JPH0788330B2 - 選択的ヒドロフォルミル化方法 - Google Patents

選択的ヒドロフォルミル化方法

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JPH0788330B2
JPH0788330B2 JP62169388A JP16938887A JPH0788330B2 JP H0788330 B2 JPH0788330 B2 JP H0788330B2 JP 62169388 A JP62169388 A JP 62169388A JP 16938887 A JP16938887 A JP 16938887A JP H0788330 B2 JPH0788330 B2 JP H0788330B2
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、アリール置換エチレン類の特定の成分を選択
的にヒドロフォルミル化する方法に関する。更に詳しく
は、1,1−ジ(置換アリール)エチレンとモノ(置換ア
リール)エチレンとの混合物を選択的にヒドロフォルミ
ル化して、医薬品、農薬をはじめとする合成化学分野で
有用な中間体を製造する方法に関するものである。
[従来技術とその問題点] 従来から、スチレン、アルキルスチレン等のアリール置
換エチレンをヒドロフォルミル化して、工業上有用な物
質を製造する方法が提案されている。例えば、アリール
置換エチレンを水素および一酸化炭素でヒドロフォルミ
ル化することにより得られるアリール置換プロピオンア
ルデヒドは、医薬品、農薬をはじめとする合成化学分野
で有用な中間体である。アリール置換プロピオンアルデ
ヒドのうち、特にα−(アリール置換)プロピオンアル
デヒドの中には、解熱、鎮痛、消炎効果を有する医薬品
の中間体として有用な物質があり、それらは好ましいも
のである。それらの化合物を製造するためのアリール置
換エチレンのヒドロフォルミル化反応の例としては、 米国特許第2,587,576号、 西独公開特許第2340812号、 西独公開特許第2359101号、 J.Amer.Chem.Soc.,Vol.70,383(1948)、 J.Mol.Catal.,Vol.4,401(1978)および J.Organomet.Chem.,Vol.161,197(1987) 等の従来技術が提案されている。
しかしながら、従来の方法では、出発物質となるアリー
ル置換エチレンはモノ(置換アリール)エチレンを単独
でヒドロフォルミル化する方法であった。モノ(置換ア
リール)エチレンに限らず、一般にエチレン基に結合す
るアリール基の数および置換の様式による解析は何等な
されてはいない。
従って有用なアリール置換プロピオンアルデヒドを製造
するためには、ヒドロフォルミル化する前にモノ(置換
アリール)エチレンとして分離精製しておく必要があっ
た。
本発明者らは、エチレン基に結合するアリール基の数お
よび置換の様式による特定条件下のヒドロフォルミル化
における選択性を見出し本発明を完成したものである。
即ち、ヒドロフォルミル化反応においてカルボニル化を
受ける部分は、エチレン製造の部分であるが、エチレン
構造に対するアリール基の置換方式および置換基の数に
よって、同じエチレン構造部分であっても、その反応性
が全く異なることを見出した。
更に詳しく述べると、1つのアリール基が置換したモノ
(置換アリール)エチレンでは、容易にそのエチレン部
分がカルボニル化を受けるのに対して、2つのアリール
基がエチレン部分の同一炭素上に置換した1,1−ジ(置
換アリール)エチレンでは、特定の条件下においてその
エチレン部分は実質的に反応性がないことを見出した。
[問題点を解決するための手段] 即ち本発明は、一般式(I)で表される1,1−ジ(置換
アリール)エチレンと、一般式(II)で表されるモノ
(置換アリール)エチレンとの混合物を、遷移金属ヒド
