JPH0786185A - シール接合構造および被シール表面の製造方法 - Google Patents

シール接合構造および被シール表面の製造方法

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JPH0786185A
JPH0786185A JP5249923A JP24992393A JPH0786185A JP H0786185 A JPH0786185 A JP H0786185A JP 5249923 A JP5249923 A JP 5249923A JP 24992393 A JP24992393 A JP 24992393A JP H0786185 A JPH0786185 A JP H0786185A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気的絶縁性、耐腐食性、硬度、シール性に
優れたリークタイトなシール接合構造を提供する。 【構成】 本発明によれば、被処理体を減圧下かつ低温
状態で処理するための処理装置の部材間をシール接合す
るシール接合構造が、被シール表面に陽極酸化膜処理を
施し、好ましくは蒸気封孔処理を施した後に、平均粗さ
0.1a〜0.5a、好ましくは0.2a程度にまで研
磨してなるアルミニウム部材の被シール表面に対して、
シール部材を押圧することにより構成されるので、電気
的絶縁性、耐腐食性、硬度、シール性に優れたリークタ
イトなシール接合構造を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシール接合構造およびそ
の製造方法に関し、特に低温低圧処理用の処理装置に用
いられるシール接合構造およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プラズマ処理は一般的に常温近傍
の温度雰囲気にて行われているが、集積回路の微細化、
高集積化の要請のために、例えばプラズマエッチング時
において高い選択比および異方性を確保することが望ま
れている。そのため、最近では被処理体を冷媒例えば液
体窒素を用いて低温雰囲気例えば−150℃にまで冷却
し、その状態で減圧してプラズマ処理を施す、いわゆる
低温プラズマ処理装置が開発されている。
【0003】かかる低温プラズマ処理装置によれば、例
えばポリシリコンやシリコン酸化膜のエッチングを行う
場合には、下地材料に対する選択比を従来方法と比較し
て大幅に向上させることができ、しかも異方性も十分に
確保できることから、アンダーカットのない順テーパ形
状ないし垂直形状のエッチングを実施することが可能と
なる。
【0004】しかしながら低温プラズマ処理装置では、
処理自体を低温で実施するため処理室内部の気密性を保
持することが非常に困難である。そのため、従来より、
処理装置を構成する各部材間をシール接合する場合に
は、フッ素ゴムなどからなるOリングやバネを内蔵した
テフロン製リング等のシール部材を介在させ、例えば2
0〜100Kgf/cmもの強い単位周長あたりの締め
付け力で締結してシール性を確保することが試みられて
いる。
【0005】さらに最近では、耐腐食性の高弾性材料、
例えばSUS316のような高級ステンレス材やインコ
ネルやハステロイのようなニッケル−コバルト合金など
に、高い延性または展性を有する材料、例えばインジウ
ム(In)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、
銅(Cu)などの金属材やテフロン、高分子ポリエチレ
ンなどの高分子材料をコーティングしたシール部材を用
いることにより、低温時でも少ない単位周長あたりの締
め付け力で所望の弾性を保持するシール接合技術が開発
されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、良好なシー
ルを得るためには、上記のようなシール部材が押圧され
るアルミニウム構成部材の被シール面が荒いと、その凹
凸面からリークが生じるため、被シール部材の表面も平
滑に保持する必要がある。そこで、アルミニウム構成部
材の被シール面を研磨して、上記のようなシール部材を
用いてシール接合を行うことが考えられるが、処理室の
大部分のシール箇所においては電気的絶縁が要求される
