WO2004096698A1 - 分子結合方法及び分子結合装置 - Google Patents

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Abstract

金線からなる支持体12に固定された、中間励起媒体としての光増感分子であるN−[3−{3,5−ビス{3,5−ビス[3,5−ビス(4−メルカプトベンジルチオ)ベンジルチオ]ベンジルチオ}ベンジルオキシ}−プロピオニール−4−ニトロ−1−ナフチルアミン18aに対して外部エネルギーを供給して励起三重項状態の光増感分子18bとすることにより、当該光増感分子から結合性残基を有する第1の分子28aに対して励起三重項エネルギー移動を発生させる。こうして、励起三重項エネルギー移動によって励起された第1の分子28bと当該第1の分子と結合されるべき被結合対象物である結合性残基を有する第2の分子30とを結合させる。

Description

明細書 分子結合方法及び分子結合装置 技術分野
この発明は、 分子同士の結合や分子の配置を 1分子単位の分解能で実現可能な 、 分子結合装置及び分子結合方法に関する。 背景技術
半導体デバイス分野では、 さらなる微細化及ぴ高密度化を実現するための技術 が嘱望されている。
従来より、 半導体デバイスの回路設計に基づいて、 例えば、 レジストパターン を形成するに当たり、 フォトリソグラフィ法ゃ電子線リソグラフィ法、 あるいは 走査プロ一ブ顕微鏡や近接場プローブを用いた微細加ェ技術が用いられている。 具体的には、 直接描画法を用いるフォトリソグラフィ法あるいは電子線リソグ ラフィ法では、 光あるいは電子が照射された分子同士を選択的に重合させてレジ ストパターンを形成する (例えば、 非特許文献 1参照) 。
走査プローブ顕微鏡を用いる方法では、 (1 ) :電気的な励起による重合や酸 化 (例えば、 非特許文献 2参照) 、 (2 ) :触媒反応 (例えば、 非特許文献 3参 照) 、 (3 ) :ディップペン方式 (例えば、 非特許文献 4参照) 等を利用して、 レジストパターンを形成する。 また、 近接場光プローブを用いる方法では、 近接 場光が照射された分子同士を光重合させてレジストパターンを形成する (例えば 、 非特許文献 5参照) 。
(非特許文献 1 )
「ナノテクノロジーと高分子」 (社) 高分子学会編、 ェヌ ·ティ ·エス、 第 2 講 「ナノフアプリケーションに果たす高分子の役割」
(非特許文献 2 )
Y. Okawa and M. Aono, Nature 409, 683 (2001) ; Y. Okawa and M. Aono, J Chem. Phys. 115, 2317 (2001) ; G. Dujardrin, R. E. Walkup, Ph. Avouris, Science 255, 1232 (1992)
(非特許文献 3 )
B. J. Mclntyre, M. Salmeron and G. A. Somorjai, Science 265, 1415-1418 (1994)
(非特許文献 4 )
R. D. Piner, J. Zhu, F. Xu, S. Hong and C. A. Mirk in, Science 283, 661 -663 (1999)
(非特許文献 5 )
T. Οηο and Μ. Esashi, Jpn. J. Appl. Phys. 37, 6745-6749 (1998) ; S. Tan aka, et al. , Jpn. J. Appl. Phys. 37, 6739-6744 (1998) ; Y. Yamamoto, et al., Appl. Phys. Lett. 76, 2173 (2000)
しかしながら、 例えば、 近年の半導体デバイスに対する微細化及ぴ高密度化の 要求に対して、 上述した方法によってレジストパターンを 1分子単位の分解能で 微細加工することは、 以下に説明する問題の発生によりこれまで困難であった。 例えば、 上述したフォ トリソグラフィ法を用いた光重合法の場合には、 レジス トパターンの分解能は照射光の半波長程度に制限される。 また、 電子線リソグラ フィ法を用いた重合法の場合には、 レジストパターンの分解能は電子線の焦点形 状 (直径 5 n m程度) に制限される。
また、 走查プローブ顕微鏡を用いたレジス トパターン形成法の場合には、 上述 した (1 ) 〜 (3 ) に対応して、 それぞれ以下のような問題がある。 (1 ) :プ ロープの先端形状の変形に伴って導電特性が変化するため、 高い分解能を再現性 良く得ることは困難である。 (2 ) : ( 1 ) と同様にプローブの先端形状によつ て分解能が制限されるうえに、 触媒反応は反応源の存在下で常に起こることから 触媒反応場の制御が困難である。 (3 ) :この場合の分解能は、 プローブから滴 下する液の液量と当該液が滴下された基板の濡れ性との関係によつて制限される また、 近接場光プローブを用いた場合には、 レジス トパターンの分解能は近接 場光サイズに制限される。 .
上述した種々の問題により、 これまで、 レジストパターンを 1分子単位の分解 能で形成することができる方法の出現が望まれていた。
その一方で、 これまでの半導体デバイスに代わり、 1分子単位の寸法で動作可 能な機能性分子を複数精密に配置させた、 分子デバイス等の新たなデバイスの開 発も進められている。 し力、し、 現状では、 特定の機能分子を所定位置に 1分子単 位で配置するための技術的課題も多い。
そこで、 この発明の目的は、 半導体デバイスや分子デバイス等の製造に用いて 好適な、 1分子単位の分解能で分子を配置或いは分子同士を結合可能とする、 分 子結合装置及び分子結合方法を提供することにある。 発明の開示
そこで、 この発明の分子結合方法は、 以下のようにして行う。
すなわち、 支持体に固定されている中間励起媒体に対し外部エネルギーを供給 して、 中間励起媒体を励起させることにより、 励起された中間励起媒体の周辺に ある結合性残基を有する第 1の分子と、 当該第 1の分子と結合されるべき被結合 対象物とを結合させる。
このような分子結合方法によれば、 第 1の分子と被結合対象物との結合を、 中 間励起媒体の安定した励起状態を介して行うことができるうえに、 中間励起媒体 に基づいて 1分子単位 (すなわち、 ナノメートルサイズ) の分解能を制御性良く 得ることができる。
また、 好ましくは、 この結合を、 結合性残基を有する第 1 分子及び被結合対 象物の双方またはいずれか一方を固定部材に固定して行うのが良い。
また、 好ましくは、 この結合を、 固定部材に対して支持体を、 当該結合が実現 できる程度の精度で位置決めして行うのが良い。
このようにすると、 より確実に、 中間励起媒体に基づく第 1の分子と被結合対 象物との結合を行うことができる。
また、 好ましくは、 この結合を、 固定部材に対する支持体の位置決め精度を、 1 n m以下で行うのが良い。
例えば、 中間励起媒体や後述する機能性分子が芳香族系分子である場合には、 ベンゼン環 1個当たりの大きさが約 0 . 2 8 n mであることから、 複数個のベン ゼン環で構成された中間励起媒体や機能分子の大きさは 1 n m前後となる。 その ため、 中間励起分子に基づく分子精度の結合や機能性分子の精密な配置を行うた めには、 その 1 / 1 0である 0 . 1 n mの位置決め精度が必要になると推測され る。 また、 中間励起媒体が、 大きさが 1 0 n m程度である量子ドット等のナノ粒 子である場合には、 同様に、 その 1 / 1 0である 1 n mの位置決め精度が必要に なると推測される。 以上のことから、 固定部材に対する支持体の位置ずれを、 最 大でも 1 n mとすることによって、 分子単位の精度で結合を行うことができる。 また、 好ましくは、 この結合は、 励起された中間励起媒体から第 1の分子へ移 動する結合用エネルギーによって行われるのが良い。
このようにすると、 励起された中間励起媒体から結合用エネルギーの到達範囲 内にある第 1の分子と、 当該第 1の分子と結合されるべき被結合対象物とを結合 させることができる。 このようにして結合させることにより、 中間励起媒体に基 づく 1分子単位の分解能を制御性良く得ることができる。
また、 好ましくは、 中間励起媒体から第 1の分子への結合用エネルギー移動を 、 励起三重項エネルギー移動により行うのが良い。
このようにすると、 結合エネルギーの到達範囲を約 1 η πι以下に抑えることが できるので配置精度を高めることができるうえに、 低い外部エネルギー (或いは 、 励起エネルギーとも称する。 ) で第 1分子と結合対象物とを結合させることが できる。
また、 好ましくは、 この結合は、 励起された中間励起媒体と第 1の分子との間 の電子の移動に起因して行われるのが良い。 ,.
