JPH1114949A - コンタクトレンズ材料、コンタクトレンズ及びその製造方法 - Google Patents

コンタクトレンズ材料、コンタクトレンズ及びその製造方法

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JPH1114949A
JPH1114949A JP16310897A JP16310897A JPH1114949A JP H1114949 A JPH1114949 A JP H1114949A JP 16310897 A JP16310897 A JP 16310897A JP 16310897 A JP16310897 A JP 16310897A JP H1114949 A JPH1114949 A JP H1114949A
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JP
Japan
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group
contact lens
monomer
metal oxide
carbon atoms
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JP16310897A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Kitahara
義孝 北原
Takeshi Okubo
毅 大久保
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐衝撃性、酸素透過性が共に高くかつ光学的
に透明な有機−無機複合体からなるコンタクトレンズ材
料、コンタクトレンズ及びコンタクトレンズの製造方法
の提供。 【解決手段】一般式−X−Y−Zで示される有機基、例
えば、アルキル基を有してもよい金属酸化物(有機修飾
金属酸化物)及びポリマーを含有し、かつ光学的に透明
であるコンタクトレンズ材料。可視光透過率が85%以
上であり、破壊エネルギーが30kg・cm以上であり、かつ
酸素透過係数が70×10-11 cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmH
g以上である、ポリマーと金属酸化物とを含むコンタク
トレンズ材料。これらコンタクトレンズ材料からなるコ
ンタクトレンズ。少なくとも下記成分A(モノマー及び
有機修飾金属酸化物を含むモノマー組成物)と成分B(成
分Aのモノマー組成物と重付加又は重縮合可能なモノマ
ー)とを含むモノマー混合物を重合することを含むコン
タクトレンズの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンタクトレンズ材
料、コンタクトレンズ及びモノマー組成物、並びにコン
タクトレンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】眼球上へ装着して使用するコンタクトレ
ンズの材料は、光学特性が優れていることはもちろんの
こと、角膜細胞の代謝活動に十分な酸素透過性や、脱着
時の取り扱い中、あるいは装着時の衝撃に耐える機械的
強度を要求される。現在一般的に使用されているコンタ
クトレンズは、ハードコンタクトレンズとソフトコンタ
クトレンズとに大別される。ソフトコンタクトレンズは
水を含む高分子ゲルあるいは水を含まないシリコーンゴ
ムに代表されるエラストマーからなる。高分子ゲルはそ
の柔軟性と湿潤性から装用感がよいことが知られている
が、汚れがつき易い、視力矯正能が劣るなどの問題があ
る。またエラストマーは水に由来する細菌等の付着がな
く安全で、ハードコンタクトレンズよりは装用感がよい
という利点がある。しかし、そのゴム弾性による角膜へ
の固着などの問題がある。
【0003】ハードコンタクトレンズは硬質な高分子材
料からなり、水に由来する細菌等の付着がなく安全で、
視力矯正能に優れているが、装用感に劣る。ハードコン
タクトレンズの材料は、当初光学特性に優れたポリメチ
ルメタクリレートが主流であった。しかし、その酸素透
過性の低さから、近年では酸素透過性を改良したシロキ
サン系モノマーやフッ素系モノマー等を共重合した高酸
素透過性材料が開発され、広く使用されている。しかし
ながらこれらの高酸素透過性材料は、酸素透過性を上げ
るためのシリコーン系モノマーやフッ素系モノマーの配
合量の増加に伴う機械的強度の低下が指摘されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの欠点を解決す
る一般的な手段として、衝撃エネルギーを吸収、分散さ
せることを目的とした、材料中への無機粒子の分散複合
化が考えられる。しかし、一般的に、無機粒子を分散複
合化すると、粒子による入射光の散乱及び材料と粒子の
相分離等により光学的透明性を維持しにくい。そのた
め、コンタクトレンズ材料にはほとんど応用されていな
かった。
【0005】無機粒子を分散複合化するものとして、例
えば、以下のものが知られている。シリコーンエラスト
マーにシリカ粒子を練り込んだコンタクトレンズ材料
[特開昭51−131562号公報]、一般的なコンタ
クトレンズ材料に抗菌性セラミクスを練り込んだ材料
[特開平4−76518号公報]、ポリオルガノシロキ
サンを複合化したコンタクトレンズ材料[特開平1−2
95216号公報]。
【0006】特開昭51−131562号公報に記載の
コンタクトレンズ材料は、機械的強度が向上し、粒子の
屈折率を調節することにより透明性を維持したものであ
る。しかし、酸素透過性が大幅に低下しており、また充
填される材料がシリコーンエラストマーに限定されると
いう問題がある。特開平4−76518号公報に記載の
コンタクトレンズ材料は、抗菌性の無機物を練り込むこ
とにより材料の抗菌化は実現している。しかし、耐衝撃
性等のコンタクトレンズ材料として重要な特性の低下を
伴うという問題がある。特開平1−295216号公報
に記載のコンタクトレンズ材料は、相溶性を上げるため
あらかじめシリル化した成分とポリオルガノシロキサン
を複合化することにより、高い酸素透過性と透明性を有
している。しかし、製造工程中に行う脱シリル化の際に
生成したシリル化合物が材料中に残存するという問題が
ある。またシリル化しない場合は、相分離による光学的
透明性の低下が顕著に起こるため、ポリオルガノシロキ
サンの複合化は困難であることが開示されている。いず
れにしても、耐衝撃性及び酸素透過性が共に優れ、かつ
光学的に透明なコンタクトレンズという従来から有るニ
ーズに答えられるものはこれまで知られていなかった。
【0007】そこで、本発明の目的は、上記従来技術の
欠点を解消し、耐衝撃性、酸素透過性が共に高くかつ光
学的に透明な有機−無機複合体からなる、新規なコンタ
クトレンズ材料、コンタクトレンズ及びコンタクトレン
ズの製造方法を提供することにある。さらに本発明の目
的は、上記コンタクトレンズの製造に有用なモノマー組
成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために鋭意検討した結果得られたものであり、以
