JPH0790127B2 - 固形シリコ−ン消泡剤 - Google Patents

固形シリコ−ン消泡剤

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JPH0790127B2
JPH0790127B2 JP62215494A JP21549487A JPH0790127B2 JP H0790127 B2 JPH0790127 B2 JP H0790127B2 JP 62215494 A JP62215494 A JP 62215494A JP 21549487 A JP21549487 A JP 21549487A JP H0790127 B2 JPH0790127 B2 JP H0790127B2
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D19/00Degasification of liquids
    • B01D19/02Foam dispersion or prevention
    • B01D19/04Foam dispersion or prevention by addition of chemical substances
    • B01D19/0404Foam dispersion or prevention by addition of chemical substances characterised by the nature of the chemical substance
    • B01D19/0409Foam dispersion or prevention by addition of chemical substances characterised by the nature of the chemical substance compounds containing Si-atoms

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固形シリコーン消泡剤に関する。
〔従来の技術〕
従来シリコーン消泡剤は、水系および非水系の起泡性物
質に対し、少量の添加で大きな消泡効果が得られるこ
と、化学的に不活性であること、無色透明無臭で悪影響
を及ぼさないことなどの多くの特長を備えているため、
消泡および抑泡のために広く使用されている。
具体的に説明すると、主として非水系の起泡性物質の消
泡、抑泡の目的には、ジメチルポリシロキサンオイル
(シリコーンオイル)がそのまま消泡剤として用いられ
たり、あるいはこのジメチルポリシロキサンオイルに微
粉末シリカを分散させたシリコーンオイルコンパウンド
よりなる消泡剤が使用されている。一方、水系の起泡性
物質の消泡、抑泡の目的には、上記のシリコーンオイル
コンパウンドを適当な乳化剤あるいは乳化助剤を用いて
エマルジョン化したエマルジョンタイプの消泡剤が使用
されている。
しかしながら、水系の起泡性物質に適用されている従来
のエマルジョンタイプの消泡剤は、 (1)エマルジョンの安定性が悪く、このため、温度の
変化、輸送などによる振とう、あるいは単に長期間貯蔵
することのみにより、エマルジョン系が破壊されてシリ
コーンオイルコンパウンドが分離する、 (2)適当な防腐剤、防カビ剤を添加しない場合には腐
敗、カビが発生する、 (3)消泡剤が液状であるため、起消性物質に添加する
に際して、計量ポンプ等の装置または人的作業を必要と
する、 などの欠点を有している。
以上のような欠点を有しないものとして、消泡剤の有効
成分であるオルガノポリシロキサンを水溶性ワックスと
共に加熱溶解し、これを冷却固化せしめることによって
得られる固形のシリコーン消泡剤が提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の固形シリコーン消泡剤は、オルガ
ノポリシロキサンと水溶性ワックスとの相溶性が悪いた
め、その製造において加熱溶解してから固化するときに
不均一相が生成してしまい、この不均一相のために、適
用されたときに当該固形消泡剤が水中に十分に分散され
ずに一部不溶解分が残留するという問題点がある。
この問題点を解決するためには乳化剤を添加することが
有効と考えられるが、親水性の乳化剤を多量に添加する
と消泡効果が著しく減殺されるようになり、一方、親油
性の乳化剤を添加すると有効成分であるオルガノポリシ
ロキサンの水中分散性が低下し、その結果、消泡効果が
