JPH0768181B2 - 芳香族カーボネート類の連続的製造法 - Google Patents

芳香族カーボネート類の連続的製造法

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JPH0768181B2
JPH0768181B2 JP3021086A JP2108691A JPH0768181B2 JP H0768181 B2 JPH0768181 B2 JP H0768181B2 JP 3021086 A JP3021086 A JP 3021086A JP 2108691 A JP2108691 A JP 2108691A JP H0768181 B2 JPH0768181 B2 JP H0768181B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族カーボネート類の
連続的製造法に関するものである。さらに詳しくは、芳
香族ヒドロキシ化合物を一酸化炭素及び分子状酸素と反
応させることによって、芳香族カーボネート類を効率よ
く連続的に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族カーボネートは、従来、脱塩化水
素剤の存在下に芳香族ヒドロキシ化合物とホスゲン又は
クロルギ酸アリールエステルとの反応から製造されてい
る。クロルギ酸アリールエステルは芳香族ヒドロキシ化
合物とホスゲンから製造されているので、どちらの方法
でもホスゲンが必要である。しかしながら、ホスゲンは
猛毒性であることや装置の腐食性が高いことなどから、
ホスゲンを使用しないで芳香族カーボネートを製造でき
る方法の開発が要望されており、いくつかの試みがなさ
れてきている。その中の好ましい方法として、芳香族ヒ
ドロキシ化合物を一酸化炭素と酸化剤の存在下に、酸化
的にカルボニル化する方法が提案されている。
【0003】例えば特公昭56−38143号公報は、
塩基の存在下にフェノール類を一酸化炭素及びパラジウ
ム化合物と反応させることを提案しているが、この方法
は触媒反応ではなく、化学量論量のパラジウム化合物が
必要である。パラジウム化合物を触媒的に作用させる方
法としては、特公昭56−38144号公報及び特公昭
56−38145号公報が提案されている。
【0004】これらの方法は、パラジウム触媒の存在下
にフェノール類を一酸化炭素及び酸素と反応させること
によって、芳香族カーボネートを製造する方法である
が、パラジウムを触媒的に働かせるためには、反応によ
って還元された零価のパラジウムを2価のパラジウムに
変換させるためのレドックス剤として、周期律表の III
A、IV A、VA 、VI A、I B、II B、IV B及び VII族の
金属を含む化合物を用いることが必須であり、さらに、
これに加えて塩基を共存させることも必須である。
【0005】特公昭56−38145号公報では、この
触媒反応を改良する方法として、さらに、モレキュラー
シーブなどの乾燥剤を加えることが提案されているが、
反応系がますます複雑になっている。さらに、これらの
三つの公報以外にも、同一出願人から類似の出願(特開
昭53−67847号公報、特開昭54−135743
号公報、特開昭54−135744号公報、特開昭55
−102539号公報、特開平2−104564号公
報、特開平2−142754号公報)がなされている。
【0006】また、本発明者らも、パラジウム、ヨウ素
化合物及びゼオライト類の存在下に芳香族ヒドロキシ化
合物の酸化的カルボニル化反応を行うことによって、高
選択率で芳香族カーボネートを製造できることを見出し
先に出願した(特開平1−165551号公報)。芳香
族カーボネートを芳香族ヒドロキシ化合物の酸化的カル
ボニル化反応によって製造する方法は、非常に困難な反
応を進行させなければならないことから、これまでに提
案されているのは全て、触媒や添加剤の開発に関するも
のであった。
【0007】しかしながら、これらのいずれの方法にお
いても、反応率が低く、特開平1−165551号公報
の方法を除いて、反応速度が非常に遅く、工業的に実施
するのは実質的に困難であった。また、これまでに提案
されている前述の種々の公報の実施例の全てにおいて
は、芳香族ヒドロキシ化合物と触媒とを反応器に仕込
み、一酸化炭素及び酸素と反応させるバッチ方式であ
る。従って、芳香族ヒドロキシ化合物を連続的に供給
し、生成物である芳香族カーボネートを連続的に抜き出
す連続反応方式については、これまで全く開示されてい
なかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下にあ
って、本発明は、これまでに提案されている上記の方法
が有している問題がなく、芳香族カーボネートを高い反
応速度で且つ高選択率でもって連続的に製造する方法を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、鋭意研究の
結果、驚くべきことに、本反応を行うに際し、外部に反
応器を設けた連続多段蒸留塔を用いて反応及び蒸留を行
なう方式が前記の目的を容易に達成できる優れた方式で
あることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成す
るに至った。
【0010】すなわち、本発明は、触媒の存在下に芳香
族ヒドロキシ化合物を一酸化炭素及び分子状酸素と反応
させて、芳香族カーボネートを製造するに当り、該芳香
族ヒドロキシ化合物を連続多段蒸留塔内に連続的に供給
し、塔内を流下する液を蒸留塔の途中段及び/又は最下
段に設けられたサイド抜き出し口より抜き出し、蒸留塔
の外部に設けられた反応器へ導入して反応させた後に、
該抜き出し口のある段よりも上部の段に設けられた循環
用導入口へ導入することによって該蒸留塔へ循環させ
て、該反応器内、又は該反応器内と該蒸留塔内の両方で
反応させながら、反応によって副生する水を蒸留によっ
てガス状で該蒸留塔から連続的に抜き出し、生成する芳
香族カーボネート類を塔下部より液状で連続的に抜き出
すことを特徴とする芳香族カーボネート類の連続的製造
法である。
【0011】本発明において用いられる芳香族ヒドロキ
シ化合物としては、芳香族基に直接ヒドロキシ基が結合
しているものであれば、どのようなものであってもよ
い。例えば、フェノール類。クレゾール(各異性体)、
キシレノール(各異性体)、トリメチルフェノール(各
異性体)、テトラメチルフェノール(各異性体)、エチ
ルフェノール(各異性体)、プロピルフェノール(各異
