモフエノール(各異性体)、ジクロ
ルフエノール(各異性体)、ジブロモフエノールなどの
ハロゲン化フエノール類、メチルクロルフエノール(各
異性体)、エチルクロルフエノール(各異性体)、メチ
ルブロモフエノール(各異性体)、エチルブロモフエノ
ールなどのアルキルおよびハロゲン置換フエノール類;
−、−S−、−CO−、−CO2 −、−SO2 −などの
2価の基、化2や化3で示されるアルキレン基または置
換アルキレン基
立に水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基またはアラールキル基を示し、場合により、ハ
ロゲン原子、アルコキシ基で置換されていてもよい)。
または化4
〜11の整数であって、水素原子は低級アルキル基、ア
リ−ル基、ハロゲン原子等で置換されていてもよい)を
表わし、また芳香環は低級アルキル基、低級アルコキシ
基、エステル基、ヒドロキシル基、ニトロ基、ハロゲ
ン、シアノ基などの置換基によって置換されていてもよ
い。)で表わされる各種置換フエノール類;ナフトール
(各異性体)および各種置換ナフトール類;ヒドロキシ
ピリジン(各異性体)、ヒドロキシクマリン(各異性
体)、ヒドロキシキノリン(各異性体)などのヘテロ芳
香族ヒドロキシル化合物;ハイドロキノン、レゾルシ
ン、カテコール、およびそれらのアルキル置換、または
ハロゲン置換のジヒドロキシ化合物などの芳香族ジヒド
ロキシ化合物類;
ロゲン、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、アミ
ド基、シアノ基などの置換基によって置換されているも
のであってもよい。)で表わされる芳香族ジヒドロキシ
化合物類;ピロガロール、フロログルシンなどの多価フ
エノール類などが用いられる。また、芳香族ヒドロキシ
ル基を含むグループがポリマ−の主鎖または側鎖を形成
しているものであってもよい。芳香族ジヒドロキシ化合
物からは芳香族ポリカーボネートが得られる。
種だけでもよいし、2種以上混合して用いることもでき
る。これらの中で好ましい芳香族ヒドロキシル化合物
は、芳香族モノヒドロキシ化合物であり、フエノールお
よび各種置換フエノールが好ましい。特に好ましいの
は、フエノールを用いてジフエニルカーボネートを製造
する場合である。ジフエニルカーボネートは、有機ジヒ
ドロキシ化合物と反応させてポリカーボネートを製造す
る原料としても重要であり、また、アミン類と反応させ
て相当するイソシアナート類を製造する原料としても用
いることができる工業的に重要な化合物であるからであ
る。
とからなる触媒系として用いられる。主触媒としては、
例えば、白金族金属および白金族金属元素を含む化合物
の中から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。このよ
うな白金族金属及び白金属元素を含む化合物について
は、成分としてパラジウム、ロジウム、白金、ルテニウ
ム、イリジウム、オスミウムなどの白金族元素から選ば
れた少なくとも1種を含むものであれば特に制限はな
く、これらの元素が金属状態であってもよいし、化合物
を形成する成分であってもよい。また、これらの触媒成
分は、例えば活性炭、グラフアイト、シリカ、アルミ
ナ、シリカーアルミナ、シリカーチタニア、チタニア、
ジルコニア、炭化ケイ素、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、アスベスト、ベントナイト、ケイソウ土、ポリマ
−、イオン交換樹脂、ゼオライト、モレキュラーシー
ブ、ケイ酸マグネシウム、マグネシアなどの担体に担持
されたものであってもよい。
ジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、イリジウム及び
オスミウムなどの金属、これらの金属黒、これらの金属
イオンを含む触媒成分を前記のような担体に担持したの
ち、水素やホルムアルデヒドやヒドラジン等で還元処理
したもの、及びこれらの金属を含む合金あるいは金属間
化合物などが用いられる。また、合金あるいは金属間化
合物はこれらの白金族金属同士のものであってもよい
し、他の元素、例えばセレン、テルル、イオウ、アンチ
モン、ビスマス、銅、銀、金、亜鉛、スズ、バナジウ
ム、鉄、コバルト、ニッケル、水銀、鉛、タリウム、ク
ロム、モリブデン、タングステンなどを含むものであっ
てもよい。
例えばハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ホウ
酸塩などの無機塩類や、酢酸塩、シユウ酸塩、ギ酸塩な
どの有機酸塩類や、シアン化物類や、水酸化物類や、酸
化物類や、硫化物類や、ニトロ基、シアノ基、ハロゲ
ン、シユウ酸イオンなどのアニオンを含む金属酸塩及び
アンモニア、アミン類、ホスフイン類、一酸化炭素、キ
レート配位子などを含む塩又は錯体などの金属の錯化合
物類や、有機配位子又は有機基を有する有機金属化合物
類などが挙げられる。
又はロジウム若しくはその両方を含むものが特に好まし