下のとおりである。 [請求項1] 一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数
1〜6のアルキレン基、アルケニレン基またはフェニレ
ン基であり、Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル
基、エステル基、イミド基、アミド基、ウレタン基、ま
たはウレア基であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、フェニル基である)で示される有機基を有
してもよい金属酸化物(以下、有機修飾金属酸化物とい
う)及びポリマーを含有し、かつ光学的に透明であるこ
とを特徴とするコンタクトレンズ材料。 [請求項2] 有機修飾金属酸化物の含有量が全重量を
基準として0.5〜50重量%の範囲である請求項1記
載のコンタクトレンズ材料。 [請求項3] 有機修飾金属酸化物が、有機修飾金属酸
化物の重量を基準として、0〜75重量%の範囲の有機
基を含有する請求項1または2記載のコンタクトレンズ
材料。 [請求項4] 一般式−X−Y−Zで示される有機基が
炭素数1〜6のアルキル基である請求項1〜3のいずれ
か1項に記載のコンタクトレンズ材料。 [請求項5] 可視光透過率が85%以上である請求項
1〜4のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ材料。 [請求項6] 有機修飾金属酸化物が、ポリマーの原料
となるモノマー中で、金属アルコキサイドを加水分解、
脱水縮合することにより得られたものである請求項1〜
5のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ材料。 [請求項7] 有機修飾金属酸化物を構成する金属が、
珪素、チタン、ゲルマニウムまたはジルコニウムである
請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ
材料。 [請求項8] ポリマーが、ポリウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂
及びポリアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なく
とも1種の樹脂からなる請求項1〜7のいずれか1項に
記載のコンタクトレンズ材料。 [請求項9] 可視光透過率が85%以上であり、破壊
エネルギーが30kg・cm以上であり、かつ酸素透過係数が
70×10-11 cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg以上である、
ポリマーと金属酸化物とを含むコンタクトレンズ材料。 [請求項10] ポリマーがポリウレタン系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリイミド系樹脂
からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる
請求項9記載のコンタクトレンズ材料。 [請求項11] 可視光透過率が85%以上であり、破壊
エネルギーが10kg・cm以上であり、かつ酸素透過係数が
70×10-11 cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg以上である、
ポリアクリル系樹脂と金属酸化物とを含むコンタクトレ
ンズ材料。 [請求項12] 請求項1〜11のいずれか1項に記載のコ
ンタクトレンズ材料からなるコンタクトレンズ。 [請求項13] 少なくとも下記成分Aと成分Bとを含む
モノマー混合物を重合することを含むコンタクトレンズ
の製造方法。 成分A:モノマー及びこのモノマーの存在下、金属アル
コキサイドを加水分解、脱水縮合することにより得られ
る、有機基を有してもよい金属酸化物を含むモノマー組
成物。 成分B:成分Aのモノマー組成物と重付加又は重縮合可
能なモノマー。 [請求項14] 金属アルコキサイドが、一般式(I)又は
一般式(II)で表される化合物である請求項13記載の製造
方法。
【0009】
【化7】
【0010】[式中、MはSi,Ti,GeまたはZr
であり、R1は一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数
1〜6のアルキレン基、アルケニレン基またはフェニレ
ン基であり、Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル
基、エステル基、イミド基、アミド基、ウレタン基、ま
たはウレア基であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、フェニル基である)で示される有機基であ
り、R2は独立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、
aは0または1である。]
【0011】
【化8】
【0012】[式中、MはSi,Ti,GeまたはZr
であり、R3及びR4は、独立に、一般式−X−Y−Z
(式中のX、Y及びZは上記と同義である)で示される
有機基であり、R5及びR6は、独立に、炭素数1〜4の
アルキル基であり、nは1〜30の整数である。] [請求項15]少なくとも下記成分Cを含むモノマー組成
物を重合することを含むコンタクトレンズの製造方法。 成分C:付加重合可能なモノマー及びこのモノマーの存
在下、金属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合するこ
とにより得られる、有機基を有してもよい金属酸化物を
含むモノマー組成物。 [請求項16] 金属アルコキサイドが、一般式(I)又は
一般式(II)で表される化合物である請求項15記載の製造
方法。
【0013】
【化9】
【0014】[式中、MはSi,Ti,GeまたはZr
であり、R1は一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数
1〜6のアルキレン基、アルケニレン基またはフェニレ
ン基であり、Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル
基、エステル基、イミド基、アミド基、ウレタン基、ま
たはウレア基であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、フェニル基である)で示される有機基であ
り、R2は独立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、
aは0または1である。]
【0015】
【化10】
【0016】[式中、MはSi,Ti,GeまたはZr
であり、R3及びR4は、独立に、一般式−X−Y−Z
(式中のX、Y及びZは上記と同義である)で示される
有機基であり、R5及びR6は、独立に、炭素数1〜4の
アルキル基であり、nは1〜30の整数である。] [請求項17] モノマー及びこのモノマーの存在下で、
金属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合することによ
