JPH0786557A - 量子細線及びその製造方法並びに量子細線電界効果トランジスタ - Google Patents

量子細線及びその製造方法並びに量子細線電界効果トランジスタ

Info

Publication number
JPH0786557A
JPH0786557A JP22724493A JP22724493A JPH0786557A JP H0786557 A JPH0786557 A JP H0786557A JP 22724493 A JP22724493 A JP 22724493A JP 22724493 A JP22724493 A JP 22724493A JP H0786557 A JPH0786557 A JP H0786557A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semiconductor layer
quantum
narrow
doping
channel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP22724493A
Other languages
English (en)
Inventor
Daijiro Inoue
大二朗 井上
Shigeharu Matsushita
重治 松下
Koji Matsumura
浩二 松村
Yasoo Harada
八十雄 原田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP22724493A priority Critical patent/JPH0786557A/ja
Publication of JPH0786557A publication Critical patent/JPH0786557A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bipolar Transistors (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 良好な量子効果を示し、且つ小面積に多数の
量子細線を設置できる量子細線構造及びその製造方法並
びに量子細線電界効果トランジスタを提供することを目
的とする。 【構成】 端部にドーピング部2a、2a、…を有する
の広禁止帯半導体層2、2、…と、該広禁止帯半導体層
2、2、…より禁止帯が狭い狭禁止帯半導体層3、3、
…とが、ドーピング部2a、2a、…と狭禁止帯半導体
層3、3、…とが離間して交互に積層された積層膜4を
備え、ドーピング部2a、2a、…の近傍の狭禁止帯半
導体層3、3、…と広禁止帯半導体層2、2、…とのヘ
テロ接合界面5及び該ヘテロ接合界面5に近接した狭禁
止帯半導体層3、3、…をチャネル部6、6、…とする
と共に、該チャネル部6、6、…の周囲を障壁部とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超高速ディジタル用素
子、マイクロ波用素子又は電子波を利用する量子効果素
子等の半導体素子に使用される量子細線及びその製造方
法並びに量子細線電界効果トランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】高度情報化社会の進展に伴い、超高速通
信システム及び超高速情報処理システムの要求が高まっ
ている。これらのシステムを構築するために、超高速動
作に優れるGaAs等の化合物半導体を用いた半導体素
子の開発が進められてきた。特に最近では、さらに超高
速動作が期待される量子効果を積極的に利用した量子細
線をチャネルとした化合物半導体からなる素子の研究が
活発に行われている。
【0003】この量子細線は、キャリアが走行する超微
細な細線構造のチャネル部と、このチャネル部に周設さ
れるキャリア閉じ込めのための障壁部とで構成される。
【0004】例えばGaAs系半導体からなるチャネル
部を有する量子細線では、チャネル部の断面の幅と厚み
を200Å以下とし、且つこの幅と厚みの精度を数%以
内とした場合に、電子波のコヒーレンス長が長くなるの
で、電子が弾性散乱をほとんど受けなくなり、高い電子
移動度の実現が可能となる。この条件下では4Kの低温
での移動度は107cm2/V・s以上である。
【0005】このような優れた特性を有する量子細線に
は、n型半導体基板に収束イオンビームを用いて不純物
原子を打ち込んで外周部を絶縁体化して障壁部とすると
共に、その内部をチャネル部とした量子細線等がある。
【0006】この量子細線とその製造方法及び量子細線
を用いた素子は、例えば財団法人:新機能素子研究開発
協会発行の「量子化機能素子に関する研究報告書」(平
成元年6月)及び1992年応用物理学会秋季大会講演
予稿集16p-ZB-10,11に示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記半