十分に発揮されなくなるという、別の問題点が生ずる。
また特開昭59−222209号公報には、シリコーンオイルコ
ンパウンドに、ポリオキシエチレン基を含有する水溶性
ワックスを用いた固形消泡剤が開示されている。この固
形消泡剤は、シリコーンオイルコンパウンドの水に対す
る分散性は改善されるもののなお十分ではなく、また組
成の均一なものを得るためには、その製造において、高
剪断力分散機を用いることが必要であり、また急冷工程
も必要であるなど、前記の問題点は十分に解決されてい
ない。
〔発明の目的〕
本発明は、以上のような問題点を解決し、特に水に対す
る分散性に優れていて大きな消泡特性が得られ、しかも
きわめて容易に製造することのできる固形シリコーン消
泡剤を提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上述の本発明の目的は、5〜60重量部の自己乳化型消泡
剤コンパウンド(イ)と、95〜40重量部のワックス
(ロ)とからなり、 前記自己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)は、25℃にお
ける粘度が20cst.以上シリコーンオイル(a)および微
粉末シリカ(b)からなるシリコーンオイルコンパウン
ドの5重量%以上と、ポリオキシアルキレンおよび/ま
たはポリオキシアルキレン−ポリシロキサン共重合体
(c)の30重量%以上と、必要に応じて加えられる前記
(c)以外の液状水溶性界面活性剤(d)の0〜30重量
%とよりなるものであり、 前記ワックス(ロ)は、室温において水に分散または溶
解しない融点が35℃以上であるワックス(i)および/
または室温において水に分散または溶解する融点が30℃
以上であるワックス(ii)よりなるものであり、ワック
ス(i)は消泡剤全体の60重量%以下の割合で存在する
ことを特徴とする固形シリコーン消泡剤によって達成さ
れる。
〔効果〕
本発明の固形シリコーン消泡剤は、特定の水不溶解性ワ
ックスおよび/または水溶解性ワックスを加熱溶解し、
これに特定の自己乳化型消泡剤コンパウンドを分散させ
て冷却固化することにより得られるものであり、溶融し
たワックスに対する消泡剤コンパウンドの分散性が大き
いため、混合工程においてホモミキサー、コロイドミル
のような高剪断力乳化機を使用しなくとも、また冷却固
化工程において、消泡剤コンパウンドの分離、凝集防止
を目的とした急冷や温度コントロールを行わなくとも、
消泡剤コンパウンドとワックスとが十分均一に分散され
た状態が得られて組成の均一な固形がシリコーン消泡剤
が得られる。そして、当該固形シリコーン消泡剤を、水
系の起泡性物質に添加すると、ワックスの作用によって
消泡剤コンパウンドが均一に起泡性物質中に分散され、
しかも不均一相がないので、優れた消泡特性を安定して
得ることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の固形シリコーン消泡剤は、本質的に、自己乳化
系消泡剤コンパウンド(イ)と、ワックス(ロ)とから
なる。
自己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)は、シリコーンオ
イルコンパウンドと、ポリオキシアルキレンやポリオキ
シアルキレン−ポリシロキサン共重合体(c)と、必要
に応じて配合される液状水溶性界面活性剤(d)とより
なり、本発明に係る固形シリコーン消泡剤の有効成分で
ある。この自己乳化型消泡剤コンパウンドは、これに水
を加え撹拌すると、水中油型エマルジョンを形成する性
質を有するものである。
自己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)を構成するシリコ
ーンオイルコンパウンドは、25℃で粘度が20cst.以上の
ポリジメチルシロキサンからなるシリコーンオイル
(a)と、微粉末シリカ(b)とにより構成される。こ
のシリコーンオイルコンパウンドは、消泡剤コンパウン
ドにおいて5重量%以上となる割合で含有されること必
要である。シリコーンオイル(a)と微粉末シリカ
(b)との割合は、例えば重量で80〜99.5:0.5〜20の範
囲とされるのが好ましい。
ポリジメチルシロキサンとしては、種々の種類のものが
公知である。それらは、例えばジメチルジハロシランの
加水分解およびその後の縮合より、またはジメチルシク
ロシロキサンの分解並びにその後の縮合により製造され
る。ポリジメチルシロキサンは、その末端がトリメチル