性体)などの各種アルキルフェノール類。
【0012】メトキシフェノール(各異性体)、エトキ
シフェノール(各異性体)などの各種アルコキシフェノ
ール類。クロルフェノール(各異性体)、プロモフェノ
ール(各異性体)、ジクロルフェノール(各異性体)、
ジブロモフェノールなどのハロゲン化フェノール類。メ
チルクロルフェノール(各異性体)、エチルクロルフェ
ノール(各異性体)、メチルブロモフェノール(各異性
体)、エチルブロモフェノールなどのアルキル及びハロ
ゲン置換フェノール類。
【0013】下記化1で表される各種置換フェノール
類。
【0014】
【化1】
【0015】〔ただし、Aは単なる結合、又は−O−、
−S−、−CO−、−CO2 −、−SO2 −などの2価
の基、又は下記化2で表されるアルキレン基又は置換ア
ルキレン基、
【0016】
【化2】
【0017】(ここでR5 、R6 、R7 、R8 は各々独
立に水素原子、低級アルキル基、シクロアルキル基、ア
リール基又はアラールキル基を示し、場合により、ハロ
ゲン原子、アルコキシ基で置換されていてもよい)、又
は下記化3で表されるシクロアルキレン基、
【0018】
【化3】
【0019】(ここでkは3〜11の整数であって、水
素原子は低級アルキル基、アリール基、ハロゲン原子等
で置換されていてもよい)を表わし、また芳香環は低級
アルキル基、低級アクコキシ基、エステル基、ヒドロキ
シル基、ニトロ基、ハロゲン、シアノ基などの置換基に
よって置換されていてもよい。〕ナフトール(各異性
体)及び各種置換ナフトール類。
【0020】ヒドロキシピリジン(各異性体)、ヒドロ
キシクマリン(各異性体)、ヒドロキシキノリン(各異
性体)などのヘテロ芳香族ヒドロキシ化合物。ハイドロ
キノン、レゾルシン、カテコール、及びそれらのアルキ
ル置換、又はハロゲン置換のジヒドロキシ化合物などの
芳香族ジヒドロキシ化合物類。下記化4で表される芳香
族ジヒドロキシ化合物類。
【0021】
【化4】
【0022】(Aは前記のとおりであり、また芳香環は
ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、エステル基、ア
ミド基、シアン基などの置換基によって置換されている
ものであってもよい。)ピロガロール、フロログルシン
などの多価フェノール類などが用いられる。また、芳香
族ヒドロキシ基を含むグループがポリマーの主鎖又は側
鎖を形成しているものであってもよい。芳香族ヒドロ
キシ化合物からは芳香族ポリカーボネートが得られる。
【0023】このような芳香族ヒドロキシ化合物は1種
だけでもよいし、2種以上混合して用いることもでき
る。これらの中で好ましい芳香族ヒドロキシ化合物は、
芳香族モノヒドロキシ化合物であり、フェノール及び各
種置換フェノールが好ましい。特に好ましいのは、フェ
ノールを用いてジフェニルカーボネートを製造する場合
である。ジフェニルカーボネートは、有機ジヒドロキシ
化合物と反応させてポリカーボネートを製造する原料と
しても重要であり、また、アミン類と反応させて相当す
るイソシアナート類を製造する原料としても用いること
ができる工業的に重要な化合物であるからである。
【0024】本発明においては、触媒は、通常、主触媒
と助触媒とから成る触媒系として用いられる。主触媒と
しては、例えば、白金族金属及び白金族金属元素を含む
化合物の中から選ばれた少なくとも1種が挙げられる。
このような白金族金属及び白金族元素を含む化合物につ
いては、成分としてパラジウム、ロジウム、白金、ルテ
ニウム、イリジウム、オスミウムなどの白金族元素から
選ばれた少なくとも1種を含むものであれば特に制限は
なく、これらの元素が金属状態であってもよいし、化合
物を形成する成分であってもよい。また、これらの主触
媒成分は、例えば活性炭、グラフアイト、シリカ、アル
ミナ、シリカーアルミナ、シリカーチタニア、チタニ
ア、ジルコニア、炭化ケイ素、硫酸バリウム、炭酸カル
シウム、アスベスト、ベントナイト、ケイソウ土、ポリ
マー、イオン交換樹脂、ゼオライト、モレキュラーシー
ブ、ケイ酸マグネシウム、マグネシアなどの担体に担持
されたものであってもよい。
【0025】金属状態の白金族元素として、例えばパラ
ジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、イリジウム及び
オスミウムなどの金属、これらの金属黒、これらの金属
イオンを含む主触媒成分を前記のような担体に担持した
のち、水素やホルムアルデヒドやヒドラジン等で還元処
理したもの、及びこれらの金属を含む合金あるいは金属
間化合物などが用いられる。また、合金あるいは金属間
化合物はこれらの白金族金属同士のものであってもよい
し、他の元素、例えばセレン、テルル、イオウ、アンチ
モン、ビスマス、銅、銀、金、亜鉛、スズ、バナジウ
ム、鉄、コバルト、ニッケル、水銀、鉛、タリウム、ク
ロム、モリブテン、タングステンなどを含むものであっ
てもよい。
【0026】一方、白金族元素を含む化合物としては、
例えばハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ホウ
酸塩などの無機塩類や、酢酸塩、シュウ酸塩、ギ酸塩な
どの有機酸塩類や、シアン化物類や、水酸化物類や、酸
化物類や、硫化物類や、ニトロ基、シアノ基、ハロゲ
ン、シュウ酸イオンなどのアニオンを含む金属酸塩及び
アンモニア、アミン類、ホスフィン類、一酸化炭素、キ
レート配位子などを含む塩又は錯体などの金属の錯化合
物類や、有機配位子又は有機基を有する有機金属化合物
類などが挙げられる。
【0027】これらの主触媒成分の中では、パラジウム
又はロジウム若しくはその両方を含むものが特に好まし
く、このようなものとしては、例えばPd黒:Pd−
C、Pd−Al2 3 、Pd−S2 、Pd−T
2 、Pd−ZrO2 、Pd−BaSO4 、Pd−CaC
3 、Pd−アスベスト、Pd−ゼオライト、Pd−モ
レキュラーシーブなどの担持パラジウム触媒類。
【0028】Pd−Pb、Pd−Se、Pd−Te、P
d−Hg、Pd−Tl、Pd−P、Pd−Cu、Pd−
Ag、Pd−Fe、Pd−Co、Pd−N、Pd−R
hなどの合金又は金属間化合物類及びこれらの合金又は
金属間化合物を前記のような担体に担持したもの。Pd
Cl2 、PdBr2 、PdI2 、Pd(NO3 ) 2 、P
dSO4 などの無機塩類。
【0029】Pd(OCOCH3 2 、シュウ酸パラジ
ウムなどの有機酸塩類。 Pd(CN)2 。 PdO。 PdS。 M2 〔PdX4 〕、M2 〔PdX6 〕で表されるパラジ