く、このようなものとしては、例えばPd黒;Pd−
C、Pd−Al2 O3 、Pd−SiO2 、Pd−TiO
2 、Pd−ZrO2 、Pd−BaSO4 、Pd−CaC
O3 、Pd−アスベスト、Pd−ゼオライト、Pd−モ
レキユラーシーブなどの担持パラジウム触媒類;Pd−
Pb、Pd−Se、Pd−Te、Pd−Hg、Pd−T
l、Pd−P、Pd−Cu、Pd−Ag、Pd−Fe、
Pd−Co、Pd−Ni、Pd−Rhなどの合金又は金
属間化合物類及びこれらの合金又は金属間化合物を前記
のような担体に担持したもの;PdCl2 、PdB
r2 、PdI2 、Pd(NO3 )2 、PdSO4 などの
無機塩類;Pd(OCOCH3 )2 、シユウ酸パラジウ
ムなどの有機酸塩類;Pd(CN)2 ;PdO;Pd
S;M2 〔PdX4 〕、M2 〔PdX6 〕で表されるパ
ラジウム酸塩類(Mはアルカリ金属、アンモニウムイオ
ン、ニトロ基、シアノ基を表わし、Xはハロゲンを表わ
す);〔Pd(NH3 )4 〕X2 〔Pd(en)2 〕X
2 などのパラジウムのアンミン錯体類(Xは上記と同じ
意味をもち、enはエチレンジアミンを表わす);Pd
Cl2 (PhCN)2 、PdCl2 (PR3 )2 、Pd
(CO)(PR3 )3 、Pd(PPh3 )4 、PdCl
(R)(PPh3 )2 、Pd(C2 H4 )(PPh3 )
2 、Pd(C3 H5 )2 などの錯化合物または有機金属
化合物類(Rは有機基、Phはフエニル基を表わす);
Pd(acae)2 などのキレート配位子が配位した錯
化合物類(acacはアセチルアセトナート基を表わ
す);Rh黒;Pdと同様な担持ロジウム触媒類);P
dと同様なRh合金又は金属間化合物類及びこれらを担
体に担持したもの;RhCl3 及び水和物、RhBr3
及び水和物、RhI3 及び水和物、Rh2 (SO4 )3
及び水和物などの無機塩類;Rh2 (OCOC
H3 )4 、Rh2 O3 、RhO2 、M3〔RhX6 〕及
び水和物(M、Xは前記と同じ意味をもつ);〔Rh
(NH3 )5 〕X3 、〔Rh(en)3 〕X3 、などの
ロジウムのアンミン錯体類;Rh4 (CO)12、Rh 6
(CO)16などのロジウムカルボニルクラスター類;
〔RhCl(CO)2 〕 2 、RhCl3 (PR3 )3 、
RhCl(PPh3 )3 、RhX(CO)L2 。(Xは
前記と同じ意味をもち、Lは有機リン化合物及び有機ヒ
素化合物からなる配位子である)、RhH(CO)(P
Ph3 )3 などの錯化合物又は有機金属化合物類が挙げ
られる。
のが本発明の主触媒として特に好ましく用いられる。本
発明の助触媒としては、例えば、アルカリ金属ハロゲン
化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、ハロゲン化オニ
ウム化合物又は反応系においてハロゲン化オニウム化合
物を生成しうる化合物、ハロゲンのオキソ酸又はその
塩、ハロゲンを含む錯化合物、及び有機ハロゲン化物な
どのハロゲンを含む化合物類などが挙げられる。
ズ、チタン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、バナジウ
ム、クロム、モリブデン、タングステン、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、セリウムなどの金属やこれら
の金属の酸化物、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、有機
酸塩などの化合物類、及びこれらの金属に一酸化炭素が
配位した金属カルボニル類:及びこれらの金属を含む有
機金属化合物類、及びこれらの金属にキレート配位子な
どが配位した錯化合物類;及びこれらの金属のアルコキ
シド類やアリーロキシド類などの化合物も助触媒として
用いることができる。
臭素、ヨウ素であるハロゲンを含む化合物類が好ましく
用いられ、ハロゲン種がヨウ素であるものが特に好まし
く用いられる。このヨウ素を含む化合物の中でさらに好
ましく用いられるのは、アルカリ金属ヨウ化物、アルカ
リ土類金属ヨウ化物およびヨウ化オニウム化合物であ
る。
ルカリ土類金属ヨウ化物としては、例えば、リチウム、
ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリ
ウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バ
リウム、ラジウムなどのヨウ化物であって、具体的には
ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、
ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化ベリリウ
ム、ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化ス
トロンチウム、ヨウ化バリウム、ヨウ化ラジウムなどの
単一金属とヨウ素との化合物類;塩化ヨウ素カリウム、