シリル基または水酸基でブロックされたものが一般的で
あるが、これらに限定されるものではない。
所要の消泡作用を得るために、ポリジメチルシロキサン
の粘度は25℃で少なくとも20cst.以上であることが必要
である。しかしながら、この粘度の上限は限定的でな
く、25℃で1,000,000ccst.またはそれ以上であってもよ
い。
上記シリコーンオイルと共にコンパウンドを構成する微
粉末シリカは、シリカヒドロゲルから水を低沸点有機液
体例えばエチルアルコールで置換し、このゲルを有機液
体の臨界温度付近まで加熱して有機液体を除去し、斯く
してシリカのセル構造を過度に収縮または破砕すること
を避けることにより、好ましいものが製造される。しか
し本発明においては、市販されている微粉末シリカをそ
のまま用いることができる。また他のシリカ類、例えば
沈降シリカ、シリカキセロゲル、煙霧質シリカおよびそ
の表面上に有機シリル基を有するシリカを用いることも
できる。
以上のシリコーンオイルコンパウンドには、本質的に
(CH3)SiO1/2単位とSiO2単位とよりなるシロキサン樹
脂を10重量%以下の範囲で含有させることができ、これ
によって一層優れた消泡効果を有する消泡剤を得ること
ができる。斯かるシロキサン樹脂としては種々のものが
公知であるが、通常、(CH33SiClとSiCl4の共加水分
解および縮合により、または(CH33SiClを酸性シリカ
ゾルと反応させることによって製造される。またシリコ
ーンオイルコンパウンドには、必要に応じてミネラルオ
イルを配合することもできる。
ポリオキシアルキレンおよび/またはポリオキシアルキ
レン−ポリシロキサン共重合体(c)は、シリコーンオ
イルコンパウンドに水中分散性を付与し、あるいは向上
させるためのものである。この(c)成分と共に、必要
に応じて(c)成分以外の液状水溶性界面活性剤(d)
を更に配合してもよい。
成分(c)としては、ポリオキシアルキレンおよび/ま
たはポリオキシアルキレン−ポリシロキサン共重合体が
用いられる。
ここにポリオキシアルキレンとしては、ポリオキシプロ
ピレンポリマーまたはポリオキシプロピレン−ポリオキ
シエチレンコポリマーを好ましく用いることができる。
この種の液状ポリマーは市販されており、CH2CH(CH3
O単位またはCH2CH2O単位を有するポリマーであって末
端は例えばメチル基、エチル基またはプロピル基とさ
れ、あるいは水酸基とされている。この種のポリオキシ
アルキレンは、「ポリプロピレングリコール」またはポ
リプロピレン−ポリエチレングリコール」と称されてお
り、特に分子量が500〜6000のものが好ましく使用され
る。
一方、ポリオキシアルキレン−ポリシロキサン共重合体
としては、下記の一般式〜で表されるものを用いる
ことができる。
RaSi〔(OSiMe2(OSiMeG)bOSiMe2G〕4-a RaSi〔(OSiMe2(OSiMeG)cOSiMe34-a GMe2Si(OSiMe2(OSiMeG)bOSiMe2G Me3Si(OSiMe2(OSiMeG)cOSiMe3 〔各式中、Rは脂肪族不飽和のない炭素原子数が1〜10
の炭化水素基であり、 Meはメチル基であり、 Gは構造式−D(OR′)mA(Dは炭素原子数が1〜30の
アルキレン基、R′は炭素原子数が2〜10のアルキレン
基、mは少なくとも1の値、Aは末端基である)で表さ
れる基であり、 aは0または1であり、 nは少なくとも1の値を有し、 bは0〜50の値を有し、また cは1〜50の値を有する。〕 上記一般式〜において、Rの具体例は、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、ヘキシル基、デシル基、フェニル基、トリル基、ベ
ンジル基、キシリル基、メチルシクロヘキシル基、シク
ロヘキシル基、シクロペンチル基、β−フェニルプロピ
ル基またはβ−フェニルエチル基である。
Gで表わされるグリコール部分を珪素原子に結合させる
アルキレン基Dの好ましい具体例としては、メチレン
基、エチレン基、プロピレン基またはイソプロピレン基
がある。
上記構造式におけるR′は、炭素原子2〜10を有する任
意のアルキレン基である。R′の好ましい具体例として
は、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基また
はブチレン基である。
分子のグリコール部分のOR′単位の数を規定するmは1
程度の小さい値から1000またはそれ以上の範囲の値をと