ロフォルミル化触媒の存在下に、反応温度40〜200℃、
反応圧力5kg/cm2以上の条件で一酸化炭素および水素と
反応させることを特徴とする一般式(II)に由来するア
リール置換プロピオンアルデヒドの製造方法を提供し、
新たなヒドロフォルミル化反応を可能ならしめるもので
ある。
Ar3−CH=CH2 (II) ここでAr1、Ar2およびAr3はそれぞれ置換アリール基を
示し、式(II)において置換アリール基Ar3は式(I)
の化合物から置換アリール基Ar1またはAr2が有する水素
原子を除いて誘導される次式で表される1価の基: であってもよい。ただし、[Ar1]および[Ar2]は、Ar
1およびAr2からそれぞれ水素原子を1個除いて得られる
2価の基である。
本発明の方法において、選択的にヒドロフォルミル化を
受けるモノ(置換アリール)エチレンは、エチレンに置
換基を有することのあるアリール基が1つ置換したもの
である。
ここで置換アリール基とは置換基を有することのある芳
香族基で有るが、置換基を有しないフェニル基、ナフチ
ル基等も例示され、そのほかに、アルキル基が置換さ
れ、またはアルコキシ基、アリロキシ基等が置換されて
いるアリール基を例示される。
このようなモノ(置換アリール)エチレンとしては、置
換基を持たないスチレン、置換アリール基がメチルフェ
ル、ジメチルフェニル、エチルフェニル、メチルエチル
フェニル、プロピルフェニル、ジエチルフェニル、ブチ
ルフェニルなどであるアルキルフェニル基であるアルキ
ルスチレン、更に置換アリール基がメトキシフェニル、
ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、プロポキシフ
ェニル、ブトキシフェニルなどであるアルコキシフェニ
ル基であるアルコキシスチレンの他、フェニルフェニル
基、フェノキシフェニル基、ベンゾイルフェニル基のよ
うな非縮合型の多環アリールエチレン、メチルナフチ
ル、ジメチルナフチル、エチルナフチルなどであるアル
キルナフチル基、またはメトキシナフチル、ジメトキシ
ナフチル、エトキシナフチルなどであるアルコキシナフ
チル基などの縮合型の多環アリール基が置換したエチレ
ンなどが例示される。
更に、式(I)で表される1,1−ジ(置換アリール)エ
チレンは、エチレン部分の同一炭素上に2つの置換アリ
ール基が置換したものである。ここで置換アリール基の
定義は前記式(II)の場合と同じである。
式(I)の1,1−ジ(置換アリール)エチレンのエチレ
ン構造部分は、本発明のヒドロフォルミル化反応では全
く反応性を示さない。これらの具体例としては、置換基
のない1,1−ジフェニルエチレンを初めとして、エチレ
ン部分の同一炭素上に上記式(II)の置換アリール基と
同一の構造を有する2つの置換アリール基を持つエチレ
ン化合物である。式(I)の2つの置換アリール基は、
同一であっても異なってもよい。
本発明の方法では、式(II)の化合物としては、同一分
子内に下記のような2つの異なったエチレン構造が共存
するいわゆるジエン型の化合物と式(I)の化合物との
混合物であってもよい。即ち式(II)の化合物として、
このように同一分子内に、2つの異なった置換様式を持
つ2つのエチレン構造が共存する化合物であっても、本
発明の方法では、モノ(置換アリール)エチレン型のエ
チレン部分のみが選択的にヒドロフォルミル化される。
このようなジエン型の化合物としては、式(II)におい
て、置換アリール基Ar3が、式(I)の化合物から置換
アリール基Ar1またはAr2が有する水素原子を除いて誘導
される一価の基である置換ジアリールジエンであり、具
体的には(1−フェニルエテニル)フェニルエチレン等
が例示される。
従って、本発明の方法により得られるアリール置換プロ
ピオンアルデヒドとしては、フェニルプロピオンアルデ
ヒド、などのアルキルフェニルプロピオンアルデヒド、