導体基板に不純物原子を打ち込んで作製した量子細線は
チャネル部の幅を精度良く微細加工することが困難であ
り、この結果、前記チャネル部から前記障壁部へのキャ
リアの漏れが生じて良好な量子効果が得られないという
問題があった。
【0008】また、量子細線を素子のチャネルとして用
いる場合には、量子細線1本当りの電流量が極めて微弱
であるので、従来は多数の量子細線を平面的に並列配置
して構成する必要があり、この結果、素子面積が大きく
なるという問題もあった。
【0009】本発明は斯る問題に鑑みて成されたもので
あり、良好な量子効果を示し、且つ小面積に多数の量子
細線を設置できる量子細線及びその製造方法並びに量子
細線電界効果トランジスタを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る量子細線
は、キャリアが走行する細線構造のチャネル部と、該チ
ャネル部を周設するキャリア閉じ込めのための障壁部
と、から構成された量子細線において、端部にドーピン
グ部を有する広禁止帯半導体層と、該広禁止帯半導体層
より禁止帯幅が狭く、且つ前記ドーピング部と離間して
なる狭禁止帯半導体層とが、交互に積層されてなる積層
膜を備え、前記チャネル部は前記狭禁止帯半導体層、及
び該狭禁止帯半導体層と前記広禁止帯半導体層とのヘテ
ロ接合界面のうち、前記各ドーピング部の近傍とするこ
とを特徴とする。
【0011】また、本発明の電界効果トランジスタで
は、本発明の量子細線をチャネルとして利用したことを
特徴とする。
【0012】更に、本発明に係る量子細線の製造方法
は、基板上に狭禁止帯半導体層と広禁止帯半導体層とを
交互に積層して積層膜を形成する工程と、エッチングに
より前記積層膜に一端面を形成する工程と、該端面にド
ナー不純物を拡散して前記狭禁止帯半導体層と前記広禁
止帯半導体層の端部に夫々ドーピング部を形成する工程
と、前記狭禁止帯半導体層のドーピング部と該ドーピン
グ部に接する前記狭禁止帯半導体層の一部を選択的エッ
チングを行って除去する工程と、を備えることを特徴と
する。
【0013】
【作用】本発明の量子細線では、広禁止帯半導体層と狭
禁止帯半導体層とが交互に積層された積層膜における該
狭禁止帯半導体層の端部にチャネル部が形成されるの
で、小面積に多数のチャネル部を多重に構成することが
できる。
【0014】また、前記狭禁止帯半導体層が前記広禁止
帯半導体層より電子親和力が大きいので、電子は前記広
禁止帯半導体層から前記狭禁止帯半導体層へ拡散され
る。この結果、斯る量子細線のチャネル部はこの広禁止
帯半導体層のドーピング部の電子が該ドーピング部近傍
の狭禁止帯半導体層及び前記ヘテロ接合界面へ拡散注入
されることによって構成される。従って、前記ドーピン
グ部と前記狭禁止帯半導体層との離間距離並びに電子の
拡散距離、即ち電子親和力の差を決定する前記広禁止帯
半導体層又は前記狭禁止帯半導体層を選択することによ
って前記チャネル部を小さくすることが可能であるの
で、幅と厚みが極めて小さいチャネル部を有する量子細
線を得ることができる。
【0015】本発明の電界効果トランジスタでは、本発
明の量子細線を電界効果トランジスタのチャネルに用い
るので、小面積に形成することができ、且つ電子移動度
を高くすることができる。
【0016】本発明の量子細線の製造方法では、エッチ
ングにより前記積層膜に一端面を形成し、該端面にドナ
ー不純物を拡散して前記狭禁止帯半導体層と前記広禁止
帯半導体層の端部に夫々ドーピング部を形成する工程
と、前記狭禁止帯半導体層のドーピング部と該ドーピン
グ部に接する前記狭禁止帯半導体層の一部を選択的エッ
チングを行って除去する工程と、を備えることにより前
記一端面に露出する前記狭禁止帯半導体層の端部に前記
チャネル部を形成しているので、より小面積に多数の前
記チャネル部を多重に構成することができる。また、拡
散法によりドナー不純物を導入しているので、結晶欠陥
等が生じにくくなり、従ってこの結晶欠陥等による電子
の弾性散乱が極めて少なくなるので、良好な量子効果を
示す量子細線を作成することができる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例を図面を参照しつつ詳細に
説明する。図1は本実施例に係る量子細線の構造を示す
断面模式図である。
【0018】図1中、1は(100)面を一主面とする
GaAs単結晶基板である。該基板1の一主面上には、
一端部断面が鋭歯状のノンドープAl0.22Ga0.78As
からなる広禁止帯半導体層2、2、…(層厚200Å)
とノンドープGaAsからなる狭禁止帯半導体層3、
3、…(層厚200Å)とが、交互に積層されてなる一
端部断面略鋸歯状の積層膜4が形成されている。前記広
禁止帯半導体層2、2、…と前記狭禁止帯半導体層3、
