JPH0790289A - 流体継手用流体組成物 - Google Patents

流体継手用流体組成物

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JPH0790289A
JPH0790289A JP19351094A JP19351094A JPH0790289A JP H0790289 A JPH0790289 A JP H0790289A JP 19351094 A JP19351094 A JP 19351094A JP 19351094 A JP19351094 A JP 19351094A JP H0790289 A JPH0790289 A JP H0790289A
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fluid
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JP19351094A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Kato
智浩 加藤
Hitoshi Ooenoki
等 大榎
Taisei Ueda
大成 上田
Mikiro Arai
幹郎 新井
Toshiaki Kuribayashi
利明 栗林
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリオルガノシロキサン基油のゲル化防止性
能に優れ、粘度変化及びトルク変化が少なく、安定で極
めて耐久性の高い流体継手用流体組成物、特にビスカス
カップリング用の粘性流体として好適な流体組成物を提
供すること。 【構成】 25℃における粘度が3,000〜500,
000mm2/sのポリオルガノシロキサン基油に、組
成物全量基準で、特定の構造を有する五員複素環化合物
(チアジアゾール誘導体及び/またはチアゾール誘導
体)を0.01〜3.0重量%の割合で配合してなる流
体継手用流体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体継手において動力
伝達のために使用される流体組成物に関し、さらに詳し
くは、粘度安定性及びトルク安定性に優れた流体継手用
の流体組成物に関する。本発明の流体組成物は、特にビ
スカスカップリング用の粘性流体として好適である。
【0002】
【従来の技術】機械的動力を流体動力に変換し、これを
さらに機械的動力に戻して動力の伝達を行う装置を流体
伝動装置という。流体継手(fluid coupli
ng)は、流体伝動装置の一種である。流体継手には、
各種の構造と作用を有するものがあるが、自動車の差動
制限装置、四輪駆動車の差動歯車あるいは自動車用内燃
機関の冷却ファンの伝動装置などに、ビスカスカップリ
ング(viscouscoupling:粘性継手)が
使用されている。ビスカスカップリングは、入出力軸に
それぞれ結合された円盤(プレート)または円筒を、隙
間が十分に小さくなるように配置し、隙間内の流体の粘
性に基づく剪断力によって動力を伝達する装置である。
【0003】ビスカスカップリングは、滑らかなすべり
を許す一種の液体クラッチである。その具体的な構造と
しては、駆動軸(入力軸)側に移動可能なように配列さ
れた複数枚のインナープレートと、被駆動軸(出力軸)
側に固定された複数枚のアウタープレートとが交互に組
み合わされ、この交互に組み合わされた各プレート間
が、セパレートリングなどのスぺーサーによって、一定
間隔を保つようにされ、そして、これらのプレートがハ
ウジング内に収容され、その中にトルク伝達用の粘性流
体を充填して構成したものが代表的なものである。粘性
流体は、多数のプレート間に充填されている。ビスカス
カップリングは、駆動軸側と被駆動軸側とに回転速度差
が生じると、プレート内に粘性トルクが発生し、回転ト
ルク差に比例したトルクが被駆動軸側に伝達される。
【0004】粘性流体としては、一般に高粘度のシリコ
ーンオイルが使用されている。シリコーンオイルとし
て、具体的には、ジメチルポリシロキサン(即ち、ジメ
チルシリコーンオイル)やメチルフェニルポリシロキサ
ン(即ち、メチルフェニルシリコーンオイル)などのポ
リオルガノシロキサンが使用されている。これらのポリ
オルガノシロキサンは、他の基油と比較して耐熱性及び
耐酸化性が良好であると共に、温度−粘度特性も広い範
囲にわたって良好で、高い粘度指数(VI)を有する。
【0005】しかしながら、ビスカスカップリングの使
用条件によっては、油温が100〜180℃程度にまで
上昇し、例えば、ハンプ−スタックの繰り返しのような
過酷な条件下では、200℃を越えるような高温になる
ため、ポリオルガノシロキサンの安定性が低下して、プ
レートの異常摩耗やポリオルガノシロキサンのゲル化が
起こる。ポリオルガノシロキサンのゲル化は、ポリマー
の重合反応が起こって増粘すると考えられている。した
がって、ゲル化にともない粘度安定性も損なわれる。
【0006】このように、ポリオルガノシロキサンは、
高温下における安定性が低く、過酷な使用条件下で長期
にわたって安定的にトルク伝達性能を維持することが困
難である。従来、これらの対策として、酸化防止剤や極
圧剤などの各種添加剤を配合することが提案されてい
る。
【0007】例えば、特開昭64−65195号には、
ポリオルガノシロキサンに特定のイオウ系化合物やジア
ルキルジチオカルバミン酸金属塩を配合したビスカスカ
ップリング用流体組成物が提案されている。特開平2−
91196号には、ポリオルガノシロキサンに特定のり
ん系化合物を配合したビスカスカップリング用流体組成
物が提案されている。特開平3−269093号には、
ポリオルガノシロキサンに金属不活性化剤を0.01〜
1.0重量%の割合で配合したビスカスカップリング用
流体組成物が開示されている。特開平4−50296号
には、ポリオルガノシロキサンに、金属不活性化剤及び
/または腐食防止剤を添加することが提案されている。
しかし、これら従来の流体組成物は、ゲル化防止性能、
粘度安定性、及びトルク安定性に関して、いまだ十分に
満足できるものではなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
オルガノシロキサン基油のゲル化防止性能に優れ、粘度
変化及びトルク変化が少なく、安定で極めて耐久性の高
い流体継手用流体組成物を提供することにある。本発明
のより具体的な目的は、粘度安定性及びトルク安定性に
優れ、特にビスカスカップリング用の粘性流体として好
適な流体継手用流体組成物を提供することにある。
【0009】本発明者らは、従来技術の有する問題点を
克服するために鋭意研究した結果、特定の構造を有する
五員複素環化合物、具体的には、チアジアゾール誘導体
及び/またはチアゾール誘導体をポリオルガノシロキサ
ン基油に含有させると、高温条件下でもゲル防止性能に
優れ、粘度変化及びトルク変化が小さい流体組成物の得
られることを見いだした。
【0010】また、これらの五員複素環化合物と各種添
加剤を組み合わせることにより、酸化安定性、粘度安定
性、トルク安定性、あるいはゴム適合性などがさらに改
善された流体組成物の得られることを見いだした。した
がって、本発明の流体組成物をビスカスカップリング等
の粘性流体として使用すると、過酷な条件下でも優れた
性能を示すと共に、ビスカスカップリング自体の長期耐