このようにすると、 励起された中間励起媒体と第 1の分子との間の電子の授受 によってラジカルイオン化した第 1分子と、 当該第 1の分子と結合されるべき被 結合対象物とを結合させることができる。 このようにして結合させることにより 、 中間励起媒体に基づく 1分子単位の分解能を制御性良く得ることができる。 また、 好ましくは、 外部エネルギーの供給は、 光、 電子又はイオンを中間励起 媒体に供給して行うのが良い。
また、 好ましくは、 中間励起媒体が光増感分子である場合には、 外部エネルギ 一を、 光の照射によって供給するのが良い。 このようにすると、 この結合に、 光増感分子に起因する光増感反応である光励 起エネルギー移動や光励起電子移動を利用することができる。
また、 好ましくは、 光増感分子として、 N—ァセチルー 4 _ニトロ一 1一ナフ チルァミン誘導体を用いるのが良い。
また、 好ましくは、 中間励起媒体が光触媒である場合には、 外部エネルギーを 、 光の照射によって供給するのが良い。
このようにすると、 この結合に、 光触媒による光触媒反応を利用することがで きる。
また、 好ましくは、 光触媒として、 二酸化チタンを用いるのが良い。
また、 好ましくは、 被結合対象物として、 結合性残基を有する第 2の分子を用 いるのが良い。
また、 好ましくは、 被結合対象物として、 分子以外の物体を用いるのが良い。 また、 この発明の分子結合装置は、 以下の構成を有している。
すなわち、 支持体と、 この支持体に固定されている中間励起媒体と、 中間励起 媒体を励起させることにより、 該励起された中間励起媒体の周辺にある結合性残 基を有する第 1の分子と該第 1の分子と結合されるべき被結合対象物とを結合さ せるための外部エネルギーを、 中間励起媒体に供給する外部エネルギー供給源と を具えている。
このような分子結合装置によれば、 第 1の分子と被結合対象物との結合を、 中 間励起媒体の安定した励起状態を介して行うことができるうえに、 中間励起媒体 に基づいて 1分子単位の分解能を制御性良く得ることができる。
また、 この分子結合装置によれば、 従来の直接励起によるリソグラフィ法の場 合のように光や電子によって分解能が制限される懸念や、 また走查プローブ顕微 鏡や近接場プローブの場合のようにプローブの先端形状によって分解能が制限さ れる懸念もない。
そのため、 この分子結合装置によれば、 従来よりも微細化及び高密度化が実現 された半導体デバイスを製造することができる。
さらに、 この分子結合装置によれば、 1分子単位の寸法で動作可能な機能性分 子を所定位置に高精度で配置することが可能であること力ゝら、 分子デパイス等の 新たなデパイスを製造することができる。
また、 好ましくは、 第 1の分子及び被結合対象物の双方またはいずれか一方は
、 固定部材に固定されているのが良い。
また、 好ましくは、 支持体は、 固定部材に対し、 結合が実現できる程度の精度 で位置決めされているのが良い。
このようにすると、 第 1の分子と被結合対象物との結合を、 より確実に行うこ とができる。
また、 好ましくは、 固定部材に対する支持体の位置決め精度は、 1 ri m以下で あるのが良い。
例えば、 中間励起媒体や後述する機能性分子が芳香族系分子である場合には、 ベンゼン環 1個当たりの大きさが約 0 . 2 8 n mであることから、 複数個のベン ゼン環で構成された中間励起媒体や機能分子の大きさは l n m前後となる。 その ため、 中間励起分子に基づく分子精度の結合や機能性分子の精密な配置を行うた めには、 その 1ノ1 0である 0 . 1 n mの位置決め精度が必要になると推測され る。 また、 中間励起媒体が、 大きさが 1 O n m程度である量子ドット等のナノ粒 子である場合には、 同様に、 その 1 / 1 0である 1 n mの位置決め精度が必要に なると推測される。 以上のことから、 固定部材に対する支持体の位置ずれを、 最 大でも 1 n mとすることによって、 分子単位の精度で結合を行うことができる。 また、 好ましくは、 励起された中間励起媒体は、 当該励起された中間励起媒体 力 ら第 1の分子へ移動してこの結合を行わせる、 結合用エネルギーを発生するの が良い。
このようにすると、 励起された中間励起媒体から結合用エネルギーの到達範囲 内にある第 1の分子と、 当該第 1の分子と結合されるべき被結合対象物とを結合 させることができる。 このようにして結合させることにより、 中間励起媒体に基 づく 1分子単位の分解能を制御性良く得ることができる。
また、 好ましくは、 励起された中間励起媒体は、 励起された中間励起媒体と前 記第 1の分子との間で電子移動を行い、 この結合を行わせるのが良い。
このようにすると、 励起された中間励起媒体と第 1の分子との間の電子の授受 によってラジカルィォン化した第 1分子と、 当該第 1の分子と結合されるべき被 結合対象物とを結合させることができる。 このようにして結合させることにより
、 中間励起媒体に基づく 1分子単位の分解能を制御性良く得ることができる。 また、 好ましくは、 外部エネルギーは、 光、 電子又はィオンであるのが良い。 また、 好ましくは、 中間励起媒体が光増感分子である場合に、 外部エネルギー は光であるのが良い。
このようにすると、 光增感分子による光増感反応である光励起エネルギー移動 や光励起電子移動を利用した構成とすることができる。
また、 好ましくは、 光增感分子は、 N—ァセチルー 4一二トロー 1一ナフチル ァミン誘導体であるのが良い。
また、 好ましくは、 中間励起媒体が光触媒である場合に、 外部エネルギーは光 であるのが良い。
このようにすると、 光触媒による光触媒反応を利用した構成とすることができ る。
また、 好ましくは、 光触媒は、 二酸化チタンであるのが良い。
また、 好ましくは、 被結合対象物は、 結合性残基を有する第 2の分子であるの が良い。
また、 好ましくは、 被結合対象物は、 分子以外の物体であるのが良い。
また、 好ましくは、 中間励起媒体は、 支持体に化学結合によって固定されてい るのが良い。
このようにすると、 中間励起媒体を、 接着剤ではなく、 配位結合や共有結合や イオン結合等の選択的な化学結合 (或いは、 化学吸着とも称する。 ) によって支 持体に固定させることができるので、 接着剤の劣化によって信頼性が低下する懸 念がない。
また、 好ましくは、 結合性残基は、 不飽和二重結合又は不飽和三重結合を有す る脂肪族系残基であるのが良い。
また、 好ましくは、 結合性残基は、 不飽和二重結合又は不飽和三重結合を有す る芳香族系残基であるのが良い。
また、 好ましくは、 不飽和二重結合を有する芳香族系残基が桂皮酸基である場 合に、 中間励起媒体は、 N— [ 3— { 3 , 5—ビス { 3, 5—ビス [ 3 , 5—ビス ( 4一メルカプトべンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ) ベンジ/レオキシ } 一プロピオニール一 4 _二トロー 1一ナフチルァミンであるのが良い。 図面の簡単な説明
第 1図 (A) 及び (B ) は、 この発明の第 1の実施の形態の分子結合装置の説 明に供する概略部分断面図である。
第 2図 (A) 、 ( B ) 及び (C ) は、 この発明の第 1の実施の形態の分子結合 方法の説明に供する概略部分断面図である。
第 3図 (A) 及び (B ) は、 この発明の第 2の実施の形態の分子結合装置の説 明に供する概略部分断面図である。
第 4図 (A) 、 (B ) 及ぴ (C ) は、 この発明の第 2の実施の形態の分子結合 方法の説明に供する概略部分断面図である。
第 5図 (A) 及ぴ (B ) は、 この発明の第 3の実施の形態の分子結合装置の説 明に供する概略部分断面図である。
第 6図 (A) から (C ) は、 この発明の第 3の実施の形態の分子結合方法の説 明に供する概略部分断面図である。 発明を実施するための最良の形態
以下、 第 1図から第 6図を参照して、 この発明の実施の形態につき説明する。 また、 各図は、 この発明が理解できる程度に各構成成分の形状、 大きさ及び配置 関係を概略的に示してあるに過ぎず、 この発明をこれら図示例に限定するもので はない。 また、 以下の説明において、 特定の材料及び条件等を用いることがある 力 これら材料及ぴ諸条件は単なる好適例に過ぎず、 従って、 何らこれらに限定 されない。
<第 1の実施の形態 >
第 1図及び第 2図を参照して、 この発明の第 1の実施の形態につき説明する。 第 1図 (A) 及び (B ) は、 この実施の形態の分子結合装置及びその主要部の構 成を概略的に示す部分断面図である。 第 2図は、 この実施の形態の分子結合方法 を説明する概略部分断面図である。 第 1図 (A) に示すように、 この実施の形態の分子結合装置 1 0は、 主として 、 支持体 7 0と、 中間励起媒体 7 2 aと、 外部エネルギー供給部 6 0とを具えて いる。 中間励起媒体 7 2 aは支持体 7 0に固定されていて、 この支持体 7 0と中 間励起媒体 7 2 aは、 分子結合装置 1 0のマスク部 5 5を構成している (第 1図 ( B ) 参照) 。
