JPH0790835A - 軟弱地盤の強制排水によるドレーン材使用の地盤改良工法 - Google Patents
軟弱地盤の強制排水によるドレーン材使用の地盤改良工法Info
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- JPH0790835A JPH0790835A JP25635693A JP25635693A JPH0790835A JP H0790835 A JPH0790835 A JP H0790835A JP 25635693 A JP25635693 A JP 25635693A JP 25635693 A JP25635693 A JP 25635693A JP H0790835 A JPH0790835 A JP H0790835A
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- drainage
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- Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 強制排水で軟弱地盤を圧密する地盤改良工法
で、作業の迅速化と使用部材の低廉化および排水ライン
の真空度を高めて地下水の排水性能を向上する。 【構成】 長尺なドレーン材10に予め真空排水細管1
1を内挿して細管入りドレーン材12を形成し、これを
既知の手段で軟弱地盤Eに多数縦装埋設した際、真空排
水細管11の下端開口11aはドレーン材10内に配装
される。真空排水ポンプ17の稼動で、軟弱地盤Eの地
下水Wを順次ドレーン材10、下端開口11aを介して
真空排水細管11より真空排水ポンプ17の排水路17
aへと排水する。下端開口11aは地下水Wの初期水位
WL1 が低下水位WL2 以下の最低水位まで低下して
も、地下水W内に存在するよう位置決めされているの
で、外気は気密な真空排水細管11内へ侵入せず、真空
排水ポンプ17による高真空度が保持されて、満足され
る排水量が保証できる。
で、作業の迅速化と使用部材の低廉化および排水ライン
の真空度を高めて地下水の排水性能を向上する。 【構成】 長尺なドレーン材10に予め真空排水細管1
1を内挿して細管入りドレーン材12を形成し、これを
既知の手段で軟弱地盤Eに多数縦装埋設した際、真空排
水細管11の下端開口11aはドレーン材10内に配装
される。真空排水ポンプ17の稼動で、軟弱地盤Eの地
下水Wを順次ドレーン材10、下端開口11aを介して
真空排水細管11より真空排水ポンプ17の排水路17
aへと排水する。下端開口11aは地下水Wの初期水位
WL1 が低下水位WL2 以下の最低水位まで低下して
も、地下水W内に存在するよう位置決めされているの
で、外気は気密な真空排水細管11内へ侵入せず、真空
排水ポンプ17による高真空度が保持されて、満足され
る排水量が保証できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軟弱地盤における地下水
を、速やかに強制排水することにより、当該軟弱地盤を
圧密状態に改良するための工法に関する。
を、速やかに強制排水することにより、当該軟弱地盤を
圧密状態に改良するための工法に関する。
【0002】
【従来の技術】軟弱地盤を改良するため、その地下水を
排水する工法としては、既に各種の提案がなされ、その
実施も知られているが、既知のペーパードレーン工法と
呼ばれているものは、図9に示されているように、先ず
ドレーン打設機によって軟弱地盤Eに所要数だけ隣装状
態にて、ペーパードレーン1を縦装埋設し、この際、地
表ESよりペーパードレーン1の突出開口部1aを突設
させる。
排水する工法としては、既に各種の提案がなされ、その
実施も知られているが、既知のペーパードレーン工法と
呼ばれているものは、図9に示されているように、先ず
ドレーン打設機によって軟弱地盤Eに所要数だけ隣装状
態にて、ペーパードレーン1を縦装埋設し、この際、地
表ESよりペーパードレーン1の突出開口部1aを突設
させる。
【0003】ここで、上記のペーパードレーン1として
図示されたものは、例えば幅10cm、厚さ3mmとい
った通水性帯状厚紙に、排水能力を増すための通水孔1
bを所望複数条だけ縦向きに貫通させたものであり、上
記の突出開口部1aを囲成するように、地表にあってキ
ャップ2を装設し、当該キャップ2に連通させた真空排
水ポンプ3を稼動させることで、キャップ2内の密閉空
間2aを脱気するのである。
図示されたものは、例えば幅10cm、厚さ3mmとい
った通水性帯状厚紙に、排水能力を増すための通水孔1
bを所望複数条だけ縦向きに貫通させたものであり、上
記の突出開口部1aを囲成するように、地表にあってキ
ャップ2を装設し、当該キャップ2に連通させた真空排
水ポンプ3を稼動させることで、キャップ2内の密閉空
間2aを脱気するのである。
【0004】上記のペーパードレーン工法によるとき
は、真空排水ポンプ3によって、水位WLの地下水Wが
ペーパードレーン1を介して吸い上げられ、これが真空
排水ポンプ3の排水路3aより外部へ排出されることに
なり、地下水Wの排出による軟弱地盤の改良が実施され
ることとなる。
は、真空排水ポンプ3によって、水位WLの地下水Wが
ペーパードレーン1を介して吸い上げられ、これが真空
排水ポンプ3の排水路3aより外部へ排出されることに
なり、地下水Wの排出による軟弱地盤の改良が実施され
ることとなる。
【0005】しかし、キャップ2の取り付け、密閉空間
2aの気密度確保といった作業が面倒となるだけでな
く、ペーパードレーン1は全長にわたり通水性を有し、
気密ではないため、地下水Wの水位WLが低下すること
により、ペーパードレーン1の地下水Wから突出してい
る上端箇所1cの長さが大となり、この結果、地表ES
から地下水Wの上位地盤を介して、ペーパードレーン1
の上端箇所1cより全面的に可成りの空気量が侵入して
行くこととなる。このため、密閉空間2aの真空度が低