久性を達成することができる。本発明は、これらの知見
に基づいて完成するに至ったものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、25℃
における粘度が3,000〜500,000mm2/s
のポリオルガノシロキサン基油に、組成物全量基準で、
一般式(I)〜(V)で表される化合物からなる群より
選ばれる少なくとも一種の五員複素環化合物を0.01
〜3.0重量%の割合で配合してなる流体継手用流体組
成物が提供される。
【0012】
【化6】
【0013】
【化7】
【0014】
【化8】
【0015】
【化9】
【0016】
【化10】 各式中、R1〜R5は、それぞれ独立に、炭素原子、水素
原子、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子から選ばれる
少なくとも1つから構成された飽和もしくは不飽和の一
価の基または原子である。ただし、各式中、R1〜R2
少なくとも1つ、及びR3〜R5の少なくとも1つは、式
−Sx−R6(R6は、炭素原子、水素原子、酸素原子、
窒素原子、及び硫黄原子から選ばれる少なくとも1つか
ら構成された飽和もしくは不飽和の一価の基または原子
であり、xは、1以上の数である。)で表される一価の
基である。
【0017】また、本発明によれば、以下の実施態様が
提供される。 1. 一般式(I)〜(III)で表される五員複素環
化合物が、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジ
アゾール、2−メルカプト−5−メチルメルカプト−
1,3,4−チアジアゾール、ジ(5−メルカプト−
1,3,4−チアジアゾール−2−イル)ジスルフィ
ド、2,5−ビス(n−オクチルジチオ)−1,3,4
−チアジアゾール、2−アミノ−5−メルカプト−1,
3,4−チアジアゾール、及びこれらの化合物の誘導体
から選ばれるチアジアゾール誘導体である前記流体継手
用流体組成物。
【0018】2. 一般式(IV)及び(V)で表され
る五員複素環化合物が、2−メルカプト−4−メチル−
5−(2′−ヒドロキシエチル)チアゾール、2−メル
カプトベンゾチアゾール、及びこれらの誘導体から選ば
れるチアゾール誘導体である前記流体継手用流体組成
物。 3. ポリオルガノシロキサンが、ジメチルシリコーン
オイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイ
ドロゲンシリコーンオイル、またはフロロシリルシリコ
ーンオイルである前記流体継手用流体組成物。 4. ビスカスカップリング用流体組成物である前記流
体継手用流体組成物。 5. 酸化防止剤及び摩耗防止剤の少なくとも1種が追
加的に添加されている前記流体継手用流体組成物。
【0019】6. 酸化防止剤を組成物全量基準で0.
01〜2.0重量%の割合で配合してなる第5項記載の
流体継手用流体組成物。 7. 酸化防止剤が、アミン系化合物である第5項記載
の流体継手用流体組成物。 8. 摩耗防止剤を組成物全量基準で0.01〜5.0
重量%の割合で配合してなる第5項記載の流体継手用流
体組成物。 9. 摩耗防止剤が、チオりん酸エステル系化合物、ビ
スりん酸エステル系化合物、ビスチオりん酸エステル系
化合物、ビスジチオりん酸エステル系化合物、りん系化
合物、またはカルバメート系化合物である第5項記載の
流体継手用流体組成物。
【0020】10. 摩耗防止剤が、後記一般式(I
X)で表される化合物である第5項記載の流体継手用流
体組成物。 11. 一般式(IX)で表される化合物が、チオリン
酸エステル系化合物である第10項記載の流体継手用流
体組成物。 12. りん系化合物が、後記一般式(X)〜(XII
I)で表される化合物である第9項記載の流体継手用流
体組成物。 13. りん系化合物が、トリアリールホスフェートま
たはトリアリールホスホロチオネートである第12項記
載の流体継手用流体組成物。 14. カルバメート系化合物が、後記一般式(XI
V)で表されるジチオカルバメート系化合物である第9
項記載の流体継手用流体組成物。
【0021】15. 酸化防止剤としてアミン系化合物
0.01〜2.0重量%と、摩耗防止剤としてチオリン
酸エステル系化合物0.01〜5.0重量%とを含有す
る第5項記載の流体継手用流体組成物。 16. 酸化防止剤としてアミン系化合物0.01〜
2.0重量%と、摩耗防止剤としてトリアリールホスホ
ロチオネート0.01〜5.0重量%とを含有する第5
項記載の流体継手用流体組成物。 17. 酸化防止剤としてアミン系化合物0.01〜
2.0重量%と、摩耗防止剤としてジチオカルバメート
系化合物0.01〜5.0重量%とを含有する第5項記
載の流体継手用流体組成物。
【0022】以下、本発明について詳述する。基 油 本発明で使用する基油は、25℃で測定した粘度が3,
000〜500,000mm2/s(cSt)のポリオ
ルガノシロキサン(即ち、シリコーンオイル)である。
粘度は、好ましくは5,000〜500,000mm2
/sである。このようなポリオルガノシロキサンとして
は、下記の一般式で表されるポリマーが代表的なもので
ある。
【0023】
【化11】 上記一般式中、各R1〜R8は、互いに同じでも異なって
いてもよく、炭素原子数1〜18個の炭化水素基であ
る。この炭化水素基は、所望によりハロゲン原子で置換
されたものであってもよい。nは、1〜3000、好ま
しくは400〜1500の整数である。
【0024】R1〜R8の具体例としては、例えば、メチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチ
ル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オク
チル基、デシル基、及びオクタデシル基のようなアルキ
ル基;フェニル基、ナフチル基のようなアリール基;ベ
ンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル
基のようなアラルキル基;o−,m−,p−ジフェニル
基のようなアルアリール基;o−,m−,p−クロルフ
ェニル基、o−,m−,p−ブロムフェニル基、3,
3,3−トリフルオルプロピル基、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオル−2−プロピル基、ヘプタフル
オルイソプロピル基、及びヘプタフルオロ−n−プロピ
ル基のようなハロゲン化炭化水素基である。
【0025】特に、R1〜R8としては、脂肪族不飽和基
を除く1〜8個の炭素原子を有するフッ素化炭化水素
基、メチル基、及びフェニル基が好ましい。また、メチ
ルポリシロキサンとフェニルポリシロキサンの混合物を
使用してもよい。本発明で使用する基油として好ましい
ポリオルガノシロキサンとしては、例えば、ジメチルシ
リコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メ
チルハイドロゲンシリコーンオイル、フロロシリコーン
オイルなどが挙げられる。基油の粘度が3,000mm
2/s未満であると、ビスカスカップリング用流体とし
て用いた場合、充分なトルクを得ることができない。逆
に、基油の粘度が過度に高いと、使用中にトルクが急上
昇することがある。
【0026】五員複素環化合物 本発明では、ポリオルガノシロキサン基油に、組成物全
