JPH0789828B2 - パン風味を有するビスケツトの製造法 - Google Patents

パン風味を有するビスケツトの製造法

Info

Publication number
JPH0789828B2
JPH0789828B2 JP62077146A JP7714687A JPH0789828B2 JP H0789828 B2 JPH0789828 B2 JP H0789828B2 JP 62077146 A JP62077146 A JP 62077146A JP 7714687 A JP7714687 A JP 7714687A JP H0789828 B2 JPH0789828 B2 JP H0789828B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biscuit
yeast
raw material
weight
dough
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP62077146A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63240741A (ja
Inventor
公 杉澤
和光 多賀
豊 種田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
House Foods Corp
Original Assignee
House Foods Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by House Foods Corp filed Critical House Foods Corp
Priority to JP62077146A priority Critical patent/JPH0789828B2/ja
Publication of JPS63240741A publication Critical patent/JPS63240741A/ja
Publication of JPH0789828B2 publication Critical patent/JPH0789828B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、パン風味を有するビスケットの製造法に関す
る。
[従来の技術] 本発明にいうビスケットとは、小麦粉、油脂、糖類に、
適宜水、牛乳、卵、香料等を添加混合して生地となし、
該生地を適宜形状に成形した後、焼成して製造される焼
き菓子であり、油脂分、糖分の高いクッキーも含むもの
である。
従来、ビスケットの風味に変化を与える方法としては、
ビスケット生地にピーナツ、ココナッツ、アーモンド等
のナッツ類、レーズン、チェリー等の乾燥果物或いはチ
ョコチップ等を点在させたり、或いはナツメッグ、シナ
モン等の香辛料、バニラ、レモン等の香料を添加する方
法が知られている。
しかしながら、こうした従来法は、確かにビスケットの
風味を変え得るものの、それらの方法はいずれもビスケ
ット自体の風味をベースとし、それに他の風味を加える
ものであり、ビスケット自体の風味を変え得るものでは
なかった。
本発明者等は、こうした従来のビスケットの製造法とは
異なり、ビスケット自体の風味を変えることができるビ
スケットの製造法を開発しようとした。そして、ビスケ
ット生地にパン酵母を含有せしめてイースト醗酵処理を
施し、ビスケット自体の風味を、ピンの風味を有するも
のに変えることを思いついた。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明者等はビスケット生地にパン酵母を含有せしめ
て、該ビスケット生地にイースト醗酵処理を施した。と
ころが、単にビスケット生地にパン酵母を含有せしめて
イースト醗酵処理を施したのでは、パン酵母が充分にイ
ースト醗酵し得ず、その結果該ビカケット生地を焼成し
て得られたビスケットは、パン風味を充分に有するもの
とはならないとの問題点に遭遇した。
[問題点を解決するための手段] 本発明者等はパン酵母が充分に醗酵し得ない原因につい
て研究した結果、ビスケット生地は、得られるビスケッ
トを甘く、サクッとした食感とするために、ビスケット
生地の水分が10〜23重量%、糖分が13〜36重量%となる
ようにその配合を決定するが、該ビスケット生地はイー
スト醗酵に必要とされる水分がもともと少ない上に、糖
度が高いためビスケット生地の水分活性値が0.93未満と
なり、それ故イースト醗酵が充分に行なわれないとの知
見を得た。
ところで、従来、菓子生地にパン酵母を含有せしめ、該
生地にイースト醗酵処理を施す方法としては、「小麦粉
70〜99%、イースト0.1〜1.0%の基本原料を、砂糖、
塩、脱脂肪粉乳、モルトエキス、ビタミンC等の副原料
を添加または添加することなく水と混練して醗酵処理し
た生地の圧延成形物を焼成した後、更にフライ処理する