下してしまい、地下水Wの水位WLを充分に低くするこ
とができず、地盤改良の度合が満足すべき状態に達し得
ないことになる。
2aの気密度確保といった作業が面倒となるだけでな
く、ペーパードレーン1は全長にわたり通水性を有し、
気密ではないため、地下水Wの水位WLが低下すること
により、ペーパードレーン1の地下水Wから突出してい
る上端箇所1cの長さが大となり、この結果、地表ES
から地下水Wの上位地盤を介して、ペーパードレーン1
の上端箇所1cより全面的に可成りの空気量が侵入して
行くこととなる。このため、密閉空間2aの真空度が低
下してしまい、地下水Wの水位WLを充分に低くするこ
とができず、地盤改良の度合が満足すべき状態に達し得
ないことになる。
【0006】次に、これまた従来法として、図10に示
す如きポリポール工法と呼ばれるものも実施されてい
る。当該工法は既知のサンドレーン工法とウェルポイン
ト工法の折衷的工法(特公昭47−18460)であ
り、軟弱地盤Eに常法により所要数のサンドドレーンパ
イル4を縦設し、これに揚水管5を縦装打設し、この揚
水管5の地表ES上における開口部5aを真空排水ポン
プ3に連通させるのである。
す如きポリポール工法と呼ばれるものも実施されてい
る。当該工法は既知のサンドレーン工法とウェルポイン
ト工法の折衷的工法(特公昭47−18460)であ
り、軟弱地盤Eに常法により所要数のサンドドレーンパ
イル4を縦設し、これに揚水管5を縦装打設し、この揚
水管5の地表ES上における開口部5aを真空排水ポン
プ3に連通させるのである。
【0007】この揚水管5として図示されているもの
は、サンドドレーンパイル4に打設するため、例えば口
径20〜30mm程度とし、打ち込みに耐える硬度をも
っていなければならないため、可成り高価なものとなっ
てしまうだけでなく、下端部は閉止端5bとなってお
り、外周壁には全長にわたり小径の通水孔5cが高密度
に穿設されたものである。従って、上記真空排水ポンプ
3を稼動させることで、当該軟弱地盤Eの地下水Wを、
順次サンドドレーンパイル4、揚水管5の通水孔5c、
揚水管5内へと吸水し、真空排水ポンプ3の排水路3a
から排出させることができる。
は、サンドドレーンパイル4に打設するため、例えば口
径20〜30mm程度とし、打ち込みに耐える硬度をも
っていなければならないため、可成り高価なものとなっ
てしまうだけでなく、下端部は閉止端5bとなってお
り、外周壁には全長にわたり小径の通水孔5cが高密度
に穿設されたものである。従って、上記真空排水ポンプ
3を稼動させることで、当該軟弱地盤Eの地下水Wを、
順次サンドドレーンパイル4、揚水管5の通水孔5c、
揚水管5内へと吸水し、真空排水ポンプ3の排水路3a
から排出させることができる。
【0008】しかし、この工法によるときは、先ずサン
ドドレーンパイル4を打設しなければならず、さらに、
これに対する揚水管5の打設作業等が必要となり、揚水
管5も前述の如く高価となるだけでなく、揚水管5は通
水性を有し、気密ではないことから前記のペーパードレ
ン工法について説示した如く、真空排水ポンプ3による
吸気を行っても、地下水位WLが降下して行くに従っ
て、外気が地盤を介して揚水管5内に侵入し、その真空
度が落ちて行くこととなるので、これまた満足すべき地
下水Wの排水が望み得ないことになる。
ドドレーンパイル4を打設しなければならず、さらに、
これに対する揚水管5の打設作業等が必要となり、揚水
管5も前述の如く高価となるだけでなく、揚水管5は通
水性を有し、気密ではないことから前記のペーパードレ
ン工法について説示した如く、真空排水ポンプ3による
吸気を行っても、地下水位WLが降下して行くに従っ
て、外気が地盤を介して揚水管5内に侵入し、その真空
度が落ちて行くこととなるので、これまた満足すべき地
下水Wの排水が望み得ないことになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来工法
の難点に鑑み検討されたもので、請求項1にあっては、
ペーパードレーン等のドレーン材を用いるが、これには
可撓性をもった真空排水細管を、予め縦装内設してお
き、これを軟弱地盤に打設するようにして、その作業能
率を向上させると共に、高価な部材の使用を不要にしよ
うとするのが第1の目的である。さらに、本発明では真
空排水細管の下端開口を、充分に下位まで延出しておく
ことで、常にこの下端開口が地下水内に浸漬されるよう
にし、このことで地下水が低下しても真空排水ポンプに
よる真空度が、外気の侵入により低下するといったこと
が生じないようにして、望ましい迅速にして、かつ充分
な排水性能を発揮可能にしようとするのが、第2の目的
である。
の難点に鑑み検討されたもので、請求項1にあっては、
ペーパードレーン等のドレーン材を用いるが、これには
可撓性をもった真空排水細管を、予め縦装内設してお
き、これを軟弱地盤に打設するようにして、その作業能
率を向上させると共に、高価な部材の使用を不要にしよ
うとするのが第1の目的である。さらに、本発明では真
空排水細管の下端開口を、充分に下位まで延出しておく
ことで、常にこの下端開口が地下水内に浸漬されるよう
にし、このことで地下水が低下しても真空排水ポンプに
よる真空度が、外気の侵入により低下するといったこと
が生じないようにして、望ましい迅速にして、かつ充分
な排水性能を発揮可能にしようとするのが、第2の目的
である。
【0010】次に請求項2にあっては、上記の請求項1
における工法内容に加えて、軟弱地盤の地表を気密シー
トによって閉覆してしまい、この気密シート内を吸気し
て、その真空度を高めるようにすることで、当該真空度
に見合った大気圧を当該地表に印加し、これにより、当
該軟弱地盤の圧密を促進させて、より迅速にして充分な
排水量が得られるようにすると共に、各種ドレーン工法
にあって併用の載荷盛土や敷砂工法を不要、もしくは大
幅に削減できるようにするのが、その目的である。
における工法内容に加えて、軟弱地盤の地表を気密シー
