JPH0791165B2 - 抗菌処理用組成物 - Google Patents

抗菌処理用組成物

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JPH0791165B2
JPH0791165B2 JP63162447A JP16244788A JPH0791165B2 JP H0791165 B2 JPH0791165 B2 JP H0791165B2 JP 63162447 A JP63162447 A JP 63162447A JP 16244788 A JP16244788 A JP 16244788A JP H0791165 B2 JPH0791165 B2 JP H0791165B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は抗菌処理用組成物に関する。
〔技術的背景〕 一般に、人間生活における衣と住の環境に対して微生物
による種々の危害があることが知られている。特に近
年、ビルなどにおける空調設備の普及および建築物の密
室化により作り出される温湿度環境は、微生物の格好の
住処となっている。そしてこれらの微生物は、壁材、家
具類、台所用家具、風呂場の壁や窓枠、壁紙などの紙
類、衣類や寝具類などの繊維製品など様々なものを変
質、劣化、腐食させるのみでなく、そこに居住する人間
に対してもアレルギーなどの疾患の原因ともなってい
る。このような事情から、最近においては、微生物によ
る危害を有効に防止することのできる手段を求める要請
が大きくなっている。
従来、微生物による危害を防止するための防菌防黴手段
としては、化学的な薬剤すなわち防菌防黴剤を使用する
手段が知られており、具体的には各種のハロゲン化物、
アルコール類、フェノール類、ジフェニル類、ジフェニ
ルジケトン類、ジフェニルエーテル類、カルボン酸類、
酸アミド類、複素環式化合物、アミジンおよびグアニジ
ン類、金属イオンおよび有機金属化合物、界面活性剤な
どが防菌防黴剤として知られている。これらは、対象物
に含浸、塗布、噴霧するなどの方法によって使用され
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
このような防菌防黴剤を使用する方法においては、用い
る防菌防黴剤が高い抗菌効果を有すること、抗菌効果に
大きな耐久性があること、人体および環境に対する安全
性が高いことなどが重要な条件として挙げられるが、従
来の防菌防黴剤は、例えば優れた抗菌性および安全性を
示すが、対象物に対する付着性の耐久性が必ずしも十分
とはいえない欠点を有するなど、すべての要求を十分に
満足するものではない。
〔発明の目的〕
本発明は、対象物に対する付着性の耐久性が大きくて繰
り返して洗浄に付された場合あるいは水その他に継続的
に接触される場合であっても、優れた抗菌効果が長時間
にわたって維持される抗菌処理用組成物を提供すること
を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の抗菌処理用組成物は、 (A)オルガノシリコン第4アンモニウム塩およびオル
ガノシリコン両性界面活性剤から選ばれた抗菌剤と、 (B)下記式 {式中、Dは (R′は水素原子または炭素原子数1〜6の1価炭化水
素基を、R″は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基を表
わし、mは0または1である。)を、Rは炭素原子数1
〜6の1価炭化水素基を、Xは水酸基または炭素原子数
1〜6のアルコキシ基を表わし、a、bおよびcはそれ
ぞれ0<a≦3、0≦b≦3および0<c≦3でかつ0
<(a+b+c)<4であり、D基およびX基がそれぞ
れ1分子中に少なくとも1つ存在する。} で表わされるシロキサン単位を有するアミノ官能性ポリ
シロキサンと、 を含有してなり、 被処理物の重量当り有効成分として(A)抗菌剤が0.05
%以上、並びに(B)アミノ官能性ポリシロキサンが0.
