JP3706368B2 - 地下水を揚水して再び地下に返送する方法及び装置 - Google Patents

地下水を揚水して再び地下に返送する方法及び装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地下工事のために地盤を掘削したり、あるいは特定の場所の地盤改良などを行う際に地下水位を低下させるために地下水を揚水し、この揚水した地下水を再び別な場所の地下に返送するための方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から地下工事のために地盤を掘削したり、あるいは特定の場所の地盤改良などを行う際に地下水位を低下させるために地下水を揚水することが行われている。このように地下水を揚水して地下水位を低下させると目的とする地盤の土砂の含水率が低下して、掘削工事や掘削した土砂の処理が容易に行えるものである。
【0003】
ところが従来揚水した地下水はそのまま排水路や河川等に放流していたので、水資源という観点から見ると揚水した水が無駄に廃棄処分されていることになり、水資源の保全、自然環境の保全という点で問題があった。
【0004】
このため、従来、揚水した水を地上に設置した大気開放型の水溜めタンクにいったん溜め、その後、地盤に埋設した返送用ケーシング管を介して上記地下工事や地盤改良を行う場所以外の場所の地中に返送することで、水資源の保全を図ることが行われている。(例えば特許文献1参照)
また、図4に示すように、地盤1(図4では掘削したり改良したりしようとする特定の地盤1a)中に埋設した揚水用ケーシング管2の内部を真空吸引手段9により真空吸引することで揚水用ケーシング管2内に地下水を流入させ、揚水用ケーシング管2内に流入した地下水を揚水ポンプ17で揚水して密閉流路となった揚水返送路4に送ると共に揚水返送路4に設けた中間加圧ポンプ31で加圧して地下仕切り10で仕切った別の地盤1b中に埋設した返送用ケーシング管3に圧送し、返送用ケーシング管3から別の地盤1bに水を加圧浸透させて返送する方法も知られている。(例えば、特許文献2参照)
また、揚水用ケーシング管の下部に集水した地下水を揚水ポンプで揚水して地上に配置した空気分離放出装置に導いて空気分離放出装置の気液分離タンク内に揚水を一旦貯留し、この間に気泡を発散させて常開の空気抜き弁を介して外部に放出し、気液分離タンク内に貯留して気体が分離された水を返送用ケーシング管内に自由落下により排水し、返送用ケーシング管内における水面を上昇させ、この返送用ケーシング管内の水面の上昇によって返送用ケーシング管の上部の空気室内の圧力が上昇することで、返送用ケーシング管内の上部の空気室の圧力が大気圧より大きくなって返送用ケーシング管から排水を地盤中に排出するものが知られている。(例えば、特許文献3参照)
【0005】
【特許文献1】
特公平3−13369号公報
【特許文献2】
特開2002−256538号公報
【特許文献3】
特公平8−26537号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に示された従来例にあっては、揚水した水を地上に設置した大気開放型の大型の水溜めタンクにいったん溜め、その後、溜めた水を地中に返送するので、揚水した水をいったん溜めておくための水溜めタンクが必要であり、地上において大きなスペースが必要となるという問題がある。
【0007】
また、上記特許文献2に示された図4の従来例にあっては、地上に大型の水溜めタンクが必要でないが、揚水用ケーシング管2内を真空吸引手段6により減圧して地下水を揚水用ケーシング管2内に流入させ、この揚水用ケーシング管2の内部に流入した地下水を揚水ポンプ17により揚水して揚水返送路4に返送する際、地盤1a中の水位の下降に伴って、地下水と共に空気が揚水用ケーシング管2内に流れ込むことがあり、この場合、揚水用ケーシング管2の内部に流入した地下水に巻き込まれて流入した空気を揚水ポンプ17により地下水と共に揚水返送路4に送り込んで中間加圧ポンプ31により加圧して返送用ケーシング管3内に供給してしまうことがある。上記特許文献2においては、揚水用ケーシング管2付近における地下水位の低下により揚水用ケーシング管2の地下水流入部から地下水と共に空気が揚水用ケーシング管2内に流れ込むのを防止するために空気流入防止手段を設けているが、揚水用ケーシング管2への地下水の真空引きによる流入の際、揚水用ケーシング管2の地下水流入部の下部に設けた集水孔付近まで低下すると上記のように空気流入防止手段を設けても地下水と共に空気が揚水用ケーシング管内に流入するのは避けられない。
【0008】
