JPH1045677A - 芳香族カーボネートの製造法 - Google Patents
芳香族カーボネートの製造法Info
- Publication number
- JPH1045677A JPH1045677A JP8204738A JP20473896A JPH1045677A JP H1045677 A JPH1045677 A JP H1045677A JP 8204738 A JP8204738 A JP 8204738A JP 20473896 A JP20473896 A JP 20473896A JP H1045677 A JPH1045677 A JP H1045677A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reaction
- palladium
- compound
- carbon monoxide
- pressure
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のパラジウム系触媒に比して取扱い性の
よい単純な触媒を使用して、芳香族ヒドロキシ化合物か
ら高収率、高選択率で芳香族カーボネートを製造する方
法を提供する。 【解決手段】 フェノール等の芳香族ヒドロキシ化合物
を一酸化炭素および分子状酸素と反応させて芳香族カー
ボネートを製造するに当たり、一酸化炭素と酸素の分圧
および全反応圧力を一定に保つガス流通下に反応を行
い、かつ、触媒として、(a) パラジウムおよびパラジウ
ム化合物から選ばれた1種以上、(b) 3価または4価の
セリウム化合物から選ばれた1種以上、および(c) 4級
アンモニウム塩および4級ホスホニウム塩からから選ば
れた1種以上、を存在させて該反応を行う。
よい単純な触媒を使用して、芳香族ヒドロキシ化合物か
ら高収率、高選択率で芳香族カーボネートを製造する方
法を提供する。 【解決手段】 フェノール等の芳香族ヒドロキシ化合物
を一酸化炭素および分子状酸素と反応させて芳香族カー
ボネートを製造するに当たり、一酸化炭素と酸素の分圧
および全反応圧力を一定に保つガス流通下に反応を行
い、かつ、触媒として、(a) パラジウムおよびパラジウ
ム化合物から選ばれた1種以上、(b) 3価または4価の
セリウム化合物から選ばれた1種以上、および(c) 4級
アンモニウム塩および4級ホスホニウム塩からから選ば
れた1種以上、を存在させて該反応を行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は芳香族ヒドロキシ化
合物を一酸化炭素および分子状酸素と反応させることに
よって芳香族カーボネートを製造する方法に関するもの
である。さらに詳細には、特定の触媒系を用いて、芳香
族ヒドロキシ化合物より一酸化炭素および分子状酸素と
を反応させることによって芳香族カーボネートを効率的
に製造する方法に関するものである。
合物を一酸化炭素および分子状酸素と反応させることに
よって芳香族カーボネートを製造する方法に関するもの
である。さらに詳細には、特定の触媒系を用いて、芳香
族ヒドロキシ化合物より一酸化炭素および分子状酸素と
を反応させることによって芳香族カーボネートを効率的
に製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジフェニルカーボネート(DPC)で代
表される芳香族カーボネートは、ポリカーボネートの原
料等として有用な化合物である。かかる芳香族カーボネ
ートの製造法としては、従来、芳香族ヒドロキシ化合物
とホスゲンとを反応させる方法が一般に用いられてき
た。しかしながら、この方法で使用するホスゲンは毒性
が強いこと、さらに大量の無機塩を副生すること等か
ら、工業的な製造法として多くの問題がある。
表される芳香族カーボネートは、ポリカーボネートの原
料等として有用な化合物である。かかる芳香族カーボネ
ートの製造法としては、従来、芳香族ヒドロキシ化合物
とホスゲンとを反応させる方法が一般に用いられてき
た。しかしながら、この方法で使用するホスゲンは毒性
が強いこと、さらに大量の無機塩を副生すること等か
ら、工業的な製造法として多くの問題がある。
【0003】そこで、ホスゲンを用いることなく芳香族
カーボネートを製造する方法としていくつかの方法が提
案されている。
カーボネートを製造する方法としていくつかの方法が提
案されている。
【0004】例えば、特公昭56−38144号には、
パラジウム触媒、塩基および周期律表の IIIA, IVA, V
A, VIA, IB, IIB, IVB および VIB族の金属を含む化合
物を用いて、フェノールを一酸化炭素と反応させる方法
が記載されている。さらに、特公昭56−38145号
には、パラジウム化合物とマンガン錯体またはコバルト
錯体、塩基および乾燥剤を用いる方法が開示されてお
り、特開平1−165551号には、パラジウム化合
物、ヨウ素化合物およびゼオライトを用いる方法が開示
されている。
パラジウム触媒、塩基および周期律表の IIIA, IVA, V
A, VIA, IB, IIB, IVB および VIB族の金属を含む化合
物を用いて、フェノールを一酸化炭素と反応させる方法
が記載されている。さらに、特公昭56−38145号
には、パラジウム化合物とマンガン錯体またはコバルト
錯体、塩基および乾燥剤を用いる方法が開示されてお
り、特開平1−165551号には、パラジウム化合
物、ヨウ素化合物およびゼオライトを用いる方法が開示
されている。
【0005】また、特開平2−104564号には、パ
ラジウム化合物、マンガン化合物、テトラアルキルアン