塩化ヨウ素ルビジウム、塩化ヨウ素セシウム、臭化塩化
ヨウ素セシウム、臭化ヨウ素カリウム、臭化ヨウ素セシ
ウム、臭化ヨウ素ルビジウムなどのヨウ素を含むポリハ
ロゲン化アルカリ金属化合物類などが好ましく用いられ
る。
もつ元素を含む化合物において、これらの孤立電子対に
プロトンあるいは他の陽イオンの形の試薬が結合して孤
立電子対をもつ元素が共有原子価1を増加して陽イオン
となっているものであって、対イオンとしてヨウ素アニ
オンを有するものである。このようなヨウ化オニウム化
合物としては、ヨウ化アンモニウム化合物(〔R 1 R2
R3 R4 N+ 〕I- )、ヨウ化ホスホニウム化合物
(〔R1 R2 R3 R4 P+ 〕I- )、ヨウ化アルソニウ
ム化合物(〔R1 R2 R3 R4 As+ 〕I- )、ヨウ化
スチボニウム化合物(〔R1 R2 R3 R4 Sb+ 〕
I- )、ヨウ化オキソニウム化合物(〔R1 R2 R3 O
+ 〕I- )、ヨウ化スルホニウム化合物(〔R1 R2 R
3 S+ 〕I- )、ヨウ化オキシスルホニウム化合物
(〔R1 R2 R3S+ (O)〕I- )、ヨウ化セレノニ
ウム化合物(〔R1 R2 R3 Se+ 〕I- )、ヨウ化テ
ルロニウム化合物(〔R1 R2 R3 Te+ 〕I- )、ヨ
ウ化スタンノニウム化合物(〔R1 R2 R3 Sn+ 〕I
- )、ヨウ化ヨウドニウム化合物(〔R 1 R2 I+ 〕I
- )などがあげられる。ここで、R1 ,R2 ,R3,R
4 は水素または脂肪族基、芳香族基、脂環族基、芳香脂
肪族基から選ばれた基を表わし、それぞれが同じであっ
てもよいし、また、場合によっては、孤立電子対を有す
る元素を含む環の構成要素であってもよい。もちろんこ
のようなオニウムグループを分子内に2個以上有する化
合物であってもよいし、さらには主鎖または側鎖にこの
ようなオニウムグループを含むポリマーであってもよ
い。
化水素または有機ヨウ素化合物と、相当するアミノ化合
物(アンモニアを含む)または含窒素化合物、ホスフイ
ン化合物、アルシン化合物、スチビン化合物、オキシ化
合物、スルフイド化合物、スルホキシド化合物、セレニ
ド化合物、テルリド化合物などとの反応によって容易に
得られるものであり、これらは反応系外で製造されたも
のを用いてもよいし、反応系内でこれらを生成させても
よい。もちろん他の方法で製造されたものであってもよ
いし、他の方法によって反応系内で生成させたものであ
ってもよい。
ニウム化合物、ヨウ化ホスホニウム化合物、ヨウ化アル
ソニウム化合物およびヨウ化スルホニウム化合物で、特
に好ましいのはヨウ化アンモニウム化合物およびヨウ化
ホスホニウム化合物である。ヨウ化アンモニウム化合物
は相当する含窒素化合物とヨウ化水素との反応、含窒素
化合物とヨウ化アルキルあるいはヨウ化アリールなどの
有機ヨウ素化合物との反応などによって容易に得ること
ができるが、このような含窒素化合物としては、例え
ば、アンモニア、第一級アミン、第二級アミン、第三級
アミン等のアミン類、ヒドロキシルアミン類、ヒドラジ
ン類、ヒドラゾン類、アミノ酸類、オキシム類、イミド
エステル類、アミド類および種々の含窒素複素環式化合
物等がある。好ましい含窒素化合物のヨウ化水素塩とし
ては、アンモニアとの塩であるヨウ化アンモニウム、ア
ニリン、ジフエニルアミン、トリフエニルアミン等の芳
香族アミンの塩類、メチルアミン、エチルアミン、ヘキ
シルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジブ
チルアミン、トリプロピルアミン、メチルエチルアミ
ン、ジメチルエチルアミン、ジブチルメチルアミン、ト
リブチルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン等の脂肪族アミンの塩類、シクロプロピルアミ
ン、シクロヘキシルアミン、N−メチルシクロヘキシル
アミン等の脂肪族アミンの塩類、ベンジルアミン、N−
メチルベンジルアミン、N,N−ジエチルベンジルアミ
ン、ジベンジルアミン等の芳香脂肪族アミンの塩類、ピ
ペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピリジン、キノリ
ン、ヘキサメチレンテトラミン、オキサゾール、チアゾ
ール、イミダゾール、トリアゾール、ベンゾトリアゾー
ル、ジアザビシクロウンデセン等の含窒素複素環式化合
物の塩類、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリド
ン等のアミドの塩類などが用いられる。
しては、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テト
ラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウ
ム、ヨウ化トリメチルエチルアンモニウム、ヨウ化ジエ
チルジブチルアンモニウム等の脂肪族のヨウ化第四級ア
ンモニウム化合物類、ヨウ化N,N,N−トリメチルシ
