JPH0662479B2 - ジアルデヒドの分離方法 - Google Patents

ジアルデヒドの分離方法

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JPH0662479B2
JPH0662479B2 JP15780285A JP15780285A JPH0662479B2 JP H0662479 B2 JPH0662479 B2 JP H0662479B2 JP 15780285 A JP15780285 A JP 15780285A JP 15780285 A JP15780285 A JP 15780285A JP H0662479 B2 JPH0662479 B2 JP H0662479B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は炭素数8〜12のジアルデヒドの分離方法に関
し、詳しくは炭素数8〜12のジアルデヒドを含有する
スルホラン水溶液に抽出操作を施すことからなる該ジア
ルデヒドの分離方法に関する。
本発明によつて得られる炭素数8〜12のジアルデヒド
は蛋白質および酵素の固定化剤、殺菌剤、高分子架橋剤
として、また対応するジカルボン酸、ジオールおよびジ
アミンの出発原料として極めて有用な化合物である。
〔従来の技術〕
炭素数6〜10のジオレフインまたはアルケナールを第
三級ホスフイン化合物で変性されたロジウム化合物を触
媒として使用し水素および一酸化炭素によつてヒドロホ
ルミル化することにより炭素数8〜12のジアルデヒド
が得られることは公知である。かかるヒドロホルミル化
反応において使用されるロジウム触媒は高価であるた
め、反応後にロジウム触媒を生成したジアルデヒドから
分離したのち該ロジウム触媒の損失および失活を伴うこ
となくヒドロホルミル化反応に再使用することが、ジア
ルデヒドの製造法を工業的に実施する上で要求される。
このようなロジウム触媒とジアルデヒドとの分離をヒド
ロホルミル化反応混合液の蒸留によつて行う場合には、
高い沸点を有するジアルデヒドを留出させるために反応
混合液を高い温度で加熱する必要がある。このため、か
かる蒸留分離法によれば蒸留操作中にロジウム触媒の熱
分解が起こつてロジウム金属が析出したり、副生する高
沸点を有する化合物によつて触媒が変質するため、触媒
を含む蒸留残液を長期にわたつて循環使用できない。そ
こで、ヒドロホルミル化反応後におけるロジウム触媒と
ジアルデヒドとの分離をロジウム触媒の失活を伴うこと
なく実施しうる方法として、ヒドロホルミル化反応を水
に可溶なスルホン化ホスフインの存在下に水性媒体中で
実施し、得られた反応混合液を抽出に付する方法が提案
されている(例えば特開昭57-167937号公報、特開昭58-
216138号公報および特開昭58-157739号公報など参
照)。特開昭57−167937号公報には、官能基を含むモ
ノオレフインなどのオレフインのヒドロホルミル化を水
に可溶なスルホン化ホスフインを使用して水または水を
含む溶媒中で実施し、生成したアルデヒドをデカンテー
シヨンまたは抽出によつて反応混合液から分離する方法
が記載されている。また、特開昭58-157739号公報およ
び特開昭58-216138号公報には、7−オクテン−1−ア
ール、1,5−ヘキサジエンまたは1,7−オクタジエ
ンをスルホランまたは1,4−ブタンジオールの水溶液
中、水に可溶なスルホン化ホスフインの存在下にヒドロ
ホルミル化し、反応混合液を高級アルコールまたはそれ
と炭化水素との混合物で抽出することにより、触媒およ
び反応溶媒の抽出層への溶出を抑制し直鎖状のジアルデ
ヒドのみを高級アルコールのヘミアセタール化合物とし
て選択的に抽出分離しうることが記載されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
前述の特開昭57-167937号公報によれば、官能基を含む
モノオレフインなどの種々のオレフインが反応原料とし
て使用できるとされているが、炭素数6〜10のジオレ
フインまたは炭素数7〜11のアルケナールを反応原料
として使用することに関して同号公報には具体的に何ら
記載されていない。本発明者らの検討によれば、特開昭
