JPH0791050B2 - 微粒子シリカスラリー,およびその製造方法 - Google Patents

微粒子シリカスラリー,およびその製造方法

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JPH0791050B2
JPH0791050B2 JP4581688A JP4581688A JPH0791050B2 JP H0791050 B2 JPH0791050 B2 JP H0791050B2 JP 4581688 A JP4581688 A JP 4581688A JP 4581688 A JP4581688 A JP 4581688A JP H0791050 B2 JPH0791050 B2 JP H0791050B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、アルカリ金属けい酸塩水溶液を原料として、
アルカリ金属含有率が10ppm以下と不純分が少なく、か
つ平均粒径が10μm以下である微粒子シリカスラリー、
およびその製造方法に関する。
本発明の方法で得られる微粒子シリカスラリーは不純分
が少なく、各種の触媒,ゾル−ゲル法による石英ガラ
ス、または特殊セラミックスなどの原料として好適に用
いられる。
〔従来の技術〕
シリカ粒子を粉砕して不純分が少ない状態で微粒子を得
ることは一般に困難である。たとえば、珪砂を粉砕した
ときは粒径が3μm程度のものを得ることができても、
原料自体に含有される不純物が多く、更に、粉砕装置の
摩耗による不純物の混入量も多いので、アルカリ金属含
有率が10ppm以下である不純物の少ない高純度の微粒子
シリカは得られない。
シリカ微粒子が水に分散している水性シリカゾルを得る
方法として、珪酸ソーダ水溶液を原料とするイオ交換,
透析,限外ろ過,あるいはゲル解膠などの方法が従来よ
り提案されている。
しかし、これらの方法によって得られるシリカゾルはア
ルカリ含量が高く、市販されているシリカゾルの中で
{低アルカリ低アルミナゾル}と称されているものでも
ナトリウムおよびアルミナの含量は、シリカに対してそ
れぞれ数百〜数千ppmおよび数百〜1万数千ppmであっ
て、用途によっては更に精製を要すること、また、シリ
カ濃度が稀薄でそのまま使用するには生産効率面で問題
があり濃縮して15%以上にする必要があることなどの難
点がある。
低アルカリ含量水性シリカゾルの製造方法として、低ア
ルカリ含量シリカ粉末と水性媒質とを、水性媒質に超音
波振動を与えながらpH5以下で混合し、該シリカ粉末を
水性媒質中に分散させて水性ゾル化する方法(特開昭60
−127216号公報)が開示されている。低アルカリ含量で
超音波による分散法に適するシリカ粉末は; (1)エチルシリケートなどケイ酸エステルの分解, (2)四塩化ケイ素の加水分解, (3)四塩化ケイ素と可燃性ガスとの燃焼, (4)有機ケイ素化合物(アルキルクロロシラン,アル
コキシシランなど)の熱分解,酸化分解 などの方法によって得られるもので、いづれも珪酸ソー
ダよりも高価な原料を必要とすることからコスト高にな
るという難点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、入手の容易なアルカリ金属けい酸塩水
溶液を原料とする、Naなどアルカリ金属やその他の不純
物含量の少ない高純度で、かつ、高濃度の微粒子シリカ
スラリーと、そして濃縮操作を施すことなく、しかも、
従来法より経済的にそれを製造する方法を提供すること
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、アルカリ金属けい酸塩水溶液と酸とを反
応させて得たシリカを精製して得られたアルカリ金属や
その他の不純物含量が少なく、平均粒径が20μm以上な
いし1mm以下の範囲であるシリカを原料とし、これを液
体分散媒体中で粉砕処理することによって、アルカリ金
属含有率が10ppm以下、更には1ppm以下であって、平均
粒径が10μm以下、更には2μm以下である、不純物含
量の少ない高純度の微粒子シリカスラリーを濃縮操作を
必要とせず、高濃度で得ることができることを見出し
た。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の方法で用いられる粉砕用原料(以下、砕料とい