モニウム塩およびキノン類を用いる方法;特開平5−2
5095号には、パラジウム化合物、コバルト化合物、
有機ハロゲン化合物または無機ハロゲン化合物を用いる
方法;特開平5−58961号には、パラジウム化合
物、コバルト化合物およびアルカリ金属ハロゲン化合物
を用いる方法;がそれぞれ記載されている。
ラジウム化合物、マンガン化合物、テトラアルキルアン
モニウム塩およびキノン類を用いる方法;特開平5−2
5095号には、パラジウム化合物、コバルト化合物、
有機ハロゲン化合物または無機ハロゲン化合物を用いる
方法;特開平5−58961号には、パラジウム化合
物、コバルト化合物およびアルカリ金属ハロゲン化合物
を用いる方法;がそれぞれ記載されている。
【0006】さらには、パラジウム化合物とコバルト、
鉄、セリウム、マンガン、モリブデン、サマリウム、バ
ナジウム、クロム、銅から選ばれた1種以上の無機化合
物と芳香族ケトン、脂肪族ケトンおよび芳香族多環式コ
ールタール炭化水素から選ばれた助触媒と4級アンモニ
ウム塩とからなる混合物を用いる方法(特開平5−97
775号);パラジウム化合物、セリウム化合物および
4級アンモニウム塩等を用いる方法(特開平6−950
5号);パラジウム化合物からなる主触媒、マンガン、
コバルト、銅から選ばれた助触媒およびニトリル化合物
を用いる方法(特開平6−41020号);パラジウム
化合物、コバルトの5配位錯体、4級アンモニウム塩等
を用いる方法(特開平6−172268号);パラジウ
ム化合物からなる主触媒、コバルト、マンガン、銅から
選ばれた無機助触媒、4級アンモニウム塩およびテルピ
リジン等の有機共触媒を用いる方法(特開平6−172
269号);パラジウム化合物、セリウム化合物および
アルカリ金属ハロゲン化物を用いる方法(特開平7−1
0812号);パラジウム化合物、マンガン化合物およ
びアルカリ金属ハロゲン化物を用いる方法(特開平7−
145107号);パラジウム化合物、アルカリ金属ハ
ロゲン化物および活性炭を用いる方法(特開平8−92
168号);パラジウム化合物、鉛化合物およびハロゲ
ン化4級アンモニウム塩,銅化合物を用いる方法(特開
平8−99935号)等が、それぞれ提案されている。
鉄、セリウム、マンガン、モリブデン、サマリウム、バ
ナジウム、クロム、銅から選ばれた1種以上の無機化合
物と芳香族ケトン、脂肪族ケトンおよび芳香族多環式コ
ールタール炭化水素から選ばれた助触媒と4級アンモニ
ウム塩とからなる混合物を用いる方法(特開平5−97
775号);パラジウム化合物、セリウム化合物および
4級アンモニウム塩等を用いる方法(特開平6−950
5号);パラジウム化合物からなる主触媒、マンガン、
コバルト、銅から選ばれた助触媒およびニトリル化合物
を用いる方法(特開平6−41020号);パラジウム
化合物、コバルトの5配位錯体、4級アンモニウム塩等
を用いる方法(特開平6−172268号);パラジウ
ム化合物からなる主触媒、コバルト、マンガン、銅から
選ばれた無機助触媒、4級アンモニウム塩およびテルピ
リジン等の有機共触媒を用いる方法(特開平6−172
269号);パラジウム化合物、セリウム化合物および
アルカリ金属ハロゲン化物を用いる方法(特開平7−1
0812号);パラジウム化合物、マンガン化合物およ
びアルカリ金属ハロゲン化物を用いる方法(特開平7−
145107号);パラジウム化合物、アルカリ金属ハ
ロゲン化物および活性炭を用いる方法(特開平8−92
168号);パラジウム化合物、鉛化合物およびハロゲ
ン化4級アンモニウム塩,銅化合物を用いる方法(特開
平8−99935号)等が、それぞれ提案されている。
【0007】また、特開昭53−68747号および特
開昭54−135743号、特開昭54−135744
号においては、パラジウムを含む周期率表 VIIIB族元素
を用いる方法の提案がなされているが、これらにはパラ
ジウム系以外には殆ど具体例が示されておらず、唯一の
例として白金化合物を用いる例が特開昭53−6874
7号に示されているに過ぎない。
開昭54−135743号、特開昭54−135744
号においては、パラジウムを含む周期率表 VIIIB族元素
を用いる方法の提案がなされているが、これらにはパラ
ジウム系以外には殆ど具体例が示されておらず、唯一の
例として白金化合物を用いる例が特開昭53−6874
7号に示されているに過ぎない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、芳香族ヒ
ドロキシ化合物を一酸化炭素と分子状酸素とを反応させ
て芳香族カーボネートを製造する方法に使用する従来の
触媒系は、高価なパラジウム金属化合物に、マンガン、
コバルト、銅、金属イオン等のレドックス剤の使用と4
級アンモニウム塩等の助触媒の使用が必須であるほか、
さらに高価な塩基やヒドロキノンやキノン等の添加物が
用いられるため、反応系が複雑で、生成物の芳香族カー
ボネートとの分離精製が困難であった。また、収率も未
だ不十分で反応率を上げるため全圧力も比較的高く操作
し、爆発性混合気体を形成し易いため、その組成に特別
な注意が必要で、安全上の問題も残されている。
ドロキシ化合物を一酸化炭素と分子状酸素とを反応させ
て芳香族カーボネートを製造する方法に使用する従来の
触媒系は、高価なパラジウム金属化合物に、マンガン、
コバルト、銅、金属イオン等のレドックス剤の使用と4
級アンモニウム塩等の助触媒の使用が必須であるほか、
さらに高価な塩基やヒドロキノンやキノン等の添加物が
用いられるため、反応系が複雑で、生成物の芳香族カー
ボネートとの分離精製が困難であった。また、収率も未
だ不十分で反応率を上げるため全圧力も比較的高く操作