このように、返送する地下水と共に空気が揚水返送路4を経て返送用ケーシング管3に送られると、返送用ケーシング管3内の上部に空気が次第に溜まり、更に中間加圧ポンプ31により加圧しながら返送用ケーシング管3内に水と空気が加圧供給されると、次第に水を返送しようとする別の地盤1b中に水と共に空気が加圧供給されることになる。
【0009】
ところで、地盤1における水の返送に適した地層は砂層や砂利層等の透水係数の高い地層1b1である。また、地盤1に地下水として返送するので、返送する水を加圧して地盤1中に加圧浸透させた場合、加圧された返送水が地上に噴き出さないようにする必要がある。このため、返送用ケーシング管3から水を返送する層は透水係数の高い地層1b1で、この水を返送する透水係数の高い地層1b1の上には返送する水が地上に噴き出さないように透水係数の低い地層1b2が存在するような地盤1(図3においては地盤1b)を選んで水を返送するのが好ましいものである。
【0010】
このような粘土層などの透水係数の低い地層1b2の下に位置する砂層や砂利層等の透水係数の高い地層1b1に水を返送する場合に上記のように水と共に空気が供給されると、空気は水よりも軽いので透水係数の低い地層1b2の上部に移動するが、その上層の透水係数の低い地層1b2によりそれ以上上に移動できなくなって、透水係数の高い地層1b1の上部に徐々に溜まってエアーゾーン32を形成することになり、このエアーゾーン32は空気が逃げるところがないので水の返送と共に徐々に大きくなっていく。このように、水を返送しようとする透水係数の高い地層1b2の上部にエアーゾーン32が形成され、そのエアーゾーン32が徐々に大きくなっていくと、水を返送する透水係数の高い地層1b1における地下水として返送できる上下方向の領域が狭くなり、水の返送量が少なくなり、徐々に水の返送効率が低下していくという問題がある。
【0011】
また、特許文献3に示された従来例にあっては、気液分離タンク内に貯留することで気体が分離された水を返送用ケーシング管内に自由落下により排水し、返送用ケーシング管の上部の空気室内の圧力と大気圧との差で返送用ケーシング管から排水を地盤中に排出するもので、返送用ケーシング管内に水を加圧して供給することでそのまま返送用ケーシング管の下部から加圧により地盤に返送するものでないので、地盤への水の返送効率が悪い。特に、地下水の水面が地上下1〜2mであることを考えると、地下水の水圧が大きくなるため地盤の深い位置に水を返送することができないものである。
【0012】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、揚水した水の返送に当たって地上に大型の水溜めタンクを設ける必要がなく、また、揚水した水と共に空気が混じり込んでもこの空気を効果的に外部に排出して返送する水と共に返送する地盤内に空気が圧入されるのを避けて長時間返送効率が低下しないようできる地下水を揚水して再び地下に返送する方法及び装置を提供することを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る地下水を揚水して再び地下に返送する方法は、地盤1に埋設した揚水用ケーシング管2の内部に流入した地下水を揚水すると共に揚水した地下水を地盤1に埋設した返送用ケーシング管3を通じて再び地下に返送する方法であって、揚水用ケーシング管2の内部を真空吸引することで揚水用ケーシング管2内に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管3を介して地盤1中に水を加圧して返送する一連の揚水返送路4を形成し、この一連の揚水返送路4を大気から遮断した密閉流路とし、返送用ケーシング管3内の上部と揚水用ケーシング管2内の上部とを空気返送管路5により連通し、真空吸引により揚水用ケーシング管2内に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管3を介して地盤1中に返送するまでの間中水が大気に触れないようにすると共に返送用ケーシング管3内の上部に溜まる空気を空気返送管路5を経て揚水用ケーシング管2内に返送することを特徴とするものである。
【0014】