第 1図 (A) に示す構成例では、 分子結合装置 1 0は、 さらに、 固定部材とし て、 基板 2 4と、 基板 2 4の固定装置 6 4とを具えている。
外部エネルギー供給部 6 0は、 外部エネルギー供給源としての光源 1 6、 レン ズ 6 2、 フィルタ (ここでは、 バンドパスフィルタとする。 ) 5 1及びミラー 5 2を具えている。 外部エネルギー供給部 6 0は、 マスク部 5 5が具える後述する 中間励起媒体 7 2 aを励起させる外部エネルギー (或いは、 励起エネルギーとも 称する。 ) を、 当該中間励起媒体 7 2 aに供給する。 具体的には、 レンズ 6 2で 集光された光源 1 6からの励起光 (h v ) を、 フィルタ 5 1を介してミラー 5 2 で反射させた後、 中間励起媒体 7 2 aに照射する。 ここでの光源 1 6は、 例えば 、 水銀キセノンランプとする。
基板 2 4の固定装置 6 4は、 ステージ 6 6及び真空ポンプ 6 8を具えている。 固定装置 6 4は、 真空ポンプ 6 8を駆動して、 基板 2 4をステージ 6 6上に固定 するとともに基板 2 4とマスク部 5 5とを所定間隔で対向配置させる、 真空チヤ ックとして機能する。
続いて、 この実施の形態のマスク部 5 5について、 以下に詳細に説明する。 このマスク部 5 5の支持体 7 0は、 金 (A u ) の単結晶基板で形成する。 A u 基板の、 基板 2 4と対向する側の面に、 電子線リソグラフィによって、 この構成 例では、 幅 2 0 n m及ぴ高さ 1 0 n mの凹凸パターンを形成してある。 尚、 この 凹凸パターンは、 基板 2 4上に形成すべき所望のレジストパターン形状に基づい て設計し、 形成しておけばよい。
また、 中間励起媒体 7 2 aとは、 外部エネルギーを吸収して励起することによ り、 所定の反応に間接的に寄与する媒体のことをいう。
この実施の形態の構成例では、 中間励起媒体 7 2 aとして、 下記 (1 ) 式で示 される N— ( 7—メルカプトへキサノィル)—4一二トロ一 1—ナフチルァミンを 用いる。 すなわち、 ここでの中間励起媒体 7 2 aとして、 N—ァセチルー 4一二 トロー 1一ナフチルァミン誘導体からなる光増感分子を用いる。 尚、 光増感分子 である N—ァセチルー 4一二トロー 1一ナフチルァミン誘導体のうち、 N—ァセ チルー 4一二トロー 1—ナフチルァミン部分が光増感作用を示すが、 ここでは、 光増感作用を示す部分を構成部分とする誘導体全体を総じて光増感分子と称する 場合もある。
0
HS" へ 、G\MH"^~N02 ■ , ■ ( 1 ) 尚、 中間励起媒体 7 2 aは N—ァセチルー 4一二トロー 1〜ナフチルァミン誘 導体のみに限定されず、 光増感分子として機能するものを任意好適に選択するこ とができる。 また、 中間励起媒体 7 2 aとしては、 光増感分子のほかに、 光触媒 である結晶粒子等を用いることができる。 光触媒である無機物は、 光増感分子で ある有機物に比べて、 光に対する耐性、 化学的安定性及び熱的安定性等に優れて いる。 中間励起媒体としてどのような物質を用いるかについては、 目的や結合条 件等に応じて任意好適に選択すれば良い。
この構成例では、 中間励起媒体 7 2 aの末端のメルカプト基 (_ S H基) と支 持体 7 0の金結晶とが結合、 すなわち、 A ti— S結合することによって、 中間励 起媒体 7 2 aは支持体 7 0に固定されている。 すなわち、 中間励起媒体 7 2 aを 選択的な化学吸着によって支持体 7 0に固定しているので、 例えば、 合成樹脂等 の接着剤を用いて支持体に固定する場合のように、 接着剤の劣化による信頼性の 低下の懸念がない。 尚、 選択的な化学吸着としては、 配位結合や共有結合ゃィォ ン結合等のなかから目的や設計に応じて任意好適に選択することができる。 以下に、 中間励起媒体である N—(7—メルカプトへキサノィル)一 4一-トロ — 1一ナフチルァミンの製造方法の一例につき説明する。 尚、 この例では、 以下 のステップ (A) 〜ステップ ( C) を順次行って製造する。
(A) 7—ブロモーへキサノイルク口リ ドの製造
下記 ( 2 ) 式で示される 7—フ'口モへキサン酸 1 . 0 gと塩化チォニノレ ( S O C 1 2 ) 5 . 7 gとをベンゼン (C e H e ) 3 0 m lに溶解し、 5時間還流した。 Br^-^^COOH . - - (2) その後、 ベンゼン及び塩化チォニルを減圧下で留去した後、 下記 (3) 式で示 される褐色液体である 7一ブロモ一へキサノイルク口リ ドを得た。
Br^^^COCI · ' ■ (3)
(B) N— (7—ブロモへキサノィル) —4一二トロー 1一ナフチルァミンの 下記 (4) 式で示される 1一アミノー 4 _ニトロナフタレン 0. 7 gと トリエ チルァミン ( (C2H5) sN) とをジクロロメタン (CH2C I 2) 溶液に溶解 し、 窒素気流下で 0°Cに冷却した。 その後、 この溶液に、 (A) で得られた 7— プロモーへキサノイルクロリ ド 1. 0 gを含有するジクロロメタン溶液 5 m 1を 滴下して 2時間撹拌後、 さらに室温にて 8時間撹拌した。 このとき析出した塩を 濾過した後、 溶媒を減圧留去した。 こうして得られた粗生成物を再結晶させて、 下記 (5) 式で示される黄色固体である N- (7—ブロモへキサノィル)一 4一二 トロー 1—ナフチルァミン 1. l gを得た。
Figure imgf000013_0001
(C) 中間励起媒体である、 N- (7—メルカプトへキサノィル)一4—ニトロ 一 1一ナフチルァミンの製造
(B) で得られた N- (7—ブロモへキサノィル)一 4 _二トロー 1一ナフチル · ァミン 0. 8 gとチォ酢酸ナトリウム (CHsCO SN a) 、 0. 2 gとをエタ ノール 30m 1に溶解して 24時間還流した後、 室温まで冷却した。 冷却後、 析 出している固形物を酢酸ェチル (CH3COOC2H5) で洗浄して黄色固体を得 た。 この黄色固体と水酸化カリウム (KOH) 0. 1 gとをイソプロピルアルコ ール ( (CH3) 2CHOH) 2 Om 1に溶解して 3時間還流した後、 室温まで 冷却した。 冷却後、 さらに水を加えて、 粗成生物をジクロロメタン (CHC 12 ) で抽出した。 その後、 溶媒を減圧留去後、 再結晶させることにより上記 (1) 式で示される黄色固体である N- (7—メルカプトへキサノィノレ)一 4一二トロー 1—ナフチノレアミン 0. 5 gを得た。
続いて、 中間励起媒体 72 aである N- (7—メルカプトへキサノィル)一 4一 ニトロ一 1一ナフチノレアミンの支持体 70への固定を、 以下の手順で行う。 先ず、 N - (7 _メルカプトへキサノィル)一 4一二トロー 1一ナフチルァミン のクロ口ホルム (CHC 13) 溶液◦. 5mmo 1 /Lを調製した。 そして、 こ のクロ口ホルム溶液を、 支持体 70の凹凸パターン表面に、 ディップコート法に よって塗布した。 その後、 凹凸パターン表面をクロ口ホルムで洗浄する。 洗浄後 、 支持体 70の金表面と結合、 すなわち、 Au— S結合しているメルカプト基を 具える中間励起媒体 72 aは、 当該支持体 70に固定された状態で残留している こうして、 支持体 70の凹凸パターン表面に中間励起媒体 72 aが複数固定さ れたマスク部 (或いは、 励起三重項マスクとも称する。 ) 55が得られる。 尚、 支持体 70は上述の構成のみに限られず、 例えば、 所望のレジス トパターン形状 に対応する領域に、 中間励起媒体と選択的な化学吸着 (共有結合や配位結合ゃィ オン結合等) を形成する材料からなるパターンが形成されていれば良い。 そのた め、 例えば、 ガラス (S i〇2) 基板表面に、 この実施の形態における支持体 7 0の凸部に対応する金パターンが設けられた構成であっても良い。 また、 光源 1 6としては、 その他にも超高圧水銀ランプ、 低圧水銀ランプ、 キセノンランプ、 ハロゲンランプ、 蛍光灯、 気体レーザ、 液体レーザ、 固体レーザ等を用いること ができる。 また、 光としては、 紫外線、 可視光線、 赤外線、 X線等を用いること ができる。 これら光源及び光は、 波長及び光強度の観点から適切に選定すれば良 レ、。
続いて、 この分子結合装置 10を用いた分子結合方法について、 第 2図 (A) 、 (B) 及び (C) を参照して説明する。
この実施の形態では、 支持体 70に固定された中間励起媒体 72 aによる光増 感反応を利 する。 具体的には、 光増感反応のうち、 励起された中間励起媒体か らのエネルギー移動 (或いは光励起ヱネルギー移動とも称する。 ) によって結合 反応が起こる例につき説明する。 尚、 ここでは、 中間励起媒体からの物理的作用 のうち、 励起三重項エネルギー移動を利用した重合反応について説明するが、 こ れに限定されず、 例えば、 励起一重項エネルギー移動を利用することができる。 先ず、 この構成例では、 基板 24表面上に、 下記一般式 (6) で定義される化 合物 (単量体) の単分子膜 (LB膜) を形成する。