トによって閉覆してしまい、この気密シート内を吸気し
て、その真空度を高めるようにすることで、当該真空度
に見合った大気圧を当該地表に印加し、これにより、当
該軟弱地盤の圧密を促進させて、より迅速にして充分な
排水量が得られるようにすると共に、各種ドレーン工法
にあって併用の載荷盛土や敷砂工法を不要、もしくは大
幅に削減できるようにするのが、その目的である。
【0011】次に請求項3の地盤改良工法にあっては、
請求項1の如く予め真空排水細管を挿入しておいたドレ
ーン材を用いるのではなく、可撓性と通水性をもった集
水案内チューブを予めドレーン材に挿入してチューブ入
りドレーン材を得、これを軟弱地盤に縦装埋設してしま
った後、この集水案内チューブ内に真空排水細管を挿入
する手順で作業をすすめて行き、これにより作業能率の
低下を来すことなく、かつ、高価な部材の使用もなし
に、しかも、可撓性をもった真空排気細管の作業中にお
ける損傷をも絶滅して、請求項1と同等の目的を達成し
ようとしている。
請求項1の如く予め真空排水細管を挿入しておいたドレ
ーン材を用いるのではなく、可撓性と通水性をもった集
水案内チューブを予めドレーン材に挿入してチューブ入
りドレーン材を得、これを軟弱地盤に縦装埋設してしま
った後、この集水案内チューブ内に真空排水細管を挿入
する手順で作業をすすめて行き、これにより作業能率の
低下を来すことなく、かつ、高価な部材の使用もなし
に、しかも、可撓性をもった真空排気細管の作業中にお
ける損傷をも絶滅して、請求項1と同等の目的を達成し
ようとしている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、予め長尺なドレーン材にあって、その長手
方向に可撓性を持った真空排水細管を内挿することによ
り、この真空排水細管の下端開口を当該ドレーン材以内
にて開口し、これにより得られた細管入りのドレーン材
を、ドレーン材打設機により軟弱地盤に所要数だけ縦装
埋設して、上記真空排水細管の下端開口を、当該軟弱地
盤の理論上低下可能な最低地下水位よりも低位置に配
し、各ドレーン材の真空排水細管に連通した真空排水ポ
ンプにより、当該軟弱地盤の地下水を、ドレーン材を介
し真空排水細管の下端開口より吸い上げて排水するよう
にしたことを特徴とする軟弱地盤の強制排水によるドレ
ーン材使用の地盤改良工法を提供しようとしている。
成するため、予め長尺なドレーン材にあって、その長手
方向に可撓性を持った真空排水細管を内挿することによ
り、この真空排水細管の下端開口を当該ドレーン材以内
にて開口し、これにより得られた細管入りのドレーン材
を、ドレーン材打設機により軟弱地盤に所要数だけ縦装
埋設して、上記真空排水細管の下端開口を、当該軟弱地
盤の理論上低下可能な最低地下水位よりも低位置に配
し、各ドレーン材の真空排水細管に連通した真空排水ポ
ンプにより、当該軟弱地盤の地下水を、ドレーン材を介
し真空排水細管の下端開口より吸い上げて排水するよう
にしたことを特徴とする軟弱地盤の強制排水によるドレ
ーン材使用の地盤改良工法を提供しようとしている。
【0013】請求項2にあっては、請求項1の上記技術
内容に加えて、軟弱地盤の地表を気密シートによって閉
覆し、当該気密シートと地表との空間を真空排水ポンプ
により吸気することで、その真空度を高めるようにした
ことを、その内容としている。
内容に加えて、軟弱地盤の地表を気密シートによって閉
覆し、当該気密シートと地表との空間を真空排水ポンプ
により吸気することで、その真空度を高めるようにした
ことを、その内容としている。
【0014】そして、請求項3は予め長尺なドレーン材
にあって、その長手方向に可撓性と通水性を有する集水
案内チューブを内挿し、これにより得られたチューブ入
りドレーン材をドレーン材打設機により軟弱地盤に所要
数だけ縦装埋設し、この集水案内チューブに、可撓性を
もった真空排水細管を縦向きに内挿して、この真空排水
細管の下端開口を、当該軟弱地盤の理論上の低下不能な
最低地下水位よりも低位置に配し、各ドレーン材の真空
排水細管に連通した真空排水ポンプにより、当該軟弱地
盤の地下水を、順次ドレーン材、集水案内チューブを介
し真空排水細管の下端開口より吸い上げて排水するよう
にしたことを特徴とする軟弱地盤の強制排水によるドレ
ーン材使用の地盤改良工法を提供するものである。
にあって、その長手方向に可撓性と通水性を有する集水
案内チューブを内挿し、これにより得られたチューブ入
りドレーン材をドレーン材打設機により軟弱地盤に所要
数だけ縦装埋設し、この集水案内チューブに、可撓性を
もった真空排水細管を縦向きに内挿して、この真空排水
細管の下端開口を、当該軟弱地盤の理論上の低下不能な
最低地下水位よりも低位置に配し、各ドレーン材の真空
排水細管に連通した真空排水ポンプにより、当該軟弱地
盤の地下水を、順次ドレーン材、集水案内チューブを介
し真空排水細管の下端開口より吸い上げて排水するよう
にしたことを特徴とする軟弱地盤の強制排水によるドレ
ーン材使用の地盤改良工法を提供するものである。
【0015】
【作用】請求項1によるときは、予め可撓性を有する真
空排水細管がペーパードレーン等のドレーン材に挿通さ
れ、これを巻装状態として繰り出しながら、軟弱地盤中
に当該ドレーン材を縦装埋設するだけで、後は、当該真
空排水細管を真空排水ポンプと連通させればよいので、
その工程内容が簡潔で能率的な作業が可能となる。
空排水細管がペーパードレーン等のドレーン材に挿通さ
れ、これを巻装状態として繰り出しながら、軟弱地盤中
に当該ドレーン材を縦装埋設するだけで、後は、当該真
空排水細管を真空排水ポンプと連通させればよいので、
その工程内容が簡潔で能率的な作業が可能となる。
【0016】真空排水細管は、その下端開口がドレーン
材内にて終っているから、真空排水ポンプの稼動により
地下水を吸い上げた際、真空排水ポンプ内に土砂が流入
して詰まってしまうといったことがないのはもちろん、
ドレーン材内に浸入して来た地下水を排水して行くこと
ができ、しかも、この際真空排水ポンプの下端開口が、