り得られる、有機基を有してもよい金属酸化物を含むモ
ノマー組成物。 [請求項18] 金属アルコキサイドが、一般式(I)又は
一般式(II)で表される化合物である請求項17記載の組成
物。
【0017】
【化11】
【0018】[式中、MはSi,Ti,GeまたはZr
であり、R1は一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数
1〜6のアルキレン基、アルケニレン基またはフェニレ
ン基であり、Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル
基、エステル基、イミド基、アミド基、ウレタン基、ま
たはウレア基であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4の
アルキル基、フェニル基である)で示される有機基であ
り、R2は独立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、
aは0または1である。]
【0019】
【化12】
【0020】[式中、MはSi,Ti,GeまたはZr
であり、R3及びR4は、独立に、一般式−X−Y−Z
(式中のX、Y及びZは上記と同義である)で示される
有機基であり、R5及びR6は、独立に、炭素数1〜4の
アルキル基であり、nは1〜30の整数である。] [請求項19] モノマーが重付加若しくは重縮合可能な
モノマー、または付加重合可能なモノマーである請求項
17または18記載のモノマー組成物。 [請求項20] 重付加若しくは重縮合可能なモノマーが
ポリオールである請求項19記載のモノマー組成物。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。コンタクトレンズ材料(第1の態様) 本発明のコンタクトレンズ材料は、一般式−X−Y−Z
で示される有機基を有してもよい金属酸化物(有機修飾
金属酸化物)及びポリマーを含有し、かつ光学的に透明
であることを特徴とする。上記有機修飾金属酸化物を含
有することで、耐衝撃性、酸素透過性が共に高くかつ光
学的に透明なコンタクトレンズ材料を提供できる。
【0022】一般式−X−Y−Z式中、Xは炭素数1〜
6のアルキレン基、アルケニレン基またはフェニレン基
である。アルキレン基としては、例えば、メチレン基、
エチレン基、n-プロピレン基、iso-プロピレン基、n-ブ
チレン基、tert-ブチレン基、n-ペンチレン基、n-ヘキ
シレン基を挙げることができる。アルケニレン基として
は、例えば、プロペニル基、1-ブテニレン基、2-ブテニ
レン基、1-ヘキセニレン基、2-ヘキセニレン基、3-ヘキ
セニレン基等を挙げることができる。Xは、好ましく
は、メチレン基、エチレン基、n-プロピレン基である。
【0023】Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル
基、エステル基、イミド基、アミド基、ウレタン基、ま
たはウレア基であるが、好ましくは、直接結合又は酸素
原子である。Zは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル
基、フェニル基であり、アルキル基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n-プロピル基、iso-プロピル基、
n-ブチル基、tert-ブチル基を挙げることができる。Z
は、好ましくは、水素原子、又はメチル基である。特
に、一般式−X−Y−Zで示される有機基は、酸素透過
性を高めるという観点から炭素数1〜6のアルキル基で
あることが好ましい。
【0024】有機修飾金属酸化物の含有量は、コンタク
トレンズ材料の全重量を基準として0.5〜50重量%
の範囲であることが、コンタクトレンズとしての高いト
ータルバランスという観点から適当である。特に、光学
的透過性という観点からは、1〜35重量%の範囲である
ことが好ましい。
【0025】有機修飾金属酸化物は、有機修飾金属酸化
物の重量を基準として、0〜75重量%の範囲の有機基
を含有することがコンタクトレンズとしての高いトータ
ルバランスという観点から適当である。特に、光学的透
過性という観点からは、10〜60重量%の範囲であること
が好ましい。
【0026】本発明のコンタクトレンズ材料は、金属酸
化物を含有するにも係わらず可視光透過率が85%以上
である。ここで、可視光透過率は、厚さ1.0mmの試
料について測定した場合の値である。可視光透過率は、
好ましくは、90%以上である。上記有機修飾金属酸化
物は、ポリマーの原料となるモノマー中で、金属アルコ
キサイドを加水分解、脱水縮合することにより得られた
ものであることができる。詳細については、後述する。
【0027】有機修飾金属酸化物を構成する金属は、4
価の金属であることができ、例えば、珪素、チタン、ゲ
ルマニウム及びジルコニウムを挙げることができる。金
属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合して調製をする
際に、反応の制御が容易であるという観点からは、珪素
であることが好ましい。本発明のコンタクトレンズ材料
を構成するポリマーには特に制限はない。但し、有機修
飾金属酸化物を、ポリマーの原料となるモノマー中で、
金属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合することによ
り調製することを考慮すると、ポリマーはポリウレタン
系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
イミド系樹脂及びポリアクリル系樹脂からなる群から選
ばれる少なくとも1種の樹脂からなることが適当であ
る。但し、コンタクトレンズ材料を製造する際の簡便さ
という観点からは、上記ポリマーはポリウレタン系樹脂
又はポリアクリル系樹脂であることが好ましい。
【0028】コンタクトレンズ材料(第2の態様) 本発明のコンタクトレンズ材料の第2の態様は、可視光
透過率が85%以上であり、破壊エネルギーが30kg・cm
以上であり、かつ酸素透過係数が70×10-11 cm3(STP)・
cm/cm2・sec・mmHg以上である、ポリマーと金属酸化物
とを含むコンタクトレンズ材料をも包含する。可視光透
過率は、厚さ1.0mmの試料について測定した場合の
値であり、好ましくは、90%以上である。破壊エネル
ギーは、30kg・cm以上であり、これにより、機械的強度
に優れたコンタクトレンズ材料とすることができる。破
壊エネルギーは、好ましくは、33kg・cm以上である。破
壊エネルギーは、高ければ、それだけ機械的強度は高ま
るが、その他の物性とのバランスを考慮すると、上限は
約70kg・cmである。尚、前記破壊エネルギーは、東洋精
機製作所製ダインスタッドテスターを用いて、厚さ5m
mの試料について測定した時の結果である。
【0029】酸素透過係数は、70×10-11 cm3(STP)・cm
/cm2・sec・mmHg以上である。これにより、コンタクト
レンズに要求される優れた酸素透過性を有するレンズ材