Figure imgf000015_0001
(式中、 m及び nは、 それぞれ互いに独立して、 1から 10までの自然数である 。 )
具体的には、 サフアイャ基板である基板 24上に、 好ましくは、 上記一般式 ( 6) において、 例えば、 m=n = 3である下記 (6' ) 式で示される単量体、 N, Ν,Ν',Ν'—テトラ [Ν,Ν "-ビス {Ν'''Ν'''_ジ-((シンナモイルォキシ-ェチル) -力 ルバモイル-ェチル) -アミノ-ェチルカルパモイル-ェチル }アミノーェチルカルバ モイル-ェチル] エチレンジァミン 26を塗布して固定するのがよい。 以下、 こ の化合物 26を用いる例につき説明する。
Figure imgf000016_0001
先ず、 Ν,Ν,Ν' ,Ν'—テトラ [Ν",Ν "-ビス {Ν','Ν'''-ジ-((シンナモイルォキシ- ェチル) -力ルバモイル-ェチル) -アミノ-ェチルカルバモイノレ-ェチノレ)アミノ一ェ チノレカノレバモイル-ェチル] エチレンジァミンのクロロホノレム溶 ί夜 0. 1 mmo 1/Lを調製した。 そして、 このクロ口ホルム溶液を水面に適量を滴下した後ク ロロホルムを蒸発させて、 水面上に Ν,Ν,Ν' ,Ν'—テトラ [Ν",Ν''-ビス {Ν'"Ν''' - ジ-((シンナモイノレォキシ -ェチル) -力ルバモイル-ェチル) -ァミノ-ェチルカルバ モイル-ェチル }アミノーェチルカルバモイル-ェチル] エチレンジァミンの単分 子膜を形成した。 この単分子膜を洗浄済みの基板 24上に移し取り、 基板 24上 にラングミュア ·プロジェット (LB : L a n gmu i r B l o d g e t t) 膜を形成した。
この例では、 化合物 2 6を、 L B膜として基板 2 4上に成膜する例を説明した が、 これに限定されず、 、 上述の化合物 2 6の 0 . 1 mm o 1 ZLクロ口ホルム 溶液を、 例えば、 スピンコート法により、 基板 2 4上に塗布することによって、 成膜することもできる。
この化合物 2 6の膜は、 レジストパターンを形成するためのレジス ト膜として 機能する。
単量体である Ν, Ν, Ν' , Ν' —テトラ [Ν",Ν''-ビス {Ν' ' ' N', ' -ジ-((シンナモイル ォキシ -ェチノレ) -力ルバモイル-ェチノレ) -ァミノ -ェチルカルバモイル-ェチノレ }ァ ミノーェチルカルバモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6は、 励起三重項エネ ' ルギー移動によって励起される結合性残基を有する、 第 1の分子 2 8 a (以下、 単に、 第 1の分子と称する場合もある。 ) 、 又は励起された第 1の分子 2 8 bの 被結合対象物である結合性残基を有する第 2の分子 3 0 (以下、 単に、 第 2の分 子と称する場合もある。 ) となる。
また、 結合性残基としては、 この実施の形態の N, N, N', N'—テトラ [N", N"-ビ ス {Ν' " Ν' ' ' -ジ -((シンナモイノレオキシ-ェチル) -カノレバモイノレ-エチル) -アミノ -ェチノレ力ルバモイノレ -ェチノレ }アミノ一ェチノレカノレバモイノレ-ェチノレ] エチレンジ ァミンが有する桂皮酸基の他に、 例えば、 ビニル基、 アタリレート基、 メタクリ レート基のような不飽和二重結合を有する脂肪族系残基や、 ο;—シァノ桂皮酸基 、 クマリン基、 カルコン基、 シンナミリデンアセテート基、 ρ—フエ-レンジァ クリルレート基、 ジスチリルビラジン基のような不飽和二重結合を有する芳香族 系残基や、 アセチレン基、 ジアセチレン基のような不飽和三重結合を有する脂肪 族系残基や、 ジフエニルアセチレン基、 フエニルアジド基、 ジピリジルジァセチ レン基のような不飽三重結合を有する芳香族系残基、 及びこれら残基から誘導さ れる基とすることができる (以下の、 各実施の形態についても同様である。 ) 。 その後、 基板固定部 6 4によって、 Ν, Ν, Ν' , Ν'—テトラ [Ν", Ν"-ビス {Ν' " Ν" ' -ジ- ( (シンナモイルォキシ-ェチル) -力ルバモイル-ェチル) -ァミノ-ェチルカル バモイノレ-ェチノレ }アミノ—ェチルカルバモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6 からなる L B膜を有する基板 2 4をステージ 6 6 (第 1図 (Α) 参照) 上に固定 するとともに、 基板 2 4上の Ν,Ν,Ν',Ν'—テトラ [Ν",Ν "-ビス {Ν' ' ' N' ' '—ジ—(( シンナモイルォキシ-ェチル') -力ルバモイル-ェチル) -ァミノ-ェチノレ力/レバモイ ル-ェチノレ }ァミノーェチノレ力ルバモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6とマス ク部 5 5の Ν - ( 7—メルカプトへキサノィル)一 4一二トロ一 1一ナフチルァミ ン 7 2 aとを所定間隔で対向配置させる (第 2図 (A) ) 。 中間励起媒体 7 2 a に外部エネルギーを供給していないこの段階では、 励起三重項エネルギー移動は 発生しない。 また、 このときの基板 2 4表面と、 支持体 7 0の凸部に固定された 中間励起媒体 7 2 aとの間隔は、 励起三重項エネルギー移動を有効に行うために 最大でも 2 n mとするのが好ましく、 励起一重項エネルギー移動の場合には最大 でも 1 0 n mとするのが好ましい。
その後、 光源である水銀キセノンランプ 1 6から、 中間励起媒体 7 2 aに外部 エネルギーとなる励起光を供給 (すなわち、 照射) する。 ここでは、 中間励起媒 体 7 2 aに対して、 通過可能波長域 3 6 5 n m及び半値幅 1 0 n mのバンドパス フィルタ 5 1を通過させた水銀キセノンランプ 1 6からの照射光を、 2 mWZ c m2の照射光強度で 1 0秒間連続して照射する。 このときの照射光強度は、 最少 でも、 1つの中間励起媒体 7 2 aに対し 1個のフォトンが当たって励起されるよ うな強度とすれば良く、 装置構成や材料等によつて任意好適に設定できる。 外部エネルギーが照射されると、 支持体 7 0に固定されている中間励起媒体 7 2 aは励起して、 励起一重項状態を経て励起三重項状態の中間励起媒体 7 2 bと なる。
その結果、 励起三重項状態の中間励起媒体 7 2 bから、 この中間励起媒体 7 2 bの周辺にある第 1の分子 2 8 aに、 結合用エネルギーの移動である励起三重項 エネルギー移動が起こる。 具体的には、 中間励起媒体 7 2 bから、 励起三重項ェ ネルギ一の到達範囲内、 すなわち 2 n m以内の距離にある第 1の分子 2 8 aに対 して、 励起三重項エネルギー移動が起こる。 すなわち、 中間励起媒体 7 2 aが 1 回励起される毎に、 第 1の分子 2 8 aが有する結合性残基の 1つが励起されて、 励起状態の結合'!"生残基を有する第 1の分子 2 8 bとなる。 ここでは、 中間励起媒 体 7 2 aの 1回の励起によって、 第 1の分子 2 8 aが有する複数の桂皮酸基のう ちの 1つが励起される (第 2図 (B ) ) 。 し力 し、 このとき、 支持体 7 0の凹部に固定されている中間励起媒体 7 2 bと 第 1の分子 2 8 aとは 1 0 n m程度離間しているため、 エネルギーの移動範囲が 2 n m程度とされる励起三重項エネルギー移動は起こらない。 すなわち、 この実 施の形態によれば、 中間励起媒体 7 2 bから励起三重項エネルギーの到達範囲内 にある第 1の分子 2 8 aに対してのみ、 励起三重項エネルギー移動を選択的に起 こすことができる。
その結果、 励起三重項状態である第 1の分子 2 8 bと、 当該第 1の分子 2 8 b の周辺にある、 第 1の分子 2 8 bと結合されるべき被結合対象物である第 2の分 子 3 0とが重合反応によって結合する。
詳細には、 単量体 2 6間或いは単量体 2 6内で、 ベンジル位の二重結合が付加 重合してシクロブタン化しシクロブタン環を有する重合体 (ポリマー) となる。 すなわち、 この構成例では、 1回の中間励起媒体 7 2 aの励起によって励起さ れた、 第 1の分子 2 8 aの複数の桂皮酸基のうちの 1つが、 第 2の分子 3 0が有 する複数の桂皮酸基のうちの 1つと結合する。 又は、 第 2の分子 3 0が第 1の分 子 2 8 a自体である場合には、 1回の中間励起媒体 7 2 aの励起によって励起さ れた、 第 1の分子 2 8 aの桂皮酸基のうちの 1つが、 当該第 1の分子 2 8 aの他 の桂皮酸基のうちの 1つと結合する。 尚、 重合体パターンは重合条件等によって 相違するため、 目的や設計に応じて任意好適な重合体パターンを選択することが できる。