メトキシフェニルプロピオンアルデヒドなどのアルコキ
シルフェニルプロピオンアルデヒド、ビフェニルプロピ
オンアルデヒド、フェノキシフェニルプロピオンアルデ
ヒド、ベンゾイルフェニルプロピオンアルデヒド、メチ
ルナフチルプロピオンアルデヒド、メトキシナフチルプ
ロピオンアルデヒドなどのアルコキシナフチルプロピオ
ンアルデヒド等が例示される。更にそのほかに、フェニ
ルエテニルフェニルフロピオンアルデヒド等も例示され
る。本発明の方法によれば、一般式(III)で表される
α−(アリール置換)プロピオンアルデヒドおよび/ま
たは一般式(IV)で表されるβ−(アリール置換)プロ
ピオンアルデヒドを得ることができる。
Ar3−CH2−CH2−COH (IV) 本発明の遷移金属ヒドロフォルミル化触媒としては、P
t、Rh、Ir、Ru、Co、Ni等を活性金属とする遷移金属ヒ
ドロフォルミル化触媒である。活性金属は、酸価数が0
から最高位の酸価数まで使用でき、ハロゲン族原子、3
価のリン化合物、π−アリル基、アミン、ニトリル、オ
キシム、オレフィン、水素あるいは一酸化炭素を配位子
として含有する錯体も用いることができる。
具体例としては、ビストリフェニルホスフィンジクロロ
錯体、ビストリブチルホスフィンジクロロ錯体、ビスト
リシクロヘキシルホスフィンジクロロ錯体、π−アリル
トリフェニルホスフィンジクロロ錯体、トリフェニルホ
スフィンピペリジンジクロロ錯体、ビスベンゾニトリル
ジクロロ錯体、ビスシクロヘキシルオキシムジクロロ錯
体、1,5,9−シクロドデカトリエンジクロロ錯体、ビス
トリフェニルホスフィンジカルボニル錯体、ビストリフ
ェニルホスフィンアセテート錯体、ビストリフェニルホ
スフィンジナイトレート錯体、ビストリフェニルホスフ
ィンスルファート錯体、テトラキストリフェニルホスフ
ィン錯体、および一酸化炭素を配位子の一部に持つ、ク
ロロカルボニルビストリフェニルホスフィン錯体、ヒド
リドカルボニルトリストリフェニルホスフィン錯体、ビ
スクロロテトラカルボニル錯体、ジカルボニルアセチル
アセトナート錯体等を挙げることができる。
また、反応系において上記の錯体を形成し得る化合物も
反応系に供給することにより用いることができる。すな
わち、上記活性金属の酸化物、硫酸塩、塩化物、酢酸塩
等に対して配位子となり得る化合物、すなわち、ホスフ
ィン、ニトリル、アリル化合物、アミン、オキシム、オ
レフィンあるいは一酸化炭素を同時に反応系に存在させ
る方法である。
ホスフィンとしては、例えば、トリフェニルホスフィ
ン、トリトリルホスフィン、トリブチルホスフィン、ト
リシクロヘキシルホスフィン、トリエチルホスフィン
等、ニトリルとしては、例えばベンゾニトリル、アクリ
ロニトリル、プロピオニトリル、ベンジルニトリル等、
アリル化合物としては、例えば、アリルクロライド、ア
リルアルコール等、アミンとしては、例えば、ベンジル
アミン、ピリジン、ピペラジン、トリ−n−ブチルアミ
ン等、オキシムとしては、シクロヘキシルオキシム、ア
セトオキシム、ベンズアルドオキシム等、オレフィンと
しては1,5−シクロオクタジエン、1,5,9−シクロデカト
リエン等が挙げられる。
更に、反応速度を向上させる目的で、塩化水素、三弗化
ホウ素等の無機ハロゲン化物やヨウ化メチル等の有機ヨ
ウ化物等を添加することができる。
これらハロゲン化物を添加する場合は、遷移金属ヒドロ
フォルミル化触媒または活性金属化合物1モルに対し
て、ハロゲン原子として0.1〜30倍モル、好ましくは1
〜15倍モル使用する。添加量が0.1モル未満の場合、触
媒の種類によっても異なるが、添加の効果が見られない
ことがある。また、30倍モルを越えるときは、触媒活性
が却って低下すると共に、出発物質であるアリール置換
エチレン類の二重結合にハロゲンが付加する等目的反応
以外の副反応が顕著になり好ましくない。
遷移金属ヒドロフォルミル化触媒、または遷移金属ヒド