ため、このような絶縁箇所においては研磨アルミニウム
面をそのまま被シール面として用いることができなかっ
た。またアルミニウムの表面硬度が低いため、研磨され
た被シール面とシール部材との間に硬質な異物、例えば
デポ生成物などを噛み込んだ場合には、研磨された被シ
ール面が荒れて凹凸が生じ、そこからリークが生じるた
め問題となっていた。
【0007】またシール接合部位の電気的絶縁要求に応
えるために、アルミニウム構成部材の被シール面に対し
て陽極酸化膜処理を施してアルマイト化し、絶縁を図る
ことが試みられているが、アルマイト表面は荒れて凹凸
がある上、多孔質であり、リークが回避できないため問
題となっていた。
【0008】本発明は、上記のような低温プラズマ処理
装置における従来のシール接合構造が有する問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、電
気的絶縁要求を達成可能であり、しかも表面硬度が十分
に高く、耐ガス腐食性に優れ、しかもリークの生じにく
い新規かつ改良されたリーク接合構造およびその被シー
ル面の製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に基づいて構成されたシール接合構造は、被処
理体を減圧下かつ低温状態で処理するための処理装置の
部材間をシール接合するシール接合構造であって、被シ
ール表面に陽極酸化膜処理を施し平均粗さ0.1a〜
0.5a、好ましくは0.2a程度にまで研磨してなる
アルミニウム部材の被シール表面に対して、シール部
材、例えば高弾性材料よりなるシール母材の表面に高い
延性を有するコーティング膜を施してなるシール部材を
押圧してなることを特徴としている。なお、本明細書中
に云う平均粗さとは、中心線平均粗さ(Raまたはa)
を指し、粗さ曲線を中心線に対して絶対値化してその粗
さ曲線と中心線からなる面積をマイクロメートルで表し
たものである。
【0010】さらに本発明に基づいて構成された被シー
ル表面の製造方法は、被処理体を減圧下かつ低温状態で
処理するための処理装置の部材間をシール接合するにあ
たり、シール部材、例えば高弾性材料よりなるシール母
材の表面に高い延性を有するコーティング膜を施してな
るシール部材を押圧する被シール表面を製造するための
方法であって、アルミニウム部材の被シール表面に陽極
酸化膜処理を施した後、平均粗さ0.1a〜0.5a、
好ましくは0.2a程度にまで研磨することを特徴とし
ている。
【0011】また本発明によれば、好ましくは、上記シ
ール接合構造および被シール表面の製造方法において用
いられるアルミニウム部材の被シール表面は、陽極酸化
膜にさらに封孔処理を施した後に研磨することにより形
成される。
【0012】
【作用】本発明は以上のように構成されているので、陽
極酸化膜により十分な電気的絶縁性能、耐腐食性および
十分な硬度がアルミニウム部材の被シール面に付与され
る上、平均粗さ0.1aないし0.5a、好ましくは
0.2a程度にまで研磨されるので、低温雰囲気におい
ても使用されるシール部材のコーティング膜との密着性
が向上し、従来のものよりも小さな単位周長あたりの締
め付け力でも高いシール性を確保することができる。ま
た陽極酸化膜に対して封孔処理を行った後研磨を行うこ
とにより、さらにシール性能を向上させることが可能で
ある。
【0013】
【実施例】以下に添付図面に基づいて、本発明に基づい
て構成されたシール接合構造およびその被シール面の製
造方法をプラズマエッチング装置に適用した一実施例に
ついて詳細に説明する。
【0014】図1に示すエッチング装置1は、導電性材
料、例えばアルミニウムなどからなる円筒あるいは矩形
状に成形された処理容器2を有しており、この処理容器
2の底部にはセラミックなどの絶縁板3を介して、被処
理体、例えば半導体ウェハWを載置するための略円柱状
の載置台4が収容されている。この載置台4は、アルミ
ニウムなどより形成された後述するような複数の部材を
ボルトなどにより組み付けることにより構成される。具
体的には、この載置台4は、アルミニウムなどにより円
柱状に成形されたサセプタ支持台5と、この上にボルト
6により着脱自在に設けられたアルミニウムなどよりな
るサセプタ7とにより主に構成されている。