3、…は夫々において上層になるに従って紙面横方向で
示すその幅を狭くなるようにして積層されている。
【0019】この広禁止帯半導体層2、2、…の各鋭歯
状端部には、この鋭歯状端部表面から700Åの幅でS
iを不純物としてドープしたn型Al0.22Ga0.78As
(電子濃度1×1018cm-3)からなる第1ドーピング
部2a、2a、…が、各狭禁止帯半導体層3、3、…と
約50Åの距離で離間して形成されている。尚、積層膜
4の各広禁止帯半導体層2、2、…と狭禁止帯半導体層
3、3、…との各界面にはヘテロ接合界面5、5、…が
形成されている。
【0020】このヘテロ接合界面5、5、…及び狭禁止
帯半導体層3、3、…のうち、紙面に対して垂直な方向
に伸びる第1ドーピング部2a、2a、…の近傍部分、
即ち第1ドーピング部2a、2a、…と対向する狭禁止
帯半導体層3、3、…の上端部とそれに密接するヘテロ
接合界面5には、紙面に対して垂直な方向に延在する細
線構造のチャネル部6、6、…が構成される。このチャ
ネル部6、6、…の周囲の広禁止帯半導体層2、2、
…、狭禁止帯半導体層3、3、…及び空間(空気又は窒
素ガス等で満たされている)が量子細線の障壁部とな
る。
【0021】尚、チャネル部6、6、…は、端部にドー
ピング部を有する広禁止帯半導体層2、2、…と、該広
禁止帯半導体層2、2、…より禁止帯幅が狭く、且つ第
1ドーピング部2a、2a、…と離間してなる狭禁止帯
半導体層3、3、…とが、交互に積層されてなる積層膜
4を備えた構成にすると、狭禁止帯半導体層3、3、…
は広禁止帯半導体層2、2、…より電子親和力が大きい
ので、広禁止帯半導体層2、2、…の第1ドーピング部
2a、2a、…から前記近傍部分に電子(キャリア)が
拡散注入されて自然に形成されるのである。
【0022】本実施例の場合、第1ドーピング部2a、
2a、…がAl0.22Ga0.78Asからなり、狭禁止帯半
導体層3、3、…がGaAsからなるので、電子親和力
の差は0.22eVである。この時の第1ドーピング部
2a、2a、…からの電子の拡散距離は150Å程度と
なる。従って、第1ドーピング部2a、2a、…と狭禁
止帯半導体層3、3、…との離間距離は約50Åなの
で、幅と厚みが夫々100Å以下の極めて小さい量子細
線のチャネル部6、6、…を得ることができる。この結
果、良好な量子効果を示す量子細線を得ることができ
る。
【0023】斯る量子細線の構造では、チャネル部6、
6、…を基板1面に対して垂直方向に多重に構成するこ
とができるので、小面積に多数の量子細線を設置するこ
とができる。
【0024】尚、本実施例においては量子細線の障壁部
となる広禁止帯半導体層2、2、…及び狭禁止帯半導体
層3、3、…をノンドープの半導体で構成することによ
り、チャネル部6、6、…から前記障壁部への電子の漏
れを最も少なくしている。
【0025】次に、斯る量子細線の製造方法について説
明する。図2はこの量子細線の製造工程を示す断面模式
図である。
【0026】まず、図2(a)に示すように、(10
0)面を一主面とするGaAs単結晶基板1の一主面上
に、MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキ
シー)法により厚み200Åの広禁止帯半導体層2、
2、…と、厚み200Åの狭禁止帯半導体層3、3、…
とを交互にエピタキシャル成長させた後、最上層の広禁
止帯半導体層2の上に厚み700Åの狭禁止帯半導体層
3aをエピタキシャル成長させて積層膜4を形成する。
【0027】その後、図2(b)に示すように、積層膜
4の上に所定の形状にフォトレジスト7を形成し、この
フォトレジスト7をマスクとして、ブロメタノール(重
量比Br2:CH3OH=1:100)を用いて積層膜4
を異方性エッチングする。このブロメタノールをエッチ
ング液として用いることにより、積層膜4は面方位に依
存してエッチングされて広禁止帯半導体層2、2、…と
狭禁止帯半導体層3、3、…の(111)面が表出した
傾斜面4aが形成される。
【0028】次に、図2(c)に示すように、フォトレ
ジスト7を除去した後、積層膜4上及び傾斜面4a上に
プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition:化学的
気相成長)法により不純物のSiの拡散源であるSiO
X(X<2)膜8及びV族原子拡散防止膜であるSiN
膜9をこの順に夫々以下の条件で形成する。
【0029】 SiOX膜の成膜条件:SiH4ガス流量10sccm、N2
Oガス流量20sccm、RFパワー150W、成膜温度3
00℃、膜厚150Å SiN膜の成膜条件:SiH4ガス流量15sccm、NH3
ガス流量200sccm、RFパワー250W、成膜温度3
00℃、膜厚450Å その後、880℃で5秒間の短時間熱処理によりSiO
