JPH0786125A - パターン形成方法 - Google Patents

パターン形成方法

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JPH0786125A
JPH0786125A JP22533393A JP22533393A JPH0786125A JP H0786125 A JPH0786125 A JP H0786125A JP 22533393 A JP22533393 A JP 22533393A JP 22533393 A JP22533393 A JP 22533393A JP H0786125 A JPH0786125 A JP H0786125A
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JP
Japan
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substrate
functional group
selectively
electron beam
adsorption layer
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Application number
JP22533393A
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English (en)
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Itsuko Sakai
伊都子 酒井
Haruo Okano
晴雄 岡野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上に微細なパターンを効率よく形成する
ことが可能なパターン形成方法を提供しようとするもの
である。 【構成】 基板に少なくとも重合触媒を含む官能基Xと
前記基板と反応する官能基Yとを持つ分子を供給し、前
記基板に前記官能基Yを反応させることにより前記分子
を化学吸着させて吸着層を形成する工程と、前記吸着層
に集束電子ビームを選択的に照射して照射領域の前記官
能基Xを選択的に除去するか、もしくは選択的に不活性
化する工程と、前記基板にモノマーを供給して未照射領
域の前記吸着層にモノマーを選択的に重合させて高分子
膜を形成する工程とを具備したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造工程
で採用されるパターン形成方法に関し、特に集束電子ビ
ームを用いたパターン形成方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の製造工程で用いられ
る微細パターンはフォトリソグラフィ法、電子ビーム露
光方法によって形成されている。一方、将来予想される
超LSIの高集積化に対応する0.1μm以下の超微細
加工を実現する方法の一つとして、集束エネルギービー
ムにより直接描画方法が検討されている。これは、反応
ガスの雰囲気下で電子ビームまたはイオンビームを試料
に照射することにより、その試料表面に吸着されたガス
と試料材料との反応が促進されてエッチングや膜堆積を
起こすことを利用して前記試料表面にパターンを直接形
成する方法である。このため、前記パターン形成方法は
集束エネルギービームの大きさ(ただし、固体中の散乱
を含む)のみに制約される。特に、電子ビーム励起方法
はナノメータオーダまでビームを集束することが可能で
あるため、他のエネルギービームを使用する場合に比べ
て超微細なパターン形成が可能になる。特に、従来のフ
ォトリソグラフィ法のようにレジスト塗布、露光後の現
像処理の工程を省くことができる利点を有するため、今
後の工程数の短縮の要求に即応する技術として注目され
ている。
【0003】しかしながら、上述した集束電子ビーム励
起によるエッチングや膜堆積は効率が非常に低く、実用
化の障害になっていた。すなわち、集束電子ビーム励起
による膜堆積の効率は反応ガスの圧力に依存する試料表
面での吸着ガス密度と、電子ビームのエネルギーおよび
電流に依存するガスと表面分子の反応効率とにより決定
される。前記吸着ガス量を増加させるためにガス圧力を
