JPH0790113A - レンズ用有機・無機複合体の製造方法 - Google Patents

レンズ用有機・無機複合体の製造方法

Info

Publication number
JPH0790113A
JPH0790113A JP24081393A JP24081393A JPH0790113A JP H0790113 A JPH0790113 A JP H0790113A JP 24081393 A JP24081393 A JP 24081393A JP 24081393 A JP24081393 A JP 24081393A JP H0790113 A JPH0790113 A JP H0790113A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
sol
polymer
lens
tetraalkoxysilane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP24081393A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Aoyama
昌弘 青山
Hiroshi Yugawa
博 湯川
Mitsuo Sugimura
光男 杉村
Motoyuki Toki
元幸 土岐
Hideki Yamaguchi
日出樹 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hoya Corp filed Critical Hoya Corp
Priority to JP24081393A priority Critical patent/JPH0790113A/ja
Publication of JPH0790113A publication Critical patent/JPH0790113A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アミド結合含有非反応性ポリマーの存在下、
溶媒中で加水分解重合性金属化合物を加水分解重合させ
た場合にも、透明な有機・無機複合体を得ることができ
る方法を提供する。 【構成】 アミド結合含有非反応性ポリマーと、加水分
解重合性金属化合物であるテトラアルコキシシランとを
溶媒中で混合し、テトラアルコキシシランを加水分解し
てゾルを生成した後、該ゾルに水を添加し重合ゲル化さ
せて、生成ケイ素酸化物ゲルからなる3次元ネットワー
ク構造体中にアミド結合含有非反応性ポリマーを分散さ
せることを特徴とするレンズ用有機・無機複合体の製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レンズ用有機・無機複
合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機・無機複合体として、アミド結合含
有非反応性ポリマーの存在下にテトラエトキシシランな
どの加水分解重合性金属化合物を加水分解重合させてゲ
ル化せしめ、生成金属酸化物ゲルからなる3次元ネット
ワーク構造体中にアミド結合含有非反応性ポリマーを分
散させて得られた有機・無機複合体が知られている。
【0003】例えば特開平3−212451号公報は、
加水分解重合性金属化合物として、テトラエトキシシラ
ンを、またアミド結合含有非反応性ポリマーとして、ポ
リオキサゾリン系ポリマー、ビニルピロリドン系ポリマ
ー、ポリエチレンイミン系ポリマーのアセチル化合物、
アクリルアミド系ポリマー、スターバーストデンドリマ
ー等のポリマーを用いて、シリカの3次元ネットワーク
構造体中にアミド結合含有非反応性ポリマーが分散され
た有機・無機複合体を得たことを報告している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記特許公報に記載の
方法では、アミド結合含有非反応性ポリマー存在下での
テトラエトキシシランの加水分解重合反応を、テトラエ
トキシシランをアルコール類、エーテル類などの有機溶
媒に溶解した溶液に塩酸を滴下することにより、複合体
を得ている。しかし、この方法では、テトラエトキシシ
ランの部分加水分解物とアミド結合含有ポリマーとの間
に形成された錯体が、溶媒に対する溶解度が低いため、
ゾル形成時に析出し、白沈し透明な複合体が得られない
という問題点があった。
【0005】従って本発明の目的は、アミド結合含有非
反応性ポリマーの存在下、水系溶媒中で加水分解重合性
金属化合物を加水分解重合させた場合にも、透明な有機
・無機複合体を得ることができる方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するためになされたものであり、アミド結合含有非
反応性ポリマーと、加水分解重合性金属化合物であるテ
トラアルコキシシランとを溶媒中で混合し、テトラアル
コキシシランを加水分解してゾルを生成した後、該ゾル
に水を添加し重合ゲル化させて、生成ケイ素酸化物ゲル
からなる3次元ネットワーク構造体中にアミド結合含有
非反応性ポリマーを分散させることを特徴とするレンズ
用有機・無機複合体の製造方法を要旨とする。
【0007】以下、本発明を詳説する。
【0008】本発明においてはアミド結合含有非反応性
ポリマーとしては、従来より公知乃至周知のものなどが
広範囲にわたって用いられ、例えば、2−メチル−2−
オキサゾリンなどの開環重合によって得られるポリオキ
サゾリン系ポリマー;ビニルピロリドン系ポリマー;ア
クリルアミド系ポリマー;ポリエチレンイミン系ポリマ
ーのアセチル化物;スターバーストデンドリマーなどが
挙げられる。
【0009】本発明におけるアミド結合含有非反応性ポ
リマーは、アミド結合のN原子に少なくとも2個のアル
キルあるいはアルキレン基が結合しているものが好適で
ある。而して、分子量や誘導体などについては特に限定
されずに、広範囲にわたって種々の変更が可能である。
例えば分子量については低分子量のものから高分子量の
ものまで使用可能であり、水溶性を保持する程度の分子
量のものが好適に選択される。オキサゾリン系ポリマー
の場合で例示すれば、重合度1〜200程度のものが挙
げられる。また、アミド結合含有非反応性ポリマーの各
種誘導体も種々使用可能であり、例えばオキサゾリン系
ポリマーの場合はオキサゾリン、メチルオキサゾリン、
エチルオキサゾリンなどのポリマーが挙げられ、アクリ
ルアミド系ポリマーの場合でポリ(N,N−ジメチルア
クリルアミド)などが挙げられる。その他、種々の共重
合体や部分変性体なども使用される。
【0010】また加水分解重合性金属化合物として、テ
トラアルコキシシランを用いる。テトラアルコキシシラ
ンの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエ
トキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキ
シシランなどが挙げられるが、テトラエトキシシランが
特に好ましい。
【0011】本発明の方法においては、先ず上記ポリビ
ニルピロリドンとテトラアルコキシシランを溶媒中に混
合し、テトラアルコキシシランを加水分解してゾルを生
成させる。
【0012】ポリビニルピロリドンとテトラアルコキシ
シランとの混合比は、最終的に得られる有機・無機複合
