JP3368449B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Junction Field-Effect Transistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置及びその製造
方法に関するものであり、特に、p型トランジスタとし
てゲルマニウムトランジスタを用い、且つ、n型トラン
ジスタとしてIII-V族化合物半導体トランジスタを用い
た相補型の高速半導体装置及びその製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコン半導体集積回路装置の基
本要素(基本ゲート)を構成する相補型回路の高速性能
は、キャリアの移動度の低いp型トランジスタの特性で
制限されていた。例えば、シリコンの正孔移動度は50
0cm2 /V・secで、1450cm 2 /V・sec
の電子移動度に比べて約1/3であり、この正孔移動度
がシリコンを用いた相補型半導体装置の特性を規定して
いた。
【0003】この様なシリコン半導体装置における、動
作速度特性を改善するために、GaAsをキャリア走行
層としたHEMT等のIII-V族化合物半導体を用いた高
速半導体装置も開発されているが、GaAsにおいても
電子移動度が8800cm2/V・secであるのに対
して、正孔移動度は400cm2 /V・secとシリコ
ンよりも小さいのでGaAsを用いた場合にも、高速の
相補型回路を得ることはできなかった。
【0004】一方、正孔移動度の大きな半導体としては
ゲルマニウムが知られており、その正孔移動度は180
0cm2 /V・secであり、シリコンの正孔移動度の
約4倍である。なお、ゲルマニウムの電子移動度は38
00cm2 /V・secである。
【0005】しかし、ゲルマニウムには安定な酸化膜が
存在しない等の各種の欠点があるので、ゲルマニウムの
みを用いて相補型半導体装置を構成することは現実的で
はないため、周辺回路を含めてn型トランジスタとして
は、電子移動度の大きなGaAsを用い、p型トランジ
スタとしてはゲルマニウムを用いて相補型回路を構成す
ることも提案されている。この様な提案は、OEIC等
の光素子を同一基板に組み込んだ化合物半導体集積回路
装置における駆動系は基本的にn型トランジスタである
ので、この化合物半導体集積回路装置に相補型回路を組
み込む際には、p型トランジスタのみゲルマニウムで構
成すれば良いことになり、非常に有用である。
【0006】この場合、ゲルマニウム(格子定数:5.
6461Å)とGaAs(格子定数:5.6533Å)
の格子定数は非常に近いのでヘテロ接合を形成した場合
に格子不整合の問題は生じない利点がある反面、ゲルマ
ニウム(Ge)とガリウム(Ga)或いは砒素(As)
とは互いに導電型決定不純物として働くため、GaAs
基板上にゲルマニウム層をエピタキシャル成長させた場
合、GaAs中のGaがゲルマニウム層中に偏析してp
型層に成りやすく、p型トランジスタを構成するための
結晶性の良好なn型ゲルマニウム層を形成することが困
難であり、一方、Ge基板上にGaAs層を成長させた
場合には、相互拡散が生じ急峻なヘテロ接合を形成する
ことが困難であった。
【0007】この偏析・相互拡散の問題を解決するため
に、ゲルマニウムとGaAsとの間にシリコン層を介在
させることも提案されている。(特公平5−17514
4号公報、及び、特公平5−259073号公報参照) しかし、シリコン(格子定数:5.4309Å)は、ゲ
ルマニウム(格子定数:5.6461Å)及びGaAs
(格子定数:5.6533Å)と格子定数がかなり異な
るため格子不整合の問題が生じ、ゲルマニウムあるいは
GaAsの上にミスフィット転移なく成長させることの
できる厚さ、即ち、臨界膜厚が小さくなるため、臨界膜
厚以下の厚さのシリコン層で相互拡散・偏析を十分抑制
することはできなかった。
【0008】また、ゲルマニウムの酸化物は水溶性であ
るため、ゲルマニウム基板を用いた場合には、製造プロ
セスにおいて、ゲルマニウムが空気に晒されることを避
ける必要があり、また、製造された半導体装置に不安定
なゲルマニウム酸化膜が存在しないようにする必要があ
るため、特殊目的以外にゲルマニウムのみを用いた半導
体装置は使用されなくなった。
【0009】さらに、別の可能性として、シリコンとゲ
ルマニウムの混晶であるシリコンゲルマニウム(Si
1-z Gez )も古くから研究されており、Si1-z Ge
z 混晶をゾーンレベリング技術によって形成することが
提案(J.P.Dismukes他,The Jour