ウム酸塩類(Mはアルカリ金属、アンモニウムイオン、
ニトロ基、シアノ基を表わし、Xはハロゲンを表わ
す)。
【0030】〔Pd(NH3)4 〕X2 、〔Pd(e
n)2〕X2 などのパラジウムのアンミン錯体類(Xは上
記と同じ意味をもち、enはエチレンジアミンを表わ
す)。PdCl2(PhCN)2、PdCl2(PR3)2 、P
d(CO)(PR3)3 、Pd(PPh3)4 、PdCl
(R)(PPh3)2 、Pd(C2 4)(PPh3)2 、Pd
(C3 5)2 などの錯化合物又は有機金属化合物類(R
は有機基、Phはフェニル基を表わす)。
【0031】Pd(acac)2などのキレート配位子が
配位した錯化合物類(acacはアセチルアセトナート
基を表わす)。Rh黒。Pdと同様な担持ロジウム触媒
類。Pdと同様なRh合金又は金属間化合物類及びこれ
らを担体に担持したもの。
【0032】RhCl3 及び水和物、RhBr3 及び水
和物、RhI3 及び水和物、Rh2 (SO4)3 及び水和
物などの無機塩類。Rh2 (OCOCH3)4 、Rh2
3 、RhO2 、M3〔RhX6 〕及び水和物(M、Xは前
記と同じ意味をもつ)。〔Rh(NH3)5 〕X3 、〔R
h(en)3〕X3 、などのロジウムのアンミン錯体類。
【0033】Rh4(CO)12 、Rh6(CO)16 などのロ
ジウムカルボニルクラスター類。〔RhCl(CO)2
2 、RhCl3(PR3)3 、RhCl(PPh3)3 、Rh
X(CO)L2 (Xは前記と同じ意味をもち、Lは有機
リン化合物及び有機ヒ素化合物からなる配位子であ
る)、RhH(CO)(PPh3)3 などの錯化合物又は有
機金属化合物類が挙げられる。
【0034】さらに、これらの中でパラジウムを含むも
のが本発明の主触媒として特に好ましく用いられる。本
発明の助触媒として用いられるのは、例えば、アルカリ
金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、ハ
ロゲン化オニウム化合物又は反応系においてハロゲン化
オニウム化合物を生成しうる化合物、ハロゲンのオキソ
酸又はその塩、ハロゲンを含む錯化合物、及び有機ハロ
ゲン化物などのハロゲンを含む化合物類などが挙げられ
る。
【0035】さらには、銅、亜鉛、水銀、タリウム、ス
ズ、チタン、ヒ素、アンチモン、ビスマス、ナジウ
ム、クロム、モリブテン、タングステン、マンガン、
鉄、コバルト、ニッケル、セリウムなどの金属やこれら
の金属の酸化物、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、有機
酸塩などの化合物類、これらの金属に一酸化炭素が配位
した金属カルボニル類、これらの金属を含む有機金属化
合物類、これらの金属にキレート配位子などが配位した
錯化合物類、及びこれらの金属のアルコキシド類やアリ
ーロキシド類などの化合物も助触媒として用いることが
できる。
【0036】これらの助触媒の中でハロゲン種が塩素、
臭素、ヨウ素であるハロゲンを含む化合物類が好ましく
用いられ、そのハロゲン種がヨウ素であるものが特に好
ましく用いられる。このヨウ素を含む化合物の中でさら
に好ましく用いられるのは、アルカリ金属ヨウ化物、ア
ルカリ土類金属ヨウ化物及びヨウ化オニウム化合物であ
る。
【0037】このようなアルカリ金属ヨウ化物及びアル
カリ土類金属ヨウ化物としては、例えば、リチウム、ナ
トリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、ベリリウ
ム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリ
ウム、ラジウムなどのヨウ化物であって、具体的にはヨ
ウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨ
ウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化ベリリウム、
ヨウ化マグネシウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化ストロ
ンチウム、ヨウ化バリウム、ヨウ化ラジウムなどの単一
金属とヨウ素との化合物類。
【0038】塩化ヨウ素カリウム、塩化ヨウ素ルビジウ
ム、塩化ヨウ素セシウム、臭化塩化ヨウ素セシウム、臭
化ヨウ素カリウム、臭化ヨウ素セシウム、臭化ヨウ素ル
ビジウムなどのヨウ素を含むポリハロゲン化アルカリ金
属化合物類などが好ましく用いられる。また、助触媒と
して好ましく用いられるヨウ化オニウム化合物とは、孤
立電子対をもつ元素を含む化合物において、これらの孤
立電子対にプロトンあるいは他の陽イオンの形の試薬が
結合して孤立電子対をもつ元素が共有原子価1を増加し
て陽イオンとなっているものであって、対イオンとして
ヨウ素アニオンを有するものである。このようなヨウ化
オニウム化合物としては、ヨウ化アンモニウム化合物
(〔R 1 2 3 4 + 〕I- )、ヨウ化ホスホニウ
ム化合物(〔R1 2 3 4 + 〕I- )、ヨウ化ア
ルソニウム化合物(〔R1 2 3 4 As+
- )、ヨウ化スチボニウム化合物(〔R1 2 3
4 Sb+〕I- )、ヨウ化オキソニウム化合物(〔R1
2 3 + 〕I- )、ヨウ化スルホニウム化合物
(〔R1 2 3 + 〕I- )、ヨウ化オキシスルホニ
ウム化合物(〔R1 2 3 + (O)〕I- )、ヨウ
化セレノニウム化合物(〔R1 2 3 Se+
- )、ヨウ化テルロニウム化合物(〔R1 2 3
+ 〕I- )、ヨウ化スタンノニウム化合物(〔R1
2 3 Sn+ 〕I-)、ヨウ化ヨウドニウム化合物
(〔R 1 2+ 〕I- )などがあげられる。
【0039】ここでR1 、R2 、R3 、R4 は水素又は
脂肪族基、芳香族基、脂環族基、芳香脂肪族基から選ば
れた基を表わし、それぞれが同じであってもよいし、ま
た、場合によっては、孤立電子対を有する元素を含む環
の構成要素であってもよい。もちろん、このようなオニ
ウムグループを分子内に2個以上有する化合物であって
もよいし、さらには主鎖又は側鎖にこのようなオニウム
グループを含むポリマーであってもよい。
【0040】このようなヨウ化オニウム化合物は、ヨウ
化水素又は有機ヨウ素化合物と、相当するアミノ化合物
(アンモニアを含む)又は含窒素化合物、ホスフィン化
合物、アルシン化合物、スチビン化合物、オキシ化合
物、スルフィド化合物、スルホキシド化合物、セレニド
化合物、テルリド化合物などとの反応によって容易に得