体において、3次元ネットワーク構造体を構成するケイ
素酸化物100重量部に対して、このネットワーク構造
体中に分散されるポリビニルピロリドンが1〜1000
重量部となるように適宜決定される。
【0013】また上記溶媒としては、水と有機溶媒(メ
タノール、エタノールなどの低級アルコール類やエーテ
ル類)との混合物が好ましい。
【0014】このゾル生成反応は、通常のゾル−ゲル法
におけるゾル生成条件がそのまま採用される。加水分解
を促進するために、塩酸などの無機酸や酢酸などの有機
酸を上記水系溶媒中に存在させることが行なわれる。ゾ
ル生成反応温度は0〜50℃が好ましく、室温が特に好
ましい。反応時間は、室温の場合約1〜10時間程度で
ある。また酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウムなどの
硬化剤を加水分解前または後に加えることもできる。
【0015】上記のようにして得られたゾルは、白沈し
ており、これを重合ゲル化しても透明な重合体を得るこ
とができない。そこで本発明の方法によれば、白沈状態
のゾルに水を添加し、この水の添加により、白沈状態を
解消し、透明な溶液を得ることができる。水の添加によ
り、白沈が透明化する理由は明らかではないが、テトラ
アルコキシシランの部分加水分解物とアミド結合含有ポ
リマーとの間に形成された錯体の溶解度が水に対し大き
く、錯体が水の添加により溶解するからと考えられる。
添加する水の量は白沈状態を解消する量であれば特に限
定されない。
【0016】本発明によれば、次に透明化した溶液を所
定の容器に注入して重合ゲル化する。例えば最終製品と
して眼鏡用プラスチックレンズを得たい場合には、上記
容器として、一対のモールド(上型、下型)と樹脂製ガ
スケットとからなる成形型を用いる。重合ゲル化の条件
は通常のゾル−ゲル法におけるゲル化条件をそのまま採
用することができる。ゲル化の温度は0〜50℃が好ま
しく、室温が特に好ましい。反応時間は、室温の場合約
1〜10時間程度である。重合ゲル化の最終段階におい
て、ドラフト乾燥、送風乾燥などを用いて溶剤を揮散さ
せるのが好ましい。
【0017】このようにして得られた有機・無機複合体
は、ケイ素酸化物ゲルからなる3次元ネットワーク構造
体中にポリビニルピロリドンが均一に分散された複合体
であり、水系溶媒中のゾル−ゲル法により得られたにも
拘らず、得られた複合体は透明である。またこの複合体
は高屈折率を有し、脈理、歪みがないのでレンズ用途、
特に眼鏡用プラスチックレンズとして好適である。
【0018】なお、眼鏡レンズを得る場合には、予め所
定の処方に合せた曲率を有する上、下型を用いて直接レ
ンズ形状に成形してもよいが、一次成形品を得たのち、
レンズ研削装置を使用して荒摺り、研磨を行なって所望
形状のレンズを最終製品として得ることもできる。
【0019】また、レンズ成形後、ポリシロキサン系有
機ハードコート膜やカラーリング加工、反射防止膜、フ
ッソ系等の水ヤケ防止膜の成膜等の表面処理をすること
もできる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0021】実施例1 208gのメタノール溶媒中に、ポリビニルピロリドン
(ナカライテスク社製)6.25gを溶解して、ポリビ
ニルピロリドン溶液を調製した。別に、208gのメタ
ノール溶媒中に、テトラエトキシシラン(コルコート社
製)208gを溶解して、テトラエトキシシラン溶液を
調製した。
【0022】そして、上記ポリビニルピロリドン溶液と
テトラエトキシシラン溶液との混合物に、更に72ml
の0.05規定の塩酸水溶液を添加し、水−メタノール
系溶媒中で2時間撹拌しながら加水分解した。この時点
で白沈が生じた。
【0023】そこで、この白沈状態の分散溶液100m
lに水(H2 O)100ml添加することにより、白沈
を解消し、透明な分散溶液を得た。
【0024】前記の透明な分散溶液を、円筒状ガラス容
器(内径50mm)中に40g注入し、その後、室温で
静置し、ガラス容器の上部を開放状態で、自然乾燥し、
大部分の分散媒を蒸発させた。得られた成形体は、ケイ
素酸化物ゲルからなる3次元ネットワーク構造体中にポ
リビニルピロリドンが均一に分散された複合体からな
り、重量が3.8g、厚みが1.6mm、外径が48m
mであった。
【0025】また、この重合体は屈折率(Nd)が1.
458、比重が1.3であり、透明性を有し、目視によ
る外観検査でも脈理、歪みがなく、レンズ用途に用いる
に適当である。
【0026】実施例2〜3 表1に示すように、ポリビニルピロリドンの量を21.
8g(実施例2)、5.45g(実施例3)とした他は
実施例1とほぼ同様にして有機・無機複合体からなる成
形体を得た。得られた成形体の物性も表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】表1より実施例2および3で得られた重合
体も光学用途に用いるのに適当であることが明らかとな
った。
【0029】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、アミド
結合含有非反応性ポリマーの存在下、水系溶媒中でテト
ラアルコキシシランを加水分解重合させた場合にも、透
明なレンズ用有機・無機複合体を製造することができる
方法が提供された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土岐 元幸 京都府京都市下京区中堂寺南町17 京都リ サーチパーク サイエンスビル 株式会社 関西新技術研究所内 (72)発明者 山口 日出樹 京都府京都市下京区中堂寺南町17 京都リ サーチパーク サイエンスビル 株式会社 関西新技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミド結合含有非反応性ポリマーと、加
    水分解重合性金属化合物であるテトラアルコキシシラン
    とを溶媒中で混合し、テトラアルコキシシランを加水分
    解してゾルを生成した後、該ゾルに水を添加し重合ゲル
    化させて、生成ケイ素酸化物ゲルからなる3次元ネット
    ワーク構造体中にアミド結合含有非反応性ポリマーを分
    散させることを特徴とするレンズ用有機・無機複合体の
    製造方法。
JP24081393A 1993-09-28 1993-09-28 レンズ用有機・無機複合体の製造方法 Withdrawn JPH0790113A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24081393A JPH0790113A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 レンズ用有機・無機複合体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24081393A JPH0790113A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 レンズ用有機・無機複合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0790113A true JPH0790113A (ja) 1995-04-04

