JP2879970B2 - 潤滑油・作動流体組成物 - Google Patents

潤滑油・作動流体組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、潤滑油・作動流体組成物、特にオルガノポ
リシロキサンが基油として使用されているファンクラッ
チ、ショックアブソーバー等用の組成物に関する。
〔従来の技術〕
例えば、ジメチルポリシロキサン、フェニル基含有の
メチルフェニルポリシロキサンなどのオルガノポリシロ
キサン油は、ファンクラッチ等の作動流体として使用さ
れている。
ファンクラッチ、中でもフルードカップリング型クラ
ッチはポンプシャフトの先端に取りつけられ、ポンプシ
ャフト側のディスク表面の溝とファン側のホイール表面
の溝とが噛み合った状態で、両者の間に所謂ラビリンス
が形成され、ディスクはボディーの中でオルガノポリシ
ロキサン油に浸りながら回転する構造を有し、ポンプの
回転に伴ってディスクが回転し、オルガノポリシロキサ
ン油の特性によりホイール側に回転動力を伝えてファン
を回転させるものであり、ラジエタの冷却に使用される
ファンの回転をある一定以上の速度に上昇させずに最高
回転を制限することができるものである。
この種クラッチには、一般に高い粘度指数(VI)をも
つオルガノポリシロキサン油が使用されているが、高温
度下という厳しい使用条件のもとで長期にわたり安定的
にトルク伝達能を維持することは困難である。これは、
特に高温下におけるオルガノポリシロキサン油の耐熱安
定性が低いことに起因しているものである。そのためそ
の耐熱安定性を改善することは急務となっている。
そこで、従来、オルガノポリシロキサン油の酸化及び
ゲル化作用を防止するために、オルガノポリシロキサン
油に対して例えば鉄オクタノエート、フェニルアミン系
誘導体、フエロセン誘導体等の酸化防止剤が添加されて
きたが、これらの酸化防止剤を添加すると、高熱下での
一定のゲル化防止効果を得られるものの、これらの添加
剤はオルガノポリシロキサン油との相溶性が悪く、また
溶解する添加剤は高温下での蒸発損失が大きいという問
題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、安定性のある潤滑油・作動流体組成物の提
供を課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのため、本発明の潤滑油・作動流体組成物は、オル
ガノポリシロキサンと下式(I)で示される酸性防止性
シロキサン化合物とを混合したことを特徴とする。
式(I) 〔式中Aは、水素原子、又は式、 で示される1価の基で、Bは式、 で示される2価の基である。ここでCは式、 又は式、 であり、Q1〜Q9は、それぞれ同一でも異なってもよい1
〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基又はハロゲ
ン化炭化水素基、R1、R2、及びR3はそれぞれ同一でも異
なってもよい直接結合又は1〜8の炭素原子を有する2
価の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基、CPはシクロ
ペンタジエニル基、Mは2個のシクロペンダジエニル基
に結合した遷移金属であって、チタニウム、バナジウ
ム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、
レニウム、オスミウム、イリジウム及び白金の群からな
る。又、m及びlは、それぞれ同一でも異なってもよい
0〜3000の整数である。またnはAが水素原子の場合は
1〜1000の整数、それ以外の場合は0〜1000の整数であ
る。〕 本発明の潤滑油・作動流体組成物において、配合、使