し、爆発性混合気体を形成し易いため、その組成に特別
な注意が必要で、安全上の問題も残されている。
【0009】本発明の目的は、従来よりも単純な触媒系
を用いて、目的とする芳香族カーボネートを高い収率
で、効率よく製造する方法を提供しようとするものであ
る。
を用いて、目的とする芳香族カーボネートを高い収率
で、効率よく製造する方法を提供しようとするものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、レドックス
を行う金属化合物および4級アンモニウム塩等を選択し
て、できるだけ単純で緩和な触媒系で効率よく芳香族カ
ーボネートを製造する方法について鋭意研究の結果、主
触媒としてパラジウム金属あるいはパラジウム化合物か
ら選ばれた少なくとも1種を使用し、かつこれを特定の
助触媒と組み合わせた特定の触媒系を使用するととも
に、反応ガス成分である一酸化炭素と酸素の分圧および
全反応圧力を一定に保つようにガス流通下に反応を行わ
せることによって、高収率、高選択率で、効率よく目的
とする芳香族カーボネートを製造し得ることを見い出
し、本発明に到達した。
を行う金属化合物および4級アンモニウム塩等を選択し
て、できるだけ単純で緩和な触媒系で効率よく芳香族カ
ーボネートを製造する方法について鋭意研究の結果、主
触媒としてパラジウム金属あるいはパラジウム化合物か
ら選ばれた少なくとも1種を使用し、かつこれを特定の
助触媒と組み合わせた特定の触媒系を使用するととも
に、反応ガス成分である一酸化炭素と酸素の分圧および
全反応圧力を一定に保つようにガス流通下に反応を行わ
せることによって、高収率、高選択率で、効率よく目的
とする芳香族カーボネートを製造し得ることを見い出
し、本発明に到達した。
【0011】すなわち、本発明は、芳香族ヒドロキシ化
合物(好適にはフェノール)と一酸化炭素および酸素と
を反応させて芳香族カーボネートを製造する方法におい
て、一酸化炭素と酸素との分圧および全反応圧力を一定
に保つガス流通下に反応を行わせ、かつ、その際、触媒
として、(a) パラジウム金属およびパラジウム化合物か
らなる群から選ばれた1種以上、(b) 3価または4価の
セリウム化合物からなる群から選ばれた1種以上、およ
び(c) 4級アンモニウム塩および4級ホスホニウム塩か
らなる群から選ばれた1種以上、の組み合わせを用い
て、該反応を行うことを特徴とする芳香族カーボネート
の製造法である。
合物(好適にはフェノール)と一酸化炭素および酸素と
を反応させて芳香族カーボネートを製造する方法におい
て、一酸化炭素と酸素との分圧および全反応圧力を一定
に保つガス流通下に反応を行わせ、かつ、その際、触媒
として、(a) パラジウム金属およびパラジウム化合物か
らなる群から選ばれた1種以上、(b) 3価または4価の
セリウム化合物からなる群から選ばれた1種以上、およ
び(c) 4級アンモニウム塩および4級ホスホニウム塩か
らなる群から選ばれた1種以上、の組み合わせを用い
て、該反応を行うことを特徴とする芳香族カーボネート
の製造法である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明方法において用いられる芳
香族ヒドロキシ化合物は、芳香族モノまたは芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物であり、かかる芳香族ヒドロキシ化合
物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレ
ノール、トリメチルフェノール、テトラメチルフェノー
ル、エチルフェノール、プロピルフェノール、メトキシ
フェノール、エトキシフェノール、クロロフェノール、
プロモフェノール等の置換フェノール類およびそれらの
異性体、ナフトール、メチルナフトール、エチルナフト
ール、クロロナフトール、ブロモナフトール等の置換ナ
フトール類およびそれらの異性体、ビスフェノールA等
のビスフェノール類等が挙げられるが、これらの中で
も、フェノールが特に好ましい。
香族ヒドロキシ化合物は、芳香族モノまたは芳香族ポリ
ヒドロキシ化合物であり、かかる芳香族ヒドロキシ化合
物としては、例えば、フェノール、クレゾール、キシレ
ノール、トリメチルフェノール、テトラメチルフェノー
ル、エチルフェノール、プロピルフェノール、メトキシ
フェノール、エトキシフェノール、クロロフェノール、
プロモフェノール等の置換フェノール類およびそれらの
異性体、ナフトール、メチルナフトール、エチルナフト
ール、クロロナフトール、ブロモナフトール等の置換ナ
フトール類およびそれらの異性体、ビスフェノールA等
のビスフェノール類等が挙げられるが、これらの中で
も、フェノールが特に好ましい。
【0013】本発明方法において用いられるガス成分の
一酸化炭素および分子状酸素は、窒素、アルゴン、二酸
化炭素等、反応に悪影響を及ぼさない他のガスで希釈さ
れた状態で用いることができ、特に、酸素として空気を
用いることもできる。
一酸化炭素および分子状酸素は、窒素、アルゴン、二酸
化炭素等、反応に悪影響を及ぼさない他のガスで希釈さ
れた状態で用いることができ、特に、酸素として空気を
用いることもできる。
【0014】上記のごときフェノール等の芳香族ヒドロ
キシ化合物に一酸化炭素および分子状酸素を反応させて
ジフェニルカーボネート等の芳香族カーボネートを得る
反応それ自体は、すでに述べたように公知である。
キシ化合物に一酸化炭素および分子状酸素を反応させて
ジフェニルカーボネート等の芳香族カーボネートを得る
反応それ自体は、すでに述べたように公知である。
【0015】本発明方法では、上記反応を行なうに当