高くしたり、試料を冷却したとしてもその膜堆積効率は
自ずと限界がある。その結果、例えば比較的効率が良い
とされている有機膜の堆積方法でも、現在知られている
電子ビームレジストから形成されるレジストパターンと
同等の厚さの有機膜パターンを形成するには電子ビーム
照射時間を4桁から5桁も長くする必要がある。さら
に、集束電子ビーム励起による方法は反応ガス雰囲気下
で電子ビームを照射するため、そのガスが電子ビーム光
学系を腐食したり汚染したりする。したがって、その対
策のために装置が複雑になるという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、基板
上に微細なパターンを効率よく形成することが可能なパ
ターン形成方法を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるパターン
形成方法は、基板に少なくとも重合触媒を含む官能基X
と前記基板と反応する官能基Yとを持つ分子を供給し、
前記基板上で前記官能基Yを反応させることにより前記
分子を化学吸着させて吸着層を形成する工程と、前記吸
着層に集束電子ビームを選択的に照射して照射領域の前
記官能基Xを選択的に除去するか、もしくは選択的に不
活性化する工程と、前記基板にモノマーを供給して未照
射領域の前記吸着層にモノマーを選択的に重合させて高
分子膜を形成する工程とを具備したことを特徴とするも
のである。
【0006】本発明に係わる別のパターン形成方法は、
基板に少なくとも重合開始剤を含む官能基Xと前記基板
と反応する官能基Yとを持つ分子を供給し、前記基板上
で前記官能基Yを反応させることにより前記分子を化学
吸着させて吸着層を形成する工程と、前記吸着層に集束
電子ビームを選択的に照射して照射領域の前記官能基X
を選択的に活性化する工程と、前記基板にモノマーを供
給して照射領域の前記吸着層にモノマーを選択的に重合
させて高分子膜を形成する工程とを具備したことを特徴
とするものである。
【0007】本発明に係わるさらに別のパターン形成方
法は、基板表面に官能基Aを形成する工程と、前記基板
に集束電子ビームを選択的に照射して前記官能基Aを選
択的に除去する工程と、前記官能基Aが除去された前記
基板表面に官能基Bを形成する工程と、前記基板に少な
くとも重合触媒または重合開始剤を含む官能基Xと前記
官能基Bと反応する官能基Yとを持つ分子を供給し、前
記基板の前記官能基Bが形成された領域に前記官能基Y
を反応させることにより前記分子を選択的に化学吸着さ
せて吸着層を形成する工程と、前記基板にモノマーを供
給して前記吸着層にモノマーを選択的に重合させて高分
子膜を形成する工程とを具備したことを特徴とするもの
である。前記方法により形成された高分子膜(パター
ン)は、例えば前記基板を選択的エッチングするための
マスクとして使用される。
【0008】
【作用】本発明に係わるパターン形成方法によれば、ま
ず、基板に少なくとも重合触媒を含む官能基Xと前記基
板と反応する官能基Yとを持つ分子を供給することによ
り、前記基板に前記官能基Yが反応して前記分子が前記
基板に化学吸着される。つづいて、前記基板上の吸着層
に集束電子ビームを選択的に照射することにより前記電
子ビーム照射領域の前記官能基Xが選択的に除去される
か、もしくは選択的に不活性化される。次いで、前記基
板にモノマーを供給することにより未照射領域の前記吸
着層には重合触媒を含む官能基Xを持つ分子が存在する
ため、前記吸着層に前記モノマーが前記官能基Xの触媒
作用により次々に選択的に重合されて所望の高分子膜が
形成される。
【0009】このように本発明に係わるパターン形成方
法は、前記基板表面の吸着層の官能基Xのみを集束電子
ビームにより変化させるだけで、モノマーの供給により
目的のパターン形状を有する高分子膜を形成できるた
め、従来の電子ビーム励起方法に比べて露光時間を大幅
に短縮することができる。また、前記重合触媒を含む官
能基Xと前記基板と反応する官能基Yとを持つ分子(反
応ガス)を供給する反応室および前記基板にモノマーを
供給する反応室は、前記電子ビームを照射する照射室と
それぞれ隔離されているため、ガス等による電子ビーム
光学系への汚染等を回避することができる。
【0010】本発明に係わる別のパターン形成方法によ