ことを特徴とするスナック菓子の製造方法」(特開昭61
−52244号)が知られているが、該発明において調製さ
れる生地は、前記したビスケット生地と比較して、水分
活性値が高いものであるので充分なイースト醗酵が可能
であると思われる。
前記知見を基に、充分にパン風味を有するビスケットを
得るべく更に研究を進めた結果、常法のビスケツト原料
にパン酵母を加えたビスケット原料のうち、先ず(a)
小麦粉及び/又は糖類とパン酵母を含有すること、
(b)水分活性値が0.93以上であること、(c)ビスケ
ット原料全体の10重量%以上であること、以上(a)〜
(c)の条件を満足するようにイースト醗酵原料を選択
し、次いでイースト醗酵原料にイースト醗酵処理を施し
た後、該イースト醗酵原料と残りのビスケット原料とを
混合してビスケット生地を調製し、該ビスケット生地を
使って常法通りビスケットを製造することにより、パン
風味を充分に有するビスケットを得ることができるとの
知見を得た。
上記した知見を基に完成された本発明の要旨は、小麦
粉、糖類、油脂にパン酵母更に必要により卵、乳製品、
水、食塩、香料、イーストフード等の1種又は2種以上
を加えてなり、且つ得られるビスケット生地の水分が10
〜23重量%、糖分が13〜36重量%となるように配合を決
定ししたビスケット原料のうち、先ず(a)小麦粉及び
/又は糖類とパン酵母を含有すること、(b)水分活性
値が0.93以上であること、(c)ビスケット原料全体の
10重量%以上であること、以上(a)〜(c)の条件を
満足するように選択されたイースト醗酵原料にイースト
醗酵処理を施した後、該イースト醗酵原料と残りのビス
ケット原料とを混合してビスケット生地を調製し、次い
で該ビスケット生地を適宜形状に成形した後、該ビスケ
ット生地を焼成することを特徴とするパン風味を有する
ビスケットの製造法にある。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明のビスケット原料は、小麦粉、油脂、糖類にパン
酵母更に必要により卵、乳製品、水、食塩、香料、イー
ストフード等の1種又は2種以上を加えてなり、且つ、
得られるビスケット生地の水分が10〜23重量%であり、
糖分が13〜36重量%となるように配合を決定したもので
ある。ビスケット生地の水分が10重量%を下回る場合に
は、ビスケット生地の水和が不充分であり、得られるビ
スケットの食感が粉っぽいものとなり、一方、水分が23
重量%を超える場合には、得られるビスケットがウエッ
トなものとなり、いずれの場合にもビスケットとして好
ましい食感とはならない。また、ビスケット生地の糖分
が13重量%を下回る場合には得られるビスケットが甘さ
を欠くものとなり、更にサクッとしたビスケットらしい
食感が得られない。一方、該糖分が36重量%を超える場
合には、得られるビスケットが甘くなりすぎるばかりで
なく、硬い食感になる傾向にあり好ましくない。
本発明においては、上記ビスケット原料のうち、先ず
(a)小麦粉及び/又は糖類とパン酵母を含有するこ
と、(b)水分活性値が0.93以上であること、(c)ビ
スケット原料全体の10重量%以上であること、以上
(a)〜(c)の条件を満足するようにイースト醗酵原
料を選択すること、および該イースト醗酵原料にイース
ト醗酵処理を施した後、該イースト醗酵原料と残りのビ
スケット原料とを混合してビスケット生地を調製するこ
と、以上2つの要件を満足することが重要である。
上記(a)〜(c)の条件それぞれについて説明する。
先ず、(a)の条件が小麦粉及び/又は糖類とパン酵母
を含有することであるのは、小麦粉及び/又は糖類をパ
ン酵母の栄養源として醗酵処理することにより、好まし
いパン風味を付与し得るためである。
該パン酵母としては、生酵母、乾燥酵母のいずれを使用
しても良い。
また、パン酵母の量は、イースト酵母を行なうビスケッ
ト原料に対して0.5〜10.0重量%更には1.0〜5.0重量%
であることが好ましい。
次に、(b)の条件が、水分活性値が0.93以上であるの
は、水分活性値が0.93を下回る場合には、充分にイース
ト醗酵が行なえないからである。
次に、(c)の条件がビスケット原料全体の10重量%以
上であるのは、ビスケット原料全体の10重量%を下回る
場合には、得られるビスケツトが充分にパンの風味を有
しないものとなるからである。更に、得られるビスケッ
トにパン風味を充分に付与するためには、ビスケット原
料全体の20重量%以上であることが好ましい。
上記した(a)〜(c)の条件を満足するように選択さ
れたイースト醗酵原料にイースト醗酵処理を施す場合の
条件としては、例えば2〜35℃、30分〜20時間が例示で
きる。
次に、前記イースト醗酵原料と残りのビスケット原料と
を混合する混合方法としては、例えばシュガーバッター
法等があるが、上記混合に際しては、得られるビスケッ
トの食感をサクッとしたものとするとの観点からは、グ
ルテンが余り生成しないようにすることが望ましく、従