料とすることができる。酸素透過係数は、好ましくは75
×10-11cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg以上である。酸素
透過係数は、高いほど眼装着時の眼への安全性という観
点からは好ましいが、実用的には、上限は、例えば、60
0×10-11cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg程度である。こ
こで酸素透過係数は、低真空法により35℃の条件下、
厚さ0.2mmの試料について測定した時の値である。
【0030】上記コンタクトレンズ材料において、ポリ
マーは、例えば、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系
樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリイミド系樹脂からな
る群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなることが
適当である。但し、コンタクトレンズ材料を製造する際
の簡便さという観点からは、上記ポリマーはポリウレタ
ン系樹脂であることが好ましい。また、上記コンタクト
レンズ材料において、金属酸化物は、前述の有機修飾金
属酸化物であることができる。
【0031】コンタクトレンズ材料(第3の態様) 本発明のコンタクトレンズ材料の第3の態様は、可視光
透過率が85%以上であり、破壊エネルギーが10kg・cm
以上であり、かつ酸素透過係数が70×10-11 cm3(STP)・
cm/cm2・sec・mmHg以上である、ポリアクリル系樹脂と
金属酸化物とを含むコンタクトレンズ材料を包含する。
可視光透過率は、厚さ1.0mmの試料について測定し
た場合の値であり、好ましくは、90%以上である。
【0032】破壊エネルギーは、10kg ・cm以上であ
り、これにより、機械的強度に優れたコンタクトレンズ
材料とすることができる。破壊エネルギーは、好ましく
は、12kg・cm以上である。破壊エネルギーは、高けれ
ば、それだけ機械的強度は高まるが、その他の物性との
バランスを考慮すると、上限は約50kg・cmである。尚、
前記破壊エネルギーは、東洋精機製作所製ダインスタッ
ドテスターを用いて、厚さ5mmの試料について測定し
た時の結果である。
【0033】酸素透過係数は、70×10-11 cm3(STP)・cm
/cm2・sec・mmHg以上であるこれにより、コンタクトレ
ンズに要求される優れた酸素透過性を有するレンズ材料
とすることができる。酸素透過係数は、好ましくは75×
10-11cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg以上である。酸素透
過係数は、高いほど眼装着時の眼への安全性という観点
からは好ましいが、実用的には、上限は、例えば、600
×10-11cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg程度である。ここ
で酸素透過係数は、低真空法により35℃の条件下、厚
さ0.2mmの試料について測定した時の値である。
【0034】本発明のコンタクトレンズ材料の第3の態
様において、ポリマーは、ポリアクリル系樹脂である。
また、上記コンタクトレンズ材料において、金属酸化物
は、前述の有機修飾金属酸化物であることができる。
【0035】コンタクトレンズ 本発明は、上記本発明のコンタクトレンズ材料の第1〜
第3の態様からなるコンタクトレンズを包含する。この
コンタクトレンズは、光学的に透明であり、かつ耐衝撃
性及び酸素透過性が共に優れたコンタクトレンズであ
る。
【0036】コンタクトレンズの製造方法 本発明のコンタクトレンズの製造方法の第1の態様は、
少なくとも上記成分Aと成分Bを含むモノマー混合物を
重合することを特徴とし、第2の態様は、少なくとも上
記成分Cを含むモノマー混合物を重合することを特徴と
する。本発明のコンタクトレンズの製造方法に用いられ
る成分A及び成分Cは、有機基を有してもよい金属酸化
物を含有するモノマー組成物である。このモノマー組成
物中で有機基を有してもよい金属酸化物は分散状態で存
在する。このモノマー組成物は、モノマー存在下で、金
属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合することにより
調製される。この時、モノマーは実質的に反応せず、モ
ノマーの状態を維持している。本発明で用いられる金属
アルコキサイドは、水と反応することにより金属水酸化
物となり、さらに、脱水縮合反応することにより金属酸
化物ゲルとなる、いわゆるゾルーゲル反応可能なものが
選ばれ、好ましくは、一般式(I)及び(II)で表される金
属アルコキサイドから選ばれる。
【0037】
【化13】
【0038】
【化14】
【0039】式中、MはSi,Ti,GeまたはZrで
あるが、金属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合して
調製をする際に、反応の制御が容易であるという観点か
らは、Siであることが好ましい。R1、R3及びR4
一般式−X−Y−Zで示される有機基であり、X、Y及
びZは、上記コンタクトレンズ材料における定義と同様
である。R2、R5及びR6は、炭素数1〜4のアルキル
基であり、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル
基、iso-プロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基を挙
げることができる。R2、R5及びR6は、好ましくはメ
チル基、エチル基、iso-プロピル基である。aは0また
は1である。nは1〜30の整数であるが、好ましくは
1〜26の整数である。
【0040】一般式(I)及び(II)で表される金属アルコ
キサイドの具体例としては、以下のものが挙げられる。
【0041】
【化15】(構造式群1)
【0042】
【化16】
【0043】上記金属アルコキサイドにおいて、特に好
ましいものは以下のものである。
【0044】
【化17】(構造式群2)
【0045】上記例示の金属アルコキサイドの部分加水
分解物も本発明で用いる金属アルコキサイドに含まれ
る。また本発明において、金属アルコキサイドは、1種
のみで用いても、あるいは2種以上の組み合わせで用い
てもよい。
【0046】本発明の製造方法で用いられる成分A中の
モノマーは、本発明で用いられる成分B中のモノマーと
重縮合反応又は重付加反応することにより重合体を形成
するものである。さらに、その存在下で金属アルコキサ
イドの加水分解反応を行うことから、成分A中のモノマ
ーは、実質的に水との反応性がほとんどないものである
ことが好ましい。成分A中のモノマーの具体例として
は、ポリオール化合物(例えば、構造式群3の化合
物)、ポリカルボン酸化合物(例えば、構造式群4の化
合物)、ポリアミン化合物(例えば、構造式群5の化合
物)、ポリチオール化合物(例えば、構造式群6の化合
物)、カルボン酸無水物(例えば、構造式群7の化合
