JPH0787226B2 - 低誘電率絶縁体基板 - Google Patents
低誘電率絶縁体基板Info
- Publication number
- JPH0787226B2 JPH0787226B2 JP62043557A JP4355787A JPH0787226B2 JP H0787226 B2 JPH0787226 B2 JP H0787226B2 JP 62043557 A JP62043557 A JP 62043557A JP 4355787 A JP4355787 A JP 4355787A JP H0787226 B2 JPH0787226 B2 JP H0787226B2
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- JP
- Japan
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- dielectric constant
- substrate
- low
- low dielectric
- insulating substrate
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- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は低誘電率絶縁体基板に関し、殊に、その上面或
いは内面にIC回路等の回路パターンを形成した後焼成し
て成る絶縁体基板に適した低誘電率絶縁体基板に関す
る。
いは内面にIC回路等の回路パターンを形成した後焼成し
て成る絶縁体基板に適した低誘電率絶縁体基板に関す
る。
従来の技術 一般に、電子機器の小型化が進むに伴い、絶縁体基板も
また多層化,高密度化が図られている。そして、このよ
うな絶縁体基板には次のような条件が要求されており、
二酸化ケイ素(SiO2),酸化アルミニウム(Al2O3)樹
脂などの絶縁体基板が主に用いられている。
また多層化,高密度化が図られている。そして、このよ
うな絶縁体基板には次のような条件が要求されており、
二酸化ケイ素(SiO2),酸化アルミニウム(Al2O3)樹
脂などの絶縁体基板が主に用いられている。
低誘電率であること。
載置するシリコンチップの膨張係数に近い膨張係数を
持つこと。
持つこと。
銅(Cu),ニッケル(Ni)等の卑金属導体の使用(同
時焼成)が可能であること。
時焼成)が可能であること。
発明が解決しようとする問題点 ところで、SiO2はセラミクスの内で最も誘電率が低いと
されているが、軟化点が高いために基板を焼き固めるの
に1600〜1700℃という高温を必要とする。従って、融点
の低いCu(m.p.=1083℃)で導電パターンを形成した場
合、基板を焼き固める時に導電パターンが溶融してしま
い導電パターンの体を成さないという問題点があり、更
に、導体とのマッチングも良くなく導電パターンを形成
し難いという問題点もある。
されているが、軟化点が高いために基板を焼き固めるの
に1600〜1700℃という高温を必要とする。従って、融点
の低いCu(m.p.=1083℃)で導電パターンを形成した場
合、基板を焼き固める時に導電パターンが溶融してしま
い導電パターンの体を成さないという問題点があり、更
に、導体とのマッチングも良くなく導電パターンを形成
し難いという問題点もある。
樹脂の基板は低誘電率化が可能で、Cuの導電パターンも
形成出来るが、熱膨張係数が大きいので、シリコンチッ
プを実装することが出来ず、ビアホールの形成が困難で
あるので、その高密度実装にも自ずと限界があるという
問題点がある。
形成出来るが、熱膨張係数が大きいので、シリコンチッ
プを実装することが出来ず、ビアホールの形成が困難で
あるので、その高密度実装にも自ずと限界があるという
問題点がある。
本発明は上記のような問題点に鑑みなされたもので、特
性的に誘電率が低く,誘電体損失が小さく,体積固有抵
抗が高い、多層化,高密度実装化に適し、しかも低い温
度で焼成出来導体としてCu等の卑金属のみならず銀(A
g),銀−パラジウム合金(Ag/Pd),金(Au)が使用が
可能で、且つサーメット抵抗体の実装も出来る低誘電率
絶縁体基板を提供することを目的としている。
性的に誘電率が低く,誘電体損失が小さく,体積固有抵
抗が高い、多層化,高密度実装化に適し、しかも低い温
度で焼成出来導体としてCu等の卑金属のみならず銀(A
g),銀−パラジウム合金(Ag/Pd),金(Au)が使用が
可能で、且つサーメット抵抗体の実装も出来る低誘電率
絶縁体基板を提供することを目的としている。
問題点を解決するための手段 上記のような問題点を解決するために本発明は、平均空
孔径が3〜30μm、空孔率が25〜70容量%の多数の独立
空孔を有する絶縁材料で構成された低誘電率絶縁体基板
であって、前記空孔のうち基板表面近傍のもの若しくは
全ての空孔は、ガラス若しくは樹脂で充填されているこ
とを特徴としている。
孔径が3〜30μm、空孔率が25〜70容量%の多数の独立
空孔を有する絶縁材料で構成された低誘電率絶縁体基板
であって、前記空孔のうち基板表面近傍のもの若しくは
全ての空孔は、ガラス若しくは樹脂で充填されているこ
とを特徴としている。
作用 本発明の低誘電率絶縁体基板は、平均空孔率が3〜30μ
m、空孔率が25〜70容量%の多数の独立空孔を有する絶
縁材料で構成されているので、誘電率が低く浮遊容量が
生じ難い。更に、前記空孔のうち基板表面近傍のもの若
しくは全ての空孔は、ガラス若しくは樹脂で充填されて
いるので、空孔に水分が浸入して基板上の導電パターン
をショートさせる恐れがない。よって、IC等の基板に適
する。
m、空孔率が25〜70容量%の多数の独立空孔を有する絶
縁材料で構成されているので、誘電率が低く浮遊容量が
生じ難い。更に、前記空孔のうち基板表面近傍のもの若
しくは全ての空孔は、ガラス若しくは樹脂で充填されて
いるので、空孔に水分が浸入して基板上の導電パターン
をショートさせる恐れがない。よって、IC等の基板に適
する。
尚、空孔率を上記範囲内としたのは、空孔率が25容量%
未満のものは誘電率が高くなり、浮遊容量を発生するか
らであり、空孔率が70容量%を越えるものは空孔を介し
て導体路間にマイグレーションが発生し、基板自体の信
頼性を低下させるからである。
未満のものは誘電率が高くなり、浮遊容量を発生するか
らであり、空孔率が70容量%を越えるものは空孔を介し
て導体路間にマイグレーションが発生し、基板自体の信
頼性を低下させるからである。
実 施 例 第1図は本発明の第1の実施例による低誘電率絶縁体基
板の模式図を示す。図中、1は低誘電率絶縁体基板を示
し、該低誘電率絶縁体基板1中には多数の微細な空孔2
…があり、該空孔2…の内で基板表面近傍にあるものに
は樹脂3が充填されている。
板の模式図を示す。図中、1は低誘電率絶縁体基板を示
し、該低誘電率絶縁体基板1中には多数の微細な空孔2
…があり、該空孔2…の内で基板表面近傍にあるものに
は樹脂3が充填されている。
前記低誘電率絶縁体基板1は例えばSiO2等の絶縁材料か
らなる角板状で、その大きさは厚さ2mm,縦40mm,横60mm
であり、その誘電率は3.5である。
らなる角板状で、その大きさは厚さ2mm,縦40mm,横60mm
であり、その誘電率は3.5である。
この低誘電率絶縁体基板1中にある空孔2…の平均径は
10μmで、前記低誘電率絶縁体基板1の40容量%(Vol.
%)を占めている。この空孔2…を設けることによっ
て、低誘電率絶縁体基板1の誘電率は3.5と低い値に押
えることが出来る。
10μmで、前記低誘電率絶縁体基板1の40容量%(Vol.
%)を占めている。この空孔2…を設けることによっ
て、低誘電率絶縁体基板1の誘電率は3.5と低い値に押
えることが出来る。
また、基板表面近傍にある空孔2…に充填されている樹
脂3は例えば酢酸ビニル系の樹脂で、この樹脂3で基板
表面近傍にある空孔2…を塞ぐことによって空孔内に水
分が溜まるのを防いでいる。
脂3は例えば酢酸ビニル系の樹脂で、この樹脂3で基板
表面近傍にある空孔2…を塞ぐことによって空孔内に水
分が溜まるのを防いでいる。
次に、この低誘電率絶縁体基板1の第1の製造方法につ
いて述べる。
いて述べる。
原料の例えば特願昭61−94262号に記載されているSiO2,
酸化バリウム(BaO),酸化ストロンチウム(SrO),ジ
ルコニア(ZrO2),酸化アルミニウム(Al2O3),酸化
ホウ素(B2O3)を各々適量秤量し、混合する。この混合
物を900℃で仮焼成して粒径1〜3μmに粉砕し、粉砕
物を第一表に示す組成比となるように粒径1〜3μmの
粒状樹脂を混合した後、有機バインダーを加えて混練す
る。ここで加える有機バインダーは前記粒状樹脂を溶解
してはならないので、例えば酢酸ビニル系樹脂とアクリ
ル系バインダー,アクリル系樹脂と酢酸ビニル系バイン
ダーの組み合わせが望ましい。混練後、ドクターブレー
ド法により所望の厚さのシート状のグリーンシートを形
成し、このグリーンシートを所定の大きさにカットす
る。カット後のグリーンシートをN2/H2O雰囲気中で900
℃〜1000℃で焼成して絶縁体基板を得る。この焼成過程
において、粒状樹脂が昇華し燃焼してしまうため、基板
中の樹脂が占めていた空間は全て空孔となる。従って、
絶縁体基板は微細な空孔を多数内有した低誘電率絶縁体
基板となっている。
酸化バリウム(BaO),酸化ストロンチウム(SrO),ジ
ルコニア(ZrO2),酸化アルミニウム(Al2O3),酸化
ホウ素(B2O3)を各々適量秤量し、混合する。この混合
物を900℃で仮焼成して粒径1〜3μmに粉砕し、粉砕
物を第一表に示す組成比となるように粒径1〜3μmの
粒状樹脂を混合した後、有機バインダーを加えて混練す
る。ここで加える有機バインダーは前記粒状樹脂を溶解
してはならないので、例えば酢酸ビニル系樹脂とアクリ
ル系バインダー,アクリル系樹脂と酢酸ビニル系バイン
ダーの組み合わせが望ましい。混練後、ドクターブレー
ド法により所望の厚さのシート状のグリーンシートを形
成し、このグリーンシートを所定の大きさにカットす
る。カット後のグリーンシートをN2/H2O雰囲気中で900
℃〜1000℃で焼成して絶縁体基板を得る。この焼成過程
において、粒状樹脂が昇華し燃焼してしまうため、基板
中の樹脂が占めていた空間は全て空孔となる。従って、
絶縁体基板は微細な空孔を多数内有した低誘電率絶縁体
基板となっている。
この低誘電率絶縁体基板を樹脂の溶融槽中に浸漬して基
板表面近傍の空孔内部に樹脂を充填し、これを試料とし
て誘電率,空孔率及び空孔径を測定した。この時、本発
明に含まれていない空孔率が20%,72%のもの(試料No.
1,6)についても同様の測定を行ない、その結果を第1
表に列記した。また、本発明による電率絶縁体基板のみ
誘電体損失と体積固有抵抗とを測定した結果、誘電体損
失はいずれも0.1%以下、体積固有抵抗はいずれも1012
Ωcm以上と良好な値を示した。
板表面近傍の空孔内部に樹脂を充填し、これを試料とし
て誘電率,空孔率及び空孔径を測定した。この時、本発
明に含まれていない空孔率が20%,72%のもの(試料No.
1,6)についても同様の測定を行ない、その結果を第1
表に列記した。また、本発明による電率絶縁体基板のみ
誘電体損失と体積固有抵抗とを測定した結果、誘電体損
失はいずれも0.1%以下、体積固有抵抗はいずれも1012
Ωcm以上と良好な値を示した。
第1表の結果を見て判るように、本発明の低誘電率絶縁
体基板(試料No.2〜5)は誘電率が4以下と絶縁体基板
として優れている。また、製造過程においても1000℃以
下で焼成が出来る。従って、上記方法で作成したグリー
ンシートの表面にサーメット抵抗体や卑金属の導電ペー
ストを印刷し、焼き付けることが出来る。更に、この低
誘電率絶縁体基板はその表面近傍の空孔には樹脂が充填
されているので、高湿度の環境下において使用しても空
孔中に水分が溜まり基板上の導電パターンをショートさ
せる恐れはない。
体基板(試料No.2〜5)は誘電率が4以下と絶縁体基板
として優れている。また、製造過程においても1000℃以
下で焼成が出来る。従って、上記方法で作成したグリー
ンシートの表面にサーメット抵抗体や卑金属の導電ペー
ストを印刷し、焼き付けることが出来る。更に、この低
誘電率絶縁体基板はその表面近傍の空孔には樹脂が充填
されているので、高湿度の環境下において使用しても空
孔中に水分が溜まり基板上の導電パターンをショートさ
せる恐れはない。
他方、上記方法で作成したグリーンシートの表面にCuや
Ni等の卑金属の導電ペーストを印刷し、第2図に示した
如き穴5,5を開けたグリーンシート6をこの導電パター
ン4を印刷したグリーンシート8の上に、導電パターン
4のパッド部4a,4aと前記穴5,5が重なるように重ね合
せ、両者を熱圧着し、焼成し、樹脂を充填し、表面及び
内部に導電パターンを形成した低誘電率絶縁体基板を得
ることが出来る。尚、この導電パターンは卑金属の代わ
りにAg,Ag/Pd,Auからなる導電パターンを用いても行な
うことが出来る。この様にして作成した導電パターンの
抵抗を測定したところ、Cuは2.0mΩ、Agは2.0mΩ、Ag/P
dは20mΩ、Auは2.6mΩと良好な導電性を示した。更に、
Ag,Ag/Pd,Auを用いた場合には、大気中で焼成が行なえ
るという利点がある。
Ni等の卑金属の導電ペーストを印刷し、第2図に示した
如き穴5,5を開けたグリーンシート6をこの導電パター
ン4を印刷したグリーンシート8の上に、導電パターン
4のパッド部4a,4aと前記穴5,5が重なるように重ね合
せ、両者を熱圧着し、焼成し、樹脂を充填し、表面及び
内部に導電パターンを形成した低誘電率絶縁体基板を得
ることが出来る。尚、この導電パターンは卑金属の代わ
りにAg,Ag/Pd,Auからなる導電パターンを用いても行な
うことが出来る。この様にして作成した導電パターンの
抵抗を測定したところ、Cuは2.0mΩ、Agは2.0mΩ、Ag/P
dは20mΩ、Auは2.6mΩと良好な導電性を示した。更に、
Ag,Ag/Pd,Auを用いた場合には、大気中で焼成が行なえ
るという利点がある。
また、前記製造方法で作成したグリーンシート9を、第
3図に示す如く、樹脂を含まない仮焼原料粉砕物と有機
バインダーとからなるグリーンシート2枚10,11で挟
み、熱圧着し、焼成して得られる低誘電率絶縁体基板
は、表面が緻密なので、焼成後の基板表面に微細な導電
パターンの配線や印刷が行なえる。更に、内部が多数の
微細な空孔を有しているので、誘電率が小さく、信号伝
達速度が速くなる。従って、導電パターンの配線密度を
高めることが出来る。
3図に示す如く、樹脂を含まない仮焼原料粉砕物と有機
バインダーとからなるグリーンシート2枚10,11で挟
み、熱圧着し、焼成して得られる低誘電率絶縁体基板
は、表面が緻密なので、焼成後の基板表面に微細な導電
パターンの配線や印刷が行なえる。更に、内部が多数の
微細な空孔を有しているので、誘電率が小さく、信号伝
達速度が速くなる。従って、導電パターンの配線密度を
高めることが出来る。
次に、本発明の低誘電率絶縁体基板の第2の製造方法に
ついて述べる。
ついて述べる。
原料として例えば酸化ナトリウム(Na2O),B2O3,SiO2,
からなるガラス粉末を作成し、以下、第1の実施例の第
1の製造方法と同様に、グリーンシートを作成し、焼成
した後、後記の第2表に示した条件の熱処理を行ない誘
電体基板を得る。この誘電体基板を冷却後、水槽中に浸
漬して誘電体基板中のNa2O,B2O3成分を水中に溶出させ
る。Na2O,B2O3成分が溶出した誘電体基板はNa2O,B2O3成
分が占めていた空間が空孔となって、多孔質の低誘電率
絶縁体基板となる。
からなるガラス粉末を作成し、以下、第1の実施例の第
1の製造方法と同様に、グリーンシートを作成し、焼成
した後、後記の第2表に示した条件の熱処理を行ない誘
電体基板を得る。この誘電体基板を冷却後、水槽中に浸
漬して誘電体基板中のNa2O,B2O3成分を水中に溶出させ
る。Na2O,B2O3成分が溶出した誘電体基板はNa2O,B2O3成
分が占めていた空間が空孔となって、多孔質の低誘電率
絶縁体基板となる。
この低誘電率絶縁体基板を樹脂の溶融槽中に浸漬して空
孔の内部に樹脂を充填し、これを試料として誘電率,空
孔率及び空孔径を測定した。この時、本発明に含まれて
いない空孔率が18%,75%のもの(試料No.7,10)につい
ても同様の測定を行ない、その結果を第2表に列記し
た。また、本発明による電率絶縁体基板のみ誘電体損失
と体積固有抵抗とを測定した結果、誘電体損失はいずれ
も0.1%以下、体積固有抵抗はいずれも1012Ωcm以上と
良好な値を示した。
孔の内部に樹脂を充填し、これを試料として誘電率,空
孔率及び空孔径を測定した。この時、本発明に含まれて
いない空孔率が18%,75%のもの(試料No.7,10)につい
ても同様の測定を行ない、その結果を第2表に列記し
た。また、本発明による電率絶縁体基板のみ誘電体損失
と体積固有抵抗とを測定した結果、誘電体損失はいずれ
も0.1%以下、体積固有抵抗はいずれも1012Ωcm以上と
良好な値を示した。
第2表の結果を見て判るように、上記の方法で製造した
低誘電率絶縁体基板を誘電率が4以下と絶縁体基板とし
て優れており、製造過程においても1000℃以下で焼成が
出来る。従って、前記同様サーメット抵抗体を焼き付け
たり、CuやAg,Ag/Pd,Auの導電ペーストを表面及び内部
に導電パターンを形成した低誘電率絶縁体基板を得るこ
とが出来る。この様にして作成した導電パターンの抵抗
を測定したところ、Cuは2.0mΩ、Agは2.0mΩ、Ag/Pdは2
0mΩ、Auは2.0mΩと良好な導電性を示した。
低誘電率絶縁体基板を誘電率が4以下と絶縁体基板とし
て優れており、製造過程においても1000℃以下で焼成が
出来る。従って、前記同様サーメット抵抗体を焼き付け
たり、CuやAg,Ag/Pd,Auの導電ペーストを表面及び内部
に導電パターンを形成した低誘電率絶縁体基板を得るこ
とが出来る。この様にして作成した導電パターンの抵抗
を測定したところ、Cuは2.0mΩ、Agは2.0mΩ、Ag/Pdは2
0mΩ、Auは2.0mΩと良好な導電性を示した。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。これは
構成的には上記第1の実施例と同じであるが、基板表面
近傍の空孔2…には低融点ガラス4が充填されている
(第1図参照)。この実施例の製造方法は第1の実施例
の製造方法と同じで、低融点ガラスの充填は溶融させた
低融点ガラスの入った槽中に低誘電率絶縁体基板を浸漬
することによって行なう。具体的にデータは示めさなか
ったが、低融点ガラスを充填した低誘電率絶縁体基板も
樹脂を充填した低誘電率絶縁体基板と同様の効果を有す
る。ただし、低融点ガラスを充填したものの誘電率は樹
脂を充填したものに比べると、やや大きくなる。
構成的には上記第1の実施例と同じであるが、基板表面
近傍の空孔2…には低融点ガラス4が充填されている
(第1図参照)。この実施例の製造方法は第1の実施例
の製造方法と同じで、低融点ガラスの充填は溶融させた
低融点ガラスの入った槽中に低誘電率絶縁体基板を浸漬
することによって行なう。具体的にデータは示めさなか
ったが、低融点ガラスを充填した低誘電率絶縁体基板も
樹脂を充填した低誘電率絶縁体基板と同様の効果を有す
る。ただし、低融点ガラスを充填したものの誘電率は樹
脂を充填したものに比べると、やや大きくなる。
尚、上記2つの実施例では基板の表面付近に存在する空
孔に樹脂やガラスを充填したものについて示したが、こ
れは全ての空孔に充填しても良い。
孔に樹脂やガラスを充填したものについて示したが、こ
れは全ての空孔に充填しても良い。
発明の効果 以上説明したように、本発明による低誘電率絶縁体基板
は空孔率が25〜70容量%である絶縁材料から成るので、
特性的に誘電率が低く,信号伝達速度が速く,誘電体損
失が小さく,体積固有抵抗が高いものとなり、多層化,
高密度化に適するという効果がある。しかも導体として
Cu等の卑金属を同時焼成出来るので、低コスト化が図れ
るという効果がある。更に、CuのみならずAg,Ag/Pd,Au
が使用出来るという効果があり、且つ、サーメット抵抗
体の実装が可能となる効果がある。また、空孔のうち基
板表面近傍にあるもの若しくは全ての空孔は樹脂若しく
はガラスで充填されているので、高湿度下の使用におけ