クロヘキシルアンモニウム等の脂環族のヨウ化第四級ア
ンモニウム化合物類、ヨウ化テトラベンジルアンモニウ
ム、ヨウ化トリメチルベンジルアンモニウム等の芳香脂
肪族のヨウ化第四級アンモニウム化合物類、ヨウ化N,
N,N−トリメチルフエニルアンモニウム、ヨウ化N,
N,N−トリエチルフエニルアンモニウム等の芳香族の
ヨウ化第四級アンモニウム化合物類、ヨウ化N−メチル
ピリジウム、ヨウ化N−エチルキノリニウム、ヨウ化
N,N−ジメチルピペリジニウム、ヨウ化N,N′−ジ
メチルイミダゾリウム等の複素環式のヨウ化第四級アン
モニウム化合物等が好適に用いられる。
または側鎖に含むポリマーとしては、例えば、化6〜8
で示すような主要構成単位を有するものが好適に用いら
れる。
もち、R 9 は二価の有機基を表わす。ヨウ化ホスホニウ
ム化合物としては、例えば、ヨウ化テトラメチルホスホ
ニウム、ヨウ化テトラエチルホスホニウム、ヨウ化テト
ラブチルホスホニウム等の対称形のヨウ化テトラアルキ
ルホスホニウム化合物類、ヨウ化エチルトリメチルホス
ホニウム、ヨウ化ジエチルジメチルホスホニウム等の非
対称形のヨウ化ジエチルジメチルホスホニウム等の非対
称形のヨウ化テトラアルキルホスホニウム化合物類、ヨ
ウ化テトラフエニルホスホニウム、ヨウ化テトラ(p−
トリル)ホスホニウム等の対称形のヨウ化テトラアリー
ルホスホニウム化合物類、ヨウ化(α−ナフチル)トリ
フエニルホスホニウム等の非対称形のヨウ化テトラアリ
ールホスホニウム化合物類、ヨウ化メチルトリフエニル
ホスホニウム、ヨウ化フエニルトリメチルホスホニウム
等のアルキルアリール混合形のヨウ化ホスホニウム化合
物類、ヨウ化テトラベンジルホスホニウム等のヨウ化テ
トラアラルキルホスホニウム化合物類などが好適に用い
られる。
ば、ヨウ化テトラメチルアルソニウム、ヨウ化テトラエ
チルアルソニウム等の対称形のヨウ化テトラアルキルア
ルソニウム化合物類、ヨウ化メチルトリエチルアルソニ
ウム、ヨウ化ジメチルジエチルアルソニウム等の非対称
形のヨウ化テトラアルキルアルソニウム化合物類、ヨウ
化テトラフエニルアルソニウム等の対称形のヨウ化テト
ラアリールアルソニウム化合物類、ヨウ化メチルトリフ
エニルアルソニウム、ヨウ化エチルトリフエニルアルソ
ニウム、ヨウ化フエニルトリメチルアルソニウム等のア
ルキルアリール混合形のヨウ化アルソニウム化合物類な
どが好適に用いられる。
は、例えば、ヨウ化トリメチルスルホニウム、ヨウ化ト
リエチルスルホニウム、ヨウ化メチルジエチルスルホニ
ウム等の対称または非対称形のヨウ化アルキルスルホニ
ウム化合物類、ヨウ化トリフエニルスルホニウム等のヨ
ウ化アリールスルホニウム化合物類、ヨウ化ジメチルフ
エニルスルホニウム、ヨウ化メチルジフエニルスルホニ
ウム等のヨウ化アルキルアリールスルホニウム化合物
類、ヨウ化ビシクロ−(2,2,1)−ヘプタン−1−
スルホニウム、ヨウ化チオピリリウム等の環状スルホニ
ウム化合物類などが好適に用いられる。
はヨウ化スルホニウムグループを主鎖または側鎖に含む
ポリマー類も好適に用いられるが、そのようなポリマー
としては、例えば化9のような主要構成単位を有するも
のがあげられる。
もつ)これらの助触媒は1種だけで用いることもできる
し、あるいは2種以上を混合して用いることもできる。
なお、本発明において、固体状の触媒を用いる場合例え
ば、それぞれ固体状の主触媒及び助触媒を混合したも
の、固体状の主触媒に助触媒成分を担持したもの、固体
状の助触媒に主触媒成分を担持したもの、共通の担体に
主触媒成分と助触媒成分を共担持したもの等が用いられ
る。
蒸留の理論段数が2段以上の多段を有する蒸留塔であっ
て、連続蒸留が可能なものであるならばどのようなもの
であってもよい。このような連続多段蒸留塔としては、
例えば泡鐘トレイ、多孔板トレイ、バルブトレイ、向流
トレイ等のトレイを使用した棚段塔方式のものや、ラシ
ヒリング、レッシングリング、ポ−ルリング、ベルルサ
ドル、インタロックスサドル、ディクソンパッキング、
マクマホンパッキング、ヘリパック、スルザ−パッキン
グ、メラパック等の各種充填物を充填した充填塔方式の
ものなど、通常、連続式の多段蒸留塔として用いられる
ものならばどのようなものでも使用することができる。
(本発明でいう蒸留塔の段数とは、棚段塔の場合には、
その棚段の数を表わし、充填塔方式その他の蒸留塔につ
いては理論段数を表わす。)さらには、棚段部分と充填
物の充填された部分とを合わせ持つ棚段−充填混合塔方
式のものも好ましく用いられる。また、蒸留塔内の液相
に不溶の固体触媒を用いる場合、この固体触媒を充填物
の一部又は全部に代えて充填する充填塔式蒸留塔も好ま
しく用いられる。
触媒及び助触媒からなる触媒系を存在させることが必須
であり、より好ましくは連続多段蒸留塔内の2段以上の
複数段に触媒を存在させることである。このような連続
多段蒸留塔内に主触媒及び助触媒からなる触媒系を存在
させる方法はどのような方法であってもよい。
留塔内の液相に可溶性の場合には、主触媒及び助触媒を
蒸留塔内に連続的に供給することにより、反応系に触媒