05〜10%の範囲で被処理物に付着されるような割合で含
まれていることを特徴とする。
〔発明の作用および効果〕
本発明の抗菌処理用組成物は、これを、例えば綿、羊
毛、絹などの天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アク
リルなどの合成繊維、本皮、合成皮、木材、紙、不織
布、天然ゴム、プラスチック、セラミック、金属などよ
りなる対象物を被処理物として、その表面に付着させる
よう処理し更に熱処理することにより、当該対象物に優
れた抗菌効果を付与することができ、しかも当該抗菌性
の耐久性がきわめて優れている。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明に係る抗菌処理用組成物は、特定の抗菌剤と、特
定のアミノ官能性ポリシロキサンとを含有してなる。
本発明においては、抗菌剤として、オルガノシリコン第
4アンモニウム塩またはオルガノシリコン両性界面活性
剤が用いられる。上記のオルガノシリコン第4アンモニ
ウム塩は、下記一般式(I)で表わされる公知のもので
あり、通常アルコール溶液として市販されている。
一般式(I) R1 3N+R2SiR3 kX′3-k・Y- 式中X′はハロゲン原子、アルコキシ基、アシル基など
の加水分解可能な基であり、Yは塩素または臭素などの
ハロゲン原子である。R1は炭素原子数が1〜22の1価の
脂肪族炭化水素基であり、特に3つのR1のうちの1つが
炭素原子数が8〜22のアルキル基で残りがメチル基であ
ることが好ましい。R2は2価の炭化水素基であり、特に
炭素原子数が2〜4のアルキレン基または−CH2CH2CH2N
HCH2CH2−であることが好ましい。R3はメチル基のよう
な低級アルキル基、フェニル基またはCF3CH2CH2基であ
る。kは0、1または2を表わし、好ましくは0であ
る。
以上のようなオルガノシリコン第4アンモニウム塩のう
ち、特に次式で表わされるものが好ましい。
(式中R4は炭素原子数が8〜22のアルキル基を表わ
す。) 以上のようなオルガノシリコン第4アンモニウム塩は、
公知のようにグラム陽性菌、グラム陰性菌、黴類、藻
類、イースト菌などに対して優れた抗菌効果、即ち細菌
に対する抗菌効果、防黴効果および制藻効果を有する。
また、オルガノシリコン両性界面活性剤は、下記一般式
(II)で表わされるものである。
一般式(II) R5M1QM2 nG [式中、R5は疎水性の1化の炭化水素基を表わし、 Qは炭素原子数が1〜7のアルキレン基またはフェニレ
ン基を表わし、 M1およびM2は、互いに同一または異なる、 {R6は水素原子またはR7(R7は炭素数が4以下のアルキ
ル基若しくはフェニル基)、 A1は−ZCOOH(Zはアルキレン基または置換アルキレン
基)を有する基、 A2は−ZCOO-を有する基、 A3は−Y′SiR8 r(OR93-rを有する基 (Y′は炭素原子数が1〜8の2価炭化水素基(−COO
−若しくは−O−基または環状構造を有することができ
る)、R8はアルキル基、R9はアルキル基またはアシル基
を表わし、rは0、1または2である。)を表わす。} から選ばれる基、 GはR6、A1、A2およびA3から選ばれる基(R6、A1、A2
よびA3は上記定義のとおりである。)、 nは0または1〜4の整数、 を表わし、分子中に少なくとも1つのA1またはA2で表わ
される基が存在し、かつ少なくとも1つのA3で表わされ
る基が存在する。また分子中に存在する窒素原子がハロ
ゲン化水素と塩を形成していてもよい。ただし、式
(V)で表わされる基は常に式(iii)で表わされる基