しかして、揚水用ケーシング管2の内部を真空吸引して減圧することで地盤1の地下水を揚水用ケーシング管2の内部に強制的に流入させる際、地盤1中の空気が地下水と共に真空吸引により揚水用ケーシング管2内に流入し、このようにして地下水と共に揚水用ケーシング管2内の下部に流入した空気は一部は揚水用ケーシング管2内の上部に移動して真空吸引手段9の吸引により排出されるが、揚水用ケーシング管2内の下部に水と共に流れ込んだ空気の一部は揚水ポンプ17により水と一緒に揚水されて密閉流路となった揚水返送路4から返送用ケーシング管3内に加圧して供給される。返送される水と共に返送用ケーシング管3内に流入した空気は返送用ケーシング管3内が加圧状態で、揚水用ケーシング管2内が減圧状態(真空状態)であるので、返送用ケーシング管内の上部に残留している空気はごく一部の水と共に返送用ケーシング管3の上部に一端部が連通した空気返送管路5を通して揚水用ケーシング管2内の上部に流れ込み、これにより返送用ケーシング管3の上部に空気が常に残らない状態となり、このため返送用ケーシング管3から加圧されて返送されるのは水のみとなり、返送用ケーシング管3から水を返送しようとする透水係数の高い地層の上に透水係数の低い粘土層などの地層があっても、透水係数の高い地層の上部に徐々にエアーゾーンが形成されるという恐れがなく、返送用ケーシング管3から地盤1への水の返送効率の低下を招くことがないものである。一方、空気返送管路5から揚水用ケーシング管2内の上部に流れ込んだ空気は揚水用ケーシング管2内に地下水を流入するために運転する真空吸引手段9の吸引により排出されることになる。また、このとき、空気返送管路5から返送用ケーシング管3内に返送される水のごく一部が空気返送管路5に流れ込むが、この水は地上にあふれ出るのではなく揚水用ケーシング管2内に流れ込んで揚水用ケーシング管2内の下部に溜まるので、再び、揚水されて返送用ケーシング管3内に返送されて地盤1に返送されることになり、揚水した水を完全に地盤1に地下水として返送することができるものである。
【0015】
また、揚水用ケーシング管2の下部に設けた地下水流入部8から揚水用ケーシング管2内に地下水を流入させるに当たって、地下水位の低下により地下水流入部から地下水と共に流入しようとする空気が揚水用ケーシング管2内に流れ込むのを防止する空気流入防止手段6を設け、空気流入防止手段6により地盤1中の空気が揚水用ケーシング管2内部に流入するのを防止しながら地下水を揚水用ケーシング管2内に流入させることが好ましい。
【0016】
このような方法を採用することで、真空吸引により揚水用ケーシング管2の下部に地下水を流入させるに当たって、できるだけ空気が地下水と共に揚水用ケーシング管2内に流入しないようにでき、しかも、地下水位の変動があった際に空気が地下水と共に真空吸引により揚水用ケーシング管2内に流れ込むような場合が生じても、上記のように、空気返送管路5を介して返送用ケーシング管3の上部から揚水用ケーシング管2に空気を逃がすことができるので、揚水用ケーシング管2側における空気流入防止手段6による空気の流入防止と、空気返送管路5による空気の返送により、空気が返送用ケーシング管3から水と共に地盤1に返送されることを2重に防止することができて、より確実に水が返送される透水係数の高い地層の上部にエアーゾーンが形成されないようにできるものである。
【0017】
また、本発明の地下水を揚水して再び地下に返送する装置は、地盤1に埋設して内部に地下水を流入させるための揚水用ケーシング管2と、地盤1に埋設して地盤1中に揚水した水を返送するための返送用ケーシング管3と、揚水用ケーシング管2の内部に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管3を介して地盤1中に水を加圧し且つ大気と接触しないようにして返送するための一連の揚水返送路4と、揚水用ケーシング管2内を減圧して揚水用ケーシング管2内に地下水を流入させるための真空吸引手段9と、揚水返送路4に設けられた揚水用ケーシング管2の内部に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管3を介して加圧して地盤1中に返送するための揚水・加圧返送手段7と上記真空吸引手段9によって揚水用ケーシング管2内を減圧することで返送用ケーシング管3内の上部に溜まる空気を揚水用ケーシング管2内に流すために返送用ケーシング管3内の上部と揚水用ケーシング管2内の上部とを連通した空気返送管路5とを備えて成ることを特徴とするものである。
【0018】
このような構成とすることにより、返送用ケーシング管3内の上部と揚水用ケーシング管2内の上部とを連通する空気返送管路5を設けるという簡単な構成で、空気が返送用ケーシング管3から水と共に地盤1に返送されることを防止する装置を提供できるものである。
【0019】
また、揚水用ケーシング管2の下部に地下水流入部8を設けると共にこの地下水流入部8に地下水位の低下により揚水用ケーシング管2内に空気が流れ込むのを防止するための空気流入防止手段6を設けることが好ましい。
【0020】
このような構成とすることにより、空気流入防止手段6と空気返送管路5とを設けるという簡単な構成で、空気が返送用ケーシング管3から水と共に地盤1に返送されることを2重に防止することができる装置を提供できるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0022】