系を存在させることができるし、あるいは主触媒又は助
触媒の一方が蒸留塔内の液相に不溶性の場合には、その
不溶性のものを蒸留塔内に配置し、可溶性のものを蒸留
塔内に連続的に供給することにより、反応系に触媒を存
在させることができるし、あるいは主触媒及び助触媒の
いずれもが蒸留塔内の液相に不溶性の場合には、これら
を蒸留塔内に配置することにより、反応系に触媒を存在
させることができるし、これらを併用した方法であって
もよい。
または/及び助触媒を蒸留塔内に連続的に供給する場合
には原料である芳香族ヒドロキシ化合物と混合して原料
の供給と同時に供給してもよいし、原料の供給位置とは
異なる段に供給してもよい。また、塔底から少なくとも
1段以上の段を有する位置であればどのような位置に触
媒を供給してもよい。
一方が蒸留塔内の液相に不溶性の場合には、その不溶性
の固体状の主触媒または/および助触媒を蒸留塔内の必
要な位置に必要量充填することができ、この触媒の存在
する層の理論段が少なくとも1段以上あればよく、好ま
しくは少なくとも2段以上あればよい。この固体触媒は
蒸留塔の充填物としての効果も有している。
は、反応生成物の濃縮等の通常の蒸留塔としての機能の
みを果たすことになる。本発明で用いられる分子状酸素
とは、純酸素あるいは酸素を含むものであって、空気で
もよいし、空気または純酸素を反応を阻害しない他のガ
ス、たとえば、窒素、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガスな
どの不活性ガスで希釈したものであってもよい。また、
場合によっては、水素、一酸化炭素、炭化水素、ハロゲ
ン化炭化水素などのガスを含んでいてもよい。
でもよいし、窒素、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガス、炭
化水素、ハロゲン化炭化水素などの反応に悪影響を及ぼ
さない他のガスで希釈されたものであってもよい。一酸
化炭素は分圧で0.1〜300kg/cm2 、好ましく
は1〜200kg/cm2 の範囲で使用される。本発明
の反応を芳香族モノヒドロキシ化合物の場合について例
示すれば、化10で表わされる。
シ化合物を連続的に供給し、蒸留塔内において、主触媒
と助触媒からなる触媒系の存在下に一酸化炭素及び分子
状酸素と接触させて化10のような反応を行わせるうと
同時に、副生する水を蒸留によってガス状で蒸留塔から
連続的に抜き出し、生成する芳香族カ−ボネートを塔下
部より液状で連続的に抜き出すことによって芳香族カ−
ボネートを連続的に製造することを特徴としているもの
である。
に連続的に供給する方法については、特別な限定はな
く、それらが蒸留塔の少なくとも1段以上、好ましくは
2段以上の領域において、一酸化炭素および分子状酸素
を主触媒と助触媒からなる触媒系と接触させることがで
きるような供給方法であれば、どのような方法であって
もよい。例えば、芳香族ヒドロキシ化合物は必要な段に
必要な数の導入口から連続的に供給することができる。
芳香族ヒドロキシ化合物は液状、ガス状、又は液とガス
との混合物として連続的に供給される。
通常、ガス状で蒸留塔内に供給される。一酸化炭素と分
子状酸素は連続的に供給することが好ましいが、反応に
必要な所定の圧力範囲にある限り、供給を止め、反応に
よってそれらの圧力が反応に必要な圧力以下になった場
合に供給するような断続的供給法も採用することができ
る。一酸化炭素と分子状酸素を蒸留塔に供給する方法
は、どのような方法であってもよく、蒸留塔の必要な位
置に設けられた必要な数のそれぞれの導入口から導入さ
れる。一酸化炭素と分子状酸素は、それぞれ別々の導入
口から供給されてもよいし、混合したものを供給しても
よい。好ましくは、蒸留塔の下部から一酸化炭素と分子
状酸素は、それぞれガス状で連続的に蒸留塔内に供給さ
れる。
連続多段蒸留塔から連続的に抜き出される。この場合、
ガス状抜き出し物は水単独であってもよいし、芳香族ヒ
ドロキシ化合物や一酸化炭素、分子状酸素などとの混合
物であってもよいし、また場合によっては高沸点生成物
である芳香族カ−ボネートを少量含んでいてもよい。低
沸点のその他の副生物が存在しているならばそれらを含
んでいてもよい。
ス状物質を抜き出す抜き出し口は、塔底以外の適当な位
置に設けることができるが、蒸気相中の水の濃度は、通
常、塔の上部にいくに従って増加している。従って、ガ
ス状物質の抜き出し口は、原料である芳香族ヒドロキシ
化合物の供給位置よりも上部に設けることが好ましく、
その供給位置から塔頂までの間、または塔頂部に設ける
べきであり、特に好ましくは塔頂部に設けることであ
る。
を、冷却等によって液状にし、その一部を蒸留塔の上部
に戻す、いわゆる還流操作を行ってもよい。この還流操
作によって還流比を増加させると、副生水の蒸気相への
蒸留効率が高くなるため、抜き出すガス成分中の水の濃
度を増加させることができる。しかしながら、あまりに
還流比を増加させると必要な熱エネルギ−が大きくなる