物)を挙げることができる。
【0047】
【化18】(構造式群3)
【0048】
【化19】
【0049】
【化20】(構造式群4)
【0050】
【化21】(構造式群5)
【0051】
【化22】(構造式群6)
【0052】
【化23】(構造式群7)
【0053】上記モノマーにおいて、特に好ましいもの
は以下のものである。
【0054】
【化24】(構造式群8)
【0055】本発明の製造方法の第2の態様で用いられ
る成分C中のモノマーは、付加重合反応することにより
重合体を形成するものである。さらに、その存在下で金
属アルコキサイドの加水分解反応を行うことから、成分
C中のモノマーは、実質的に水との反応性がほとんどな
いことが好ましい。このようなモノマーの具体例として
は、以下のものが挙げられる。
【0056】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の直鎖状、
分岐状、環状のアルキル(メタ)アクリレート;2,
2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、
2,2,3,3−テトラフルオロ(メタ)アクリレー
ト、ヘキサフルオロイソプロピル(メタ)アクリレート
等のフッ素含有(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アク
リレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート;(メ
タ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミ
ド、N−エチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等
の(メタ)アクリルアミド;アミノエチル(メタ)アク
リレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アク
リレート等のアミノ基含有(メタ)アクリレート;(メ
タ)アクリル酸;N−ビニルピロリドン;スチレン、ト
リフルオロエチルスチレン等のスチレン類;エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、メチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート等の多官能性(メタ)アクリレ
ート。
【0057】モノマー存在下での金属アルコキサイドの
加水分解、脱水縮合は次のように行われる。少なくとも
1種の上記金属アルコキサイドと上記モノマーをアルコ
ール溶液にし、この溶液に水及び触媒として酸又は塩基
を加え、金属アルコキサイドを水と反応させる。この時
のアルコールには、炭素数1〜4の一価のアルコール
が、触媒である酸には、塩酸、硫酸、硝酸、酢酸等が、
触媒である塩基には、アンモニア水、トリエチルアミ
ン、N,N−ジメチルホルムアミド等が好適に用いられ
る。水との反応により金属アルコキサイドは金属水酸化
物となり、その後この金属水酸化物が脱水縮合し、有機
基を有してもよい金属酸化物となる。この一連の反応は
一般にゾルーゲル反応と言われている。
【0058】上記ゾルーゲル反応において、用いる金属
アルコキサイドの量はモノマー100重量部に対して、
0.1〜200重量部、酸又は塩基の濃度は0.001
〜10N、金属アルコキサイドのアルコキシ基に対する
水のモル比は0.5〜4、反応温度は20〜120℃と
するのが好ましい。この範囲外の条件でゾルーゲル反応
を行うと、生成する金属酸化物が巨大粒子化し、得られ
るコンタクトレンズの透明性が低下したり、反応が十分
進行せず、得られるコンタクトレンズの特性が不安定に
なることがある。
【0059】上記ゾルーゲル反応の結果得られたモノマ
ーと金属酸化物の均一アルコール溶液から、アルコー
ル、水、触媒等を蒸留法を用いて除くことにより、成分
A又は成分Cを得ることができる。この蒸留法における
条件は、用いたアルコールや触媒により適宜決められ
る。
【0060】本発明の製造方法の第1の態様に用いられ
る成分Bは、上記成分A中のモノマーと重縮合反応又は
重付加反応することにより重合体を形成するモノマーで
ある。このようなモノマーの具体例としては、例えば、
ポリオール化合物(例えば、構造式群9の化合物)、ポ
リカルボン酸化合物(例えば、構造式群10の化合
物)、ポリアミン化合物(例えば、構造式群11の化合
物)、カルボン酸無水物(例えば、構造式群12の化合
物)、ポリイソシアネート化合物(例えば、構造式群1
3の化合物)、ポリエポキサイド化合物(例えば、構造
式群14の化合物)、カルボン酸塩化物(例えば、構造
式群15の化合物)、カルボン酸エステル(例えば、構
造式群16の化合物)、ホスゲン等を挙げることが出来
る。
【0061】
【化25】(構造式群9)
【0062】
【化26】
【0063】
【化27】
【0064】
【化28】(構造式群10)
【0065】
【化29】(構造式群11)
【0066】
【化30】(構造式群12)
【0067】
【化31】(構造式群13)
【0068】
【化32】(構造式群14)
【0069】
【化33】(構造式群15)
【0070】
【化34】(構造式群16)
【0071】成分A中のモノマーと成分B中のモノマー
の重縮合反応又は重付加反応可能な組み合わせの具体例
として、次のものが挙げられる。 成分A:ポリオール化合物、成分B:ポリイソシアネー
ト化合物 成分A:ポリアミン化合物、成分B:ポリイソシアネー
ト化合物 成分A:ポリチオール化合物、成分B:ポリイソシアネ
ート化合物 成分A:ポリオール化合物、成分B:ポリエポキサイド
化合物 成分A:ポリオール化合物、成分B:ポリカルボン酸化
合物 成分A:ポリカルボン酸化合物、成分B:ポリオール化
合物 成分A:ポリアミン化合物、成分B:ポリカルボン酸化
合物 成分A:ポリカルボン酸化合物、成分B:アミン化合物 成分A:ポリアミン化合物、成分B:カルボン酸塩化物 成分A:ポリアミン化合物、成分B:カルボン酸エステ
ル化合物 成分A:カルボン酸無水物、成分B:ポリアミン化合物 成分A:ポリアミン化合物、成分B:カルボン酸無水物 成分A:ポリオール化合物、成分B:ホスゲン 上記組み合わせのうち好ましいものは、成分A中のモノ
マーがポリオール化合物、成分B中のモノマーがポリイ
ソシアネート化合物での組み合わせである。
【0072】本発明のコンタクトレンズの製造方法の第
1の態様においては、上記のようにして得られた成分A
と上記のように選ばれた成分Bを含むモノマー混合物を
重合する。この重合は、公知の重付加又は重縮合反応に
より行うことが可能であり、具体的には次のように行わ
れる。まず上記重合が重付加反応の場合は、成分Aと成
分Bの均一混合物に触媒等の添加剤を加えた後、加熱又
は光照射を行い塊状重合するか、あるいは成分Aと成分
Bを共通溶媒に溶解させた均一溶液に触媒等の添加剤を
加えた後、加熱又は光照射を行い溶液重合することによ
り行われる。次に上記重合が重縮合反応の場合は、成分
Aと成分Bを共通溶媒に溶解させた均一溶液に触媒等の
添加剤を加えた後、加熱又は光照射を行い溶液重合する