地下工事のために地盤を掘削したり、あるいは特定の場所の地盤改良などを行う場所の地盤1(特定の地盤1aという)の周囲に地下止水壁やシートパイル等の地下仕切り10を形成して、この地下仕切り10によって掘削したり、あるいは地盤改良を行う特定の地盤1aと、この特定の地盤1a以外の地盤1(以下他の場所の地盤1bという)とを地下において仕切り、上記特定の地盤1aと別の場所の地盤1bとの間で地下において地下水が相互に流れないように遮断するものである。
【0023】
このように特定の地盤1aの周囲に地下止水壁やシートパイル等の地下仕切り10を形成した後、特定の地盤1aを掘削したり、地盤改良を行うものであるが、この特定の地盤1aを掘削したり、あるいは地盤改良を行うに当たり、本発明の方法及び装置を用いて特定の地盤1aの地下水を揚水して地下水位を下げ、揚水した地下水を別の地盤1bに返送するものである。ここで、上記のように特定の地盤1aの地下水を揚水して地下水位を下げることで、掘削すべき地盤1aの土砂をドライ化して掘削を容易にすると共に掘削した土砂の処分を容易にし、また、地盤改良に当たっては地下水位を低下させて目的とする特定の地盤1aの含水率を低下させることで簡単に地盤改良が行えるものである。
【0024】
しかして、上記のように特定の地盤1aの地下水を揚水し、揚水した地下水を特定の地盤1aとは地下止水壁やシートパイル等の地下仕切り10で仕切った別の地盤1bに返送するには以下のようにして行うものである。
【0025】
地下工事のために地盤を掘削したり、地盤改良などを行う特定の地盤1aに揚水用ケーシング管2を埋設し、特定の地盤1aとは地下止水壁やシートパイル等の地下仕切り10で仕切った別の地盤1bに返送用ケーシング管3を埋設する。
【0026】
揚水用ケーシング管2の下端部には地下水流入部8が設けてある。地下水流入部8は図2に示すように揚水用ケーシング管2の下端部に連通接続した上下方向に長い内筒11と、内筒11の外周を隙間16を介して囲む上下方向に長いストレーナ筒12とで構成してあり、地下水流入部8の下端部には砂溜まり部13が設けてある。また、砂溜まり部13の底には底蓋が設けてある。
【0027】
上記揚水用ケーシング管2は鋼管からなり、特定の地盤1aと揚水用ケーシング管2との間には必要に応じて砂利等が充填されたフィルター層を設けるように揚水用ケーシング管2を埋設してもよい。ストレーナ筒12は例えば外形が円筒状のものであって、その外周に所定の間隔で隙間を形成するように鋼線が巻かれたものからなり、該隙間から地下水を内部に流入させることができるようになっている。揚水用ケーシング管2の下端部に連通接続した内筒11は鋼管等の非透水性のものから出来ていて、内筒11の下端部に上記ストレーナ筒12からから流入した地下水を内部に取り入れるための集水孔15が複数設けてある。
【0028】
上記の構成の地下水流入部8内に地下水が流入するに当たっては、後述の真空吸引手段9により揚水用ケーシング管2内を減圧することで、地盤1a内の地下水が上下方向に長いストレーナ筒12の上下方向の全長からストレーナ筒12と内筒11との間の隙間16を経て、内筒11の下端部の集水孔15から内筒11内に強制的に流入させられるのであるが、この場合、地下水位がストレーナ筒12上端部よりも下方に位置したとしても、集水孔15よりも上に位置していれば、ストレーナ筒12からストレーナ筒12と内筒11との間の隙間16に進入した空気は、内筒11の内側に進入することができず、該隙間16の上部に集まることになる。このように、本実施形態においては上下方向に長い内筒11の外周を囲む上下方向に長いストレーナ筒12、内筒11の下端部に設けた集水孔15、内筒11とストレーナ筒12との間の上下方向に長い隙間16により地下水位が低下(地下水位が集水孔15のやや上位置付近までの低下)した場合における揚水用ケーシング管2内に空気が流れ込むのを防止するための空気流入防止手段6が構成している。
【0029】
内筒11内の下部の地下水が流入して溜まる部分には水中ポンプよりなる揚水ポンプ17が設けてあり、揚水ポンプ17には揚水管18の下端部が接続してある。揚水管18は揚水用ケーシング管2内に挿通してあり、揚水管18の上部が揚水用ケーシング管2の上端部開口を閉塞する上蓋19を貫挿して地上30に導出してある。揚水用ケーシング管2の上端部開口を閉塞する上蓋19には更に減圧用管路20の端部が接続してあり、この減圧用管路20は地上30に設置した真空ポンプのような真空吸引手段9が接続してある。
【0030】