用されるオルガノポリシロキサンとしては、式 (式中、Rは1〜18の炭素原子を有する、同じか又は異
なる、場合によりハロゲン化された炭化水素基を示し、
nは1〜3000の整数である。で示されるものである。) Rとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブ
チル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、及びオクタデ
シル基のようなアルキル基、フェニル基、ナフチル基の
ようなアリール基ベンジル基、1−フェニルエチル基、
2−フェニルエチル基のようなアラルキル基、o−、m
−、p−ジフェニル基のようなアルアリール基、o−m
−、p−クロルフェニル基、o−、m−、p−ブロムフ
ェニル基、3,3,3−トリフルオルプロピル基、1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオル−2−プロピル基、ヘプタフルオ
ルイソプロピル基及びヘプタフルオル−n−プロピル基
のようなハロゲン化炭化水素基である。特に基Rとして
は脂肪族不飽和基を除く1〜8の炭素原子を有する弗素
化炭化水素基が有利であり、またメチル基、フェニル基
が有利であり、またメチルポリシロキサン、フェニルポ
リシロキサンの混合物を使用してもよい。
次に、本発明で使用される酸化防止性シロキサン化合
物について説明する。
上記(I)式におけるQ1〜Q9で示される基は、メチル
基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−
ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル
基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチ
ル基、デシル基、及びオクタデシル基のようなアルキル
基、フェニル基、ナフチル基のようなアリーリ基、ベン
ジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基
のようなアラルキル基、o−、m−、p−ジフェニル基
のようなアルアリール基、o−、m−、p−クロルフェ
ニル基、o−、m−、p−ブロムフェニル基、3,3,3−
トリフルオルプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ル−2−プロピル基、ヘプタフルオルイソプロピル基及
びヘプタフルオル−n−プロピル基のようなハロゲン化
炭化水素基である。特に脂肪族不飽和基を除く1〜8の
炭素原子を有する弗素化炭化水素基が有利であり、また
メチル基、フェニル基が有利である。
またR1、R2、及びR3で示される基としては、直接結
合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン
基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、オク
チレン基、フェニレン基、トリレン基等があり、直接結
合、エチレン基、プロピレン基の場合が特に有利であ
る。
これら一般式で記載した化合物における具体的な化合
物としては、例えば下記に示すような化合物を挙げるこ
とができるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。尚、下記式においてCpはシクロペンタジエニル基を
示す。
本発明における酸化防止性シロキサン化合物は、2官
能性のフェロセン誘導体と2官能性のシロキサン誘導体
の反応により合成することができ、またその重合度は一
般のポリマー同様にモノマー比を調節することにより適
宜調整することができる。
2官能性シロキサン誘導体として、両末端ヒドロシラ
ンを使用する場合、フェロセン誘導体における両シクロ
