JPH079003U - トロリー清掃用集電子形ノズル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 トロリーに付着する塵埃を吸引、除去するノ
ズルの提供。 【構成】 トロリー清掃用ノズル１０は、車輪を有して
レール上を走行する自走式搬送車に電力、信号を供給す
るためにレールに沿って設けられ長手方向に内側へのく
ぼみ１５を有するトロリー１６を自走式搬送車の走行に
ともなって清掃するためのノズルであって、先端は、ト
ロリー１６のくぼみ１５に適合するように先細に形成さ
れ、塵埃吸引用開口２１，２２，２２が形成されてい
る。吸引ノズル１０の先端はトロリー１６に接触してお
り、塵埃吸引用開口２１，２２，２２はトロリー１６に
極めて接近している。このため、吸引ノズル１０は、従
来吸引が困難であった、集電子摩耗粉等の塵埃の吸入、
除去を行なうことができるとともに、トロリー１６の表
面の清掃を行なうことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、トロリーに付着する集電子摩耗粉等の塵埃を吸引、除去するための 吸引ノズルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

モノレール型の自走式搬送車は、給電レールに設けられたトロリーから、動力 、信号を受けて車輪により走行するようになっているが、トロリーは、長期間使 用されることによって、その表面に集電子の摩耗粉等の塵埃が付着し、自走式搬 送車の走行に支障を来すため、その除去が不可欠である。 従来は、吸引装置を搬送車に搭載して、吸引装置のノズル部をトロリー表面に 近付けて固定し、搬送車の走行と同時に集電子摩耗粉等の塵埃の吸引、除去を行 なっている。その場合のノズルは、１つのノズルに対して複数のトロリーが対応 するような形状であり、１つのノズルで複数のトロリーの清掃を行なう構造にな っている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このような構造で清掃を行なえば、吸引装置の吸引力が分散し、ト ロリー内部に溜まった集電子摩耗粉等の塵埃を完全に除去することが困難である 。 また、従来のものでは、自走式搬送車が給電レールの曲線部分にさしかかった 時、ノズルとトロリーとの間に一定量の隙間を設けて干渉防止をする必要がある ため、一定以上の距離を取らざるをえない。そうすると、必然的に吸引力が弱く なる。 ノズルの先端にブラシを取り付けたものもあるが、これでは、摩耗粉がブラシ に付着し、トロリーの絶縁部に塵埃が入り込み信号等が正常に伝わらなくなる。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 本考案は、車輪を有してレール上を走行する自走式搬送車に電力、信号を供給 するために該レールに沿って設けられ長手方向に内側へのくぼみを有するトロリ ーを前記自走式搬送車の走行にともなって清掃するためのノズルであって、前記 トロリーのくぼみに適合するように先細形状で少なくとも１つの塵埃吸引用開口 を有し吸引装置に接続されるようになっているトロリー清掃用ノズルにより前記 課題を解決した。

【０００５】

【作用】

本考案のトロリー清掃用ノズルは、基本的にトロリーに対する集電子と同じ形 状である。従って、トロリー清掃用ノズルは、自走式搬送車の走行にともなって トロリーに接触しながら摺動し、塵埃吸引用開口から塵埃を吸引し、塵埃を吸引 装置に集める。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図１乃至図６に基づいて説明する。 図１は、本考案の具体的利用の態様を示すもので、自走式の搬送車１２は従動 車輪１９と駆動車輪（従動車輪に重なって見えるため図示省略）により、モノレ ール（レール）２０上を走行する。搬送車１２は図１の紙面の表から裏の方向へ 走行する。 搬送車１２にはハンガーアーム１７が吊り下がっている。 ハンガーアーム１７の固定部１８，１８には組み立て中の自動車車体Ａが積載 されている。

【０００７】 従動車輪１９の近くのハンガーアーム１７の上部には吸引装置１３が設けられ ている。 吸引装置１３は、吸引チューブ１４を通して吸引ノズル（清掃用ノズル）１０ に接続されている。 モノレール２０の側面には、トロリー１６が複数列敷設されている。

【０００８】 図２は、トロリー１６と、吸引ノズル１０の拡大斜視図である。 トロリー１６は、搬送車用の電力線、制御信号線である。 トロリー１６は、幅方向断面Ｖ字に形成され、くぼみ１５を有している。 吸引ノズル１０は、トロリー１６に付着する集電子摩耗粉等の塵埃を吸入、除 去するノズルである。 吸引ノズル１０は、集電子（図示省略）と同じような形状をしており、各トロ リー１６に対応して搬送車１２に設けられている。