ることができるが、一般には10〜100の範囲内の平均値
を有する。
グリコールまたはポリオキシアルキレン単位はA基で終
結または封鎖されるが、この基は特に限定されるもので
はない。すなわちグリコールを封鎖する基は、水酸基
(Aは水素原子)、エーテル基(Aは一価の炭化水素
基、例えばメチル基、ブチル基、ビニル基またはフェニ
ル基である)、カルボキシル基、カルボキシル基の塩ま
たはエステル、カルボネートエステル基またはイソシア
ネート基である。
記号nは、分子中のジメチルシロキサン単位の数を規定
し、少なくとも1の値で1500またはそれ以上の値であ
る。
以上の他、次の共重合体も本発明においてポリオキシア
ルキレン−ポリシロキサン共重合体として有用である。
本質的にSiO2単位と、(CH33SiO1/2単位と、Q
(CH32SiO1/2単位(式中Qは分子量500〜6000の範囲
のポリオキシプロピレンポリマーまたはポリオキシプロ
ピレン−ポリオキシエチレンコポリマー基であり、珪素
−炭素結合を介して珪素原子に結合する)とからなり、
しかもSiO2単位対(CH33SiO1/2単位およびQ(CH32
SiO1/2単位との合計の比が1:0.4〜1:1.2であるコポリマ
ー 本質的にSiO2単位と、(CH33SiO1/2単位とからな
る、SiO2(CH33SiO1/2単位の比が1:0.4〜1:1.2である
シロキサンコポリマーと、分子量500〜6000の範囲を有
するヒドロキシル化ポリオキシプロピレンポリマーまた
はヒドロキシルポリオキシプロピレン−ポリオキシエチ
レンコポリマーとの混合物を加熱して得られる反応生成
物であるコポリマーからなる群より選ばれるシロキサン
コポリマー コポリマーは、(CH33SiCl、H(CH32SiClおよび
SiCl4の混合物を共加水分解し縮合し、白金触媒の存在
下において、この縮合物に末端にアリルオキシ基を有す
るポリオキシアルキレンポリマーをカップリングさせる
ことによって、好適に得ることができる。
コポリマーは、例えば苛性カリまたは錫オクトエート
などのシロキサン縮合触媒の存在化において、2つの成
分の混合物を約2時間加熱還流することによって、好適
に製造することができる。
液状水溶性界面活性剤(d)は、上記(c)成分の助剤
として消泡剤コンパウンドに含有され、ワックスに対す
る当該消泡剤コンパウンドの相溶性を向上させるもので
ある。この液状水溶性界面活性剤(d)の具体例として
は、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリ
セリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエ
ーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油などよりなるHLBが9以上の液状物を
挙げることができる。
自己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)は、以上の(a)
〜(c)または(a)〜(d)の成分を単に適当な手段
によって混合することにより、あるいは更に加熱および
撹拌することにより、得ることができる。
以上の自己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)に配合され
るワックス(ロ)は、室温において水に分散または溶解
しない融点35℃以上であるワックス(i)および/また
は室温において水に分散または溶解する融点が30℃以上
であるワックス(ii)よりなるものである。
室温において水に分散または溶解しない融点が35℃以上
のワックス(i)の具体例としては、飽和高級脂肪酸お
よびその低オキシアルキレン付加物、 グリセリン飽和高級脂肪酸エステル、 ソルビタン飽和高級脂肪酸エステル、 飽和高級脂肪酸アマイド、 飽和高級脂肪酸アルカリ土類金属塩、 飽和高級アルコールおよびその低オキシアルキレン付加
物、 などを例示することができる。
このワックス(i)は、消泡剤全体を固形状態に保つ作
用を有し、また同時に自己乳化型消泡剤コンパウンド
(イ)における(c)成分と同様に、水に対する消泡剤
の分散性または溶解性をコントロールする性質を有す
る。このワックス(i)の割合が多くなれば、得られる
消泡剤は溶解性の低下したものとなるので、消泡剤コン
パウンドは長時間にわたって少量づつ水中に放出される
こととなる。しかし、同時に水中における消泡剤コンパ
ウンドの濃度が低いものとなって消泡作用も弱くなるの