量基準で、前記一般式(I)〜(V)で表される化合物
からなる群より選ばれる少なくとも一種の五員複素環化
合物を0.01〜3.0重量%の割合で配合する。前記
一般式(I)〜(III)で表される化合物は、チアジ
アゾール誘導体である。チアジアゾール誘導体は、一般
式(I)〜(III)中、R1及びR2が、それぞれ独立
に、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、及び硫
黄原子から選ばれる少なくとも1つから構成された飽和
もしくは不飽和の一価の基または原子である化合物であ
る。
【0027】ただし、一般式(I)〜(III)中、R
1及びR2の少なくとも一つは、式−Sx−R6(R6は、
炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原
子から選ばれる少なくとも1つから構成された飽和もし
くは不飽和の一価の基または原子である。xは、1以上
の数である。)で表される一価の基である。xは、好ま
しくは1〜3である。R6としては、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、オクチル基などのアルキル
基;2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基な
どの置換アルキル基;ビニル基、プロペニル基などのア
ルケニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフ
チル基などのアリール基;ベンジル基、フェネチル基な
どのアラルキル基などを挙げることができ、さらに、こ
れらの基は、カルボキシル基、エステル、アルコール、
アミノ基などを含むことができる。
【0028】R1及びR2としては、前記の−Sx−R6
外に、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、オク
チル基などのアルキル基;2−フェニルエチル基、2−
フェニルプロピル基などの置換アルキル基;ビニル基、
プロペニル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基、プロペニル基などのアリール基;ベン
ジル基、フェネチル基などのアラルキル基などを挙げる
ことができ、さらに、これらの基は、カルボキシル基,
エステル、アルコール、アミノ基などを含むことができ
る。
【0029】一般式(I)〜(III)で表されるチア
ジアゾール誘導体の具体例としては、2,5−ジメルカ
プト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプト−
5−メチルメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、
ジ(5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール−2
−イル)ジスルフィド、2,5−ビス(n−オクチルジ
チオ)−1,3,4−チアジアゾール、2−アミノ−5
−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール、これらの
化合物の誘導体(例えば、メルカプト基をアルキル化し
たアルキル誘導体)、及びこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。これら中でも、2,5−ジオクチルメルカ
プト−1,3,4−チアジアゾールなどの2,5−ジメ
ルカプト−1,3,5−チアジアゾール誘導体が、入手
が容易で作用効果も優れているため、特に好ましい。
【0030】一方、前記一般式(IV)及び(V)で表
される化合物は、チアゾール誘導体である。チアゾール
誘導体は、一般式(IV)及び(V)中、R3〜R5が、
それぞれ独立に、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素
原子、及び硫黄原子から選ばれる少なくとも1つから構
成された飽和もしくは不飽和の一価の基または原子であ
る化合物である。
【0031】ただし、一般式(IV)及び(V)中、R
3〜R5の少なくとも一つは、式−Sx−R6(R6は、炭
素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子
から選ばれる少なくとも1つから構成された飽和もしく
は不飽和の一価の基または原子である。xは、1以上の
数である。)で表される一価の基である。xは、好まし
くは1〜3である。R6としては、例えば、メチル基、
エチル基、プロピル基、オクチル基などのアルキル基;
2−フェニルエチル基、2−フェニルプロピル基などの
置換アルキル基;ビニル基、プロペニル基などのアルケ
ニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル
基などのアリール基;ベンジル基、フェネチル基などの
アラルキル基などを挙げることができ、さらに、これら
の基は、カルボキシル基、エステル、アルコール、アミ
ノ基などを含むことができる。
【0032】R3〜R5としては、前記の−Sx−R6以外
に、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、オクチ
ル基などのアルキル基;2−フェニルエチル基、2−フ
ェニルプロピル基などの置換アルキル基;ビニル基、プ
ロペニル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル
基、キシリル基、プロペニル基などのアリール基;ベン
ジル基、フェネチル基などのアラルキル基などを挙げる
ことができ、さらに、これらの基は、カルボキシル基,
エステル、アルコール、アミノ基などを含むことができ
る。
【0033】一般式(IV)及び(V)で表されるチア
ゾール誘導体の具体例としては、2−メルカプト−4−
メチル−5−(2′−ヒドロキシエチル)チアゾール、
2−メルカプトベンゾチアゾール、及びこれらの誘導体
(例えば、メルカプト基をアルキル化したアルキル誘導
体)が挙げられる。ポリオルガノシロキサン基油に、上
記特定の五員複素環化合物を配合することにより、高温
条件下であっても、ポリオルガノシロキサンのゲル化を
抑制し、粘度変化やトルク変化が小さい流体組成物を得
ることができる。
【0034】五員複素環化合物は、組成物全量基準で、
0.01〜3.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重
量%の割合で使用する。この配合割合が0.01重量%
未満であると、充分な粘度安定性及びトルク安定性を得
ることができない。この配合割合が3.0重量%を越え
ると、粘度変化及びトルク変化に対する安定化効果が飽
和し、しかも基油に対する溶解性の低下や場合によって
はシール部などに使用されているゴムに対する適合性に
問題を生じる。
【0035】その他の添加剤 本発明の流体組成物には、必須成分の前記五員複素環化
合物以外に、酸化防止剤、摩耗防止剤、腐食防止剤、金
属不活性化剤などの各種添加剤を配合することができ
る。これらの各種添加剤の中には、上記五員複素環化合
物と併用すると、流体組成物の粘度安定性、トルク安定
性、基油のゲル化防止性、耐熱安定性等の改善に関し、
顕著な相乗効果を発揮するものがある。このような各種
添加剤として、以下のような化合物が例示される。