り、主触媒としてパラジウム金属あるいはパラジウム化
合物が用いられる。かかる主触媒としては、パラジウム
黒、パラジウムオンカーボン、パラジウムオンアルミ
ナ、パラジウムオンシリカのような担持パラジウム、塩
化パラジウム、臭素パラジウム、ヨウ化パラジウム、硫
酸パラジウム、硝酸パラジウムのようなパラジウムの無
機塩類、酢酸パラジウム、シュウ酸パラジウム、安息香
酸パラジウムのようなパラジウムの有機塩類、さらに
は、パラジウムアセチルアセトナート等のキレート配位
したパラジウム錯化合物類、例えば、Pd(CO)C
l,PdCl2 (PhCN)2 ,PdCl2 (PP
h3 )2 ,PdCO(PPh3 )3 ,[Pd(NH4 )
4 ]Cl2 ,[Pd(en)2 ]Cl2 (en=エチレ
ンジアミン),Pd(C2 H4 )(PPh3 )2 等、あ
るいは、それら錯化合物が反応系中で生成されるような
ものが挙げられる。
り、主触媒としてパラジウム金属あるいはパラジウム化
合物が用いられる。かかる主触媒としては、パラジウム
黒、パラジウムオンカーボン、パラジウムオンアルミ
ナ、パラジウムオンシリカのような担持パラジウム、塩
化パラジウム、臭素パラジウム、ヨウ化パラジウム、硫
酸パラジウム、硝酸パラジウムのようなパラジウムの無
機塩類、酢酸パラジウム、シュウ酸パラジウム、安息香
酸パラジウムのようなパラジウムの有機塩類、さらに
は、パラジウムアセチルアセトナート等のキレート配位
したパラジウム錯化合物類、例えば、Pd(CO)C
l,PdCl2 (PhCN)2 ,PdCl2 (PP
h3 )2 ,PdCO(PPh3 )3 ,[Pd(NH4 )
4 ]Cl2 ,[Pd(en)2 ]Cl2 (en=エチレ
ンジアミン),Pd(C2 H4 )(PPh3 )2 等、あ
るいは、それら錯化合物が反応系中で生成されるような
ものが挙げられる。
【0016】これらのパラジウムあるいはパラジウム化
合物は1種のみ使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。
合物は1種のみ使用してもよく、2種以上併用してもよ
い。
【0017】本発明方法において、主触媒として反応に
用いられるパラジウム成分の量は、芳香族ヒドロキシ化
合物に対するパラジウム原子のモル比にして、1〜10
-5の範囲であることが好ましく、特に10-2〜10-4の
範囲が好ましい。
用いられるパラジウム成分の量は、芳香族ヒドロキシ化
合物に対するパラジウム原子のモル比にして、1〜10
-5の範囲であることが好ましく、特に10-2〜10-4の
範囲が好ましい。
【0018】一方、本発明方法において、助触媒として
用いられる3価もしくは4価のセリウム化合物の具体例
としては、CeF3 ,CeCl3 ,CeBr3 ,Ce
(NO3 )2 ,Ce2 (SO4 )3 ,Ce(SO4 )2
等の無機塩類、Ce(OCOCH3 )3 ,Ce2C
H3 )4 やCe(OiPr)4 等のアルコキシドやセリ
ウムアセチルアセトナート[Ce(acac)3 ]等の
錯塩、あるいは酸化炭素やホスフィンアセチルアセトナ
ート化合物等の配位した化合物等、反応系内で生成する
錯化合物も好適に用いられる。これらのセリウム化合物
も、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
用いられる3価もしくは4価のセリウム化合物の具体例
としては、CeF3 ,CeCl3 ,CeBr3 ,Ce
(NO3 )2 ,Ce2 (SO4 )3 ,Ce(SO4 )2
等の無機塩類、Ce(OCOCH3 )3 ,Ce2C
H3 )4 やCe(OiPr)4 等のアルコキシドやセリ
ウムアセチルアセトナート[Ce(acac)3 ]等の
錯塩、あるいは酸化炭素やホスフィンアセチルアセトナ
ート化合物等の配位した化合物等、反応系内で生成する
錯化合物も好適に用いられる。これらのセリウム化合物
も、単独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
【0019】セリウム化合物の使用量は、主触媒のパラ
ジウム原子に対するセリウム原子のモル比にして、10
-2〜102 の範囲、特に10-1〜10の範囲が好まし
い。
ジウム原子に対するセリウム原子のモル比にして、10
-2〜102 の範囲、特に10-1〜10の範囲が好まし
い。
【0020】本発明方法においてもう一方の助触媒とし
て用いられる用いられる4級アンモニウム塩および4級
ホスホニウム塩は、それぞれ、一般式 [R1 R2 R3 R4 N]X、および、[R1 R2 R3 R
4 P]X (式中、R1 〜R4 は、炭素数1〜8のアルキルあるい
は炭素数6〜12のアリール基であり、互いに同一でも
相異なっていてもよい。Xはアニオンを示し、Xとして
は、水酸基、クロリド、ブロリド、イオダイド等のハロ
ゲンがよく用いられる。)で表される化合物である。
て用いられる用いられる4級アンモニウム塩および4級
ホスホニウム塩は、それぞれ、一般式 [R1 R2 R3 R4 N]X、および、[R1 R2 R3 R
4 P]X (式中、R1 〜R4 は、炭素数1〜8のアルキルあるい
は炭素数6〜12のアリール基であり、互いに同一でも
相異なっていてもよい。Xはアニオンを示し、Xとして
は、水酸基、クロリド、ブロリド、イオダイド等のハロ
ゲンがよく用いられる。)で表される化合物である。
【0021】これらの4級アンモニウム塩および4級ホ
スホニウム塩の中でも、特にテトラ−n−ブチルアンモ
ニウム塩およびテトラフェニルホスホニウム塩が好適に
使用される。これらの4級アンモニウム塩および4級ホ