地下水の水位低下時にあっても、常に地下水内に存する
ように、その深さを設定してあるから、地下水より上位
となったドレーン材の上端部が、どのように長くなって
も、ここから外気がドレーン材内に侵入するものの、真
空排水細管内までは侵入不能であるため、当該真空排水
ポンプの吸気能力を削減してしまうような現象は生じな
いこととなり、充分な排水量と、その迅速性を確保し得
ることになる。
材内にて終っているから、真空排水ポンプの稼動により
地下水を吸い上げた際、真空排水ポンプ内に土砂が流入
して詰まってしまうといったことがないのはもちろん、
ドレーン材内に浸入して来た地下水を排水して行くこと
ができ、しかも、この際真空排水ポンプの下端開口が、
地下水の水位低下時にあっても、常に地下水内に存する
ように、その深さを設定してあるから、地下水より上位
となったドレーン材の上端部が、どのように長くなって
も、ここから外気がドレーン材内に侵入するものの、真
空排水細管内までは侵入不能であるため、当該真空排水
ポンプの吸気能力を削減してしまうような現象は生じな
いこととなり、充分な排水量と、その迅速性を確保し得
ることになる。
【0017】請求項2にあっては、上記請求項1と同じ
作用が実現されると共に、これと併行して、当該軟弱地
盤の地表に敷設した気密シート内の真空度を高めるよう
にしたので、当該真空度に対応した大気圧が地盤に印加
されることとなり、当該軟弱地盤の排水と圧密とが共存
状態で作用し、地盤改良の促進が確保される。
作用が実現されると共に、これと併行して、当該軟弱地
盤の地表に敷設した気密シート内の真空度を高めるよう
にしたので、当該真空度に対応した大気圧が地盤に印加
されることとなり、当該軟弱地盤の排水と圧密とが共存
状態で作用し、地盤改良の促進が確保される。
【0018】請求項3によるときは、請求項1の場合の
ように予めドレーン材と真空排水細管を組み込んでおく
のではなく、ドレーン材には集水案内チューブのみを挿
通しておき、これを軟弱地盤に打設してしまった後に、
この集水案内チューブに可撓性をもった真空排水細管を
挿入する工程であるから、当該真空排水細管を折損する
危険が皆無となり、かつ、上記の挿入作業も容易にして
迅速に行い得ることとなり、地下水の排水作用も集水案
内チューブを介して地下水が侵入し、これが真空排水細
管の下端開口より排水されて行くので、実質的に請求項
1と同じ排水作用となる。
ように予めドレーン材と真空排水細管を組み込んでおく
のではなく、ドレーン材には集水案内チューブのみを挿
通しておき、これを軟弱地盤に打設してしまった後に、
この集水案内チューブに可撓性をもった真空排水細管を
挿入する工程であるから、当該真空排水細管を折損する
危険が皆無となり、かつ、上記の挿入作業も容易にして
迅速に行い得ることとなり、地下水の排水作用も集水案
内チューブを介して地下水が侵入し、これが真空排水細
管の下端開口より排水されて行くので、実質的に請求項
1と同じ排水作用となる。
【0019】
【実施例】本発明に係る請求項1につき、先ず図1乃至
図3により、これを詳記すると、図3(A)に例示する
通りドレーン材10内に、可撓性をもった真空排水細管
11が長手方向に内挿されてなる細管入りドレーン材1
2を用意するが、ここでドレーン材10としては各種の
ものを用い得るのであり、例えば既製のボード系ドレー
ンやロープ系ドレーンも用いることができ、図1(B)
に示したドレーン材10には、帯状に形成されたペーパ
ードレーンが用いられている。
図3により、これを詳記すると、図3(A)に例示する
通りドレーン材10内に、可撓性をもった真空排水細管
11が長手方向に内挿されてなる細管入りドレーン材1
2を用意するが、ここでドレーン材10としては各種の
ものを用い得るのであり、例えば既製のボード系ドレー
ンやロープ系ドレーンも用いることができ、図1(B)
に示したドレーン材10には、帯状に形成されたペーパ
ードレーンが用いられている。
【0020】すなわち、上記ドレーン材10の扁平状で
ある空隙10aに、図1(B)(C)(D)に例示した
通り、当該空隙10aを保持する素材としてのコア材1
0bが波型にて挿入されており、このコア材10b内
か、コア材10bとドレーン材10との間にあって、前
記の可撓性をもった真空排水細管11が内挿されるよう
にしたり、かかるコア材10bなしに、空隙10aに一
本または複数本の排水用チューブとしての真空排水細管
11を挿通するようにしたのが同上図(E)(F)であ
って、当然のことながらペーパードレーンとしてのドレ
ーン材10はフィルター機能を果たしており、軟弱地盤
Eの土砂が、当該ドレーン材10内に進入することは阻
止され、地下水Wのみが浸入して行くことになる。
ある空隙10aに、図1(B)(C)(D)に例示した
通り、当該空隙10aを保持する素材としてのコア材1
0bが波型にて挿入されており、このコア材10b内
か、コア材10bとドレーン材10との間にあって、前
記の可撓性をもった真空排水細管11が内挿されるよう
にしたり、かかるコア材10bなしに、空隙10aに一
本または複数本の排水用チューブとしての真空排水細管
11を挿通するようにしたのが同上図(E)(F)であ
って、当然のことながらペーパードレーンとしてのドレ
ーン材10はフィルター機能を果たしており、軟弱地盤
Eの土砂が、当該ドレーン材10内に進入することは阻
止され、地下水Wのみが浸入して行くことになる。
【0021】ここで、真空排水細管11としては、実際
上口径3〜5mm程度のものが用いられ、当然である
が、真空度によって閉塞が生じない程度の強度をもたせ
るようにしてあり、図3(A)のように細管入りドレー
ン材12は巻装体13に巻装しておき、適時巻き戻して
使用できるようにするのがよく、最初に同図(B)に示
されているように、ドレーン材10の端末部10cから
延出しないように真空排水細管11を切断することで、
ドレーン材10内に真空排水細管11の下端開口11a
を内装する。
上口径3〜5mm程度のものが用いられ、当然である