nal of Physical Chemistry
pvol.68,No.10,pp.3021−302
7,Oct.1964)されており、また、近年、この
Si1-z Gez 混晶を分子線エピタキシャル成長法(M
BE法)等で成長させることも研究されているが、格別
の具体的提案は成されていない。なお、このSi1-z
z 混晶の格子定数は組成比に依存してシリコンとゲル
マニウムの中間にある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の場合にも、従来のシリコン相補型回路装置より高速特
性を有する高性能の相補型回路装置を簡単な製造工程
で、且つ、再現性良く製造することは困難であった。し
たがって、本発明は、簡単な製造工程で、且つ、再現性
良くシリコン相補型回路装置より高速特性を有する高性
能の相補型半導体回路装置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理的
構成を説明するための半導体装置の断面図である。 図1参照 本発明の半導体装置は、シリコンゲルマニウム基板1上
に、Ge組成が増加するグレーデッドSi1-x Gex
2、ゲルマニウムを主成分とする能動層3、及び、Ge
組成が減少するグレーデッドSi1-y Gey 層4を設
け、その一部領域にシリコンゲルマニウム能動層3をチ
ャネル層とするp型トランジスタ7を形成すると共に、
少なくともこのp型トランジスタ7を設けた領域に隣接
する領域に、V族元素が化学量論比に対して1〜2%多
い高抵抗III-V族化合物半導体層5、及び、III-V族化
合物半導体能動層6を設け、このIII-V族化合物半導体
能動層6をチャネル層とするn型トランジスタ8を設け
たことを特徴とする。
【0012】また、本発明は、シリコンゲルマニウム基
板1と、Ge組成が増加するグレーデッドSi1-x Ge
x 層2と、ゲルマニウムを主成分とする能動層3と、G
e組成が減少するグレーデッドSi1-y Gey 層4と
が、格子不整合によるミスフィット転移が発生しないG
e組成関係を有することを特徴とする。
【0013】また、本発明は、シリコンゲルマニウム基
板のGe組成を0.3〜0.7にすることを特徴とす
る。また、本発明は、p型トランジスタの少なくともチ
ャネル層がゲルマニウムであり、且つ、n型トランジス
タの少なくともチャネル層がGaAsであることを特徴
とする。
【0014】また、本発明は、p型トランジスタとして
絶縁ゲート型電界効果型トランジスタ(IGFET)を
用い、n型トランジスタとして高電子移動度トランジス
タ(HEMT)を用いたことを特徴とする。
【0015】また、本発明の半導体装置の製造方法は、
シリコンゲルマニウム基板1上に、Ge組成が増加する
グレーデッドSi1-x Gex 層2、ゲルマニウムを主成
分とする能動層3、及び、Ge組成が減少するグレーデ
ッドSi1-y Gey 層4、V族元素が化学量論比に対し
て1〜2%多い高抵抗III-V族化合物半導体層5、及
び、III-V族化合物半導体能動層6を設け、このIII-V
族化合物半導体能動層6及びV族元素が化学量論比に対
して1〜2%多い高抵抗III-V族化合物半導体層5を選
択的に除去してGe組成が減少するグレーデッドSi
1-y Gey 層4を露出させ、この露出した領域側にp型
トランジスタ7を設けると共に、III-V族化合物半導体
能動層6側にn型トランジスタ8を設けたことを特徴と
する。
【0016】
【作用】図2は、シリコンゲルマニウム(Si1-z Ge
z )におけるGe組成zと格子定数の相関を示す図であ
り、図2を参照して作用を説明する。 図2参照 図2に示すように、Si1-z Gez の格子定数はGeの
組成zの増加に伴ってリニアに増加し、x=1.0の純
粋ゲルマニウム(格子定数:5.6461Å)におい
て、GaAsの格子定数(格子定数:5.6533Å)
と略一致する。
【0017】本発明は、基板として、シリコンよりもゲ
ルマニウムやGaAsに格子定数の近いシリコンゲルマ
ニウム混晶を用いているので、その上に成長させるゲル
マニウムを主成分とする能動層及びIII-V族化合物半導
体能動層の格子不整合の問題が生ぜず、また、ゲルマニ
ウム基板を用いた場合に比べて不安定なゲルマニウム酸
化膜が存在しないので、信頼性が高まる。また、V族元
素が化学量論比に対して1〜2%多い高抵抗のIII-V族
化合物半導体層を介在させているので、p型トランジス
タとn型トランジスタとの電気的分離が確実になる。
【0018】また、基板とゲルマニウムを主成分とする
