JPH0789412B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0789412B2
JPH0789412B2 JP61036887A JP3688786A JPH0789412B2 JP H0789412 B2 JPH0789412 B2 JP H0789412B2 JP 61036887 A JP61036887 A JP 61036887A JP 3688786 A JP3688786 A JP 3688786A JP H0789412 B2 JPH0789412 B2 JP H0789412B2
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magnetic
magnetic layer
plate
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ferrite powder
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慎一 北畑
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は磁気記録媒体に関し、さらに詳しくは、磁性
層の表面平滑性が良好で、高密度記録に適した磁気記録
媒体に関する。
〔従来の技術〕
一般に、磁気記録媒体は、磁性層中の針状磁性粉末を水
平な磁性層の長手方向に配向させ、長手方向に磁界を有
する磁気ヘッドと組合せて磁気特性を向上させている
が、このような磁性層の長手方向の磁化成分を利用した
ものでは、記録密度の向上に限界があり、信号の記録密
度を増加してゆくと磁気記録媒体内の反磁界が増加して
残留磁化の減衰と回転を生じ、記録信号の検出が困難と
なる。
このため、近年、磁性層面に垂直な方向の磁化成分を利
用して垂直方向に磁気記録する垂直磁気記録方式が、記
録密度が高くなるほど反磁界の影響が小さくなって高密
度記録に適していることから、種々試みられており、た
とえば、板状で磁化容易軸が板面に対して垂直方向にあ
る六角板状のバリウムフェライト粉末を磁性粉末として
使用し、バリウムフェライト粉末の板面が磁性層面に平
行となるように配向してその垂直方向の磁化成分を利用
することが行われている(特開昭55-86103号) 〔発明が解決しようとする問題点〕 ところが、この垂直磁気記録に使用する磁気ヘッドとし
ては、未だ理想的な垂直磁気記録用磁気ヘッドがなく、
垂直磁界成分以外に水平方向の磁界成分を発生する狭ギ
ャップリングヘッドを用いて、これから発生する垂直方
向の磁界成分を利用しているのが現状であるため、磁化
容易軸が板面に対して垂直方向にある六角板状のバリウ
ムフェライト粉末をその板面が磁性層面と平行となるよ
うに配向させた磁気記録媒体と組合せて使用すると、狭
ギャップリングヘッドから発生する水平方向の磁界成分
を利用することができず、従って、充分に良好な高密度
記録が行えない。また、このような問題点を解消するた
め、磁化容易軸が板面に対して垂直方向にある六角板状
のバリウムフェライト粉末を使用し、垂直方向の磁化成
分だけでなく水平方向の磁化成分をも付与しようとする
と、この種の磁性粉末をやや傾斜させて配向しなければ
ならないため配向度が低下し、その結果、表面平滑性が
劣化してしまい、高密度記録が良好に行えない。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明はかかる事情に鑑み種々検討を行った結果なさ
れたもので、基板上に、板状で磁化容易方向が板面に垂
直な方向から5〜50度傾斜した方向にある六方晶フェラ
イト粉末を含ませて板面が磁性層面とほぼ平行となるよ
うに配向させた第1の磁性層を形成し、さらにその上に
板状で磁化容易方向が板面に対して垂直方向にある六方
晶フェライト粉末を含ませて板面が磁性層面とほぼ平行
になるように配向させた第2の磁性層を重層形成するこ
とによって、磁性層の表面平滑性を良好にするととも
に、狭ギャップリングヘッドから発生する垂直方向の磁
界成分ばかりでなく、水平方向の磁界成分をも有効に利
用することができるようにし、狭ギャップリングヘッド
と組合せて記録再生を行った場合に、高い出力が得ら
れ、高密度記録が良好に行えるようにしたものである。
この発明において下層の第1の磁性層で使用される六方
晶フェライト粉末は、板状で磁化容易方向が板面に対し
て垂直な方向から5〜50度傾斜した方向にあるものが好
