JP2593808B2 - クラスト入りベーカリー製品およびその製造方法 - Google Patents
クラスト入りベーカリー製品およびその製造方法Info
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- JP2593808B2 JP2593808B2 JP6256006A JP25600694A JP2593808B2 JP 2593808 B2 JP2593808 B2 JP 2593808B2 JP 6256006 A JP6256006 A JP 6256006A JP 25600694 A JP25600694 A JP 25600694A JP 2593808 B2 JP2593808 B2 JP 2593808B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クラストを配合したベ
ーカリー製品およびその製造方法に関するものである。
ーカリー製品およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】食パンの耳いわゆるクラストは、通常、
パンとしてそのまま食されるが、硬く、咀嚼時に引き感
(引きちぎる食感)が強いため食べにくい面もある。例
えばサンドイッチを作る際にはクラストを切り離し、内
部の軟い部分のみを使用することが多い。かくして、昨
今の消費者のソフト志向の強まりにともない、製パン工
場では多量のクラストが発生するようになり、かつては
家畜類の飼料に増量材として混ぜて処理されていたが、
最近では廃棄物として処分されることが多く、さりとて
その有効利用の妙案もないのが実情である。
パンとしてそのまま食されるが、硬く、咀嚼時に引き感
(引きちぎる食感)が強いため食べにくい面もある。例
えばサンドイッチを作る際にはクラストを切り離し、内
部の軟い部分のみを使用することが多い。かくして、昨
今の消費者のソフト志向の強まりにともない、製パン工
場では多量のクラストが発生するようになり、かつては
家畜類の飼料に増量材として混ぜて処理されていたが、
最近では廃棄物として処分されることが多く、さりとて
その有効利用の妙案もないのが実情である。
【0003】一方、パンをはじめとするベーカリー製品
では、消費者の嗜好のバラエティ化に適応させ、従来の
単一な食味の生地に加えて種々のフィリング材を混在さ
せたものが開発され市販されるようになった。例えばレ
ーズン、チェリー、ナッツ、チョコレート等を生地に混
ぜて焼き上げたパン、ケーキ、クッキー等が知られ、ま
た固形チーズや固形マーガリンを配合してトーストする
だけで食べるタイプのパンも出回わっている。
では、消費者の嗜好のバラエティ化に適応させ、従来の
単一な食味の生地に加えて種々のフィリング材を混在さ
せたものが開発され市販されるようになった。例えばレ
ーズン、チェリー、ナッツ、チョコレート等を生地に混
ぜて焼き上げたパン、ケーキ、クッキー等が知られ、ま
た固形チーズや固形マーガリンを配合してトーストする
だけで食べるタイプのパンも出回わっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、廃棄処分さ
れているクラストの有効利用をはかるとともに、クラス
トをフィリング材として用い、見ばえの良い、種々の味
付けが可能なベーカリー製品、およびその製造方法を提
供することを目的とする。
れているクラストの有効利用をはかるとともに、クラス
トをフィリング材として用い、見ばえの良い、種々の味
付けが可能なベーカリー製品、およびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨は、クラスト断片をベーカリー製品の生
地に混在させ焼き上げてなるクラスト入りベーカリー製
品にある。また本発明のもうひとつの要旨は、クラスト
を冷蔵または冷凍した後に断片化するか、断片化した後
に冷蔵または冷凍することによって得られる断片化した
クラストを、固化状態のままベーカリー製品の生地に添
加し、該生地と混捏もしくは積層して焼成することを特
徴とするクラスト入りベーカリー製品の製造方法にあ
る。
の本発明の要旨は、クラスト断片をベーカリー製品の生
地に混在させ焼き上げてなるクラスト入りベーカリー製