が、真空度によって閉塞が生じない程度の強度をもたせ
るようにしてあり、図3(A)のように細管入りドレー
ン材12は巻装体13に巻装しておき、適時巻き戻して
使用できるようにするのがよく、最初に同図(B)に示
されているように、ドレーン材10の端末部10cから
延出しないように真空排水細管11を切断することで、
ドレーン材10内に真空排水細管11の下端開口11a
を内装する。
【0022】次に図2(A)に示されている通り、既知
のドレーン打設機14を用いて巻装体13から繰り出し
たドレーン材10の端末部10cを、その打設ロッド1
4aによって軟弱地盤E内に圧入して行くことで、同図
(B)の如く細管入りドレーン材12を縦装埋設する。
次にドレーン材10を切断する作業によって、その上端
部10dを地表ES上に露呈し、当該上端部10dより
真空排水細管11の上端開口部11bを延出すると共
に、切断により残置されることとなった細管入りドレー
ン材12におけるドレーン材10の端末部10c内にあ
って、真空排水細管11の下端開口11aを開設して、
次の埋設作業に備えるのであり、このようにして所要複
数の細管入りドレーン材12を次々と隣装埋設して行
く。
のドレーン打設機14を用いて巻装体13から繰り出し
たドレーン材10の端末部10cを、その打設ロッド1
4aによって軟弱地盤E内に圧入して行くことで、同図
(B)の如く細管入りドレーン材12を縦装埋設する。
次にドレーン材10を切断する作業によって、その上端
部10dを地表ES上に露呈し、当該上端部10dより
真空排水細管11の上端開口部11bを延出すると共
に、切断により残置されることとなった細管入りドレー
ン材12におけるドレーン材10の端末部10c内にあ
って、真空排水細管11の下端開口11aを開設して、
次の埋設作業に備えるのであり、このようにして所要複
数の細管入りドレーン材12を次々と隣装埋設して行
く。
【0023】次に、上記の如く地表ESに引き出された
真空排水細管11の上端開口部11bを、図2(C)と
図1によって開示されているように、コネクター15
a、15bを備えた連通パイプ15によって吸引親管1
6に連通させるのであり、この吸引親管16は、図1の
如く真空排水ポンプ17に連結されており、同図中17
aは、その排水路を示している。
真空排水細管11の上端開口部11bを、図2(C)と
図1によって開示されているように、コネクター15
a、15bを備えた連通パイプ15によって吸引親管1
6に連通させるのであり、この吸引親管16は、図1の
如く真空排水ポンプ17に連結されており、同図中17
aは、その排水路を示している。
【0024】そこで、真空排水ポンプ17を稼動すれ
ば、図1に示す如く初期水位WL1 である地下水Wは、
ドレーン材10を介して吸引され、ドレーン材10の空
隙10aより、真空排水細管11の下端開口11aへ吸
い込まれ、順次上端開口部11b、連通パイプ15、そ
して吸引親管16から真空排水ポンプ17の排水路17
aを通って排出されることとなり、このことで初期水位
WL1 は低下して、低下水位WL2 となるが、このとき
も真空排水細管11の下端開口11aは、地下水W中に
存することになる。
ば、図1に示す如く初期水位WL1 である地下水Wは、
ドレーン材10を介して吸引され、ドレーン材10の空
隙10aより、真空排水細管11の下端開口11aへ吸
い込まれ、順次上端開口部11b、連通パイプ15、そ
して吸引親管16から真空排水ポンプ17の排水路17
aを通って排出されることとなり、このことで初期水位
WL1 は低下して、低下水位WL2 となるが、このとき
も真空排水細管11の下端開口11aは、地下水W中に
存することになる。
【0025】この結果、当該低下水位WL2 よりも上方
に延出していることになるドレーン材10の上端箇所1
0eから、外気が当該ドレーン材10内へ侵入してくる
が、真空排水細管11は通水性を有せず、従って、当該
真空排水細管11内の真空度が低下することなく、真空
排水ポンプ17の吸気能力は最大限に発揮され、充分な
排水を行うことができることとなる。
に延出していることになるドレーン材10の上端箇所1
0eから、外気が当該ドレーン材10内へ侵入してくる
が、真空排水細管11は通水性を有せず、従って、当該
真空排水細管11内の真空度が低下することなく、真空
排水ポンプ17の吸気能力は最大限に発揮され、充分な
排水を行うことができることとなる。
【0026】次に、請求項2による地盤改良工法につき
図4と図5によって、これを説示すると、上記請求項1
の内容に加え当該軟弱地盤Eの地表ESを気密シート1
8によって閉覆するのであり、この際気密シート18の
外周部18aは地表EL内に埋入するのがよく、かくし
て形成された気密シート18内、すなわち気密シート1
8と地表ESとにより囲成された空間19を、前記の真
空排水ポンプ17の稼動により吸気することで、その真
空度を高めるのである。
図4と図5によって、これを説示すると、上記請求項1
の内容に加え当該軟弱地盤Eの地表ESを気密シート1
8によって閉覆するのであり、この際気密シート18の
外周部18aは地表EL内に埋入するのがよく、かくし
て形成された気密シート18内、すなわち気密シート1
8と地表ESとにより囲成された空間19を、前記の真
空排水ポンプ17の稼動により吸気することで、その真
空度を高めるのである。
【0027】このため、図4の実施例にあっては、前記
の真空排水細管11が、気密状態にて気密シート18に
貫設されていると共に、当該真空排水細管11には、前
記の空間19内にあって吸気口11cを開口させてあ
り、従って、真空排水ポンプ17を稼動することによっ
て、前掲請求項1の場合と同じく、地下水Wを排水する
と同時に、気密シート18内の空気も排出されて、空間
19が減圧されて、その真空度が大となる。この結果、
当該真空度に対応する大気圧が、当該軟弱地盤Eに加え
られることになる。
の真空排水細管11が、気密状態にて気密シート18に
貫設されていると共に、当該真空排水細管11には、前