【0036】1.腐食防止剤として、例えば、イソステ
アレート、n−オクタデシルアンモニウムステアレー
ト、デュオミンT・ジオレート、ナフテン酸鉛、ソルビ
タンオレート、ペンタエリスリトール・オレート、オレ
イルザルコシン、アルキルこはく酸、アルケニルこはく
酸、及びこれらの誘導体などを添加することができる。
これらの腐食防止剤の添加量は、組成物全量基準で、通
常、0.01〜1.0重量%、好ましくは0.01〜
0.5重量%である。この添加量が0.01重量%未満
であると添加効果が小さく、逆に、1.0重量%を越え
ると沈殿の発生量が多くなる。
【0037】2.摩耗防止剤として、下記の一般式(V
I)〜(IX)で表されるビスりん酸エステル系化合
物、ビスチオりん酸エステル系化合物、またはビスジチ
オりん酸エステル系化合物を配合することができる。一般式(VI)で表される化合物
【0038】
【化12】 一般式(VI)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素
原子または炭素原子数1〜20の一価の炭化水素基であ
る。該炭化水素基としては、直鎖状または分岐状のアル
キル基、アリール基、アラルキル基、またはアルアリー
ル基が挙げられ、また、ハロゲン化炭化水素基も含まれ
る。R5〜R7は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6の
二価の炭化水素基であり、具体的には、アルキレン基、
アリーレン基、ハロゲン化炭化水素基などが挙げられ
る。X1〜X4及びY1〜Y4は、それぞれ独立に、酸素原
子または硫黄原子である。ただし、R1〜R4は、Y1
4を介することなく、直接、りん原子に結合していて
もよい。nは、0〜2の整数である。ただし、nが0の
場合、X2及びX3は、共に硫黄原子を表す。
【0039】アルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、ネオペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシ
ル基、オクタデシル基などが挙げられる。アリール基と
しては、フェニル基、ナフチル基などが挙げられる。ア
ラルキル基としては、ベンジル基、1−フェニルエチル
基、2−フェニルエチル基などが挙げられる。アルアリ
ール基としては、o−,m−,p−ジフェニル基などが
挙げられる。ハロゲン化炭化水素基としては、o−,m
−,p−クロルフェニル基、o−,m−,p−ブロムフ
ェニル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、1,
1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−プロピル基など
が挙げられる。二価のアルキレン基としては、メチレン
基が好ましい。(なお、これらの基の上記具体例は、以
下の各種添加剤化合物においても同様に例示される。)
【0040】一般式(VI)で表される化合物中、特
に、R1〜R4が炭素原子数1〜10の炭化水素基である
ものが、金属表面への吸着性、ポリオルガノシロキサン
基油に対する溶解性の観点から好ましい。また、耐熱性
の観点からは、R1〜R4がフェニル基、またはアルキル
化フェニル基である化合物が好ましい。ビスりん酸エス
テルは、一般式(VI)において、X1〜X4の全てが酸
素原子の場合である。ビスチオりん酸エステルは、一般
式(VI)において、X1〜X4のうち1〜3個が酸素原
子で、残りが硫黄原子の場合である。ビスジチオりん酸
エステルは、一般式(VI)において、X1〜X4の全て
が硫黄原子の場合である。一般式(VII)で表される化合物
【0041】
【化13】 一般式(VII)中、R1〜R7、X1〜X4、Y1〜Y4
及びnは、いずれも一般式(VI)におけるのと同じで
ある。一般式(VIII)で表される化合物
【0042】
【化14】 一般式(VIII)中、R1〜R4は、それぞれ独立に、
水素原子または炭素原子数1〜20の一価の炭化水素基
である。該炭化水素基としては、直鎖状または分岐状の
アルキル基、アリール基、アラルキル基、またはアルア
リール基が挙げられ、また、ハロゲン化炭化水素基も含
まれる。R5及びR6は、それぞれ独立に、炭素原子数1
〜6の二価の炭化水素基であり、具体的には、アルキレ
ン基、アリーレン基、ハロゲン化炭化水素基などが挙げ
られる。X1〜X4及びY1〜Y4は、それぞれ独立に、酸
素原子または硫黄原子である。ただし、R1〜R4は、Y
1〜Y4を介することなく、直接、りん原子に結合してい
てもよい。nは、0〜2の整数である。R1〜R4が炭素
原子数1〜10の炭化水素基であるものが、金属表面へ
の吸着性、ポリオルガノシロキサン基油に対する溶解性
の観点から好ましい。耐熱性の観点からは、R1〜R4
フェニル基、またはアルキル化フェニル基である化合物
が好ましい。一般式(IX)で表される化合物
【0043】
【化15】 一般式(IX)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水
素原子または炭素原子数1〜20の一価の炭化水素基で
ある。該炭化水素基としては、直鎖状または分岐状のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、またはアルアリ
ール基が挙げられ、また、ハロゲン化炭化水素基も含ま
れる。R3は、炭素原子数1〜20の少なくとも1つの
エステル結合を有する炭化水素基である。X1〜X2及び
1〜Y2は、それぞれ独立に酸素原子または硫黄原子で
ある。耐熱性の観点から、R1及びR2がフェニル基、ま
たはアルキル化フェニル基である化合物が好ましい。
【0044】一般式(VI)〜(IX)で表される化合
物の添加量は、組成物全量基準で、通常、0.01〜
5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%であ
る。一般式(VI)〜(IX)で表される化合物を併用
すると、ポリオルガノシロキサン基油の粘度安定性及び
トルク安定性をより一層高めることができる。これらの
化合物の中でも、一般式(IX)で表される化合物、そ
の中でも特にチオリン酸エステル系化合物が好ましい。
【0045】3.りん系摩耗防止剤として、一般式
(X)〜(XIII)で表される化合物を配合すること
ができる。一般式(X)で表される化合物
【0046】
【化16】 一般式(X)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、水素原
子及び炭素原子数1〜20の炭化水素基から選ばれる。
ただし、これらの中の少なくとも一つは、炭化水素基で
あり、全部が水素原子である場合は除外される。炭化水
素基は、直鎖または分岐状のアルキル基、アリール基、
アラルキル基、アルアリール基であることが好ましく、
これらのハロゲン化物も包含する。X及びY1〜Y3は、
それぞれ独立に、酸素原子または硫黄原子である。a
は、0または1である。一般式(X)で表される化合物
としては、下記の一般式(1)〜(6)の化合物を挙げ
ることができる。
【0047】
【化17】
【0048】
【化18】
【0049】
【化19】
【0050】
【化20】
【0051】
【化21】
【0052】
【化22】
【0053】一般式(1)で表される化合物としては、
トリアリールホスフェート類などがあり、具体例とし