こうして、 基板 2 4上に、 支持体 7 0の凸部パターンと実質的に同じ形状のレ ジストパターンである重合体パターン 7 6を形成することができる (第 2図 (C
) ) 0
この構成例では、 中間励起媒体 7 2 aに励起光を照射しない限り励起三重項ェ ネルギー移動は起こらない。 そのうえ、 中間励起媒体 7 2 aと第 1の分子 2 8 a とを十分に接近させた状態で、 すなわち、 第 1の分子 2 8 aを、 中間励起媒体 7 2 aから発生する結合用エネルギーによって励起状態にすることができる距離に 配置して、 励起光の照射を行っている。
その結果、 この構成例では、 励起三重項エネルギー移動を有効に行うことがで きるうえに、 基板 2 4上での重合体パターン 7 6の位置精度及ぴ分解能を、 中間 励起媒体に基づいて 1分子単位で制御することができる。
その後、 重合体パターン 76のみを基板上に残存させてレジストパターン形状 とするに当たり、 単量体と重合体との物性値 (例えば、 溶解度や昇華温度等) の 違いを利用することができる。 そこで、 例えば、 クロ口ホルムで基板 24表面を 洗浄して単量体である Ν,Ν,Ν,,Ν'—テトラ [Ν",Ν" -ビス {Ν' ' ' N' ' ' -ジ-((シンナ モイルォキシ-ェチノレ)-カノレバモイル-ェチル) -ァミノ -ェチルカルバモイル-ェチ ル}ァミノーェチルカルバモイ /レ-エチル] エチレンジアミン 26を溶解させ、 重 合体パターン 76のみを基板 24上に残存させる。 こうして、 励起光の照射に対 応して形成された重合体パターン 76を、 原子間力顕微鏡 (AFM: A t om i c F o r c e Mi c r o s c o p e) によって確認することができる。
上述した説明から明らかなように、 この実施の形態によれば、 支持体に固定さ れた中間励起媒体が励起することによって発生するエネルギー移動を利用して、 分子同士を選択的に結合させることができる。 また、 例えば、 高精度の原子間力 顕微鏡が具えているステージと同様の構成を有するステージ 66、 すなわちピエ ゾ XY移動ステージ等の位置決め機構を用いて、 基板と支持体とを接触をさせる' 前に予め位置決めしておくことにより、 基板に対する支持体の位置決めを結合が 実現できる程度の精度で制御することができる。 特に、 基板に対する支持体の位 置決め精度を 1 nm以下で行うことにより、 1分子単位の分解能を再現性良く得 ることができる。 なぜなら、 例えば、 中間励起媒体や後述する機能性分子が芳香 族系分子である場合には、 ベンゼン環 1個当たりの大きさが約 0. 28 nmであ ること力 ら、 複数個のベンゼン環で構成された中間励起媒体や機能分子の大きさ は l nm前後となる。 そのため、 中間励起分子に基づく分子精度の結合や機能性 分子の精密な配置を行うためには、 その 1ノ10である 0. l nmの位置決め精 度が^要になると推測される。 また、 中間励起媒体が、 大きさが 10 nm程度で ある量子ドット等のナノ粒子である場合には、 同様に、 その 1/10である I n mの位置決め精度が必要になると推測される。 以上のことから、 固定部材に対す る支持体の位置ずれを、 最大でも 1 nmとすることによって、 1分子単位の精度 で結合を行うことができる。
よって、 この分子結合方法を、 レジストパターンの作製等の微細加工技術に適 用することにより、 従来よりも微細化及び高密度化が実現された高信頼性な半導 体デバイスを得ることができる。
尚、 この実施の形態の中間励起媒体 72 aは、 単量体 26の結合性残基の三重 項エネルギーレベルよりも高い三重項エネルギーレベルを有するものであれば良 く、 中間励起媒体及び単量体の組み合わせは、 目的や設計に応じて任意好適に選 択することができる。 さらに、 中間励起媒体 72 aとしては、 支持体 70との間 で配位結合や共有結合ゃィオン結合などの選択的化学吸着が起こる官能基を有す る材料を選択することができる。 そのため、 支持体としては、 金の他に、 例えば 、 銀 (Ag) 、 銅 (Cu) 、 白金 (P t) 、 水銀 (Hg) 、 鉄 (F e) 、 酸化鉄 (F e 2 O 3) 、 ヒ化ガリウム (GaA s) 、 リン化インジウム (I nP) 等を 任意好適に使用することができる。 尚、 支持体及び中間励起媒体の選択的化学吸 着の組み合わせに関する詳細については、 (1) H.Wolf, et al., J. Phys. Che m. 99, 7102 (1995) 、 (2) P. E. Laibinis and G. M. Whitesides, J. Am. C hem. Soc. 114, 1990 (1992) 、 ( 3 ) A. Ulman, Chem. Rev. 96, 1533 (1996) 、 (4) M. R. Linford and C. E. D. chidsey, J. Am. Chem. Soc. 115, 12630 ( 1993) 、 (5) M. R. Linford, P. Fenter, P. M. Eisenberger, C. E. D. Chind sey, J. Am. Chem. Soc. 117, 3145 (1995) 、 ( 6 ) J. Sagiv, J. Am. Chem. So c.102, 92 (1980) 、 (7) H. Lee, et al. , J. Phys. Chem. 92, 2597 (1988) 、 (8) D. L. Allara and R. G. Nuzzo, Langmuir 1, 52 (1985) に記載され ている。
また、 第 1の分子と当該第 1の分子と結合されるべき被結合対象物とを、 重合 反応、 架橋反応、 ラジカル反応等のいずれかの反応によって選択的に結合させる 場合が含まれる。
また、 中間励起媒体が選択的化学吸着によつて支持体に固定されていることか ら、 上述した結合反応を、 結合用エネルギーが移動可能であれば、 液中、 真空中 、 ガス雰囲気中をはじめ、 結合用エネルギーが表面から移動可能な範囲内の固体 内部でも行うことができる。
また、 単量体 26は、 LB膜として基板 24に固定されている場合のみに限定 されない。 単量体 26力 S、 基板 24と中間励起媒体 72 aとの間に、 適量供給さ れていれば良い。 また、 励起された中間励起媒体 7 2 aからのエネルギー移動の 対象は、 上述した Ν, Ν, Ν' , Ν'—テトラ [Ν", Ν"-ビス {Ν' " Ν' ' ' -ジ-((シンナモイ ルォキシ-ェチル) -力ルバモイル-ェチル) -ァミノ -ェチルカノレバモイル-ェチル } ァミノ一ェチルカルバモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6のような単量体分 子のみに限定されず重合体であっても良い。
<第 2の実施の形態 >
第 3図及び第 4図を参照して、 この発明の第 2の実施の形態につき説明する。 第 3図 (Α) 及び (Β ) は、 この実施の形態の分子結合装置及びその主要部の構 成を概略的に示す部分断面図である。 第 4図は、 この実施の形態の分子結合方法 を説明する概略部分断面図である。 この実施の形態では、 分子結合装置 1 0 0が 具える支持体をプローブ構造として形成して、 限定数の中間励起媒体によって基 板上方を走査可能にした点が第 1の実施の形態との主な相違点である。 尚、 第 1 の実施の形態で既に説明した構成要素と同一の構成要素については、 その具体的 な説明を省略する。
第 3図 (Α) に示すように、 この実施の形態の分子結合装置 1 0 0は、 主とし て、 プローブ 2 5と、 中間励起媒体 1 8 aと、 外部エネルギー供給部 2 7とを具 えている。 中間励起媒体 1 8 aは、 プローブ 2 5を構成している。
第 3図 (A) に示す構成例では、 分子結合装置 1 0 0は、 さらに、 固定部材と しての基板 2 4、 スキャナ 3 6、 カンチレバ 3 8、 ピエゾ加振部 4 0、 レーザ 4 2、 光検出部 4 4、 制御装置 4 6及び発振器 4 8を具えている。
外部エネルギー供給部 2 7は、 外部エネルギー供給源としての光源 1 6、 シャ ッタ 5 0、 フィルタ (ここでは、 バンドパスフィルタとする。 ) 5 1、 ミラー 5 2及ぴレンズ 5 4を具えている。 ここでの制御装置 4 6は、 スキャナ 3 6、 光検 出部 4 4及び発振器 4 8と電気的に接続されている。 発振器 4 8は、 ピエゾ加振 部 4 0及ぴシャツタ 5 0と電気的に接続されている。 スキャナ 3 6は、 基板 2 4 を支持すると共に、 制御装置 4 6からの信号に応じて、 基板 2 4を当該基板 2 4 の主表面の面方向 (直交する X及び Y方向) 及び基板 2 4の主表面に対して垂直 方向 (Z方向) に移動可能である。 この構成により、 プローブ 2 5は、 基板 2 4 上を走査することが可能となる。 また、 このスキャナ 3 6は、 制御装置 4 6で制 御されており、 基板 2 4の XY座標位置を、 プローブ 2 5のプローブの先端に対 して後述する結合が実現できる程度の位置精度で設定することができる。 特に、 基板 2 4に対する支持体の位置ずれを最大でも l n mとすることにより、 分子レ ベルの精度で当該結合を行うことができる (詳細については後述する。 ) 。
