JPH0787290A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH0787290A
JPH0787290A JP22837293A JP22837293A JPH0787290A JP H0787290 A JPH0787290 A JP H0787290A JP 22837293 A JP22837293 A JP 22837293A JP 22837293 A JP22837293 A JP 22837293A JP H0787290 A JPH0787290 A JP H0787290A
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image
line
signal
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JP22837293A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Murata
常雄 村田
Masato Onda
昌人 恩田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】白抜けを無くし、画質の劣化を防止する。 【構成】記録途中で記録動作を一時停止した直後に、停
止直前に記録した第nラインの強&弱データおよび強デ
ータを用い、強&弱データに応じて通電を行ったのち、
強データに応じて通電を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばファクシミリ装
置に適用され、入力される画像データに応じて2次元的
に多数の画点を配列形成し、前記画像データに対応する
画像を記録する記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ装置の場合、冗長度抑圧符
号(例えばMH符号)の圧縮率が一定でないために、1
ライン分のデータの伝送に要する時間がライン毎で一定
ではない。このため、記録部においてライン毎にリアル
タイムな記録を行う場合、伝送時間を長く必要とするラ
インがあると、記録の途中において記録紙の送りを停止
する必要が生じる。
【0003】ところで記録紙は、一般にモータおよびこ
のモータによって回転駆動されるローラよりなる搬送系
によって搬送される。このような搬送系は慣性を有して
いるので、その動作を停止した後でも、記録紙を若干搬
送してしまい、記録紙のオーバーランが生じてしまう。
このため、次のラインの記録位置がずれることになり、
ラインの間隔が広まって白抜けが生じてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の記
録装置は、記録の途中において記録動作を一時的に停止
させると、白抜けが生じてしまうという不具合があっ
た。この白抜けは、記録された画像においては白筋とし
て現れるため、画質を劣化させてしまう。
【0005】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、その目的とするところは、白抜けを無く
すことができ、これにより画質の劣化を防止することが
できる記録装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに第1の発明は、記録動作を一時的に停止した直後
に、停止直前に記録したラインの第1データ(例えば強
&弱データ)に応じた記録を行うとともに、こののち
に、停止直前に記録したラインの第2(例えば強デー
タ)のデータに応じた記録を行うようにした。
【0007】また第2の発明は、記録動作を一時的に停
止した直後に、停止直前に記録したラインの第2データ
に応じた記録を行うとともに、こののちに、停止直前に
記録したラインの第1のデータに応じた記録を行うよう
にした。
【0008】また第3の発明は、記録動作を一時的に停
止した直後に、停止直前に記録したラインの第2データ
に応じた記録を行うようにした。また第4の発明は、記
録動作を一時的に停止した直後に、停止直前に記録した
ラインの第1データに応じた記録を行うようにした。
【0009】
【作用】このような手段を講じたことにより、記録動作
を一時的に停止した直後には、停止直前に記録されたラ
インの情報を用いた記録がなされる。このため、記録紙
がオーバーランしても、オーバーランした部分に直前の
ラインの情報を含んだ画像が記録される。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例につ
き説明する。図1は本発明の記録装置を適用して構成さ
れたファクシミリ装置の構成を示す機能ブロック図であ
る。
【0011】このファクシミリ装置は、読取部1、主制
御部2、コピー処理部3、画像メモリ4、通信処理部
5、記録部6および操作パネル7を有して構成されてい
る。読取部1は、読取原稿に形成された画像を読み取
り、対応する画像データを生成する。この読取部1は、
生成した画像データをコピー処理部3、画像メモリ4お
よび通信制御部5にそれぞれ与える。
【0012】コピー処理部3は、読取部1から与えられ
る画像情報を、主制御部2の制御のもとに必要に応じて
(例えばコピーモード時等)記録部6に転送する。画像
メモリ4は、読取部1または通信処理部5から与えられ
る画像データを、主制御部2の制御のもとに必要に応じ
て記憶する。また画像メモリ4は、記憶している画像デ
ータを、主制御部2の制御のもとに必要に応じて通信処
理部5または記録部6へと与える。
【0013】通信処理部5は、読取部1または画像メモ
リ4から与えられる画像データを、主制御部2の制御の
もとに必要に応じて通信回線8へと送出する。また通信
処理部5は、通信回線8を介して到来した画像データを
受信し、画像メモリ4または記録部6に与える。
【0014】記録部6は、コピー処理部3、画像メモリ
4または通信制御部5から与えられる画像データに対応
する画像を所定の記録紙に対して記録する。操作パネル
7は、多数のキースイッチ等の入力部やLCD等の表示
部を有し、オペレータによる指示の受付けやオペレータ
に対する各種情報の表示などを行うためのものである。
【0015】なお主制御部2は、本ファクシミリ装置の
各部を総括的に制御するものである。さて読取部1は、
光電変換部1a、量子化部1b、エッジ強調処理部(A
CC処理部)1c、2値化処理部1d、8-16変換部1
e、擬似中間調処理部1f、ノイズ除去部1g、読取制
御部1hおよび読取条件情報記憶部1iからなる。
【0016】光電変換部1aはさらに、図2に示すよう
に原稿台20、光源21、光学系22およびCCDライ
ンセンサ23を有してなる。原稿台20は透明なガラス
板よりなり、その上に原稿24が載置される。この原稿
24は、図示しない搬送系により必要に応じて原稿台2
0の上を搬送される。光源21はLEDなどからなり、
原稿台20の下側から原稿24に光を照射する。この際
の原稿24からの反射光は、例えばロッドレンズアレイ
などからなる光学系22によってCCDラインセンサ2
3に結像され、このCCDラインセンサ23により電気
信号に変換される。
【0017】CCDラインセンサ23は、図3に示すよ
うに、基板23a上に、多数の光電変換素子23bを所
定の密度で等間隔に一列に配置してなり、各光電変換素
子23bの出力をシリアルに連ねた電気信号を出力す
る。光電変換素子23bの配置密度は、本実施例では8
個/mm となっている。
【0018】CCDラインセンサ23が出力する電気信
号は、光電変換部1aの出力信号として量子化部1bに
与えられる。量子化部1bは、例えばA/Dコンバー
タ、シェーディング補正回路およびAGC回路などを含
んで構成された周知のものであり、光電変換部1aから
与えられる電気信号を8ビットのディジタル信号に変換
するとともに、光源などの主走査方向についての光量の
ばらつきを補償するためのシェーディング補正や、光源
の光量の時間変化を補償するためのAGC処理を行った
のち、ACC処理部1cに与える。
【0019】ACC処理部1cは、量子化部1bから与
えられるディジタル信号に対して、画像の白黒変化点を
強調するためのエッジ強調処理を施す。このエッジ強調
処理は、処理対象の画素(変換画素)に対応するレベル
とその周囲に位置する所定の参照画素に対応するレベル
とによる2次微分量に適当な係数を乗じた数値を、変換
画素から減じる処理である。ACC処理部1cは、エッ
ジ強調処理を行ったのちのディジタル信号を、2値化処
理部1d、8-16変換部1eおよび擬似中間調処理部1f
にそれぞれ与える。
【0020】2値化処理部1dは、ACC処理部1cか
ら与えられる8ビットのディジタル信号を、その値が所
定のスライスレベルより小さいなら黒、そうでないなら
白として単純に2値化する。2値化処理部1dは、2値
化を行って得られた2値信号(以下、単純2値信号と称
する)をノイズ除去部1gに与える。
【0021】8-16変換部1eは、ACC処理部1cから
与えられる8dots/mm 相当の信号を、後に詳述する処理
を行って16dots/mm 相当の2値信号(以下、擬似高精
細信号と称する)に変換し、ノイズ除去部1gに与え
る。
【0022】擬似中間調処理部1fは、ACC処理部1
cから与えられるディジタル信号に基づき、所定の擬似
中間調方式に準じた擬似中間調信号を生成し、ノイズ除
去部1gに与える。
【0023】なお、2値化処理部1d、8-16変換部1e
および擬似中間調処理部1fは、読取制御部1hの制御
のもとに択一的に動作する。ノイズ除去部1gは、2値
化処理部1d、8-16変換部1eまたは擬似中間調処理部
1fから与えられる各種の2値信号中にノイズ除去部1
gよりも前段における信号処理によって生じたノイズを
除去する。具体的には、ACC処理は信号のわずかなレ
ベルフラツキを強調してしまい、汚い画像を生成するこ
とがあるので、ACC処理前の信号を参照して、明らか
な白を白に、また明らかな黒を黒に強制的にする。ノイ
ズ除去部1gは、処理後の信号を画像データとして出力
する。
【0024】読取制御部1hは、主制御部2の制御のも
とに動作し、読取部1の各部を総括制御する。読取条件
情報記憶部1iは、読取制御部1hが各部を制御して読
取動作を実現する上で必要な各種の情報を格納しておく
ためのものである。
【0025】一方記録部6は、サーマルプリントヘッド
6a、通常記録処理部6b、擬似高精細記録処理部6
c、記録制御部6d、記録条件情報記憶部6eおよびモ
ータドライバ6fからなる。
【0026】サーマルプリントヘッド6aは、図4に示
すように、ヘッド部40および駆動回路41から構成さ
れている。ヘッド部40は、例えばセラミックスまたは
アルミナからなる絶縁基板40a上に、ほぼ平行四辺形
状をなす多数(n個)の発熱抵抗体40bを、8個/mm
の密度で等間隔かつ平行に一次元配列してある。さらに
絶縁基板40a上には、各発熱抵抗体40bのそれぞれ
の一端に接続した状態で、1つの共通リード電極40c
が設けられている。また各発熱抵抗体40bのそれぞれ
の他端に接続した状態で、n個の個別リード電極40d
がそれぞれ設けられている。
【0027】駆動回路41は、通常記録処理部6aまた
は擬似高精細記録処理部6bから与えられる制御信号に
応じて各発熱抵抗体40bの通電を行うものである。な
お駆動回路41は、ヘッド部40と一体的に集積形成さ
れている。
【0028】以上の構成のサーマルプリントヘッド6a
は、図5に示すように配置されている。すなわちサーマ
ルプリントヘッド6aは、発熱抵抗体40bがプラテン
ローラ50に対向する状態、かつ発熱抵抗体40bの配
列方向がプラテンローラ50の長手方向に沿う状態で配
置され、ばね51によってプラテンローラ50に押圧さ
れている。そしてサーマルプリントヘッド6aとプラテ
ンローラ50との間には、インクフィルム52と記録紙
53とが互いに重なった状態で挿通されている。インク
フィルム52は、スプロケット54にロール状に巻かれ
ている。さらにインクフィルム52はその先端がスプロ
ケット55に固定されており、このスプロケット55に
巻き取られるものとなっている。記録紙53は、プラテ
ンローラ50がパルスモータ58の回転力を受けて回転
することによって図中の矢印方向に搬送される。56,
57はガイドシャフトであり、インクフィルム52のサ
ーマルプリントヘッド6aに対する状態を所定状態(図
示の状態)に保つ。なおパルスモータ58は、記録制御
部6dの制御のもとにモータドライバ6fによって回転
駆動される。
【0029】さて、コピー処理部3、画像メモリ4また
は通信処理部5から与えられる画像データは、通常記録
処理部6aおよび擬似高精細記録処理部6bにそれぞれ
入力される。
【0030】通常記録処理部6bは、与えられる画像デ
ータに基づき、主走査方向密度が8dots/mm である画像
をサーマルプリントヘッド6aにより記録させるための
制御信号を生成し、サーマルプリントヘッド6aに与え
る。
【0031】擬似高精細記録処理部6cは、与えられる
画像データに基づき、主走査方向密度が16dots/mm 相
当である画像をサーマルプリントヘッド6aに記録させ
るための制御信号を生成し、サーマルプリントヘッド6
aに与える。
【0032】なお、通常記録処理部6aおよび擬似高精
細記録処理部6bは、記録制御部6dの制御のもとに択
一的に動作する。記録制御部6dは、主制御部2の制御
のもとに動作し、記録部6の各部を総括制御する。
【0033】記録条件情報記憶部6eは、記録制御部6
dが各部を制御して記録動作を実現する上で必要な各種
の情報を格納しておくためのものである。次に以上のよ
うに構成されたファクシミリ装置の動作を説明する。
【0034】(1) 読取動作 まず、操作パネル7においてファクシミリ送信やコピー
の実行が指示された場合、主制御部2はこの指示を受け
て、読取制御部1hに原稿の読み取りを指示する。これ
に応じて読取制御部1hは、読取部1の各部を動作させ
る。ただし、2値化処理部1d、8-16変換部1eおよび
擬似中間調処理部1fは、ファクシミリ送信時には操作
パネル7での指定に準じて相手端末との間で設定したモ
ードに応じて、またコピー時には操作パネル7で指定さ
れたモードに応じていずれか1つを動作させる。具体的
には、本ファクシミリ装置は「標準モード」「精細モー
ド」「高精細モード」「超高精細モード」「標準中間調
モード」「精細中間調モード」「高精細中間調モード」
および「超高精細中間調モード」の8つの読取モードを
有しており、「標準モード」「精細モード」および「高
精細モード」のいずれかが選択されているときには2値
化処理部1dを、「超高精細中間調モード」が選択され
ているときには8-16変換部1eを、そして「標準中間調
モード」「精細中間調モード」「高精細中間調モード」
および「超高精細中間調モード」が選択されているとき
には擬似中間調処理部1fをそれぞれ動作させる。
【0035】なお、上記各読取モードは、以下の条件で
ある。 「標準モード」:8dots/mm ×3.85lines/mm、白黒
2値。 「精細モード」:8dots/mm ×7.7lines/mm、白黒2
値。
【0036】 「高精細モード」:8dots/mm ×15.4lines/mm、白
黒2値。 「超高精細モード」:16dots/mm 相当×15.4line
s/mm、白黒2値。 「標準中間調モード」:8dots/mm ×3.85lines/m
m、擬似中間調。
【0037】 「精細中間調モード」:8dots/mm ×7.7lines/mm、
擬似中間調。 「高精細中間調モード」:8dots/mm ×15.4lines/
mm、擬似中間調。 「超高精細中間調モード」:16dots/mm 相当×15.
4lines/mm、擬似中間調。
【0038】さて光電変換部1aは、光源21を点灯さ
せて原稿24を照明するとともに、図示しない搬送系に
よって原稿24を所定の送りピッチで搬送する。この送
りピッチは、前記読取モードに応じ、副走査方向密度に
対応するピッチとされる。そして原稿24の送りに同期
した所定のタイミングでCCDラインセンサ23による
読み取りを繰り返し行う。このようにしてCCDライン
センサ23により生成される電気信号は、量子化部1b
にて8ビットのディジタル信号に変換されるとともに、
ACC処理回路1cにてエッジ強調処理を受けたのち、
2値化処理部1d、8-16変換部1eおよび擬似中間調処
理部1fに入力される。
【0039】(1-1) 2値化処理部1dが動作している
場合 この場合、2値化処理部1dではディジタル信号に基づ
いて、各画素が白および黒のいずれであるかを単純に示
す単純2値化信号が生成される。具体的には、CCDラ
インセンサ23と読み取ろうとしている黒画像との位置
関係が図6(a)に示す状態である場合を考える。なお
図6(a)において、ハッチングして示す図形が読み取
ろうとしている黒画像の位置を示す。
【0040】この状態では、ACC処理部1cから出力
されるディジタル信号は図6(b)に示す信号に対応す
る。なお図6(b)は、便宜上アナログ状態で示してい
るが、ACC処理部1cの出力は実際には図6(b)に
“×”で示す位置のレベルを8ビットで表したものとな
っている。
【0041】そして2値化処理部1dにおいて、図6
(b)に示す所定の閾値で2値化することによって図6
(c)に示すような単純2値化信号が得られる。ここで
図6(a)にAで示す部分に着目すると、該当する光電
変換素子23bのおよそ半分に黒画像がかかっているた
め、その出力レベルは、黒レベルと白レベルとの中間的
なレベルになっている。しかし、このレベルは閾値より
も高いので、2値化後には黒レベルとされる。
【0042】このようにして2値化処理部1dで生成さ
れる単純2値化信号は、1ラインに付き発熱抵抗体40
bの数と同数(n個)の画素データを含んでおり、8do
ts/mm に対応している。
【0043】(1-2) 8-16変換部1eが動作している場
合 この場合、8-16変換部1eでは8dots/mm 相当のディジ
タル信号は、1画素分の情報から2画素分の情報を生成
することによって16dots/mm 相当の擬似高精細信号に
変換される。この変換処理は、以下のようにして行われ
る。
【0044】CCDラインセンサ23と読み取ろうとし
ている黒画像との位置関係が図7(a)に示す状態であ
るとする。なお図7(a)において、ハッチングして示
す図形が読み取ろうとしている黒画像を示す。
【0045】この状態では、ACC処理部1cから出力
されるディジタル信号は図7(b)に示す信号に対応す
る。なお図7(b)は、便宜上アナログ状態で示してい
るが、ACC処理部1cの出力は実際には、図7(b)
に“×”で示す位置のレベルを8ビットで表したものと
なっている。
【0046】まず8-16変換部1eでは、互いに異なる所
定の第1閾値および第2閾値(第1閾値>第2閾値)に
基づき、各光電変換素子23bに対応する信号レベルを
「高輝度」「中輝度」および「低輝度」のいずれかに分
類する。ここで「高輝度」は、第1閾値以上の範囲であ
る。また「中輝度」は、第2閾値以上で、かつ第1閾値
よりも低い範囲である。そして「低輝度」は、第2閾値
よりも低い範囲である。
【0047】さて、図7(b)にBで示す部分では、信
号レベルは第1閾値以上であるので、「高輝度」である
と判断する。図7(b)にCで示す部分では、信号レベ
ルは第2閾値よりも低いので、「低輝度」であると判断
する。図2(b)にDで示す部分およびEで示す部分で
は、信号レベルは第2閾値以上で、かつ第1閾値よりも
低いので、「中輝度」であると判断する。
【0048】そして、この「高輝度」「中輝度」および
「低輝度」の別に基づき、既に生成された隣接する2画
素(参照画素)を参照して、図8に示すパターンで2画
素を生成する。すなわち、「高輝度」に関しては、参照
画素の状態に拘らずに、2つの画素はともに白画素に決
定される。また「低輝度」に関しては、参照画素の状態
に拘らずに、2つの画素はともに黒画素に決定される。
「中輝度」に関しては、参照画素が「白,白」、「白,
黒」および「黒,白」のいずれかであるときには、2つ
の画素は、順に「白」「黒」に、また参照画素が「黒,
黒」であるときには、2つの画素は、順に「黒」「白」
に決定される。
【0049】かくして、図7(b)にBで示す部分の画
素は、それぞれ2つの白画素に変換される。図7(b)
にCで示す部分の画素は、それぞれ2つの黒画素に変換
される。図7(b)にDで示す部分においては、参照画
素がともに「黒」であるので、Dで示す部分の画素は
「黒」「白」の順の2つの画素に変換される。そして、
図7(b)にEで示す部分においては、参照画素は
「白,白」または「白,黒」であるので、Eで示す部分
の画素は「白」「黒」の順の2つの画素に変換される。
この結果、図7(c)に示すような画素の配列に対応す
る擬似高精細信号が生成される。
【0050】(1-3) 擬似中間調処理部1fが動作して
いる場合 この場合、擬似中間調処理部1fではディジタル信号に
基づいて、各画素は「白」または「黒」のいずれかであ
るが、画像全体として見た場合に中間調画像として見え
るような画像に対応する擬似中間調信号を周知の擬似中
間調方式に準じて生成する。
【0051】なお擬似中間調処理部1fは、読取モード
が「超高精細中間調モード」であるときには、各画素の
データを2回繰り返すことによって1つの画素を2つの
画素に変換し、これにより16dots/mm に相当する信号
を得る。そしてこの信号に基づいて、周知の擬似中間調
方式に準じて擬似中間調信号を生成する。
【0052】さて、以上のようにして2値化処理部1
d、8−16変換部1eまたは擬似中間調処理部1fで
生成された各信号は、ノイズ除去部1gによって、AC
C処理前の信号を参照して明らかな白を白に、また明ら
かな黒を黒に強制的にすることにより、ノイズ除去部1
gよりも前段における信号処理によって生じたノイズが
除去されたのち、画像データとして出力される。
【0053】(2) ファクシミリ送信動作 操作パネル7においてオペレータによりファクシミリ送
信の実行が指示されると、通信処理部5は主制御部2の
制御のもとに指定された相手を発呼し、回線が確立され
たのちに相手端末と所定の制御情報を授受してのモード
設定や通信トレーニング等の準備処理を行う。そして準
備処理が終了すると、読取部1で前述の如くして生成さ
れた画像データを、読取部1から直接、または画像メモ
リ4を介して受け、冗長度抑圧符号化や変調などを施し
たのち通信回線8へと送出する。
【0054】全ての画像情報の送出が終了したら、通信
制御部5は相手端末と確認処理を行ったのち、通信回線
8を解放する。 (3) ファクシミリ受信動作 一方、通信回線8を介して呼出しがなされた場合、通信
処理部5がこれに応じて回線を捕捉したのち、相手端末
と所定の制御情報を授受してのモード設定や通信トレー
ニング等の準備処理を行う。そして準備処理が終了した
のち、通信回線8を介して到来する画像データを受信
し、復調や冗長度抑圧符号の復号などを施す。そして通
信処理部5は、受信した画像データを、通常受信モード
であれば記録部6に与え、またメモリ受信モードであれ
ば画像メモリ5に与える。
【0055】全ての画像情報の受信が終了したら、通信
制御部5は相手端末と確認処理を行ったのち、通信回線
8を解放する。 (4) コピー動作 操作パネル7においてオペレータによりコピー処理の実
行が指示されると、主制御部2はコピー処理部3を動作
させたのち、読取部1に原稿の読み取りを行わせる。コ
ピー処理部3は、読取部1で前述の如くして生成された
画像データを受けると、これを記録部6へと転送し、対
応する画像を記録部6により記録させる。
【0056】(5) 記録動作 コピー動作時、ファクシミリ受信時または画像メモリ4
に記憶された画像データに対応する画像の記録が操作パ
ネル7においてオペレータにより指定されたときには、
主制御部2は記録制御部6dに記録動作の開始を指示す
る。これに応じて記録制御部6dは、通常記録処理部6
bおよび擬似高精細記録制御部6cのいずれか一方を、
ファクシミリ受信にともなう記録動作時には相手端末と
の間で設定したモードに応じて、またコピー時には操作
パネル7で指定されたモードに応じて動作させる。具体
的には、本ファクシミリ装置は「通常記録モード」と
「擬似高精細記録モード」とを有しており、「通常記録
モード」であるときは通常記録処理部6bを、また「擬
似高精細記録モード」であるときは擬似高精細記録処理
部6cをそれぞれ動作させる。
【0057】なお、「通常記録モード」は、主走査方向
密度が8dots/mm である画像データに基づき、発熱抵抗
体40bの配列密度が8個/mm であるサーマルプリント
ヘッド6aに、主走査方向の画素密度が8dots/mm であ
る画像を記録させるモードである。この「通常記録モー
ド」における副走査方向密度は、3.85lines/mm,
7.7lines/mm,15.4lines/mmのいずれかであり、
これは画像データによって定まっている。また「擬似高
精細記録モード」は、主走査方向密度が16dots/mm で
ある画像データに基づき、発熱抵抗体40bの配列密度
が8個/mm であるサーマルプリントヘッド6aに、主走
査方向の画素密度が16dots/mm 相当である画像を記録
させるモードである。この「擬似高精細記録モード」に
おける副走査方向密度は15.4lines/mmである。
【0058】(5-1) 通常記録処理部6bが動作してい
る場合 この場合、通常記録処理部6bには、コピー処理部3、
画像メモリ4および通信処理部5のいずれかから、主走
査方向密度が8dots/mm である画像データが与えられ
る。通常記録処理部6bは、この画像データに基づき、
「黒」である画素に対応する発熱抵抗体40bに通電さ
せ、また「白」である画素に対応する発熱抵抗体40b
に通電させるようサーマルプリントヘッド6aの駆動回
路41を制御するための記録データおよび制御信号を生
成する。
【0059】サーマルプリントヘッド6aの駆動回路4
1は、通常記録処理部6bから与えられる記録データお
よび制御信号に応じ、「黒」である画素に対応する発熱
抵抗体40bにのみ通電し、当該発熱抵抗体40bに所
定量のエネルギーを印加する。なおこのときに発熱抵抗
体40bな印加するエネルギー量は、発熱抵抗体40a
の全面を「黒」の画素を形成するのに必要な温度以上で
発熱させることができるエネルギー量である。
【0060】このとき記録紙53は、画像データが対応
する副走査方向密度(3.85lines/mm,7.7lines/
mm,15.4lines/mmのいずれか)に応じたピッチで搬
送される。
【0061】(5-2) 擬似高精細記録処理部6cが動作
している場合 この場合、擬似高精細記録処理部6cには、コピー処理
部3、画像メモリ4および通信処理部5のいずれかか
ら、主走査方向密度が16dots/mm である画像データが
与えられる。擬似高精細記録処理部6cは、各ラインの
第1番目と第2番目、第3番目と第4番目…、第[n−
1]番目と第n番目をそれぞれ一対とし、この一対の画
素(原画素)の状態に基づいて、後述する取り決めに従
って記録画素1つの濃度を、レベル0〜レベル2の3レ
ベルのいずれかに決定する。なお各レベルは、レベル0
<レベル1<レベル2なる関係にある。
【0062】図9は記録濃度の決定に係る取り決めを模
式的に表す図である。なお、図9において、原画素のう
ちの白抜きで示される部分は「白」の画素を、また黒塗
りで示される部分は「黒」の画素をそれぞれ示す。
【0063】この図に示すように、 ・2つの原画素がともに「白」であるとき(黒率0/
2)には、レベル0。 ・2つの原画素のうちの1つのみが「黒」であるとき
(黒率1/2)には、レベル1。
【0064】・2つの原画素がともに「黒」であるとき
(黒率2/2)には、レベル2。 の如く取り決められている。このようにして、2つの原
画素を1つの記録画素に変換することにより、画素数は
元の1/2となり、8dots/mm 相当の画素数となる。そ
して擬似高精細記録処理部6cは、このようにして決定
した記録画素の配列よりなる記録データに基づき、各記
録画素に対応する発熱抵抗体40bを各記録画素のレベ
ルに対応する所定のエネルギー量で通電するようにサー
マルプリントヘッド6aの駆動回路41を制御するため
の記録データおよび制御信号を生成する。
【0065】サーマルプリントヘッド6aの駆動回路4
1は、擬似高精細記録処理部6cから与えられる記録デ
ータおよび制御信号に応じ、レベル0である画素に対応
する発熱抵抗体40bには通電しない。またレベル1で
ある画素に対応する発熱抵抗体40bには、所定のエネ
ルギー量ES を印加する。またレベル2である画素に対
応する発熱抵抗体40bには、ES よりも大きく設定さ
れた所定のエネルギー量EL を印加する。
【0066】このときインクフィルム52および記録紙
53は、画像データが対応する15.4lines/mmに応じ
たピッチで搬送される。さて、発熱抵抗体40bは平行
四辺形状をなすので、電圧が印加された際の電流分布に
は図10に示すように偏りが生じる。図10は、発熱抵
抗体40b中の電流分布を、境界要素法を用いた数値解
析により求めた結果を示すものであり、黒点は測定点、
線の向きはその測定点における電流の向き、線の長さは
その測定点での電流の大きさをそれぞれ示している。
【0067】この図から分かるように、電流は発熱抵抗
体40bの中央部分に向かうに従って大きくなってい
る。ここで発熱抵抗体40b内のある点での発熱量は、
当該位置での電流量の2乗に比例する。従って、発熱抵
抗体40bの中心部分において発熱量が大きい。
【0068】さて、記録紙上に「黒」の画素を形成する
ためには一定以上の熱量が必要である。従って、発熱抵
抗体40bへの印加電圧が小さい場合には、図10に6
1aで示す範囲(以下、有効発熱範囲と称する)の発熱
によって「黒」の画素が形成される。また印加電圧を増
加するにしたがい、同図に61b,61cで示す如く、
有効発熱範囲が拡大して行く。従って、発熱抵抗体40
bに印加するエネルギー量を変化させることにより、
「黒」の画素の大きさを変化させることができる。
【0069】さて擬似高精細記録処理部6cにおいて
は、エネルギー量ES ,EL が以下のように設定されて
いる。ES は、図11に示すように発熱抵抗体40bの
一部に、16dots/mm における1画素の大きさに匹敵す
る大きさの有効発熱範囲71を形成するのに必要な値に
設定される。またEL は、図12に示すように発熱抵抗
体40bの全領域に有効発熱範囲72を形成するのに必
要な値に設定される。なお発熱抵抗体40bに供給する
エネルギー量は、発熱抵抗体40bへの印加電圧や通電
時間により変化させることができる。
【0070】かくして、記録部1へと与えられる画像デ
ータが表す画像(原画像)が図13(a)に示すように
離散的に「黒」の画素81a,81bが位置したもので
あった場合、対応する2つの原画素のうちの1つのみが
「黒」の画素である発熱抵抗体40b(図13では中央
と右)の一部に、図13(b)に示すように原画像の1
画素の大きさに匹敵する大きさの有効発熱範囲82a,
82bが形成される。従って、記録された「黒」の画素
は原画像と同様に離散的に形成される。
【0071】一方、原画像が図14(a)に示すように
固まった状態で「黒」の画素83a,83b,83c,
83dが位置したものであった場合、対応する2つの原
画素データがともに「黒」の画素である発熱抵抗体40
b(図14では中央)の全領域に、図14(b)に示す
ように有効発熱範囲84aが形成される。また画像の両
端部において、対応する2つの原画素データのうちの1
つのみが「黒」の画素である発熱抵抗体40b(図14
では左と右)には図13の場合と同等な電圧が印加され
るので、その印加電圧により生じる有効発熱領域は図1
3の場合と同様な84b,84cで示す領域となる。と
ころが、隣接する発熱抵抗体40bの有効発熱領域84
aが中央の発熱抵抗体40bの全領域に及んでいるた
め、その熱の影響を受けて、隣接する発熱抵抗体40b
(図14では左と右)に有効発熱領域84d,84eが
生じる。かくして、各発熱抵抗体40bのそれぞれの有
効発熱領域が結合し、連続した大きな黒画像が記録され
る。かつ画像の両端部に対応する発熱抵抗体40bの画
像外側に対応する部分は、隣接する発熱抵抗体(図示せ
ず)の有効発熱領域が全領域には及んでいないために、
図14(b)に示すように有効発熱領域にはならない。
従って、図14(a)に示す原画像に忠実な画像が記録
される。
【0072】以上が本実施例のファクシミリ装置の構成
および動作の概略である。続いて、本発明の要部につい
ていくつかの実施例を挙げて詳細に説明する。 (第1実施例)図15はサーマルプリントヘッド6aの
詳細な構成を示す回路ブロック図である。なお図15に
おいて図4と同一部分には同一符号を付し、その詳細な
説明は省略する。
【0073】駆動回路42は、多数のD型のフリップフ
ロップ42(42a-1 〜42a-m ,42b-1 〜42b-m ,42c-1
〜42c-m ,42d-1 〜42d-m )、多数のラッチ回路43
(43a-1 〜43a-m ,43b-1 〜43b-m ,43c-1 〜43c-m ,
43d-1 〜43d-m )、多数のアンドゲート44(44a-1 〜
44a-m ,44b-1 〜44b-m ,44c-1 〜44c-m ,44d-1 〜44
d-m )および多数のトランジスタ45(45a-1 〜45a-m
,45b-1 〜45b-m ,45c-1 〜45c-m ,45d-1 〜45d-m
)より構成されている。
【0074】フリップフロップ42は、発熱抵抗体40
bと同数(n個)であり、シリアルに接続されている。
そして第1段目のフリップフロップ42a-1 の入力端子に
は通常記録処理部6aまたは擬似高精細記録処理部6b
から与えられる記録データDATAが入力されるとともに、
各フリップフロップ42にそれぞれ、記録データDATAに
同期したクロックCKが与えられている。従ってn個のフ
リップフロップ42により、記録データDATAを転送・保
持するシフトレジスタを構成している。フリップフロッ
プ42は、第1段目のフリップフロップ42a-1 から順に
m個(m=n/4)ずつで4つのブロックに分けられて
いる。すなわち、第1段目から第m番目までのフリップ
フロップ42a-1 〜42a-m が第1ブロック、第[m+1]
番目から第[2m]番目までのフリップフロップ42b-1
〜42b-m が第2ブロック、第[2m+1]番目から第
[3m]番目までのフリップフロップ42c-1 〜42c-m が
第3ブロック、第[3m+1]番目から第n番目までの
フリップフロップ42d-1 〜42d-m が第4ブロックにそれ
ぞれ属する。
【0075】ラッチ回路43は、発熱抵抗体40bと同
数(n個)であり、それぞれの入力端子には、フリップ
フロップ42のそれぞれの出力がそれぞれ与えられてい
る。ラッチ回路43は、フリップフロップ42の保持内
容をラッチ信号LAに同期してラッチする。ラッチ回路
43は、フリップフロップ42に対応して4つにブロッ
ク分けされている。すなわち、フリップフロップ42a-1
〜42a-m のそれぞれの出力を受けるラッチ回路43a-1 〜
43a-m が第1ブロック、フリップフロップ42b-1 〜42b-
m のそれぞれの出力を受けるラッチ回路43b-1 〜43b-m
が第2ブロック、フリップフロップ42c-1 〜42c-m のそ
れぞれの出力を受けるラッチ回路43c-1〜43c-m が第3
ブロック、フリップフロップ42d-1 〜42d-m のそれぞれ
の出力を受けるラッチ回路43d-1 〜43d-m が第4ブロッ
クにそれぞれ属する。
【0076】アンドゲート44は、発熱抵抗体40bと
同数(n個)であり、それぞれの一方の入力端子には、
ラッチ回路43のそれぞれの出力がそれぞれ与えられて
いる。アンドゲート44は、フリップフロップ42およ
びラッチ回路43に対応して4つにブロック分けされて
いる。すなわち、ラッチ回路43a-1 〜43a-m のそれぞれ
の出力を受けるアンドゲート44a-1 〜44a-m が第1ブロ
ック、ラッチ回路43b-1 〜43b-m のそれぞれの出力を受
けるアンドゲート44b-1 〜44b-m が第2ブロック、ラッ
チ回路43c-1 〜43c-m のそれぞれの出力を受けるアンド
ゲート44c-1 〜44c-m が第3ブロック、ラッチ回路43d-
1 〜43d-m のそれぞれの出力を受けるアンドゲート44d-
1 〜44d-m が第4ブロックにそれぞれ属する。そして第
1ブロックに属するアンドゲート44a-1 〜44a-m のそれ
ぞれの他端にはイネーブル信号EN1が、第2ブロック
に属するアンドゲート44b-1 〜44b-m のそれぞれの他端
にはイネーブル信号EN2が、第3ブロックに属するア
ンドゲート44c-1 〜44c-mのそれぞれの他端にはイネー
ブル信号EN3が、第4ブロックに属するアンドゲート
44d-1 〜44d-m のそれぞれの他端にはイネーブル信号E
N4がそれぞれ反転入力される。従って、ラッチ回路43
a-1 〜43a-m にラッチされたデータは、イネーブル信号
EN1が「L」レベルであるときにアンドゲート44a-1
〜44a-m から出力される。ラッチ回路43b-1 〜43b-m に
ラッチされたデータは、イネーブル信号EN2が「L」
レベルであるときにアンドゲート44b-1 〜44b-m から出
力される。ラッチ回路43c-1 〜43c-m にラッチされたデ
ータは、イネーブル信号EN3が「L」レベルであると
きにアンドゲート44c-1 〜44c-m から出力される。ラッ
チ回路43d-1 〜43d-m にラッチされたデータは、イネー
ブル信号EN4が「L」レベルであるときにアンドゲー
ト44d-1 〜44d-m から出力される。
【0077】トランジスタ45は、発熱抵抗体40bと
同数(n個)であり、それぞれエミッタが接地されてい
る。また各トランジスタ45のベースには、各アンドゲ
ート44の出力がそれぞれ入力されている。そして各ト
ランジスタのコレクタは、ヘッド部40の各個別リード
電極40dにそれぞれ接続されている。かくしてトラン
ジスタ45は、対応するアンドゲート44から「H」レ
ベルの信号が入力されたときにONし、対応する発熱抵
抗体40bに+24Vの駆動電圧を印加する。
【0078】図16は擬似高精細記録処理部6cの具体
的な構成を示すブロック図である。この図に示すように
擬似高精細記録処理部6cは、シリアル/パラレル変換
器(S/P変換器)91、ラインメモリ92、アンドゲ
ート93、オアゲート94、セレクタ95および制御信
号発生部96よりなる。
【0079】コピー処理部3、画像メモリ4または通信
処理部5から与えられる画像データは、S/P変換器9
1およびラインメモリ92にそれぞれ入力される。S/
P変換器91は、画像データの各ラインの先頭から2画
素分ずつを一対として、この一対の画素のデータを同時
に出力して2本のデータ(奇数画素データと偶数画素デ
ータ)に変換する。S/P変換器91は、奇数画素デー
タをアンドゲート93の一方の入力端およびオアゲート
94の一方の入力端にそれぞれ与える。またS/P変換
器91は、偶数画素データをアンドゲート93の他方の
入力端およびオアゲート94の他方の入力端にそれぞれ
与える。
【0080】ラインメモリ92は、画像データを1ライ
ン分記憶する容量を有し、記録制御部6dの制御のもと
に画像データを記憶する。またラインメモリ92は、記
録制御部6dの制御のもとに記憶している画像データを
S/P変換器91へと出力する。
【0081】アンドゲート93は、奇数画素データと偶
数画素データとの論理積を取り、その結果をセレクタ9
5の一方の入力端子Aに与える。オアゲート94は、S
/P変換器91から出力される奇数画素データと偶数画
素データとの論理和を取り、その結果をセレクタ95の
入力端子Bに与える。
【0082】セレクタ95は、記録制御部6dから与え
られるセレクト信号の状態に応じて入力端子Aに入力さ
れたデータおよび入力端子Bに入力されたデータのいず
れかを選択出力する。このセレクタ95の出力は、記録
データDATAとしてサーマルプリントヘッド6aに与えら
れる。
【0083】制御信号発生部96は、画像データクロッ
クと記録制御部6dから与えられるタイミング信号とに
基づき、サーマルプリントヘッド6aを駆動するための
制御信号(クロック信号CK、ラッチ信号LAおよびイ
ネーブル信号EN1,EN2,EN3,EN4)を生成
し、サーマルプリントヘッド6aへと与える。
【0084】次に以上のような構成のサーマルプリント
ヘッド6aおよび擬似高精細記録処理部6cの動作を説
明する。まず画像データは、S/P変換器91によって
奇数画素データと偶数画素データとに分離され、アンド
ゲート93およびオアゲート94にそれぞれ入力され
る。すなわち、アンドゲート93およびオアゲート94
には、画像データの各ラインの先頭から2画素分ずつを
一対として、この一対の画素のデータが同時に入力され
る。
【0085】アンドゲート93では、奇数画素データと
偶数画素データとの論理和が取られ、奇数画素データと
偶数画素データとがともに「H」レベル(「黒」の画素
に対応)であるときにのみ「H」レベルが出力される。
すなわちアンドゲート93では、図9に示した原画素と
記録画素との対応関係に基づき、黒率が2/2となる一
対の原画素を検出し、レベル2である記録画素を示すデ
ータを生成している。レベル2である記録画素は、大き
なエネルギーによって記録する必要があるので、アンド
ゲート93から出力されるデータは、以下では強データ
と称する。具体的には、画像データが例えば図17
(a)に示すようなデータである場合、強データは図1
7(b)に示すようなデータとなる。なお図17におい
て、ハッチングして示す部分が「黒」の画素に対応する
「H」レベルの部分である。
【0086】一方オアゲート94では、奇数画素データ
と偶数画素データとの論理和が取られ、奇数画素データ
および偶数画素データのいずれかが「H」レベル
(「黒」の画素に対応)であるときに「H」レベルが出
力される。すなわちオアゲート94では、図9に示した
原画素と記録画素との対応関係に基づき、黒率が2/2
となる一対の原画素および黒率が1/2となる一対の原
画素を検出し、レベル1およびレベル2である記録画素
を示すデータを生成している。レベル1である記録画素
は、小さなエネルギーによって記録する必要があり、ま
たレベル2である記録画素は、大きなエネルギーによっ
て記録する必要があるので、オアゲート94から出力さ
れるデータは、以下では強&弱データと称する。具体的
には、画像データが例えば図17(a)に示すようなデ
ータである場合、強&弱データは図17(c)に示すよ
うなデータとなる。
【0087】さて、画像データは図18に示すように、
S/P変換器91に直接に入力されるが、これと同時に
ラインメモリ92に記憶される。1ライン分の画像デー
タがS/P変換器91に入力されるとともに、ラインメ
モリ92に記憶されると、次のラインの画像データが到
来するまでの間に、ラインメモリ92が、記憶している
画像データをS/P変換器91へと出力する。従ってS
/P変換器91には、図18に示すように同じラインの
画像データが2回続けて入力される。
【0088】記録制御部6dは、図18に示すように、
S/P変換器91への1ライン分の画像データの入力が
終了する毎に「H」レベルと「L」レベルとが変化し、
かつ各ラインの画像データのS/P変換器91への入力
が第1回目であるときには入力端子Bを指定する「H」
レベルであり、また各ラインの画像データのS/P変換
器91への入力が第2回目であるときには入力端子Aを
指定する「L」レベルであるセレクト信号を発生し、セ
レクタ95に与えている。これに応じてセレクタ95
は、S/P変換器91にあるラインの画像データが1回
目に与えられているときには入力端子B、すなわちオア
ゲート94の出力を選択出力し、またS/P変換器91
にあるラインの画像データが2回目に与えられていると
きには入力端子A、すなわちアンドゲート93の出力を
選択出力する。
【0089】かくしてセレクタ95から出力される記録
データDATAは、図22に示すように各ラインに対応する
強&弱データと強データとが連続するデータとなる。こ
の記録データDATAは、サーマルプリントヘッド6aのフ
リップフロップ42a-1 に入力される。
【0090】一方、制御信号発生部96では、画像デー
タクロックとタイミング信号を受け、これらに基づいて
記録クロックCK、ラッチ信号LAおよびイネーブル信号EN
1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 が発生される。
【0091】記録クロックCKは、画像データクロックの
1/2の周波数で、記録データDATAに同期している。ラ
ッチ信号LAは図18に示すように、記録データDATAの1
ライン分の強&弱データの終端および1ライン分の強デ
ータの終端から所定期間にのみ「L」レベルとなる信号
である。
【0092】イネーブル信号EN1 は図18に示すよう
に、ラッチ信号LAの立上がり時点から、強&弱データの
終端の後では所定期間TAにのみ、また強データの終端
の後では所定期間TBにのみ「L」レベルとなる信号で
ある。
【0093】イネーブル信号EN2 は図18に示すよう
に、イネーブル信号EN1 の立上がり時点から、強&弱デ
ータの終端の後では期間TAにのみ、また強データの終
端の後では期間TBにのみ「L」レベルとなる信号であ
る。
【0094】イネーブル信号EN3 は図18に示すよう
に、イネーブル信号EN2 の立上がり時点から、強&弱デ
ータの終端の後では期間TAにのみ、また強データの終
端の後では期間TBにのみ「L」レベルとなる信号であ
る。
【0095】イネーブル信号EN4 は図18に示すよう
に、イネーブル信号EN3 の立上がり時点から、強&弱デ
ータの終端の後では期間TAにのみ、また強データの終
端の後では期間TBにのみ「L」レベルとなる信号であ
る。
【0096】記録クロックCKは、フリップフロップ42
のそれぞれに与えられる。ラッチ信号LAは、ラッチ回路
43のそれぞれに与えられる。イネーブル信号EN1 は、
アンドゲート44a-1 〜44a-m にそれぞれ与えられる。イ
ネーブル信号EN2 は、アンドゲート44b-1 〜44b-m にそ
れぞれ与えられる。イネーブル信号EN3 は、アンドゲー
ト44c-1 〜44c-m にそれぞれ与えられる。イネーブル信
号EN4 は、アンドゲート44d-1 〜44d-m にそれぞれ与え
られる。
【0097】さて記録データDATAは、記録クロックCKに
同期してフリップフロップ42を順次転送される。ここ
で第nラインの強&弱データが記録データDATAとして擬
似高精細記録処理部6cから出力されているとき、この
第nラインの強&弱データはn画素分のデータを含んで
いるので、各画素のデータが各フリップフロップ42を
順次転送され、やがて各フリップフロップ42にそれぞ
れ保持される。
【0098】第nラインの強&弱データの全てがフリッ
プフロップ42に保持されると、これに合わせてラッチ
信号LAが「L」レベルとなり、これに応じて各ラッチ回
路43が、それぞれに対応するフリップフロップ42が
出力するデータを取り込み、ラッチする。かくして第n
ラインの強&弱データは、ラッチ回路43にラッチされ
る。
【0099】このように第nラインの強データがラッチ
回路43にラッチされたのちには、若干の時間をおい
て、擬似高精細記録処理部6cから第nラインの強デー
タが記録データDATAとして出力される。この第nライン
の強データはn画素分のデータを含んでおり、強&弱デ
ータと同様にしてフリップフロップ42に取り込まれ
る。
【0100】さて、第nラインの強データがフリップフ
ロップ42に取り込まれるのと並行して、アンドゲート
44a-1 〜44a-m に与えられるイネーブル信号EN1、ア
ンドゲート44b-1 〜44b-m に与えられるイネーブル信号
EN2、アンドゲート44c-1〜44c-m に与えられるイネ
ーブル信号EN3およびアンドゲート44d-1 〜44d-mに
与えられるイネーブル信号EN4は、順次所定期間TA
に亙って「L」レベルとなる。
【0101】従って、まずイネーブル信号EN1が
「L」レベルとなることにより、アンドゲート44a-1 〜
44a-m が開放状態となり、第nラインの強&弱データの
うちラッチ回路43a-1 〜43a-m がラッチし、出力してい
るデータがアンドゲート44a-1 〜44a-m を介してトラン
ジスタ44a-1 〜44a-m のベースに与えられる。これによ
り、トランジスタ44a-1 〜44a-m は、第nラインの強&
弱データのうちラッチ回路43a-1 〜43a-m にラッチされ
ているデータに応じてONまたはOFFされ、対応する
発熱抵抗体40bへの通電をONまたはOFFする。
【0102】以降、イネーブル信号EN2が「L」レベ
ルとなることにより、ラッチ回路43b-1 〜43b-m 、アン
ドゲート44b-1 〜44b-m およびトランジスタ45b-1 〜45
b-mにおいて、イネーブル信号EN3が「L」レベルと
なることにより、ラッチ回路43c-1 〜43c-m 、アンドゲ
ート44c-1 〜44c-m およびトランジスタ45c-1 〜45c-m
において、さらにイネーブル信号EN4が「L」レベル
となることにより、ラッチ回路43d-1 〜43d-m 、アンド
ゲート44d-1 〜44d-m およびトランジスタ45d-1 〜45d-
m においてそれぞれ上述と同様な動作が行われる。
【0103】かくして、第nラインの強&弱データに応
じた発熱抵抗体40bの通電がなされる。このときの通
電時間は、イネーブル信号EN1,EN2,EN3,E
N4がそれぞれ「L」レベルとなる期間TAに相当す
る。
【0104】続いて第nラインの強データの全てがフリ
ップフロップ42に保持されると、上述した強&弱デー
タの場合と同様な処理がラッチ回路43、アンドゲート
44およびトランジスタ45において行われ、第nライ
ンの強データに応じた発熱抵抗体40bの通電がなされ
る。ただしこのときには、イネーブル信号EN1,EN
2,EN3,EN4がそれぞれ「L」レベルとなる期間
はTAよりも小さな所定期間TBであるので、通電時間
は強&弱データの場合と異なり、期間TBに相当する。
【0105】さて記録制御部6dは、モータドライバ6
fに、各ラインの強データに応じた発熱抵抗体40bの
通電が終了した後にのみモータ送りクロックを与えてお
り、従って、同一ラインの強&弱データに応じた記録と
強データに応じた記録とは、記録紙の同一位置に対して
行われる。すなわち、本実施例では1ラインの記録は、
強&弱データを用いた記録と強データを用いた記録との
2度書きによりなされる。なお、実際には記録紙の搬送
系の慣性により、記録紙が常に動いている場合が多く、
このような場合には強&弱データを用いた記録の位置と
強データを用いた記録の位置とが若干ずれてしまうが、
このずれ量は微少であり、視覚上は問題ない。
【0106】以後、以降の各ラインの画像データのそれ
ぞれに対して、前述と同様な処理を繰り返すことによ
り、記録紙に対して画像の記録を行う。ところで発熱抵
抗体40bに通電した場合に得られる記録エネルギーE
は、印加電圧をV、発熱抵抗体40bの抵抗値をR、通
電時間をΔTとすると、 E=(V2 /R)ΔT となり、通電時間ΔTに比例する。
【0107】前記期間TAは、この期間TAの通電によ
り得られる記録エネルギが、期間TBの通電により得ら
れる記録エネルギとの合成によって、図12に示す有効
発熱領域72を得られるエネルギーEL になるよう設定
されている。また前記期間TBは、この期間TBの通電
により得られる記録エネルギが、図11に示す有効発熱
領域71を得られる記録エネルギES になるよう設定さ
れている。
【0108】かくして画像データが図17(a)に示す
ようなデータである場合、図17(b)に示す強&弱デ
ータを用いた通電と図17(c)に示す強&弱データを
用いた通電との合成により、図17(d)に示すような
記録エネルギーでの記録がなされる。これにより、図1
3および図14を参照して前述した如く、16dots/mm
相当の画像が良好に記録される。
【0109】さて擬似高精細記録処理部6cおよび記録
制御部6dは、1頁の画像の記録途中において一時停止
をする必要が生じた場合、白抜けが生じることを防止す
るためのアフターヒート処理を行う。
【0110】以下、このアフターヒート処理を図19を
参照して説明する。まず記録制御部6dは、あるライン
(第nライン)の記録終了後に一時停止をする必要があ
れば、第nラインの強&弱データおよび強データに応じ
た通電が終了した後にはモータ送りクロックを「L」レ
ベルとしない。このため、モータドライバ6fによるパ
ルスモータ58の駆動は行われない。しかし、搬送系の
慣性により、記録紙53はオーバーランする。
【0111】そこで記録制御部6dは、ラインメモリ9
2に第nラインの画像データを2回出力させるととも
に、セレクト信号を記録時と同様に出力する。また記録
制御部6dは、通常の記録時と同様なラッチ信号LAおよ
びイネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 を制御信号発
生部96に発生させる。
【0112】これにより、第nラインの強&弱データに
応じた通電と第nラインの強データに応じた通電とがそ
れぞれ、前述した記録を行う場合と同様にして再度行わ
れる。
【0113】かくして、記録紙53のうちオーバーラン
した部分には、第nラインの画像が形成され、当該部分
が白抜けとなってしまうことが防止される。 (第2実施例)本実施例においては、擬似高精細記録処
理部6cおよび記録制御部6dの構成および記録に係る
処理は前記第1実施例と同一であるが、アフターヒート
処理が異なっている。
【0114】以下、本実施例におけるアフターヒート処
理を図20を参照して説明する。まず記録制御部6d
は、あるライン(第nライン)の記録終了後に一時停止
をする必要があれば、第nラインの強&弱データおよび
強データに応じた通電が終了した後にはモータ送りクロ
ックを「L」レベルとしない。
【0115】そして記録制御部6dは、制御信号発生部
96に、ラッチ信号LAを「L」レベルとすることなく、
イネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 を順次、期間T
Bに亙り「L」レベルとさせる。
【0116】サーマルプリントヘッド6aでは、ラッチ
信号LAが「L」レベルとならないので、ラッチ回路43
には第nラインの強データが保持されたままとなってい
る。このためイネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 が
「L」レベルとなることにより、第nラインの強データ
に応じた発熱抵抗体40bの通電が再度行われる。
【0117】さて記録制御部6dは、第nラインの強デ
ータに応じた通電が行われているのと並行して、ライン
メモリ92に第nラインの画像データを出力させるとと
もに、セレクト信号を「H」レベルとしてセレクタ95
に入力端子Bを選択させることにより、第nラインの強
&弱データを擬似高精細記録処理部6cに生成させる。
そして記録制御部6dは、第nラインの強&弱データの
全てがフリップフロップ42に取り込まれた後、制御信
号発生部96にラッチ信号LAを「L」レベルとさせる。
さらに記録制御部6dは、制御信号発生部96に、ラッ
チ信号LAに続いてイネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN
4 を順次、期間TAに亙り「L」レベルとさせる。
【0118】サーマルプリントヘッド6aでは、ラッチ
信号LAが「L」レベルとなったことによって第nライン
の強&弱データをラッチ回路43がラッチする。そして
イネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 が「L」レベル
となることにより、第nラインの強&弱データに応じた
発熱抵抗体40bの通電が再度行われる。
【0119】かくして、記録紙53のうちオーバーラン
した部分には、第nラインの画像が形成され、当該部分
が白抜けとなってしまうことが防止される。本実施例の
場合、アフターヒート処理においては強データに応じた
記録を行ったのちに強&弱データに応じた記録を行うた
め、その順番が本来の記録のときとは逆となってしま
う。上記順番が逆になると、全体としての発熱特性が若
干変化してしまい、本来の記録により形成された第nラ
インの画像とアフターヒートにより形成された第nライ
ンの画像とが微妙に違ってしまうおそれがある。しかし
本実施例によれば、データの転送を1ライン分省略する
ことができるため、処理を簡略化することができ、また
アフターヒート処理に要する時間を短縮することが可能
となる利点を有する。
【0120】(第3実施例)本実施例においては、擬似
高精細記録処理部6cおよび記録制御部6dの構成およ
び記録に係る処理は前記第1実施例と同一であるが、ア
フターヒート処理が異なっている。
【0121】以下、本実施例におけるアフターヒート処
理を図21を参照して説明する。まず記録制御部6d
は、あるライン(第nライン)の記録終了後に一時停止
をする必要があれば、第nラインの強&弱データおよび
強データに応じた通電が終了した後にはモータ送りクロ
ックを「L」レベルとしない。
【0122】さて記録制御部6dは、ラインメモリ92
に第nラインの画像データを出力させるとともに、セレ
クト信号を「H」レベルとしてセレクタ95に入力端子
Bを選択させることにより、第nラインの強&弱データ
を擬似高精細記録処理部6cに生成させる。そして記録
制御部6dは、第nラインの強&弱データの全てがフリ
ップフロップ42に取り込まれた後、制御信号発生部9
6にラッチ信号LAを「L」レベルとさせる。さらに記録
制御部6dは、制御信号発生部96に、ラッチ信号LAに
続いてイネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 を順次、
期間TAに亙り「L」レベルとさせる。
【0123】サーマルプリントヘッド6aでは、ラッチ
信号LAが「L」レベルとなったことによって第nライン
の強&弱データをラッチ回路43がラッチする。そして
イネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 が「L」レベル
となることにより、第nラインの強&弱データに応じた
発熱抵抗体40bの通電が再度行われる。
【0124】かくして、記録紙53のうちオーバーラン
した部分には、第nラインの強&弱データに応じた画像
が形成され、当該部分が白抜けとなってしまうことが防
止される。
【0125】本実施例の場合、アフターヒートにおいて
は強&弱データに応じた記録しか行われないため、前に
記録されている第nラインの画像とは異なってしまい、
画像の内容によっては若干の不自然さが現れてしまうお
それがある。しかし、本実施例によれば、1度の通電の
みしか行わないので、前記第1実施例に比べてはもちろ
んのこと、前記第2実施例に比べても処理を簡略化する
ことができ、またアフターヒート処理に要する時間を短
縮することが可能となる利点を有する。
【0126】(第4実施例)本実施例においては、擬似
高精細記録処理部6cおよび記録制御部6dの構成およ
び記録に係る処理は前記第1実施例と同一であるが、ア
フターヒート処理が異なっている。
【0127】以下、本実施例におけるアフターヒート処
理を図22を参照して説明する。まず記録制御部6d
は、あるライン(第nライン)の記録終了後に一時停止
をする必要があれば、第nラインの強&弱データおよび
強データに応じた通電が終了した後にはモータ送りクロ
ックを「L」レベルとしない。
【0128】そして記録制御部6dは、制御信号発生部
96に、ラッチ信号LAを「L」レベルとすることなく、
イネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 を順次、期間T
Bに亙り「L」レベルとさせる。
【0129】サーマルプリントヘッド6aでは、ラッチ
信号LAが「L」レベルとならないので、ラッチ回路43
には第nラインの強データが保持されたままとなってい
る。このためイネーブル信号EN1 ,EN2 ,EN3 ,EN4 が
「L」レベルとなることにより、第nラインの強データ
に応じた発熱抵抗体40bの通電が再度行われる。
【0130】かくして、記録紙53のうちオーバーラン
した部分には、第nラインの強データに応じた画像が形
成され、当該部分が白抜けとなってしまうことが防止さ
れる。
【0131】本実施例の場合、アフターヒートにおいて
は強データに応じた記録しか行われないため、前に記録
されている第nラインの画像とは異なってしまい、画像
の内容によっては若干の不自然さが現れてしまうおそれ