一方、別の地盤1bに埋設した返送用ケーシング管3の下部には地下水返送部21が設けてある。地下水返送部21は図3に示すように返送用ケーシング管3の下端部に連通接続した内筒管22と、内筒管22の外周を隙間24を介して囲むストレーナ筒管23とで構成してあり、内筒管22には返送孔25が設けてあり、地下水返送部21の下端部には砂溜まり部26が設けてある。内筒管22、ストレーナ筒管23、砂溜まり部26の構成は前述の揚水用ケーシング管2に設けた地下水流入部8の内筒11、ストレーナ筒12、砂溜まり部13と同じ構成とすることができるが、返送孔25は内筒管22の下端部にのみ複数設けてもよく、あるいは内筒管22の上下方向の複数箇所にそれぞれ複数設けるようにしてもよい。
【0031】
返送用ケーシング管3は鋼管からなり、別の地盤1bと返送用ケーシング管3との間には必要に応じて砂利等が充填されたフィルター層を設けるように返送用ケーシング管3を埋設してもよい。また、別の地盤1bの返送用ケーシング管3の外周部分(つまり地下水返送部21のストレーナ筒管23のすぐ上の返送用ケーシング管3の外周部分)には不透水層27を形成してもよく、この不透水層27はストレーナ筒管23よりも径が大きくて不透水層27の外周部がストレーナ筒管23の外周部よりも外側方に突出するように形成するのがよい。これによりストレーナ筒管23の上端部付近から返送用ケーシング管3に沿って返送する水が地上側に向けて上昇して流れるのを防止することができるようになっている。
【0032】
返送用ケーシング管3の上端部開口は上蓋28により閉塞してあり、この上蓋28に返送管29の一端部が取付けてあって返送管29の一端部の開口部が返送用ケーシング管3内に連通開口している。
【0033】
地上30には中間加圧ポンプ31が設けてあり、一端部を揚水ポンプ17に接続した揚水管18の他端部が中間加圧ポンプ31に接続してあり、中間加圧ポンプ31に上記返送用ケーシング管3の上端部に連通接続した返送管29の他端部が接続してある。そして、揚水ポンプ17、揚水管18、中間加圧ポンプ31、返送管29により一連の揚水返送路4が構成してあり、この一連の揚水返送路4は大気に対して非開放となっている内部を流れる水が大気と遮断されて大気に接しないような密閉流路として形成してある。そして、本実施形態においては揚水ポンプ17、中間加圧ポンプ31により揚水用ケーシング管2の内部に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管3を介して加圧して地盤1中に返送するための揚水・加圧返送手段7を構成してある。なお、上記実施形態では揚水ポンプ17、中間加圧ポンプ31の2つのポンプにより揚水・加圧返送手段7を構成した例を示したが、1つのポンプあるいは3つ以上のポンプにより揚水・加圧返送手段7を構成してもよい。
【0034】
また、返送用ケーシング管3内の上部と揚水用ケーシング管2内の上部とに空気返送管路5の両端部が連通接続してある(実施形態では揚水用ケーシング管2の上端部開口を閉塞する上蓋19と、返送用ケーシング管3の上端部開口を閉塞する上蓋28に空気返送管路5の両端部が接続してある)。ここで、空気返送管路5の管径は揚水返送路4の管径よりもはるかに小さく設定し、揚水・加圧返送手段7により揚水用ケーシング管2内に加圧供給されて地盤1に返送される水量に殆ど影響を与えないような管径となっている。例えば、揚水・加圧返送手段7により揚水用ケーシング管2内に加圧供給されて地盤1に返送される水量を500リットル/minとすると、空気返送管路5を通じて返送用ケーシング管3の上部から揚水用ケーシング管2内に最大でも5リットル/min程度しか流れないような管径(例えば直径が25mm程度)に設定してある。
【0035】
上記のような地下水を揚水して再び地下に返送する装置を用いて、特定の地盤1aの地下水を揚水し、揚水した地下水を特定の地盤1aとは地下止水壁やシートパイル等の地下仕切り10で仕切った別の地盤1bに返送するものである。この場合、真空吸引手段9で揚水用ケーシング管2内を減圧することで、効果的に特定の地盤1aの地下水を揚水用ケーシング管2の下端部に設けた地下水流入部8の内筒11内に集水でき、この内筒11に集水された特定の地盤1aの地下水を揚水ポンプ17で揚水し、中間加圧ポンプ31で更に加圧して地下水を返送用ケーシング管3内に加圧状態で返送するものである。返送用ケーシング管3内に供給された地下水は加圧されているため、返送用ケーシング管3の下端部に設けた地下水返送部21から別の地盤1b内に加圧浸透していくことで返送されるものである。すなわち、(内筒管22→返送孔25→隙間24→ストレーナ筒管23の鋼線間の隙間→別の地盤1b)という流れで加圧して返送されるものである。
【0036】