て、ベンジルジフェニルホスフェート、アリルジフェニ
ルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェート、エチルジフェニルホスフェート、ト
リブチルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェー
ト、ジクレジルフェニルホスフェート、エチルフェニル
ジフェニルホスフェート、ジエチルフェニルフェニルホ
スフェート、プロピルフェニルジフェニルホスフェー
ト、ジプロピルフェニルフェニルホスフェート、トリエ
チルフェニルホスフェート、トリプロピルフェニルホス
フェート、ブチルフェニルジフェニルホスフェート、ジ
ブチルフェニルフェニルホスフェート、トリブチルフェ
ニルホスフェート、プロピルフェニルフェニルホスフェ
ート混合物、ブチルフェニルフェニルホスフェート混合
物等のりん酸エステル;ラウリルアシッドホスフェー
ト、ステアリルアシッドホスフェート、ジ−2−エチル
ヘキシルホスフェート等の酸性りん酸エステルが挙げら
れる。
【0054】一般式(2)で表される化合物としては、
前記一般式(1)で表される化合物の具体例において、
ホスフェートがチオホスフェートに置き換わった化合物
を挙げることができる。一般式(3)で表される化合物
としては、トリアリールホスホロチオネート類やアルキ
ルジアリールホスホロチオネート類などがあり、具体例
として、トリフェニルホスホロチオネートが挙げられ
る。一般式(4)で表される化合物としては、前記一般
式(3)で表される化合物の具体例において、ホスホロ
チオネートがチオホスホロチオネートに置き換わった化
合物を挙げることができる。
【0055】一般式(5)で表される化合物としては、
例えば、トリイソプロピルホスファイト、トリフェニル
ホスファイト、トリクレジスホスファイト、トリス(ノ
ニルフェニル)ホスファイト、トリイソオクチルホスフ
ァイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フェニル
ジイソデシルホスファイト、トリイソデシルホスファイ
ト、トリステアリルホスファイト、トリオレイルホスフ
ァイト等の亜リン酸エステル;ジイソプロピルハイドロ
ゲンホスファイト、ジ−2−エチルヘキシルハイドロゲ
ンホスファイト、ジラウリルハイドロゲンホスファイ
ト、ジオレイルハイドロゲンホスファイト等の酸性亜リ
ン酸エステルを挙げることができる。一般式(6)で表
される化合物としては、例えば、チオラウリルチオホス
ファイトなど、前記一般式(5)で表される化合物にお
いて、ホスファイトがチオホスファイトに置き換わった
化合物を挙げることができる。
【0056】これらのりん系化合物は、一般に摩耗防止
剤として作用するものであるが、チアジアゾール誘導体
やチアゾール誘導体などの五員複素環化合物と併用する
と、ポリオルガノシロキサン基油の粘度安定性、トルク
安定性、及びゲル化防止の作用効果を一層高める働きを
する。これらのりん系化合物の中でも、特に、トリアリ
ールホスフェート及びトリアリールホスホロチオネート
の構造を有する化合物が、熱安定化効果の点で特に好ま
しい。一般式(XI)で表される化合物
【0057】
【化23】 一般式(XI)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、水素
原子及び炭素原子数1〜20の炭化水素基から選ばれ
る。ただし、これらの中の少なくとも一つは、炭化水素
基であり、全部が水素原子である場合は除外される。炭
化水素基は、直鎖または分岐状のアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルアリール基であることが好まし
く、これらのハロゲン化物も包含する。X及びY1及び
2は、それぞれ独立に、酸素原子または硫黄原子であ
る。aは、0または1である。一般式(XI)で表され
る化合物としては、下記の一般式(7)〜(12)の化
合物を挙げることができる。
【0058】
【化24】
【0059】
【化25】
【0060】
【化26】
【0061】
【化27】
【0062】
【化28】
【0063】
【化29】 これらのりん系化合物の具体例としては、例えば、一般
式(7)で表されるジ−n−ブチルヘキシルホスフォネ
ートを挙げることができる。一般式(XII)で表される化合物
【0064】
【化30】 一般式(XII)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、水
素原子及び炭素原子数1〜20の炭化水素基から選ばれ
る。ただし、これらの中の少なくとも一つは、炭化水素
基であり、全部が水素原子である場合は除外される。炭
化水素基は、直鎖または分岐状のアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルアリール基であることが好まし
く、これらのハロゲン化物も包含する。X及びYは、そ
れぞれ独立に、酸素原子または硫黄原子である。aは、
0または1である。一般式(XII)で表される化合物
としては、下記の一般式(13)〜(18)の化合物を
挙げることができる。
【0065】
【化31】
【0066】
【化32】
【0067】
【化33】
【0068】
【化34】
【0069】
【化35】
【0070】
【化36】 これらのりん系化合物の具体例としては、例えば、一般
式(13)で表されるn−ブチル−n−ジオクチルホス
フィネートを挙げることができる。一般式(XIII)で表される化合物
【0071】
【化37】 一般式(XIII)中、R1〜R3は、それぞれ独立に、
水素原子及び炭素原子数1〜20の炭化水素基から選ば
れる。ただし、これらの中の少なくとも一つは、炭化水
素基であり、全部が水素原子である場合は除外される。
炭化水素基は、直鎖または分岐状のアルキル基、アリー
ル基、アラルキル基、アルアリール基であることが好ま
しく、これらのハロゲン化物も包含する。Xは、酸素原
子または硫黄原子である。aは、0または1である。一
般式(XIII)で表される化合物としては、下記の一
般式(19)〜(21)の化合物を挙げることができ
る。
【0072】
【化38】
【0073】
【化39】
【0074】
【化40】 これらのりん系化合物の配合割合は、全組成物重量基準
で、通常、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.1
〜3.0重量%、より好ましくは0.1〜1.0重量%
である。
【0075】4.その他のりん系化合物として、下記の
一般式(22)〜(27)で表される化合物を摩耗防止
剤として添加することができる。
【0076】
【化41】
【0077】
【化42】
【0078】
【化43】
【0079】
【化44】
【0080】
【化45】
【0081】
【化46】 これらの式中、Rは、それぞれ独立に、水素原子及び炭
素原子数1〜20の炭化水素基から選ばれる。炭化水素
基は、直鎖または分岐状のアルキル基、アリール基、ア
ラルキル基、アルアリール基であることが好ましく、こ
れらのハロゲン化物も包含する。
【0082】これらの化合物の具体例としては、例え
ば、一般式(22)で表されるヘキサメチルホスホリッ
クトリアミド、及び一般式(23)で表されるジブチル
ホスホロアミデート等を挙げることができる。これらの
化合物の配合割合は、全組成物重量基準で、通常、0.
01〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.0重量
%、より好ましくは0.1〜1.0重量%である。
【0083】5.硫黄系摩耗防止剤として、例えば、ジ
フェニルスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジ−n
−ブチルスルフィド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ
−t−ドデシルジスルフィド、ジ−t−ドデシルトリス
ルフィド等のスルフィド類;スルファライズドスパーム
オイル、スルファライズドジペンテン等の硫化油脂類;
キサンチックジサルファイド等のチオカーボネート類;
一級アルキルチオりん酸亜鉛、二級アルキルチオ硫酸亜
鉛、アルキル−アリールチオりん酸亜鉛、アリルチオり
ん酸亜鉛等のチオ燐酸亜鉛等を添加することができる。
これらの化合物の配合割合は、全組成物重量基準で、通
常、0.01〜5.0重量%、好ましくは0.1〜3.
0重量%である。
【0084】6.摩耗防止剤として、下記の一般式(X
IV)及び(XV)で表されるカルバメート系化合物を
添加することができる。一般式(XIV)で表される化合物
【0085】
【化47】 一般式(XIV)中、R1、R2、R4及びR5は、それぞ
れ独立に、水素原子及び炭素原子数1〜20の炭化水素
基から選ばれる。炭化水素基は、直鎖または分岐状のア
ルキル基、アリール基、アラルキル基、アルアリール基
であることが好ましく、これらのハロゲン化物も包含す
る。R3は、炭素原子数が1〜6の二価の炭化水素基
(例えば、アルキレン基やフェニレン基)または金属原
子である。一般式(XV)で表される化合物
【0086】
【化48】 一般式(XV)中、R1、R2、R4及びR5は、それぞれ
独立に、水素原子及び炭素原子数1〜20の炭化水素基
から選ばれる。炭化水素基は、直鎖または分岐状のアル
キル基、アリール基、アラルキル基、アルアリール基で
あることが好ましく、これらのハロゲン化物も包含す
る。R3は、炭素原子数が1〜6の二価の炭化水素基
(例えば、アルキレン基やフェニレン基)または金属原
子である。
【0087】一般式(XIV)及び(XV)において、
炭化水素基としては、炭素原子数1〜8のアルキル基が
好ましく、炭素原子数3または4のアルキル基が特に好
ましい。また、二価の炭化水素基としては、直鎖状また
は分岐状のアルキル基、アリール基、ハロゲン化炭化水
素などが挙げられるが、これらの中でもアルキル基が好
ましく、メチレン基が特に好ましい。金属原子として
は、亜鉛が好ましい。なお、R3は、金属原子よりも二
価の炭化水素基の方がより効果的である。
【0088】これらのカルバメート系化合物を併用する
と、流体組成物の粘度安定性及びトルク安定性がより一
層向上するが、その中でも、例えば、メチレンビス(ジ
ブチルジチオカルバメート)など、一般式(XIV)で
表される化合物が特に好ましい。これらの化合物の配合
割合は、全組成物重量基準で、通常、0.01〜5.0
重量%、好ましくは0.1〜3.0重量%である。
【0089】7.本発明の流体組成物は、高温下などの
過酷な条件下で使用しても安定性を保持するために、酸
化防止剤を配合することが好ましい。酸化防止剤として
は、例えば、ジオクチルジフェニルアミン、フェニル−
α−ナフチルアミン、アルキルジフェニルアミン、N−
ニトロソジフェニルアミン、フェノチアジン、N,N′
−ジナフチル−p−フェニレンジアミン、アクリジン、
N−メチルフェノチアジン、N−エチルフェノチアジ
ン、ジピリジルアミン、ジフェニルアミン、フェノール
アミン、2,6−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミノ
パラクレゾール等のアミン系化合物;2,6−ジ−t−
ブチルパラクレゾール、4,4′−メチレンビス(2,
6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブ
チルフェノール等のフェノール系化合物;鉄オクトエー
ト、フェロセン、鉄ナフトエート等の有機鉄塩;セリウ
ムナフトエート、セリウムトルエート等の有機セリウム
塩;ジルコニウムオクトエート等の有機ジルコニウム塩
等の有機金属化合物系化合物;及びこれらの2種以上の
混合物などが挙げられる。
【0090】酸化防止剤を併用すると、流体組成物の粘
度安定性及びトルク安定性がより一層向上する。酸化防
止剤の中でも、アミン系酸化防止剤が特に好ましい。酸
化防止剤は、組成物全重量基準で、通常、0.01〜
2.0重量%、好ましくは0.05〜1.0重量%の割
合で使用する。この配合割合が過小では、添加効果が小
さく、逆に、過大であると、経済的ではなく、物性が低
下するおそれもある。
【0091】上記の各種添加剤は、それぞれ単独で、あ
るいは2種以上を組み合わせてポリオルガノシロキサン
基油に添加することができ、それによって、前記五員複
素環化合物を単独で添加した場合と比較して、粘度安定
性及びトルク安定性を向上させることができる。これら
各種添加剤を併用すると、特に、高温での使用条件下で
流体組成物の粘度変化、トルク変化、及びポリオルガノ
シロキサン基油のゲル化防止がより一層改善される。
【0092】特に併用効果が大きい添加剤としては、
一般式(IX)で表される化合物、その中でも特にチオ
リン酸エステル系化合物、トリアリールホスフェート
またはトリアリールホスホロチオネートの構造を有する
化合物、一般式(XIV)で表されるジチオカルバメ
ート化合物、酸化防止剤、その中でも特にアミン系酸
化防止剤などである。
【0093】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明に
ついてより具体的に説明するが、本発明は、これらの実
施例のみに限定されるものではない。
【0094】[実施例1〜5、比較例1]ジメチルシリ
コーンオイル(25℃での粘度5,000mm2/s)
に、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル誘導体(R.T.Vanderbilt Compa
ny,Inc.製Cuvan826)を、表1に示す割
合で添加してビスカスカップリング用流体組成物を調製
した。実施例2〜4では、さらにジフェニルアミンを
1.0重量%の割合で添加した。実施例5では、さらに
トリフェニルホスホロチオネートを0.3重量%の割合
で添加した。比較のために、上記チアジアゾール誘導体
を添加せずに、ジフェニルアミンのみを添加した流体組
成物を調製した(比較例1)。得られた各流体組成物
を、合計100枚の円盤を有するビスカスカップリング
中に、25℃で、85容量%の充填率で充填した。ビス
カスカップリングを180℃の恒温浴中に保持し、回転
数差50rpmで、50時間運転した。運転時間経過
後、粘度変化とトルク変化を測定した結果を表1に示
す。
【0095】
【表1】 (*1)R.T.Vanderbilt Compan
y,Inc.製 Cuvan826 (*2)50時間の運転終了前にトルクが急上昇したた
め、評価を中止した。
【0096】表1から明らかなように、ジメチルシリコ