【０００９】 集電子は、駆動車輪近くに設けられており、各トロリー１６に接触し、搬送車 １２（図１参照）に電力を送ったり、搬送車１２とコントロールセンター（図示 省略）との間で制御信号の授受を行なったりするようになっている。

【００１０】 図３は、吸引ノズル１０とトロリー１６とが互いに接触している状態を拡大し た断面図である。 吸引ノズル１０の先端は、くぼみ１５に適合するようように扁平で且つ先細に 形成されている。 このため、吸引ノズル１０は、集電子摩耗粉等の塵埃が付着するトロリー１６ のくぼみ１５に接触することができる。

【００１１】 図４は吸引ノズル１０の斜視図、図５は吸引ノズル１０の断面図である。 吸引ノズル１０には、長手方向に貫通する空洞状の塵埃通過孔（塵埃吸引用開 口）２１が形成されている。 吸引ノズル１０の先端近くの上部と下部には、塵埃通過孔２１に連続している 吸入口（塵埃吸引用開口）２２，２２が形成されている。 吸引ノズル１０の先端がトロリー１６に接触しているため、塵埃通過孔２１と 吸引口２２，２２はトロリー１６に極めて接近し、従来吸引が困難であった、集 電子摩耗粉等の塵埃の吸入、除去を行なうことができるとともに、トロリー１６ の表面の清掃を行なうことができる。

【００１２】 図６は吸引ノズル１０の取付部品の分解平面図である。 吸引ノズル１０は集電子と略々同じ形状をしているために、その取付けに際し ては、集電子の取付け部品を使用することができる。従って、吸引ノズル１０用 に新たな取付け部品を製作する必要がない。

【００１３】 吸引ノズル１０には、パイプ２３が一体に設けられている。このパイプ２３は 、中空状のホルダー２４を貫通してナット２５によってホルダー２４と一体化さ れている。吸引チューブ１４はパイプ２３に押し込まれて接続されている。 ホルダー２４は、スプリング２８を具えた平行リンク２６によって支持体２７ に設けられている。支持体２７は搬送車１２に固定されている。 吸引ノズル１０は、搬送車１２によってトロリー１６上を移動させられるとき 、平行リンク２６とスプリング２８とによって、トロリー１６に接触した状態が 保持される。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の清掃用ノズルは、トロリーのくぼみに適合するように先細形状に形成 され、且つ、少なくとも１つの塵埃吸引用開口を有しているため、次の効果を奏 する。 (1) 塵埃吸引用開口をトロリーに極めて接近させることができ、従来、除去が 困難であったトロリー内部の角に残留し、付着した集電子摩耗粉等を容易に除去 することができる。 (2) 塵埃吸引用開口をトロリーに極めて接近させることができることによって 、塵埃の吸引効率を向上させることができる。 (3) 塵埃の吸引効率が向上すると、吸引装置の吸引容量を小さくすることがで きる。 (4) ノズルをトロリーに接触させると、トロリー表面を清掃することができる 。 (5) ノズルは集電子と略々同一形状であるため、集電子を自走式搬送車に取付 ける部品を使用することができ、新たにノズル用の取付部品を製作する必要がな い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の吸引ノズルを具えた自走式搬送車の正
面図である。

【図２】トロリーと、吸引ノズルの拡大斜視図である。

【図３】吸引ノズルとトロリーとが互いに接触している
状態を示す拡大断面図である。

【図４】吸引ノズルの斜視図である。

【図５】吸引ノズルの断面図である。

【図６】吸引ノズルの取付部品の分解平面図である。

【符号の説明】

１０ 吸引ノズル（トロリー清掃用ノズル） １２ 搬送車（自走式搬送車） １５ くぼみ １６ トロリー １９ 従動車輪（車輪） ２０ モノレール ２１ 塵埃通過孔（塵埃吸引口） ２２ 吸引口（塵埃吸引口）

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車輪を有してレール上を走行する自走式
   搬送車に電力、信号を供給するために該レールに沿って
   設けられ長手方向に内側へのくぼみを有するトロリーを
   前記自走式搬送車の走行にともなって清掃するためのノ
   ズルであって、前記トロリーのくぼみに適合するように
   先細形状で少なくとも１つの塵埃吸引用開口を有し吸引
   装置に接続されるようになっている、トロリー清掃用ノ
   ズル。