ことにより行われる。
【0073】上記重合におけるモノマー混合物中の成分
Aと成分Bの使用割合は、重付加又は重縮合反応に関与
する、成分Aと成分Bそれぞれの官能基のモル比率が
0.90〜1.15であることが好ましい。この範囲外
では、コンタクトレンズとしての物性が十分得られな
い。上記重合におけるモノマー混合物中には、成分A及
び成分Bの他にとともに、任意のモノマーを用いても差
し支えない。但し、このモノマーは、重合反応様式(重
付加反応、重縮合反応)が、成分Aと成分Bの組み合わ
せと同一でなければならない。また上記の場合は、重付
加又は重縮合反応に関与する官能基のモル比率が0.9
0〜1.15であることが好ましい。
【0074】本発明のコンタクトレンズの製造方法の第
2の態様においては、上記のようにして得られた成分C
を含むモノマー混合物を重合する。この重合は、公知の
付加重合反応により行うことができる。成分Cに触媒等
の添加剤を加えた後、加熱又は光照射を行い塊状重合す
るか、あるいは成分Cを溶媒に溶解させた均一溶液に触
媒等の添加剤を加えた後、加熱又は光照射を行い溶液重
合することにより行われる。上記重合におけるモノマー
混合物中には、成分Cとともに、任意のモノマーを用い
ても差し支えない。但し、このモノマーは、重合様式
が、成分Cと同一でなければならない。
【0075】上記重合における加熱条件は、用いるモノ
マー混合物あるいは触媒により異なるが、一般には、加
熱温度は−100〜250℃、加熱時間は0.1〜12
0時間である。また光照射条件は、用いるモノマー混合
物あるいは触媒により異なるが、一般には、照射強度は
0.01〜1000mW/cm2、照射時間は1秒〜数
時間である。尚、本発明のコンタクトレンズ材料は成形
することを除き、上記本発明のコンタクトレンズの製造
方法と同様にして製造することができる。
【0076】本発明のコンタクトレンズの製造方法にお
いては(第1の態様及び第2の態様ともに)、重合と同
時にあるいは重合後にコンタクトレンズ形状に成形され
る。上記成形が重合と同時に行われる場合には、所望の
コンタクトレンズ形状に対応した型内に、モノマー混合
物を注入した後、加熱又は光照射を行い塊状重合する方
法がとられる。また、上記成形が重合後に行われる場合
には、塊状重合により得られた重合体(コンタクトレン
ズ材料)から所望の形状に切削、研磨する方法、溶液重
合により得られた重合体を含む溶液を、所望の形状に対
応した型にキャストし、溶媒を蒸発させる方法、溶液重
合により得られた重合体を溶液中から取り出した後、所
望の形状に対応した型内に注入しプレスする方法等がと
られる。上記成形法のうち、所望のコンタクトレンズ形
状に対応した型内に、モノマー混合物を注入した後、加
熱又は光照射を行いバルク重合する方法が、モノマー成
分の使用量を低減できるとともに、製造工程が少なくな
るという利点があり、好ましく用いられる。
【0077】本発明のコンタクトレンズの製造方法にお
いては、上記成形後に、必要に応じて公知の表面処理を
施すことも含まれる。例えば、プラズマによる表面処理
では、従来から知られている手法及び装置が用いられ、
空気、酸素、水素、窒素、二酸化炭素等の活性ガスある
いはヘリウム、ネオン、アルゴン等の不活性ガスまたは
N−ビニルピロリドン、アセチレン等の有機低分子化合
物の雰囲気下、圧力約0.01ミリから10トール、出
力約2から200ワットの条件下にて、数秒から数十分
処理される。
【0078】三枝らの報告(ジャーナル オブ マクロ
モレキュール サイエンス−ケミストリー、A28巻、
9号、817〜829ページ、1991年)によると、アミド結合
を有するポリマー溶液中でテトラアルコキシシランのゾ
ルーゲル反応を行った場合、生成したシリカゲルは、シ
リカゲルに部分的に結合しているシラノール基とポリマ
ー中のアミド結合のカルボニル基との間で水素結合が起
こり、安定かつ分子サイズでポリマー中に分散してい
る。
【0079】このことを本発明に当てはめると、本発明
のコンタクトレンズの製造方法の過程で得られる金属酸
化物分散モノマーでも、金属酸化物に結合しているシラ
ノール基とモノマー中のカルボニル基との間で水素結合
が起こり、安定にかつ分子サイズでモノマー中に分散し
ていると推定される。また本発明においては、モノマー
中にカルボニル基を持たない場合であっても、金属酸化
物に結合している有機基をモノマーに適宜対応させるこ
とにより、有機基の相溶化効果により安定にかつ分子サ
イズでモノマー中に分散させることができる。さらに、
上記金属酸化物分散モノマーの重合に際しても、金属酸
化物の優れた分散状態が保持されるので、重合により得
られる重合体においても、上記と同様に安定かつ分子サ
イズで分散している。
【0080】従って、本発明の製造方法により得られた
コンタクトレンズは、有機基を有してもよい金属酸化物
が優れた分散状態で存在するために、あらかじめ系外で
調製された無機微粒子を重合体中に分散させて得た従来
のコンタクトレンズよりも透明性を維持しやすい。そし
て、このような分子サイズでの分散に由来すると思われ
るが、本発明の製造方法で得られたコンタクトレンズ材
料及びコンタクトレンズは、従来のコンタクトレンズに
比して高い酸素透過性と高い耐衝撃性を有している。
【0081】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるもので
はない。なお、実施例及び比較例における各物性の評価
は次の方法で行った。 (イ)透明性(光線透過率) 日立製作所製自動分光光度計330型を用いて、厚さ
1.0mmの試料について可視光透過率測定した。 (ロ)酸素透過性 理化精機工業製気体透過率測定装置K−315−N型を
用いて、35℃の条件下、厚さ0.2mmの試料につい
て測定した。 (ハ)耐衝撃性(破壊エネルギー) 東洋精機製作所製ダインスタッドテスターを用いて、厚
さ5mmの試料について測定した。
【0082】実施例1 ビスフェノールA・プロピレンオキサイド5モル付加体
(BPA5PO)7.98g、メトキシプロピルトリメ
トキシシラン(MPTMS)8.19g、両末端メトキ
サイド変性ポリジメチルシロキサン(分子量2000;
ST−PDMS)2.96gをエタノール33.8ml
に溶解し、この溶液に3N−塩酸を1.27g加え、6
0℃にて40時間攪拌した。反応混合物からアルコール
類、水、塩酸を留去し、ケイ素酸化物分散BPA5PO
を得た。これに、α−n−ブチル−ω−[3−(2,3
−ジヒドロキシプロポキシ)プロピル]ポリジメチルシ
ロキサン(分子量1700;HPPDMS)51.0
g、グリセリン・プロピレンオキサイド3モル付加体
(GL3PO)17.5g、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)33.0g及び触媒としてジブチルスズ
ジクロライド(DBTDC)0.023gを加えた均一
なモノマー混合物を、ガラス製成形型に注入し型を密閉
した後、50℃で10時間、その後60℃で5時間、さ
らに120℃で3時間加熱重合させた。その後室温まで
冷却し成形型から取り出し、仕上げ加工を施すことによ