品にある。また本発明のもうひとつの要旨は、クラスト
を冷蔵または冷凍した後に断片化するか、断片化した後
に冷蔵または冷凍することによって得られる断片化した
クラストを、固化状態のままベーカリー製品の生地に添
加し、該生地と混捏もしくは積層して焼成することを特
徴とするクラスト入りベーカリー製品の製造方法にあ
る。
【0006】以下に本発明を詳細に説明する。まず本発
明でいうベーカリー製品とは、パン、ケーキ、ドーナッ
ツ、クッキー、スナック菓子等の汎用的なベーカリー製
品を対象とする。このうちパン類を対象にするものが良
く、かかるパン類はクラスト付きのものであっても、あ
るいはロールパンのようなクラストのないパンでもさし
つかえない。また前記のようなフィリング材を既に配合
したパン類でも何ら支障ない。
明でいうベーカリー製品とは、パン、ケーキ、ドーナッ
ツ、クッキー、スナック菓子等の汎用的なベーカリー製
品を対象とする。このうちパン類を対象にするものが良
く、かかるパン類はクラスト付きのものであっても、あ
るいはロールパンのようなクラストのないパンでもさし
つかえない。また前記のようなフィリング材を既に配合
したパン類でも何ら支障ない。
【0007】本発明のクラスト入りベーカリー製品は、
基本的にはクラスト断片とベーカリー製品の生地とから
構成されるものである。ここに使用するクラストは前述
のとおり製パン工場で多量に発生しており、これを利用
できる。通常、厚さが約5mm、幅が約1cm程度の細長い
状態で切断されており、これを細長いままあるいは適当
な長さ例えば1〜2cmの断片にし、好ましくはこれにフ
ィリング材として適当な味付けを施したものである。
基本的にはクラスト断片とベーカリー製品の生地とから
構成されるものである。ここに使用するクラストは前述
のとおり製パン工場で多量に発生しており、これを利用
できる。通常、厚さが約5mm、幅が約1cm程度の細長い
状態で切断されており、これを細長いままあるいは適当
な長さ例えば1〜2cmの断片にし、好ましくはこれにフ
ィリング材として適当な味付けを施したものである。
【0008】味付けのための材料としてはシロップ、砂
糖、上白糖、黒糖、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、マ
ンニトール、液糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液
糖)等の糖類および/または糖アルコール類の水溶液、
ラム酒、シェリー酒、ブランデー等の酒類、コーヒーパ
ウダー、ココアパウダー、粉乳、油脂、味噌、ソース
類、香辛料等の水溶液、牛乳、練乳、クリーム、ジャム
希釈液、マーマレード希釈液、野菜類の搾汁、果汁、乳
酸飲料、ヨーグルト、常温で固体状となるマーガリン、
チーズ等の加温溶液等の1種もしくは2種以上を組み合
わせた味付け用液体を例示できる。
糖、上白糖、黒糖、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、マ
ンニトール、液糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液
糖)等の糖類および/または糖アルコール類の水溶液、
ラム酒、シェリー酒、ブランデー等の酒類、コーヒーパ
ウダー、ココアパウダー、粉乳、油脂、味噌、ソース
類、香辛料等の水溶液、牛乳、練乳、クリーム、ジャム
希釈液、マーマレード希釈液、野菜類の搾汁、果汁、乳
酸飲料、ヨーグルト、常温で固体状となるマーガリン、
チーズ等の加温溶液等の1種もしくは2種以上を組み合
わせた味付け用液体を例示できる。
【0009】一方、ベーカリー製品の生地は公知のもの
であり、小麦粉、食用油脂類、糖類、食塩、卵製品、乳
製品、水、イースト、イーストフード、その他の添加物
等の原材料をベーカリー製品の種類により適宜に選択
し、混捏したものである。
であり、小麦粉、食用油脂類、糖類、食塩、卵製品、乳
製品、水、イースト、イーストフード、その他の添加物
等の原材料をベーカリー製品の種類により適宜に選択
し、混捏したものである。
【0010】このうち、食用油脂類としては大豆油、菜
種油、綿実油、パーム油、サフラワー油、ひまわり油、
バター、ラード、マーガリン、ショートニング等を例示
できる。糖類としては砂糖、転化糖、異性化糖、含蜜
糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、ハチミツ、水飴、
液糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖)等をあげ
ることができる。卵製品としては全卵、卵黄、卵白、液
状卵、乾燥卵、凍結卵、加糖濃縮卵等があげられる。乳
製品としては牛乳、練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリー
ム、ホエーパウダー、チーズ等を例示することができ
る。またその他の添加物として大豆粉、乳化剤、酵素、
ビタミン類、ミネラル類、カルシウム供給源、カロチ
ン、ナッツ類、ドライフルーツ類、レーズン等を用いる
ことができる。
種油、綿実油、パーム油、サフラワー油、ひまわり油、
バター、ラード、マーガリン、ショートニング等を例示
できる。糖類としては砂糖、転化糖、異性化糖、含蜜
糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、麦芽糖、ハチミツ、水飴、
液糖(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖)等をあげ
ることができる。卵製品としては全卵、卵黄、卵白、液
状卵、乾燥卵、凍結卵、加糖濃縮卵等があげられる。乳
製品としては牛乳、練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリー
ム、ホエーパウダー、チーズ等を例示することができ
る。またその他の添加物として大豆粉、乳化剤、酵素、
ビタミン類、ミネラル類、カルシウム供給源、カロチ
ン、ナッツ類、ドライフルーツ類、レーズン等を用いる
ことができる。
【0011】例えば食パンの生地は、強力粉:薄力粉=
100〜70:0〜30(重量比)からなる粉1000
gに対してマーガリン35〜150g、上白糖20〜1
50g、食塩1〜20g、全卵0〜100g、脱脂粉乳
0〜30g、イースト20〜40g、イーストフード0
〜1gおよび水500〜700gを加えて捏ね上げるこ
とにより調製される。またスポンジケーキやシフォンケ
ーキの生地は、薄力粉:強力粉=100〜50:0〜5
0(重量比)からなる粉1000gに対して、全卵10
00〜3000g、上白糖(液糖、ハチミツを含む)6
00〜2000g、油脂100〜1000g、食塩0〜
2g、ベーキングパウダーおよび重曹0〜30gおよび
水0〜500gを加えて混捏することによって調製でき
る。
100〜70:0〜30(重量比)からなる粉1000
gに対してマーガリン35〜150g、上白糖20〜1
50g、食塩1〜20g、全卵0〜100g、脱脂粉乳
0〜30g、イースト20〜40g、イーストフード0
〜1gおよび水500〜700gを加えて捏ね上げるこ
とにより調製される。またスポンジケーキやシフォンケ
ーキの生地は、薄力粉:強力粉=100〜50:0〜5
0(重量比)からなる粉1000gに対して、全卵10
00〜3000g、上白糖(液糖、ハチミツを含む)6
00〜2000g、油脂100〜1000g、食塩0〜
2g、ベーキングパウダーおよび重曹0〜30gおよび
水0〜500gを加えて混捏することによって調製でき
る。
【0012】本発明のベーカリー製品は、前記のクラス
ト断片、好ましくは味付けされたクラスト断片をベーカ
リー製品の生地中に混在させ焼き上げたものであって、
該クラスト断片の配合割合はベーカリー製品の生地(ド
ウ)に対して10〜80重量%、好ましくは15〜60
重量%である。10重量%未満では配合したクラスト断
片がフィリング材として目立たなくなり、逆に80重量
%を超えて配合すると生地の発酵阻害をひきおこすよう
になり、得られるベーカリー製品はボリューム感のない
ものとなる。
ト断片、好ましくは味付けされたクラスト断片をベーカ
リー製品の生地中に混在させ焼き上げたものであって、
該クラスト断片の配合割合はベーカリー製品の生地(ド
ウ)に対して10〜80重量%、好ましくは15〜60
重量%である。10重量%未満では配合したクラスト断
片がフィリング材として目立たなくなり、逆に80重量
%を超えて配合すると生地の発酵阻害をひきおこすよう
になり、得られるベーカリー製品はボリューム感のない
ものとなる。