う)シリカを得るための原料として用いられるアルカリ
けい酸塩水溶液は、一般式;M2O・nSiO2(ただし、Mは
アルカリ金属元素、nはSiO2のモル数で0.5〜5を示
す)で表されるアルカリ金属けい酸塩の水溶液で、けい
酸のナトリウム塩,カリウム塩,リチウム塩などの水溶
液を用いることができる。
そのSiO2濃度は20重量%以上、好ましくは25重量%以上
であることが望ましい。SiO2濃度が低い場合には、酸と
反応させて得られたシリカがゾル状に分散したり、ある
いは反応生成物が軟質のゲル状に固まり、シリカの精製
が困難になる傾向がある。
アルカリ金属けい酸塩水溶液と反応させる酸としては硫
酸,硝酸,塩酸などの鉱酸が用いられ、硫酸,硝酸が好
ましい。
鉱酸のほかに有機酸またはイオン交換樹脂などの固体酸
を用いることもできる。
本発明の方法で用いられる砕料としてのシリカを得るた
めの方法としては、公知の方法の中から本発明の方法に
おける砕料としての要件を備えたシリカが得られる方法
が選ばれる。
本発明の方法において用いられる砕料シリカの要件は、
平均粒径が20μm以上ないし1mm以下の範囲であること
である。
本発明の方法で用いる砕料シリカのアルカリ金属含有率
はできるだけ少ないことが望ましく、好ましくは5ppm以
下、更に好ましくは1ppm以下であることが望ましい。
本発明の方法で用いられる砕料シリカは、平均粒径が20
〜300μmの範囲であり、比表面積が20〜1000m2/g(BET
法による。以下、同じ)の範囲であることが好ましい。
アルカリ金属けい酸塩水溶液と酸とを反応させて得られ
たシリカの平均粒径が20μm以上であると精製工程にお
ける不純物の抽出に悪影響を及ぼすことなく、洗浄・脱
水処理が容易であり不純物含量を少なくすることができ
るのに対し、シリカの平均粒径が20μm未満であると精
製工程における洗浄・脱水処理が困難となり、また、1m
mを超えると精製工程における不純物の抽出が困難とな
り、いづれも高純度のシリカを得ることが困難であるの
で好ましくない。
本発明の方法において砕料として用いられるシリカの比
表面積は20m2/g以上であることが望ましい。比表面積が
小さいと粉砕が困難で、粉砕に使用する装置材料の摩耗
が激しく耐用期間が短くなるとともに、得られるシリカ
スラリー中に混入する不純物が増大するので好ましくな
い。
本発明の方法で砕料として用いられるシリカの比表面積
は20〜1000m2/gの範囲であることが望ましく、好ましく
は30〜1000m2/gの範囲、更に好ましくは200〜900m2/gの
範囲である。
本発明の方法の砕料シリカを用いたとき、比表面積が20
m2/g未満であるシリカを用いたときに比較して粉砕装置
の摩耗が少なく、得られるシリカスラリーに混入する不
純物量が少ない。
また、比表面積20m2/g未満であるシリカを粉砕する場合
には摩耗が多い石英ガラス,溶融石英,水晶,瑪瑙また
は珪石などの珪酸質材料も、本発明の方法においては摩
耗が少ないので使用することができる。
本発明の方法においては、湿式粉砕に用いられる通常の
粉砕装置を用いることができる。たとえば、ポットミ
ル,チューブミル,コニカルボールミルまたはコンパー
トメントミルなどの転動ボールミル、振動ボールミル、
または塔式粉砕機,攪拌槽型ミルなどの媒体攪拌ミルな
どが用いられ、好ましくは、転動ボールミル,振動ボー
ルミルが用いられる。
砕料と接触する粉砕装置要部または必要によって用いら
れる粉砕媒体の材質は、アルミナ,ジルコニア,炭化ケ
イ素または窒化ケイ素などから適宜選択して用いること
ができる。
なお、アルミニウム(Al),ジルコニウム(Zr)などの
混入が好ましくない場合には、石英ガラス,溶融石英,
水晶,瑪瑙または珪石などの珪酸質材料の中から適宜選
択すればよい。
得られたシリカスラリーを型に入れて乾燥し、焼成して
石英ガラスを製造する場合には、粉砕装置要部および粉
砕媒体の材質は石英ガラス,溶融石英などの非結晶質の
珪酸質材料が適し、特に石英ガラスが好ましい。
結晶質の珪酸質材料からなる粉砕装置を用いると、得ら
れたシリカスラリーを焼成したときにシリカの結晶化が
促進されるので好ましくない。
本発明の方法において用いられるボール,ロッドなどの