って然程混練しないようにすることが好ましい。
次いで、前記した如く調製されたビスケット生地を、常
法により適宜形状に成形した後、オープン等で例えば16
0〜240℃の条件で1〜20分間焼成処理を行なう。
以上により得られるビスケットは、パン風味を充分に有
するものである。
尚、本発明においては、前記したビスケット原料に加え
て、従来のビスケットの製造法と同様に、ピーナツ、コ
コナッツ、アーモンド等のナッツ類、レーズン、チェリ
ー等の乾燥果物或いはチョコチップ等を加えても良い。
但し、この場合、本発明にいう糖分、水分、水分活性値
等はこれらを除外した数値である。
以下、本発明を実施例により更に説明する。
先ず、上記ビスケット原料のうちイースト醗酵原料とし
て、小麦粉3000重量部、水3000重量部、パン酵母200重
量部、イーストフード10重量部、全卵700重量部、砂糖3
00重量部を選択した。該イースト醗酵原料の水分活性値
は0.97であり、またその重量はビスケット原料全体の2
8.7重量%であった。該イースト醗酵原料を縦型ミキサ
ーで低速混合した。次いで、27℃、90%RH、4時間の条
件でイースト醗酵処理を行なった(途中数回パンチング
を行なった)。次いで、上記イースト醗酵原料と残りの
ビスケット原料とをシュガーバッタ法により混合した。
すなわち、バター、ショートニングをピーターでやわら
かくし、次いで、これに砂糖を徐々に加えてよくすり合
わせた。その後、イースト醗酵原料を徐々に加えてよく
混合した。次いで、粉乳、食塩、膨脹剤、重曹を加えて
混合し、ビスケット生地を得た。得られたビスケット生
地は、水分22重量%、糖分17重量%であった。次いで、
該ビスケット生地をデポジッターを利用して、星型に絞
り出し成形した後、180℃、8分間の条件で焼成処理を
行ない、ビスケットを得た。次いで、得られたビスケッ
トを室温で冷却した。得られたビスケットは、サクッと
した好ましい食感を有すると共にパンの風味を充分に有
するものであった。
比較例 ビスケット原料のうち、イースト醗酵原料を選択するこ
となく、ビスケット原料全体をシュガーバッタ法により
混合した(水、全卵は、バター、ショートニングと砂糖
をすり合わせた後に添加し、パン酵母、イーストフード
は粉乳等の他の粉体原料と一緒に加えた。また、混合後
のビスケット生地の水分活性値は0.89であった)後、27
℃、90%RH、4時間の条件でイースト醗酵処理すること
の外は、実施例と全く同様な方法でビスケットを得た。
得られたビスケットは、サクッとした食感を呈している
ものの、パンの風味が乏しく、通常のイースト醗酵を行
なわないビスケットとあまりかわらない風味であった。
上記実施例で得られたビスケットと比較例で得られたビ
スケットのパンの風味について、20名のパネルによる官
能試験を行なった。
その結果を第1表に示す。
上記第1表によれば、実施例により得られたビスケット
について、パンの風味が充分にするとしたパネルが19
人、パン風味が弱いとしたパネルが1人、パンの風味が
全く或いはほとんどしないとしたパネルが0人であっ
た。これに対して、比較例により得られたビスケットに
ついて、パンの風味が充分にするとしたパネルが0人、
パン風味が弱いとしたパネルが11人、パンの風味が全く
或いはほとんどしないとしたパネルが9人であった。こ
れにより、本発明によれば、パン風味を充分に有するビ
スケットを得ることができることが明白となった。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明によれば、パン酵母を含有
し、且つ得られるビスケット生地の水分が10〜23重量
%、糖分が13〜36重量部となるように配合を決定したビ
スケット原料のうち、先ず(a)小麦粉及び/又は糖類
とパン酵母を含有すること、(b)水分活性値が0.93以
上であること、(c)ビスケット原料全体の10重量%以
上であること、以上(a)〜(c)の条件を満足するよ
うに選択されたイースト醗酵原料にイースト醗酵処理を
施した後、該イースト醗酵原料と残りのビスケット原料
とを混合してビスケット生地を調製し、次いで該ビスケ
ット生地を利用して常法によりビスケットを製造するこ
とにより、パン風味を充分に有するビスケットを得るこ
とができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】小麦粉、糖類、油脂にパン酵母更に必要に
    より卵、乳製品、水、食塩、香料、イーストフード等の
    1種又は2種以上を加えてなり、且つ得られるビスケッ
    ト生地の水分が10〜23重量%、糖分が13〜36重量%とな
    るように配合を決定したビスケット原料のうち、先ず
    (a)小麦粉及び/又は糖類とパン酵母を含有するこ
    と、(b)水分活性値が0.93以上であること、(c)ビ
    スケット原料全体の10重量%以上であること、以上