と併存する。] で表わされるシリル基含有化合物よりなることを特徴と
するものである。
このオルガノシリコン両性界面活性剤は、基本的にカル
ボキシル基を有するアミン化合物であっていわゆるカル
ボン酸型両性界面活性剤としての特徴を有するものであ
り、従って優れた抗菌効果が発揮されると共に、シリル
基をも含有する化合物であるため、当該シリル基によ
り、適用対象である被処理物に対して単に物理的に付着
するのみでなく化学的に結合して付着するようになり、
この優れた付着性により、大きな耐久性が得られて長時
間にわたって抗菌効果が持続される。
本発明の抗菌処理用組成物は、上記オルガノシリコン第
4アンモニウム塩またはオルガノシリコン両性界面活性
剤の少なくとも一方と、アミノ官能性ポリシロキサンと
よりなるものである。
本発明において用いる特定のアミノ官能性ポリシロキサ
ンは、下記式で示されるシロキサン単位を有するアミノ
基含有オルガノポリシロキサンである。
{式中、Dは (ここにR′は水素原子または炭素原子数1〜6の1価
炭化水素基を表わし、R″は炭素原子数1〜6の2価炭
化水素基を表わし、mは0または1である。)を表わ
し、Rは炭素原子数1〜6の1価炭化水素基を表わし、
Xは水酸基または炭素原子数1〜6のアルコキシ基を表
わし、a、bおよびcはそれぞれ0<a≦3、0≦b≦
3および0<c≦3でかつ0<(a+b+c)<4であ
り、D基およびX基がそれぞれ1分子中に少なくとも1
つ存在する。} R′は好ましくは水素原子であるが、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、イソブチルなどのアルキル基、シク
ロヘキシル基、フェニル基であってもよい。R″はアル
キレン基またはフェニレン基であり、−CH2CH2CH2−ま
たは−CH2CH(CH3)CH2−であることが好ましい。Xの
アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基などが例示される。
当該アミノ基含有オルガノポリシロキサンは、構造式DS
iO3/2、DRSiO2/2、DR2SiO1/2、DRXSiO1/2、DX2SiO1/2
RXSiO2/2、R2XSiO1/2、R2SiO2/2、R3SiO1/2、RSiO3/2
XSiO3/2、SiO2/2から選ばれるシロキサン単位によって
構成され、1分子中にD基およびX基がそれぞれ少なく
とも1つ存在しなければならない。このオルガノポリシ
ロキサンは鎖状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよ
い。好ましいオルガノポリシロキサンの例としては、例
えば、 R2XSiO(R2SiO)(DXSiO)qSiXR2 DX2SiO(R2SiO)pSiX2D R2XSiO(R2SiO)pSiXRD があり、特に好ましいアミノ基含有オルガノポリシロキ
サンの例としては、次のものがある。
X(CH32SiO{(CH32SiO} −(DXSiO)ySi(CH32X、 D(X)2SiO{(CH32SiO}xSi(X)2D、 D(X)(CH3)SiO{(CH32SiO} −Si(CH3)(X)D、 X(CH32SiO{(CH32SiO} −Si(CH3)(X)D DSi[{(CH32SiO}xSi(CH32X] 上記の各式中、Xは−OHまたは−OCH3であり、Dは−CH
2CH2CH2NH2または、−CH2CH2CH2NHCH2CH2NH2を示す。
本発明のアミノ官能性ポリシロキサンは、アミノ官能性
アルコキシシランと末端水酸基含有ポリジオルガノシロ