能動層との間にGe組成が増加するグレーデッドSi
1-x Gex 層を設けているので、ゲルマニウムを主成分
とする能動層及びその上に設けるGe組成が減少するグ
レーデッドSi1-y Gey 層に格子不整合によるミスフ
ィト転移は発生しない。
【0019】また、基板として、Ge組成が0.3〜
0.7のシリコンゲルマニウムを用いているので、相互
拡散を防止するためのGe組成が減少するグレーデッド
Si1- y Gey 層を厚く形成でき、したがって、Geと
Ga或いはAsとの相互拡散が効果的に抑制されて、そ
の上に設けるIII-V族化合物半導体層の結晶性が向上す
る。
【0020】また、p型トランジスタとして絶縁ゲート
型電界効果トランジスタ(IGFET)を用い、n型ト
ランジスタとして高電子移動度トランジスタ(HEM
T)を用いることにより、単体としては確立したプロセ
スを有するトランジスタで、且つ、同じユニポーラ型で
あるトランジスタにより相補型回路を構成することがで
きる。
【0021】また、本発明の製造方法は、従来より知ら
れている標準化された製造プロセスと、低温成長による
V族元素が化学量論比に対して1〜2%多い高抵抗III-
V族化合物半導体層の成長工程を組合せているので、簡
単な製造工程で、且つ、再現性良くシリコン相補型半導
体装置より高速の相補型半導体装置を製造することがで
きる。
【0022】
【実施例】図3乃至図9は本発明の実施例の製造工程を
説明する図である。 図3(a)参照 先ず、Si0.5 Ge0.5 基板11上に、10nmのGe
組成xが0.5から1.0に増加するグレーデッドSi
1-x Gex 層12、30nmのGe能動層13、及び、
30nmのGe組成yが1.0から0.5に減少するグ
レーデッドSi 1-y Gey 層14を順次、分子線エピタ
キシャル成長法(MBE法)によって堆積させる。この
場合、グレーデッドSi1-x Gex 層12は基板1とそ
の上に設けるGe能動層13等の格子不整合を緩和する
バッファ層として作用する。
【0023】なお、基板11のGe組成比は0.5に限
られるものではなく0.3乃至0.7の範囲であれば良
く、また、グレーデッドSi1-x Gex 層12の組成x
の変化も基板11の組成比から能動層13の組成比まで
増加するようにすれば良く、その層厚も0乃至100n
mの範囲であれば良い。また、Ge能動層13は、Ge
組成が90%以上のシリコンゲルマニウムであれば良
く、その層厚も能動層を形成するのに充分な厚さ、即
ち、100nm以下であれば良く、更に、グレーデッド
Si1-y Gey 層14のGe能動層13と反対側の表面
のGe組成は0.3乃至0.7であれば良く、その層厚
も100nm以下であれば良い。
【0024】次いで、成長温度を250℃としたMBE
法を用いて、高抵抗GaAs層15を成長させたのち、
600℃で10分間熱処理を行う。この様な、通常の成
長温度より低温でIII-V族化合物半導体を成長させた場
合には、V族元素が化学量論比に対して1〜2%多い半
導体層が得られ、その後の熱処理によって過剰なV族元
素が粒状に集合して金属粒となり、半導体層中の金属粒
周囲に金属−半導体接合(ショットキー接合)ができ、
キャリアが空乏化して高抵抗になる(スミス他,IEE
E ELECTRON DEVICE LETTER
S,EDL9,p.77,1988)。
【0025】このGaAs層15の場合には、GaAs
−金属Asショットキー接合が形成され、その抵抗率は
105 〜107 Ω・cmとなり、p型トランジスタとn
型トランジスタとを電気的に分離する素子分離層とな
る。なお、このGaAs層の成長温度は、150℃乃至
450℃の範囲であれば良く、その層厚も100乃至5
00nmの範囲であれば良い。また、このGaAs層1
5は、V族元素が化学量論比に対して1〜2%多い他の
III-V族化合物半導体層でも良く、例えば、AlGaA
s層の場合には、10 11Ω・cmの抵抗率になる。
【0026】次いで、50nmの高純度GaAs層1
6、20nmのn型Al0.3 Ga0.7Asキャリア供給
層17、及び、10nmのn型In0.3 Ga0.7 Asオ
ーミックコンタクト層18をMBE法によって堆積させ
る。これらの堆積工程において、グレーデッドSi1-y
Gey 層14がGeとGa及びAsとの相互拡散を防止
する相互拡散防止層として作用するため、その上に設け
る高純度GaAs層6の品質を高品質に保つことができ
る。
【0027】なお、高純度GaAs層16の層厚は、1
00nm程度であれば良く、n型Al0.3 Ga0.7 As
キャリア供給層17のAl組成比aは0.0<a≦1.