ロフォルミル化触媒を作り得る活性金属化合物の使用量
は、一般式(II)で表されるモノ(置換アリール)エチ
レン1モルに対して0.0001〜0.5モル、好ましくは0.001
〜0.1モルである。また、活性金属化合物を使用する場
合、配位子となり得る化合物の添加量は、活性金属化合
物1モルに対して0.8〜10モル、好ましくは1〜4モル
である。
ヒドロフォルミル化反応は、反応温度は40〜200℃、好
ましくは50〜180℃で行う。反応温度40℃未満では、反
応速度が著しく遅くなり、実用上実施することができな
い。また200℃を越える温度では、重合等の副反応や遷
移金属ヒドロフォルミル化触媒の分解が生じ好ましくな
い。
反応圧力は5kg/cm2以上であれば、適宜選択できる。5kg
/cm2未満では実用上実施することができない程反応が遅
くなる。また圧力は高い程反応が速やかに進行し好まし
いが、高過ぎる圧力は反応器の耐圧を非常に高くする必
要がでてくるなど、製造装置の点から自ずと限界があ
る。従って、実用上は500kg/cm2以下の圧力で充分であ
る。温度、圧力等が苛酷になると、さらに残りの不飽和
結合もヒドロフォルミル化される。それ故、上記反応条
件を守ることが肝要である。
ヒドロフォルミル化反応は、一酸化炭素および水素の混
合ガスの吸収による圧力減少が認められなくなるまで行
なえばよく、通常は4〜20時間の反応時間で充分であ
る。
一酸化炭素と水素とを使用するヒドロフォルミル化反応
では、反応に必要な一酸化炭素と水素とは、あらかじめ
混合された混合ガスの状態でも、各別に反応器に供給し
てもよい。反応系に供給する場合の一酸化炭素と水素の
モル比は、適宜選択できる。すなわちヒドロフォルミル
化反応では、一酸化炭素と水素とは1:1のモル比で吸収
消費されて行く。従って、過剰に供給された成分が反応
せずに残留するため、圧力減少が認められなくなった時
点で他方の成分を供給すれば再び反応が進行する。従っ
て、反応器の大きさ、反応の形式にもよるが、一酸化炭
素対水素のモル比は1:1で供給すれば最も効率的であ
る。
また上記の供給方法に限らず、ヒドロフォルミル化反応
に不活性な気体が共存しても特に支障はない。
本発明のヒドロフォルミル化において、ヒドロフォルミ
ル化に不活性な溶媒を反応熱除去等の目的で用いること
もできる。ヒドロフォルミル化に不活性な溶媒として
は、エーテル、ケトン等の極性溶媒や、パラフィン、シ
クロパラフィン、芳香族炭化水素のような無極性溶媒が
挙げられる。しかし、一般には無溶媒の状態で充分好ま
しい結果が得られる。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、有用なアリール置換プロピオン
アルデヒドを製造する際には、特定の化合物で汚染され
ていても、ヒドロフォルミル化する前に予めモノ(置換
アリール)エチレンとして分離精製しておく必要がな
い。また、特定の条件下でヒドロフォルミル化すること
によりモノ(置換アリール)エチレンのみがアルデヒド
に変換する。
[実施例] 以下本発明を実施例で詳しく説明する。
実施例1 容量500mlの撹拌機、ガス導入装置付きの耐圧反応容器
に、52gのスチレン、60gの1,1−ジフェニルエチレンお
よび溶剤として50mlのトルエンを仕込、更にヒドロフォ
ルミル化触媒として、0.4gのロジウムヒドリドカルボニ
ルトリストリフェニルフォスフィンおよび0.3gのトリフ
ェニルフォスフィンを加えた。温度80℃まで加熱し、水
素と一酸化炭素との等モル混合ガスで80kg/cm2に加圧
し、この圧力を保ち12時間反応させた。
反応終了後、冷却し未反応ガスを放出し、減圧下で蒸留
し、熱重合による樹脂部分および触媒を除去した留分に
ついて、ガスクロマトグラムで分析した結果を次の表に
示す。
更に留出物を精密蒸留して、4mmHgから5mmHgの減圧にお
ける留出温度が70℃から78℃の留分であるフェニルプロ