記の空間19内にあって吸気口11cを開口させてあ
り、従って、真空排水ポンプ17を稼動することによっ
て、前掲請求項1の場合と同じく、地下水Wを排水する
と同時に、気密シート18内の空気も排出されて、空間
19が減圧されて、その真空度が大となる。この結果、
当該真空度に対応する大気圧が、当該軟弱地盤Eに加え
られることになる。
【0028】従って、図5に示す如く、上記の大気圧に
よる効果により、初期水位WL1 は当初水位降下ライン
L1 のように低下して第1低下水位WL0 となり、地下
水Wの排出により、当該第1低下水位WL0 が水位降下
ラインL0 の如く降下して行くこととなるのであり、こ
のことによって請求項1の場合よりも、その低下水位は
上記の大気圧による効果だけ加算されることとなる。
よる効果により、初期水位WL1 は当初水位降下ライン
L1 のように低下して第1低下水位WL0 となり、地下
水Wの排出により、当該第1低下水位WL0 が水位降下
ラインL0 の如く降下して行くこととなるのであり、こ
のことによって請求項1の場合よりも、その低下水位は
上記の大気圧による効果だけ加算されることとなる。
【0029】次に請求項3によるときは、図6乃至図8
に示す如くペーパードレーン等によるドレーン材10内
に可撓性をもった集水案内チューブ20を、予め長手方
向に挿入してチューブ入りドレーン材21を形成してお
き、これを巻装体13に巻回しておくのである。当該チ
ューブ入りドレーン材21は図7と図8によって、その
一実施例が示されているように、ドレーン材10内に波
形に曲成されたコア材10bが空隙10aに嵌入されて
おり、当該空隙10aの中央部にあって、集水案内チュ
ーブ20が挿入されている。
に示す如くペーパードレーン等によるドレーン材10内
に可撓性をもった集水案内チューブ20を、予め長手方
向に挿入してチューブ入りドレーン材21を形成してお
き、これを巻装体13に巻回しておくのである。当該チ
ューブ入りドレーン材21は図7と図8によって、その
一実施例が示されているように、ドレーン材10内に波
形に曲成されたコア材10bが空隙10aに嵌入されて
おり、当該空隙10aの中央部にあって、集水案内チュ
ーブ20が挿入されている。
【0030】この集水案内チューブ20には、その外周
面にわたって多数の通水孔20aが穿設されたポーラス
なチューブとか、スパイラルチューブを用いることで通
水性を具備させるようにしてあり、このようにして形成
されているチューブ入りドレーン材21を、巻装体13
より繰り出しながら、図6(A)に示す如く、ドレーン
材打設機14の打設ロッド14aによって、軟弱地盤E
に縦装埋設し、所定の深さまで打設し終ったならば、地
表ESから突出状態となるように同図(B)に示す如
く、当該チューブ入りドレーン材21を切断する。尚、
上記の打設に際しては、予めドレーン材21にあって、
その始端部におけるドレーン材10の端部にホチキス止
め、加熱圧接手段等によって閉成部10′を形成し、ド
レーン材10内に細砂、泥土が侵入しないようにしてお
くのがよい。この場合集水案内チューブ20の先端部は
切除することで、ドレーン材10の端部より内側にて終
止させておくこととなる。
面にわたって多数の通水孔20aが穿設されたポーラス
なチューブとか、スパイラルチューブを用いることで通
水性を具備させるようにしてあり、このようにして形成
されているチューブ入りドレーン材21を、巻装体13
より繰り出しながら、図6(A)に示す如く、ドレーン
材打設機14の打設ロッド14aによって、軟弱地盤E
に縦装埋設し、所定の深さまで打設し終ったならば、地
表ESから突出状態となるように同図(B)に示す如
く、当該チューブ入りドレーン材21を切断する。尚、
上記の打設に際しては、予めドレーン材21にあって、
その始端部におけるドレーン材10の端部にホチキス止
め、加熱圧接手段等によって閉成部10′を形成し、ド
レーン材10内に細砂、泥土が侵入しないようにしてお
くのがよい。この場合集水案内チューブ20の先端部は
切除することで、ドレーン材10の端部より内側にて終
止させておくこととなる。
【0031】次に、図6(C)に示す通り、別途用意し
た前記と同じ真空排水細管11を、上記の突出した集水
案内チューブ20に内挿して行くことになるが、この作
業は集水案内チューブ20の内径を適度に選定すること
によって、容易かつ迅速に行うことができ、挿入の深さ
は前記の通り、その下端開口11aが、ドレーン材10
内にあり、かつ、地下水Wの水位が最低水位となって
も、当該地下水W内に存するようにするのであって、こ
のことは請求項1に係る工法と同じである。
た前記と同じ真空排水細管11を、上記の突出した集水
案内チューブ20に内挿して行くことになるが、この作
業は集水案内チューブ20の内径を適度に選定すること
によって、容易かつ迅速に行うことができ、挿入の深さ
は前記の通り、その下端開口11aが、ドレーン材10
内にあり、かつ、地下水Wの水位が最低水位となって
も、当該地下水W内に存するようにするのであって、こ
のことは請求項1に係る工法と同じである。
【0032】そして、これまた請求項1の場合と同じく
上記の真空排水細管11を、連通パイプ15により吸引
親管16に連結し、これに連通の真空排水ポンプ17を
稼働すればよく、かくして、図6(C)の初期水位WL
1 にあった地下水Wは、ドレーン材10から浸入して集
水案内チューブ20の通水孔20aを通過した後、真空
排水細管11の下端開口11aを経て、順次連結パイプ
15、吸引親管16内を吸引されて、排水路17aより
排出されることとなり、前記請求項1と同じく地下水W
は、図6(D)に示す如き状態の弧状水面Sを呈して迅
速に排水されて行く。
上記の真空排水細管11を、連通パイプ15により吸引
親管16に連結し、これに連通の真空排水ポンプ17を
稼働すればよく、かくして、図6(C)の初期水位WL
1 にあった地下水Wは、ドレーン材10から浸入して集
水案内チューブ20の通水孔20aを通過した後、真空
