JPH0786950B2 - 散乱光式煙感知器 - Google Patents

散乱光式煙感知器

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JPH0786950B2
JPH0786950B2 JP31081986A JP31081986A JPH0786950B2 JP H0786950 B2 JPH0786950 B2 JP H0786950B2 JP 31081986 A JP31081986 A JP 31081986A JP 31081986 A JP31081986 A JP 31081986A JP H0786950 B2 JPH0786950 B2 JP H0786950B2
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厚 宮部
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、検煙部を小型且つ薄型化した散乱光式煙感知
器に関する。
(従来技術) 従来、散乱光式煙感知器にあっては、検煙部に配置した
発光素子と受光素子の光軸交差角の内角側(非検煙空間
側)の空きスペースに感知器回路を構成する電気部品を
組み込むようにしている。
一方、近年にあっては、散乱光式の小型化薄型化が進め
られており、このため検煙部が従来の感知器に比べ径が
小さくなると共に高さが1/3程度と小さくなっており、
非検煙空間となる検煙部の空きスペースに感知器回路を
構成する電気部品を組み込むことができなくなってい
る。
そこで、例えば第5図に示すように、発光素子30及び受
光素子32を備えた検煙部34の上部に回路組込スペース36
を設け、この回路組込スペース36の中に実装密度の高い
両面プリント基板38に電気部品を実装して収納するよう
にしている。
この両面プリント基板38に対する電気部品の実装は、例
えば両面プリント基板38の表面38a側にチップ化された
電気部品42を実装し、また両面プリント基板38の裏面38
bにはチップ化されていないコンデンサ等の電気部品44
を実装し、更に両面プリント基板38の上下にシールドケ
ース40a,40bを設けて検煙部34の上部に組込むようにし
ている。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来の検煙部を小型且つ薄型
とした散乱光式煙感知器にあっては、実装密度の高い両
面プリント基板を使用しても、感知器回路を形成する全
ての電気部品をチップ化することができないため、両面
プリント基板38の裏面38b側にチップ化できないコンデ
ンサ等の大きな電気部品44を分けて実装しており、両面
プリント基板38を使用しても電気部品の両面実装となる
ため回路収納スペース36の高さが大きくなり、感知器の
小型薄型化には限界があった。
更に、第5図のような実装構造にあっては、チップ化で
きない電気部品44の収納スペースをプリント基板の裏面
側に確保することから、検煙部34に設けた受光素子32と
両面プリント基板38のと間隔が長くなり、その分だけ受
光素子32のリード線32aが長くなることから、リード線3
2から電気的なノイズを拾い易くなり、受光出力のS/N比
が悪化するという問題もあった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、検煙部の小型化薄型化に伴なって感知器回路を形
成する電気部品の収納スペースも更に小型化且つ薄型化
できるようにした散乱光式煙感知器を提供することを目
的とする。
この目的を達成するため本発明にあっては、小型薄型化
した検煙部に設けた発光素子と受光素子の光軸交差角の
内角側の空きスペースに感知器回路で使用するコンデン
サを収納するコンデンサ収納部を一体に形成し、この検
煙部の上部に重ねて両面プリント基板を設け、両面プリ
ント基板の上面(表面)側にチップ化された電気部品を
実装すると共に、下面(裏面)が側に検煙部に設ける発
光素子及び受光素子、更に検煙部のコンデンサ収納部に
組込むコンデンサを実装するようにしたものである。
(作用) このような本発明の構成を備えた散乱光式煙感知器によ
れば、感知器回路を構成する電気部品の中で、例えば電
源安定化用のコンデンサについては容量と信頼性の観点
からチップ化が困難で回路スペースを大きくする要因と
なっていたことから、このコンデンサの収納部を検煙部
内の非検煙空間となる位置に形成し、プリント基板の上
面には全てチップ化した電気部品を実装することで、検