【0013】本発明の最終製品は、種々の風味に味付け
されたクラスト断片がベーカリー製品の生地中に均一も
しくは不均一に分散されたもの、ロール状に連続して配
置されたもの等のさまざまな形態にアレンジすることが
可能である。また従来のベーカリー製品では困難であっ
た多種多様な風味と食感のフィリングを楽しむことがで
きる。
されたクラスト断片がベーカリー製品の生地中に均一も
しくは不均一に分散されたもの、ロール状に連続して配
置されたもの等のさまざまな形態にアレンジすることが
可能である。また従来のベーカリー製品では困難であっ
た多種多様な風味と食感のフィリングを楽しむことがで
きる。
【0014】次に本発明のもうひとつの特徴であるクラ
スト入りベーカリー製品の製造方法について詳述する。
この要旨は、冷蔵または冷凍した後に断片化するか断片
化した後に冷蔵または冷凍することによって得られる味
付けクラストを、固化状態のままベーカリー製品の生地
に添加し、該生地と混捏もしくは積層して焼成すること
を特徴とするクラスト入りベーカリー製品の製造方法で
ある。
スト入りベーカリー製品の製造方法について詳述する。
この要旨は、冷蔵または冷凍した後に断片化するか断片
化した後に冷蔵または冷凍することによって得られる味
付けクラストを、固化状態のままベーカリー製品の生地
に添加し、該生地と混捏もしくは積層して焼成すること
を特徴とするクラスト入りベーカリー製品の製造方法で
ある。
【0015】この方法によれば、例えば製パン工場等で
発生する食パンから切り離されたクラストは、好ましく
は前記の味付け用液体に浸漬するか、該液体をスプレー
もしくは塗付して、クラスト全体もしくは部分的に味付
けし、これを冷蔵または冷凍処理する。冷蔵または冷凍
処理するのは、味付けされたクラストを固化させるため
のものであり、冷却温度およびその保持時間は特に限定
されるものではないが、おおむね4〜−18℃で1〜2
4時間保持すればよい。かかる処理を施すことによっ
て、後の工程でベーカリー製品の生地にクラスト断片を
混ぜあわせる際にクラスト断片が細分化されることを防
止し、結果として得られるベーカリー製品においてクラ
スト断片が見ばえの良いフィリングとして混在すること
が可能となる。ついで冷蔵または冷凍処理された味付け
クラストを適当な手段によって切断し、厚さが約5mm、
幅が約1cm、長さが1〜2cm程度の該クラスト断片を得
る。なお味付けされたクラストは切断することなくその
まま細長い状態のものでもよいし、適当な任意の長さに
断片化してもよい。また断片化処理は味付け処理前もし
くは後でも何らさしつかえないが、冷蔵または冷凍処理
後に行うことにより、切りくずの発生を防ぐことができ
る。なおクラストは、断片化した後に冷蔵または冷凍し
てもよい。
発生する食パンから切り離されたクラストは、好ましく
は前記の味付け用液体に浸漬するか、該液体をスプレー
もしくは塗付して、クラスト全体もしくは部分的に味付
けし、これを冷蔵または冷凍処理する。冷蔵または冷凍
処理するのは、味付けされたクラストを固化させるため
のものであり、冷却温度およびその保持時間は特に限定
されるものではないが、おおむね4〜−18℃で1〜2
4時間保持すればよい。かかる処理を施すことによっ
て、後の工程でベーカリー製品の生地にクラスト断片を
混ぜあわせる際にクラスト断片が細分化されることを防
止し、結果として得られるベーカリー製品においてクラ
スト断片が見ばえの良いフィリングとして混在すること
が可能となる。ついで冷蔵または冷凍処理された味付け
クラストを適当な手段によって切断し、厚さが約5mm、
幅が約1cm、長さが1〜2cm程度の該クラスト断片を得
る。なお味付けされたクラストは切断することなくその
まま細長い状態のものでもよいし、適当な任意の長さに
断片化してもよい。また断片化処理は味付け処理前もし
くは後でも何らさしつかえないが、冷蔵または冷凍処理
後に行うことにより、切りくずの発生を防ぐことができ
る。なおクラストは、断片化した後に冷蔵または冷凍し
てもよい。
【0016】味付けされたクラスト断片は、固化状態の
ものを、前記原材料を配合して調製したベーカリー製品
の生地(ドウ)に対して好ましくは10〜80重量%、
さらに好ましくは15〜60重量%添加し、捏上温度2
0〜30℃にて該クラスト断片が微細化しないように軽