れば、まず、基板に少なくとも重合開始剤を含む官能基
Xと前記基板と反応する官能基Yとを持つ分子を供給す
ることにより、前記基板に前記官能基Yが反応して前記
分子が前記基板に化学吸着される。つづいて、前記基板
の吸着層に集束電子ビームを選択的に照射することによ
り前記電子ビームの照射領域の前記官能基Xが選択的に
活性化される。次いで、前記基板にモノマーを供給する
ことにより照射領域の前記吸着層には活性化された官能
基Xを持つ分子が存在するため、前記吸着層に前記モノ
マーが前記官能基Xの触媒作用により次々に選択的に重
合されて所望の高分子膜が形成される。
【0011】したがって、本発明に係わる別のパターン
形成方法においても前記基板表面の吸着層の官能基Xの
みを集束電子ビームにより変化させるだけで、モノマー
の供給により目的のパターン形状を有する高分子膜を形
成できるため、従来の電子ビーム励起方法に比べて露光
時間を大幅に短縮することができる。また、既述したの
と同様に反応ガス等による電子ビーム光学系への汚染等
を回避できる。
【0012】本発明に係わるさらに別のパターン形成方
法によれば、まず、基板表面に官能基Aを形成し、前記
基板に集束電子ビームを選択的に照射することにより前
記官能基Aが選択的に除去される。つづいて、前記官能
基Aが除去された領域に官能基Bを形成した後、前記基
板に少なくとも重合触媒または重合開始剤を含む官能基
Xと前記官能基Bと反応する官能基Yとを持つ分子を供
給することにより、前記基板の前記官能基Bが形成され
た領域のみに前記官能基Yが反応し、前記分子が前記基
板に選択的に化学吸着される。次いで、前記基板にモノ
マーを供給することにより吸着層には官能基Xを持つ分
子が存在するため、前記吸着層に前記モノマーが前記官
能基Xの触媒作用により次々に選択的に重合されて所望
の高分子膜が形成される。
【0013】したがって、本発明に係わるさらに別のパ
ターン形成方法においても、前記基板表面の所定領域の
官能基Aを集束電子ビームにより選択的に除去し、前記
領域に官能基Bを形成し、官能基X、官能基Yを持つ分
子を前記基板に供給するだけで、その後のモノマーの供
給により目的のパターン形状を有する高分子膜を形成で
きるため、従来の電子ビーム励起方法に比べて露光時間
を大幅に短縮することができる。また、既述したのと同
様に反応ガス等による電子ビーム光学系への汚染等を回
避できる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は、本発明の実施例1〜3に用いられ
るパターン形成装置を示す概略図である。この装置は、
触媒供給部1を有する第1反応室2と、電子ビーム照射
装置3を有する電子ビーム照射室4と、有機モノマー供
給部5を有する第2反応室6とを備えている。前記第1
反応室2、前記照射室4および前記第2反応室6の内部
には図示しない搬送手段より搬送された基板を設置する
ための基板ホルダ7、8、9がそれぞれ配置されてい
る。前記第1、第2の反応室2、6に配置される前記基
板ホルダ7、9には、それらホルダ上に設置された基板
を加熱するためのヒータ10、11が内蔵されている。
前記第1反応室2と前記照射室4の間および前記照射室
4と前記第2反応室6の間には、それら室間を区画する
ための第1、第2のゲートバルブ12、13がそれぞれ
設けられている。前記第1反応室2、前記照射室4およ
び前記第2反応室6には、それら室のガスを独立して排
気するための排気管14、15、16がそれぞれ連結さ
れている。
【0015】実施例1 図2(a)〜(d)は、本実施例1におけるマスクパタ
ーンの形成工程を示す断面図である。
【0016】まず、図2(a)に示すように被エッチン
グ材である表面全体にシリコン酸化膜が形成されたシリ
コン基板21を塩酸で処理して前記シリコン酸化膜の表
面全体に−OH基の層22を形成した。
【0017】次いで、前述した図1に示すパターン形成
装置の第1反応室2内の基板ホルダ7上に前記基板21
を設置した。つづいて、前記反応室2内のガスを排気管
14を通して排気した後、アニオン重合触媒として働く
アミンを含む官能基と前記基板表面に形成された−OH
基と反応するメトキシ基を持つシランカップリング剤