光検出部 4 4は、 レーザ 4 2からカンチレバ 3 8に照射した光の反射光を検知 して、 これに基づく信号を制御装置 4 6に出力する。 ピエゾ加振部 4 0は、 一端 にプローブ 2 5が取り付けられたカンチレバ 3 8の他端に取り付けられており、 発振器 4 8からの信号に基づいてカンチレバ 3 8を振動させることによりプロ一 ブ 2 5を振動させる。 この振動の振幅や位相、 周波数変化を信号として取り出し 、 プローブ 2 5と基板 2 4との間隔の制御を行う。 ここでは、 光てこ方式を用い るが、 プローブ 2 5と基板 2 4との間隔の制御方式はこれに限られるものではな く、 例えば光干渉方式を用いても良い。 シャツタ 5 0は、 発振器 4 8からの信号 に基づいて光源 1 6からの励起光を遮断或いは通過させる。 外部エネルギー供給 部 2 7は、 プローブ 2 5が具える後述する中間励起媒体 1 8 aを励起させる外部 エネルギー (或いは、 励起エネルギーとも称する。 ) を、 当該中間励起媒体 1 8 aに供給する。 具体的には、 光源 1 6からの励起光をミラー 5 2で反射させた後 、 レンズ 5 4で集光させて中間励起媒体 1 8 aに照射する。
続いて、 この実施の形態のプローブ 2 5について、 以下に詳細に説明する。 第 3図 (B ) に示すように、 プローブ 2 5は、 主として、 支持体 1 2と、 支持 体 1 2に固定された中間励起媒体 1 8 aとを具えている。 尚、 以下の説明におい て、 中間励起媒体 1 8 aをプローブ分子構造体と称する場合もある。
この実施の形態の支持体 1 2は、 外径 4 n mの金線で形成してある。 この金線 をガラスからなるキヤビラリ一チューブ 2 2に揷入して、 2重構造のプローブ本 体 2 3を構成している。 このプローブ本体 2 3は、 例えば、 外径 0 . 0 5 mmの 金線が挿入されたガラスからなる外径 l mmのキヤビラリ一チューブをピぺット ブラー (サッター社製 P 2 0 0 0 ) で引き延ばした後、 マイクロピぺットべベラ 一 (サッター社製 B V— 1 0 ) を用いた直径 0 . 0 5 / mのアルミナ (A I 2 O 3 ) 等による機械的研磨、 又は 4 0 w t %のフッ化水素 (H F ) 水溶液等による 化学的研磨、 又は集束ィオンビームによるエッチングによってガラスの先端を内 径 4 nmの太さにし、 金端面を露出して得られる。 尚、 詳細については、 " nano meter- sized electrochemical sensors, Y. shao, et al., Anal. Chem. D9, 1627 (1997) に記載されている。
また、 この実施の形態では、 中間励起媒体 1 8 aとして、 下記 (7) 式で示さ れるデンドリマー構造体である、 N_[3— { 3, 5—ビス { 3, 5—ビス [3, 5—ビス (4一メルカプトべンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } ベンジ ルォキシ). 一プロピオニール一4一二トロー 1—ナフチルァミンを用いる。 すな わち、 ここでは、 中間励起媒体 1 8 aとして、 光増感分子である N—ァセチルー 4_ニトロー 1—ナフチルァミン誘導体を用いている。
Figure imgf000024_0001
すなわち、 この実施の形態における中間励起媒体である光増感分子 1 8 aは、 プローブ枝部 1 8 2 aと結合枝部 1 8 1とを具えている。 具体的には、 この光増 感分子 1 8 aは、 幹であるプローブ枝部 1 8 2 aから結合枝部 1 8 1が有する複 数の結合枝が放射状に枝分かれしたッリ一構造を有している。 具体的には、 この構成例では、 ツリー構造の幹側のプローブ枝部 1 8 2 aは、 光増感分子として機能する部分であるとともに基板 2 4に向かつて延びており、 プローブの先端部分を構成している。 また、 ツリー構造の結合枝部 1 8 1が有す る複数の結合枝は、 一端がプローブ枝部 1 8 2 aの端部であるコア (核) C (第 3図 (B ) 参照) 、 すなわち、 上述の式 ( 7 ) の化合物における- C H 2_0—基 に結合されているとともに、 他端が支持体 1 2に向かって支持体 1 2を覆うよう に放射状に三次元的に広がっている。 その結果、 光増感分子 1 8 aと支持体 1 2 との結合がより確実に行われ、 よって、 光増感分子 1 8 aの 1分子を、 しっかり と支持体 1 2に固定することが可能である。
すなわち、 この構成例における光増感分子 1 8 aは、 中心骨格であるコア Cか ら支持体 1 2に向かって放射状に広がった結合枝としての複数の置換基と、 コア Cから基板 2 4に向かって延びているとともに、 結合枝である置換基とは異なる 構造のプローブ枝としての 1つの置換基とを有している。
また、 光増感分子 1 8 aのうち支持体 1 2と結合される結合枝部 1 8 1側が放 射状に広がった構造であるため、 支持体 1 2のうち光増感分子 1 8 aが固定され る領域を、 プローブ枝程度の微小サイズにまで高度な加工技術によつて形成せず とも良い。 その結果、 当該領域をプローブ枝部 1 8 2 a程度のサイズにまで加工 することが技術的に困難な場合でも、 支持体 1 2に対して光増感分子を所望数固 定することができる。 また、 高度な加工技術を用いなくても良いことから、 製造 コストを低減することができる。
例えば、 支持体 1 2のうち、 結合枝部 1 8 1に結合する領域の大きさを、 結合 枝部 1 8 1の末端の円錐状の広がりの底面の面積を考慮して、 1つの支持体 1 2 に対して 1つの光增感分子 1 8 aを結合させることもできる。 また、 2以上の任 意の数の光増感分子 1 8 aを支持体 1 2に結合させる場合には、 結合枝部 1 8 1 に結合する領域の大きさを、 結合枝部 1 8 1の末端の円錐状の広がりの底面の面 積を考慮して、 任意の数の結合枝部 1 8 1が結合できるような面積とすればよい 。 このようにすれば、 支持体 1 2に対して光增感分子を任意の所望の個数で固定 することができる。
すなわち、 ここでの中間励起媒体 1 8 aは、.放射状の末端にメルカプト基 (一 S H基) を有する開脚長約 4 n mの円錐型デンドリマー構造体としてのプローブ 分子構造体である。 そして、 第 1の実施の形態と同様に、 中間励起媒体 1 8 aの 末端のメルカプト基と支持体 1 2の金とが結合、 すなわち、 Au— S結合するこ とによって、 中間励起媒体 18 aは支持体 12に固定されている。 すなわち、 中 間励起媒体は、 選択的な化学吸着によって支持体に固定されているため、 中間励 起媒体を合成樹脂等の接着剤を用いて支持体 12に固定する場合のように、 接着 剤の劣化によって信頼性が低下する懸念がない。 尚、 中間励起媒体 18 aは上述 のみに限定されず、 光増感分子として機能するものを任意好適に選択することが できる。
以下に、 中間励起媒体である、 N— [3— {3, 5—ビス {3, 5—ビス [3,
5—ビス (4一メルカプトべンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } ベンジ ルォキシ} —プロピオニール一 4—ニトロ— 1一ナフチルァミンの製造方法の一 例につき説明する。 尚、 この例では、 以下のステップ (A) 〜ステップ (L) の 手順を順次行つて製造する。
(A) 3, 5—ビス (ジメチルチオ力ルバモイルォキシ) 安息香酸メチルの製 造
下記 (8) 式で示される 3, 5—ジヒドロキシ安息香酸メチルを 16. 8 g、 下記 (9) 式で示されるジメチルチオカルバモイルク口ライドを 22. 0 g、 及 び炭酸カリウム (K2CO3) 30. O gを、 500mlのアセトン (CH3CO CHs) に混合して撹拌しながら、 30°C〜35°Cの範囲の温度で 24時間反応 させた。 反応終了後、 減圧下でアセトンを留去した。 こうして得られた残渣に氷 水 500m 1を加えて析出される結晶を濾別してから、 さらにエタノール (C 2 HsOH) によって再結晶させて、 下記 (10) 式で示される 3, 5_ビス (ジ メチルチオカルパモイルォキシ) 安息香酸メチル 32 · 2 gを得た。
Figure imgf000027_0001