く混ぜあわせて分散させ、あるいは該生地に積層してロ
ール状に巻き、この合せ生地を常法により、例えば食パ
ンの場合には25〜30℃で60〜180分間発酵(う
ち60〜120分後にパンチして脱ガス)し、適当なサ
イズに分割後、ベンチタイムを0〜30分間とり、ホイ
ロ:30〜40℃で30〜90分間、ついで170〜2
20℃で20〜60分間焼成することにより、本発明の
クラスト入りベーカリー製品を得る。
ものを、前記原材料を配合して調製したベーカリー製品
の生地(ドウ)に対して好ましくは10〜80重量%、
さらに好ましくは15〜60重量%添加し、捏上温度2
0〜30℃にて該クラスト断片が微細化しないように軽
く混ぜあわせて分散させ、あるいは該生地に積層してロ
ール状に巻き、この合せ生地を常法により、例えば食パ
ンの場合には25〜30℃で60〜180分間発酵(う
ち60〜120分後にパンチして脱ガス)し、適当なサ
イズに分割後、ベンチタイムを0〜30分間とり、ホイ
ロ:30〜40℃で30〜90分間、ついで170〜2
20℃で20〜60分間焼成することにより、本発明の
クラスト入りベーカリー製品を得る。
【0017】
【実施例】実施例1 製パン工場で発生するクラスト(厚さ:約5mm、幅:約
1cm、長さ:5〜10cm)300gに黒糖250g、水
200gおよびラム酒20gからなる混合溶液を吸収さ
せ、−18℃にて24時間放置して固化させた後、長さ
が約1cmの大きさに切断して味付けクラスト断片を調製
した。一方、ミキサー(エスケーミキサー(株)製、型
式:SK−20)を用い、強力粉:薄力粉=90:10
(重量比)で混合した小麦粉1000gに上白糖150
g、食塩17g、全卵100g、脱脂粉乳40g、イー
スト25g、イーストフード1gおよび水540gを加
え、捏上温度27℃にて、低速攪拌(30rpm)で2分
間ついで中速攪拌(60rpm )で5分間(以下、L2M
5のように表示する)ミキシングし、ついでマーガリン
(日清製油(株)製、商品名:シャルニ700)150
gを加えてL2M4で攪拌し、パン生地(ドウ)を調製
した。
1cm、長さ:5〜10cm)300gに黒糖250g、水
200gおよびラム酒20gからなる混合溶液を吸収さ
せ、−18℃にて24時間放置して固化させた後、長さ
が約1cmの大きさに切断して味付けクラスト断片を調製
した。一方、ミキサー(エスケーミキサー(株)製、型
式:SK−20)を用い、強力粉:薄力粉=90:10
(重量比)で混合した小麦粉1000gに上白糖150
g、食塩17g、全卵100g、脱脂粉乳40g、イー
スト25g、イーストフード1gおよび水540gを加
え、捏上温度27℃にて、低速攪拌(30rpm)で2分
間ついで中速攪拌(60rpm )で5分間(以下、L2M
5のように表示する)ミキシングし、ついでマーガリン
(日清製油(株)製、商品名:シャルニ700)150
gを加えてL2M4で攪拌し、パン生地(ドウ)を調製
した。
【0018】このパン生地に同温で前記味付けクラスト
断片(冷却固化物)を加え(パン生地に対して味付けク
ラスト断片として38.1重量%、クラスト断片として
14.8重量%)、L1M1で混ぜ合わせ、発酵時間:
90分(うち60分後にパンチ)、1個430g(ワン
ローフ:1400ml、生地比容積:3.3)に分割、ベ
ンチタイム:20分、焙炉温度および時間:38℃で5
0分、焼成温度および時間:200℃で25分の条件下
で本発明の黒糖風味のクラスト入りパンを製造した。こ
のパンはクラスト断片が塊状にパン生地内部に散在し、
フィリングとして見ばえが良く、クラスト断片を配合し
ないタイプのパンと比べて食感に異和感がなく、黒糖の
風味が豊かなものであった。
断片(冷却固化物)を加え(パン生地に対して味付けク
ラスト断片として38.1重量%、クラスト断片として
14.8重量%)、L1M1で混ぜ合わせ、発酵時間:
90分(うち60分後にパンチ)、1個430g(ワン
ローフ:1400ml、生地比容積:3.3)に分割、ベ
ンチタイム:20分、焙炉温度および時間:38℃で5
0分、焼成温度および時間:200℃で25分の条件下
で本発明の黒糖風味のクラスト入りパンを製造した。こ
のパンはクラスト断片が塊状にパン生地内部に散在し、
フィリングとして見ばえが良く、クラスト断片を配合し