ペンタジエニル環がオレフィンで置換されたものを使用
し、両末端ヒドロシランとフェロセン誘導体とのヒドロ
シリル化反応により合成することができる。
また、2官能性シロキサンとして両末端ハロシランを
使用する場合には、フェロセン誘導体としては1,1′−
ジリチオフェロセンを使用し、これらの縮合反応により
合成される。
以下、製造例を示す。
〔酸化防止性シロキサン化合物の製造例 1〕 還流冷却管、攪拌機、温度計を備えた300mlのフラス
コに、1,1′−ジアリルフェロセン130ミリモル、1,3−
ジヒドロ−1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン
100ミリモル、及びトルエン50mlを仕込み、塩化白金酸
の5%イソプロピルアルコール溶液を2滴加え、内温10
0℃で3時間加熱、攪拌した。次にジメチルフェニルシ
ラン65ミリモルを添加して、同じ温度で1時間加熱、攪
拌した。得られた反応混合物を100mlの蒸溜水で3回洗
浄し、有機層からトルエンを減圧下留去した。得られた
油状のポリマーは36gで収率は65%であった。
生成物をゲル濾過クロマトグラフィーにより分析した
ところ、平均分子量は約3500であった。また1H−NMRに
よる分析からポリマーは、前述した式で示される構造
を有するものであり、nが平均7.5である構造式を有す
ることがわかった。
〔酸化防止性シロキサン化合物の製造例 2〕 還流冷却管、攪拌機、温度計を備えた300mlのフラス
コにフェロセン64.5ミリモル、ヘキサン90mlおよびn−
ブチルリチウム141ミリモルを仕込み、室温でN,N,N′,
N′−テトラメチルエチレンジアミン133ミリモルを添加
した。15時間撹拌後、クロロペンタメチルジシラン164
ミリモルを添加し、60℃で2時間、加熱撹拌した。室温
まで冷却した後、80mlの水で加水分解し、飽和塩化アン
モニウム水溶液で中性になるまで洗浄した。更に反応混
合物を水で洗浄し、塩析後、硫酸マグネシウム上で有機
層を乾燥し、揮発物を減圧下留去した。残った固体をメ
タノールから再結晶することにより、黄色粉状の1,1′
−ビス(ペンタメチルジシラニル)フェロセン(以下、
化合物Aという)46.8ミリモル(収率72%)を得た。
〔酸化防止性シロキサン化合物の製造例 3〕 還流冷却管、攪拌機、温度計、滴下ロート、窒素導入
管等を備えた300mlのフラスコに、1,1′−ジリチオフェ
ロセンを130ミリモル及び乾燥ヘキサン100mlを仕込み、
攪拌し、懸濁液とした。これに滴下ロートより1、3−
ジクロロ−1、1、3、3−テトラメチルジシロキサン
100ミリモルを1時間にわたって滴下した。更に1時間
攪拌した後、トリメチルクロロシラン65ミリモルを15分
で滴下し1時間攪拌した。
反応混合物を水100mlで加水分解し、飽和塩化アンモ
ニウム水と水で中性になるまで洗浄した。飽和食塩水で
塩析した後、硫酸マグネシウム上で乾燥して溶媒を減圧
蒸溜すると、油状物が29g得られた。収率は70%であっ
た。又ゲル濾過クロマトグラフィーによる分析では、平
均分子量は約2700であった。1H−NMRによる分析からポ
リマーは、前述した式で示される構造を有し、nが平
均7.5である構造式を有することがわかった。
〔酸化防止性シロキサン化合物の製造例 4〕 製造例3と同様の反応装置に、フェロセンを57.0ミリ
モル及び乾燥ヘキサン75ml及びn−ブチルリチウム125
ミリモルを仕込み、室温でN,N,N′,N′−テトラメチル
エチレンジアミン119ミリモルを添加した。15時間撹拌
後、クロロジメチルフェニルシラン144ミリモルを添加
し、60℃で1時間、加熱撹拌した。室温まで冷却した
後、上記製造例2同様に加水分解後の後処理を行い、メ
タノールから再結晶することにより、橙色の1,1′−ビ