りコンタクトレンズを得た。得られたコンタクトレンズ
の諸物性を表1に示す。表1から、本実施例1の製造方
法により得られたコンタクトレンズは、酸素透過性及び
耐衝撃性が高く、光学的透明性にも優れるものであっ
た。
【0083】実施例2〜5 表1に示したモノマー及び金属アルコキサイドを用い、
ゾルーゲル反応条件、重合条件を適宜変更した以外は実
施例1と同様の操作を行い、本発明の製造方法によりコ
ンタクトレンズを得た。得られたコンタクトレンズの諸
物性を表1に示す。表1から、本実施例2〜5の製造方
法により得られたコンタクトレンズは、酸素透過性及び
耐衝撃性が高く、光学的透明性にも優れるものであっ
た。
【0084】
【表1】
【0085】実施例6 ビスフェノールA(BPA)6.84g、MPTMS
1.71g、ST−PDMS0.64gをエタノール2
0.6mlに溶解し、この溶液に0.01N−アンモニ
アを0.27g加え、60℃にて40時間攪拌した。反
応混合物からアルコール類、水、アンモニアを留去し、
ケイ素酸化物分散BPAを得た。この反応混合物と水酸
化ナトリウム2.4gを水180mlに溶解し、激しく
かき混ぜながら、ポリジメチルシロキサン−α,ω−ビ
ス(プロピルカルボン酸塩化物)(PDMS−PCC
l)24.09gをクロロホルム90mlに溶解した溶
液を滴下した。5分間かき混ぜた後、多量のアセトンを
加え重合体を濾別、乾燥した。得られた重合体をガラス
製成形型に注入し、加熱しながら型をプレスした。その
後室温まで冷却し成形型から取り出し、仕上げ加工を施
すことによりコンタクトレンズを得た。得られたコンタ
クトレンズの諸物性を表2に示す。表2から、本実施例
6の製造方法により得られたコンタクトレンズは、酸素
透過性及び耐衝撃性が高く、光学的透明性にも優れるも
のであった。
【0086】実施例7〜8 表2に示したモノマー及び金属アルコキサイドを用い、
ゾルーゲル反応条件、重合条件、成形条件を適宜変更し
た以外は実施例6と同様の操作を行い、本発明の製造方
法によりコンタクトレンズを得た。得られたコンタクト
レンズの諸物性を表2に示す。表2から、本実施例7〜
8の製造方法により得られたコンタクトレンズは、酸素
透過性及び耐衝撃性が高く、光学的透明性にも優れるも
のであった。
【0087】
【表2】
【0088】比較例1 BPA5PO7.98g、コロイダルシリカ(AERO
SIL200、日本アエロジル(株)製)0.5gの混
合物をロールミルで100時間攪拌した。この分散体
に、HPPDMS51.0g、GL3PO17.5g、
IPDI33.0g及び触媒としてDBTDC0.02
3gを加えた混合物を、ガラス製成形型に注入し型を密
閉した後、50℃で10時間、その後60℃で5時間、
さらに120℃で3時間加熱重合させた。その後室温ま
で冷却し成形型から取り出し、仕上げ加工を施すことに
よりコンタクトレンズを得た。得られたコンタクトレン
ズの諸物性を表3に示す。表3から、本比較例1の製造
方法により得られたコンタクトレンズは、光学的透明
性、酸素透過性及び耐衝撃性が、本発明の製造方法によ
り得られたコンタクトレンズに比べ劣るものであった。
【0089】比較例2 BPA5PO7.98g、HPPDMS51.0g、G
L3PO17.5g、シリコーンオイル(FM−991
3、チッソ(株)製)8.0gの混合物を24時間攪拌
した。この分散体に、IPDI33.0g及び触媒とし
てDBTDC0.023gを加えた混合物を、ガラス製
成形型に注入し型を密閉した後、50℃で10時間、そ
の後60℃で5時間、さらに120℃で3時間加熱重合
させた。その後室温まで冷却し成形型から取り出し、仕
上げ加工を施すことによりコンタクトレンズを得た。得
られたコンタクトレンズの諸物性を表3に示す。表3か
ら、本比較例2の製造方法により得られたコンタクトレ
ンズは、酸素透過性及び耐衝撃性に優れるものであった
が、光学的透明性が、本発明の製造方法により得られた
コンタクトレンズに比べ劣るものであった。
【0090】
【表3】
【0091】比較例3 BPA5PO10.64g、BIMC 13.58g、
HEPDMS48.0g、PE8PO 6.0g及び触
媒としてDBTDL 0.022gを加えた混合物をガ
ラス製成形型に注入し型を密閉した後、50℃で10時
間、その後60℃で5時間、さらに120℃で3時間加
熱重合させた。その後室温まで冷却し成形型から取り出
し、仕上げ加工を施すことによりコンタクトレンズを得
た。得られたコンタクトレンズの諸物性を表4に示す。
表4から、本比較例3の製造方法により得られたコンタ
クトレンズは、光学的透明性及び耐衝撃性に優れるもの
であったが、酸素透過性が、本発明の製造方法により得
られたコンタクトレンズに比べ劣るものであった。
【0092】比較例4 表4に示したモノマーを用いた以外は比較例3と同様の
操作を行い、コンタクトレンズを得た。得られたコンタ
クトレンズの諸物性を表4に示す。表4から、本比較例
4の製造方法により得られたコンタクトレンズは、光学
的透明性、酸素透過性及び耐衝撃性が、本発明の製造方
法により得られたコンタクトレンズに比べ劣るものであ
った。
【0093】比較例5 BPA 6.84gと水酸化ナトリウム2.4gを水1
80mlに溶解し、激しくかき混ぜながら、PDMS−
PCC 124.09gをクスロホルム90mlに溶解
した溶液を滴下した。5分間かき混ぜた後、多量のアセ
トンを加え重合体を濾別、乾燥した。得られた重合体を
ガラス製成形型に注入し、加熱しながら型をプレスし
た。その後室温まで冷却し成形型から取り出し、仕上げ
加工を施すことによりコンタクトレンズを得た。得られ
たコンタクトレンズの諸物性を表4に示す。表4から、
本比較例5の製造方法により得られたコンタクトレンズ
は、光学的透明性、酸素透過性及び耐衝撃性が、本発明
の製造方法により得られたコンタクトレンズに比べ劣る
ものであった。
【0094】
【表4】
【0095】実施例9 トリフルオロエチルメタクリレート(3FEM)8.0
g、MPTMS8.19g、ST−PDMS2.96g
をエタノール33.8mlに溶解し、この溶液に0.5
N−塩酸を1.27g加え、35℃にて24時間攪拌し
た。反応混合物からアルコール類、水、塩酸を留去し、
ケイ素酸化物分散3FEMを得た。これに、トリス(ト
リメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート(T
MSiPM)2.0g、メチルメタクリレート(MM
A)4.0g、エチレングリコールジメタクリレート
(EDMA)0.5g及び触媒としてアゾビスイソブチ
ロニトリル(AIBN)0.015gを加えた均一なモ
ノマー混合物を、ガラス製成形型に注入し型を密閉した
後、50℃で10時間、その後60℃で5時間、さらに
120℃で3時間加熱重合させた。その後室温まで冷却
し成形型から取り出し、仕上げ加工を施すことによりコ
ンタクトレンズを得た。得られたコンタクトレンズの諸
物性を表5に示す。表5から、本実施例9の製造方法に
より得られたコンタクトレンズは、酸素透過性及び耐衝
撃性が高く、光学的透明性にも優れるものであった。
【0096】比較例6 3FEM8.0g、TMSiPM2.0g、MMA4.