ましく、このような磁性粉末を使用して、板面が磁性層
とほぼ平行になるように配向して下層の第1の磁性層を
形成すると、磁性粉末の磁化容易方向が適度に傾斜して
いるため、狭ギャップリングヘッドで記録再生を行う場
合、狭ギャップリングヘッドから発生する垂直方向の磁
界成分を有効に利用することができるとともに、狭ギャ
ップリングヘッドから発生する水平方向の磁界成分をも
有効に利用することができる。また、板面が磁性層とほ
ぼ平行となるように配向しているため、磁性層の表面平
滑性も中心線平均粗度で0.03μm以下となって充分に良
好となる。このような板状の磁性粉末の磁化容易方向
は、板面に垂直な軸を含む面内で、トルク磁力計を用い
てトルク曲線を含む面内で、トルク磁力計を用いてトル
ク曲線を測定し、このトルク曲線をフーリエ展開するこ
とにより磁気異方性定数を求めて、この磁気異方性定数
から磁化容易軸の方向を求めたもので、この磁化容易方
向が板面に対して垂直な方向から0〜5度の範囲で傾斜
したものでは、垂直方向に高い磁化成分が得られるもの
の、水平方向の磁化成分が極めて低いため、狭ギャップ
リングヘッドから発生する水平磁界を有効に利用するこ
とができず、また、反対に磁化容易方向が板面に対して
垂直な方向から50〜90度の範囲で傾斜したものでは、垂
直方向に高い磁化成分が得られず、垂直方向の磁化成分
を有効に利用できない。このように、この発明で下層の
第1の磁性層に使用する板状磁性粉末は、磁化容易方向
が板面に対して垂直な方向から5〜50度傾斜した方向に
あるものが好ましく、このような磁性粉末を、その板面
が磁性層とほぼ平行となるように配向する場合の配向度
は、この磁性粉末の板面と磁性層とのなす角度が20度以
下であれば、磁性層の表面平滑性が中心線平均粗度で0.
03μm以下となって充分に良好となり、高い出力が得ら
れる。
このような板状で磁界容易方向が板面に対して垂直な方
向から5〜50度傾斜した方向にある六方晶フェライト粉
末は、たとえば、下記の一般式(1) AO・n(Fe1-xMx2O3 (1) (但し、式中MはTi、Ni、Mn、Cu、Zn、In、Ga、Nbから
選ばれる少なくとも一種、AはBa、Sr、Pb、Caから選ば
れる少なくとも一種であり、nは3〜8の整数、xは0
〜0.3の数である。) で表される各種の元素を含む化合物、たとえば、塩化物
などの化合物の水溶液を、アルカリ溶液中に添加、混合
して沈殿物を得、これをオートクレーブ中にて150〜300
℃で2時間反応させ、反応生成物を洗浄、濾過、乾燥し
た後、さらに400〜1000℃で数時間熱処理して六方晶フ
ェライト粉末を製造する際、置換元素の量と種類によっ
て磁化容易方向をコントロールして得られる。このよう
な置換元素の量と種類によるコントロールは、たとえ
ば、一般的に使用されるFe、Ba、Co、Tiの4元素を用い
る板状の六方晶バリウムフェライト粉末の場合、Feに対
してBaを25〜40重量%、Coを5〜20重量%、Tiを3〜15
重量%の範囲で置換して行うと、磁化容易方向が板面に
対して垂直な方向から5〜50度傾斜した板状の六方晶バ
リウムフェライト粉末が得られる。
また、この発明において上層の第2の磁性層で使用され
る、板状で磁化容易方向が板面に対して垂直方向にある
六方晶フェライト粉末は、前記の下層の第1の磁性層で
使用される板状で磁化容易方向が板面に対して垂直な方
向から5〜50度傾斜した六方晶フェライト粉末を製造す
る際、磁化容易方向を置換元素の量と種類によって板面
に対して垂直方向にコントロールして得られる。このよ
うな置換元素の量と種類によるコントロールは、たとえ
ば、一般的に使用されるFe、Ba、Co、Tiの4元素を用い
る板状で磁化容易方向が板面に対して垂直方向にある六
方晶バリウムフェライト粉末の場合、Feに対してBaを10
〜30重量%、Coを0〜20重量%、Tiを0〜20重量%の範
囲で置換して行うと、磁化容易方向が板面に対して垂直
方向にある板状の六方晶バリウムフェライト粉末が得ら
れる。
このようにして、磁化容易方向が板面に対して垂直方向
となるようにコントロールされて得られる板状の六方晶
フェライト粉末は、良好な垂直磁化成分を有し、狭ギャ
ップリングヘッドで記録再生を行う場合、狭ギャップリ
ングヘッドから発生する垂直方向の磁界成分を有効に利
用することができる。このような磁性粉末を、その板面
が磁性層とほぼ平行となるように配向する場合の配向度
は、この磁性粉末の板面と磁性層とのなす角度が20度以
下であれば、磁性層の表面平滑性が中心線平均粗度で0.