ので好ましくない。従って、還流比は、通常0〜20が
用いられ、好ましくは、0〜10が用いられるて。
である芳香族カ−ボネ−トは高沸点生成物として連続多
段蒸留塔の下部より液状で連続的に抜き出される。この
場合、液状抜き出し物は芳香族カ−ボネ−ト単独でもよ
いし、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物であってもよ
い。また、副生水を少量含んでいてもよい。液相に溶解
し得る高沸点の触媒を用いる場合は、この液状抜き出し
物中に触媒も含まれる。目的生成物である芳香族カ−ボ
ネ−トを含む液状物質を連続多段蒸留塔から抜き出す抜
き出し口は、塔下部に設けられ、特に好ましくは塔底部
に設けられる。このようにして抜き出された液状物質
は、その一部をリボイラ−で加熱することによって、ガ
ス状又は気液混合物の状態で蒸留塔の下部に戻してもよ
い。
成物が生成する反応においては、それらの生成物のうち
少なくとも1つを反応系外に除去することによって反応
が進行することは知られているが、本発明の反応は、例
えば反応式(1)で表わされるように平衡反応ではな
い。従って、本発明の方法のように連続多段蒸留塔内で
反応させながら、反応によって生成してくる水を蒸留に
よって連続的に反応系外に抜き出す方法が、芳香族カ−
ボネ−トを高選択率・高収率で、しかも速い反応速度で
製造できる方法であることは全く予測できなかったこと
である。その上、本発明の方法においては、一酸化炭素
基準の芳香族カ−ボネ−トの選択率が高いことも1つの
特徴である。
る主触媒の種類、使用する助触媒の種類及び量、連続多
段蒸留塔の種類、芳香族ヒドロキシ化合物の種類、反応
温度および反応圧力等の反応条件の違いなどによっても
異なる。主触媒を連続多段蒸留塔の反応域に連続的に供
給する場合には、供給原料である芳香族ヒドロキシ化合
物に対して、通常、0.0001〜50重量%で使用さ
れるのが好ましい。また、主触媒が蒸留塔内の液相に不
溶性の固体蒸留塔の場合には、蒸留塔の空塔容積に対し
て0.001〜75体積%の触媒量が好ましく用いられ
る。また、助触媒の量は、主触媒の金属成分の量に対し
て、通常0.01〜1000倍モル、好ましくは0.1
〜100倍モルの範囲で使用される。
ートの収率及び/又は選択率を向上させる目的で、必要
に応じて反応系に塩基性物質を存在させることもでき
る。このような塩基性物質としては無機性や有機性のい
ずれのものであってもよく、例えば、アルカリ金属及び
アリカリ土類金属の酸化物類や水酸化物類、炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カ
リウム、炭酸バリウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸マグ
ネシウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸カルシウ
ム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸バリウムなどの強塩基と
弱酸の塩類、炭化カルシウム、炭化セシウムなどの炭化
物類、水酸化アルミニウム、水酸化カリウム、水酸化イ
ンジウム、水酸化タリウム、酸化タリウムなどのアルミ
ニウム族金属の水酸化物及び酸化物類、酸化ランタン、
酸化セリウム、水酸化セリウムなどの希土類元素の酸化
物及び水酸化物類、水酸化第四級アンモニウム化合物
類、水酸化第四級ホスホニウム化合物類、水酸化第三級
スルホニウム化合物類、酢酸ナトリウム、安息香酸カリ
ウム、シユウ酸ルビジウム、プロピオン酸バリウムなど
の強塩基と弱有機酸との塩類、ナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート、カルシウムエチラートなどのア
ルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコラート類、ナ
トリウムフエノラート、カリウムフエノラート、マグネ
シウムフエノラートなどのアルカリ金属及びアルカリ土
類金属のフエノラート類、リチウムアミド、ナトリウム
アミド、カルシウムアミド、リチウムジメチルアミドな
どのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアミド類、ト
リメチルアミン、トリエチルアミン、トリーn−ブチル
アミン、トリフエニルアミン、ジエチルメチルアミン、
N,N−ジエチルアニリン、N−メチルピペリジン、
N,N′−ジエチルピペラジン、N−メチルモルホリ
ン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミ
ン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミ
ン、ジシクロヘキシルエチルアミン、1,2,2,6,
6−ペンタメチルピペリジン、ピリジン、キノリン、フ
エナンスロリン、インドール、N−メチルイミダゾー