ス(ジメチルフェニルシリル)フェロセン(以下、化合
物Bという)44.6ミリモル(収率78%)を得た。
このようにして調製される酸化防止性シロキサン化合
物の使用割合は、オルガノポリシロキサンに対して0.00
1〜100重量%、好ましくは0.01〜5重量%とするとよ
い。
又、本発明の潤滑油・作動流体組成物は、更に、摩耗
防止剤として燐系摩耗防止剤、硫黄系摩耗防止剤及び/
又はチオ燐酸亜鉛系摩耗防止剤を添加してもよい。
燐系摩耗防止剤としては、一般式として以下の構造
〜のうち少なくとも一種を含む化合物が有効である。
尚、下記式中、Rは水素、アルキル基、アリール基、又
はベンジル基で同じでも異なっていてもよい。
以下、具体的化合物を示す。
上記構造式で示される化合物としては、トリアリー
ルフォスフェート等があり、例えばベンジルジフェニル
フォスフェート、アリルジフェニルフォスフェート、ト
リフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェー
ト、エチルジフェニルフォスフェート、トリブチルフォ
スフェート、ジブチルフォスフェート、クレジルジフェ
ニルフォスフェート、ジクレジルフェニルフォスフェー
ト、エチルフェニルジフェニルフォスフェート、ジエチ
ルフェニルフェニルフォスフェート、プロピルフェニル
ジフェニルフォスフェート、ジプロピルフェニルフェニ
ルフォスフェート、トリエチルフェニルフォスフェー
ト、トリプロピルフェニルフォスフェート、ブチルフェ
ニルジフェニルフォスフェート、ジブチルフェニルフェ
ニルフォスフェート、トリブチルフェニルフォスフェー
ト、プロピルフェニルフェニルフォスフェート混合物、
ブチルフェニルフェニルフォスフェート混合物等のリン
酸エステル、またラウリルアシッドフォスフェート、ス
テアリルアシッドフォスフェート、ジ−2−エチルヘキ
シルフォスフェート等の酸性燐酸エステルがある。
構造式で示される化合物としては、ジ−n−ブチル
ヘキシルフォスフォネート等がある。
構造式で示される化合物としては、n−ブチル−n
−ジオクチルフォスフィネート等がある。
構造式で示される化合物としては、トリアリールフ
ォスフォロチオネート等があり、例えばトリフェニルフ
ォスフォロチオネート、アルキルジアリールフォスフォ
ロチオネート等がある。
構造式で示される化合物としては、トリイソプロピ
ル亜燐酸エステル、ジイソプロピル亜燐酸エステル等が
ある。
構造式で示される化合物としては、トリラウリルチ
オフォスファイト等がある。
構造式で示される化合物としては、ヘキサメチルフ
ォスフォリックトリアミド等がある。
構造式で示される化合物としては、ジブチルフォス
フォロアミデート等がある。
構造式で示される化合物としては、Rがオクチル基
のものがある。
構造式で示される化合物としては、Rがオクチル基
のものがある。
この中でトリアリールフォスフェート、又はトリアリ
ールフォスフォロチオネートの構造を有する化合物が熱
安定性の面で作用効果が顕著である。
また硫黄系摩耗防止剤としては、ジフェニルスルフィ
ド、ジフェニルジスルフィド、ジn−ブチルスルフィ
ド、ジ−n−ブチルジスルフィド、ジ−tert−ドデシル
ジスルフィド、ジ−tert−ドデシルトリスルフィド等の
スルフィド類、 スルファライズドスパームオイル、スルファライズド
ジペンテン等の硫化油脂類、 キサンチックジサルファイド等のチオカーボネート
類、 更に、チオ燐酸亜鉛としては、一級アルキルチオ燐酸
亜鉛、二級アルキルチオ燐酸亜鉛、アルキル−アリルチ
オ燐酸亜鉛、アリルチオ燐酸亜鉛等を使用することがで
きる。燐系摩耗防止剤、硫黄系摩耗防止剤またはチオ燐
酸亜鉛系摩耗防止剤は単独で使用してもよいが、これら
を組合せて使用してもよい。これらの合計の使用割合は
上記混合組成物に対して0.01〜5重量%、好ましくは0.