0の範囲であり、且つ、その層厚は40nm以下であれ
ば良く、さらに、n型In0. 3 Ga0.7 Asオーミック
コンタクト層18のIn組成比bは0.0≦b≦1.0
の範囲であり、且つ、その層厚は100nm程度であれ
ば良い。
【0028】図3(b)参照 次いで、フォトレジストパターン19をマスクとしてH
3 PO4 :H2 2 :H2 O=1:1:25のリン酸系
エッチング液を用いて、n型In0.3 Ga0.7Asオー
ミックコンタクト層18乃至高抵抗GaAs層15を選
択的にエッチング除去する。
【0029】図4(c)参照 次いで、フォトレジストパターンを除去したのち、新た
なフォトレジストを塗布してパターニングすることによ
り第2のフォトレジストパターン20を形成し、このフ
ォトレジストパターン20をマスクとして酸素イオンを
1×1015cm -2のドーズ量でイオン注入して素子分離
領域21を形成する。
【0030】図4(d)参照 次いで、フォトレジストパターンを除去したのち、全面
にシリコン窒化酸化膜(SiON膜)22をプラズマC
VD法によって堆積させ、次いで、フォトレジストを塗
布してパターニングすることによってp型IGFETの
ゲート部に対応する開口部を有する第3のフォトレジス
トパターン23を形成する。
【0031】図5(e)参照 次いで、第3のフォトレジストパターンをマスクとして
CF4 と3.9%のO 2 ガスからなるCF4 系ガスを用
いたドライ・エッチングにより、シリコン窒化酸化膜2
2及びグレーデッドSi1-y Gey 層14を選択的に除
去して、Ge能動層13を露出させる。
【0032】図5(f)参照 次いで、シリコン窒化酸化膜22をマスクとして、
2 :N2 =1:3の雰囲気中で550℃の基板温度で
20分間熱処理することによって、窒化と酸化とを同時
に行い、Ge能動層13及びグレーデッドSi1-y Ge
y 層14の露出表面に厚さ10nmの窒化酸化物(Ge
2 2 O)からなるゲート絶縁膜24を形成する。(な
お、この窒化・酸化工程については、Journal
of Electrochemical Societ
y,vol.135−4,p.961,1988参
照。) なお、このゲート絶縁膜24の層厚は、3乃至50nm
の範囲であれば良い。
【0033】図6(g)参照 次いで、全面にCrとAuとを蒸着してp型IGFET
のゲート電極となるCr/Au層25を形成する。
【0034】図6(h)参照 次いで、シリコン窒化酸化膜22をHF:H2 O=1:
20のフッ酸系エッチング液によって除去することによ
り、シリコン窒化酸化膜22上のCr/Au層25をリ
フトオフしてゲート電極26を形成したのち、全面に新
たに第2のシリコン窒化酸化膜27をプラズマCVD法
によって堆積させ、フォトレジスト(図示せず)をマス
クとしてCF4 系ガスを用いたドライ・エッチングによ
りp型IGFETのソース・ドレイン形成領域上及びゲ
ート電極26上の第2のシリコン窒化酸化膜27を除去
する。
【0035】図7(i)参照 次いで、第2のシリコン窒化酸化膜27をマスクにし
て、ドーズ量2×1014cm-2のB(ボロン)をイオン
注入し、350℃の温度で熱処理することによって、p
+ 型ソース・ドレイン領域28,29を形成する。
【0036】図7(j)参照 次いで、フォトレジストを全面に塗布してパターニング
することによって、ソース・ドレイン電極形成用の開口
を有する第4のフォトレジストパターン30を設けたの
ち、Pd(パラジウム)、Cr、及び、Auを蒸着して
ソース・ドレイン電極となるPd/Cr/Au層31を
形成する。
【0037】図8(k)参照 次いで、第4のフォトレジストパターンを除去すること
により、第4のフォトレジストパターン上のPd/Cr
/Au層をリフトオフしてソース・ドレイン電極32,
33を形成したのち、全面にフォトレジストを塗布して
パターニングすることによってn型HEMTのゲート電
極形成用の開口を有する第5のフォトレジストパターン
34を形成する。
【0038】そして、この第5のフォトレジストパター
ン34をマスクとして第2のシリコン窒化酸化膜27、
及び、n型In0.3 Ga0.7 Asオーミックコンタクト
層18をエッチング除去してn型Al0.3 Ga0.7 As