ル、1,8−ジアザビシクロー〔5,4,0〕−ウンデ
セン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロー〔4,
3,0〕−ノネン−5(DBN)などの第三級アミン類
や環状含窒素化合物類、(ただしN−H基をもたないも
の)、クラウンエーテル、アザクラウンエーテル、チア
クラウンエーテル、アザクラウンなどのクラウン化合物
類及びこれらのクラウン化合物とアルカリ金属やアルカ
リ土類金属イオンなどとの錯体類などが用いられる。さ
らにこれらの塩基性を示すグループが分子内に2個以上
あってもよいし、例えば水酸化第四級アンモニウム基を
有する陰イオン交換樹脂のようなポリマーの一部を形成
するものであってもよい。またこれらの塩基性物質又は
塩基性を有するグループが固体に担持されたり、化学的
に結合されているものであってもよい。
媒からなる触媒系の存在する連続多段蒸留塔内において
起るが、その反応時間は、他の反応条件や連続多段蒸留
塔の種類や内部構造(例えば棚段や充填物の種類)によ
っても異なるが、通常0.001〜50時間、好ましく
は0.01〜10時間、より好ましくは0.05〜2時
間である。
では、40〜200時間と長時間反応させなければなら
ないのと比べて、本発明の方法は、空時収率が高いこと
も大きな特徴の一つである。反応温度は、連続多段蒸留
塔内の温度であり、用いる芳香族ヒドロキシ化合物の種
類によって異なるが、通常50〜350℃、好ましくは
80〜280℃の範囲で行われる。また反応圧力は、用
いる芳香族ヒドロキシ化合物の種類や反応温度やその他
の反応条件などにより異なるが、減圧、常圧、加圧のい
ずれであってもよく、通常1mmHg〜350kg/c
m2 の範囲で行われる。
剤を使用する必要はないが、反応に悪影響を及ぼさない
有機化合物を溶媒又は希釈剤として用いることもでき
る。このような有機化合物としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、メシチレンなどの芳香族炭化
水素類;クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリクロ
ルベンゼン、フルオロベンゼン、クロルトルエン、クロ
ルナフタレン、プロムナフタリンなどのハロゲン化芳香
族炭化水素類;クロルヘキサン、クロルシクロヘキサ
ン、トリクロルトリフルオロエタン、塩化メチレン、ク
ロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化水
素あるいはハロゲン化脂環族炭化水素類;アセトニトリ
ル、ベンゾニトリルなどのニトリル類;スルホラン、メ
チルスルホラン、ジメチルスルホランなどのスルホン
類;テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2
−ジメトキシエタン、アニソールなどのエーテル類;ア
セトン、メチルエチルケトン、アセトフエノンなどのケ
トン類;酢酸エチル、安息香酸エチルなどのエステル
類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチルホス
ホルアミドなどのアミド類などがあげられる。
説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。
レス製のディクソンパッキング(直径約3mm)を充填
した、塔高4m、内径2.5cmの充填塔からなる連続
多段蒸留塔の塔頂から0.5mの位置へ、フェノール、
Pd(acac)2 、ヨウ化テトラブチルアンモニウム
から成る混合物を導入管(2)から予熱器(5)を経て
175〜180℃に加熱された後蒸留塔(1)内に、液
状で200g/hrで連続的に供給した(acacはア
セチルアセトナート基を示す)。なお、この混合物の組
成は、フェノール91.3重量%、Pd(acac)2
1.5重量%、ヨウ化テトラブチルアンモニウム7.2
重量%であった。また、連続多段蒸留塔の外側にはジャ
ケットがあり、このジャケットに175〜180℃の熱
媒油を循環させることによって蒸留塔は保温されてい
た。
ら成る混合ガスは、導入管(7)から予熱器(9)を経
て200〜205℃に加熱された後、蒸留塔(1)の下
部より蒸留塔に10Nl/minの流量で連続的に導入
された。連続多段蒸留塔内の圧力は30kg/cm2 に
保たれていた。塔頂(17)から連続的に抜き出された
ガス状成分は、凝縮器(13)に通され、その中の凝縮
性成分は凝縮された後、気液分離器(14)で液相と気
相に分離された。凝縮された液状成分主としては水とフ
ェノールから成っており、これは導管(15)から連続
的に抜き出され、非凝縮性のガス成分に導管(16)か
ら連続的に抜き出された。また、塔底(18)からは導
管(19)を経て、主としてジフェニルカーボネート、
フェノール、触媒から成る液状物質が連続的に抜き出さ
れた。反応及び蒸留が定常状態になった時点でジフェニ
ルカーボネートは、35.0g/hrで生成しているこ
とがわかった。連続多段蒸留塔内の反応域での平均滞留