(B) 3, 5—ビス (ジメチルカルバモイルチオ) 安息香酸メチルの製造 (A) で得られた 3, 5—ビス (ジメチルチオ力ルバモイルォキシ) 安息香酸 メチル 32. 0 gを、 下記 (11) 式で示される 1, 3—ジメチル一 2_イミダ ゾリジノン 200m 1に還流撹拌させながら加え、 220°C〜226°Cの範囲の 温度で保持して転位反応を行った。 その後、 還流撹拌をさらに 2時間行った後、 減圧下で 1, 3—ジメチルー 2—イミダゾリジノンを留去した。 こうして得られ た残渣に氷水 500mlを加えて析出される結晶を濾別し、 ァセトンにより再結 晶させて、 下記 (12) 式で示される 3, 5—ビス (ジメチルカルバモイルチオ ) 安息香酸メチル 25. 3 gを得た。
^〉o=
3
(1 1 )
Figure imgf000028_0001
(C) 3, 5一ビス (4ージメチルカルバモイルチオべンジルチオ) 一安息香 酸メチルの製造
(B) で得られた 3, 5—ビス (ジメチルカルバモイルチオ) 安息香酸メチル 25. 0 gをアセトン 30 Om 1に溶解した後、 2. 1倍当量のナトリウムメ ト キシド (CH3ONa) を加えて室温で 2時間撹拌した。 撹拌終了後の溶液に、 さらに、 下記 (1 3) 式で示される 4一ジメチルカルバモイルチオべンジルクロ リ ドを 34. 0 g加えて 3時間反応させた。 反応終了後、 減圧下でアセトンを留 去した。 こうして得られた残渣に氷水 5 O Om lを加えて析出される結晶を濾別 した後、 さらにメタノールによって再結晶させて、 下記 (14) 式で示される 3 , 5—ビス (4一ジメチルカルバモイルチオべンジルチオ) 安息香酸メチル 1 9 . 8 gを得た。
Figure imgf000029_0001
(D) 3, 5—ビス (4一ジメチルカルバモイルチオべンジルチオ) ベンジル アルコールの製造
(C) で得られた 3, 5 -ビス (4ージメチルカルバモイルチオべンジルチオ ) 安息香酸メチル 1 9. 5 gをトルエン (CeHsCHs) 300mlに溶解した 後、 この溶液に、 乾燥窒素 (N2) 気流下及び 5°C〜10°Cの範囲の温度で、 1 . 2倍当量のナトリウム水素化ビス (2—メ トキシエトキシ) アルミニウムを含 有する 70%トルエン溶液を撹拌しながら 30分間で滴下した。 滴下終了後、 乾 燥窒素気流下及ぴ 5 °C〜 10 °Cの範囲の温度でさらに 1時間反応させた。 反応終 了後、 この溶液を、 0 〜5 の範囲の温度に冷却した10%塩酸 (HC 1) 溶 液 500m 1に撹拌しながら加えた後、 酢酸ェチル (CH3COOC2H5) 20 Omlで 2回抽出した。 抽出後、 有機層を、 飽和食塩水 (S a t. Na C 1 a q ) 、 飽和重曹水 (S a t. NaHCOs a q) で順次洗浄した後、 硫酸マグネシ ゥム (Mg S04) で乾燥させた。 そして、 減圧下で酢酸ェチルを留去させた後 、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (展開溶媒:クロ口ホルム) によつ て精製して、 下記 (15) 式で示される 3, 5—ビス (4一ジメチルカルバモイ ノレチォベンジノレチォ) ベンジルアルコール 1 8. 0 gを得た
Figure imgf000030_0001
(E) 3, 5—ビス (4一ジメチルカルバモイルチオべ ジルチオ) ベンジル クロリ ドの製造
(D) で得られた 3, 5 -ビス ( 4ージメチルカルバモイルチオべンジルチオ ) ベンジルアルコール 18. O gを四塩化炭素 (CC 14) 300mlに溶解し た後、 この溶液に、 乾燥窒素気流下で 5 °C〜10°Cの範囲の温度で、 1. 2倍当 量のポリスチレンに坦持させたトリフヱニルホスフィン (シグマアルドリツチジ ャパン (株) 製) を撹拌しながら加えた。 その後、 温度を除々に上昇させて還流 撹拌を 2時間行い、 室温まで冷却してポリスチレン樹脂を除去した。 除去した樹 脂をクロ口ホルム (CHC 13) 200m 1で 2回洗浄した後、 減圧下で濃縮さ せた。 残渣をカラムクロマトグラフィによって精製して、 下記 (16) 式で示さ れる 3, 5一ビス (4一ジメチルカルバモイルチオべンジルチオ) ベンジルク口 リ ド 17. 5 gを得た。
Figure imgf000031_0001
(F) 3, 5—ビス [3, 5—ビス (4ージメチルカルバモイルチオべンジノレ チォ) ベンジルチオ] 安息香酸メチルの製造
(B) によって得られた 3, 5—ビス (ジメチルカルバモイルチオ) 安息香酸 メチル 5. 0 gをアセトン 30 Om 1に溶解した後、 さらに 2. 1倍当量のナト リウムメ トキシドを加えて室温で 2時間撹拌した。 撹拌終了後、 この溶液に、 ( E) で得られた 3, 5 -ビス一 (4一ジメチルカルバモイルチオべンジルチオ) —ベンジルクロリ ドを 1 7. 0 g加えて 3時間反応させた。 反応終了後、 減圧下 でアセトンを留去する。 こうして得られた残渣をカラムクロマトグラフィ (展開 溶媒: クロ口ホルム) によって精製して、 下記 (1 7) 式で示される 3, 5—ビ ス [3, 5一ビス (4ージメチルカルバモイルチオべンジルチオ) ベンジルチオ ] 安息香酸メチル 14. 2 gを得た。
( 1 7)
(GH3)2N
(G) 3, 5—ビス [3, 5一ビス ( 4ージメチルカルバモイルチオべンジノレ チォ) ベンジルチオ] ベンジルアルコールの製造
(F) で得られた 3, 5—ビス [3, 5—ビス (4一ジメチルカルバモイルチ ォベンジルチオ) ベンジルチオ] 安息香酸メチル 14. 0 gをトルエン 200m 1に溶解した後、 乾燥窒素気流下及び 5°C〜10°Cの範囲の温度で、 1. 2倍モ ルのナトリウム水素化ビス (2—メ トキシエトキシ) アルミニウムを含有する 7 0 w t %トルエン溶液を 30分間で滴下した。 滴下終了後、 乾燥窒素気流下及び 5°C〜10°Cの範囲の温度でさらに 1時間反応させた。 反応終了後、 この溶液を 、 0 °C〜 5 °Cの範囲の温度に冷却した 10 w t %塩酸溶液 300mlに撹拌しな がら加えた後、 酢酸ェチル 150mlで 2回抽出した。 抽出後、 有機層を、 飽和 食塩水及ぴ飽和重曹水で順次洗浄した後、 硫酸マグネシウムで乾燥させた。 そし て、 減圧下で酢酸ェチルを留去した後、 残渣をカラムクロマトグラフィによって 精製して、 下記 (18) 式で示される 3, 5一ビス [3, 5一ビス (4—ジメチ ルカルバモイルチオべンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルアルコール 12. 6 gを得た。
Figure imgf000033_0001
(H) 3, 5—ビス [ 3, 5—ビス (4—ジメチルカルバモイルチオべンジル チォ) ベンジルチオ] ベンジルクロリ ドの製造
(G) で得られた 3, 5一ビス [3, 5一ビス (4一ジメチルカルバモイルチ ォベンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルアルコール 12. 5 gを四塩化炭素 2 0 Omlに溶解した後、 この溶液に、 乾燥窒素気流下及び 5 °C〜 10°Cの範囲の 温度で、 1. 2倍当量の P S—トリフエニルホスフィンを撹拌しながら加えた。 その後、 温度を除々に上昇させて還流撹拌を 2時間行い、 室温まで冷却して樹脂 を除去した。 除去した樹脂をク口口ホルム 200 m 1で 2回洗浄した後、 減圧下 で留去させた後、 残渣をカラムクロマトグラフィによつて精製して下記 (19) 式で示される 3 , 5—ビス [3, 5一ビス (4一ジメチルカルバモイルチオベン ジルチオ) ベンジノレチォ] ベンジルク口リ ド 12. 0 gを得た。
Figure imgf000034_0001
( I ) 3, 5—ビス { 3, 5 _ビス [ 3 , 5—ビス ( 4ージメチルカルバモイ ルチオべンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } 安息香酸メチルの製造
(B) によって得られた 3, 5一ビス (ジメチルチオ力ルバモイルチオ) 安息 香酸メチル 3. 21 gをアセトン 300 m 1に溶解した後、 さらに 2. 1倍当量 のナトリウムメ トキシドを加えて室温で 2時間撹拌した。 撹拌終了後、 この溶液 に、 (H) で得られた 3, 5—ビス [3, 5一ビス (4一ジメチルカルバモイル チォベンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルク口リ ドを 12. 0 g加えて 3時間 反応させた。 反応終了後、 減圧下でァセトンを留去した。 こうして得られた残渣 をカラムクロマトグラフィによつて精製して、 下記 (20) 式で示される 3, 5 —ビス { 3 , 5—ビス [3, 5—ビス (4ージメチルカルバモイルチオ チォ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } 安息香酸メチル 9. 81 gを得た。
Figure imgf000035_0001