03μm以下となって充分に良好となり、高い出力が得ら
れる。
しかして、前記の板状で磁化容易方向が板面に対して垂
直な方向から5〜50度傾斜した六方晶フェライト粉末を
含ませて板面が磁性層面とほぼ平行となるように配向さ
せた第1の磁性層を形成し、さらにその上に前記の板状
で磁化容易方向が板面に対して垂直方向にある六方晶フ
ェライト粉末を含ませて板面が磁性層面と平行になるよ
うに配向させた第2の磁性層を重層形成すると、下層の
第1の磁性層に含まれる板状で磁化容易方向が板面に対
して垂直な方向から5〜50度傾斜した六方晶フェライト
粉末の垂直磁化成分と、水平方向磁化成分とが有効に利
用されるとともに、上層の第2の磁性層に含まれる板状
で磁化容易方向が板面に対して垂直方向にある六方晶フ
ェライト粉末の垂直磁化成分が有効に利用されるため、
垂直方向の磁界と水平方向の磁界とをともに発生する狭
ギャップリングヘッドでの高密度記録が良好に行える。
特にこのように2層の磁性層を重層形成したときは、記
録再生時に前記の板状で磁化容易方向が板面に対して垂
直方向にある六方晶フェライト粉末を含む第2の磁性層
が狭ギャップリングヘッドに近接した位置に配置される
ため、垂直磁化成分が一段と有効に利用され、狭ギャッ
プリングヘッドでの高密度記録が一段と良好に行える。
また、両磁性粉末とも板状でしかも板面が磁性層面に対
して平行となるように配向されているため、磁性層の表
面平滑性も中心線平均粗度で0.03μm以下となって充分
に良好なものとなり、高密度記録が一段と良好に行え
る。
このように下層の第1の磁性層に使用される板状で磁化
容易方向が板面に対して垂直な方向から5〜50度傾斜し
た六方晶フェライト粉末、および上層の第2の磁性層に
使用される板状で磁化容易方向が板面に対して垂直方向
にある六方晶フェライト粉末は、ともに粒子径(長軸
径)が0.01〜0.5μmの範囲内にあり、かつ板状比(長
軸径/厚み径)が3/1〜10/1の範囲内にあるものが好ま
しく、粒子径が0.01μmより小さいものでは配向性に劣
り、また粒子径が0.5μmより大きいものを使用したの
では磁性層の表面平滑性が充分に良好にならず、良好な
高密度記録が行えない。また板状比が10/1より大きすぎ
ると分散時に磁性粉末の割れが生じやすく、3/1より小
さすぎると配向性に劣り、表面平滑性が低下する。
また、保磁力は、ともに200〜2000エルステッドの範囲
内にあるものを使用するのが好ましく、保磁力が200エ
ルステッドより小さいと高密度記録が良好に伝えず、20
00エルステッドより大きいもの磁気記録媒体用として適
さない。さらに、飽和磁化量は45〜70emu/gの範囲内に
あるものを使用するのが好ましく、45emu/gより小さい
と出力の低下を招き、また70emu/gより大きいと塗料化
時の分散性が低下する。
また、基板上に重層形成する上下両磁性層の厚みは、上
層の第2の磁性層の厚みを下層の第1の磁性層の厚みよ
り薄くするのが好ましく、上層の磁性層の厚みを厚くし
すぎると狭ギャップリングヘッドと水平方向磁化成分を
有する下層とが離れずに、充分な記録再生ができなくな
る。
この発明の磁気記録媒体を製造するには常法に準じて行
えばよく、たとえば、まず前記の板状で磁化容易方向が
板面に対して垂直な方向から5〜50度傾斜した六方晶フ
ェライト粉末を、結合剤樹脂、有機溶剤等とともに混合
分散して磁性塗料を調製し、この磁性塗料をポリエステ
ルフイルムなどの基体上にロールコーターなど任意の塗
布手段によって塗布し、乾燥して下層となる第1の磁性
層を形成し、次いで、前記の板状で磁化容易方向が板面
に対して垂直方向にある六方晶フェライト粉末を、結合
剤樹脂、有機溶剤等とともに混合分散して磁性塗料を調
製し、この磁性塗料をロールコーターなど任意の塗布手
段によって、前記第1の磁性層上に塗布し、乾燥すれば
よい。
なお、板状で磁化容易方向が板面に対して垂直な方向か
ら5〜50度傾斜した六方晶フェライト粉末を使用して下
層の第1の磁性層を形成し、さらにその上に、板状で磁