で、このワックス(i)の割合は、後述するように消泡
剤全体の60重量%が上限とされる。
一方、室温において水に分散しまたは溶解する融点が30
℃以上のワックス(ii)の具体例としては、 高分子量ポリアルキレングリコール、 ポリオキシエチレン(アルキレン)飽和高級脂肪酸エス
テル、 ポリオキシエチレン(アルキレン)飽和高級脂肪酸アル
コールエーテル、 ポリオキシエチレンソルビタン飽和高級脂肪酸エステ
ル、 ポリオキシエチレングリセリン飽和脂肪酸エステル、 ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、 アルキル硫酸アルカリ金属塩、 飽和高級脂肪酸アルカリ金属塩、 などを例示することができる。
このワックス(ii)は、消泡剤全体を固定状態に保つ作
用を有し、また同時に乳化剤および溶解剤としての作用
をも有するものであり、消泡剤コンパウンドの水中への
放出を直接的に誘導する作用を有するものである。従っ
て、ワックス(i)に対するワックス(ii)の割合が大
きくなるに従って、消泡剤コンパウンドの溶解速度が向
上して強い消泡力が得られるようになる。
本発明に係る固形シリコーン消泡剤は、ワックス(ロ)
を構成するワックス(i)および/またはワックス(i
i)の所定量を40〜200℃の温度で加熱溶解し、これに自
己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)を添加して均一に混
合し、この混合物を型に流し込んで冷却固化せしめ、そ
の後脱型することにより、製造することができる。ここ
に、上記の原料の投入順序は特に重要ではなく、各原料
を混合しておいて同時に加熱溶解することによって、製
造することもできる。
また別法として、自己乳化型消泡剤コンパウンドの各成
分のそれぞれと、ワックス(i)および/またはワック
ス(ii)とを一緒に混合して製造することもありうる。
各成分の配合比は、自己乳化型消泡剤コンパウンド
(イ)は5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%であ
り、ワックス(ロ)は95〜40重量%、好ましくは90〜50
重量%である。自己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)の
割合が5重量%未満では、得られる消泡剤は消泡効果の
不十分なものとなり、またその割合が60重量%を越える
場合には、ワックス(ロ)の量が少ないために固形化さ
せることが困難となる。
ワックス(ロ)の組成において、ワックス(i)および
ワックス(ii)の割合は、一方のみを使用し他方の使用
しないことを含めて任意であるが、両方を共に使用する
ことが好ましく、この場合には、得られる固形消泡剤の
組成の均一性と、水に対する分散性または溶解性とのバ
ランスが良好となる。
ワックス(i)の消泡性全体に対する割合は10〜60重量
%、特に50重量%以下であることが好ましい。このワッ
クス(i)の割合が60重量%を越える場合には、消泡剤
は水に対する溶解性が低いものとなる。またワックス
(ii)の消泡剤全体に対する割合は、ワックス(i)と
併用される場合であっても、少なくとも10重量%以上で
あることが好ましい。
本発明に係る固形消泡剤には、以上の自己乳化型消泡剤
コンパウンド(イ)とワックス(ロ)以外に、この種の
ものにおいて特性改良剤として一般的に用いられる添加
剤、香料、着色剤などを含有させることができる。
〔実施例〕
以下実施例について説明するが、本発明がこれらによっ
て限定されるものではない。なお「%」は重量%、
「部」は重量部を示す。
消泡剤コンパウンドの調製 以下の方法により、消泡剤コンパウンドA〜Cを調製し
た。
<コンパウンドA> 温度25℃での粘度が1,000cst.のジメチルポリシロキサ
ン90%に、湿式法シリカ8%と、MQレジン((CH3)SiO
1/2単位とSiO1/2単位とよりなり、その比が0.4:1〜1.2:
1の範囲内にあるシロキサン樹脂の固形分が75%のキシ
レン溶液)2%とを加え、均一に分散させた後、温度18
0〜200℃に加熱処理して消泡剤コンパウンドAを調製し
た。
<コンパウンドB> 温度25℃での粘度が350cst.のジメチルポリシロキサン9
5%に、湿式法シリカ5%および微量の酸触媒を加えた
ものを加熱処理して得られるシリコーンオイルコンパウ
ンド15%を、曇点38℃、温度25℃での粘度が1,200cst.