57−167937号公報に記載されたヒドロホルミル化方法
は、上記のジオレフインまたはアルケナールを反応原料
として用いる場合には望ましい結果を与えないことが判
明した。すなわち、反応原料であるジオレフインまたは
アルケナールは水にほとんど溶解しないため、反応溶媒
として水を使用する場合には反応原料と水中に溶解して
いるロジウム触媒との接触効率が悪くヒドロホルミル化
反応はほとんど進行しない。また、反応溶媒として水と
混合しうる有機溶媒と水との混合液を使用する場合には
ジオレフインまたはアルケナールの反応溶媒中への溶解
度を増加させることによつてヒドロホルミル化の反応速
度を向上させることが可能である。しかしながら、ジオ
レフインまたはアルケナールのヒドロホルミル化を特開
昭57-167937号公報において具体的に記載されている範
囲内の有機溶媒(例えば、エチルアルコール、アセト
ン、アセトニトリル、ジメトキシエタンなど)と水との
混合液中、均一反応系で実施した場合には反応は進行す
るものの、それによつて得られた反応混合液を特開昭57
-167937号公報に具体的に記載されている範囲内のいか
なる抽剤(ジエチルエーテル、ベンゼンまたはトルエ
ン)で抽出しても抽剤中へジアルデヒドのみならず多量
の反応溶媒が溶出し、それに伴つて触媒成分も多量に溶
出することが判明した。抽出法において抽剤中に目的と
する生成物以外に触媒成分が多量に溶出すれば、続く抽
剤層からの目的とする生成物の蒸留精製段階において溶
出した触媒の失活を伴うため、かかる抽出法は工業的に
実施する上で著しく不利である。ヒドロホルミル化反応
およびそれに続く触媒を含む反応溶媒と生成物との抽出
分離を工業的に有利に実施可能にするためには、特定の
オレフインのヒドロホルミル化反応に対して反応速度を
工業的に満足しうる高いレベルに維持しうる反応溶媒と
該反応によつて得られるヒドロホルミル化生成物と反応
溶媒とを含む混合液からヒドロホルミル化生成物のみを
選択的に抽出分離することが可能な油剤との好適な組み
合わせを見い出す必要がある。
特開昭58-157739号公報および特開昭58-216138号公報に
記載されている方法は、ジオレフインまたはアルケナー
ルのヒドロホルミル化および反応混合液からの直鎖状ジ
アルデヒドの抽出分離を特定の反応溶媒と抽剤とを組み
合せて用いることによつて行うものである。しかしなが
ら、かかる方法では直鎖状ジアルデヒドを取得するため
に抽出分離された直鎖状ジアルデヒドと高級アルコール
のヘミアセタール化合物を蒸留に付して直鎖状ジアルデ
ヒドに分解することが必要であるが、それに付随して高
級アルコールの回収操作が必要となるばかりでなく、蒸
留操作中に直鎖状ジアルデヒドの一部がアセタール化合
物に変化することによつてジアルデヒドの収率の低下を
招き易いという不利益を伴う。
しかして、本発明の目的は、ジアルデヒドを含有する溶
液に抽出操作を施すことによつて、ジアルデヒドを化学
変化を伴うことなく効率的に分離する方法を提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、上記の目的は、一般式 O=CH-E1-(CH2)m-E2-CH=O (I) (式中、E1およびE2はおのおの独立にエチレン基または
エチリデン基を表わし、mは2〜6の整数を表わす。) で示されるジアルデヒドを含有するスルホラン水溶液を
40℃以上の温度において炭素数5〜7の飽和脂環式炭
化水素で抽出することを特徴とするジアルデヒドの分離
方法を提供することによつて達成される。
本発明の方法によつて分離される前記一般式(I)で示さ
れるジアルデヒドとしては1,8−オクタンジアール、
1,9−ノナンジアール、1,10−デカンジアール、
1,12−ドデカンジアールなどの直鎖状のアルカンジ
アール;2−メチル−1,7−ヘプタンジアール、2−
メチル−1,8−オクタンジアール、2−メチル−1,
9−ノナンジアール、2−メチル−1,11−ウンデカ
ンジアールなどのメチルアルカンジアール;2,5−ジ
メチル−1,6−ヘキサンジアール、2,7−ジメチル
−1,8−オクタンジアール、2,9−ジメチル−1,
10−デカンジアールなどのジメチルアルカンジアール