ーンオイルに、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール誘導体を少量添加すると、高温条件下での
粘度変化及びトルク変化が抑制されることが分かる(実
施例1〜5)。また、ジフェニルアミンやトリフェニル
ホスホロチオネートを併用すると、粘度安定性及びトル
ク安定性がさらに改善される(実施例2〜5)。
【0097】[実施例6〜10、比較例2〜5]ジメチ
ルシリコーンオイル(25℃での粘度8,000mm2
/s)に、ジフェニルアミンを0.1重量%添加し、さ
らに、2,5−ジメチルカプト−1,3,4−チアジア
ゾール誘導体(Cuvan826)を、表2に示す添加
割合で添加してビスカスカップリング用組成物を調製し
た(実施例6〜10)。実施例7〜10では、さらに表
2に示す各種添加剤を添加した。比較例2〜5では、表
2に示すように、ジメチルシリコーンオイルに、上記チ
アジアゾール誘導体を添加せずに、その他の各種添加剤
を添加した。得られた各流体組成物を、合計100枚の
円盤を有するビスカスカップリング中に、25℃で、8
5容量%の充填率で充填した。ビスカスカップリングを
130℃の恒温浴中に保持し、回転数差30rpmで、
500時間運転した。同様に、ビスカスカップリングを
150℃の恒温浴中に保持し、回転数差30rpmで、
500時間運転した。運転時間経過後、粘度変化とトル
ク変化を測定した結果を表2に示す。
【0098】
【表2】 (*1)R.T.Vanderbilt Compan
y,Inc.製 Cuvan826 (*2)Chiba−Geigy社製 Irgalub
e 63 (*3)500時間の運転終了前にトルクが急上昇した
ため、評価を中止した。
【0099】表2の結果から明らかなように、ジフェニ
ルアミン、トリフェニルホスホロチオネート、トリクレ
ジルホスフェート、メチレンビス(ジブチルジチオカル
バメート)、チオリン酸化合物などを併用すると、基油
の粘度安定性及びトルク安定性が顕著に向上することが
分かる(実施例6〜10)。特に、耐熱安定性の観点か
らは、トリフェニルホスホロチオネート及びメチレンビ
ス(ジブチルジチオカルバメート)の添加効果が顕著で
ある(実施例7及び9)。これに対して、チアジアゾー
ル誘導体を添加しない場合には、基油のゲル化が大幅に
進行して粘度が増加したり(比較例2〜4)、あるいは
粘度低下が進行して、トルク伝達能が低下する(比較例
5)。
【0100】[実施例11〜13、比較例6〜7]ジメ
チルシリコーンオイル(25℃での粘度100,000
mm2/s)に、ジフェニルアミンを0.5重量%添加
し、さらに、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チア
ジアゾール誘導体(Amoco Chemicals
Corporation製 AMC158)を表3に示
す割合で添加してビスカスカップリング用流体組成物を
調製した(実施例11〜13)。実施例12及び13で
は、さらに表3に示す各種添加剤を添加した。比較例6
及び7では、表3に示すように、ジメチルシリコーンオ
イルに上記チアジアゾール誘導体を添加せずに、その他
の各種添加剤を添加した。得られた各流体組成物を、合
計100枚の円盤を有するビスカスカップリング中に、
25℃で、85容量%の充填率で充填した。ビスカスカ
ップリングを150℃の恒温浴中に保持し、回転数差3
0rpmで、200時間運転した。運転時間経過後、粘
度変化とトルク変化を測定した結果を表3に示す。
【0101】
【表3】 (*1)Amoco Chemicals Corpo
ration製 AMC158 (*2)Chiba−Geigy社製Irgalube
63
【0102】表3の結果から明らかなように、特に、チ
アジアゾール誘導体、ジフェニルアミン、及びトリフェ
ニルホスホロチオネートまたはチオリン酸化合物の併用
系(実施例12〜13)が、耐熱安定性に優れ、高温条
件下での粘度変化及びトルク変化が顕著に改善されてい
ることが分かる。これに対して、チアジアゾール誘導体
を添加しない場合、トリフェニルホスホロチオネートを
添加すると、ゲル化による粘度増加が進行する(比較例
6)。また、チアジアゾール誘導体を添加しない場合、
チオリン酸化合物を添加すると、粘度低下が進行して、
トルク伝達能力が低下する(比較例7)。
【0103】[実施例14〜16、比較例8〜9]ジメ
チルシリコーンオイル(25℃での粘度300,000
mm2/s)に、ジフェニルアミンを0.5重量%添加
し、さらに、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チア
ジアゾール誘導体(Amoco Chemicals
Corporation製 AMC158)を表4に示
す割合で添加してビスカスカップリング用組成物を調製
した(実施例14〜16)。実施例15及び16では、
さらに表4に示す各種添加剤を添加した。比較例8及び
9では、表4に示すように、ジメチルシリコーンオイル
に上記チアジアゾール誘導体を添加せずに、その他の各
種添加剤を添加した。得られた各流体組成物を、合計1
00枚の円盤を有するビスカスカップリング中に、25
℃で、85容量%の充填率で充填した。ビスカスカップ
リングを150℃の恒温浴中に保持し、回転数差30r
pmで、300時間運転した。運転時間経過後、粘度変
化とトルク変化を測定した結果を表4に示す。
【0104】
【表4】 (*1)Amoco Chemicals Corpo
ration製 AMC158 (*2)Chiba−Geigy社製 Irgalub
e 63
【0105】表4の結果から明らかなように、特に、チ
アジアゾール誘導体、ジフェニルアミン、及びトリフェ
ニルホスホロチオネートまたはチオリン酸化合物の併用
系が、耐熱安定性に優れ、高温条件下での粘度変化及び
トルク変化が顕著に改善されていることが分かる(実施
例15〜16)。これに対して、チアジアゾール誘導体
を添加しない場合、トリフェニルホスホロチオネートを
添加すると、ゲル化による粘度増加が進行する(比較例
8)。また、チアジアゾール誘導体を添加しない場合、
チオリン酸化合物を添加すると、粘度低下が進行して、
トルク伝達能力が低下する(比較例9)。
【0106】[実施例17〜18、比較例10〜11]
ジメチルシリコーンオイル(25℃での粘度3,000
mm2/s)に、2,5−ジメルカプト−1,3,4−
チアジアゾール誘導体(R.T.Vanderbilt
Company,Inc.製Cuvan826)を、
表5に示す割合で添加してビスカスカップリング用流体
組成物を調製した(実施例17〜18)。実施例18で
は、さらにジフェニルアミンを1.0重量%の割合で添
加した。比較例10では、基油のみを用いた。比較例1
1では、ジメチルシリコーンオイル(25℃での粘度
1,000mm2/s)に、2,5−ジメルカプト−
1,3,4−チアジアゾール誘導体(Cuvan82
6)0.5重量%とジフェニルアミン1.0重量%を添
加して流体組成物を得た。得られた各流体組成物を、合
計100枚の円盤を有するビスカスカップリング中に、
25℃で、85容量%の充填率で充填した。ビスカスカ
ップリングを180℃の恒温浴中に保持し、回転数差5
0rpmで、50時間運転した。運転時間経過後、粘度
変化とトルク変化を測定した結果を表5に示す。
【0107】