排水細管11の下端開口11aを経て、順次連結パイプ
15、吸引親管16内を吸引されて、排水路17aより
排出されることとなり、前記請求項1と同じく地下水W
は、図6(D)に示す如き状態の弧状水面Sを呈して迅
速に排水されて行く。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上のようにして実施し得るも
のであるから、請求項1の地盤改良工法によるときは、
細管入りドレーン材の打設と、これに排水ラインを連結
するといった作業により、比較的容易にして、かつ迅速
に施工できると共に、高価な部材を使用することもな
く、しかも、真空排水細管の使用と、その下端開口の位
置を適切に選定することで、排水ライン内に外気が侵入
して、その真空度を低下させるといった現象を皆無にす
ることができるので、排水能力を従来例に比し大幅に向
上することができ、排水に要する時間をも短縮すること
ができる。
のであるから、請求項1の地盤改良工法によるときは、
細管入りドレーン材の打設と、これに排水ラインを連結
するといった作業により、比較的容易にして、かつ迅速
に施工できると共に、高価な部材を使用することもな
く、しかも、真空排水細管の使用と、その下端開口の位
置を適切に選定することで、排水ライン内に外気が侵入
して、その真空度を低下させるといった現象を皆無にす
ることができるので、排水能力を従来例に比し大幅に向
上することができ、排水に要する時間をも短縮すること
ができる。
【0034】請求項2によるときは、上記請求項1によ
る効果を発揮し得るだけでなく、これに加えて気密シー
ト内の吸気により、大気圧に基づく圧力によって、軟弱
地盤を圧密でき、この結果、地下水位をより一層低下さ
せ得ると共に、従来例による載荷盛土や敷砂工法を不要
もしくは削減できる。
る効果を発揮し得るだけでなく、これに加えて気密シー
ト内の吸気により、大気圧に基づく圧力によって、軟弱
地盤を圧密でき、この結果、地下水位をより一層低下さ
せ得ると共に、従来例による載荷盛土や敷砂工法を不要
もしくは削減できる。
【0035】請求項3にあっては、請求項1と違って最
初に打設されるのはチューブ入りドレーン材であり、当
該打設後にあって、集水案内チューブをガイドとして真
空排出細管を挿入するので、打設に際して真空排出細管
に折損等を生じさせるといった心配がなくなると共に、
真空排出細管の挿入作業も迅速に行い得ることとなり、
請求項1と同等の排水効果を上げることができる。
初に打設されるのはチューブ入りドレーン材であり、当
該打設後にあって、集水案内チューブをガイドとして真
空排出細管を挿入するので、打設に際して真空排出細管
に折損等を生じさせるといった心配がなくなると共に、
真空排出細管の挿入作業も迅速に行い得ることとなり、
請求項1と同等の排水効果を上げることができる。
【図1】本発明の請求項1に係る地盤改良工法に関し、
(A)は当該工法の一施工態様を示す軟弱地盤の縦断状
態略示正面説明図で、(B)は同工法に用いられる細管
入りドレーン材の上端部分を示す斜視図、(C)は同上
(B)の略示平面図、(D)(E)(F)は同上細管入
りドレーン材の異種例を示した各略示平面図である。
(A)は当該工法の一施工態様を示す軟弱地盤の縦断状
態略示正面説明図で、(B)は同工法に用いられる細管
入りドレーン材の上端部分を示す斜視図、(C)は同上
(B)の略示平面図、(D)(E)(F)は同上細管入
りドレーン材の異種例を示した各略示平面図である。
【図2】図1に示す地盤改良工法の工程に関し、(A)
は細管入りドレーン材の打設状態を示す縦断側面略示説
明図、(B)は当該細管入りドレーン材の切断状態を示
す縦断正面略示説明図、(C)は同上細管入りドレーン
材と排水ラインとを連結した状態を示した縦断正面略示
説明図である。
は細管入りドレーン材の打設状態を示す縦断側面略示説
明図、(B)は当該細管入りドレーン材の切断状態を示
す縦断正面略示説明図、(C)は同上細管入りドレーン
材と排水ラインとを連結した状態を示した縦断正面略示
説明図である。
【図3】図1に示す細管入りドレーン材の打設直前状態
に係り、(A)は巻装体からの繰り出し状態を示した斜
視図、(B)は当該細管入りドレーン材の一部を示した
真空排水細管カット後の縦断側面略示図である。
に係り、(A)は巻装体からの繰り出し状態を示した斜
視図、(B)は当該細管入りドレーン材の一部を示した
真空排水細管カット後の縦断側面略示図である。
【図4】請求項2の発明に係る当該工法の一施工態様を
示した軟弱地盤の縦断状態略示正面説明図である。
示した軟弱地盤の縦断状態略示正面説明図である。
【図5】図4に示す工法により得られる軟弱地盤の地下
水につき、その水位低下状態を示した説明図である。
水につき、その水位低下状態を示した説明図である。
【図6】本発明の請求項3に係る地盤改良工法の工程に
関し、(A)はチューブ入りドレーン材の打設状態を示
す縦断側面略示説明図、(B)は当該チューブ入りドレ
ーン材の切断状態を示した縦断正面略示説明図、(C)
は上記チューブ入りドレーン材の集水案内チューブに真
空排水細管を挿入している状態が示されている縦断正面
略示説明図、(D)は同上チューブ入りドレーン材と排
水ラインとの連結状態を示した縦断正面略示説明であ
る。
関し、(A)はチューブ入りドレーン材の打設状態を示
す縦断側面略示説明図、(B)は当該チューブ入りドレ
ーン材の切断状態を示した縦断正面略示説明図、(C)
は上記チューブ入りドレーン材の集水案内チューブに真
空排水細管を挿入している状態が示されている縦断正面
略示説明図、(D)は同上チューブ入りドレーン材と排
水ラインとの連結状態を示した縦断正面略示説明であ
る。
【図7】図4に示すチューブ入りドレーン材の一実施例
を示した上端部分の斜視図である。
を示した上端部分の斜視図である。
【図8】図7のチューブ入りドレーン材を示す平面図で
ある。
ある。
【図9】従来の軟弱地盤に係る地盤改良工法に関し、
(A)はその一施工態様を示す縦断略示正面説明図で、