がある。しかし、本実施例によれば、1度の通電のみし
か行わず、かつデータの転送も行わないので、前記第1
実施例および第2実施例に比べてはもちろんのこと、前
記第3実施例に比べても処理を簡略化することができ、
またアフターヒート処理に要する時間を短縮することが
可能となる利点を有する。
【0132】(第5実施例)さて、モータドライバ6f
は、記録紙53の搬送に用いられているパルスモータ5
8を、1−2相励磁方式によって駆動している。
【0133】そこで本実施例では、図23に示すように
パルスモータ58を1相励磁の時に停止するようにす
る。このように1相励磁のときにパルスモータ58を停
止させることにより、パルスモータの送りのオーバーラ
ンの量は図23にOR1 で示すように、2層励磁のときに
停止した場合のオーバーランの量OR2 に比較して著しく
小さくすることができる。記録紙53のオーバーランの
量、ひいては白抜けの量は、パルスモータの送りのオー
バーランの量に比例するので、本実施例によれば白抜け
の量を最低限に抑えることができる。
【0134】なお本実施例は、白抜けを防止することは
できないので、前記第1実施例乃至第4実施例のいずれ
かと組み合わせて実施するとより大きな効果を奏する。
なお本発明は上記各実施例に限定されるものではない。
例えば上記各実施例では、画像データを強&弱データお
よび強データに分離し、この2つのデータを用いて2度
書きする場合を例示しているが、例えばレベル2である
記録画素のみに対応する強データと、レベル1である記
録画素に対応する弱データとの2つのデータを用いるな
ど、2度書きに用いるデータは任意であって良い。
【0135】また上記各実施例では転写記録方式を例示
しているが、感熱記録方式であっても適用できることは
当然である。さらに上記各実施例では、本発明の記録装
置をファクシミリ装置に適用しているが、例えば独立し
た記録装置であっても良いし、ファクシミリ装置以外の
装置に適用することもできる。このほか、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で種々の変形実施が可能である。
【0136】
【発明の効果】第1の発明は、記録動作を一時的に停止
した直後に、停止直前に記録したラインの第1データ
(例えば強&弱データ)に応じた記録を行うとともに、
こののちに、停止直前に記録したラインの第2(例えば
強データ)のデータに応じた記録を行うようにした。
【0137】また第2の発明は、記録動作を一時的に停
止した直後に、停止直前に記録したラインの第2データ
に応じた記録を行うとともに、こののちに、停止直前に
記録したラインの第1のデータに応じた記録を行うよう
にした。
【0138】また第3の発明は、記録動作を一時的に停
止した直後に、停止直前に記録したラインの第2データ
に応じた記録を行うようにした。また第4の発明は、記
録動作を一時的に停止した直後に、停止直前に記録した
ラインの第1データに応じた記録を行うようにした。
【0139】これらにより、記録紙のオーバーランした
部分を直前に記録したラインの情報を含んだ画像により
埋めることにより白抜けを無くすことができ、これによ
り画質の劣化を防止することができる記録装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録装置を適用して構成されたファク
シミリ装置の構成を示す機能ブロック図。
【図2】光電変換部1aの具体的な構成を示す側面図。
【図3】CCDラインセンサ23の具体的な構成を示す
平面図。
【図4】サーマルプリントヘッド6aの具体的な構成を
示す図。
【図5】サーマルプリントヘッド6aの配置状態を示す
図。
【図6】CCDラインセンサ23と読み取ろうとしてい
る黒画像との位置関係、ACC処理部1cの出力信号お
よび生成される画信号の「標準モード」「精細モード」
または「高精細モード」における対応関係を示す図。
【図7】CCDラインセンサ23と読み取ろうとしてい
る黒画像との位置関係、ACC処理部1cの出力信号お
よび生成される画信号の「超高精細モード」における対
応関係を示す図。
【図8】8-16変換部における画素の決定のためのパター
ンを模式的に示す図。
【図9】擬似高精細記録処理部6bにおける記録濃度の
決定に係る取り決めを模式的に示す図。
【図10】発熱抵抗体40bに通電した際の発熱抵抗体
40b中での電流分布を示す図。
【図11】レベル1の画素に対応する有効発熱領域を示
す図。
【図12】レベル2の画素に対応する有効発熱領域を示
す図。
【図13】ドットが離散的に位置している原画像を記録
する場合の発熱抵抗体40bの有効発熱領域の形成状態
を示す図。
【図14】ドットが固まった状態で位置している原画像
を記録する場合の発熱抵抗体40bの有効発熱領域の形
成状態を示す図。
【図15】サーマルプリントヘッド6aの詳細な構成を
示す回路ブロック図。
【図16】擬似高精細記録処理部6cの具体的な構成を
示すブロック図。
【図17】擬似高精細記録処理部6cでのデータ処理を
説明する図。
【図18】擬似高精細記録処理部6cでの通常の記録時
における各信号のタイミングチャート。
【図19】第1実施例のアフターヒート処理時における
擬似高精細記録処理部6cでの各信号のタイミングチャ
ート。
【図20】第2実施例のアフターヒート処理時における
擬似高精細記録処理部6cでの各信号のタイミングチャ
ート。
【図21】第3実施例のアフターヒート処理時における
擬似高精細記録処理部6cでの各信号のタイミングチャ
ート。
【図22】第4実施例のアフターヒート処理時における
擬似高精細記録処理部6cでの各信号のタイミングチャ
ート。
【図23】第5実施例における通電タイミングとパルス
モータ58の駆動状態との関係を示す図。
【符号の説明】
6…記録部 6a…サーマルプリントヘッド 40…ヘッド部 40b…発熱抵抗体 41…駆動回路 6b…通常記録処理部 6c…擬似高精細記録処理部 91…シリアル/パラレル変換器(S/P変換器) 92…ラインメモリ 93…アンドゲート 94…オアゲート 95…セレクタ 96…制御信号発生部 6d…記録制御部 6e…記録条件情報記憶部 6f…モータドライバ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データに基づいて生成された第1お
    よび第2の2つのデータを用い、前記第1のデータに応
    じた記録を行ったのちに前記第2のデータに応じた記録
    を行うことにより、前記画像データに対応する画像を2
    度書きによって記録するものであり、かつ記録途中にお
    いて必要に応じて記録動作を一時的に停止する記録装置
    において、 記録動作を一時的に停止した直後に、停止直前に記録し
    たラインの第1データに応じた記録を行うとともに、こ
    ののちに、停止直前に記録したラインの第2のデータに
    応じた記録を行うことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 画像データに基づいて生成された第1お
    よび第2の2つのデータを用い、前記第1のデータに応
    じた記録を行ったのちに前記第2のデータに応じた記録
    を行うことにより、前記画像データに対応する画像を2
    度書きによって記録するものであり、かつ記録途中にお
    いて必要に応じて記録動作を一時的に停止する記録装置
    において、 記録動作を一時的に停止した直後に、停止直前に記録し
    たラインの第2データに応じた記録を行うとともに、こ
    ののちに、停止直前に記録したラインの第1のデータに
    応じた記録を行うことを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 画像データに基づいて生成された第1お
    よび第2の2つのデータを用い、前記第1のデータに応
    じた記録を行ったのちに前記第2のデータに応じた記録
    を行うことにより、前記画像データに対応する画像を2
    度書きによって記録するものであり、かつ記録途中にお
    いて必要に応じて記録動作を一時的に停止する記録装置
    において、 記録動作を一時的に停止した直後に、停止直前に記録し
    たラインの第2データに応じた記録を行うことを特徴と
    する記録装置。
  4. 【請求項4】 画像データに基づいて生成された第1お
    よび第2の2つのデータを用い、前記第1のデータに応
    じた記録を行ったのちに前記第2のデータに応じた記録
    を行うことにより、前記画像データに対応する画像を2
    度書きによって記録するものであり、かつ記録途中にお
    いて必要に応じて記録動作を一時的に停止する記録装置
    において、 記録動作を一時的に停止した直後に、停止直前に記録し
    たラインの第1データに応じた記録を行うことを特徴と
    する記録装置。
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