剛体からなる粉砕媒体の大きさは、直径が0.5〜25mmの
範囲、好ましくは1〜10mmの範囲である。特に、平均粒
径が1μm以下である超微粒子シリカを得ようとする場
合に用いられる粉砕媒体は、直径が1〜5mmの範囲であ
るものが好ましい。
本発明の方法において、砕料シリカの粉砕処理は液体分
散媒体の存在下で行う。
本発明の方法において、液体分散媒体として水性媒体が
好適に用いられる。
また、分散媒体として液体有機化合物を用いることがで
き、水溶性液体有機化合物の具体例としては、メタノー
ル,エタノール,などのアルコール類、ホルムアミド,
ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトアミドなどのア
ミド類、アセトン,メチルエチルケトンなどのケトン類
などを挙げることができる。
水と水溶性有機化合物との混合物を分散媒体とすること
もでき、こうして得られたシリカスラリーを乾燥・焼成
して石英ガラスを製造する際に乾燥ゲルの割れを防ぐこ
とができる。
また、シリカスラリーの用途によっては、ベンゼン,ト
ルエン,キシレンなど非水溶性液体有機化合物を分散媒
体として用いることができる。
水性媒体を用いた場合の粉砕時の系のpHは、2〜11の範
囲、好ましくは2〜5または7〜11の範囲がよい。
粉砕時の系のpHが2未満では酸の含有率が高まり、ま
た、11を超えると媒体へのシリカの溶解度が高まるので
好ましくない。そして、5を超え7未満の範囲ではシリ
カの粉砕は進むが、得られるシリカスラリーがペースト
状となって流動性が低下し、使用した粉砕媒体との分離
が困難となる傾向がある。
pHの調節に際しては、酸としては硫酸,塩酸などの鉱
酸、または、アルカリとしてはアンモニア,メチルアミ
ンなどのアミン類を用いることができる。pHの調整は粉
砕前に行うが、必要により粉砕処理の途中または粉砕後
に行うこともできる。
粉砕処理時の温度は特に限定しないが、通常、20〜100
℃の範囲で行う。耐圧性の装置を用いて100℃以上、更
に高温−たとえば、150〜200℃の範囲−で行うこともで
きる。
粉砕所要時間は粉砕条件により異なるが、0.5分〜96時
間の範囲であり、好ましくは0.2時間から24時間の範囲
である。
本発明の方法によれば、濃縮操作を施すことなく湿式粉
砕処理のみで、SiO2濃度15〜50重量%の高濃度のシリカ
スラリーを得ることができる。
シリカ濃度が25〜50重量%の範囲であるスラリーの場合
には、粉砕後のスラリーのpHを7〜11の範囲に調製する
ことが好ましい。このように調製されたシリカスラリー
は、シリカ濃度が高いにもかかわらず意外にも保存安定
性が良好であり、沈澱するシリカの量が少ない。静置し
た状態で1ケ月経過後におけるシリカ沈降率は、スラリ
ー中のシリカ重量の10%ないしそれ以下であった。
本発明の方法で用いられる砕料シリカは、たとえば、特
開昭62−3011号または特開昭62−283809号などの各公報
に記載の方法によって得ることができる。
実施の態様としては、予め粘度が2〜500ポイズ、好ま
しくは2〜200ポイズの範囲に調製された前記アルカリ
金属けい酸塩の水溶液を、孔径が20μm〜1mmの範囲、
好ましくは30〜300μmの範囲であるノズルから、水溶
性有機媒体または酸溶液からなる凝固浴中に押し出して
繊維状ないし柱状あるいは粒状に凝固させ、得られたゲ
ルを酸含有液で処理した後、次いで水洗して不純物を抽
出除去することによって得ることができる。
上記方法によって、内外両面に無数の亀裂を有する壁に
囲まれた中空構造を有し、しかも、アルカリ金属元素や
塩素のほか、ウランなど放射性を有する物質、更には、
Al,Fe,Tiなど各種の不純物含有率が、いずれも1ppm以下
である高純度シリカを得ることができる。
使用するノズルは、凝固浴中でゲル化したアルカリ金属
けい酸塩がノズル面に付着するトラブルの発生を防ぐた
めに、金−白金合金など貴金属合金類製または四弗化エ
チレン系樹脂製、またはノズル面を貴金属合金類または
四弗化エチレン系樹脂で被覆したものであることが好ま
しい。
凝固浴に用いられる水溶液有機媒体としては例えば、メ
タノール,エタノール,n−プロパノール等のアルコール
類、酢酸メチル,酢酸エチル等のエステル類、アセト