【0015】上記サセプタ支持台5には、冷却手段、例
えば冷却ジャケット8が設けられており、このジャケッ
ト8には例えば液体窒素などの冷媒が冷媒導入管9を介
して導入されてジャケット内を循環し、冷媒排出管10
より前記液体窒素の蒸発による気体を容器外へ排出す
る。したがって、この−196℃の液体窒素の冷熱が冷
却ジャケット8からサセプタ7を介して半導体ウェハW
に対して伝熱し、半導体ウェハWの処理面を所望する温
度まで冷却することが可能である。
【0016】上記サセプタ7は、上端中央部が突状にな
された円板状に成形され、その中央のウェハ載置部には
静電チャック11がウェハ面積と略同じ面積で形成され
ている。この静電チャック11は、例えば2枚の高分子
ポリイミドフィルム間に銅箔などの導電膜12を絶縁状
態で挟み込むことにより形成され、この導電膜12はリ
ード線により可変直流高圧電源13に接続されている。
したがってこの導電膜12に高電圧を印加することによ
って、上記静電チャック12の上面に半導体ウェハWを
クーロン力により吸着保持することが可能なように構成
されている。
【0017】上記サセプタ支持台5およびサセプタ7に
は、これらを貫通してHeなどの熱伝達ガスを半導体ウ
ェハWの裏面、これらの接合部、サセプタ7を構成する
部材間の接合部などに供給するためのガス通路14が形
成されている。また上記サセプタ7の上端周縁部には、
半導体ウェハWを囲むように環状のフォーカスリング1
5が配置されている。このフォーカスリング15は反応
性イオンを引き寄せない絶縁性の材質からなり、反応性
イオンを内側の半導体ウェハWにだけ効果的に入射せし
めるように作用する。
【0018】さらに上記サセプタ7には、マッチング用
コンデンサ16を介して高周波電源17が接続されてお
り、処理時には例えば13.56MHzの高周波電力を
サセプタ7に印加することにより、下部電極として作用
せしめることが可能である。上記サセプタ7の上方は、
これより約15〜20mm程度離間させて、接地された
上部電極18が配設されており、この上部電極18には
ガス供給管19を介して処理ガス、例えばCF4などの
エッチングガスが供給され、上部電極18の電極表面に
形成された多数の小孔20よりエッチングガスを下方の
処理空間に均一に吹き出すように構成されている。
【0019】また、上記処理容器2の下部側壁には排気
管21が接続されて、この処理容器2内の雰囲気を図示
しない排気ポンプにより排出し得るように構成されると
ともに、中央部側壁には図示しないゲートバルブが設け
られており、このゲートバルブを介して半導体ウェハW
の搬入搬出を行うように構成されている。
【0020】さらに、上記静電チャック11と冷却ジャ
ケット8との間のサセプタ下部にはヒータ固定台22に
収容された温調用ヒータ23が設けられており、この温
調用ヒータ23へ電力源24より供給される電力を調整
することにより、上記冷却ジャケット8からの冷熱の伝
導を制御して、半導体ウェハWの被処理面の温度調節を
行うことができるように構成されている。
【0021】上記のように構成された低温プラズマ処理
装置1を構成する各部材であって、気密なシールを必要
とする部位には、後述するシール部材25が介在されて
おり、処理容器2内の気密性を保持している。具体的に
は、サセプタ支持台5の上面とサセプタ7の下面および
ヒータ固定台22の下面とのシール接合部26に一対の
シール部材25A、25Bがリング状に介在され、サセ
プタ7の下面とヒータ固定台22の上面とのシール接合
部27にシール部材25Cが介在され、そしてサセプタ
7の上面と静電チャック11の下面とのシール接合部2
8に一対のシール部材25D、25Eがリング状に介在
される。
【0022】各シール部材25は、図2に示すように、
断面がC字形状の屈曲可能なリング状に形成されたシー
ル母材29を有し、この表面にはコーティング膜30が
形成されている。このシール母材29としては、処理ガ
スが腐食性ガスであることから耐腐食性の高弾性材料、
例えばSUS316のような高級ステンレスや、例えば
インコネルやハステロイのようなニッケル−コバルト合
金などが使用される。これらの材料以外としては、低温
においても高い弾性係数を保証するために弾性係数およ
び降伏点がともに高い材料であるならば、どのような材