上記特定の地盤1aの地下水の揚水、揚水した地下水を別の地盤1bに返送するという一連の揚水・返送は一連の密閉流路である揚水返送路4に地下水を流して連続的に行われるものであって、したがって、一旦地上において大気開放型の貯水タンクに水を溜めるものに比べて、揚水した地下水の地盤への返送に要する時間が短いものである。また、返送用ケーシング管3から別の地盤1bに加圧して水を返送するので、別の地盤1bの深い地層であっても(つまり大きな水圧がかかる深い地層であっても)中間加圧ポンプ31の能力を上げることで加圧浸透させて返送できるものである。
【0037】
ここで、添付実施形態においては、空気流入防止手段6を設けて地下水位が低下(地下水位が集水孔15のやや上位置付近までの低下)した場合における空気の揚水用ケーシング管2内への流れ込みを防止しているが、真空吸引手段9により強制的に地盤1a中の地下水を揚水用ケーシング管2内に流入させているので、揚水用ケーシング管2付近における地下水位が集水孔15位置まで低下すると地下水と共に空気が巻き込まれて揚水用ケーシング管2内に急激に流入するので、この場合は空気の流入を阻止することができない。そして、揚水用ケーシング管2付近における地下水位が高くなると再び空気流入防止手段6により揚水用ケーシング管2内への空気の流入を阻止しながら地下水のみが流入する。
【0038】
上記のように、揚水用ケーシング管2内の下部に時々地下水に巻き込まれて空気が流入する場合がある。このようにして地下水と共に揚水用ケーシング管2内の下部に流入した空気は一部は揚水用ケーシング管2内の上部に移動して真空吸引手段9の吸引により排出されるが、揚水用ケーシング管2内の下部に水と共に流れ込んだ空気の一部は揚水ポンプ17により水と一緒に揚水されて密閉流路となった揚水返送路4から返送用ケーシング管3内の上部に加圧して供給される。
【0039】
返送される水と共に返送用ケーシング管3内の上部に流入した空気は返送用ケーシング管3内の上部に至ると、返送用ケーシング管3内が加圧状態で、揚水用ケーシング管2内が減圧(真空状態)であるので、返送用ケーシング管3内の上部に至った空気はごく一部の水と共に空気返送管路5を通して揚水用ケーシング管2内の上部に流れ込み、これにより返送用ケーシング管3の上部に空気が常に残らない状態となる。このため返送用ケーシング管3の下部の地下水返送部21から加圧されて地盤1bに返送されるのは水のみとなる。
【0040】
ここで、返送用ケーシング管3から揚水した水を地下水として返送するに当たって、返送用ケーシング管3の地下水返送部21が透水係数の大きい地層1b1に位置するように地盤1b中に返送用ケーシング管3を埋設するのであるが、この場合、図 に示すように、揚水した水を地下水として返送する透水係数の大きい地層1b1の上層に粘土層のような透水係数の小さい地層1b2がある場合であっても、本発明においては返送用ケーシング管3内に流入した空気が返送用ケーシング管3の上部から空気返送管路5を通して揚水用ケーシング管2内の上部に流れ込み、返送用ケーシング管3の下部の返送孔25から加圧されて地盤1bに返送されるのは水のみであるため、従来のように透水係数の大きな地層1b1の上部に徐々にエアーゾーンができることがなく、透水係数の大きな地層1b1の上端(つまり上昇の透水係数の小さな地層1b2との境界)まで地下水の返送領域となり、地下水の上下方向における返送領域がエアーゾーンの成長により狭くなって、水の返送量が少なくなるというような従来例の問題が生じることがなく、長時間にわたり水の返送効率の低下を招かないものである。
【0041】
一方、空気返送管路5から揚水用ケーシング管2内の上部に流れ込んだ空気は揚水用ケーシング管2内に地下水を流入するために運転する真空吸引手段9の吸引により排出されるものである。この時、空気返送管路5から返送用ケーシング管3内に返送される水のごく一部が空気返送管路5に流れ込むことがあるが、この水は地上にあふれ出るのではなく揚水用ケーシング管2内に流れ込んで揚水用ケーシング管2内の下部に溜まるので、再び、揚水ポンプ17で揚水されて返送用ケーシング管3内に返送されて地盤1に返送されることになり、揚水した水は完全に地盤に地下水として返送することができるものである。
【0042】
なお、上記した実施形態においては、揚水用ケーシング管2の下部に地下水位の低下により地下水流入部から地下水と共に流入しようとする空気が揚水用ケーシング管2内に流れ込むのを防止する空気流入防止手段6を設けた例で説明したが、空気流入防止手段6を設けない場合であってもよい。この場合も返送する水と共に空気が返送用ケーシング管3内に供給されても、返送用ケーシング管3の上部に至った空気をごく一部の水と共に空気返送管路5を通して揚水用ケーシング管2内の上部に戻すことができるのは前述の説明の通りである。
【0043】