ン,メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルアセト
アミド,ジメチルホルムアミドなどのアミド類、ジメチ
ルスルフォキシド等を挙げることができる。
また、凝固浴に用いられる酸としては、硫酸,硝酸,塩
酸などの無機酸であって、硫酸,硝酸を用いるのが好ま
しく、酸溶液としては、実用上、これらの酸の水溶液が
好ましい。酸濃度は、0.1〜4規定、好ましくは0.5〜3
規定、更に好ましくは1〜2規定の範囲である。
凝固浴温度は、25℃以上、好ましくは40〜80℃の範囲に
保持するのがよい。
アルカリ金属けい酸塩水溶液と酸とを反応させて得られ
たシリカの精製には、硫酸,硝酸,塩酸などの鉱酸、過
酸化水素などの過酸化物およびキレート剤などから選ば
れた物質を含む水溶液による洗浄など公知の方法を用い
ることができる。
砕料シリカの「平均粒径」の測定は、ふるい分け法によ
る。また、砕料シリカの形状が繊維状ないし柱状など球
形からのずれが大きい場合には光学顕微鏡によって求め
られた粒子の太さ(短径)の算術平均値を「平均粒径」
とみなした。
粉砕処理によって得られたシリカ粒子の「平均粒径」
は、遠心沈降光透過法により測定した。
〔発明の効果〕
本発明の方法により、アルカリ金属けい酸塩水溶液を原
料として、アルカリ金属含有率が10ppm以下と不純分が
少なく高純度で、かつ平均粒径が10μm以下である微粒
子シリカスラリーを製造することができる。
本発明の方法で得られるシリカスラリーは、従来技術に
よる場合に比較して不純分の含有量が少なく高純度で、
かつ、シリカ粒子の径が小さく、各種の触媒,ゾルゲル
法による石英ガラス、または特殊セラミックスなどの原
料として好適に用いることができる。
本発明の方法で得られる、シリカ濃度が25〜50重量%の
範囲であるスラリーは、シリカ濃度が高いにもかかわら
ず意外にも保存安定性が良好で、沈澱するシリカの量が
少ない。静置した状態で1ケ月経過後におけるシリカ沈
降率は、スラリー中のシリカ重量の10%ないしそれ以下
であった。
更に、本発明の方法は、入手しやすい原料を用いること
ができると共に、高濃度のシリカスラリーが得られるの
で濃縮操作が不要であり、従来の方法による場合に比較
して省力化・省エネルギー化に寄与することができると
いう利点も併せ持っている。
〔実施例〕
以下、本発明の方法を実施例および比較例により具体的
に説明する。
なお、「%」は「重量%」を意味する。
実施例−1. けい酸ソーダ#3号(JIS K1408,3号相当品、以下同
じ)(SiO2:28%,Na2O:9%)20kgを減圧下で50℃に加温
して脱水濃縮し、SiO2:30%,Na2O:9.8%の処理用原液を
得た。本原液の粘度は、20℃で4.1ポイズであった。
この原液をろ過後、押し出し機を用いて孔径が36μm
φ,孔数600個の金−白金合金製ノズルを通して、50℃
に保持した凝固浴−硫酸2規定水溶液中で6m/分の速度
で押し出し、透明な繊維状ゲルを得た。
得られた繊維状のゲル(含液率:200%)10kgを酸処理液
−硫酸2規定水溶液30中に浸漬し、攪拌しながら100
℃で1時間処理した。
次いで、得られた短繊維状シリカをイオン交換水30を
用いて洗滌・濾過を5回繰り返した後、ヌッチェを用い
て脱酸・脱水し、含水率58%の湿シリカを得た。
得られたシリカ粒子の平均粒径は40μm、比表面積は80
0m2/g(BET法による)で、SiO2(乾量基準)あたりの不
純物含有率は、Na:0.2ppm,Al:0.4ppm,Zr:0.1ppmであっ
た。
得られた湿シリカ1140gを砕料とし、分散媒体として水3
2gおよび28%アンモニア水25gの混合液と共に、5mmφア
ルミナ製ボール(Na含有率:0.22%)5000gを粉砕媒体と
してボールミル内に仕込み、回転数60rpmで6時間粉砕
処理した。
ボールミルは転動式でアルミナ製(Na含有率:0.22%)
ポット(容量7)を使用した。
上記の粉砕処理によって得られたシリカスラリー(以
下、砕製物という)は、SiO2濃度:40%,pH:9であり、ス
ラリー中のシリカ粒子の平均粒径は0.8μmであった。
また、SiO2あたりの不純物含有率は、Na:0.6ppm,Al:50p
pm,Zr:0.1ppmであった。