料を用いても構わない。
【0023】またコーティング膜30としては、高い延
性または展性を有する材料、例えばインジウム(I
n)、金(Au)、銀(Ag)、亜鉛(Zn)、銅(C
u)などの金属材やテフロン、高分子ポリエチレンなど
の高分子材料を用いることが可能である。このようなコ
ーティング膜30を形成することにより、部材表面との
なじみ性が良好となり、−150℃程度の超低温におい
てもそのシール性が劣化することはない。またこのコー
ティング膜は、少なくとも介在時に部材表面と接する部
分のみに施してあればよく、したがって図示の例にあっ
てはシール母材29の外側面のみに施してあり、内側面
には施されていない。
【0024】図3は各シール部材25が介在された状態
を拡大して示した図であり、図示の例にあっては一例と
して上下部材、例えばヒータ固定台22の上面とサセプ
タ7の下面との間に介在されるシール部材25Dを示
し、これらの部材間には熱伝達用ガスを適度に対流させ
るために幅が0.1mm程度の僅かな間隙Sが形成され
る。このシール部材25Dは、例えば下側部材、すなわ
ち図示の例にあっては、ヒータ固定台22の上面に形成
された断面矩形のリング状のシール溝31内に収容され
ており、その上下端が両部材と接するように溝寸法ある
いはシール部材の寸法が設定されている。
【0025】ここで上記のように構成されたシール部材
25は、ヒータ固定台22およびサセプタ7に対してシ
ール接合面32、33において気密に接触し接合される
ことになるが、低温雰囲気において比較的小さな単位周
長あたりの締め付け力で高い気密性をもってシール接合
構造を完成させるためには、シール接合面32、33が
平滑である必要があり、本発明者の知見によれば、平均
粗さ0.1a〜0.5a、好ましくは0.2a程度に保
持することにより、シール接合面を技術要求に適ったリ
ークタイトな雰囲気に保つ可能である。また同時に、シ
ール接合面32、33は一般的に電気的に絶縁されてい
る必要がある。
【0026】このような技術要求に応えるために本発明
者らは、低温プラズマ処理装置の構成材料のシール接合
面を、図4に示すような方法により加工することにより
従来みられなかったような優れた効果を得ることができ
た。まず図4(a)に示すようなアルミニウム部材のシ
ール表面に対して公知の電解技術により陽極酸化膜処理
を施してやることによりアルマイト化し、絶縁性、耐ガ
ス腐食性および硬度を付与することが可能である。電解
液として、例えば硫酸、シュウ酸、クロム酸などを使用
することができるが、クラックの発生および皮膜の硬度
を考慮すれば、好ましくは硫酸またはシュウ酸、より好
ましくは硫酸を用いて、硫酸硬質アルマイトを形成する
ことが好ましい。なお、陽極酸化膜処理前のアルミニウ
ム素材の表面に関しては、ある程度、例えば6.3a〜
12.6aの平均表面粗さにまで研削加工しておくこと
が好ましい。すなわち、処理前の表面が荒れすぎていれ
ば、後述する研磨作業に余分な労力がかかり、またリー
クが生じやすくなるし、あまり平滑に仕上げても陽極酸
化膜処理により表面が荒れるためその作業が無駄になっ
てしまうため、上記のような平均表面粗さ程度まで研削
加工を施してやることが処理の効率上好ましいと考えら
れる。
【0027】このようにして形成された硫酸硬質アルマ
イト皮膜は、一般に図4(b)に示すように、アルミニ
ウム素材の内部に形成される浸透層とアルミニウム素材
の外部に形成される成長層からなり、例えば50μmの
皮膜を形成した場合には、浸透層と成長層がほぼ25μ
mづづ形成される。また公知のように形成された硫酸硬
質アルマイト皮膜は、小孔が規則的に開いた多孔層とそ
の下部の無孔層とから形成されるが、多孔層をそのまま
残しておくと、その小孔部から腐食あるいはリークが生
じるおそれがあるため、多孔層を除去する必要がある。
そのため本発明によれば、蒸気により酸化膜表面をベー
マイト化する封孔処理が行われる。しかしながら、表1
に示されるように、蒸気封孔処理後の表面粗さは1.0
a以上となるため、その面を研磨処理により平滑に仕上
げる必要がある。
【0028】そのため、本発明によれば、例えばダイヤ
モンドペーストなどの研磨剤を用いて、図4(c)に示
すように50μmの表面を20μm程度研磨することに