    (a)〜(c)の条件を満足するように選択されたイー
    スト醗酵原料にイースト醗酵処理を施した後、該イース
    ト醗酵原料と残りのビスケット原料とを混合してビスケ
    ット生地を調製し、次いで該ビスケット生地を適宜形状
    に成形した後、該ビスケット生地を焼成することを特徴
    とするパン風味を有するビスケットの製造法。
JP62077146A 1987-03-30 1987-03-30 パン風味を有するビスケツトの製造法 Expired - Fee Related JPH0789828B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62077146A JPH0789828B2 (ja) 1987-03-30 1987-03-30 パン風味を有するビスケツトの製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62077146A JPH0789828B2 (ja) 1987-03-30 1987-03-30 パン風味を有するビスケツトの製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63240741A JPS63240741A (ja) 1988-10-06
JPH0789828B2 true JPH0789828B2 (ja) 1995-10-04

Family

ID=13625654

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62077146A Expired - Fee Related JPH0789828B2 (ja) 1987-03-30 1987-03-30 パン風味を有するビスケツトの製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0789828B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06113713A (ja) * 1991-10-03 1994-04-26 Barilla Ger Flli Spa パンのような味を有するパンスティックおよびその製造方法
JP2664568B2 (ja) * 1991-10-03 1997-10-15 バリラ ジー. イー アール. エフ. エル エル アイ ソシエタ ペル アチオニ パンのような味を有するクラッカおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63240741A (ja) 1988-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE69814056T2 (de) Glasur für teigwaren
DE60024970T2 (de) Betain und backprodukte
JP2021078364A (ja) 全粒粉パン及びその製造方法
KR101859396B1 (ko) 블루베리를 함유하는 빵 제조방법
JPH0661211B2 (ja) パン用改質剤、パン生地及びパンの製造方法
JPH04207146A (ja) 果実ピューレーを含むパンの製造法
JPS6364178B2 (ja)
JPH0424967B2 (ja)
JPH0789828B2 (ja) パン風味を有するビスケツトの製造法
JP2990641B2 (ja) 菓子パンの製造方法
KR102582098B1 (ko) 쌀가루를 이용한 파이지 및 이를 이용한 호두파이의 제조방법
KR20190098379A (ko) 구움 과자 제조방법
JP2986422B2 (ja) マイタケ入りパン類及び菓子類の製造方法
KR20170106700A (ko) 발효 보리 떡식빵의 제조방법 및 이의 제조방법에 의해 제조된 발효 보리 떡식빵
JP2006320247A (ja) パン及び菓子並びにその製造方法
JPH0965820A (ja) 梅肉入りパンの製造方法
RU2169470C1 (ru) Способ производства кулича и состав смеси, используемой для приготовления кулича
JP2593808B2 (ja) クラスト入りベーカリー製品およびその製造方法
JPH04218327A (ja) イースト発酵食品及びその冷凍品の製造法
JP2950760B2 (ja) クラスト入りベーカリー製品の製造方法
JPH0789829B2 (ja) パン菓子の製造法
JPH0523095A (ja) 焼菓子類の製造法
JPS6366491B2 (ja)
JP2006129816A (ja) 菓子入りパン類の製造方法
JPS6314649A (ja) パンのソフト化方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees