JPH07872B2 - 皮革様シ−ト状物の表面仕上法 - Google Patents
皮革様シ−ト状物の表面仕上法Info
- Publication number
- JPH07872B2 JPH07872B2 JP61089658A JP8965886A JPH07872B2 JP H07872 B2 JPH07872 B2 JP H07872B2 JP 61089658 A JP61089658 A JP 61089658A JP 8965886 A JP8965886 A JP 8965886A JP H07872 B2 JPH07872 B2 JP H07872B2
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- polymer
- sheet
- finishing
- leather
- dyeing
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はシート状物、とりわけ皮革様シート状物の表面
を異色感を強調した面に仕上げる方法に関するものであ
る。
を異色感を強調した面に仕上げる方法に関するものであ
る。
従来、シート状物として、例えば皮革様シート状物の表
面に着色層を付与する方法として、着色剤を含む組成液
をスプレー法あるいはグラビヤ印刷法でシート状物の表
面に塗布することが行われてきた。更に、皮革様シート
状物の表面を良好な着色仕上面とする方法として、特開
昭55-22071号公報には着色剤組成液をスプレー法で点状
に塗布する、特公昭47-18424号公報および特公昭48-280
42号公報には易染性ポリマーを表面に塗布して染色す
る、特公昭59-33715号公報および特開昭59-228088号公
報には表面に凹凸模様を付与した後、凹部または凸部に
重合体溶液または分散液を塗布して仕上げるなどの方法
を提案した。
面に着色層を付与する方法として、着色剤を含む組成液
をスプレー法あるいはグラビヤ印刷法でシート状物の表
面に塗布することが行われてきた。更に、皮革様シート
状物の表面を良好な着色仕上面とする方法として、特開
昭55-22071号公報には着色剤組成液をスプレー法で点状
に塗布する、特公昭47-18424号公報および特公昭48-280
42号公報には易染性ポリマーを表面に塗布して染色す
る、特公昭59-33715号公報および特開昭59-228088号公
報には表面に凹凸模様を付与した後、凹部または凸部に
重合体溶液または分散液を塗布して仕上げるなどの方法
を提案した。
従来のシート状物表面に凹凸による立体感に加えて、色
差感あるいは異色感を付与した立体感を出すには、従来
の表面仕上法を単に組み合わせたものでは良好な仕上面
とすることはできない。特に異色感を強調しようとすれ
ば彫刻ロールを用いてグラビヤ印刷法による多色刷りを
行う必要があるが、シート状物の表面構成重合体やその
表面構造によつて多色刷りが制限されたり、実質上でき
ない場合も生ずる。更にグラビヤ印刷法では模様が画一
的になり、自然な変化を付与することもできない。
差感あるいは異色感を付与した立体感を出すには、従来
の表面仕上法を単に組み合わせたものでは良好な仕上面
とすることはできない。特に異色感を強調しようとすれ
ば彫刻ロールを用いてグラビヤ印刷法による多色刷りを
行う必要があるが、シート状物の表面構成重合体やその
表面構造によつて多色刷りが制限されたり、実質上でき
ない場合も生ずる。更にグラビヤ印刷法では模様が画一
的になり、自然な変化を付与することもできない。
本発明は、従来の表面仕上法では達成できない凹凸によ
る立体感に加えて、色差感あるいは異色感を付与した立
体感を有し、更に視覚的柔軟性および重厚感を付与した
表面仕上げを行うことにある。
る立体感に加えて、色差感あるいは異色感を付与した立
体感を有し、更に視覚的柔軟性および重厚感を付与した
表面仕上げを行うことにある。
本発明は、少なくとも基体の表面が顔料を含有する弾性
ポリマーを主体とする重合体の多孔質または非多孔質で
なるシート状物に着色仕上げを行うに際し、重合体表面
に易染性ポリマーまたは易染性ポリマーを含む弾性ポリ
マーを主体とする重合体を塗布して下塗層を形成し、該
表面に凹凸模様の形押しを行つた後、染色する工程と表
面の凸部に顔料を含む弾性ポリマーを主体とする重合体
を塗布して上塗層を形成する工程を組み合わせてシート
状物を着色し、次いで仕上げることによつて表面に異色
感の大きい立体感を強調した皮革様シート状物とする表
面仕上法である。
ポリマーを主体とする重合体の多孔質または非多孔質で
なるシート状物に着色仕上げを行うに際し、重合体表面
に易染性ポリマーまたは易染性ポリマーを含む弾性ポリ
マーを主体とする重合体を塗布して下塗層を形成し、該
表面に凹凸模様の形押しを行つた後、染色する工程と表
面の凸部に顔料を含む弾性ポリマーを主体とする重合体
を塗布して上塗層を形成する工程を組み合わせてシート
状物を着色し、次いで仕上げることによつて表面に異色
感の大きい立体感を強調した皮革様シート状物とする表
面仕上法である。
すなわち、本発明は繊維集合体または弾性ポリマーを主
体とする重合体を含有した繊維集合体の一面に、弾性ポ
リマーを主体とする重合体の多孔質被覆層または非多孔
質被覆層を付与してなるシート状物あるいは弾性ポリマ
ーを主体とする重合体の単一多孔質層でなるシート状物
など、表面が弾性ポリマーを主体とする重合体でなるシ
ート状物を基体とし、該基体シート状物の表面にあらか
じめ顔料を含む弾性ポリマーを主体とする重合体を塗布
した表面、または基体シート状物表面が顔料により着色
されている場合には基体シート状物表面に直接、易染性
ポリマーまたは易染性ポリマーを含む弾性ポリマーを主
体とする重合体の溶液または分散液をグラビヤ法、スプ
レー法あるいはナイフコート法などの方法で塗布し、乾
燥して非多孔質下塗層を形成する。塗布量は固形分で0.
3〜50g/m2、好ましくは1〜30g/m2の量である。塗布量
が少ないと着色効果がなくなるが、塗布量が多くなると
染色後の易染性ポリマーが硬めになり耐屈曲疲労性、風
合い、折れしわ形態などが悪くなるばかりでなく、凹部
と凸部の色差感、濃度感が出なくなる。また易染性ポリ
マーは所望する染料に対する平衡染着量が少なくとも30
mg/g、好ましくは50mg/gであり、かつシート状物の構成
材料と同一条件で染色した場合に、シート状物の構成材
料の染料吸着量D1と易染性ポリマーの染料吸着量D2との
関係が3D1≦D2を満足することが異色感を付与するのに
好ましい。
体とする重合体を含有した繊維集合体の一面に、弾性ポ
リマーを主体とする重合体の多孔質被覆層または非多孔
質被覆層を付与してなるシート状物あるいは弾性ポリマ
ーを主体とする重合体の単一多孔質層でなるシート状物
など、表面が弾性ポリマーを主体とする重合体でなるシ
ート状物を基体とし、該基体シート状物の表面にあらか
じめ顔料を含む弾性ポリマーを主体とする重合体を塗布
した表面、または基体シート状物表面が顔料により着色
されている場合には基体シート状物表面に直接、易染性
ポリマーまたは易染性ポリマーを含む弾性ポリマーを主
体とする重合体の溶液または分散液をグラビヤ法、スプ
レー法あるいはナイフコート法などの方法で塗布し、乾
燥して非多孔質下塗層を形成する。塗布量は固形分で0.
3〜50g/m2、好ましくは1〜30g/m2の量である。塗布量
が少ないと着色効果がなくなるが、塗布量が多くなると
染色後の易染性ポリマーが硬めになり耐屈曲疲労性、風
合い、折れしわ形態などが悪くなるばかりでなく、凹部
と凸部の色差感、濃度感が出なくなる。また易染性ポリ
マーは所望する染料に対する平衡染着量が少なくとも30
mg/g、好ましくは50mg/gであり、かつシート状物の構成
材料と同一条件で染色した場合に、シート状物の構成材
料の染料吸着量D1と易染性ポリマーの染料吸着量D2との
関係が3D1≦D2を満足することが異色感を付与するのに
好ましい。
すなわち、本発明の方法により得られる皮革様シート状
物は、凸部は主として顔料着色された表面であるため透
明感を有さないのに対して、凹部は染料着色された易染
性ポリマー層であるため透明感を有したものとなる。ま
た、易染性ポリマー層の厚みは約50μm以下(密度はほ
ぼ1g/cm3)であるため、凹部では染料による着色層を通
して下部の顔料着色層がやや透けて見える。凸部と凹部
は単なる色の違いのみではなく透明感の違いによる影響
と相俟って、独特の色差感あるいは異色感による立体感
とともに視覚的柔軟性と重厚感を有するものとなる。凹
部を顔料着色層、凸部を染料着色層とした場合には、こ
のような視覚的柔軟性と重厚感は得られない。
物は、凸部は主として顔料着色された表面であるため透
明感を有さないのに対して、凹部は染料着色された易染
性ポリマー層であるため透明感を有したものとなる。ま
た、易染性ポリマー層の厚みは約50μm以下(密度はほ
ぼ1g/cm3)であるため、凹部では染料による着色層を通
して下部の顔料着色層がやや透けて見える。凸部と凹部
は単なる色の違いのみではなく透明感の違いによる影響
と相俟って、独特の色差感あるいは異色感による立体感
とともに視覚的柔軟性と重厚感を有するものとなる。凹
部を顔料着色層、凸部を染料着色層とした場合には、こ
のような視覚的柔軟性と重厚感は得られない。
本発明で使用する易染性ポリマーは所望する染料に易染
性であればよく、例えば、金属錯塩染料を使用する場
合、易染性ポリマーとしてソフトセグメントにポリエチ
レンオキサイド鎖を有するポリウレタンエラストマー、
ポリビニルピロリドン、N−メトキシメチル化ナイロン
などが用いられる。また分散染料では第3級窒素原子を
分子内に多く含むポリウレタンエラストマー、ポリカー
ボネート系ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエ
ラストマーなどが用いられる。また易染性ポリマーと混
合して用いる弾性ポリマーは、例えばソフトセグメント
にポリエステル、ポリエーテルあるいはラクトン開環重
合したポリラクトンなどを用いたポリウレタンエラスト
マー、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステル共
重合体などが用いられる。また下塗り用重合体には着色
剤を添加しておくこともよい。
性であればよく、例えば、金属錯塩染料を使用する場
合、易染性ポリマーとしてソフトセグメントにポリエチ
レンオキサイド鎖を有するポリウレタンエラストマー、
ポリビニルピロリドン、N−メトキシメチル化ナイロン
などが用いられる。また分散染料では第3級窒素原子を
分子内に多く含むポリウレタンエラストマー、ポリカー
ボネート系ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエ
ラストマーなどが用いられる。また易染性ポリマーと混
合して用いる弾性ポリマーは、例えばソフトセグメント
にポリエステル、ポリエーテルあるいはラクトン開環重
合したポリラクトンなどを用いたポリウレタンエラスト
マー、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステル共
重合体などが用いられる。また下塗り用重合体には着色
剤を添加しておくこともよい。
シート状物の表面に下塗層を形成した後、所望の凹凸模
様を形押しする。凹凸模様は皮革の表面模様、任意の模
様、幾何学模様に彫刻した金属ロール、金属板、金属ベ
ルトを用い、通常皮革様シート状物の模様付けに使用し
ている加熱エンボス法が適用できる。形押しによる凹凸
の深さは、凸部に重合体上塗層を形成するうえから30μ
m以上、好ましくは50μm以上である。深さが30μmに
満たない場合には凸部だけに重合体を塗布することが難
かしく、立体感、異色感を付与し、強調することができ
なくなる。
様を形押しする。凹凸模様は皮革の表面模様、任意の模
様、幾何学模様に彫刻した金属ロール、金属板、金属ベ
ルトを用い、通常皮革様シート状物の模様付けに使用し
ている加熱エンボス法が適用できる。形押しによる凹凸
の深さは、凸部に重合体上塗層を形成するうえから30μ
m以上、好ましくは50μm以上である。深さが30μmに
満たない場合には凸部だけに重合体を塗布することが難
かしく、立体感、異色感を付与し、強調することができ
なくなる。
表面に凹凸模様を付与したシート状物は、次いで(1)
染色して表面の易染性ポリマーを主体に着色し、乾燥し
た後、表面の凸部に顔料を含む弾性ポリマーを主体とす
る重合体の溶液または分散液を塗布し、乾燥して上塗層
を形成する。(2)表面の凸部に顔料を含む弾性ポリマ
ーを主体とする重合体の溶液または分散液を塗布し、乾
燥して上塗層を形成した後、染色して表面の易染性ポリ
マーを主体に着色し、乾燥する。の方法で処理する。そ
して、この処理において染色方法および染色条件はシー
ト状物の形状、構成材料、染料の部属によつて通常実施
の方法および条件で選定する。例えば、ジツガー染色
機、ウインス染色機、サーキユラー染色機などを用い
て、常圧染色あるいは高圧染色で染色する。また構成材
料および所望する色調によつて染料の種類および染料濃
度を決定する。染色したシート状物はソーピングし、乾
燥することによつて、表面の凹部と凸部では色調、色彩
あるいは色の濃淡の異なる面とすることができる。
染色して表面の易染性ポリマーを主体に着色し、乾燥し
た後、表面の凸部に顔料を含む弾性ポリマーを主体とす
る重合体の溶液または分散液を塗布し、乾燥して上塗層
を形成する。(2)表面の凸部に顔料を含む弾性ポリマ
ーを主体とする重合体の溶液または分散液を塗布し、乾
燥して上塗層を形成した後、染色して表面の易染性ポリ
マーを主体に着色し、乾燥する。の方法で処理する。そ
して、この処理において染色方法および染色条件はシー
ト状物の形状、構成材料、染料の部属によつて通常実施
の方法および条件で選定する。例えば、ジツガー染色
機、ウインス染色機、サーキユラー染色機などを用い
て、常圧染色あるいは高圧染色で染色する。また構成材
料および所望する色調によつて染料の種類および染料濃
度を決定する。染色したシート状物はソーピングし、乾
燥することによつて、表面の凹部と凸部では色調、色彩
あるいは色の濃淡の異なる面とすることができる。
また、表面の凸部に塗布する重合体はポリウレタンエラ
ストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアクリル酸
エステルまたはアクリル酸エステル共重合体、ポリカー
ボネートなどから選ばれた少なくとも1種の重合体であ
る。該重合体には重合体に対して0.1〜150重量%、好ま
しくは3〜120重量%の顔料を添加して得た着色重合体
組成液として、表面の凸部に塗布する塗布量は固形分で
0.5〜15g/m2、好ましくは1〜10g/m2の量である。また
着色重合体組成液を塗布する方法としては刻目を有する
グラビヤロールを用いることが好ましい。
ストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアクリル酸
エステルまたはアクリル酸エステル共重合体、ポリカー
ボネートなどから選ばれた少なくとも1種の重合体であ
る。該重合体には重合体に対して0.1〜150重量%、好ま
しくは3〜120重量%の顔料を添加して得た着色重合体
組成液として、表面の凸部に塗布する塗布量は固形分で
0.5〜15g/m2、好ましくは1〜10g/m2の量である。また
着色重合体組成液を塗布する方法としては刻目を有する
グラビヤロールを用いることが好ましい。
本発明で表面着色したシート状物は、更に仕上げのため
に、鏡面仕上げを施こした金属面または梨地模様の微細
な凹凸面仕上げを施こした金属面を有する加熱ロールま
たは加熱ベルト面にシート状物の表面凸部を接触させて
凸部の頭を少し平滑化すると共に、光沢を出したりまた
は光沢を少なくしたりして仕上げる方法。あるいは光沢
調整重合体組成液を表面凸部の頭部に塗布して光沢を調
整して仕上げる方法を付加することも好ましい。
に、鏡面仕上げを施こした金属面または梨地模様の微細
な凹凸面仕上げを施こした金属面を有する加熱ロールま
たは加熱ベルト面にシート状物の表面凸部を接触させて
凸部の頭を少し平滑化すると共に、光沢を出したりまた
は光沢を少なくしたりして仕上げる方法。あるいは光沢
調整重合体組成液を表面凸部の頭部に塗布して光沢を調
整して仕上げる方法を付加することも好ましい。
次に、本発明の実施態様を実施例で説明する。なお実施
例中の部および%はことわりのない限り重量に関するも
のである。
例中の部および%はことわりのない限り重量に関するも
のである。
実施例1 ナイロン−6極細繊維束繊維の絡合不織布に、ポリエチ
レンアジペートグリコール、4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネートおよびエチレングリコールを反応させ
て得たポリエステル系ポリウレタンが多孔質構造で含有
してなる表面平滑化した厚さ1.0mmの繊維質シート状物
の一面に、ポリウレタンに対して1%の茶色系顔料を添
加したベージユ色のポリエーテル系ポリウレタン水分散
液(固形分濃度15%)を固形分で10g/m2の量をロールコ
ーテイング法で塗布し、乾燥して得た基体を用い、基体
の表面にポリエチレンオキサイド/1.6−ヘキサンジオー
ルポリカーボネートグリコール、イソホロンジイソシア
ネートおよびイソホロンジアミン/ヒドラジンを反応し
て得たポリウレタンエラストマー(金属錯塩染料に対す
る平衡染着量295mg/g)を、イソプロピルアルコール/
セロソルブ/トルエンの混合溶剤組成液に溶解し、ポリ
ウレタンエラストマー10%溶液を用い、ポリウレタン量
で3g/m2の量をグラビアロール法で塗布し、下塗層を形
成した。
レンアジペートグリコール、4,4′−ジフエニルメタン
ジイソシアネートおよびエチレングリコールを反応させ
て得たポリエステル系ポリウレタンが多孔質構造で含有
してなる表面平滑化した厚さ1.0mmの繊維質シート状物
の一面に、ポリウレタンに対して1%の茶色系顔料を添
加したベージユ色のポリエーテル系ポリウレタン水分散
液(固形分濃度15%)を固形分で10g/m2の量をロールコ
ーテイング法で塗布し、乾燥して得た基体を用い、基体
の表面にポリエチレンオキサイド/1.6−ヘキサンジオー
ルポリカーボネートグリコール、イソホロンジイソシア
ネートおよびイソホロンジアミン/ヒドラジンを反応し
て得たポリウレタンエラストマー(金属錯塩染料に対す
る平衡染着量295mg/g)を、イソプロピルアルコール/
セロソルブ/トルエンの混合溶剤組成液に溶解し、ポリ
ウレタンエラストマー10%溶液を用い、ポリウレタン量
で3g/m2の量をグラビアロール法で塗布し、下塗層を形
成した。
次いで、下塗層を形成した面に皮絞模様のエンボスロー
ル(凹部の平均深さ150μm)を用い、ロール温度170
℃、シリンダー空気圧力10kg/cm2で加熱形押しを行い、
表面に皮絞凹凸模様を付与した(凹部の平均深さ90μ
m)。
ル(凹部の平均深さ150μm)を用い、ロール温度170
℃、シリンダー空気圧力10kg/cm2で加熱形押しを行い、
表面に皮絞凹凸模様を付与した(凹部の平均深さ90μ
m)。
表面凹凸模様の凸部に塗布する重合体として、1.6−ヘ
キサンジオールポリカーボネートグリコール、イソホロ
ンジイソシアネートおよびイソホロンジアミン/ヒドラ
ジンを反応して得たポリウレタンエラストマー(金属錯
塩染料に対する平衡染着量85mg/g)を用い、イソプロピ
ルアルコール/セロソルブ/トルエンの混合溶剤組成液
に溶解し、ポリウレタンエラストマー6%溶液とし、更
にポリウレタンに対して30%の茶色系顔料を添加したポ
リウレタン組成液を刻目150メツシユのグラビヤロール
を用いて表面の凸部にポリウレタン量で3g/m2の量を塗
布し、乾燥して上塗層を形成した。
キサンジオールポリカーボネートグリコール、イソホロ
ンジイソシアネートおよびイソホロンジアミン/ヒドラ
ジンを反応して得たポリウレタンエラストマー(金属錯
塩染料に対する平衡染着量85mg/g)を用い、イソプロピ
ルアルコール/セロソルブ/トルエンの混合溶剤組成液
に溶解し、ポリウレタンエラストマー6%溶液とし、更
にポリウレタンに対して30%の茶色系顔料を添加したポ
リウレタン組成液を刻目150メツシユのグラビヤロール
を用いて表面の凸部にポリウレタン量で3g/m2の量を塗
布し、乾燥して上塗層を形成した。
次いで、シート状物はウインス染色機を用い、茶色系金
属錯塩染料イルガランブラウン(チバ・ガイギー社製)
5%owf、浴比1:100、温度90℃、染色時間60分の条件で
染色し、温水でソーピングして乾燥した後、シート状物
表面凸部を梨地様の微細凹凸仕上げの加熱カレンダー面
に接触させて、凸部の頭部を少し平らにすると共に光沢
を抑え気味にした後、柔軟剤処理、揉み処理して仕上げ
た。得られたシート状物は天然皮革の皮絞模様と同様に
落付いた色調で、視覚的重厚感の有るものであり、靴用
原反あるいは鞄用原反として適したものであつた。
属錯塩染料イルガランブラウン(チバ・ガイギー社製)
5%owf、浴比1:100、温度90℃、染色時間60分の条件で
染色し、温水でソーピングして乾燥した後、シート状物
表面凸部を梨地様の微細凹凸仕上げの加熱カレンダー面
に接触させて、凸部の頭部を少し平らにすると共に光沢
を抑え気味にした後、柔軟剤処理、揉み処理して仕上げ
た。得られたシート状物は天然皮革の皮絞模様と同様に
落付いた色調で、視覚的重厚感の有るものであり、靴用
原反あるいは鞄用原反として適したものであつた。
比較のために、上記シート状物の下塗りをポリウレタン
量で6g/m2の量をグラビヤロール法で塗布し、下塗り層
を形成した後、同じ条件で加熱形押しを行い、染色して
得たシート状物を上塗り層を形成することなく仕上げ処
理した。得られたシート状物は視覚的重厚感および立体
感のないものであった。
量で6g/m2の量をグラビヤロール法で塗布し、下塗り層
を形成した後、同じ条件で加熱形押しを行い、染色して
得たシート状物を上塗り層を形成することなく仕上げ処
理した。得られたシート状物は視覚的重厚感および立体
感のないものであった。
本発明の表面仕上法で得られるシート状物は、エンボス
による凹凸模様に加え、凹部と凸部で色調による差異を
付与することができ、さらに凹部では下部の顔料着色層
の色調が透明着色層の色調に影響することにより、凹部
と凸部で質感と色調の深み感の差異をも付与することが
できるため、異色感と共に立体感が強調された表面仕上
面となり、視覚的重厚感を容易に付与することができ
る。
による凹凸模様に加え、凹部と凸部で色調による差異を
付与することができ、さらに凹部では下部の顔料着色層
の色調が透明着色層の色調に影響することにより、凹部
と凸部で質感と色調の深み感の差異をも付与することが
できるため、異色感と共に立体感が強調された表面仕上
面となり、視覚的重厚感を容易に付与することができ
る。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−98975(JP,A) 特開 昭54−92602(JP,A) 特開 昭53−75301(JP,A) 特公 昭49−28961(JP,B1) 特公 昭47−18424(JP,B1)