より平均表面粗さが0.1a〜0.5a、好ましくは
0.2a程度になるまで加工する。なお、成長層を越え
て浸透層まで研磨すると、場合によっては下地アルミニ
ウム層が露出する必要があるので、研磨は成長層の厚さ
を越えない範囲で行うことが好ましい。
【0029】次に図5および図6に示す試験片(1)お
よび(2)に対して、(a)硫酸硬質アルマイト50ミ
クロン(蒸気封孔処理)を行ったときにアルマイトの面
祖度がどの程度荒れるか、(b)上記処理後処理面を磨
き0.1a、0.2a、0.4aが可能か、さらに比較
のため(c)TiN処理を行い処理面の粗さの測定およ
びTiN処理後処理面を磨いた場合にどのような粗さに
なるかを試験した結果を表1に示す。なお、試験片
(1)はダイヤモンドパウダーで手作業で研磨したもの
であり、試験片(2)はダイヤモンドパウダーで機械的
に研磨したものである。また図中ハッチング部分は磨き
をかけた部分を示し、そのハッチング部分の矢印領域が
面粗さの測定領域を示している。さらに表1において、
A、B、Cは試験片(2)の測定結果であり、D、F、
Hは試験片(1)の場所Xにおける測定結果であり、
E、G、Iは試験片(1)の場所Yにおける測定結果で
あり、J、K、L、Mは試験片(1)の場所Xにおける
測定結果を示している。
【0030】
【表1】
【0031】測定の結果、表1のA〜Iより明らかなよ
うに、硫酸硬質アルマイト50ミクロン(蒸気封孔処
理)を行う前に、表面を平滑に仕上げてからアルマイト
処理を行ったところ、いずれの試料の場合にも表面がか
なり荒れてしまうため、アルマイト処理前に必要以上に
表面研磨を施すことは無意味であり、上記のように、例
えば6.3a〜12.6aの平均表面粗さにまで研磨加
工すれば十分である。
【0032】また表1のA〜Iより明らかなように、硫
酸硬質アルマイト50ミクロン(蒸気封孔処理)後に処
理面をダイヤモンドパウダーなどの研磨剤で磨くことに
より、平均粗さ0.1a〜0.5aの範囲には仕上げが
可能なことが判明した。このように耐腐食性、絶縁性、
硬度に優れたアルマイト表面を0.1a〜0.5a、好
ましくは0.2a程度の平均粗さにまで加工することに
より、高いシール効果を得ることができることが判明し
た。
【0033】また比較例として表1のJ〜Mに示すよう
に、カニゼンメッキをした下地に対してTiN処理を施
したところ、表面はかなり荒れ、また下地のカニゼンメ
ッキが露出してしまうため研磨処理ができず、低温処理
装置のシール接合部材としては使用することができない
ことが判明した。
【0034】以上のように本発明に基づいて形成された
シール接合面31、32に対して、シール部材25は、
例えば適当数のボルトにより単位周長あたりの締め付け
力、例えば8kgf/cm〜10kgf/cmで締め付
けることにより、例えば1×10-6Atm・cc/se
c以下のリークタイトなシール接合構造を得ることが可
能となる。なお図示例にあっては、説明の容易化のため
にシール接合構造を典型的な接合部のみに設けた場合に
ついて説明したが、低温にさらされ、シール性、耐ガス
腐食性、硬度、電気的絶縁性が要求される複数の部位に
ついて、本発明に基づいて構成されたシール接合構造を
採用することが可能である。
【0035】次に、以上のように構成された低温処理装
置の全体的な動作について説明する。まず、図示しない
ロードロック室より所定の圧力、例えば1×10-4〜数
Torr程度に減圧された処理容器2内のサセプタ7の
上部に被処理体である半導体ウェハWを載置して、これ
を静電チャック11により吸着保持する。次いで上部電
極18と下部電極を構成するサセプタ7との間に高周波
を印加することによりプラズマを立て、これと同時に上
部電極18側からプロセスガスを処理空間に流してエッ
チング処理を行う。
【0036】またプラズマによる熱で、半導体ウェハW
が所定の設定温度よりも過熱されるので、これを冷却す
るためにサセプタ支持台5の冷却ジャケット8に冷媒、
例えば液体窒素を流通させてこの部分を例えば−196
℃に維持し、これからの冷熱をサセプタ7を介して半導
体ウェハWに伝熱し、所望の低温状態に処理面を保持す
るように構成されている。また、冷熱の伝熱は温調用ヒ
ータ23の発熱量を調整することにより制御することが
可能である。
【0037】ここで、冷熱の伝熱を促進するために各部