スホニウム塩もまた単独で用いてもよく2種以上併用し
てもよい。
スホニウム塩の中でも、特にテトラ−n−ブチルアンモ
ニウム塩およびテトラフェニルホスホニウム塩が好適に
使用される。これらの4級アンモニウム塩および4級ホ
スホニウム塩もまた単独で用いてもよく2種以上併用し
てもよい。
【0022】本発明方法で反応に用いられる4級アンモ
ニウム塩または4級ホスホニウム塩の量は、主触媒のパ
ラジウム原子に対するモル比で10-1〜103 範囲、特
に1〜102 の範囲であることが好ましい。
ニウム塩または4級ホスホニウム塩の量は、主触媒のパ
ラジウム原子に対するモル比で10-1〜103 範囲、特
に1〜102 の範囲であることが好ましい。
【0023】本発明方法において、反応は上記芳香族ヒ
ドロキシ化合物と上記主触媒および助触媒成分を反応装
置に仕込み、一酸化炭素および酸素の加圧下、加温下に
行われる。この際、本発明方法では一酸化炭素と酸素の
分圧比を一定に保ち、かつ全反応圧を一定に保つガス連
通式の反応装置を用いて実施される。
ドロキシ化合物と上記主触媒および助触媒成分を反応装
置に仕込み、一酸化炭素および酸素の加圧下、加温下に
行われる。この際、本発明方法では一酸化炭素と酸素の
分圧比を一定に保ち、かつ全反応圧を一定に保つガス連
通式の反応装置を用いて実施される。
【0024】図1は、かかるガス流通式反応装置の一例
を示す概略図で、図中の1は一酸化炭素ガス供給源、2
は酸素または空気の供給源、3,4はバルブ、5,6は
圧力調整器、7、8は定流量ガス供給装置(マスフロー
コントローラー)、9はガス混合予熱器、10は反応
器、11は圧力計、12はコールドトラップ、13は圧
力調整器を示す。
を示す概略図で、図中の1は一酸化炭素ガス供給源、2
は酸素または空気の供給源、3,4はバルブ、5,6は
圧力調整器、7、8は定流量ガス供給装置(マスフロー
コントローラー)、9はガス混合予熱器、10は反応
器、11は圧力計、12はコールドトラップ、13は圧
力調整器を示す。
【0025】この反応装置は、実質的に一定のモル比と
分圧に保たれた一酸化炭素と酸素(または空気)との混
合ガスを約10〜300ml/分、好ましくは20〜2
00ml/分(いずれも大気圧換算)で連続して供給で
きるように構成されており、反応器10の容量は70m
lである。
分圧に保たれた一酸化炭素と酸素(または空気)との混
合ガスを約10〜300ml/分、好ましくは20〜2
00ml/分(いずれも大気圧換算)で連続して供給で
きるように構成されており、反応器10の容量は70m
lである。
【0026】一酸化炭素からなる反応ガス1および酸素
(または空気)からなる反応ガス2を、それぞれバルブ
3,4を経て供給し、まず圧力調整器5および6によっ
て所定の反応圧力を調整する圧力調整器12より1〜5
気圧高い圧力に調整する。そのことによって定流量ガス
供給装置(マスフローコントローラ)7,8を通じ反応
ガス1と2とが一定分率で供給され、ガス混合予熱器9
を経て反応器10に供給される。
(または空気)からなる反応ガス2を、それぞれバルブ
3,4を経て供給し、まず圧力調整器5および6によっ
て所定の反応圧力を調整する圧力調整器12より1〜5
気圧高い圧力に調整する。そのことによって定流量ガス
供給装置(マスフローコントローラ)7,8を通じ反応
ガス1と2とが一定分率で供給され、ガス混合予熱器9
を経て反応器10に供給される。
【0027】反応器10を出たガス成分は、コールドト
ラップ12を通り、圧力調整器13を経て排気される。
反応器10内の圧力は、圧力調整器13で調節される。
反応時の圧力は、全反応圧で1〜300気圧、好ましく
は1〜150気圧の範囲内の実質的に一定の圧力に設定
される。一酸化炭素と酸素との組成比は、常に一定に維
持されるが、その組成比は安全面からその爆発範囲から
外れた組成であることが好ましい。そして、一酸化炭素
と酸素との分圧比は、全反応圧および不活性ガス成分の
割合によっても異なるが、一般に、通常5:1〜30:
1の範囲の中から選ばれる。
ラップ12を通り、圧力調整器13を経て排気される。
反応器10内の圧力は、圧力調整器13で調節される。
反応時の圧力は、全反応圧で1〜300気圧、好ましく
は1〜150気圧の範囲内の実質的に一定の圧力に設定
される。一酸化炭素と酸素との組成比は、常に一定に維
持されるが、その組成比は安全面からその爆発範囲から
外れた組成であることが好ましい。そして、一酸化炭素
と酸素との分圧比は、全反応圧および不活性ガス成分の
割合によっても異なるが、一般に、通常5:1〜30:
1の範囲の中から選ばれる。
【0028】本発明方法においては、反応中に供給され
るガスの組成比を一定に保って、反応に最適なガス組成
を維持すると同時に反応で生成する水を連続的に除きつ
つ反応を行うことができる。
るガスの組成比を一定に保って、反応に最適なガス組成
を維持すると同時に反応で生成する水を連続的に除きつ
つ反応を行うことができる。
【0029】このように、反応中のガスの組成比をでき
るだけ一定に保ちかつ反応で生成する水を連続的に除く
目的で、図1に例示するような加圧ガス流通系の連続反
応装置を用いることが必須であり、これにより良好に反
応を実施することができる。この場合、上述のように、
一酸化炭素および酸素(または空気)の供給路にそれぞ
れマスフローコントローラー7,8を設置し、実質的に
一定の組成比のガスを一定流量で反応器10に供給し、
連続的に反応を行う。したがって、かかる加圧ガス流通
系反応装置を使用するにあたり、それぞれのガスの供給
圧をマスフローコントローラー7,8の上流に設けた圧