られるものであり、これらは反応系外で製造されたもの
を用いてもよいし、反応系内でこれらを生成させてもよ
い。もちろん他の方法で製造されたものであってもよい
し、他の方法によって反応系内で生成させたものであっ
てもよい。
【0041】これらの中で好ましいのは、ヨウ化アンモ
ニウム化合物、ヨウ化ホスホニウム化合物、ヨウ化アル
ソニウム化合物及びヨウ化スルホニウム化合物で、特に
好ましいのはヨウ化アンモニウム化合物及びヨウ化ホス
ホニウム化合物である。ヨウ化アンモニウム化合物は相
当する含窒素化合物とヨウ化水素との反応、含窒素化合
物とヨウ化アルキルあるいはヨウ化アリールなどの有機
ヨウ素化合物との反応などによって容易に得ることがで
きるが、このような含窒素化合物としては、例えば、ア
ンモニア、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン
等のアミン類、ヒドロキシルアミン類、ヒドラジン類、
ヒドラゾン類、アミノ酸類、オキシム類、イミドエステ
ル類、アミド類及び種々の含窒素複素環式化合物等があ
る。
【0042】好ましい含窒素化合物のヨウ化水素塩とし
ては、アンモニアとの塩であるヨウ化アンモニウム。ア
ニリン、ジフェニルアミン、トリフェニルアミン等の芳
香族アミンの塩類。メチルアミン、エチルアミン、ヘキ
シルアミン、オクチルアミン、ジメチルアミン、トリメ
チルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジブ
チルアミン、トリプロピルアミン、メチルエチルアミ
ン、ジメチルエチルアミン、ジブチルメチルアミン、ト
リブチルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン等の脂肪族アミンの塩類。
【0043】シクロプロピルアミン、シクロヘキシルア
ミン、N−メチルシクロヘキシルアミン等の脂環族アミ
ンの塩類。ベンジルアミン、N−メチルベンジルアミ
ン、N,N−ジエチルベンジルアミン、ジベンジルアミ
ン等の芳香脂肪族アミンの塩類。ピペリジン、ピペラジ
ン、モルホリン、ピリジン、キノリン、ヘキサメチレン
テトラミン、オキサゾール、チアゾール、イミダゾー
ル、トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ジアザビシク
ロウンデセン等の含窒素複素環式化合物の塩類。
【0044】ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリ
ドン等のアミドの塩類などが用いられる。また、ヨウ化
第四級アンモニウム化合物としては、ヨウ化テトラメチ
ルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨ
ウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化トリメチルエチ
ルアンモニウム、ヨウ化ジエチルジブチルアンモニウム
等の脂肪族のヨウ化第四級アンモニウム化合物類。
【0045】ヨウ化N,N,N−トリメチルシクロヘキ
シルアンモニウム等の脂環族のヨウ化第四級アンモニウ
ム化合物類。ヨウ化テトラベンジルアンモニウム、ヨウ
化トリメチルベンジルアンモニウム等の芳香脂肪族のヨ
ウ化第四級アンモニウム化合物類。ヨウ化N,N,N−
トリメチルフェニルアンモニウム、ヨウ化N,N,N−
トリエチルフェニルアンモニウム等の芳香族のヨウ化第
四級アンモニウム化合物類。
【0046】ヨウ化N−メチルピリジウム、ヨウ化N−
エチルキノリニウム、ヨウ化N,N−ジメチルピペリジ
ニウム、ヨウ化N,N′−ジメチルイミダゾリウム等の
複素環式のヨウ化第四級アンモニウム化合物等が好適に
用いられる。また、ヨウ化アンモニウムグループを主鎖
又は側鎖に含むポリマーとしては、例えば、下記化5及
び化6で表わされるような主要構成単位を有するものが
好適に用いられる。
【0047】
【化5】
【0048】
【化6】
【0049】(ここで、R1 、R2 、R3 は前記の意味
をもち、 9 は二価の有機基を表わす。)ヨウ化ホスホ
ニウム化合物としては、例えば、ヨウ化テトラメチルホ
スホニウム、ヨウ化テトラエチルホスホニウム、ヨウ化
テトラブチルホスホニウム等の対称形のヨウ化テトラア
ルキルホスホニウムの化合物類。
【0050】ヨウ化エチルトリメチルホスホニウム、非
対称形のヨウ化ジエチルジメチルホスホニウム等の非対
称形のヨウ化テトラアルキルホスホニウム化合物類。ヨ
ウ化テトラフェニルホスホニウム、ヨウ化テトラ(p−
トリル)ホスホニウム等の対称形のヨウ化テトラアリー
ルホスホニウム化合物類。ヨウ化(α−ナフチル)トリ
フェニルホスホニウム等の非対称形のヨウ化テトラアリ
ールホスホニウム化合物類。
【0051】ヨウ化メチルトリフェニルホスホニウム、
ヨウ化フェニルトリメチルホスホニウム等のアルキルア
リール混合形のヨウ化ホスホニウム化合物類。ヨウ化テ
トラベンジルホスホニウム等のヨウ化テトラアラルキル
ホスホニウム化合物類などが好適に用いられる。ヨウ化
アルソニウム化合物としては、例えば、ヨウ化テトラメ
チルアルソニウム、ヨウ化テトラエチルアルソニウム等
の対称形のヨウ化テトラアルキルアルソニウム化合物
類。
【0052】ヨウ化メチルトリエチルアルソニウム、ヨ
ウ化ジメチルジエチルアルソニウム等の非対称形のヨウ
化テトラアルキルアルソニウム化合物類。ヨウ化テトラ
フェニルアルソニウム等の対称形のヨウ化テトラアリー
ルアルソニウム化合物類。ヨウ化メチルトリフェニルア
ルソニウム、ヨウ化エチルトリフェニルアルソニウム、
ヨウ化フェニルトリメチルアルソニウム等のアルキルア
リール混合形のヨウ化アルソニウム化合物類などが好適
に用いられる。
【0053】また、ヨウ化スルホニウム化合物として
は、例えば、ヨウ化トリメチルスルホニウム、ヨウ化ト
リエチルスルホニウム、ヨウ化メチルジエチルスルホニ
ウム等の対称又は非対称形のヨウ化アルキルスルホニウ
ム化合物類。ヨウ化トリフェニルスルホニウム等のヨウ
化アリールスルホニウム化合物類。ヨウ化ジメチルフェ
ニルスルホニウム、ヨウ化メチルジフェニルスルホニウ
ム等のヨウ化アルキルアリールスルホニウム化合物類。
【0054】ヨウ化ビシクロ−(2,2,1)−ヘプタ
ン−1−スルホニウム、ヨウ化チオピリリウム等の環状
スルホニウム化合物類などが好適に用いられる。また、
ヨウ化ホスホニウムグループあるいはヨウ化スルホニウ
ムグループを主鎖又は側鎖に含むポリマー類も好適に用
いられるが、そのようなポリマーとしては、例えば、下