Family

ID=17065075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24081393A Withdrawn JPH0790113A (ja) 1993-09-28 1993-09-28 レンズ用有機・無機複合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0790113A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073521A (ja) * 2001-09-05 2003-03-12 Fujikura Rubber Ltd ハイブリッド化合物およびその製造方法、並びにゴムの表面処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073521A (ja) * 2001-09-05 2003-03-12 Fujikura Rubber Ltd ハイブリッド化合物およびその製造方法、並びにゴムの表面処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8097690B2 (en) Cyclic dihydrogenpolysiloxanes, hydrogenpolysiloxanes, processes for their production, silica type glass moldings and a process for their production, optical elements and a process for their production
US7435452B2 (en) Surface-treated plastic article and method of surface treatment
US4042749A (en) Article having abrasion resistant surface formed from the reaction product of a silane and a metal ester
US7049351B2 (en) Moldings and preparation and uses thereof
TW200927792A (en) Silicon-containing prepolymer and silicon containing hydrogel and contact lens made therefrom
JP2007238930A (ja) 有機無機複合組成物とその製造方法、成形体および光学部品
JP2006221144A (ja) 防曇性反射防止膜を有する光学素子及び防曇性反射防止膜の製造方法
CN101896514B (zh) 生物医学装置
JP2009199072A (ja) レンズ装置
KR101659709B1 (ko) 중공형 알루미노실리케이트 입자 및 이의 제조방법
JP3419570B2 (ja) 有機−無機複合ポリマーの製造方法
JP4485717B2 (ja) 熱可塑性材料組成物、及びそれを含んで構成される光学部品
JPH03212451A (ja) 有機・無機複合透明均質体及びその製法
JP4321686B2 (ja) 有機−無機複合体および多孔質ケイ素酸化物の製造方法
JP2009242486A (ja) 有機無機複合組成物とその製造方法、成形体、および光学部品
JPH0790113A (ja) レンズ用有機・無機複合体の製造方法
JP2008239920A (ja) 金型成形用樹脂組成物および成形体
JP2004020912A (ja) 光学素子
JPH0790181A (ja) レンズ用有機・無機複合体
TW201241089A (en) A novel silicon-containing contact lenses
JPH1121512A (ja) 親水性コーティング用樹脂組成物
JPH0790114A (ja) レンズ用有機・無機複合体の製造方法
JP2009040819A (ja) 有機無機複合材料、光学部品および材料組成物
JPH1114949A (ja) コンタクトレンズ材料、コンタクトレンズ及びその製造方法
JPH05254819A (ja) 球状微粒子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20001128