力調整器5,6でコントロールして一酸化炭素と酸素と
の分圧を常に一定に維持し、かつ、反応器の下流に設け
た圧力調整器13を一定圧力にセットして全反応圧を一
定に維持する。
るだけ一定に保ちかつ反応で生成する水を連続的に除く
目的で、図1に例示するような加圧ガス流通系の連続反
応装置を用いることが必須であり、これにより良好に反
応を実施することができる。この場合、上述のように、
一酸化炭素および酸素(または空気)の供給路にそれぞ
れマスフローコントローラー7,8を設置し、実質的に
一定の組成比のガスを一定流量で反応器10に供給し、
連続的に反応を行う。したがって、かかる加圧ガス流通
系反応装置を使用するにあたり、それぞれのガスの供給
圧をマスフローコントローラー7,8の上流に設けた圧
力調整器5,6でコントロールして一酸化炭素と酸素と
の分圧を常に一定に維持し、かつ、反応器の下流に設け
た圧力調整器13を一定圧力にセットして全反応圧を一
定に維持する。
【0030】反応温度は、30〜300℃、好ましくは
80〜250℃の範囲内とする。反応時間は、反応条件
により異なるが、通常は数分から数時間程度であり、
0.5〜5時間が好適である。
80〜250℃の範囲内とする。反応時間は、反応条件
により異なるが、通常は数分から数時間程度であり、
0.5〜5時間が好適である。
【0031】上記の反応に際しては、各種の不活性溶媒
を用いることができるが、反応温度で比較的高い蒸気圧
を有するものは、この流通系の反応では反応ガスと共に
随伴して反応系から次第に失われる。そのため通常は反
応物の芳香族ヒドロキシ化合物を反応媒体として使用
し、他の溶媒を用いる必要はない。
を用いることができるが、反応温度で比較的高い蒸気圧
を有するものは、この流通系の反応では反応ガスと共に
随伴して反応系から次第に失われる。そのため通常は反
応物の芳香族ヒドロキシ化合物を反応媒体として使用
し、他の溶媒を用いる必要はない。
【0032】図1に例示する反応装置おいて、反応器1
0を出たガスは、コールドトラップ12に導かれるが、
ここで生成する水および溶媒の一部が補集され、未反応
のガスが圧力調整器13を経て、系外に出て回収され、
必要に応じてガス組成を調整した後、循環使用すること
も可能である。
0を出たガスは、コールドトラップ12に導かれるが、
ここで生成する水および溶媒の一部が補集され、未反応
のガスが圧力調整器13を経て、系外に出て回収され、
必要に応じてガス組成を調整した後、循環使用すること
も可能である。
【0033】反応終了後、反応混合物は反応器10から
取り出され、濾別、蒸留、晶析等の方法で目的とする芳
香族カーボネートを分離精製することができる。また、
濾別もしくは蒸留残査から得られる触媒成分は再使用が
可能である。
取り出され、濾別、蒸留、晶析等の方法で目的とする芳
香族カーボネートを分離精製することができる。また、
濾別もしくは蒸留残査から得られる触媒成分は再使用が
可能である。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例および比較例を詳細に
説明する。ただし、本発明の範囲はこれらによって何ら
限定されるものではない。
説明する。ただし、本発明の範囲はこれらによって何ら
限定されるものではない。
【0035】[実施例1]容量70mlのステンレス製
反応容器に、フェノール15.0gと、パラジウムアセ
チルアセトナート[Pd(acac)2 ]60mg、セ
リウムアセチルアセトナート3水和物74mgおよびテ
トラn−ブチルアンモニウムブロミド484mgとを仕
込み、反応容器中の圧力を30kg/cm2 の一定に保っ
て、一酸化炭素120ml/min(標準状態)および
乾燥空気40ml/min(標準状態)を流通させ、温
度を100℃に保って撹拌しながら3時間反応させた。
反応容器に、フェノール15.0gと、パラジウムアセ
チルアセトナート[Pd(acac)2 ]60mg、セ
リウムアセチルアセトナート3水和物74mgおよびテ
トラn−ブチルアンモニウムブロミド484mgとを仕
込み、反応容器中の圧力を30kg/cm2 の一定に保っ
て、一酸化炭素120ml/min(標準状態)および
乾燥空気40ml/min(標準状態)を流通させ、温
度を100℃に保って撹拌しながら3時間反応させた。
【0036】反応終了後、反応容器中の反応生成物を取
り出し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、
1.54gのジフェニルカーボネートの生成を確認し
た。用いたフェノール基準にして、ジフェニルカーボネ
ートの収率は9.1%、副生物として少量のサルチル酸
フェニルおよび2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン,4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンが生成して
おり、ジフェニルカーボネートの選択率は91%であっ
た。
り出し、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、
1.54gのジフェニルカーボネートの生成を確認し
た。用いたフェノール基準にして、ジフェニルカーボネ
ートの収率は9.1%、副生物として少量のサルチル酸
フェニルおよび2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノ
ン,4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノンが生成して
おり、ジフェニルカーボネートの選択率は91%であっ