が具体的に例示され、これらのジアルデヒドは一種だけ
であつても二種以上のジアルデヒドの混合物であつても
よい。
ジアルデヒドを含有するスルホラン水溶液中のスルホラ
ンの濃度が高すぎる場合には抽出に際して抽出層中への
スルホランの溶出量が多くなるので、該スルホラン水溶
液中のスルホランと水の重量比は75/25以下である
ことが好ましい。なお、ジアルデヒドを含有するスルホ
ラン水溶液中にロジウム化合物および一般式 〔式中R1は炭素数1〜8の飽和脂肪族炭化水素基、飽
和脂環式炭化水素基、または置換もしくは非置換の芳香
族炭化水素基であり、R2は水素原子、メチル基、メト
キシ基またはハロゲン原子であり、nは0または1の数
であり、xは0、1または2の数であり、yおよびzは
それぞれ0、1、2または3の数であり(ただしyおよ
びzは同時に0とはならず、x+y+z=3なる条件を
満足する)、Aは または-C(CH3)2COOMであり、Bは-SO3Mまたは-COOMであ
る(ただし、Mはアルカリ金属を表わす)。〕 で示される単座配位性ホスフインからなるヒドロホルミ
ル化触媒が低濃度で存在していても差しつかえない。
本発明の方法において抽剤として使用する炭素数5〜7
の飽和脂環式炭化水素としては、具体的にはシクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどが挙
げられるが入手の容易さ、沸点などの面からシクロヘキ
サンが特に好ましい。これら抽剤の使用量は抽出に供す
るジアルデヒドを含有するスルホラン水溶液に対して容
量比で1/5〜3/1の範囲内であることが好ましく、
さらに好ましくは1/2〜2/1の範囲内である。抽剤
の使用量が少なすぎる場合にはジアルデヒドの抽出率が
低下するので好ましくない。また逆に、抽剤の使用量が
多すぎる場合には得られた抽出層からジアルデヒドを分
離する際における抽剤の回収量が多く、かかる回収に多
大のコストを要するため経済的に不利である。
本発明に従う抽出は40℃以上の温度で行われる。抽出
温度が40℃未満である場合には抽剤中へのジアルデヒ
ドの抽出率が低く実用的ではない。抽出温度の上限に関
して特別な制限はないが通常40〜110℃の範囲内の
温度で抽出を行うことが実用的で好ましく、50〜10
0℃の範囲内の温度で抽出を行うことがさらに好まし
い。
抽出に供するスルホラン水溶液中に前述のヒドロホルミ
ル化触媒が存在し、抽出操作に伴うヒドロホルミル化触
媒の活性低下を出来るだけ抑制することが必要とされる
場合には、抽出操作を水素および一酸化炭素の混合ガス
雰囲気下に行うことが好ましい。
本発明に従う抽出操作は連続法で行なうのが工業的に好
ましいが、バツチ法で行なつてもさしつかえない。
本発明に従う抽出操作によればジアルデヒドは抽出層
(上層)側に抽出され、スルホラン水溶液は抽残層(下
層)を構成する。なお、前述のヒドロホルミル化触媒が
抽出に供するジアルデヒドを含有するスルホラン水溶液
中に共存している場合には、該ヒドロホルミル化触媒は
抽残層側に分離される。
得られた抽出層をそのままあるいは少量の水で洗浄した
のちに抽剤留去工程に供し残渣を減圧蒸留することによ
つて、ジアルデヒドを高純度で容易に分離取得すること
ができる。この際に回収された抽剤は抽出に再使用する
ことができる。また、ジアルデヒドを対応するアルカン
ジオール、アルカンジカルボン酸またはアルカンジアミ
ンなどに化学誘導する場合には、抽出層をそのままある
いは少量の水で洗浄したのち、抽剤を留去することなく
還元、酸化、アミノ化などの反応に供することもでき
る。
本発明の方法はジアルデヒドを含有するスルホラン水溶
液に対して広く適用され、例えば、スルホラン水溶液
中、前述のヒドロホルミル化触媒の存在下に一般式 CH2=CH-(CH2)m-CH=CH2 (III) (式中、mは前記定義のとおりである。) で示されるα,ω−ジオレフインまたは一般式 CH2=CH-(CH2)m-CH2CH2CHO (IV) (式中、mは前記定義のとおりである。) で示されるα,ω−アルケナールを水素および一酸化炭
素によつてヒドロホルミル化することにより反応混合液
として取得されるジアルデヒドおよびヒドロホルミル化