時間は15分であることを考慮すれば、供給されたフェ
ノールの単位容積当り、単位時間当りのジフェニルカー
ボネートへの反応率は、39.5%/l・hrであっ
た。また、ジフェニルカーボネートのフェノール基準の
選択率は99%であり、一酸化炭素基準の選択率は92
%であった。導管(15)から連続的に抜き出された凝
縮液中の水の量は2.8g/hrであった。
用いたのと同一組成のフェノール、Pd(aca
c)2 、ヨウ化テトラブチルアンモニウムから成る混合
物200gを入れ、系内を一酸化炭素75体積%、空気
25体積%からなる混合ガスで系内を置換した後、攪拌
下に内温が175〜180℃になるように加熱した。反
応圧力は、前記の一酸化炭素と空気の混合ガスを用い
て、30kg/cm2 を保つようにして、攪拌しなが
ら、175〜180℃で4時間反応させた。反応液を分
析した結果、ジフェニルカーボネートが4.8gが生成
していた。これは使用したフエノール基準で収率2.3
%に相当し、選択率は85%であった。また、一酸化炭
素基準のジフェニルカーボネートの選択率は72%であ
った。また、反応液の単位容積当り、単位時間当り、使
用したフェノールのジフェニルカーボネートへの反応率
は約2.9%/l・hrであった。
0.1重量%担持したPd/SiCを主触媒とし、この
主触媒とステンレス製のディクソンパッキング(直径約
3mm)を容量で約1対1となるように混合し、この混
合物を、実施例1で用いたのと同様な装置に充填し、こ
れを連続多段蒸留塔とした。フェノール95重量%、ヨ
ウ化テトラブチルアンモニウム5重量%から成る混合物
を用い、反応温度を150〜155℃、反応圧力を50
kg/cm2 、一酸化炭素(75体積%)と空気(25
体積%)の流量と30Nl/minとする以外は実施例
1と同様な方法により、連続的に反応及び蒸留を行っ
た。定常状態後、ジフェニルカーボネートが31.2g
/hrで得られる。供給されたフェノールの連続多段蒸
留塔内の反応域での単位容積当り、単位時間当りのジフ
ェニルカーボネートへの反応率は32%/l・hrであ
った。また、ジフェニルカーボネートのフェノール基準
の選択率は99%であり、一酸化炭素基準の選択率は9
0%であった。また蒸留塔上部より連続的に抜き出され
たガス状物質を凝縮させた凝縮液を分析した結果、水が
2.4g/hrで抜き出されていた。
ブトレイを装着した塔高3m、内径5cmの棚段塔から
成る連続多段蒸留塔の塔頂から0.4mの位置へ、フェ
ノール93重量%PdCl2 (PhCN)2 1重量%、
NaI 6重量%からなる混合物を導入管(2)から予
熱器(5)を経て、180℃に加熱された後、該蒸留塔
(1)内に350g/hrで連続的に供給した。塔底成
分の一部はリボイラー(10)で200℃で加熱された
後、導管(11)から該蒸留塔下部に再循環された。ま
た、一酸化炭素70体積%空気30体積%から成るガス
は、導入管(7)から予熱器(9)を経て210℃に加
熱された後、該蒸留塔の塔底部(18)より、該蒸留塔
に30Nl/min の流量で連続的に導入された。連
続多段蒸留塔内の圧力は50kg/cm2 に保たれてい
た。塔頂(17)から連続的に抜き出されたガス状成分
は実施例1と同様な方法により、凝縮性成分と非凝縮性
成分とに分離された。塔底(18)から導管(19)を
経て塔底成分が連続的に抜き出された。この塔底成分中
にはジフェニルカーボネートが、50.2g/hrで生
成していることがわかった。また、導管(15)から連
続的に抜き出された凝縮液中の水の量は4.28g/h
rであった。
る以外は実施例1と同様な方法により、ジパラトリカー
ボネートを30g/hrで連続的に得ることができた。
供給したパラクレゾール基準の選択率は97%であっ
た。
ルを用いる以外は実施例3と同様な方法により、ジパラ
メトキシフェニルカーボネートを53g/hrで連続的
に得ることができた。供給したパラメトキシフェノール
基準の選択率は96%であった。
c)3 を用いる以外は実施例1と同様な方法により、ジ
フェニルカーボネートが9.2g/hrで連続的に得ら
れた。
化合物と一酸化炭素及び分子状酸素を原料として、芳香
族カーボネートを連続的に高収率、高選択率で得ること
ができる。
ある。
図てある。
Claims (1)
- 【請求項1】 触媒の存在下に芳香族ヒドロキシ化合物
を一酸化炭素および分子状酸素と反応させて、芳香族カ
ーボネートを製造するに当り、芳香族ヒドロキシ化合物
を連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、蒸留塔内におい
て一酸化炭素および分子状酸素を主触媒と助触媒からな
る触媒と接触させることによって反応させながら、副生
する水を蒸留によってガス状で連続的に抜き出し、生成
する芳香族カーボネートを塔下部より液状で連続的に抜
き出すことを特徴とする芳香族カーボネートの連続的製
法
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