の水溶性ポリオキシアルキレン−ポリシロキサン共重合
体(市販品)85%に加えて攪拌することにより、自己乳
化型消泡剤コンパウンドBを調製した。
この消泡剤コンパウンドBは、水に加えて攪拌すると容
易に分散(自己乳化)して乳白色のエマルジョンを与え
るものである。
<コンパウンドC> MQレジンとポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン
(分子量約6,000)とを反応させて得たポリオキシアル
キレン−ポリシロキサン共重合体10%と、ポリオキシエ
チレンアルキルフェニルエーテル「トライトンX100」
(ローム アンドハース社製)5%とを、分子量2,000
のポリプロピレングリコール45%に加えて均一分散液を
得、この分散液に上記コンパウンドA40%を加えて均一
に攪拌して自己乳化型コンパウンドCを調製した。
このコンパウンドCは、水に加えて攪拌すると容易に分
散(自己乳化)して乳白色のエマルジョンを与えるもの
である。
消泡剤の調製およびテスト 下記の製造方および第1表に示す処方によって固形消泡
剤1〜7を製造し、その各々について、下記の方法によ
り、組成の均一性、水に対する分散性、および消泡性の
テストを行った。
<固形消泡剤の製造法> 固形消泡剤は、水不溶性のワックス(i)および水溶性
のワックス(ii)を温度80〜100℃に加熱して溶融さ
せ、これに消泡剤コンパウンドを加えてプロペラ型攪拌
機で均一に混合し、これを型に流し込んで自然冷却さ
せ、固化させる方法によって製造した。用いた消泡剤コ
ンパウンドおよびワックスは次のとおりである。
消泡剤1 消泡剤コンパウンド:コンパウンドB ワックス(i):ステアリン酸モノグリセライド(融点
68℃) ワックス(ii):ポリオキシエチレン80%/ポリオキシ
プロピレン20%の分子量10,000のポリオキシアルキレン
(融点50℃) 消泡剤2 消泡剤1の処方において、消泡剤コンパウンドがコンパ
ウンドCのもの。
消泡剤3 消泡剤2の処方において、ステアリン酸ジエタノールア
マイドを追加配合したもの。
消泡剤4 消泡剤3の処方において、ワックス(ii)がポリオキシ
エチレン(30)オクチルフェニルエーテル(融点35℃)
のもの。
消泡剤5 消泡剤3の処方において、ワックス(ii)を除去したも
の。
消泡剤6(比較例) 消泡剤3の処方において、消泡剤コンパウンドがコンパ
ウンドAのもの。
消泡剤7(比較例) 消泡剤2の処方において、ワックス(i)の割合を70%
に増量したもの。
<試験方法> 組成の均一性: 固形消泡剤の表面を目視で観察し、消泡剤コンパウンド
の分散状態、表面へのオイル分のブリードの有無を調べ
た。評価は次によった。
「○」…均一でブリードなし 「△」…若干のブリードあり 「×」…不均一でブリードあり 水中分散性: 水200gの入ったガラスビンに固形消泡剤1gに溶解させて
60分間静置し、60分間経過後に溶解しない部分を除去
し、手で2分間振とうして溶解部分の分散状態を観察し
た。
「○」…均一に分散 「△」…一部凝集物あり 「×」…凝集物あり 「−」…分散不可 消泡性: ポイオキシエチレン(20)ソルビタンモノオレイン酸エ
ステルの1%水溶液100gの入ったガラスビンに固形消泡
剤1g(1cm角)を入れて60分間静置した後、溶解しない
部分を除去し、バレルリストアクションシェイカー(Ba
rrell wrist action shaker)により10秒間振とうし、
振とう終了直後から泡が消えるまでの時間を測定した。
これに続いて、同一の試料を用いて、更に順次に40秒、
60秒、120秒、180秒および180秒間の振とうを行ってそ
の後の消泡時間を同様に測定した。
以上の結果を第2表に示す。
第2表の結果から明らかなように、本発明の固形シリコ
ーン消泡剤は、水に分散または溶解しないワックス
(i)および/または水に分散または溶解するワックス
(ii)と、特定の自己乳化型消泡剤コンパウンドとを分
散させて冷却固化することにより得られるものであるた
め、ワックスに対する消泡剤コンパウンドの分散が容易
かつ安定で組成が均一であり、製造が容易であると共に
優れた消泡特性を得ることができる。また特にワックス
としてワックス(i)とワックス(ii)の両者を共に用
いたときには、優れた水分散性が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5〜60重量部の自己乳化型消泡剤コンパウ
    ンド(イ)と、95〜40重量部のワックス(ロ)とからな
    り、 前記自己乳化型消泡剤コンパウンド(イ)は、25℃にお
    ける粘度が20cst.以上シリコーンオイル(a)および微
    粉末シリカ(b)からなるシリコーンオイルコンパウン
    ドの5重量%以上と、ポリオキシアルキレンおよび/ま
    たはポリオキシアルキレン−ポリシロキサン共重合体
    (c)の30重量%以上と、必要に応じて加えられる前記
    (c)以外の液状水溶性界面活性剤(d)の0〜30重量
    %とよりなるものであり、 前記ワックス(ロ)は、室温において水に分散または溶
    解しない融点が35℃以上であるワックス(i)および/
    または室温において水に分散または溶解する融点が30℃
    以上であるワックス(ii)よりなるものであり、ワック
    ス(i)は消泡剤全体の60重量%以下の割合で存在する
    ことを特徴とする固形シリコーン消泡剤。
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