ないタイプのパンと比べて食感に異和感がなく、黒糖の
風味が豊かなものであった。
【0019】実施例2 実施例1の味付けクラスト断片の代わりに、予め長さ1
〜2cmの大きさに切断したクラスト断片300gをイン
スタントコーヒーパウダー15g、上白糖150gおよ
び水150gからなるコーヒー溶液に漬けたものに置き
換え、−18℃に24時間放置し固化させ、その他の条
件を実施例1と同じにしてコーヒー風味のクラスト入り
パンを製造した。(パン生地に対して味付けクラフト断
片として30.4重量%、クラスト断片として14.8
重量%添加)このパンはクラスト断片が塊状にパン生地
内部に散在し、フィリングとして見ばえが良く、良好な
食感とコーヒー味のものであった。
〜2cmの大きさに切断したクラスト断片300gをイン
スタントコーヒーパウダー15g、上白糖150gおよ
び水150gからなるコーヒー溶液に漬けたものに置き
換え、−18℃に24時間放置し固化させ、その他の条
件を実施例1と同じにしてコーヒー風味のクラスト入り
パンを製造した。(パン生地に対して味付けクラフト断
片として30.4重量%、クラスト断片として14.8
重量%添加)このパンはクラスト断片が塊状にパン生地
内部に散在し、フィリングとして見ばえが良く、良好な
食感とコーヒー味のものであった。
【0020】実施例3 実施例1で用いたクラスト断片の代わりに、予め長さ1
〜2cmの大きさに切断したクラスト断片300gを、マ
ーガリン(日清製油(株)製、商品名:シャルニ70
0)300gを40〜60℃に加温したマーガリン液に
漬けたものに置き換え、−18℃で2時間放置して固化
させ、その他の条件は実施例1と同じにしてバター風味
のクラスト入りパンを製造した。このパンはクラスト断
片が塊状にパン生地内部に散在し、フィリングとして見
ばえが良く、良好な食感とバター風味を有するものであ
った。
〜2cmの大きさに切断したクラスト断片300gを、マ
ーガリン(日清製油(株)製、商品名:シャルニ70
0)300gを40〜60℃に加温したマーガリン液に
漬けたものに置き換え、−18℃で2時間放置して固化
させ、その他の条件は実施例1と同じにしてバター風味
のクラスト入りパンを製造した。このパンはクラスト断
片が塊状にパン生地内部に散在し、フィリングとして見
ばえが良く、良好な食感とバター風味を有するものであ
った。
【0021】実施例4 クラスト150gを予め長さ1〜2cmの大きさに切断
し、30〜40℃に加温したチョコレート液100gに
漬け、0〜8℃で1時間放置して固化させたものを調製
した。一方、ミキサー(エスケーミキサー(株)製、型
式:SK−20)を用い、マーガリン(日清製油(株)
製、商品名:シャルニ700)500g、上白糖500
gを中高速(80〜100rpm )で5〜10分間攪拌し
ながら全卵625gを徐々に加え、さらに別に予め薄力
粉625gにベーキングパウダー10gを均一分散させ
ておいたものを添加し、バターケーキ生地を作成した
(生地比重=0.65〜0.90)。
し、30〜40℃に加温したチョコレート液100gに
漬け、0〜8℃で1時間放置して固化させたものを調製
した。一方、ミキサー(エスケーミキサー(株)製、型
式:SK−20)を用い、マーガリン(日清製油(株)
製、商品名:シャルニ700)500g、上白糖500
gを中高速(80〜100rpm )で5〜10分間攪拌し
ながら全卵625gを徐々に加え、さらに別に予め薄力
粉625gにベーキングパウダー10gを均一分散させ
ておいたものを添加し、バターケーキ生地を作成した
(生地比重=0.65〜0.90)。
【0022】該生地に前記味付けクラスト断片を加え、
低速(30〜40rpm )で均一に分散させた。(該生地
に対して味付けクラスト断片として11.1重量%、ク
ラスト断片として6.6重量%添加)450gの生地を
ケーキ型に流し、160〜180℃で40分間焼成し、
本発明のチョコレート風味のクラスト入りケーキを製造
した。このケーキはチョコレート味のクラスト断片がケ
ーキ生地中に塊状に散在し、フィリングとして見ばえが
良く、良好なチョコレート風味と食感を有するものであ
った。
低速(30〜40rpm )で均一に分散させた。(該生地
に対して味付けクラスト断片として11.1重量%、ク
ラスト断片として6.6重量%添加)450gの生地を