煙部の上部に直接重ねてプリント基板を設けることを可
能とし、プリント基板と検煙部との間に電気部品の収納
スペースを確保する必要がないため、検煙部の小型且つ
薄型に伴なって感知器回路の収納スペースも大幅に薄型
化することができる。
また検煙部の上部に直接重ねてプリント基板が設けられ
ることから、検煙部に配置した受光素子のリード線を短
くすることができ、電気的なノイズによる受光出力のS/
N比も向上させることができる。
(実施例) 第1図は本発明の一実施例を示した断面図である。
まず構成を説明すると、1は感知器本体を形成する本体
カバーであり、本体カバー1は上部に開口しており、内
部に設けられた複数の電気接続端子2を天井面に固定さ
れた感知器ベースの電気接続端子に対し嵌入れて回すこ
とで感知器ベースに対し着脱自在に設けられる。
本体カバー1の下部中央には煙流入口3を備えた外カバ
ー4が嵌込まれ、この外カバー4の内部に検煙部5が設
けられている。
第2図は第1図の外カバー4内に設けた検煙部5を取り
出して下側から見て平面的に示した説明図である。
第2図に示す検煙部5に於いて、6は検煙部5の上部を
仕切る上壁であり、上壁6の下面に発光部ホルダ7と受
光部ホルダ8が一体に形成され、発光部ホルダ7には発
光素子9が組込まれ、受光部ホルダ8には受光素子10が
組込まれる。発光素子9と受光素子10は、その光軸9a,1
0aに示すように、対向位置から所定角度ずれた交差角
θ、例えばθ=135゜をもって配置されている。この光
軸9aと10aの交差点11の左側(内角側)には遮光部材12
が設けられ、発光素子9からの光の回り込みで直接受光
素子10に入射しないようにしている。又、遮光部材12に
続いて遮光部材13が設けられ、遮光部材12の先端に結露
等を生じた際の散乱光が受光素子10に入射するのを遮光
部材13で防いでいる。
更に発光素子9及び受光素子10を備えた検煙部5の周壁
を形成する手段として、くの字形状をもって隔壁14が円
周方向に所定の煙流入間隔を空けて複数配置されてい
る。
更に検煙部5に於ける発光素子9の光軸9aと受光素子10
の光軸10aとの光軸交差点11の内角側、即ち左側の非検
煙空間となる周壁の形成位置には、コンデンサ収納部15
が一体に設けられる。コンデンサ収納部15は上壁6の表
側に開口した点線で示す円筒状のコンデンサ収納穴16を
備えている。
第3図は第2図に示した本発明の検煙部5の斜視図を示
したもので、発光素子9を収納した発光部ホルダ7の上
部にはカバー17が装着されるようになり、又、発光素子
10を収納した受光部ホルダ8にもカバーが装着される。
又、検煙部の周壁はくの字形状をもった複数の隔壁14を
円周方向に配置することで形成され、発光部ホルダ7と
受光部ホルダ8の間の非検煙空間となる周壁形成位置に
はコンデンサ収納部15が一体に形成されるようになる。
再び第1図を参照するに、第2,3図に示した構造をもつ
検煙部5の上部、即ち検煙部5の上部を仕切る上壁6に
重ねてプリント基板20が設けられる。
この実施例に於いてプリント基板20としては両面プリン
ト基板を使用しており、プリント基板20の上面(表面)
に回路パターンを形成してチップ化された電気部品21を
実装し、一方、プリント基板20の裏面側には検煙部5に
設けた発光素子9及び発光素子10、更に検煙部5内のコ
ンデンサ収納部15に収納したコンデンサ22を実装するよ
うにしている。
第4図は第1図に於ける検煙部5の上部に重ねて設けた
プリント基板20を両面に対する電気部品の実装状態にて
取り出して示した説明図である。
第4図から明らかなように、両面プリント基板を用いた
プリント基板20の表面にはチップ化された電気部品21の
みを実装しており、プリント基板20の裏面側には検煙部
5に設ける発光素子9受光素子10、更に検煙部5のコン
デンサ収納部15に組込むコンデンサ22を実装した構造と
なる。
再び第1図を参照するに、検煙部5の上部に重ねて設け
たプリント基板20の上部を覆う位置にはシールドケース
24が設けられる。又、プリント基板20の下側のシールド
については、第5図から明らかなように、この実施例に
あってはプリント基板20として両面プリント基板を使用
していることから、プリント基板20の裏面の全面に銅箔
25を形成した状態とすることで、この銅箔25によってプ
リント基板20の下側のシールドを行うようになり、プリ
ント基板20の下側については別途シールドケースを設け
る必要がない。
次に上記の実施例の作用を説明する。
まず第2,3図に示したように、小型且つ薄型とした検煙