X膜8のSi原子を傾斜面4aの表面から積層膜4内に
拡散させて第1ドーピング部2a、2a、…(幅700
Å)、及び第2ドーピング部3b、3b、…(幅500
Å)を形成する。
【0030】最後に、図2(d)に示すように、SiO
X膜8及びSiN膜9を緩衝フッ酸(HF:NH4F=
1:6)によりエッチング除去した後、傾斜面4aにC
Cl22とHeの混合ガス(混合比CCl22:He=
1:1、全圧0.1Torr)を用いたプラズマにより
エッチングを施し、狭禁止帯半導体層3a及び狭禁止帯
半導体層3、3、…を傾斜面4aから750Å程度の幅
まで選択的に除去する。この工程で第1ドーピング部2
a、2a、…とこの選択的エッチング後の狭禁止帯半導
体層3、3、…とを離間させる。
【0031】斯る構成にすることにより、チャネル部
6、6、…を基板1表面に対して垂直方向に多重に形成
することができるので、小面積に多数の量子細線を設置
することができる。
【0032】また、この製造方法では、傾斜面4aにS
iOX 膜8及びSiN膜9をこの順に形成した後、熱処
理を行って傾斜面4aにSiを拡散して第1ドーピング
部2a、2a、…及び第2ドーピング部3b、3b、…
を形成するので、前記界面近傍の広禁止帯半導体層2、
2、…及び狭禁止帯半導体層3、3、…に結晶欠陥等が
生じにくくなる。この結果、チャネル部6、6、…の結
晶欠陥等による電子の弾性散乱を極めて少なくできるの
で、高い電子移動度を有する量子細線を得ることができ
る。更に、第1ドーピング部2a、2a、…とドーピン
グされない広禁止帯半導体層2、2、…との界面及び第
2ドーピング部3b、3b、…とドーピングされない狭
禁止帯半導体層3、3、…との界面のSiの分布の変化
が急峻になる。この結果、チャネル部6、6、…からこ
のチャネル部6、6、…の周囲の広禁止帯半導体層2、
2、…及び狭禁止帯半導体層3、3、…への電子の漏れ
を少なくできるので、より良好な量子効果を示す量子細
線を作成することができる。
【0033】図3はこの量子細線をチャネルとして用い
た電界効果トランジスタの構造を示す模式的斜視図であ
る。斯る電界効果トランジスタは上述の図2(c)に示
す工程の後、ゲート電極を設置する部分とその周辺のみ
に図2(d)の工程を行った量子細線を用いていおり、
ゲート電極下の断面は図1と同じである。
【0034】図3中、10は断面が図1と同じ量子細線
部である。この量子細線部10の第1ドーピング部2
a、2a、…上及び最上層の広禁止帯半導体層2上に
は、狭禁止帯半導体層3、3、…と離間した状態で、且
つ第1ドーピング部2a、2a、…の延在方向と垂直方
向にTi−Al合金等からなるゲート電極11が形成さ
れている。このゲート電極11は量子細線部10の第1
ドーピング部2a、2a、…及び最上層の広禁止帯半導
体層2とショットキ接触している。
【0035】量子細線部10の両側の第1ドーピング部
2a、2a、…上及び第2ドーピング部3b、3b、…
上には、夫々Au−Ni−Ge合金等からなるソース電
極12、ドレイン電極13が第1ドーピング部2a、2
a、…及び第2ドーピング部3b、3b、…とオーミッ
ク接触して配置されている。
【0036】斯る電界効果トランジスタは、チャネル部
6、6、…の結晶欠陥等による移動度の低下が極めて少
なく、且つ高い電子移動度を有する多重に構成された量
子細線をチャネルに用いているので、超高速動作と小型
化が可能となる。
【0037】尚、上述の実施例では積層膜を構成する電
子親和力に差のある広禁止帯半導体と狭禁止帯半導体の
組み合わせとしてAlGaAs系とGaAs系のAl
0.22Ga0.78AsとGaAsを用いたが、この組み合わ
せの他、電子親和力の差が夫々0.5eV以下のAlG
aAs系とGaAs系、InAlAs系とInGaAs
系、AlGaAs系とInGaAs系、GaAs系とI
nGaAs系、及びInAlAs系とInP系等の組み
合わせを適宜用いることは可能である。
【0038】また、上述の実施例ではV族原子拡散防止
膜材料としてSiNを用いたが、このSiNの代わりに
AlN、WSi、WSiNを用いてもよい。
【0039】
【発明の効果】本発明の量子細線の構成によれば、広禁
止帯半導体層と狭禁止帯半導体層とが、交互に積層され
た積層膜における該狭禁止帯半導体層の端部にチャネル
部が形成されるので、小面積に多数の前記チャネル部を
多重に構成することができる。従って、多数の量子細線
を必要とする動作電流の大きい素子に用いる場合に小型
化が可能となる。
【0040】また、斯る量子細線のチャネル部は、前記
広禁止帯半導体層と前記狭禁止帯半導体層との電子親和
力の差によって決定される前記広禁止帯半導体層のドー
ピング部から前記狭禁止帯半導体層への電子の拡散距離
と、前記ドーピング部と前記狭禁止帯半導体層との離間
距離との差により幅と厚みが決定されるので、前記広禁
止帯半導体層及び前記狭禁止帯半導体層を構成する半導