ケーキ型に流し、160〜180℃で40分間焼成し、
本発明のチョコレート風味のクラスト入りケーキを製造
した。このケーキはチョコレート味のクラスト断片がケ
ーキ生地中に塊状に散在し、フィリングとして見ばえが
良く、良好なチョコレート風味と食感を有するものであ
った。
【0023】比較例1 実施例1において、味付けクラフト断片を冷却すること
なく、以降は同様の条件でパン生地に混ぜ、クラスト入
りパンを製造した。このパンはクラストが細分化されパ
ン生地内部に同質化しており、小さな異物が混在したよ
うな状態であり、フィリングとしての見ばえが劣るもの
であった。
なく、以降は同様の条件でパン生地に混ぜ、クラスト入
りパンを製造した。このパンはクラストが細分化されパ
ン生地内部に同質化しており、小さな異物が混在したよ
うな状態であり、フィリングとしての見ばえが劣るもの
であった。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、クラストをフィリング
材として配合した、見ばえの良い、種々の風味付けが可
能なクラスト入りベーカリー製品を提供することができ
る。また本発明の方法によれば、これまで廃棄処分され
ていたクラストを有効に再利用することができる。
材として配合した、見ばえの良い、種々の風味付けが可
能なクラスト入りベーカリー製品を提供することができ
る。また本発明の方法によれば、これまで廃棄処分され
ていたクラストを有効に再利用することができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 クラスト断片をベーカリー製品の生地に
混在させ焼き上げてなるクラスト入りベーカリー製品。 - 【請求項2】 ベーカリー製品の生地に対して味付けし
たクラスト断片を10〜80重量%配合するものである
請求項1に記載のベーカリー製品。 - 【請求項3】 クラストを冷蔵または冷凍した後に断片
化するか、断片化した後に冷蔵または冷凍することによ
って得られる断片化したクラストを、固化状態のままベ
ーカリー製品の生地に添加し、該生地と混捏もしくは積
層して焼成することを特徴とするクラスト入りベーカリ
ー製品の製造方法。 - 【請求項4】 ベーカリー製品の生地に対して味付けし
たクラストの断片を10〜80重量%配合するものであ
る請求項3に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6256006A JP2593808B2 (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | クラスト入りベーカリー製品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6256006A JP2593808B2 (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | クラスト入りベーカリー製品およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0838029A JPH0838029A (ja) | 1996-02-13 |
JP2593808B2 true JP2593808B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=17286602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6256006A Expired - Fee Related JP2593808B2 (ja) | 1994-08-03 | 1994-08-03 | クラスト入りベーカリー製品およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2593808B2 (ja) |
-
1994
- 1994-08-03 JP JP6256006A patent/JP2593808B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0838029A (ja) | 1996-02-13 |
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