【表5】 (*1)R.T.Vanderbilt Compan
y,Inc.製 Cuvan826 (*2)50時間の運転終了前にトルクが急上昇したた
め、評価を中止した。 (*3)50時間の運転後のトルクの絶対値が、実施例
17〜18の流体組成物のそれよりも40%以下であっ
たため、評価を中止した。
【0108】表5の結果から明らかなように、本発明の
流体組成物は、良好な粘度安定性及びトルク安定性を示
すことが分かる(実施例17〜18)。これに対して、
チアジアゾール誘導体を添加しない場合には、ゲル化の
進行に起因すると推定されるトルクの急上昇が見られる
(比較例10)。また、チアジアゾール誘導体を添加し
ても、基油の粘度が低すぎると、トルクの絶対値が低す
ぎて、ビスカスカップリング用流体組成物としては不適
当なものである(比較例11)。
【0109】[実施例19〜20、比較例12〜13]
ジメチルシリコーンオイル(25℃での粘度100,0
00mm2/s)に、2,5−ジメルカプト−1,3,
4−チアジアゾール誘導体(AMOCO製AMC15
8)を、表6に示す割合で添加してビスカスカップリン
グ用流体組成物を調製した(実施例19、20及び比較
例12)。実施例20では、さらにチオリン酸化合物
(Chiba−Geigy製 Irgalube 6
3)を0.3重量%の割合で添加した。比較例13で
は、上記チアジアゾール誘導体に代えて、ベンゾチアゾ
ールを0.5重量%の割合で添加した。得られた各流体
組成物を、合計100枚の円盤を有するビスカスカップ
リング中に、25℃で、85容量%の充填率で充填し
た。ビスカスカップリングを150℃の恒温浴中に保持
し、回転数差30rpmで、200時間運転した。運転
時間経過後、粘度変化とトルク変化を測定した結果を表
6に示す。
【0110】
【表6】 (*1)Amoco Chemicals Corpo
ration製 AMC158 (*2)Chiba−Geigy社製 Irgalub
e 63 (*3)200時間の運転終了前にトルクが急上昇した
ため、評価を中止した。
【0111】表6の結果から明らかなように、チアジア
ゾール誘導体の配合割合が増加するにつれて粘度及びト
ルクの低下が進行し(実施例19〜20、比較例1
2)、本発明で規定する配合割合を越えると、粘度が著
しく低下して、トルク伝達能が損なわれることが分かる
(比較例12)。また、本発明で定義する五員複素環化
合物に類似のベンゾチアゾールを添加した流体組成物
は、基油のゲル化に起因すると推定される粘度及びトル
クの増大が著しく、耐熱安定性に欠けるものであった
(比較例13)。
【0112】[実施例21〜22、比較例14]ジメチ
ルシリコーンオイル(25℃での粘度500,000m
2/s)に、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール誘導体(AMOCO製AMC158)を、
表7に示す割合で添加してビスカスカップリング用流体
組成物を調製した(実施例21〜22)。実施例23で
は、さらにトリフェニルホスホロチオネートを添加し
た。比較例14では、ジメチルシリコーンオイル単体で
評価を行った。得られた各流体組成物を、合計100枚
の円盤を有するビスカスカップリング中に、25℃で、
85容量%の充填率で充填した。ビスカスカップリング
を180℃の恒温浴中に保持し、回転数差50rpm
で、50時間運転した。運転時間経過後、粘度変化とト
ルク変化を測定した結果を表7に示す。
【0113】
【表7】 (*1)Amoco Chemicals Corpo
ration製 AMC158 (*2)50時間運転終了前にトルクが急上昇したため
評価を中止した。
【0114】表7の結果から明らかなように、基油粘度
が500,000mm2/sと高い場合であっても、本
発明の組成物が優れた粘度安定性及びトルク安定性を有
することが分かる。
【0115】
【発明の効果】本発明によれば、ポリオルガノシロキサ
ン基油に、特定の構造を有する五員複素環化合物を添加
することにより、基油のゲル化防止性能、粘度安定性、
及びトルク安定性が向上した流体組成物が提供される。
また、特定の五員複素環化合物と、酸化防止剤や各種摩
耗防止剤などを併用すると、粘度安定性及びトルク安定
性が顕著に改善され、相乗効果を発揮する。本発明の流
体組成物は、耐熱安定性及び耐久性に優れているため、
ビスカスカップリングなどの流体継手に使用される粘性
流体として好適である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 40:04 (72)発明者 新井 幹郎 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内 (72)発明者 栗林 利明 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡一丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 25℃における粘度が3,000〜50
    0,000mm2/sのポリオルガノシロキサン基油
    に、組成物全量基準で、一般式(I)〜(V)で表され
    る化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種の五員
    複素環化合物を0.01〜3.0重量%の割合で配合し
    てなる流体継手用流体組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 各式中、R1〜R5は、それぞれ独立に、炭素原子、水素
    原子、酸素原子、窒素原子、及び硫黄原子から選ばれる
    少なくとも1つから構成された飽和もしくは不飽和の一
    価の基または原子である。ただし、各式中、R1〜R2
    少なくとも1つ、及びR3〜R5の少なくとも1つは、式
    −Sx−R6(R6は、炭素原子、水素原子、酸素原子、
    窒素原子、及び硫黄原子から選ばれる少なくとも1つか
    ら構成された飽和もしくは不飽和の一価の基または原子
    であり、xは、1以上の数である。)で表される一価の
    基である。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002371291A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Nippon Oil Corp 潤滑油組成物
KR100714739B1 (ko) * 2004-07-28 2007-05-04 에프톤 케미칼 코포레이션 향상된 극압 및 내마모 특성의 동력 전달 유체

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JP2002371291A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Nippon Oil Corp 潤滑油組成物
KR100714739B1 (ko) * 2004-07-28 2007-05-04 에프톤 케미칼 코포레이션 향상된 극압 및 내마모 특성의 동력 전달 유체

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