体物質の組み合わせを選択することによって前記チャネ
ル部を小さくすることが可能である。この結果、幅と厚
みが極めて小さいチャネル部を有する量子細線を得るこ
とができるので、良好な量子効果を示す量子細線を実現
できる。
【0041】更に、この量子細線をチャネルに用いるこ
とにより、電界効果トランジスタは超高速動作と小型化
が可能となる。
【0042】本発明の量子細線の製造方法では、エッチ
ングにより前記積層膜に一端面を形成し、該端面にドナ
ー不純物を拡散して前記狭禁止帯半導体層と前記広禁止
帯半導体層の端部に夫々ドーピング部を形成する工程
と、前記狭禁止帯半導体層のドーピング部と該ドーピン
グ部に接する前記狭禁止帯半導体層の一部を選択的エッ
チングを行って除去する工程と、を備えることにより前
記一端面に露出する前記狭禁止帯半導体層の端部に前記
チャネル部を形成しているので、より小面積に多数の幅
と厚みが極めて小さい前記チャネル部を多重に構成する
ことができる。また、拡散法によりドナー不純物を導入
しているので、前記チャネル部に結晶欠陥等が生じにく
く、従ってこの結晶欠陥等による電子の弾性散乱が極め
て少なくなり、良好な量子効果を示す量子細線を作成す
ることができる。この結果、良好な量子効果を示す多数
の量子細線を有する素子をより小型化することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る量子細線の構造を示す
断面模式図である。
【図2】上記実施例に係る量子細線の製造工程を示す断
面模式図である。
【図3】上記実施例に係る量子細線をチャネルとして用
いた電界効果トランジスタの構造を示す模式的斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 GaAs単結晶基板 2 広禁止帯半導体層 2a 第1ドーピング部(n型Al0.22Ga0.78As) 3 狭禁止帯半導体層 3b 第2ドーピング部(n型GaAs) 4 積層膜 5 ヘテロ接合界面 6 チャネル部
フロントページの続き (72)発明者 原田 八十雄 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャリアが走行する細線構造のチャネル
    部と、該チャネル部に周設するキャリア閉じ込めのため
    の障壁部と、から構成された量子細線において、端部に
    ドーピング部を有する広禁止帯半導体層と、該広禁止帯
    半導体層より禁止帯幅が狭く、且つ前記ドーピング部と
    離間してなる狭禁止帯半導体層とが、交互に積層されて
    なる積層膜を備え、前記チャネル部は前記狭禁止帯半導
    体層、及び該狭禁止帯半導体層と前記広禁止帯半導体層
    とのヘテロ接合界面の前記各ドーピング部の近傍に構成
    されることを特徴とする量子細線。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の量子細線をチャネルとし
    て利用したことを特徴とする量子細線電界効果トランジ
    スタ。
  3. 【請求項3】 基板上に狭禁止帯半導体層と広禁止帯半
    導体層とを交互に積層して積層膜を形成する工程と、エ
    ッチングにより前記積層膜に一端面を形成する工程と、
    該端面にドナー不純物を拡散して前記狭禁止帯半導体層
    と前記広禁止帯半導体層の端部に夫々ドーピング部を形
    成する工程と、前記狭禁止帯半導体層のドーピング部と
    該ドーピング部に接する前記狭禁止帯半導体層の一部を
    選択的エッチングを行って除去する工程と、を備えるこ
    とを特徴とする量子細線の製造方法。
JP22724493A 1993-09-13 1993-09-13 量子細線及びその製造方法並びに量子細線電界効果トランジスタ Pending JPH0786557A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22724493A JPH0786557A (ja) 1993-09-13 1993-09-13 量子細線及びその製造方法並びに量子細線電界効果トランジスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22724493A JPH0786557A (ja) 1993-09-13 1993-09-13 量子細線及びその製造方法並びに量子細線電界効果トランジスタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0786557A true JPH0786557A (ja) 1995-03-31

Family

ID=16857782