気異方性の方向が板面に対して垂直方向にある六方晶フ
ェライト粉末を使用して上層の第2の磁性層を形成する
場合、下層用磁性塗料を、基体上に塗布した後、磁性層
面に対して垂直方向に磁場を印加し、さらに上層用磁性
塗料を、基板上に塗布した後、磁性層面に対して垂直方
向に磁場を印加して磁場配向を行うと、下層の磁性層に
使用した磁性粉末の磁化容易方向が良好に所定の角度に
傾斜して配向されるとともに、上層の磁性層に使用した
磁性粉末の磁化容易方向が良好に垂直方向に配向され
て、磁性層の表面平滑性も良好となるため、このような
磁場配向を行うのが好ましいが、両磁性粉末の形状が板
状であるため塗布時に機械的剪断力を作用させるだけ
で、充分に磁性粉末をその板面が磁性層面と平行となる
ように配向させることができ、磁化容易方向を磁性層に
対して所定の角度に傾斜して配向するとともに垂直方向
に配向することができる。従って、磁場の印加による磁
場配向は必ずしも必要ではない。
ここに用いる結合剤樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、繊維素系
樹脂、ポリウレタン系樹脂、イソシアネート化合物、放
射線硬化型樹脂など従来汎用されている結合剤樹脂が広
く用いられる。
また、有機溶剤としてはトルエン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テト
ラヒドロフラン、酢酸エチルなど従来から汎用されてい
る有機溶剤が単独または二種以上混合して使用される。
なお、磁性塗料中には通常使用されている各種添加剤、
たとえば分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤などを任
意に添加使用してもよい。
また、記録再生時の静電気によるノイズを低減させるた
め、電気抵抗が極めて小さい下塗り層を基体と下層の第
1の磁性層との間に設けてもよく、さらに記録再生特性
を向上させるため、基体と下層の第1の磁性層との間に
高透磁率層を設けてもよい。
磁気記録媒体としては、垂直磁気記録用磁気ディスクあ
るいは磁気テープなど種々の形態のものが包含される。
〔実施例〕
次に、この発明の実施例について説明する。
実施例1 FeCl3・6H2O 216重量部 BaCl2・2H2O 27.9〃 CoCl2・6H2O 30.4〃 Ti(SO42・4H2O 10.0〃 これらを水1000重量部に溶解し、これを1NのNaOH水溶液
5000重量部と混合して沈殿物を得た。次いで、得られた
沈殿物をオートクレーブ中にて、300℃で2時間水熱反
応させ、反応によって得られた反応生成物を水洗、濾
過、乾燥した後、空気中にて500℃で4時間熱処理を行
い、六方晶バリウムフェライト粉末を得た。このように
して得られた六方晶バリウムフェライト粉末は、板状
で、粒子径(長軸径)は0.06μm、板状比(長軸径/厚
み径)は5/1、保磁力は650エルステッド、飽和磁化量は
53emu/gであった。
次いで、このようにして得られた六方晶バリウムフェラ
イト粉末を使用し 六方晶バリウムフェライト粉末 1000重量部 VAGH(米国U.C.C社製、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニ
ルアルコール共重合体) 137.5〃 パンデックスT5201(大日本インキ化学工業社製、ポリ
ウレタン樹脂) 87.5〃 コロネートL(日本ポリウレタン工業社製、三官能性低
分子量イソシアネート化合物) 25 〃 Cr2O3粉末 15 〃 ラウリン酸 20 〃 流動パラフィン 2 〃 メチルイソブチルケトン 800 〃 トルエン 800 〃 の組成からなる組成物をボールミル中で3日間混合分散
して磁性塗料を調製した。この磁性塗料を厚さ36μmの
ポリエステルベースフイルムの表裏両面に、垂直方向に
3000エルステッドの磁場を印加しながら塗布し、乾燥し
て、乾燥厚が1.2μmの下層となる第1の磁性層を形成