(例えばN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン)を触媒供給部1から前記第
1反応室2内に供給した。この時、前記ホルダ7に内蔵
されたヒータ10により前記基板21を100℃に加熱
することにより前記カップリング材が直ちに前記基板2
1表面の−OH基の層22と反応して、図2(b)に示
すように前記基板21に単分子層23が強固に固定され
た。前記単分子層23が形成された時点で前記触媒供給
部1からのカップリング剤の供給を停止し、前記反応室
2内のガスを排気管14を通して排気した。
【0018】次いで、第1ゲートバルブ12を開き、前
記第1反応室2内の基板21を大気に曝さずに前記単分
子層23のアミンの活性状態を維持したまま図示しない
搬送手段により電子ビーム照射室4内の基板ホルダ8上
に設置した後、前記ゲートバルブ12を閉じた。つづい
て、図2(c)に示すように電子ビーム照射装置3から
集束電子ビーム24を前記基板21の単分子層23に選
択的に照射して前記単分子層23内のアミンを含む官能
基を脱離させた。この時、前記集束電子ビーム24を走
査することにより所望のパターンを形成した。
【0019】次いで、第2ゲートバルブ13を開き、前
記照射室4内の基板21を図示しない搬送手段により第
2反応室6内の基板ホルダ9上に設置した後、前記第2
ゲートバルブ13を閉じた。つづいて、前記第2反応室
6内のガスを排気管16を通して排気した後、前記第1
反応室2内に供給したN−(2−アミノエチル)−3−
アミノプロピルメチルジメトキシシランと重合する有機
モノマー(例えばニトロエチレン)を有機モノマー供給
部5から前記第2反応室6に供給した。この時、図2
(d)に示すように前記基板21上の前記単分子層23
のアミンを含む官能基が残存する電子ビーム未照射領域
で前記有機モノマーの重合が進むため、所望厚さの高分
子膜パターン25が形成された。その後、前記基板ホル
ダ8に内蔵されたヒータ11により前記基板21を加熱
することによりカーボンリッチでエッチング耐性の優れ
たマスクパターンが形成された。
【0020】前記マスクパターンが形成された基板を前
記第2反応室6から取り出し、通常の反応性イオンエッ
チング工程により基板表面のシリコン酸化膜を前記マス
クパターンを用いて選択的にエッチングしたところ、前
記マスクパターンに忠実なパターンが前記酸化膜に転写
された。また、パターン転写後に酸素プラズマアッシャ
を行うことにより前記マスクパターンを簡単に除去する
ことができた。
【0021】なお、前記実施例1では触媒層の形成工程
と高分子の重合工程をそれぞれ減圧したの気相プロセス
により行ったが、これに限定されず液相中で行ってもよ
い。例えば、触媒機能を有するシランカップリング剤を
吸着させる工程において真空反応室の代わりにカップリ
ング剤の酢酸水溶液が収容された反応槽を設け、この反
応槽内に前記基板を浸漬して前記カップリング剤を前記
基板表面に化学吸着させてもよい。
【0022】実施例2 図3(a)〜(d)は、本実施例2におけるマスクパタ
ーンの形成工程を示す断面図である。
【0023】まず、図3(a)に示すように被エッチン
グ材である表面全体にシリコン酸化膜が形成されたシリ
コン基板21を塩酸で処理して前記シリコン酸化膜の表
面全体に−OH基の層22を形成した。
【0024】次いで、前述した図1に示すパターン形成
装置の第1反応室2内の基板ホルダ7上に前記基板21
を設置した。つづいて、前記反応室2内のガスを排気管
14を通して排気した後、ポリアセチレンの重合触媒と
して知られているヘキサエトキシタングステン[W(O
256 ]を触媒供給部1から前記第1反応室2内
に供給した。この時、前記W(OC256 のエトキ
シ基が前記基板21表面の−OH基の層22と反応し
て、図3(b)に示すように前記基板21に単分子層2
6が強固に固定された。前記単分子層26が形成された
時点で前記触媒供給部1からのW(OC256 の供
給を停止し、前記反応室2内のガスを排気管14を通し
て排気した。
【0025】次いで、第1ゲートバルブ12を開き、前
記第1反応室2内の基板21を大気に曝さずに前記単分
子層26の活性状態を維持したまま図示しない搬送手段
により電子ビーム照射室4内の基板ホルダ8上に設置し