触媒を含有するスルホラン水溶液に対して適用される。
〔実施例〕
以下、実施例によつて本発明をさらに具体的に説明する
が、本発明はかかる実施例によつて限定されるものでは
ない。
実施例1 温度計、電磁撹拌装置、ガス吹き込み口およびガス排出
口を備えた内容1のステンレス製オートクレーブにRh
4(CO)12 0.125ミリモル、 50ミリモル、水250mlおよびスルホラン250mlを
仕込み、オートクレーブ内を水素/一酸化炭素混合ガス
(モル比2/1)で充分置換したのち、この組成の混合
ガスによつてオートクレーブ内の圧力を10気圧、出ガ
ス流速を10/時に保ちつつ撹拌下、内温が75℃一
定となるまで加温し、更に30分間撹拌を続けた。しか
るのち、激しく撹拌しながら7−オクテン−1−アール
64.3g(500.1ミリモル、純度98%、2%のn−
オクタナールを含む)を定量ポンプにより1時間かけて
オートクレーブ内に連続的に添加した。添加終了後、更
に1.5時間撹拌を続けた。合計2.5時間反応したの
ち撹拌を停止し、オートクレーブを冷却した。しかるの
ち、反応混合液のごく微量を取り出し、ガスクロマトグ
ラフイーで分析したところ7−オクテン−1−アールの
残存量は85.3ミリモル(変換率82.6%)であ
り、1,9−ノナンジアールおよび2−メチル−1,8
−オクタンジアールがそれぞれ348.5ミリモルおよ
び62.2ミリモル生成していることがわかつた。次い
で反応混合液を水素/一酸化炭素混合ガス(モル比1/
1)で3気圧の内圧に保つた耐圧ガラス製オートクレー
ブ中に空気に触れないようにパイプを通じて圧送した。
このガラス製オートクレーブ中にシクロヘキサン250
mlを加え内圧を3気圧に保つた状態で内温を65℃に調
整し5分間撹拌した。撹拌を停止すると直ちに二層に分
離した。5分間静置後、上層のシクロヘキサン層を内圧
を利用して系外にパイプを通じて取り出した。次いで、
下層が残存する内圧3気圧、内温65℃に保たれた耐圧
オートクレーブ中に新たにシクロヘキサン250mlを加
え、同一条件下に5分間撹拌し、5分間静置した。上層
のシクロヘキサン層を系外に取り出し先に取り出したシ
クロヘキサン層と合わせたのち、シクロヘキサン層中に
含まれる抽出物を分析した。ガスクロマトグラフイーで
分析したところ原料の7−オクテン−1−アールならび
に生成物である1,9−ノナンジアールおよび2−メチ
ル−1,8−オクタンジアールがそれぞれ80.0ミリ
モル、219ミリモルおよび42.9ミリモルであるこ
とが判明した。この結果から生成物であるジアルデヒド
(1,9−ノナンジアールおよび2−メチル−1,8−
オクタンジアール)の抽出率は63.7%であることが
判明した。また、抽剤中に溶出したスルホランは8.8
gであつた。さらにロジウムおよびリン化合物の分析を
それぞれ原子吸光分析および比色分析で行なつた結果、
抽剤中に溶出したロジウムおよびリン化合物はそれぞれ
ロジウムおよびリンの原子換算で0.05ppmおよび
2.6ppmであることが判明した。次いで、ガラス製オ
ートクレーブ内に残存する抽残触媒層はスルホラン7ml
を追加したのち、圧力差を利用して空気に触れないよう
にして前述のステンレス製オートクレーブ(反応器)中
に移した。1回目の反応と同様の反応条件下で64.3
gの7−オクテン−1−アールを1時間かけてかかる反
応器中に連続的にフイードし、その後さらに1.5時間
反応を継続した。続いて1回目と同様の操作および条件
で抽出を行なつたところシクロヘキサン層に7−オクテ
ン−1−アール、1,9−ノナンジアールおよび2−メ
チル−1,8−オクタンジアールがそれぞれ84.4ミ
リモル、288ミリモルおよび54.8ミリモル抽出さ
れていた。また、抽剤中に溶出したスルホランは9.8
gであり、抽剤中に溶出したロジウムおよびリン化合物
はそれぞれロジウムおよびリン原子換算で0.041pp
mおよび2.0ppmであつた。次いで、抽残触媒層にスル
ホラン7.8mlを加えたのち、2回目と同様の反応およ
び抽出操作を5回までくり返した。この間、抽残触媒層
にスルホラン7.8mlを加える以外、ロジウム触媒およ
びホスフインはまつたく加えなかつた。3回目、4回目
および5回目の操作において得られたシクロヘキサン層
中に抽出された化合物の分析結果を第1表に示す 実施例2〜3および比較例1〜8 抽剤の種類または抽出温度を第2表に示したように変化
させた以外は実施例1と第1回目の反応および抽出操作
と同様の操作を行なつた。得られた結果を第2表に示
す。
実施例4 実施例1で用いたものと同一の反応装置にRh6(CO)
160.1ミリモル、 45ミリモル、水250mlおよびスルホラン250mlを
仕込み、オートクレーブ内を水素/一酸化炭素混合ガス
(モル比3/1)で充分置換したのち、この組成の混合
ガスによつてオートクレーブ内の圧力を10気圧に保ち
つつ内温が80℃の一定温度になるまで加温し更に30
分間撹拌を続けた。次いで激しく撹拌しながら1,7−
オクタジエン40g(364ミリモル)を定量ポンプに
より1.5時間かけてオートクレーブ内に連続的に添加
した。添加終了後、更に1.5時間撹拌を続けた。かか
る反応中、水素/一酸化炭素混合ガス(モル比3/1)
をオートクレーブの内圧を10気圧、出ガス流速を10
/時に保ちながら圧力調節弁を通じてオートクレーブ
中に導入した。合計3時間反応を行つたのち反応混合液
のごく微量を取り出しガスクロマトグラフイーで分析し
たところ、未反応の1,7−オクタジエンの残存量は5
7.5ミリモル(変換率84.2%)であり、1,10
−デカンジアールは152ミリモル生成していることが
判明した。またその他に2−メチル−1,9−ノナンジ
アール、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジアー
ル、8−ノネン−1−アールおよび2−メチル−7−オ
クテン−1−アールがそれぞれ35ミリモル、3ミリモ
ル、104ミリモルおよび12ミリモル生成していた。
次いで、実施例1と同様にして抽出を行なつた。得られ
たシクロヘキサン層をガスクロマトグラフイーで分析し
た結果、抽出された1,7−オクタジエン、1,10−
デカンジアール、2−メチル−1,9−ノナンジアー
ル、2,7−ジメチル−1,8−オクタンジアール、8
−ノネン−1−アールおよび2−メチル−7−オクテン
−1−アールはそれぞれ54.6ミリモル、98.0ミ
リモル、22.6ミリモル、1.9ミリモル、85.2
ミリモルおよび9.9ミリモルであることが判明した。
この結果から、ジアルデヒドの抽出率は64.7%であ
つた。さらに、ロジウムおよびリン化合物の分析をそれ
ぞれ原子吸光分析および比色分析で行なつた結果、抽剤
中に溶出したロジウムおよびリン化合物はそれぞれロジ
ウムおよびリン原子換算で0.04ppmおよび2.3ppm
であつた。次いで、抽残触媒層はスルホラン5mlを追加
したのち、圧力差を利用して空気に触れないようにして
反応器中に移した。第1回目の反応と同様の反応条件下
で40gの1,7−オクタジエンを連続フイードして反
応させたのち、第1回目と同様にして抽出を行つた。こ
のようにして、反応および抽出操作を合計5回くり返し
た。この間、抽残触媒層に7.5mlのスルホランを加え
る以外には触媒およびホスフインはまつたく添加しなか
つた。2回目以降のくり返しにおいて得られたシクロヘ
キサン層中に抽出された化合物の分析結果を第3表に示
す。
実施例5 実施例1で用いたものと同一の反応装置にHRh(CO)〔P(C
6H5)330.8ミリモル、 50ミリモル、水300mlおよびスルホラン200mlを
仕込み、水素/一酸化炭素の混合ガス(モル比1/1)
で圧力を15気圧に保ち反応温度を80℃とした以外は
実施例1と同様にして7−オクテン−1−アールのヒド
ロホルミル化反応を行なつた。反応終了後、反応混合液
をガスクロマトグラフイーで分析したところ未反応7−
オクテン−1−アールの残存量は51.5ミリモル(変
換率90%)であり、1,9−ノナンジアールおよび2
−メチル−1,8−オクタンジアールがそれぞれ376
ミリモルおよび71.0ミリモル生成していることが判
明した。反応混合液を実施例1と同一条件下で抽出し
た。抽出溶媒中には7−オクテン−1−アール、1,9
−ノナンジアールおよび2−メチル−1,8−オクタン
ジアールがそれぞれ49.9ミリモル、236ミリモル
および51.8ミリモル抽出されていた(抽出率64.