た。
【0037】[実施例2]実施例1において、主触媒と
してパラジウムアセチルアセトナートの代わりに5%パ
ラジウムオンカーボン128mgを用いる以外は、実施
例1と全く同様にして反応を行った。その結果、ジフェ
ニルカーボネートの収量は1.36g(フェノール基準
の収率は8.1%)で、選択率は91%であった。
してパラジウムアセチルアセトナートの代わりに5%パ
ラジウムオンカーボン128mgを用いる以外は、実施
例1と全く同様にして反応を行った。その結果、ジフェ
ニルカーボネートの収量は1.36g(フェノール基準
の収率は8.1%)で、選択率は91%であった。
【0038】[実施例3]実施例1において、主触媒と
してパラジウムアセチルアセトナートの代わりに酢酸パ
ラジウム[Pd(OAc)2 ]36mg、セリウムアセ
チルアセトナート3水和物の代わりに酢酸セリウム2水
和物74mgを用いる以外は、実施例1と全く同様にし
て反応を行った。その結果、ジフェニルカーボネートの
収量は1.23g(フェノール基準の収率は7.3%)
で、選択率は90%であった。
してパラジウムアセチルアセトナートの代わりに酢酸パ
ラジウム[Pd(OAc)2 ]36mg、セリウムアセ
チルアセトナート3水和物の代わりに酢酸セリウム2水
和物74mgを用いる以外は、実施例1と全く同様にし
て反応を行った。その結果、ジフェニルカーボネートの
収量は1.23g(フェノール基準の収率は7.3%)
で、選択率は90%であった。
【0039】[実施例4]触媒として、5%パラジウム
オンカーボン110mg、酢酸セリウム3水和物25m
gおよびテトラブチルアンモニウムブロミド372mg
を用い、反応圧力を50Kg/cm2 に保ち、一酸化炭
素150ml/min、空気30ml/minに保って
2時間反応させた。その結果、ジフェニルカーボネート
1.39gの生成が確認され(フェノール基準の収率は
8.2%)、選択率は90%であった。
オンカーボン110mg、酢酸セリウム3水和物25m
gおよびテトラブチルアンモニウムブロミド372mg
を用い、反応圧力を50Kg/cm2 に保ち、一酸化炭
素150ml/min、空気30ml/minに保って
2時間反応させた。その結果、ジフェニルカーボネート
1.39gの生成が確認され(フェノール基準の収率は
8.2%)、選択率は90%であった。
【0040】[比較例1]実施例1において、触媒とし
て、パラジウムアセチルアセトナート[Pd(aca
c)2 ]46mg、酢酸マンガン(III) 3水和物36m
g、テトラアンモニウムブロミド484mgを用い、そ
れ以外は実施例1と同じ条件で反応を行ったところ、ジ
フェニルカーボネートの生成量は0.32g(フェノー
ル基準の収率は1.9%)で、その選択率は64%であ
った。
て、パラジウムアセチルアセトナート[Pd(aca
c)2 ]46mg、酢酸マンガン(III) 3水和物36m
g、テトラアンモニウムブロミド484mgを用い、そ
れ以外は実施例1と同じ条件で反応を行ったところ、ジ
フェニルカーボネートの生成量は0.32g(フェノー
ル基準の収率は1.9%)で、その選択率は64%であ
った。
【0041】[比較例2]実施例1において、触媒とし
て、酢酸パラジウム[Pd(OAc)2 ]36mg、酢
酸銅[Cu(OAc)2 ]27mgおよびテトラブチル
アンモニウムブロミド484mgを用い、その以外は実
施例1と同じ条件で反応を行ったところ、ジフェニルカ
ーボネートの生成量は0.25g(フェノール基準の収
率は1.5%)で、その選択率は78%であった。
て、酢酸パラジウム[Pd(OAc)2 ]36mg、酢
酸銅[Cu(OAc)2 ]27mgおよびテトラブチル
アンモニウムブロミド484mgを用い、その以外は実
施例1と同じ条件で反応を行ったところ、ジフェニルカ
ーボネートの生成量は0.25g(フェノール基準の収
率は1.5%)で、その選択率は78%であった。
【0042】[比較例3]比較例2において、触媒とし
て、酢酸銅の代わりに酢酸コバルト[Co(OAc)2
4H2 O]36mgを用いて、同様の反応を行った。こ
の実験でのジフェニルカーボネートの生成量は0.13
gであった。
て、酢酸銅の代わりに酢酸コバルト[Co(OAc)2
4H2 O]36mgを用いて、同様の反応を行った。こ
の実験でのジフェニルカーボネートの生成量は0.13
gであった。
【0043】
【発明の効果】上述のごとき本発明方法によれば、芳香
族ヒドロキシ化合物に一酸化炭素および分子状酸素を反
応させて芳香族カーボネートを製造するにあたり、比較
的単純で安定な触媒系を用い、高い収率および選択率
で、芳香族ヒドロキシ化合物より芳香族カーボネートを
製造することが可能となるので、効率的に芳香族カーボ
ネートを得ることが可能となり、工業的に極めて有利で
ある。
族ヒドロキシ化合物に一酸化炭素および分子状酸素を反
応させて芳香族カーボネートを製造するにあたり、比較
的単純で安定な触媒系を用い、高い収率および選択率
で、芳香族ヒドロキシ化合物より芳香族カーボネートを
製造することが可能となるので、効率的に芳香族カーボ
ネートを得ることが可能となり、工業的に極めて有利で
ある。
【図1】本発明方法で使用するガス流通式反応装置の概
略図
略図
1,2 …反応ガス供給源 3,4 …バルブ 5,6 …圧力調整器 7,8 …マスフローコントローラー 9 …ガス混合予熱器 10 …反応器 11 …圧力計 12 …コールドトラップ 13 …圧力調整器
Claims (3)
- 【請求項1】 芳香族ヒドロキシ化合物と一酸化炭素お
よび酸素とを反応させて芳香族カーボネートを製造する
方法において、一酸化炭素と酸素の分圧および全反応圧