記化7で表わされるような主要構成単位を有するものが
あげられる。
【0055】
【化7】
【0056】これらの助触媒は1種だけで用いることも
できるし、あるいは2種以上を混合して用いることもで
きる。なお、本発明において、固体状の触媒を用いる場
合、それぞれ固体状の主触媒及び助触媒を混合して用い
てもよいし、固体状の主触媒に助触媒成分を担持したも
のであってもよいし、固体状の助触媒に主触媒成分を担
持したものであってもよいし、共通の担体に主触媒成分
と助触媒成分を共担持したものであってもよい。
【0057】本発明で用いられる連続多段蒸留塔とは、
蒸留の段数が2段以上の多段を有する蒸留塔であって、
連続蒸留が可能なものであるならばどのようなものであ
ってもよい(本発明でいう蒸留塔の段数とは、棚段塔の
場合には、その棚段数の数を表わし、充填塔式その他の
蒸留塔については理論段数を表わす)。このような連続
多段蒸留塔としては、例えば泡鐘トレイ、多孔板トレ
イ、バルブトレイ、向流トレイ等のトレイを使用した棚
段塔式のものや、ラシヒリング、レッシングリング、ポ
ールリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、デ
ィクソンパッキング、マクマホンパッキング、ヘリパッ
ク、スルザーパッキング、メラパック等の各種充填物を
充填した充填塔式のものなど、通常、連続式の棚段蒸留
塔として用いられるならばどのようなものでも使用する
ことができる。さらには、棚段部分と充填物の充填され
た部分とを合わせ持つ蒸留塔も好ましく用いられる。
【0058】また、固体触媒を用いる場合、この固体触
媒を充填物の一部又は全部とする充填塔式蒸留塔も好ま
しく用いられる。本発明の方法は、触媒の存在下に芳香
族ヒドロキシ化合物を一酸化炭素及び分子状酸素と反応
させて、芳香族カーボネート類を製造するに当り、該芳
香族ヒドロキシ化合物を連続多段蒸留塔内又は反応器へ
連続的に供給し、塔内を流下する液の一部又は大部分を
該蒸留塔の途中段及び/又は最下段に設けられたサイド
抜き出し口より抜き出し、該蒸留塔の外部に設けられた
反応器へ導入して反応させた後に、該抜き出し口のある
段よりも上部の段に設けられた循環用導入口へ導入する
ことによって該蒸留塔へ循環させて、該反応器内、又は
該反応器内と該蒸留塔内の両方で反応させながら、反応
によって副生する水を蒸留によってガス状で該蒸留塔か
ら連続的に抜き出し、生成する芳香族カーボネート類を
塔下部より液状で連続的に抜き出すことによって芳香族
カーボネート類を連続的に製造することを特徴としてい
るが、連続多段蒸留塔のサイドに設けられるサイド抜き
出し口は、該蒸留塔の途中段及び/又は最下段までの間
に任意の数だけ設けることができる。
【0059】また、循環用導入口は、対応するサイド抜
き出し口より上部にあれば良く、任意の数だけ設けるこ
とができる。サイド抜き出し口を複数設ける場合は、異
なる2カ所以上のサイド抜き出し口より抜き出された液
を合流させて反応器へ導入することもできるし、反応器
を複数用いる場合には、異なる2以上の反応器から抜き
出された反応液を合流させた後に、循環用導入口へ導く
こともできる。また、これらを組み合わせることもでき
る。
【0060】好ましくは、連続多段蒸留塔の外部に設け
られた反応器が2基以上であり、かつ該反応器につなが
る該蒸留塔からの液抜き出し口の設けられた段が、それ
ぞれ異なる場合であり、さらに好ましくは、連続多段蒸
留塔の外部に設けられた反応器が2基以上で、該反応器
につながる該蒸留塔からの液抜き出し口の設けられた段
がそれぞれ異なり、かつ該反応器から該蒸留塔へ循環す
るために該蒸留塔に設けられた循環用導入口の段が、そ
れぞれ異なる段である場合である。
【0061】本発明においては、連続多段蒸留塔のサイ
ド抜き出し口と該蒸留塔への循環用導入口との間に反応
器を設けるが、この反応器は流通式のものであればどの
ようなものであってもよく、例えば管型反応器、攪拌槽
型流通反応器などが用いられる。本発明の方法において
は、少くともこれらの反応器中に触媒を存在させること
が必要であり、さらに加えて、連続多段蒸留塔内部にも
触媒を存在させることもできる。
【0062】このような反応器内又は、反応器内と連続
多段蒸留塔内からなる反応系に触媒を存在させる方法は
どのような方法であってもよいが、例えば、反応条件下
で反応液に溶解するような均一系触媒の場合、該反応器
及び/又は該蒸留塔に連続的に触媒を供給することによ
り、反応系に触媒を存在させることもできるし、あるい
は反応条件下で反応液に溶解しないような不均一系触媒
の場合、該反応器内又は該反応器内と該蒸留塔内の両方
に固体触媒を配置することにより、反応系に触媒を存在
させることもできるし、これらを併用した方法、例えば
該反応器内及び/又は該蒸留塔内に固体触媒を配置した
上で、さらに均一系触媒を使用する方法であってもよ
い。
【0063】本発明の反応を芳香族モノヒドロキシ化合
物の場合について例示すれば、下記化8に示される反応
式(I)で表わされる。
【0064】
【化8】
【0065】本発明の方法では、連続多段蒸留塔内に芳
香族ヒドロキシ化合物を連続的に供給し、該蒸留塔内に
おいて触媒の存在下に一酸化炭素及び分子状酸素と接触
させて反応式(I)のような反応を行わせると同時に、
副生する水を蒸留によってガス状で該蒸留塔から連続的
に抜き出し、生成する芳香族カーボネートを塔下部より
液状で連続的に抜き出すことによって芳香族カーボネー
トを連続的に製造することを特徴としているものであ
る。
【0066】芳香族ヒドロキシ化合物を連続多段蒸留塔
に連続的に供給する方法については、特別な限定はな
く、該蒸留塔内に直接導入してもよいし、反応器に導入
し、その反応混合物として該蒸留塔内に導入してもよ
い。芳香族ヒドロキシ化合物は1つ以上の必要な数の導
入口から該蒸留塔の必要な段及び/又は必要な反応器に
導入することができる。好ましくは上部の段及び/又は
上部の反応器に導入することである。
【0067】該芳香族ヒドロキシ化合物は液状、ガス
状、又は液とガスとの混合物として連続的に供給され
る。また、一酸化炭素と分子状酸素はそれぞれ通常、ガ
ス状で反応器又は反応器と蒸留塔内に供給される。一酸
化炭素と分子状酸素は連続的に供給することが好ましい
が、反応に必要な所定の圧力範囲にある限り、供給を止
め、反応によってそれらの圧力が反応に必要な圧力以下
になった場合に供給するような続的供給法も採用する
ことができる。
【0068】また、一酸化炭素と分子状酸素を反応器、