実施例−2〜3. 湿式粉砕処理時間を24または48時間としたほかは、実施
例−1と同様にして処理を行った。
砕料の不純物含有率(対SiO2,乾量基準),平均粒径お
よび比表面積;粉砕処理条件(砕料,分散媒体および粉
砕媒体の仕込み量,粉砕系のpH,装置要部の材質,回転
数ならびに処理時間);得られた砕製物のSiO2濃度,pH,
スラリー中のシリカ粒子平均粒径ならびに不純物含有率
(対SiO2)を、実施例−1の結果と併せて表−1に示
す。
実施例−4〜5. 実施例−1に準じた方法で得られた湿シリカを砕料と
し、実施例−1に準じ、実施例−1で用いたと同様のボ
ールミルを用いて、仕込み量比,アルミナ製ボールの
径,処理時間を変え、表−1に示す条件で湿式粉砕処理
し、SiO2濃度の異なるシリカスラリー(20ないし50%)
を得た。
上記の処理により、表−1に示すようにいづれもシリカ
の平均粒径および不純物含有率とも目標とする結果が得
られた。
実施例−6〜8. 押出機のノズルとして孔径が200μmφのものを用いた
ほかは、実施例−1に準じた処理を行い、含水率54%の
湿シリカを得た。
得られたシリカ粒子の平均粒径は220μmであり、ま
た、比表面積は700m2/gであった。
また、SiO2(乾量基準)あたりの不純物含有率は、表−
1に示すとうりであった。
得られた湿シリカを砕料として、5mmφジルコニア製ボ
ール(Na含有率:150ppm)を用い、実施例−1で用いた
と同様のボールミルにより、表−1に示す条件で湿式粉
砕処理してSiO2:40〜20%のシリカスラリーを得た。
上記の処理により、表−1に示すようにいづれも目標と
する結果が得られた。
実施例−9〜13,および比較例−1. 実施例−6で得られた湿シリカについて、実施例−1に
準じ実施例−1で用いたと同様のボールミルにより、粉
砕媒体として表−1に示すように直径がそれぞれ2mm,5m
m,10mm,15mm,20mmおよび比較のため30mmφであるアルミ
ナ製ボールを用いて、表−1に示す条件で湿式粉砕処理
した。
表−1に示すように、使用したボールの径が2ないし20
mmφであるとき(実施例−9〜13)は、いづれも目標と
する結果が得られた。
粉砕媒体としてのボールの径が30mmφであるとき(比較
例−1)は、得られた砕製物中の不純物濃度が増大し、
Na含有率が目標値を超えるので好ましくない。
比較例−2. 実施例−6に準じた方法で得られた湿シリカを、150℃
に加温して乾燥し、砕料とした。
砕料の平均粒径は220μmであり、また、比表面積は700
m2/gであった。
また、SiO2(乾量基準)あたりの不純物含有率は、表−
1に示すとうりであった。
得られた砕料を実施例−1で用いたと同様のボールミル
によって、分散媒体を用いることなく、表−1に示す条
件で乾式粉砕処理した。
上記の処理では、表−1に示すように得られたシリカの
平均粒径は10μmを超え、目標とする結果は得られなか
った。
比較例−3. 実施例−6に準じた方法で得られた湿シリカを、150℃
に加温して乾燥した後、1200℃にて焼成して砕料とし
た。得られた砕料を実施例−1で用いたと同様のボール
ミルによって、表−1に示す条件で湿式粉砕処理した。
砕料の平均粒径は160μmであり、また、比表面積は0.5
m2/gであった。
また、SiO2(乾量基準)あたりの不純物含有率は、表−
1に示すとうりであった。
上記の処理では、表−1に示すように、得られたシリカ
の平均粒径は0.8μmであったが、不純物の濃度が増大
し、Na含有率が目標値を超えるので好ましくない。
比較例−4〜5. 比較例−3で用いた焼成シリカを砕料として、実施例−
1で用いたと同様のボールミルにより表−1に示す条件
で乾式粉砕処理した。
上記の処理では、表−1に示すようにシリカの粒径が大
きく目標とする結果が得られなかった。
比較例−6. 実施例−6で得られた湿シリカについて、5mmφステン
レス(SUS−304)製ボールを用い、実施例−1で用いた
と同様のボールミルにより、表−1に示す条件で湿式粉
砕処理した。
得られたシリカスラリーは、そのSiO2濃度は40%であっ
たが、真黒く着色していた。
比較例−7〜9. 実施例−6で砕料とした湿シリカについて、アルミナ製
ポット(容量:0.25)を用い、ポットを遊星ボールミ
ルに取付けて、表−1に示す条件で湿式粉砕処理した。