る導電パターンのショートを防止出来る効果もある。
は空孔率が25〜70容量%である絶縁材料から成るので、
特性的に誘電率が低く,信号伝達速度が速く,誘電体損
失が小さく,体積固有抵抗が高いものとなり、多層化,
高密度化に適するという効果がある。しかも導体として
Cu等の卑金属を同時焼成出来るので、低コスト化が図れ
るという効果がある。更に、CuのみならずAg,Ag/Pd,Au
が使用出来るという効果があり、且つ、サーメット抵抗
体の実装が可能となる効果がある。また、空孔のうち基
板表面近傍にあるもの若しくは全ての空孔は樹脂若しく
はガラスで充填されているので、高湿度下の使用におけ
る導電パターンのショートを防止出来る効果もある。
第1図は本発明の一実施例による低誘電率絶縁体基板の
断面図、第2図は本発明の低誘電率絶縁体基板の一製造
方法を説明する図、第3図は本発明の低誘電率絶縁体基
板の他の製造方法を説明する図である。 1……低誘電率絶縁体基板、2……空孔、3……樹脂、
4……低融点ガラス。
断面図、第2図は本発明の低誘電率絶縁体基板の一製造
方法を説明する図、第3図は本発明の低誘電率絶縁体基
板の他の製造方法を説明する図である。 1……低誘電率絶縁体基板、2……空孔、3……樹脂、
4……低融点ガラス。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−58986(JP,A) 特開 昭60−167394(JP,A) 特開 昭59−109347(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】平均空孔径が3〜30μm、空孔率が25〜70
容量%の多数の独立空孔を有する絶縁材料で構成された
低誘電率絶縁体基板であって、 前記空孔のうち基板表面近傍のもの若しくは全ての空孔
は、ガラス若しくは樹脂で充填されていることを特徴と
する低誘電率絶縁体基板。 - 【請求項2】前記基板は単一のセラミック層から成るこ
とを特徴とする特許請求の範囲第(1)項に記載の低誘
電率絶縁体基板。 - 【請求項3】前記基板は複数のセラミック層を積層した
多層セラミックから成ることを特徴とする特許請求の範
囲(1)項に記載の低誘電率絶縁体基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62043557A JPH0787226B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 低誘電率絶縁体基板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62043557A JPH0787226B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 低誘電率絶縁体基板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63209150A JPS63209150A (ja) | 1988-08-30 |
JPH0787226B2 true JPH0787226B2 (ja) | 1995-09-20 |
Family
ID=12667052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62043557A Expired - Lifetime JPH0787226B2 (ja) | 1987-02-25 | 1987-02-25 | 低誘電率絶縁体基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0787226B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02152294A (ja) * | 1988-12-02 | 1990-06-12 | Murata Mfg Co Ltd | 低誘電率基板 |
JPH0787227B2 (ja) * | 1990-01-10 | 1995-09-20 | 株式会社村田製作所 | Ic実装用基板 |
JP4671500B2 (ja) * | 2000-12-26 | 2011-04-20 | 京セラ株式会社 | 配線基板の製造方法 |
JP2003160384A (ja) * | 2001-09-04 | 2003-06-03 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 多孔質窒化ケイ素セラミックスおよびその製造方法 |
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