又は反応器と蒸留塔に供給する方法はどのような方法で
あってもよい。反応器が2基以上存在する場合は、それ
ぞれの反応器にこれらのガス状原料を供給することが好
ましい。蒸留塔内にも、これらのガス状原料を供給する
場合は、1カ所以上の導入口から直接蒸留塔に導入して
もよいし、反応器を経由して蒸留塔に導入してもよい。
【0069】一酸化炭素と分子状酸素を反応器又は反応
器と蒸留塔に供給する場合、これらのガス状原料は別々
に供給してもよいし、混合したものを供給してもよい。
本発明で用いられる分子状酸素とは、純酸素あるいは酸
素を含むものであって、空気でもよいし、空気又は純酸
素を反応を阻害しない他のガス、例えば、窒素、アルゴ
ン、ヘリウム、炭酸ガスなどの不活性ガスで希釈したも
のであってもよい。また、場合によっては、水素、一酸
化炭素、炭化水素、ハロゲン化炭化水素などのガスを含
んでいてもよい。
【0070】また、一酸化炭素も純度の高い一酸化炭素
でもよいし、窒素、アルゴン、ヘリウム、炭酸ガス、炭
化水素、ハロゲン化炭化水素などの反応に悪影響を及ぼ
さない他のガスで希釈されたものであってもよい。一酸
化炭素は分圧で0.1〜300Kg/cm2 、好ましく
は1〜200Kg/cm2 の範囲で使用される。本発明
の方法では、反応器中での反応によって得られた反応混
合物は連続多段蒸留塔に連続的に導入され、副生した水
はガス状で該蒸留塔から連続的に抜きだされる。該蒸留
塔内において反応が進行している場合にも、副生した水
はガス状で同時に該蒸留塔内から連続的に抜き出され
る。この場合、ガス状抜き出し物は水単独であってもよ
いし、芳香族ヒドロキシ化合物や一酸化炭素、分子状酸
素などの混合物であってもよいし、また場合によっては
高沸点生成物である芳香族カーボネートを少量含んでい
てもよく、もちろん低沸点のその他の副生物が存在して
いるならばそれらを含んでいてもよい。
【0071】連続多段蒸留塔から、副生する水を含むガ
ス状物質を抜き出す抜き出し口は、塔底以外の適当な位
置に設けることができるが、蒸気相中の水の濃度は、通
常、塔の上部にいくに従って増加している。従って、ガ
ス状物質の抜き出し口は、原料である芳香族ヒドロキシ
化合物の供給位置よりも上部に設けることが好ましく、
その供給位置から塔頂までの間、又は塔頂部に設けるべ
きであり、特に好ましくは塔頂部に設けることである。
【0072】このようにして抜き出されたガス状成分
を、冷却等によって液状にし、その一部を該蒸留塔の上
部に戻す、いわゆる還流操作を行ってもよい。この還流
操作によってこの還流比を増加させると、副生する水の
蒸気相への蒸留効率が高くなるため、抜き出すガス成分
中の水の濃度を増加させることができる。しかしなが
ら、あまりに還流比を増加させると必要な熱エネルギー
が大きくなるので好ましくない。したがって、還流比
は、通常0〜20が用いられ、好ましくは、0〜10が
用いられる。
【0073】本発明の方法によって生成する目的生成物
である芳香族カーボネートは高沸点生成物として連続多
段蒸留塔の下部より液状で連続的に抜き出される。この
場合、液状抜き出し物は芳香族カーボネート単独でもよ
いし、芳香族ヒドロキシ化合物との混合物であってもよ
いし、また副生する水を少量含んでいてもよい。液相に
溶解し得る高沸点の触媒を用いる場合は、この液状抜き
出し物中に該触媒も含まれる。
【0074】目的生成物である芳香族カーボネートを含
む液状物質を連続多段蒸留塔から抜き出す抜き出し口
は、塔下部に設けられ、特に好ましくは塔底部に設けら
れる。このようにして抜き出された液状物質は、その一
部をリボイラーで加熱することによって、ガス状又は気
液混合物の状態で該蒸留塔の下部に戻してもよい。本発
明の方法では、反応器を連続多段蒸留塔の外部に設けて
いるので、蒸留条件(温度、圧力)と異なる温度・圧力
の反応条件で採用できるし、2基以上の反応器を設ける
場合には、それぞれが異なる反応条件を採用することが
できるという大きな特徴をもっている。
【0075】一般的に、平衡反応によって2つ以上の生
成物が生成する反応においては、それらの生成物のうち
少くとも1つを反応系外に除去することによって反応が
進行することは知られているが、本発明の反応は、例え
ば反応式(I)で表わされるように平衡反応ではない。
従って、本発明の方法のように反応によって生成してく
る水を蒸留によって連続的に反応系外に抜き出す方法
が、芳香族カーボネートを高選択率・高収率で、しかも
速い反応速度で製造できる方法であることは全く予測で
きなかった。
【0076】さらにその上、本発明の方法においては、
一酸化炭素基準の芳香族カーボネートの選択率が高いこ
とも本発明の1つの特徴である。本発明で用いられる主
触媒の量は、使用する主触媒の種類、使用する助触媒の
種類及び量、連続多段蒸留塔の種類、芳香族ヒドロキシ
化合物の種類、反応温度及び反応圧力等の反応条件の違
いなどによっても異なるが、主触媒を連続的に反応系に
供給する場合には、供給原料である芳香族ヒドロキシ化
合物に対して、通常0.0001〜50重量%で使用さ
れるのが好ましい。
【0077】また、主触媒が該反応系内の液相に不溶性
の固体触媒を用いる場合には、反応器の内容積に対して
通常10〜100体積%、好ましくは50〜100体積
%充填される。また、蒸留塔内部に固体触媒を設置する
場合には、蒸留塔の空塔容積に対して0.01〜75体
積%の触媒量が用いられる。また、助触媒の量は、主触
媒の金属成分の量に対して、通常0.01〜1000倍
モル、好ましくは0.1〜100倍モルの範囲で使用さ
れる。
【0078】本発明を実施するに当り、芳香族カーボネ
ートの収率及び/又は選択率を向上させる目的で、必要
に応じてさらに反応系に塩基性物質を存在させることも
できる。このような塩基性物質としては無機性、有機性
のいずれのものであってもよく、例えば、アルカリ金属
及びアルカリ土類金属の酸化物類や水酸化物類。
【0079】炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸バリウム、ケイ酸
ナトリウム、ケイ酸マグネシウム、アルミン酸カリウ
ム、アルミン酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸
バリウムなどの強塩基と弱酸の塩類。炭化カルシウム、
炭化セシウムなどの炭化物類。
【0080】水酸化アルミニウム、水酸化ガリウム、水
酸化インジウム、水酸化タリウム、酸化タリウムなどの
アルミニウム族金属の水酸化物及び酸化物類。酸化ラン