上記の処理では、表−1に示すように得られたシリカス
ラリー中の不純物濃度が高くなり、目標とする結果が得
られなかった。
実施例−14〜17. 実施例−6で砕料とした湿シリカについて、振動ボール
ミル−アルミナ製ポット(容量:3.4)を用い、表−2
に示す条件で湿式粉砕処理した。
振動ボールミルの振幅は10mmとした。
なお、砕料シリカは、容量比の関係で数回に分けて仕込
み、粉砕処理を行った。
上記の処理によって、表−2に示すように目標とする結
果が得られた。
実施例−18. 実施例−1で砕料とした湿シリカについて、石英ガラス
(Na含有率:0.05ppm)製のボールおよびポット(容量:
0.4)を用い、表−2に示す条件で湿式粉砕した。
上記の処理によって、表−2に示すように良好な結果が
得られた。
実施例−19〜23. 実施例−1で砕料とした湿シリカについて、実施例−18
で用いた石英ガラス製のボールおよびポットを用い、水
に対して水溶性有機化合物として、メタノール,エタノ
ールまたはジメチルホルムアミドをそれぞれ添加した混
合物を分散媒体とし、表−2に示す条件で湿式粉砕し
た。
上記の処理によって、表−2に示すように良好な結果が
得られた。
実施例−24〜26. 実施例−6で得られた湿シリカを砕料とし、分散媒体の
量比を調整して粉砕系のpHを変え、実施例−1で用いた
と同様のボールミルにより、表−2に示す条件で湿式粉
砕処理した。
表−2に示すように、得られた砕製物はシリカの粒度,
濃度ならびに不純物含有率の点では、いづれも目標とす
る結果が得られた。
しかし、粉砕系のpHを6として粉砕処理したとき(実施
例−25)に得られた砕製物はチキソトロピー性を有し、
重力濾過では粉砕媒体との分離が困難であった。なお、
粉砕系のpHが5を超え、7未満であるとき同様な傾向が
認められた。
実施例−27〜29. 実施例−6に準じた方法で得られた湿シリカを、150℃
に加温して乾燥した後、それぞれ下記の条件で焼成して
砕料とし、実施例−1で用いたと同様のボールミルによ
って、表−2に示す条件で湿式粉砕処理した。
・実施例−27:1060℃にて、40分間焼成, ・実施例−28:1120℃にて、40分間焼成, ・実施例−29:1120℃にて、120分間焼成, 砕料の平均粒径,比表面積およびSiO2(乾量基準)あた
りの不純物含有率は、表−2に示すとうりであった。
上記の処理により、表−2に示すようにいづれも目標と
する結果が得られた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−17415(JP,A)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属含有率が10ppm以下であっ
    て、かつ、平均粒径が10μm以下である微粒子シリカス
    ラリーを製造する方法において、アルカリ金属けい酸塩
    水溶液と酸とを反応させて得たシリカを精製して得られ
    た、平均粒径が20μm以上ないし1mm以下の範囲である
    シリカを、液体分散媒体の存在下で粉砕することを特徴
    とする微粒子シリカスラリーの製造方法。
  2. 【請求項2】アルカリ金属含有率が10ppm以下であっ
    て、かつ、平均粒径が10μm以下である微粒子シリカス
    ラリーを製造する方法において、アルカリ金属けい酸塩
    水溶液と酸とを反応させて得たシリカを精製して得られ
    たシリカを、該シリカと接触する部分の材質が珪酸質材
    料からなる粉砕装置を用いて、液体分散媒体の存在下で
    粉砕することを特徴とする微粒子シリカスラリーの製造
    方法。
  3. 【請求項3】珪酸質材料が石英ガラスである請求項2記
    載の微粒子シリカスラリーの製造方法。
  4. 【請求項4】アルカリ金属けい酸塩水溶液と酸とを反応
    させて得たシリカを精製して得られたシリカを、液体分
    散媒体の存在下で粉砕して得られる、シリカ濃度が25〜
    50重量%の範囲であって、アルカリ金属含有率が10ppm
    以下であり、かつ、平均粒径が2μm以下である微粒子
    シリカスラリー。
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