た後、前記ゲートバルブ12を閉じた。つづいて、図3
(c)に示すように電子ビーム照射装置3から集束電子
ビーム24を前記基板21の単分子層26に選択的に照
射して前記単分子層26の前記基板21と反応していな
かったエトキシ基を脱離させてW(OC256 を不
活性化した。この時、前記集束電子ビーム24を走査す
ることにより所望のパターンを形成した。
【0026】次いで、第2ゲートバルブ13を開き、前
記照射室4内の基板21を図示しない搬送手段により第
2反応室6内の基板ホルダ9上に設置した後、前記第2
ゲートバルブ13を閉じた。つづいて、前記第2反応室
6内のガスを排気管16を通して排気した後、有機モノ
マー(例えばフェニレンアセチレン)を有機モノマー供
給部5から前記第2反応室6に供給した。この時、図3
(d)に示すように前記基板21上の前記単分子層26
のエトキシ基が残存する電子ビーム未照射領域で前記有
機モノマーの重合が進むため、所望厚さの高分子膜パタ
ーン27が形成された。その後、前記基板ホルダ8に内
蔵されたヒータ11により前記基板21を加熱すること
によりカーボンリッチでエッチング耐性の優れたマスク
パターンが形成された。
【0027】前記マスクパターンが形成された基板を前
記第2反応室6から取り出し、通常の反応性イオンエッ
チング工程により基板表面のシリコン酸化膜を前記マス
クパターンを用いて選択的にエッチングしたところ、実
施例1と同様に前記マスクパターンに忠実なパターンが
前記酸化膜に転写された。また、パターン転写後に酸素
プラズマアッシャを行うことにより前記マスクパターン
を簡単に除去することができた。
【0028】なお、前記実施例2では重合触媒としてW
(OC256 を用いたが、この代わりにMo(OC
255 、WCl6 、MoCl5 を用いてもよい。 実施例3 図4(a)〜(d)は、本実施例3におけるマスクパタ
ーンの形成工程を示す断面図である。
【0029】まず、図4(a)に示すように被エッチン
グ材である表面全体にシリコン酸化膜が形成されたシリ
コン基板21を塩酸で処理して前記シリコン酸化膜の表
面全体に−OH基の層22を形成した。
【0030】次いで、前述した図1に示すパターン形成
装置の第1反応室2内の基板ホルダ7上に前記基板21
を設置した。つづいて、前記反応室2内のガスを排気管
14を通して排気した後、電子ビーム照射によりラジカ
ルを発生するメタクリル基を含む官能基と基板表面に形
成された−OH基と反応するエトキシ基を持つシランカ
ップリング剤(例えば3−メタクリロキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン)を触媒供給部1から前記第1反応
室2内に供給した。この時、前記シランカップリング剤
のエトキシ基が前記基板21表面の−OH基の層22と
反応して、図4(b)に示すように前記基板21に単分
子層28が強固に固定された。前記単分子層28が形成
された時点で前記触媒供給部1からのシランカップリン
グ剤の供給を停止し、前記反応室2内のガスを排気管1
4を通して排気した。
【0031】次いで、第1ゲートバルブ12を開き、前
記第1反応室2内の基板21を大気に曝さずに前記単分
子層28の活性状態を維持したまま図示しない搬送手段
により電子ビーム照射室4内の基板ホルダ8上に設置し
た後、前記ゲートバルブ12を閉じた。つづいて、図4
(c)に示すように電子ビーム照射装置3から集束電子
ビーム24を前記基板21の単分子層28に選択的に照
射して前記単分子層26の照射領域にCラジカル29を
生成した。この時、前記集束電子ビーム24を走査する
ことにより所望のパターンを形成した。
【0032】次いで、第2ゲートバルブ13を開き、前
記照射室4内の基板21を図示しない搬送手段により第
2反応室6内の基板ホルダ9上に設置した後、前記第2
ゲートバルブ13を閉じた。つづいて、前記第2反応室
6内のガスを排気管16を通して排気した後、ラジカル
重合する有機モノマー(例えばスチレン)を有機モノマ
ー供給部5から前記第2反応室6に供給した。この時、
図4(d)に示すように前記基板21上の前記単分子層
28のラジカルが生成された電子ビーム照射領域で前記
有機モノマーのラジカル重合が進むため、所望厚さの高
分子膜パターン30が形成された。その後、前記基板ホ