した。
次に、第1の磁性層で使用する磁性粉末の製造組成にお
いて、CoCl2・6H2Oの使用量を30.4重量部から24.7重量
部に変更し、またTi(SO42・4H2Oの使用量を10.0重量
部から32.4重量部に変更した以外は同様にして、粒子径
(長軸径)が0.06μm、板状比(長軸径/厚み径)が5/
1、保磁力が780エルステッドで飽和磁化量が55emu/gの
六方晶バリウムフェライト粉末を得、これを、前記の下
層の磁性層用の磁性塗料の組成において使用した六方晶
バリウムフェライト粉末に代えて同量使用し、下層の磁
性層の場合と同様にして、乾燥厚が0.8μmの上層の磁
性層を前記の下層の磁性層上に積層形成した。次いで、
平滑化処理を行った後、円板状に打抜いて磁気ディスク
をつくった。
実施例2 実施例1の第1の磁性層で使用する磁性粉末の製造組成
において、CoCl2・6H2Oの使用量を30.4重量部から24.7
重量部に変更し、またTi(SO42・4H2Oの使用量を10.0
重量部から12.5重量部に変更した以外は実施例1と同様
にして、粒子径(長軸径)が0.07μm、板状比(長軸径
/厚み径)が6/1、保磁力が720エルステッドで飽和磁化
量が54emu/gの六方晶バリウムフェライト粉末を得、磁
気ディスクをつくった。
比較例1 実施例1において、下層の磁性層を省き、上層の磁性層
の厚みを0.8μmから2.0μに変更した以外は実施例1と
同様にして磁気ディスクをつくった。
比較例2 比較例1において、磁性塗料を塗布する場合の配向磁場
の印加を省いた以外は、比較例1と同様にして磁気ディ
スクをつくった。
各実施例および比較例で得られた磁気ディスクについ
て、垂直方向の保磁力および角型と、水平方向の角型を
測定し、磁性層の表面粗さを測定した。また各種記録波
長における最大出力レベルを測定し、さらに上下両磁性
層で使用した角六方晶バリウムフェライト粉末の磁化容
易方向を測定した。磁性層の表面粗さは、東京精密社製
触針式表面粗度計を用いてカットオフ0.08mmで中心線平
均粗さを測定し、また垂直方向の角型は、垂直方向に4
πBrの反磁界が作用していると考えてヒステリシス曲線
上で作図し、反磁界を補正して求めた。さらに六方晶バ
リウムフェライト粉末の磁化容易方向は、板面に垂直な
軸に対して、垂直な面内でトルク測定を行って、六方晶
バリウムフェライト粉末の板面に垂直な方向と磁化容易
方向とのなす角度を求めた。
下表はその結果である。
〔発明の効果〕 上表から明らかなように、この発明で得られた磁気ディ
スク(実施例1および2)は、比較例2で得られた磁気
ディスクに比し、水平方向の角型が高くて、全周波数域
で最大出力レベルが高く、また比較例2で得られた磁気
ディスクに比し、垂直方向の角型が高く、磁性層の表面
粗さが小さくて、全周波数域で最大レベルが高くなって
おり、このことからこの発明で得られる磁気記録媒体は
磁性層の表面平滑性が良好で高密度記録に適しているこ
とがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に、板状で磁化容易方向が板面に垂
    直な方向から5〜50度傾斜した方向にある六方晶フェラ
    イト粉末を含ませて板面が磁性層面とほぼ平行となるよ
    うに配向させた第1の磁性層を形成し、さらにその上に
    板状で磁化容易方向が板面に対して垂直方向にある六方
    晶フェライト粉末を含ませて板面が磁性層面とほぼ平行
    となるように配向させた第2の磁性層を重層形成したこ
    とを特徴とする磁気記録媒体
  2. 【請求項2】磁性層の表面粗度が中心線平均粗度で0.03
    μm以下である特許請求の範囲第1項記載の磁気記録媒
JP61036887A 1986-02-20 1986-02-20 磁気記録媒体 Expired - Lifetime JPH0789412B2 (ja)

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