Claims (4)
- 【請求項1】少なくとも基体の表面が顔料を含有する弾
性ポリマーを主体とする重合体の多孔質または非多孔質
でなるシート状物に着色仕上げを行うに際し、重合体表
面に易染性ポリマーまたは易染性ポリマーを含む弾性ポ
リマーを主体とする重合体を塗布して下塗り層を形成
し、該表面に凹凸模様の形押しを行った後、染色する工
程と表面の凸部に顔料を含む弾性ポリマーを主体とする
重合体を塗布して上塗り層を形成する工程を組み合わせ
てシート状物を着色し、次いで仕上げることを特徴とす
る皮革様シート状物の表面仕上法。 - 【請求項2】易染性ポリマーの平衡染着量が少なくとも
30mg/gである特許請求の範囲第1項記載の皮革様シート
状物の表面仕上法。 - 【請求項3】仕上げが表面凸部を加熱した平滑金属面に
接触させて凸部の頭部を平らにする処理を行う特許請求
の範囲第1項または第2項記載の皮革様シート状物の表
面仕上法。 - 【請求項4】仕上が表面に光沢調整重合体組成液を塗布
して光沢を調整する特許請求の範囲第1〜3項記載のい
ずれかの皮革様シート状物の表面仕上法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61089658A JPH07872B2 (ja) | 1986-04-17 | 1986-04-17 | 皮革様シ−ト状物の表面仕上法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61089658A JPH07872B2 (ja) | 1986-04-17 | 1986-04-17 | 皮革様シ−ト状物の表面仕上法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62243881A JPS62243881A (ja) | 1987-10-24 |
JPH07872B2 true JPH07872B2 (ja) | 1995-01-11 |
Family
ID=13976855
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61089658A Expired - Fee Related JPH07872B2 (ja) | 1986-04-17 | 1986-04-17 | 皮革様シ−ト状物の表面仕上法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07872B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9893593B2 (en) | 2014-01-20 | 2018-02-13 | Hitachi, Ltd. | Rotating electric machine having a cooling frame with a plurality of coolants |
Families Citing this family (1)
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Family Cites Families (4)
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JPS5492602A (en) * | 1978-06-03 | 1979-07-23 | Toyo Cloth Co | Surface polishing finish of artificial leather having empossed patter surface |
JPS5943588B2 (ja) * | 1979-01-17 | 1984-10-23 | 株式会社クラレ | 高級感のある皮革様シ−トの製造法 |
-
1986
- 1986-04-17 JP JP61089658A patent/JPH07872B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US9893593B2 (en) | 2014-01-20 | 2018-02-13 | Hitachi, Ltd. | Rotating electric machine having a cooling frame with a plurality of coolants |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62243881A (ja) | 1987-10-24 |
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