(B)は同工法に用いられるペーパードレーンを示した
端面図である。
(A)はその一施工態様を示す縦断略示正面説明図で、
(B)は同工法に用いられるペーパードレーンを示した
端面図である。
【図10】従来の異種地盤改良工法を示した軟弱地盤の
縦断状態略示正面説明図である。
縦断状態略示正面説明図である。
10 ドレーン材 11 真空排水細管 11a 下端開口 12 細管入りドレーン材 17 真空排水ポンプ 18 気密シート 19 空間 20 集水案内チューブ 21 チューブ入りドレーン材 E 軟弱地盤 ES 地表 W 地下水
Claims (3)
- 【請求項1】 予め長尺なドレーン材にあって、その長
手方向に可撓性を持った真空排水細管を内挿することに
より、この真空排水細管の下端開口を当該ドレーン材内
にて開口し、これにより得られた細管入りのドレーン材
を、ドレーン材打設機により軟弱地盤に所要数だけ縦装
埋設して、上記真空排水細管の下端開口を、当該軟弱地
盤の理論上低下可能な最低地下水位よりも低位置に配
し、各ドレーン材の真空排水細管に連通した真空排水ポ
ンプにより、当該軟弱地盤の地下水を、ドレーン材を介
し真空排水細管の下端開口より吸い上げて排水するよう
にしたことを特徴とする軟弱地盤の強制排水によるドレ
ーン材使用の地盤改良工法。 - 【請求項2】 予め長尺なドレーン材にあって、その長
手方向に可撓性をもった真空排水細管を内挿することに
より、この真空排水細管の下端開口を当該ドレーン材以
内にて開口し、これにより得られた真空排水細管入りの
ドレーン材を、ドレーン材打設機により軟弱地盤に所望
数だけ縦装埋設して、上記真空排水細管の下端開口を、
当該軟弱地盤の理論上低下可能な最低地下水位よりも低
位置に配し、各ドレーン材の真空排水細管に連通した真
空排水ポンプにより、当該軟弱地盤の地下水を、ドレー
ン材を介し真空排水細管の下端開口より吸い上げて排水
すると共に、当該軟弱地盤の地表を気密シートによって
閉覆し、当該気密シートと地表との空間を真空排水ポン
プにより吸気することで、その真空度を高めるようにし
たことを特徴とする軟弱地盤の強制排水によるドレーン
材使用の地盤改良工法。 - 【請求項3】 予め長尺なドレーン材にあって、その長
手方向に可撓性と通水性を有する集水案内チューブを内
挿し、これにより得られたチューブ入りドレーン材をド
レーン材打設機により軟弱地盤に所要数だけ縦装埋設
し、この集水案内チューブに、可撓性をもった真空排水
細管を縦向きに内挿して、この真空排水細管の下端開口
を、当該軟弱地盤の理論上の低下不能な最低地下水位よ
りも低位置に配し、各ドレーン材の真空排水細管に連通
した真空排水ポンプにより、当該軟弱地盤の地下水を、
順次ドレーン材、集水案内チューブを介し真空排水細管
の下端開口より吸い上げて排水するようにしたことを特
徴とする軟弱地盤の強制排水によるドレーン材使用の地
盤改良工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25635693A JPH0790835A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 軟弱地盤の強制排水によるドレーン材使用の地盤改良工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25635693A JPH0790835A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 軟弱地盤の強制排水によるドレーン材使用の地盤改良工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0790835A true JPH0790835A (ja) | 1995-04-04 |
Family
ID=17291550
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25635693A Pending JPH0790835A (ja) | 1993-09-20 | 1993-09-20 | 軟弱地盤の強制排水によるドレーン材使用の地盤改良工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0790835A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007016386A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Toa Harbor Works Co Ltd | 軟弱地盤改良工法 |
CN1314859C (zh) * | 2004-09-10 | 2007-05-09 | 任再永 | 真空网点吸水法及专用排水板 |
JP2016014291A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | 五洋建設株式会社 | 吸水管システム、地下水位低下工法および飽和地盤の締め固め工法 |
-
1993
- 1993-09-20 JP JP25635693A patent/JPH0790835A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1314859C (zh) * | 2004-09-10 | 2007-05-09 | 任再永 | 真空网点吸水法及专用排水板 |
JP2007016386A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Toa Harbor Works Co Ltd | 軟弱地盤改良工法 |
JP2016014291A (ja) * | 2014-07-03 | 2016-01-28 | 五洋建設株式会社 | 吸水管システム、地下水位低下工法および飽和地盤の締め固め工法 |
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