材間の間隙には伝熱用ヘリウムガスを流したり、また各
部材間の間隙の中には大気に連通しているものもあるこ
とから、各部材間の間隙を介して減圧下の処理容器2内
にヘリウムガスや大気成分が漏出するおそれがある。し
かしながら本発明によれば、耐ガス腐食性、電気的絶縁
性、硬度、シール性に優れたシール接合構造が各部位に
採用されるので、低温処理を行った場合であっても、リ
ークタイトな環境が保持される。
【0038】エッチング処理終了後には、排気管21を
介して処理室内の残留ガスが排気されるとともに、半導
体ウェハが適当な温度にまで昇温され、図示しないゲー
トバルブを介して隣接するロードロック室に搬出され、
一連の処理が終了する。
【0039】なお上記実施例にあっては、本発明を低温
プラズマエッチング装置に適用した場合について説明し
たが、本発明はかかる実施例に限定されず、低温減圧下
にて被処理体を処理する装置、例えば半導体ウェハやL
CDなどの電気的特性を低温で検査するプローバ装置
や、低温真空下で試料を観察するための電子顕微鏡など
にも適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づくシ
ール接合構造および被シール表面の製造方法によれば、
電気的絶縁性、耐ガス腐食性、硬度に優れ、かつ表面が
平滑でシール性に優れた被シール面に対してシール部材
が押圧されるので、リークタイトな環境をうることがで
きる。また従来の低温処理装置に比較して単位周長あた
りの締め付け力も小さくすることができるので、装置の
構成を簡略化することができ、またメンテナンス性の向
上も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる処理装置の一実施例を示す断面
構成図である。
【図2】本発明に採用可能なシール部材を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明にかかるシール接合構造を示す断面図で
ある。
【図4】本発明に基づいて製造される被シール面構造の
製造工程を示す説明図である。
【図5】本発明の効果を測定するための試料を示す説明
図である。
【図6】本発明の効果を測定するための試料を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 エッチング装置 2 処理容器 4 載置台 25 シール部材 26、27、28 シール接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C25D 11/18 313 H01L 21/285 P 7376−4M 21/31 // H01L 21/3065

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を減圧下かつ低温状態で処理す
    るための処理装置の部材間をシール接合するシール接合
    構造であって、被シール表面に陽極酸化膜処理を施し平
    均粗さ0.1a〜0.5aにまで研磨してなるアルミニ
    ウム部材の被シール表面に対して、シール部材を押圧し
    てなることを特徴とする、シール接合構造。
  2. 【請求項2】 前記アルミニウム部材の被シール表面
    が、形成された陽極酸化膜に封孔処理を施したものを研
    磨してなることを特徴とする、請求項1に記載のシール
    接合構造。
  3. 【請求項3】 被処理体を減圧下かつ低温状態で処理す
    るための処理装置の部材間をシール接合するにあたり、
    シール部材を押圧する被シール表面を製造するための方
    法であって、アルミニウム部材の被シール表面に陽極酸
    化膜処理を施した後、平均粗さ0.1a〜0.5aにま
    で研磨することを特徴とする、被シール表面の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 上記アルミニウム部材の被シール表面
    が、形成された陽極酸化膜に封孔処理を施したものを研
    磨してなることを特徴とする、請求項3に記載の被シー
    ル表面の製造方法。
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