ピオンアルデヒド留分57g(純度98%、回収率89%)と
留出温度117℃から125℃の留分である1,1−ジフェニル
エチレン留分55g(純度98%、回収率93%)とを得た。
実施例2 80gのp−イソブチルスチレン、60gの1,1−ジフェニル
エチレンおよび溶剤として50mlのトルエンを用いて、実
施例1と同様にしてヒドロフォルミル化を行なった。反
応終了後の反応物をガスクロマトグラムで分析した。そ
の結果を次表に示す。
更に反応物を、2mmHgから3mmHgの減圧で蒸溜し留出温度
が72℃から77℃の留分であるα−(p−イソブチルフェ
ニル)プロピオンアルデヒド留分37g(純度93.4%)と
留出温度106℃から110℃の留分である1,1−ジフェニル
エチレン留分29g(純度97.5%)とを得た。
実施例3 実施例1と同様にして、下の表に示す触媒を用いて、ス
チレンと1,1−ジフェニルエチレンとの混合物のヒドロ
フォルミル化を行なった。
何れもスチレンのみが選択的に消費されフェニルプロピ
オンアルデヒドが得られた。
参考製造例1 m−(1−フェニルエテニル)フェニルエチレンの合成 滴下漏斗、還流冷却器および撹拌機付きの2l三つ口フラ
スコ中に金属マグネシウム25.5g(1.05モル)を入れ、
乾燥窒素を流して充分乾燥した後、モレキュラーシーヴ
5Aで乾燥したテトラヒドロフラン50mlを入れ激しく撹拌
する。その後臭化3−ビニルベンゼン183g(1.0モル)
の乾燥テトラヒドロフラン500ml溶液を2時間かけて徐
々に滴下した。反応温度は75℃〜80℃に保ち、該溶液滴
下終了後もそのままで、更に1時間撹拌を続けた。この
ようにして得たグリニャール試薬、臭化3−ビニルフェ
ニルマグネシウム溶液中に、更にアセトフェノン122.6g
(1.02モル)の乾燥テトラヒドロフラン500ml溶液を2
時間かけて徐々に滴下した。反応温度は75℃〜80℃に保
ち、滴下終了後もそのままで更に1時間撹拌を続けた。
しかる後に、反応液を塩化アンモニウム75gの水溶液3l
中に注入し、20時間静置した後、油層を分液して回収
し、テトラヒドロフランを留去して1,1−(3−ビニル
フェニル)フェニルエチルアルコールを収率89%(アセ
トフェノン基準)で得た。
蒸留塔および滴下漏斗付きの300ml三つ口フラスコに、
硫酸水素カリウム81gを入れ、15〜20mmHgに減圧し、生
成アルコールを2時間かけて滴下した。脱水反応して蒸
留塔頂より留出した水および油分を回収し、分液して油
層中のm−(1−フェニルエテニル)フェニルエチレン
を収率100%(原料アルコール基準)で得た。脱水反応
は反応温度200〜250℃で行なった。
生成した題記化合物であるm−3(1−フェニルエテニ
ル)フェニルエチレンの分析結果を以下に示す。
沸点:134.0〜135.5℃/2.0〜3.0mmHg IR:(Neat)cm-1 3050、1690、1495、 1260、 995、 900、 810、 780、 700、1 H-NMR:(CCl4、δppm) 7.10〜7.70(9H、多重線) 6.65〜6.80(1H、4重線) 5.65〜5.80(1H、2重線) 5.45〜5.50(2H、2重線) 5.20〜5.30(1H、2重線) 元素分析:(C16H14として) 計算値C:93.20% H: 6.80% 実測値C:93.24% H: 6.76% 実施例4 実施例1と同様にして、103gの上記製造例で得られたm
−(1−フェニルエテニル)フェニルエチレンと60gの
1,1−ジフェニルエチレンとの混合物のヒドロフォルミ
ル化を行なった。
反応終了後、精密蒸留により、1mmHgの減圧における留
出温度123℃から128℃の留分であるα−[m−(1−フ
ェニルエテニル)フェニル]プロピオンアルデヒドを得
た。元の化合物はジエン型の化合物であるが、得られた
アルデヒドは元の化合物において1,1−ジ置換フェニル