キサンとを反応させることにより、またはアミノ官能性
アルコキシシランと末端水酸基含有ポリジオルガノシロ
キサンとアルキルアルコキシシランとを反応させること
により得ることができるが、その反応は公知であるので
詳細な説明は省略する。
上記成分からなる本発明の抗菌処理用組成物は、被処理
物に対してそのまま適用してもよいが、例えばトルエン
などの共溶媒によって適度の濃度に希釈した溶液として
適用することもできる。しかしこの処理を確実に行うた
めには水の存在が必要であり、そのため、当該抗菌処理
用組成物を水溶液として処理に供することが好ましい。
そして当該抗菌処理用組成物を水溶液とするためには、
アミノ官能性ポリシロキサンを水中油型のエマルジョン
とし、これに抗菌剤を配合する方法が代表的である。ま
た好ましい別法としては、(イ)抗菌剤、(ロ)アミノ
官能性ポリシロキサン、(ハ)トルエン、石油スピリッ
ト、水などの溶媒、(ニ)脂肪族カルボン酸またはその
誘導体、並びに必要に応じて(ホ)乳化剤とを混合して
おき、使用に際して水で希釈する方法がある。この方法
において、(ホ)乳化剤は、本発明における抗菌剤がそ
れ自体乳化機能を有するので、必ずしも必須のものでは
ない。この後者の方法は運搬などの点で好ましい。
本発明の組成物による処理液には、必要に応じて各種の
酸化防止剤、その他の添加剤を添加することができる。
本発明の抗菌処理用組成物が適用される被処理物として
は、綿、羊毛などの天然繊維、ポリエステル、ポリアミ
ド、アクリル、ポリビニルアルコールなどの合成繊維、
動物などの皮、合成皮、木材、紙、不織布、天然ゴム、
合成ゴム、プラスチック、セラミック、金属などを例示
することができる。
本発明の抗菌処理用組成物を被処理物に適用するために
は、オルガノシリコン第4アンモニウム塩およびオルガ
ノシリコン両性界面活性剤の両方若しくは一方よりなる
抗菌剤と、アミノ官能性ポリシロキサンとを含む前記の
ように調製された処理液に、被処理物を浸漬、パッディ
ング、スプレー、塗布などの通常の方法によって処理
し、その後乾燥すればよく、必要に応じ熱処理を行って
もよい。この熱処理の温度は40〜180℃、特に50〜160℃
とするのが好ましく、熱処理の時間は30秒〜60分間の範
囲内が好ましい。
被処理物への抗菌剤の付着量は、得られる抗菌効果と関
係があり、有効成分換算で、被処理物の重量当たり0.05
重量%以上であることが必要である。抗菌剤の付着量の
上限は特に定めることは必要でないが、実用上は通常10
%以下の範囲で十分である。
アミノ官能性ポリシロキサンの使用量は、有効成分換算
で、被処理物の重量当たり0.05〜10%の範囲とされ、特
に0.05〜5%であることが望ましい。この使用量が10%
を超える場合には、処理液の粘度が高くなるおそれがあ
ると共に、被処理物を黄変させるおそれがある。また0.
05%未満では、本発明の目的を十分に達成することがで
きない。
本発明の抗菌処理用組成物によれば優れた耐久性が得ら
れる理由は、十分には解明されていないが、水溶液中に
おいて、抗菌剤およびアミノ官能性ポリシロキサンの分
子において、SiOH基が形成され、このSiOH基に対しアミ
ノ官能基が触媒効果を有し、その結果、抗菌剤同志ある
いは抗菌剤とアミノ官能性ポリシロキサンとの反応が促
進され、この反応によって強固な結合であるシロキサン
結合(Si−O−Si)が形成されて、被処理物上に強固な
抗菌性皮膜が形成されるものと考えられる。更に、オル
ガノシリコン第4アンモニウム塩またはオルガノシリコ
ン両性界面活性剤による官能基およびアミノ官能性ポリ