ルダ8に内蔵されたヒータ11により前記基板21を加
熱することによりカーボンリッチでエッチング耐性の優
れたマスクパターンが形成された。
【0033】前記マスクパターンが形成された基板を前
記第2反応室6から取り出し、通常の反応性イオンエッ
チング工程により基板表面のシリコン酸化膜を前記マス
クパターンを用いて選択的にエッチングしたところ、実
施例1と同様に前記マスクパターンに忠実なパターンが
前記酸化膜に転写された。また、パターン転写後に酸素
プラズマアッシャを行うことにより前記マスクパターン
を簡単に除去することができた。
【0034】実施例4 図5(a)〜(d)は、本実施例4におけるマスクパタ
ーンの形成工程を示す断面図である。
【0035】まず、図5(a)に示すようにシリコン基
板31を弗酸水溶液で処理してその表面全体に−H基の
層32を形成した。つづいて、図5(b)に示すように
集束電子ビーム33を前記−H基の層32に選択的に照
射して−H基を脱離させた後、酸化雰囲気中に曝すこと
により前記電子ビーム照射領域のみに−OH基の層34
を形成した。ここまでの工程は坪内らの報告(Kazu
o Tsubouchi and Kazuo Mas
u,J.Vac.Sci.Technol.A,vo
l.10(4),p.856,Jul/Aug 199
2)による選択エピタキシャル成長法における下地の準
備方法と同様である。
【0036】次いで、触媒機能を持つアミンを含む官能
基と前記基板表面に形成された−OH基と反応するメト
キシ基を持つシランカップリング剤(例えばN−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン)を前記基板31に供給することにより図5
(c)に示すように前記基板31表面の−OH基の層3
4に前記シランカップリング剤が選択的に反応して単分
子層35が強固に固定された。この後、前記N−(2−
アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシ
シランと重合する有機モノマー(例えばニトロエチレ
ン)を供給することにより、図5(d)に示すように前
記基板31上の前記単分子層35で前記有機モノマーの
重合が進むため、所望厚さの高分子膜パターン36が形
成された。その後、前記基板31を加熱することにより
カーボンリッチでエッチング耐性の優れたマスクパター
ンが形成された。
【0037】反応性イオンエッチング工程により前記基
板表面を前記マスクパターンを用いて選択的にエッチン
グしたところ、前記マスクパターンに忠実なパターンが
前記酸化膜に転写された。また、パターン転写後に酸素
プラズマアッシャを行うことにより前記マスクパターン
を簡単に除去することができた。
【0038】実施例5 図6(a)〜(e)は、本実施例5におけるマスクパタ
ーンの形成工程を示す断面図である。
【0039】まず、図6(a)に示すようにシリコン基
板31を弗酸水溶液で処理してその表面全体に−H基の
層32を形成した。つづいて、図6(b)に示すように
集束電子ビーム33を前記−H基の層32に選択的に照
射して−H基を脱離させた後、酸化雰囲気中に曝すこと
により前記電子ビーム照射領域のみに−OH基の層34
を形成した。ここまでの工程は、実施例4で説明したよ
うに坪内らの報告による選択エピタキシャル成長法にお
ける下地の準備方法と同様である。
【0040】次いで、電子ビーム照射によりラジカルを
発生するメタクリル基を含む官能基と基板表面に形成さ
れた−OH基と反応するエトキシ基を持つシランカップ
リング剤(例えば3−メタクリロキシプロピルメチルジ
エトキシシラン)を前記基板31に供給することによ
り、図6(c)に示すように前記基板31表面の−OH
基の層34に前記シランカップリング剤が選択的に反応
して単分子層37が強固に固定された。つづいて、図6
(d)に示すように水銀ランプから紫外光38を前記基
板31全面に照射して前記単分子層37表面にラジカル
39を生成した。ひきつづき、ラジカル重合する有機モ
ノマー(例えばスチレン)を供給することにより、図6
(e)に示すように前記基板31上の前記単分子層37
で前記有機モノマーのラジカル重合が進むため、所望厚
さの高分子膜パターン40が形成された。その後、前記