1〜3重量%使用するとよい。特に、燐系摩耗防止剤に
硫黄系摩耗防止剤及び/又はチオ燐酸亜鉛系摩耗防止剤
を組合せ配合したものはその効果が高い。摩耗防止剤全
体に対する燐系摩耗防止剤の使用割合は5重量%〜95重
量%とするとよい。
更に添加剤として金属不活性化剤、酸化防止剤、腐食
防止剤、防錆剤等を配合することができる。
金属不活性化剤としては、例えばベンゾトリアゾー
ル、ベンゾトリアゾール誘導体、チアジアゾール、チア
ジアゾール誘導体、トリアゾール、トリアゾール誘導
体、ジチオカルバメート等を使用するとよく、その使用
割合は上記混合組成物に対して0.01重量%〜10重量%、
好ましくは0.01重量%〜1.0重量%を使用するとよい。
酸化防止剤としては、ジオクチルジフェニルアミン、
フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルジフェニルア
ミン、N−ニトロソジフェニルアミン等のアミン系酸化
防止剤、2.6−ジ−t−ブチルパラクレゾール、4.4′−
メチレンビス(2.6−ジ−t−ブチルフェノール)、2.6
−ジ−t−ブチル−α−ジメチルアミンパラクレゾー
ル、2.6−ジ−t−ブチルフェノール等のフェノール系
酸化防止剤、トリス(2.4−ジ−t−ブチルフェニル)
フォスファイト、トリスノニルフェニルフォスファイ
ト、トリフェニルフォスファイト等のリン系酸化防止剤
等を使用するとよく、その使用割合は上記混合組成物に
対して0.01〜10重量%、好ましくは0.01〜3.0重量%を
使用するとよい。
[作用] 従来の潤滑油・作動流体組成物においては、その高熱
下での使用に伴う熱的劣化による増粘作用を防止する観
点から、酸化防止剤の添加による潤滑油・作動流体組成
物の改良を中心にしてその改善が図られている。
しかし、こうして得られた潤滑油・作動流体組成物
は、高熱下において蒸発損失が生じ、その耐熱性を失う
ことを見出した。そのため本発明は、蒸発損失の少ない
酸化防止性シロキサン化合物を混合することにより潤滑
油・作動流体組成物の耐熱性を一層高めることができ、
耐久性を向上させることができるものである。
以下、実施例により本発明の潤滑油・作動流体組成物
について説明する。
[実施例1] 上記製造例2で調製した化合物A、及び製造例4で調
製した化合物B、更にフェロセン(以下、化合物Cとい
う)を使用し、熱天秤を用いて蒸発損失を測定した。乾
燥窒素中、350℃まで昇温、重量減少変化を観察し、途
中220℃における残存量を評価した。
その結果を下表に示す。
[実施例2] 又、常温で、1000mm2/sの動粘度を有するポリジメチ
ルシロキサンを基油とし、これに実施例1で用いたと同
じ化合物を0.03重量%配合し、これを250℃恒温炉中に1
00時間放置、劣化させ、劣化前後の粘度変化を測定し
た。
測定結果を次表に示す。
これらの各表からわかるように、本発明の酸化防止性
シロキサン化合物A、Bは、比較Cに比して恒温でもそ
の蒸発損失が少なく、ファンカップリング等のオルガノ
ポリシロキサンが基油として使用されている潤滑油・作
動流体組成物への混合物として適したものであることが
わかる。
〔発明の効果〕
本発明の潤滑油・作動流体組成物は、酸化防止性シロ
キサン化合物として蒸発損失の少ないものを混合するこ
とにより、耐熱性が一層高められ、安定化したものであ
り、特にファンカップリング用流体等の高熱下で使用さ
れる組成物として優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10N 30:10 40:08 (72)発明者 富沢 広隆 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10M 155/02,139/06 C10N 10:16,30:10,40:08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オルガノポリシロキサンと下式(I)で示
    される酸性防止性シロキサン化合物とを混合したことを
    特徴とする潤滑油・作動流体組成物。 式(I) 〔式中Aは、水素原子、又は式、 で示される1価の基で、Bは式、 で示される2価の基である。ここでCは式、 又は式、 であり、Q1〜Q9は、それぞれ同一でも異なってもよい1
    〜18個の炭素原子を有する1価の炭化水素基又はハロゲ
    ン化炭化水素基、R1、R2、及びR3はそれぞれ同一でも異
    なってもよい直接結合又は1〜8の炭素原子を有する2
    価の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基、CPはシクロ
    ペンタジエニル基、Mは2個のシクロペンダジエニル基
    に結合した遷移金属であって、チタニウム、バナジウ
    ム、クロミウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、
    ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、
    レニウム、オスミウム、イリジウム及び白金の群からな
    る。又、m及びlは、それぞれ同一でも異なってもよい
    0〜3000の整数である。またnはAが水素原子の場合は
    1〜1000の整数、それ以外の場合は0〜1000の整数であ
    る。〕
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