キャリア供給層17を露出させたのち、全面にn型HE
MTのゲート電極となるAl層35を蒸着する。
【0039】図8(l)参照 次いで、第5のフォトレジストパターンを除去すること
により、第5のフォトレジストパターン上のAl層をリ
フトオフしてn型HEMTのゲート電極36を形成した
のち、新たにフォトレジストを全面に塗布してパターニ
ングすることによって、n型HEMTのソース・ドレイ
ン電極形成用の開口を有する第6のフォトレジストパタ
ーン37を設け、次いで、全面にAu・Ge、Ni、及
び、Auを蒸着してソース・ドレイン電極となるAu・
Ge/Ni/Au層38を形成する。
【0040】図9参照 次いで、第6のフォトレジストパターンを除去すること
によって、第6のフォトレジストパターン上のAu・G
e/Ni/Au層をリフトオフしてソース・ドレイン電
極39,40を形成したのち、450℃の基板温度で1
0分間の熱処理を行なうことにより、ソース・ドレイン
電極32,33,39,40のオーミック性を高めて、
p型ゲルマニウムIGFETとn型GaAsHEMTと
からなる相補型の半導体装置を完成する。なお、この場
合の熱処理温度は400℃乃至450℃の範囲であれば
良い。
【0041】なお、上記実施例においては、n型トラン
ジスタとしてn型HEMTを用いているが、これに限ら
れるものではなく、例えば、GaAsMESFET(シ
ョットキーバリアゲート型電界効果トランジスタ)を用
いても良いものであり、また、n型トランジスタの素材
もGaAsに限られるものでなく、電子移動度の高い他
のIII-V族化合物半導体を用いても良い。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、Ge組成が90%以上
のp型シリコンゲルマニウムトランジスタとn型III-V
族化合物半導体トランジスタとを形成する成長基板とし
て、シリコンゲルマニウム基板を用い、且つ、p型トラ
ンジスタの能動層とn型トランジスタの能動層との間に
Ge組成が減少するグレーデッドシリコンゲルマニウム
層を介在させることにより、ミスフィット転移及び相互
拡散を抑制したので、高品質な半導体能動層を得ること
ができ、それによって、高速特性の優れた相補型回路を
含む半導体装置を製造歩留り良く製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成を示す半導体装置の断面図
である。
【図2】シリコンゲルマニウム(Si1-z Gez )の組
成比と格子定数の相関を示す図である。
【図3】本発明の実施例の途中までの製造工程を説明す
る図である。
【図4】本発明の実施例の図3以降の途中までの製造工
程を説明する図である。
【図5】本発明の実施例の図4以降の途中までの製造工
程を説明する図である。
【図6】本発明の実施例の図5以降の途中までの製造工
程を説明する図である。
【図7】本発明の実施例の図6以降の途中までの製造工
程を説明する図である。
【図8】本発明の実施例の図7以降の途中までの製造工
程を説明する図である。
【図9】本発明の実施例の図8以降の製造工程を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 シリコンゲルマニウム基板 2 Ge組成が増加するグレーデッドSi1-x Gex 層 3 ゲルマニウムを主成分とする能動層 4 Ge組成が減少するグレーデッドSi1-y Gey 層 5 高抵抗III-V族化合物半導体層 6 III-V族化合物半導体能動層 7 p型トランジスタ 8 n型トランジスタ 11 Si0.5 Ge0.5 基板 12 Ge組成が増加するグレーデッドSi1-x Gex
層 13 Ge能動層 14 Ge組成が減少するグレーデッドSi1-y Gey