基板31を加熱することによりカーボンリッチでエッチ
ング耐性の優れたマスクパターンが形成された。
【0041】反応性イオンエッチング工程により前記基
板表面を前記マスクパターンを用いて選択的にエッチン
グしたところ、前記マスクパターンに忠実なパターンが
前記酸化膜に転写された。また、パターン転写後に酸素
プラズマアッシャを行うことにより前記マスクパターン
を簡単に除去することができた。
【0042】なお、前記実施例1、2、4では重合触媒
を含み、かつ基板上の−OH基と反応する機能を持つ分
子としてN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシランを用いたが、このようなアミ
ンを含むシランカップリング剤に限定されない。
【0043】例えば、p−[N−(2−アミノエチ
ル)]フェネチルトリメトキシシラン、N−(2−アミ
ノメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、
3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−グリシジ
ル−N,N−ビス[3−(メチルジメトキシシリル)プ
ロピル]アミン、N−グリシジル−N,N−ビス[3−
(メチルメトキシシリル)プロピル]アミン、N,N−
ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アミン、
N,N−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]
エチレンジアミン、1−トリメトキシシリル−4,7,
10−トリアザデカン、N−[3−(トリメトキシシリ
ル)プロピル]トリエチレンテトラミン、N−3−トリ
メトキシシリルプロピル−m−フェニレンジアミミン等
のアミンを含むシランカップリング剤を用いることがで
きる。
【0044】また、3−[N−アリル−N−(2−アミ
ノエチル)]アミノプロピルトリメトキシシラン、3−
(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメ
トキシシラン、3−(N−アリル−N−メタクロイル)
アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミンを含む主
鎖およびビニル基を含む副鎖を持つシランカップリング
剤を使用することができる。このようなシランカップリ
ング剤は、隣接する分子がビニル基を介して結合し、よ
り強固で安定な触媒層を形成することが可能になる。
【0045】前記実施例1、2、4で用いたモノマーに
関してもアミンを触媒として重合するものであれば前記
ニトロエチレンに限定されない。例えば、メチレンマロ
ン酸エチル、α−シアノアクリル酸エチル、α−シアノ
ソルビン酸エチル、ビニリデンシアニド等のモノマーを
使用することができる。
【0046】さらに、重合触媒を含み、かつ基板上の−
OH基と反応する機能を持つ分子として前記シランカッ
プリング剤の他に、R−O−R’(R、R’はアルキル
基等の炭化水素基を示す)等を使用することができる。
また、R−O−K、R−O−Na、R−O−Li(Rは
いずれもアルキル基等の炭化水素基を示す)を含むシラ
ンカップリング剤も使用できる。このようなシランカッ
プリング剤は、より反応性が高いために前記ニトロエチ
レンのようなモノマーのみならず、メチルビニルケト
ン、アクリロニトリル等の反応性の低いモノマーでも重
合を行うことができる。
【0047】前記実施例3、5では、電子ビーム照射に
よりラジカルを発生して重合を促進する重合開始剤を含
み、かつ基板上の−OH基と反応する機能を持つ分子と
して、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシ
ランを用いたが、このようなアミンを含むシランカップ
リング剤に限定されない。例えば、N,N−ビス[3−
(メチルジメトキシシリル)プロピル]メタクリルアミ
ド、N,N−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル]メタクリルアミド、3−メタクリロキシプロピルメ
チルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルト
リメトキシシラン等のメタクリル基を含むシランカップ
リング剤を使用することができる。
【0048】前記実施例3、5で用いたモノマーに関し
てもスチレンの他に、塩化ビニル、酢酸ビニル、アクリ
ル酸メチル、アクリロニトリル等のラジカル重合し易い
モノマーを用いることができる。
【0049】前記実施例において、基板上の−OH基と
反応するメトキシ基、エトキシ基、塩素基をもつ分子と
してシランカップリング剤について説明したが、例えば
チタンカップリング剤で同様な触媒機能を備えたものも
同様に使用することができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係わるパ
ターン形成方法によれば基板表面の吸着層のみを集束電
子ビームにより変化させるだけで、モノマーの供給によ
り目的のパターン形状を有する高分子膜を形成できるた
め露光時間の大幅な短縮を図ることができると共に微細
パターンの形成プロセス全体の効率を大幅に向上できる
等顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜3のマスクパターン形成に
用いられるパターン形成装置を示す概略図。
【図2】実施例1のマスクパターン形成工程を示す断面
図。
【図3】実施例2のマスクパターン形成工程を示す断面
図。
【図4】実施例3のマスクパターン形成工程を示す断面
図。
【図5】実施例4のマスクパターン形成工程を示す断面
図。
【図6】実施例5のマスクパターン形成工程を示す断面
図。
【符号の説明】
2、6…反応室、3…電子ビーム照射装置、4…電子ビ
ーム照射室、7、8、9…基板ホルダ、21、31…シ
リコン基板、23、26、28、35、37…単分子
層、24、33…集束電子ビーム、25、27、30、
36、40…高分子膜パターン。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に少なくとも重合触媒を含む官能基
    Xと前記基板と反応する官能基Yとを持つ分子を供給
    し、前記基板上で前記官能基Yを反応させることにより
    前記分子を化学吸着させて吸着層を形成する工程と、 前記吸着層に集束電子ビームを選択的に照射して照射領
    域の前記官能基Xを選択的に除去するか、もしくは選択
    的に不活性化する工程と、 前記基板にモノマーを供給して未照射領域の前記吸着層
    にモノマーを選択的に重合させて高分子膜を形成する工
    程とを具備したことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】 基板に少なくとも重合開始剤を含む官能
    基Xと前記基板と反応する官能基Yとを持つ分子を供給
    し、前記基板上で前記官能基Yを反応させることにより
    前記分子を化学吸着させて吸着層を形成する工程と、 前記吸着層に集束電子ビームを選択的に照射して照射領
    域の前記官能基Xを選択的に活性化する工程と、 前記基板にモノマーを供給して照射領域の前記吸着層に
    モノマーを選択的に重合させて高分子膜を形成する工程
    とを具備したことを特徴とするパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 基板表面に官能基Aを形成する工程と、 前記基板に集束電子ビームを選択的に照射して前記官能
    基Aを選択的に除去する工程と、 前記官能基Aが除去された前記基板表面に官能基Bを形
    成する工程と、 前記基板に少なくとも重合触媒または重合開始剤を含む
    官能基Xと前記官能基Bと反応する官能基Yとを持つ分
    子を供給し、前記基板の前記官能基Bが形成された領域
    に前記官能基Yを反応させることにより前記分子を選択
    的に化学吸着させて吸着層を形成する工程と、 前記基板にモノマーを供給して前記吸着層にモノマーを
    選択的に重合させて高分子膜を形成する工程とを具備し
    たことを特徴とするパターン形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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