部5に感知器回路でチップ化が困難なコンデンサ(電解
コンデンサ)22を収納するコンデンサ収納部15を、煙検
出に影響を及さない発光素子9と受光素子10の光軸交差
角の内角側に設けていることから、第1図の断面図に示
すように、プリント基板20を検煙部5の上部に直接重ね
て設けることができる。このため、検煙部5とプリント
基板20との間に電気部品を組込むためのスペースを確保
する必要が無く、検煙部5の小型薄型化に伴い回路収納
スペースをプリント基板20及びチップ化された電気部品
21を組込むことができれば良い程度の極く薄く収納スペ
ースとすることができる。
又、検煙部5とプリント基板20との間に電気部品の設置
スペースを設ける必要が無いことから、第4図から明ら
かなように、検煙部に設けた受光素子10とプリント基板
20との間隔を充分に狭くでき、受光素子10のリード線10
bが短くて良いことから、第5図に示した従来例に比
べ、リード線10bに電気的なノイズが乗ることによる受
光出力のS/N比の低下を充分に抑えることができる。
更にプリント基板20に実装した電気回路のシールド構造
として、プリント基板20を両面プリント基板とし、表面
側にはチップ化された電気部品を実装する回路パターン
を形成するが、裏面側については全面銅箔25の状態とす
ることで、銅箔25によってプリント基板20の下側のシー
ルドを施すことができ、シールドケースを別途必要とし
ないことから、感知器回路のシールド構造も簡単で且つ
小型化することができる。
(発明の効果) 以上説明してきたように本発明によれば、検煙部内の発
光素子と受光素子の光軸交差角の内角側(非検煙空間
側)に、感知器回路に使用するコンデンサを収納するコ
ンデンサ収納部を一体に形成し、この検煙部の上部に重
ねてプリント基板を配置し、プリント基板の上面にチッ
プ化した電気部品を実装すると共に、プリント基板の裏
面に検煙部内に配置する発光素子及び発光素子、更には
コンデンサ収納部に組込まれるチップ化できないコンデ
ンサを実装するようにしたため、検煙部とプリント基板
との間に電気部品を収納するためのスペースを確保する
必要が無いことから、検煙部の小型化、薄型化に伴って
回路収納スペースを大幅に薄型化することができ、感知
器自体の小型薄型化が更に達成される。
又、検煙部とプリント基板との間に電気部品の収納スペ
ースを設ける必要が無いことから、検煙部に配置した受
光素子のリード線を短くでき、受光素子のリード線で拾
う電気的なノイズを低減して受光出力のS/N比を更に向
上させることができる。
更に又、実施例特有の効果として、両面プリント基板を
使用してプリント基板の裏面側全面を銅箔のままとする
ことで、プリント基板下側のシールドを兼ねることがで
き、シールドケースを別途必要とすることなくプリント
基板に実装した感知器回路のシールドを実現できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示した断面図、第2図は第
1図における検煙部を取り出して下側から平面的に示し
た平面図、第3図は検煙部の斜視図、第4図は第1図の
プリント基板を電気部品の実装状態で取出して示した説
明図、第5図は従来例を示した説明図である。 1:本体カバー 2:接続端子 3:煙流入口 4:外カバー 5:検煙部 6:上壁 7:発光部ホルダ 8:受光部ホルダ 9:発光素子 10:受光素子 10b:リード線 11:光軸交差点 12,13:遮光部材 14:隔壁 15:コンデンサ収納部 16:コンデンサ収納穴 17,18:カバー 20:プリント基板 21:チップ化した電気部品 22:コンデンサ 24:シールドケース 25:銅箔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検煙部に流入した煙による発光素子からの
    光の散乱光を受光素子で受光して火災を検出する散乱光
    式煙感知器に於いて、 前記検煙部内の発光素子と受光素子の光軸交差角の内角
    側に感知器回路に使用するコンデンサを収納するコンデ
    ンサ収納部を一体に形成し、該検煙部の上部に重ねてプ
    リント基板を配置し、該プリント基板の上面にチップ化
    した電気部品を実装すると共に該プリント基板の裏面に
    前記検煙部内に配置する発光素子及び受光素子、更に前
    記コンデンサ収納部に組み込まれるコンデンサを実装し
    たことを特徴とする散乱光式煙感知器。
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