4%)。また、抽剤中に溶出したスルホランは8.2g
であり、ロジウムおよびリン化合物の溶出量はそれぞれ
ロジウムおよびリンの原子換算で0.06ppmおよび
3.5ppmであつた。
実施例6 実施例4で用いたものと同一の反応装置に 100ミリモル、水300mlおよびスルホラン200mm
を仕込んだのち昇温し、1,5−ヘキサジエン41g
(500ミリモル)を1時間かけてオートクレーブ内に
連続的に添加し、添加終了後、更に2.5時間反応させ
た以外は実施例4と同一条件下で反応させた。反応終了
後、反応混合液をガスクロマトグラフイーにより分析し
たところ、1,5−ヘシサジエンの残存量は15ミリモ
ル(変換率97%)であり、1,8−オクタンジアー
ル、2−メチル−1,7−ヘプタンジアール、2,5−
ジメチル−1,6−ヘキサンジアールおよび6−ヘプテ
ン−1−アールがそれぞれ310.4ミリモル、69.
8ミルモル、7.8ミリモルおよび87.3ミリモル生
成していることが判明した。次いで、抽出温度を70℃
とし、水素/一酸化炭素混合ガス(モル比3/1)で5
気圧とした以外は実施例4と同様にして抽出操作を行な
つた。抽剤中には1,5−ヘキサジエン、1,8−オク
タンジアール、2−メチル−1,7−ヘプタンジアー
ル、2,5−ジメチル−1,6−ヘキサンジアールおよ
び6−ヘプテン−1−アールがそれぞれ13.5ミリモ
ル、192.4ミリモル、43.3ミリモル、4.9ミ
リモルおよび69.8ミリモル抽出されていた(ジアル
デヒドの総抽出率は62%)。また、抽剤中に抽出され
たスルホランは7.4gであり、ロジウムおよびリン化
合物はそれぞれロジウムおよびリンの原子換算で0.0
5ppmおよび2.63ppmであつた。
実施例7 実施例6において原料ジエンとして1,9−デカジエン
69g(500ミリモル)を用いる以外は実施例6と同
様にして反応を行なつた。反応終了後、反応混合液をガ
スクロマトグラフイーで分析したところ、1,9−デカ
ジエンの残存量は30ミリモル(変換率94%)であ
り、1,12−ドデカンジアール、2−メチル−1,1
1−ウンデカンジアール、2,9−ジメチル−1,10
−デカンジアールおよび10−ウンデセン−1−アール
がそれぞれ277.9ミリモル、61.7ミリモル、
3.5ミリモルおよび114.3ミリモル生成している
ことが判明した。次いで、実施例6と同一条件下で抽出
操作を行つた結果、抽剤中には1,9−デカジエン、
1,12−ドデカンジアール、2−メチル−1,11−
ウンデカンジアール、2,9−ジメチル−1,10−デ
カンジアールおよび10−ウンデセン−1−アールがそ
れぞれ28.5ミリモル、180.6ミリモル、40.
1ミリモル、2.3ミリモルおよび99.4ミリモル抽
出されていた(ジアルデヒドの総抽出率65%)。ま
た、抽剤中に溶出したスルホランは8.0gであり、ロ
ジウムおよびリン化合物はそれぞれロジウムおよびリン
原子換算で0.04ppmおよび3.3ppmであつた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、上記の実施例から明らかなとおり、ジ
アルデヒドを含有するスルホラン水溶液からジアルデヒ
ドをスルホランの混入をほとんど伴うことなく効率的に
分離するとができ、産業上の有用性が極めて大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 O=CH-E1-(CH2)m-E2-CH=O (I) (式中、E1およびE2はおのおの独立にエチレン基または
    エチリデン基を表わし、mは2〜6の整数を表わす。) で示されるジアルデヒドを含有するスルホラン水溶液を
    40℃以上の温度において炭素数5〜7の飽和脂環式炭
    化水素で抽出することを特徴とするジアルデヒドの分離
    方法。
  2. 【請求項2】飽和脂環式炭化水素がシクロヘキサンであ
    る特許請求の範囲第1項記載の分離方法。
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