タン、酸化セリウム、水酸化セリウムなどの希土類元素
の酸化物及、水酸化物類。水酸化第4級アンモニウム化
合物類。
【0081】水酸化第4級ホスホニウム化合物類。水酸
化第3級スルホニウム化合物類。酢酸ナトリウム、安息
香酸カリウム、シュウ酸ルビジウム、プロピオン酸バリ
ウムなどの強塩基と弱有機酸との塩類。ナトリウムメチ
ラート、ナトリウムエチラート、カルシウムエチラート
などのアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコラー
ト類。
【0082】ナトリウムフェノラート、カリウムフェノ
ラート、マグネシウムフェノラートなどのアルカリ金属
及びアルカリ土類金属のフェノラート類。リチウムアミ
ド、ナトリウムアミド、カルシウムアミド、リチウムジ
メチルアミドなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属
のアミド類。トリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リ−n−ブチルアミン、トリフェニルアミン、ジエチル
メチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、N−メチル
ピペリジン、N,N′−ジエチルピペラジン、N−メチ
ルモルホリン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレン
テトラミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレ
ンジアミン、ジシクロヘキシルエチルアミン、1,2,
2,6,6−ペンタメチルピペリジン、ピリジン、キノ
リン、フエナンスロリン、インドール、N−メチルイミ
ダゾール、1,8−ジアザビシクロ−〔5,4,0〕−
ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ−
〔4,3,0〕−ノネン−5(DBN)などの第三級ア
ミン類や環状含窒素化合物類(ただしN−H基をもたな
いもの)。
【0083】クラウンエーテル、アザクラウンエーテ
ル、チアクラウンエーテル、アザクラウンなどのクラウ
ン化合物類及びこれらのクラウン化合物とアルカリ金属
やアルカリ土類金属イオンなどとの錯体類などが用いら
れる。さらにこれらの塩基性を示すグループが分子内に
2個以上あってもよいし、例えば水酸化第四級アンモニ
ウム基を有する陰イオン交換樹脂のようなポリマーの一
部を形成するものであってもよい。またこれにの塩基性
物質又は塩基性を有するグループが固体に担持された
り、化学的に結合されているものであってもよい。
【0084】本発明においては、連続多段蒸留塔の途中
段及び/又は最下段に設けられたサイド抜き出し口か
ら、該蒸留塔内を流下する液の一部又は大部分が抜き出
され、反応器へ導入される。該反応器での滞留時間、す
なわち反応時間は反応器1基当り、通常0.001〜1
00時間、好ましくは0.003〜50時間さらに好ま
しくは0.01〜10時間で行なわれる。
【0085】また、反応器での反応温度は通常50〜3
50℃、好ましくは80〜280℃の範囲で行われる。
また、反応器での反応圧力は用いる芳香族ヒドロキシ化
合物の種類や反応温度その他の反応条件などによって異
なるが、減圧、常圧、加圧のいずれであってもよいが、
反応器での反応は通常、加圧下で行なわれ、好ましくは
1〜350Kg/cm2 の範囲、より好ましくは2〜2
00Kg/cm2 の範囲で行なわれる。
【0086】本発明において、反応器を2基以上の複数
基を用いることは好ましい実施態様であるが、この場
合、それぞれの反応器での滞留時間、温度、圧力などの
反応条件を同じにすることもできるし、異なった条件に
することも可能である。また、本発明では、反応器内で
の反応に加えて必要に応じて連続多段蒸留塔内でも反応
させることができる。
【0087】本発明においては、連続多段蒸留塔内の温
度、圧力、その他の蒸留条件は、反応器の反応条件と別
個に設定することができ、最適な蒸留条件を採り得るこ
とができるのが本発明の大きな特徴の1つである。この
ような該蒸留塔の塔底温度としては、通常30〜350
℃、好ましくは50〜250℃の範囲が採用され、また
該蒸留塔の塔頂圧力としては、減圧、常圧、加圧のいず
れでもよく、通常1mmHg〜200Kg/cm2 、好
ましくは5mmHg〜100Kg/cm2 の範囲が採用
される。
【0088】本発明においては、溶媒又は希釈剤を必ず
しも使用する必要はないが、場合によっては、必要に応
じて反応に悪影響を及ぼさない有機化合物を溶媒又は希
釈剤として用いることもできる。このような有機化合物
としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メ
シチレンなどの芳香族炭化水素類。
【0089】クロルベンゼン、ジクロルベンゼン、トリ
クロルベンゼン、フルオロベンゼン、クロルトルエン、
クロルナフタレン、プロムナフタリンなどのハロゲン化
芳香族炭化水素類。クロルヘキサン、クロルシクロヘキ
サン、トリクロルトリフルオロエタン、塩化メチレン、
クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化脂肪族炭化
水素あるいはハロゲン化脂環族炭化水素類。
【0090】アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニ
トリル類。スルホラン、メチルスルホラン、ジメチルス
ルホランなどのスルホン類。テトラヒドロフラン、1,
4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、アニソー
ルなどのエーテル類。アセトン、メチルエチルケトン、
アセトフェノンなどのケトン類。
【0091】酢酸エチル、安息香酸エチルなどのエステ
ル類。N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ヘキサメチル
ホスホルアミドなどのアミド類などが挙げられる。
【0092】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるも
のではない。
【0093】
【実施例1】図1に示されるような外部に4基の反応器
(各200ml)を設けた連続多段蒸留塔(1)(塔高
3m、内径5cm)の塔頂(17)から0.5mの位置
へ、フェノール92.2重量%、Pd(acac)
2 1.3重量%、ヨウ化テトラブチルアンモニウム6.