シロキサンによる官能基などが、被処理物に存在する官
能基と反応して結合し、その結果、優れた耐久性を有す
る抗菌性表面が形成されるものと考えられる。
〔実施例〕
以下実施例について説明するが、本発明がこれらによっ
て限定されるものではない。なお「部」は重量部を示
す。
実施例1〜3 式(CH3O)3Si(CH23NHCH2CH2NH2で表わされる化合物
10部と、両末端にシラノール基を有し、25℃で約12,500
cstの粘度を有するポリジメチルシロキサン70部と、両
末端にシラノール基を有し、25℃で約40cstの粘度を有
するポリジメチルシロキサン20部とを、窒素ガス雰囲気
において室温で攪拌下に反応させ、その後直ちに反応物
と同重量部のトルエンを加え、さらに70℃で8時間還流
させて反応を行い、下記式で表わされる25℃における粘
度が約250cstの淡黄色透明なアミノ官能性ポリシロキサ
ンからなるい50%トルエン溶液を得た。これを「シロキ
サン溶液A」とする。
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2(CH3O) −SiO{(CH3)SiO}xSi(OCH32CH2 −CH2CH2NHCH2CH2NH2 一方、式(CH3O)3Si(CH23Clで表わされる化合物44
部と、オクタデシルジメチルアミン44部と、メタノール
12部とを混合し、窒素ガス雰囲気において120℃で18時
間反応させ、3−(トリメトキシシリル)プロピルオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライドを濃度72%の
割合で含有するメタノール溶液を製造した。これを「抗
菌剤溶液A」とする。
以上のシロキサン溶液Aおよび抗菌剤溶液Aを用い、下
記の処方により、3種の水性組成物I、IIおよびIIIを
調製した。
水性組成物I シロキサン溶液A 80 部 抗菌剤溶液A 6.6部 トルエン 12.7部 氷酢酸 0.7部 水性組成物II シロキサン溶液A 80 部 乳化剤A*1 19 部 氷酢酸 1.0部 水性組成物III シロキサン溶液A 80 部 乳化剤B*2 16.4部 トルエン 2.0部 氷酢酸 1.6部 註1)「NIKKOL BT−7」日光ケミカルズ(株)製ポリ
オキシエチレン第2アルコールエーテル 2)「ナイミーンL−207」日本油脂(株)製ポリオキ
シエチレンドデシルメチルアンモニウムクロライド 以上のようにして得られた水性組成物と、抗菌剤溶液A
と、水を用い、第1表に示した処方に従って抗菌処理用
水溶液を調製した。
綿100%ニットよりなる布を被処理物として用い、これ
を上記の抗菌処理用水溶液の各々に浸漬させた後、マン
グルで吸収率が100%になるように絞り、80℃で15分間
乾燥し、その後160℃で2分間加熱処理した。
得られた処理布を次のように洗濯処理した。洗濯処理は
各回において、洗剤として「ニッサンノニオンNS−21
0」(日本油脂(株)製)を水1に対して0.5gの割合
で使用し、水温40℃、浴比1:30で家庭用電気洗濯機によ
り5分間洗濯し、その後5分間水をオーバーフローさせ
ながら水洗した。洗濯後の処理布の各々について、その
抗菌性をシェイクフラスコ法によって測定した。
上記シェイクフラスコ法は、米国AATCC Test Method 10
0の改良法であって、試験布と細菌を強制的に接触さ
せ、実際の皮膚と細菌との状態に近似した状態を作り、
抗菌効果を定量的に測定する方法である。具体的には、
次の操作(1)〜(6)が実行される。
(1) 試験試料(抗菌処理した繊維または生布)の0.