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22724493A Pending JPH0786557A (ja) 1993-09-13 1993-09-13 量子細線及びその製造方法並びに量子細線電界効果トランジスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0786557A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7129473B2 (en) 2003-05-16 2006-10-31 Olympus Corporation Optical image pickup apparatus for imaging living body tissue

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7129473B2 (en) 2003-05-16 2006-10-31 Olympus Corporation Optical image pickup apparatus for imaging living body tissue
US7427747B2 (en) 2003-05-16 2008-09-23 Olympus Corporation Optical image pickup apparatus for imaging living body tissue

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5701019A (en) Semiconductor device having first and second stacked semiconductor layers, with electrical contact to the first semiconductor layer
JP2007324617A (ja) 横方向共振トンネリング
US4839310A (en) High mobility transistor with opposed-gates
US6144048A (en) Heterojunction field effect transistor and method of fabricating the same
EP0855748B1 (en) Heterojunction field-effect transistor and method of fabricating the same
EP0397148B1 (en) Heterostructure device and production method thereof
EP0180457B1 (en) Semiconductor integrated circuit device and method for producing same
US5686740A (en) Field effect transistor with recessed gate
US11923439B2 (en) Source/drain structure for semiconductor device
EP0602671B1 (en) Heterojunction field effect transistor having an improved transistor characteristic
JP3368449B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JPH0786557A (ja) 量子細線及びその製造方法並びに量子細線電界効果トランジスタ
JP2558418B2 (ja) 電界効果型素子とその製造方法
JP2001210658A (ja) 電界効果型トランジスタの製造方法
CN111599759B (zh) 一种半导体器件及其制造方法
JPH0817241B2 (ja) 細線電界効果トランジスタ及びその製造方法
JP3102947B2 (ja) ヘテロ接合型電界効果トランジスタの素子間分離方法
JP2003045898A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH06163602A (ja) 高電子移動度トランジスタ及びその製造方法
JP3077653B2 (ja) 電界効果トランジスタ及びその製造方法
JPH05114615A (ja) 化合物半導体装置及びその製造方法
JP2658513B2 (ja) 電界効果トランジスタ
JP3407926B2 (ja) ドーピング方法、半導体装置、抵抗層、電界効果型トランジスタの製造方法、半導体回路素子の製造方法、電気伝導領域の作製方法、量子細線の形成方法、量子箱の形成方法、量子細線トランジスタ、半導体集積回路の製造方法、電子波干渉素子
TW202345402A (zh) 半導體裝置
JP5504427B2 (ja) 電界効果トランジスタ