しかしながら、より好ましい実施形態としては前述の添付図面に示すように、揚水用ケーシング管2に空気流入防止手段6を設けて、揚水用ケーシング管2側における空気流入防止手段6による空気の流入防止と、空気返送管路5による空気の返送により、空気が返送用ケーシング管3から水と共に地盤1に返送されることを2重に防止するようにするのが好ましいものである。この場合は、より確実に水が返送される透水係数の高い地層の上部にエアーゾーンが形成されないようにできることになる。
【0044】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の発明にあっては、揚水用ケーシング管の内部を真空吸引することで揚水用ケーシング管内に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して地盤中に水を加圧して返送する一連の揚水返送路を形成し、この一連の揚水返送路を大気から遮断した密閉流路とし、返送用ケーシング管内の上部と揚水用ケーシング管内の上部とを空気返送管路により連通し、真空吸引により揚水用ケーシング管内に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して地盤中に返送するまでの間中水が大気に触れないようにすると共に返送用ケーシング管内の上部に溜まる空気を空気返送管路を経て揚水用ケーシング管内に返送するので、真空吸引により強制的に地下水を揚水用ケーシング管の内部に流入させる際、地盤中の空気が地下水と共に真空吸引により揚水用ケーシング管内に流入して、該空気が水に巻き込まれて密閉流路となった揚水返送路を経て返送用ケーシング管内に加圧して供給されるようなことが生じても、返送用ケーシング管内の上部に供給された空気はごく一部の水と共に空気返送管路を通して揚水用ケーシング管内の上部に流れ込むので、返送用ケーシング管の上部に空気が残らず、この結果、返送用ケーシング管から加圧されて地盤に返送されるのは水のみとなり、返送用ケーシング管から水を返送しようとする透水係数の高い地層の上に透水係数の低い粘土層などの地層があっても、透水係数の高い地層の上部に徐々にエアーゾーンが形成されるという恐れがなく、返送用ケーシング管から地盤への水の返送効率の低下を招くことがなく、安定して長時間揚水した水を再び地下水として地盤に返送できるものである。また、空気返送管路から揚水用ケーシング管内の上部に流れ込んだ空気は揚水用ケーシング管内に地下水を流入するために運転する真空吸引手段の吸引により排出されるものであり、揚水用ケーシング管内に地下水を真空吸引により強制的に流入させるための真空吸引手段が同時に返送用ケーシング管内の上部に空気が残留しないようにするための働きを兼用するものであって簡単に水と共に返送用ケーシング管に供給された空気の排出ができる。また、空気返送管路から返送用ケーシング管内に返送される水のごく一部が空気返送管路に流れ込むが、この水は地上にあふれ出るのではなく揚水用ケーシング管2内に流れ込んで揚水用ケーシング管内の下部に溜まるので、再び、揚水されて返送用ケーシング管内に返送されて地盤に返送されることになり、揚水した水を完全に地盤に地下水として返送することができ、水資源の有効保全が図れ、自然環境を保全できるものである。また、一連の揚水返送路を大気から遮断した密閉流路としてあることで、従来のように揚水した地下水を地上でいったん溜めておくための大気開放型の大型の水溜めタンクが必要でなく、地上に設置する装置が占めるスペースが狭くて良いものである。
【0045】
また、請求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明の効果に加えて、揚水用ケーシング管の下部に設けた地下水流入部から揚水用ケーシング管内に地下水を流入させるに当たって、地下水位の低下により地下水流入部から地下水と共に流入しようとする空気が揚水用ケーシング管内に流れ込むのを防止する空気流入防止手段を設け、空気流入防止手段により地盤中の空気が揚水用ケーシング管内部に流入するのを防止しながら地下水を揚水用ケーシング管内に流入させてあるので、揚水用ケーシング管側における空気流入防止手段による空気の流入防止と、空気返送管路による空気の返送により、空気が返送用ケーシング管から水と共に地盤に返送されることを2重に防止することができて、より確実に水が返送される透水係数の高い地層の上部にエアーゾーンが形成されないようにできるものである。
【0046】