5重量%から成る混合物を導入管(2)から予熱器
(5)を経て180℃に加熱した後、該蒸留内に280
g/hrで連続的に供給した。
【0094】各反応器内及び連続多段蒸留塔内には、ス
テンレス製のディクソンパッキンクグ(直径約6mm)
が充填されていた。一酸化炭素75体積%、空気25体
積%から成る混合ガスが導入管(7)から予熱器(9)
を経て150℃に加熱された後、反応器の下部より各反
応器に導入された。該蒸留塔内を流下する液は、蒸留塔
の途中段に設けられたサイド抜き出し口(20、22、
24、26)から定量ポンプで抜き出された後、各反応
器(A、B、C、D)に導入された。
【0095】反応混合物はそれぞれ循環用導入口(2
1、23、25、27)から該蒸留塔内に循環された。
各反応器は、温度145〜150℃、圧力75〜80K
g/cm2 に保たれており各反応器に導入される液量は
0.4l/hrであった。蒸留に必要な熱量は塔下部液
の一部をリボイラー(10)で加熱し導入管(11)よ
り循環することにより供給した。
【0096】該蒸留塔の塔頂圧力は常圧に保たれてお
り、塔頂(17)から連続的に抜き出されたガス状成分
は、凝縮器(13)に通され、その中の凝縮性成分は凝
縮された後、気液分離器(14)で液相と気相に分離さ
れた。凝縮液の一部を導入管(15)を経て蒸留塔
(1)に還流させ、残りを導管(16)から連続的に抜
き出した。非凝縮性のガス成分は導管(16′)から連
続的に排出された。また、塔底(18)からは導管(1
9)を経て、ジフェニルカーボネート、フェノール及び
触媒を含む液状混合物が連続的に抜き出された。
【0097】定常状態後、ジフェニルカーボネートが6
3.2g/hrで生成していることがわかった。供給さ
れたフェノールの、反応器単位容積当り、単位時間当り
のジフェニルカーボネートへの反応率は26.9%/l
・hrであった。またジフェニルカーボネートのフェノ
ール基準の選択率は97%であり、一酸化炭素基準の選
択率は90%であった。また、導管(16)から連続的
に抜き出された凝縮液中の水の量は5.0g/hrであ
った。
【0098】
【比較例1】内容積2lのオートクレーブに実施例1で
用いたのと同一組成のフェノール、Pd(aca
c)2 、ヨウ化テトラブチルアンモニウムから成る混合
物280gを入れ、系内を一酸化炭素75体積%、空気
25体積%から成る混合ガスで系内を置換した後、攪拌
下に内温が145〜150℃になるように加熱した。反
応圧力は、前記の一酸化炭素と空気の混合ガスを用い
て、75〜80Kg/cm2 を保つようにして、攪拌し
ながら、145〜150℃で4時間反応させた。
【0099】反応液を分析した結果、ジフェニルカーボ
ネートが6.5g生成していた。これは使用したフェノ
ール基準で収率2.2%に相当し、選択率は86%であ
った。また一酸化炭素基準のジフェニルカーボネートの
選択率は73%であった。また、反応液の単位体積当
り、単位時間当り、使用したフェノールのジフェニルカ
ーボネートへの反応率は約2.0%/l・hrであっ
た。
【0100】
【実施例2】直径約3mmの炭化ケイ素にパラジウムを
0.1重量%担持したPd/SiCを主触媒とし、この
主触媒とステンレス製のディクソンパッキング(直径約
3mm)を容量で約1対1となるように混合し、この混
合物を、実施例1で用いたのと同様な装置の4基の反応
器に充填した。連続多段蒸留塔には実施例1と同様な充
填物が充填されていた。
【0101】フェノール95重量%、ヨウ化テトラブチ
ルアンモニウム5重量%から成る混合物を用い、反応温
度を135〜140℃、反応圧力を95〜100Kg/
cm2 とする以外は実施例1と同様な方法により、連続的
に反応及び蒸留を行った。定常状態後、ジフェニルカー
ボネートが60.5g/hrで得られた。供給されたフ
ェノールの、反応器単位容積当り、単位時間当りのジフ
ェニルカーボネートへの反応率は約25.0%/l・h
rであった。またジフェニルカーボネートのフェノール
基準の選択率は98%であり、一酸化炭素基準の選択率
は91%であった。また導管(16)から連続的に抜き
出された凝縮液中の水の量は4.8g/hrであった。
【0102】
【実施例3】図2に示されるような外部に4基の反応器
(各200ml)を設けた、内部に30段のシーブトレ
イを装着した棚段塔(塔高3m、内径5cm)から成る
連続多段蒸留塔の塔頂から0.4mの位置へ、フェノー
ル93重量%、PdCl2 (PhCN)2 1重量%、K
I 6重量%から成る混合物を導入管(2)から予熱器
(5)を経て、180℃に加熱した後、該蒸留塔内に3
20g/hrで連続的に供給した。
【0103】各反応器内には、ステンレス製のディクソ
ンパッキング(直径約3mm)が充填されていた。一酸
化炭素(75体積%)と空気(25体積%)の混合ガス
の予熱を140℃にし、各反応器の温度及び圧力をそれ
ぞれ138〜140℃、32〜35Kg/cm2 に保つ
以外は、実施例1と同様な方法により、反応及び蒸留を
行った。
【0104】定常状態後、ジフェニルカーボネートが5
5.6g/hrで生成していることがわかった。ジフェ
ニルカーボネートのフェノール基準の選択率は98%で
あり、一酸化炭素基準の選択率は90%であった。ま
た、導管(16)から連続的に抜き出された凝縮液中の
水の量は4.5g/hrであった。
【0105】
【実施例4】フェノールの代りにパラクレゾールを用い
る以外は実施例1と同様な方法により、ジパラトリルカ
ーボネートを50.2g/hrで連続的に得ることがで
きた。供給したパラクレゾール基準の選択率は94%で
あった。
【0106】
【実施例5】フェノールの代りにパラメトキシフェノー
ルを用いる以外は実施例3と同様な方法により、ジパラ
メトキシフェニルカーボネートを60.5g/hrで連
続的に得ることができた。供給したパラメトキシフェノ
ール基準の選択率は96%であった。
【0107】
【実施例6】Pd(acac)2 の代りにRh(aca
c)3 を用いる以外は実施例1と同様な方法により、ジ
フェニルカーボネートが12.3g/hrで連続的に得
られた。
【0108】
【発明の効果】本発明の方法により、芳香族ヒドロキシ
化合物と一酸化炭素及び分子状酸素を原料として、芳香
族カーボネートを連続的に高収率・高選択率で得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのプロセス例の概略図で
ある。
【図2】本発明を実施するためのプロセス例の概略図で
ある。
【符号の説明】
1 連続多段蒸留塔 2、7、11、15 導入管 5、9 予熱器 10 リボイラー 8、12、16、16′、19 導管 13 凝縮器 14 気液分離器 17 塔頂 18 塔底 20、22、24、26 サイド抜き出し口 21,23、25、27 循環用導入口 A、B、C、D 反応器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 触媒の存在下に芳香族ヒドロキシ化合物
    を一酸化炭素及び分子状酸素と反応させて、芳香族カー
    ボネートを製造するに当り、該芳香族ヒドロキシ化合物
    を連続多段蒸留塔内に連続的に供給し、塔内を流下する
    液を蒸留塔の途中段及び/又は最下段に設けられたサイ
    ド抜き出し口より抜き出し、蒸留塔の外部に設けられた
    反応器へ導入して反応させた後に、該抜き出し口のある
    段よりも上部の段に設けられた循環用導入口へ導入する
    ことによって該蒸留塔へ循環させて、該反応器内、又は
    該反応器内と該蒸留塔内の両方で反応させながら、反応
    によって副生する水を蒸留によってガス状で該蒸留塔か
    ら連続的に抜き出し、生成する芳香族カーボネート類を
    塔下部より液状で連続的に抜き出すことを特徴とする芳
    香族カーボネート類の連続的製造法。
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