力を一定に保つガス流通下に反応を行い、かつ、触媒と
して、 (a)パラジウムおよびパラジウム化合物から選ば
れた1種以上、 (b)3価または4価のセリウム化合物か
ら選ばれた1種以上、および (c)4級アンモニウム塩お
よび4級ホスホニウム塩から選ばれた1種以上、を存在
させて該反応を行うことを特徴とする芳香族カーボネー
トの製造法。 - 【請求項2】 芳香族ヒドロキシ化合物がフェノールで
あることを特徴とする請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 一酸化炭素と酸素との分圧を5:1〜3
0:1の範囲内で一定に保ち、全反応圧1〜300気
圧、反応温度30〜300℃で反応を行うことを特徴と
する請求項1または請求項2記載の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8204738A JPH1045677A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 芳香族カーボネートの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8204738A JPH1045677A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 芳香族カーボネートの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1045677A true JPH1045677A (ja) | 1998-02-17 |
Family
ID=16495506
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8204738A Pending JPH1045677A (ja) | 1996-08-02 | 1996-08-02 | 芳香族カーボネートの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1045677A (ja) |
-
1996
- 1996-08-02 JP JP8204738A patent/JPH1045677A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5543547A (en) | Method of producing aromatic carbonate | |
US5498789A (en) | Method of producing aromatic carbonate | |
US5726340A (en) | Method of producing aromatic carbonate | |
EP0550743B1 (en) | Method for making aromatic organic carbonates | |
EP0583937A1 (en) | Method for making aromatic carbonates | |
JP3719544B2 (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH06271506A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH09278716A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH06271509A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH09278715A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH07145107A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH10158221A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH0892168A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
JPH10316627A (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造法 | |
JPH0791237B2 (ja) | 芳香族カーボネートの連続的製法 | |
KR20030067477A (ko) | 방향족 카보네이트의 제조방법 및 이를 위한 촉매 시스템 | |
JP2002542935A (ja) | 芳香族カーボネートを製造する方法及び触媒系 | |
JP2002542937A (ja) | 芳香族カーボネートを製造する方法及び触媒系 | |
US6191299B1 (en) | Method for making aromatic carbonates | |
JPH1045677A (ja) | 芳香族カーボネートの製造法 | |
KR20020077935A (ko) | 방향족 카보네이트의 제조방법 및 이를 위한 촉매 시스템 | |
JP2003523987A (ja) | 芳香族カーボネートの製造方法及び触媒系 | |
JP2002542938A (ja) | 芳香族カーボネートを製造する方法及び触媒系 | |
JP3128329B2 (ja) | 芳香族炭酸エステルの製造方法 | |
US6207848B1 (en) | Process for the production of diaryl carbonates |