エタンに相当するエチレン部分はそのまま保持されてい
る。
また、1,1−ジフェニルエタンは95%の回収率でそのま
ま回収された。
α−[m−(1−フェニルエテニル)フェニル]プロピ
オンアルデヒドのスペクトル分析の結果を以下に示す。
IR:(Neat)cm-1 3055、2995、2850、2730、 1740、1620、1500、1445、 1380、1060、 900、 750、 7001 H-NMR:(CCl4、δppm) 9.80 (1H、1重線) 6.90〜7.45(9H、多重線) 3.05〜3.55(1H、4重線) 5.09 (2H、1重線) 1.30〜1.47(3H、2重線) 元素分析:(C17H16Oとして) 計算値C:86.44% H: 6.78% O: 6.78% 実測値C:86.50% H: 6.80% O: 6.70%

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I)で表される1,1−ジ(置換ア
    リール)エチレンと、一般式(II)で表されるモノ(置
    換アリール)エチレンとの混合物を、遷移金属ヒドロフ
    ォルミル化触媒の存在下に、反応温度40〜200℃、反応
    圧力5kg/cm2以上の条件で一酸化炭素および水素と反応
    させることを特徴とする一般式(II)に由来するアリー
    ル置換プロピオンアルデヒドの製造方法。 (ここでAr1、Ar2およびAr3はそれぞれ置換アリール基
    を示す。また、式(II)における置換アリール基Ar
    3は、式(I)で表される化合物から置換アリール基Ar1
    またはAr2が有する水素原子を除いて誘導される次式で
    表される1価の基: であってもよい。ただし、[Ar1]および[Ar2]は、Ar
    1およびAr2からそれぞれ水素原子を1個除いて得られる
    2価の基である。)
  2. 【請求項2】前記アリール置換プロピオンアルデヒド
    が、一般式(III)で表されるα−(アリール置換)プ
    ロピオンアルデヒドおよび/または一般式(IV)で表さ
    れるβ−(アリール置換)プロピオンアルデヒドである
    特許請求の範囲第1項記載のアリール置換プロピオンア
    ルデヒドの製造方法。 Ar3−CH2−CH2−COH (IV)
  3. 【請求項3】前記遷移金属ヒドロフォルミル化触媒が、
    Pt、Rh、Ir、Ru、Co、Niから選ばれる少なくとも1種の
    金属を活性金属とする遷移金属ヒドロフォルミル化触媒
    である特許請求の範囲第1項記載のアリール置換プロピ
    オンアルデヒドの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5260491A (en) * 1990-09-24 1993-11-09 New York University Cationic rhodium bis(dioxaphosphorus heterocycle) complexes and their use in the branched product regioselective hydroformylation of olefins

Citations (1)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6124534A (ja) * 1984-07-14 1986-02-03 Nippon Petrochem Co Ltd α−(p−イソブチルフエニル)プロピオンアルデヒドの製造方法

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JPS6413047A (en) 1989-01-17

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