75gの細片を作り、これを試験片とする。
(2) 容量200mlの三角フラスコに滅菌したリン酸緩
衝液70mlを入れ、これに大腸菌(Esckenichia coli ATC
C8739)を1.5×105〜3×105/mlの割合で含有する菌液5
mlを接種する。
(3) この三角フラスコから菌液1mlを採取し、9mlの
滅菌リン酸緩衝液を入れた試験管に移して均一に混合す
る。この混合液1mlを更に滅菌リン酸緩衝液9mlと混合希
釈する。この再希釈された菌液の1mlを採り、滅菌した
シャーレに入れ、これにトリプトングルコースエクスト
ラクト寒天培地16〜20mlを加えて固化させる。これを温
度37℃で18〜24時間の間培養処理する。
(4) 操作(2)における三角フラスコに操作(1)
の試験片を入れ、これをリストアクションシェイカー
(Wrist Action Shaker)で1時間振盪する。そして操
作(3)と同様に三角フラスコからの菌液を、直接、あ
るいは1回若しくは2回滅菌リン酸緩衝液で混合希釈し
た後シャーレに移し、当該培地を加えて培養する。
(5) 操作(3)および操作(4)で得られた、培養
後の菌数をそれぞれ数え、下記の式に従って減菌率を算
出する。
(6) 対照として、抗菌処理を施していない他は同一
の繊維または生布について同様の操作を行う。これらの
結果は第1表に示すとおりである。
比較例1 式 で表わされる化合物40部と、抗菌剤溶液A6.6部と、トル
エン52.7部と、氷酢酸0.7部とを混合して水性組成物IV
を調製した。そして、第1表に示したように、実施例1
における水性組成物Iの代わりにこの水性組成物IVを用
いた以外は、実施例1と同様にして抗菌処理用水溶液を
調製し、これを用いて実施例1と同様の方法で処理を行
い、同様の方法で洗濯処理し、抗菌性を測定した。結果
は第1表に示すとおりである。
比較例2 実施例2において、水性組成物IIを含まない抗菌処理用
水溶液を調製し、これを用いて同様に処理し、洗濯処理
および抗菌性の測定を行った。結果は第1表に示すとお
りである。
実施例4〜5 抗菌剤溶液Aと、実施例1におけると同一の水性組成物
Iを用い、第2表に示した処方に従って抗菌処理用水溶
液を調製し、これを用いて上述の実施例1〜3と同様の
方法により、被処理物としてポリエステル100%ジャー
ジとナイロン100%ジャージを用いてその各々を処理し
た。更に同様の洗濯処理および抗菌性の測定を行った。
結果は第2表に示すとおりである。
実施例6 式 CH3(CH3O)2Si(CH23NHCH2CH2NH2 で表わされる化合物7.5部と、両末端にシラノール基を
有し、25℃で約12,500cstの粘度を有するポリジメチル
シロキサン1000部を混合し、窒素気流下において150℃
で2時間加熱攪拌して反応させ、下記式で表わされる透
明液体の共重合体を製造した。
この共重合体35部と、乳化剤「タージトール(Tergito
l)TMN6」3.5部と、氷酢酸0.06部と、水61.44部を加え
て乳化攪拌し、水性エマルジョンを得た。
この水性エマルジョンと抗菌剤溶液Aを用いて第3表に
示した処方に従って抗菌処理用水溶液を調製し、実施例
4と同様の方法によりポリエステル100%ジャージを被
処理物としてこれを処理し、更に洗濯処理および抗菌性
の測定を行った。結果は第3表に示すとおりである。
比較例5 水性エマルジョンを用いないこと以外は、実施例6と同
様にして処理液を調製し、これを用いて同様の処理を行
った。結果は第3表に示すとおりである。
第1表、第2表および第3表の結果から、本発明の抗菌
性処理組成物によれば、優れた抗菌効果並びに優れた耐
久性が得られることが明らかである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)オルガノシリコン第4アンモニウム
    塩およびオルガノシリコン両性界面活性剤から選ばれた
    抗菌剤と、 (B)下記式 {式中、Dは (R′は水素原子または炭素原子数1〜6の1価炭化水
    素基を、R″は炭素原子数1〜6の2価炭化水素基を表
    わし、mは0または1である。)を、Rは炭素原子数1
    〜6の1価炭化水素基を、Xは水酸基または炭素原子数
    1〜6のアルコキシ基を表わし、a、bおよびcはそれ
    ぞれ0<a≦3、0≦b≦3および0<c≦3でかつ0
    <(a+b+c)<4であり、D基およびX基がそれぞ
    れ1分子中に少なくとも1つ存在する。} で表わされるシロキサン単位を有するアミノ官能性ポリ
    シロキサンと、 を含有してなり、 被処理物の重量当り有効成分として(A)抗菌剤が0.05
    %以上、並びに(B)アミノ官能性ポリシロキサンが0.
    05〜10%の範囲で被処理物に付着されるような割合で含
    まれていることを特徴とする抗菌処理用組成物。
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