0g、EDMA0.5g及び触媒としてAIBN0.0
15gを加えた均一なモノマー混合物を、ガラス製成形
型に注入し型を密閉した後、50℃で10時間、その後
60℃で5時間、さらに120℃で3時間加熱重合させ
た。その後室温まで冷却し成形型から取り出し、仕上げ
加工を施すことによりコンタクトレンズを得た。得られ
たコンタクトレンズの諸物性を表5に示す。表5から、
本比較例6の製造方法により得られたコンタクトレンズ
は、光学的透明性に優れるものであったが、酸素透過性
及び耐衝撃性が本発明の製造方法により得られたコンタ
クトレンズに比べ劣るものであった。
【0097】
【表5】
【0098】
【発明の効果】本発明のコンタクトレンズ材料及びコン
タクトレンズは、光学的に透明で、酸素透過性が高くか
つ耐衝撃性に優れており、従来の材料では実現できなか
った肉薄のコンタクトレンズを提供することが可能とな
る。また、本発明の製造方法及びモノマー組成物を用い
ることにより、上記本発明のコンタクトレンズ材料及び
コンタクトレンズを提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/56 C08K 5/56 C08L 33/00 C08L 33/00 67/00 67/00 75/04 75/04 77/00 77/00 79/08 79/08 Z 83/04 83/04 85/00 85/00 101/00 101/00

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数
    1〜6のアルキレン基、アルケニレン基またはフェニレ
    ン基であり、Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル
    基、エステル基、イミド基、アミド基、ウレタン基、ま
    たはウレア基であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4の
    アルキル基、フェニル基である)で示される有機基を有
    してもよい金属酸化物(以下、有機修飾金属酸化物とい
    う)及びポリマーを含有し、かつ光学的に透明であるこ
    とを特徴とするコンタクトレンズ材料。
  2. 【請求項2】 有機修飾金属酸化物の含有量が全重量を
    基準として0.5〜50重量%の範囲である請求項1記
    載のコンタクトレンズ材料。
  3. 【請求項3】 有機修飾金属酸化物が、有機修飾金属酸
    化物の重量を基準として、0〜75重量%の範囲の有機
    基を含有する請求項1または2記載のコンタクトレンズ
    材料。
  4. 【請求項4】 一般式−X−Y−Zで示される有機基が
    炭素数1〜6のアルキル基である請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載のコンタクトレンズ材料。
  5. 【請求項5】 可視光透過率が85%以上である請求項
    1〜4のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ材料。
  6. 【請求項6】 有機修飾金属酸化物が、ポリマーの原料
    となるモノマー中で、金属アルコキサイドを加水分解、
    脱水縮合することにより得られたものである請求項1〜
    5のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ材料。
  7. 【請求項7】 有機修飾金属酸化物を構成する金属が、
    珪素、チタン、ゲルマニウムまたはジルコニウムである
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ
    材料。
  8. 【請求項8】 ポリマーが、ポリウレタン系樹脂、ポリ
    エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂
    及びポリアクリル系樹脂からなる群から選ばれる少なく
    とも1種の樹脂からなる請求項1〜7のいずれか1項に
    記載のコンタクトレンズ材料。
  9. 【請求項9】 可視光透過率が85%以上であり、破壊
    エネルギーが30kg・cm以上であり、かつ酸素透過係数が
    70×10-11 cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg以上である、
    ポリマーと金属酸化物とを含むコンタクトレンズ材料。
  10. 【請求項10】 ポリマーがポリウレタン系樹脂、ポリ
    エステル系樹脂、ポリアミド系樹脂及びポリイミド系樹
    脂からなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からな
    る請求項9記載のコンタクトレンズ材料。
  11. 【請求項11】 可視光透過率が85%以上であり、破
    壊エネルギーが10kg・cm以上であり、かつ酸素透過係数
    が70×10-11 cm3(STP)・cm/cm2・sec・mmHg以上であ
    る、ポリアクリル系樹脂と金属酸化物とを含むコンタク
    トレンズ材料。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載の
    コンタクトレンズ材料からなるコンタクトレンズ。
  13. 【請求項13】 少なくとも下記成分Aと成分Bとを含
    むモノマー混合物を重合することを含むコンタクトレン
    ズの製造方法。 成分A:モノマー及びこのモノマーの存在下、金属アル
    コキサイドを加水分解、脱水縮合することにより得られ
    る、有機基を有してもよい金属酸化物を含むモノマー組
    成物。 成分B:成分Aのモノマー組成物と重付加又は重縮合可
    能なモノマー。
  14. 【請求項14】 金属アルコキサイドが、一般式(I)又
    は一般式(II)で表される化合物である請求項13記載の製
    造方法。 【化1】 [式中、MはSi,Ti,GeまたはZrであり、R1
    は一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数1〜6のアル
    キレン基、アルケニレン基またはフェニレン基であり、
    Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル基、エステル
    基、イミド基、アミド基、ウレタン基、またはウレア基
    であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    フェニル基である)で示される有機基であり、R2は独
    立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、aは0または
    1である。] 【化2】 [式中、MはSi,Ti,GeまたはZrであり、R3
    及びR4は、独立に、一般式−X−Y−Z(式中のX、
    Y及びZは上記と同義である)で示される有機基であ
    り、R5及びR6は、独立に、炭素数1〜4のアルキル基
    であり、nは1〜30の整数である。]
  15. 【請求項15】少なくとも下記成分Cを含むモノマー組
    成物を重合することを含むコンタクトレンズの製造方
    法。成分C:付加重合可能なモノマー及びこのモノマー
    の存在下、金属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合す
    ることにより得られる、有機基を有してもよい金属酸化
    物を含むモノマー組成物。
  16. 【請求項16】 金属アルコキサイドが、一般式(I)又
    は一般式(II)で表される化合物である請求項15記載の製
    造方法。 【化3】 [式中、MはSi,Ti,GeまたはZrであり、R1
    は一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数1〜6のアル
    キレン基、アルケニレン基またはフェニレン基であり、
    Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル基、エステル
    基、イミド基、アミド基、ウレタン基、またはウレア基
    であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    フェニル基である)で示される有機基であり、R2は独
    立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、aは0または
    1である。] 【化4】 [式中、MはSi,Ti,GeまたはZrであり、R3
    及びR4は、独立に、一般式−X−Y−Z(式中のX、
    Y及びZは上記と同義である)で示される有機基であ
    り、R5及びR6は、独立に、炭素数1〜4のアルキル基
    であり、nは1〜30の整数である。]
  17. 【請求項17】 モノマー及びこのモノマーの存在下
    で、金属アルコキサイドを加水分解、脱水縮合すること
    により得られる、有機基を有してもよい金属酸化物を含
    むモノマー組成物。
  18. 【請求項18】 金属アルコキサイドが、一般式(I)又
    は一般式(II)で表される化合物である請求項17記載の組
    成物。 【化5】 [式中、MはSi,Ti,GeまたはZrであり、R1
    は一般式−X−Y−Z(式中、Xは炭素数1〜6のアル
    キレン基、アルケニレン基またはフェニレン基であり、
    Yは、直接結合、酸素原子、カルボニル基、エステル
    基、イミド基、アミド基、ウレタン基、またはウレア基
    であり、Zは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
    フェニル基である)で示される有機基であり、R2は独
    立に、炭素数1〜4のアルキル基であり、aは0または
    1である。] 【化6】 [式中、MはSi,Ti,GeまたはZrであり、R3
    及びR4は、独立に、一般式−X−Y−Z(式中のX、
    Y及びZは上記と同義である)で示される有機基であ
    り、R5及びR6は、独立に、炭素数1〜4のアルキル基
    であり、nは1〜30の整数である。]
  19. 【請求項19】 モノマーが重付加若しくは重縮合可能
    なモノマー、または付加重合可能なモノマーである請求
    項17または18記載のモノマー組成物。
  20. 【請求項20】 重付加若しくは重縮合可能なモノマー
    がポリオールである請求項19記載のモノマー組成物。
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