また、請求項3記載の発明にあっては、地盤に埋設して内部に地下水を流入させるための揚水用ケーシング管と、地盤に埋設して地盤中に揚水した水を返送するための返送用ケーシング管と、揚水用ケーシング管の内部に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して地盤中に水を加圧し且つ大気と接触しないようにして返送するための一連の揚水返送路と、揚水用ケーシング管内を減圧して揚水用ケーシング管内に地下水を流入させるための真空吸引手段と、揚水返送路に設けられた揚水用ケーシング管の内部に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して加圧して地盤中に返送するための揚水・加圧返送手段と、上記真空吸引手段によって揚水用ケーシング管内を減圧することで返送用ケーシング管内の上部に溜まる空気を揚水用ケーシング管内に流すために返送用ケーシング管内の上部と揚水用ケーシング管内の上部とを連通した空気返送管路とを備えているので、簡単な構成により上記した請求項1で述べたような効果を奏することができる装置を提供できるものである。
【0047】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項3記載の発明の効果に加えて、揚水用ケーシング管の下部に地下水流入部を設けると共にこの地下水流入部に地下水位の低下により揚水用ケーシング管内に空気が流れ込むのを防止するための空気流入防止手段を設けてあるので、簡単な構成により上記した請求項2で述べたような効果を奏することができる装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の概略構成図である。
【図2】同上の地下水流入部の拡大断面図である。
【図3】同上の地下水返送部の拡大断面図である。
【図4】従来例の問題点を示す概略説明図である。
【符号の説明】
1 地盤
2 揚水用ケーシング管
3 返送用ケーシング管
4 揚水返送路
5 空気返送管路
6 空気流入防止手段
7 揚水・加圧返送手段
8 地下水流入部

Claims (4)

  1. 地盤に埋設した揚水用ケーシング管の内部に流入した地下水を揚水すると共に揚水した地下水を地盤に埋設した返送用ケーシング管を通じて再び地下に返送する方法であって、揚水用ケーシング管の内部を真空吸引することで揚水用ケーシング管内に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して地盤中に水を加圧して返送する一連の揚水返送路を形成し、この一連の揚水返送路を大気から遮断した密閉流路とし、返送用ケーシング管内の上部と揚水用ケーシング管内の上部とを空気返送管路により連通し、真空吸引により揚水用ケーシング管内に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して地盤中に返送するまでの間中水が大気に触れないようにすると共に返送用ケーシング管内の上部に溜まる空気を空気返送管路を経て揚水用ケーシング管内に返送することを特徴とする地下水を揚水して再び地下に返送する方法。
  2. 揚水用ケーシング管の下部に設けた地下水流入部から揚水用ケーシング管内に地下水を流入させるに当たって、地下水位の低下により地下水流入部から地下水と共に流入しようとする空気が揚水用ケーシング管内に流れ込むのを防止する空気流入防止手段を設け、空気流入防止手段により地盤中の空気が揚水用ケーシング管内部に流入するのを防止しながら地下水を揚水用ケーシング管内に流入させることを特徴とする請求項1記載の地下水を揚水して再び地下に返送する方法。
  3. 地盤に埋設して内部に地下水を流入させるための揚水用ケーシング管と、地盤に埋設して地盤中に揚水した水を返送するための返送用ケーシング管と、揚水用ケーシング管の内部に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して地盤中に水を加圧し且つ大気と接触しないようにして返送するための一連の揚水返送路と、揚水用ケーシング管内を減圧して揚水用ケーシング管内に地下水を流入させるための真空吸引手段と、揚水返送路に設けられた揚水用ケーシング管の内部に流入した地下水を揚水して返送用ケーシング管を介して加圧して地盤中に返送するための揚水・加圧返送手段と、上記真空吸引手段によって揚水用ケーシング管内を減圧することで返送用ケーシング管内の上部に溜まる空気を揚水用ケーシング管内に流すために返送用ケーシング管内の上部と揚水用ケーシング管内の上部とを連通した空気返送管路とを備えて成ることを特徴とする地下水を揚水して再び地下に返送する装置。
  4. 揚水用ケーシング管の下部に地下水流入部を設けると共にこの地下水流入部に地下水位の低下により揚水用ケーシング管内に空気が流れ込むのを防止するための空気流入防止手段を設けて成ることを特徴とする請求項3記載の地下水を揚水して再び地下に返送する装置。
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