層 15 高抵抗GaAs層 16 高純度GaAs能動層 17 Al0.3 Ga0.7 As層 18 In0.3 Ga0.7 As層 19 フォトレジストパターン 20 第2のフォトレジストパターン 21 素子分離領域 22 シリコン窒化酸化膜 23 第3のフォトレジストパターン 24 ゲート絶縁膜 25 Cr/Au層 26 ゲート電極 27 第2のシリコン窒化酸化膜 28 ソース領域 29 ドレイン領域 30 第4のフォトレジストパターン 31 Pd/Cr/Au層 32 ソース電極 33 ドレイン電極 34 第5のフォトレジストパターン 35 Al層 36 ゲート電極 37 第6のフォトレジストパターン 38 Au・Ge/Ni/Au層 39 ドレイン電極 40 ソース電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 29/812 (56)参考文献 特開 昭61−189620(JP,A) 特開 平5−121450(JP,A) 特開 平2−52441(JP,A) 特開 平5−114708(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/338 H01L 27/092 - 21/095 H01L 29/778 H01L 29/80 - 29/812 H01L 21/8238

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンゲルマニウム基板上に、ゲルマ
    ニウム組成が増加するグレーデッドシリコンゲルマニウ
    ム層、ゲルマニウムを主成分とする能動層、及び、ゲル
    マニウム組成が減少するグレーデッドシリコンゲルマニ
    ウム層を設け、その一部領域に前記シリコンゲルマニウ
    ム能動層をチャネル層とするp型トランジスタを構成す
    ると共に、少なくともこの前記p型トランジスタを設け
    た領域に隣接する領域に、V族元素が化学量論比に対し
    て1〜2%多いIII-V族化合物半導体層、及び、III-V
    族化合物半導体能動層を設け、前記III-V族化合物半導
    体能動層をチャネル層とするn型トランジスタを設けた
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 上記シリコンゲルマニウム基板と、上記
    ゲルマニウム組成が増加するグレーデッドシリコンゲル
    マニウム層と、上記ゲルマニウムを主成分とする能動層
    と、上記ゲルマニウム組成が減少するグレーデッドシリ
    コンゲルマニウム層とが、格子不整合によるミスフィッ
    ト転移が発生しないGe組成を有することを特徴とする
    請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 上記シリコンゲルマニウム基板のゲルマ
    ニウム組成が0.3乃至0.7にすることを特徴とする
    請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 上記ゲルマニウムを主成分とする能動層
    が、ゲルマニウム組成が100%のゲルマニウム能動層
    であり、また、上記III-V族化合物半導体能動層がGa
    As能動層であることを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 上記p型トランジスタが絶縁ゲート型電
    界効果型トランジスタであり、また、n型トランジスタ
    が高電子移動度トランジスタであることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 シリコンゲルマニウム基板上に、ゲルマ
    ニウム組成が増加するグレーデッドシリコンゲルマニウ
    ム層、ゲルマニウムを主成分とする能動層、ゲルマニウ
    ム組成が減少するグレーデッドシリコンゲルマニウム
    層、V族元素が化学量論比に対して1〜2%多いIII-V
    族化合物半導体層、及び、III-V族化合物半導体能動層
    を設け、前記III-V族化合物半導体能動層及び前記V族
    元素が化学量論比に対して1〜2%多いIII-V族化合物
    半導体層を選択的に除去してゲルマニウム組成が減少す
    るグレーデッドシリコンゲルマニウム層を露出させたの
    ち、この露出した領域側にp型トランジスタを形成する
    と共に、III-V族化合物半導体能動層側にn型トランジ
    スタを形成することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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