(J) 3, 5一ビス { 3, 5—ビス [3 , 5一ビス (4 -ジメチノレカノレバモイ ルチオべンジルチオ) ベンジノレチ才] ベンジルチオ } ベ コールの製造 (I) で得られた 3, 5—ビス {3, 5一ビス [3, 5—ビス (4一ジメチル- カルバモィルチオべンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } 安息香酸メチル 9. 50 gをトルエン 100m lに溶解した後、 乾燥窒素気流下及び 5 °C〜 10 °Cの範囲の温度で、 1. 2倍モルのナトリゥム水素化ビス (2—メ トキシェトキ シ) アルミニウムを含有する 70 w t %トルエン溶液を 30分間で滴下した。 滴 下終了後、 乾燥窒素気流下及び 5 °C〜 10 °Cの範囲の温度でさらに 1時間反応さ せた。 反応終了後、 この溶液を 0°C〜5°Cの範囲の温度に冷却した 10%塩酸溶 液 150 m 1に撹拌しながら加えた後、 酢酸ェチル 100 m 1で 2回抽出した。 抽出後、 有機層を、 飽和食塩水及び飽和重曹水で順次洗浄した後、 硫酸マグネシ ゥムで乾燥させる。 そして、 減圧下で酢酸ェチルを留去させた後、 残渣をシリカ ゲルカラムクロマトグラフィ (展開溶媒: クロ口ホルム:へキサン = 1 : 1) に よって精製して、 下記 (21) 式で示される 3, 5_ビス {3, 5—ビス [3, 5—ビス (4一ジメチルカルバモイルチオべンジルチオ) ベンジノレチォ] ベンジ ルチオ } ベンジルアルコール 7. 20 gを得た。
Figure imgf000037_0001
(K) N— (3—ブロモプロピオニーノレ) 一 4一二トロー 1一ナフチノレアミン の製造
乾燥テトラヒ ドロフラン溶液 50 m 1に、 4 _ニトロナフチルァミン 3. 23 gを溶解した後、 この溶液に、 乾燥窒素気流下及び 5°C〜10°Cの範囲の温度で 、 乾燥テトラヒドロフラン 10mlに溶解した 1. 1倍当量の 3—ブロモプロピ オニールクロリ ドを撹拌しながら滴下する。 滴下終了後、 乾燥窒素気流下及び 5 °C〜 10 °Cの範囲の温度でさらに 2時間反応させた。 反応終了後、 減圧下で氷水 50m lを加えて、 酢酸ェチル 5 Om lで 2回抽出した。 抽出後、 有機層を、 飽 和食塩水及ぴ飽和重曹水で順次洗浄した後、 硫酸マグネシゥムで乾燥させた。 そ の後、 減圧下で酢酸ェチルを留去した後、 残渣を少量のエタノールにより再結晶 させて、 下記 (22) 式で示される淡黄色の N— (3—ブロモプロピオニール)一 4一二トロー 1—ナフチルァミン 2. 65 gを得た。
Figure imgf000038_0001
(L) 中間励起媒体である、 N— [3— {3, 5—ビス {3, 5—ビス [3, 5 —ビス ( 4ーメルカプトベンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } ベンジル ォキシ } プロピオニール]— 4一二トロー 1—ナフチルァミンの製造
( J) で得られた 3, 5—ビス { 3, 5—ビス [3, 5—ビス (4—ジメチル 力ルバモイノレチォベンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジノレチォ } ベンジルアルコ ールを、 乾燥テトラヒドロフラン 5 Omlに溶解した。 その後、 この溶液に、 乾 燥窒素気流下及び 0°C〜5°Cの範囲の温度で、 1当量の水素化ナトリウム (N a H) を含有する 6 Ow t%オイルサスペンジョンを加えて、 30分間撹拌した。 その後、 乾燥窒素気流下及ぴ 0°C〜5°Cの範囲の温度で、 この溶液に、 (K) で 得られた 2倍当量の N_( 3—プロモプロピオニール)一 4一二トロー 1一ナフチ ルァミンを加えて、 室温で 2時間反応させた。 反応終了後、 さらにクロ口ホルム 50mlを加えてから飽和食塩水で洗浄した後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥さ せた。 そして、 減圧下で濃縮させた後、 残渣をアセトン 5 Om 1に溶解してから 9. 0倍当量のナトリウムメ トキシドを加えて、 室温で 2時間撹拌した。 撹拌後 、 減圧下でァセトンを留去した。 こうして得られた残渣に氷水 50mlを加えて 、 クロ口ホルム 30 m 1で 2回抽出した。 抽出後、 有機層を、 飽和食塩水及ぴ飽 和重曹水で順次洗浄した後、 無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。 そして、 減圧 下でクロロホルムを留去した後、 残渣をカラムクロマトグラフィによつて精製し て、 上記 (7) 式で示される N— [3— {3, 5一ビス { 3, 5—ビス [3, 5— ビス (4一メルカプトべンジルチオ) ベンジルチォ] ベンジルチオ } ベンジルォ キシ } 一プロピオニール]— 4—二トロー 1—ナフチルァミン 0. 62 gを得た 続いて、 中間励起媒体 18 aである N— [3 - {3, 5—ビス { 3 , 5—ビス [ 3, 5—ビス (4—メルカプトベンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } ベ ンジルォキシ } 一プロピオニール ]一 4一二トロ一 1一ナフチルァミンの支持体 12への固定を、 以下の手順で行う。
先ず、 N_[3— {3, 5—ビス {3, 5—ビス [3, 5—ビス (4—メルカプ
1、ベンジルチオ) ベンジルチオ] ベンジルチオ } ベンジルォキシ } 一プロピオ二 一ノレ]— 4_ニトロ一 1一ナフチルァミンの 0. 1 mmo 1/Lクロ口ホルム溶 ,液を調製する。 そして、 このクロ口ホルム溶液を、 支持体 12の金表面にデイツ プコート法によって塗布する。 その後、 金表面をクロ口ホルムで洗浄する。 洗浄 後、 支持体 12の金表面と結合している、 メルカプト基を具えるプローブ分子構 造体である中間励起媒体 18 aは、 当該支持体 12に固定された状態で残留して いる。 こうして支持体 12の先端に、 中間励起媒体 18 aが 1個固定されたプロ ーブ (或いは、 光励起三重項プローブとも称する。 ) 25が得られる。 尚、 この 構成例では、 支持体 12の先端に 1個の中間励起媒体を固定させたが、 複数個の 中間励起媒体を固定しても良い。 また、 中間励起媒体 18 aを支持体 12に固定 させる方法は上述に限定されず、 例えば、 露出させた端面に金粒子をさらに吸着 させて支持体 1 2の表面積をより一層縮小させた後、 この金粒子に中間励起媒体 1 8 aを固定するなどの任意好適な方法を用いることができる。
また、 この分子結合装置 100は、 主として、 プローブ 25、 基板 24、 スキ ャナ 36、 カンチレバ 38、 レーザ 42及び光検出部 44を具えていることから AFMとしての機能を併せて具えているが、 この限りではない。
続いて、 この分子結合装置 100を用いた分子結合方法について、 第 4図 (A ) 、 (B) 及び (C) を参照して説明する。
この実施の形態では、 支持体 12に固定された中間励起媒体 18 aによる光増 感反応を利用する。 具体的には、 光増感反応のうち、 第 1の実施の形態と同様に 、 励起三重項エネルギー移動を利用した重合反応について説明する。
先ず、 基板 2 4上に、 第 1の実施の形態の方法と同様の方法により、 単量体で ある、 N, N, Ν' , Ν'ーテトラ [ΙΤ, Ν"-ビス {Ν" ' Ν' " -ジ-((シンナモイルォキシ-ェ チル) -力ルバモイル-ェチル) -ァミノ-ェチルカルバモイル-ェチノレ}ァミノ一ェチ ルカルバモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6を塗布して固定する。 これら単 量体 2 6は、 プローブ 2 5で走査されるプローブ走査対象物質である。
その後、 Ν, Ν, Ν',Ν'—テトラ [Ν,Ν"-ビス {Ν' " Ν' ' ジ-((シンナモイルォキ シ-ェチル) -力ルバモイル-ェチル) -ァミノ -ェチルカルバモイル-ェチル }ァミノ ーェチルカルバモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6からなる L B膜が形成さ れる。 基板 2 4をスキャナ 3 6 (第 3図 (Α) 参照) に設置して、 基板 2 4上の Ν, Ν, Ν' , Ν'—テトラ [Ν", Ν' ビス {Ν,' ' Ν,',-ジ-((シンナモイルォキシ-ェチル) - 力ルバモイル-ェチル)-ァミノ -ェチルカルバモイル-ェチル }ァミノ一ェチルカル バモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6とプローブ 2 5の Ν— [ 3— { 3 , 5 - ビス { 3 , 5一ビス [ 3 , 5一ビス ( 4ーメノレカプトベンジルチオ) ベンジルチ ォ] ベンジルチオ } ベンジルォキシ } —プロピオニール]一 4—二トロ一 1—ナ フチルァミン 1 8 aとを所定間隔で対向配置させる (第 4図 (A) ) 。 中間励起 媒体 1 8 aに外部エネルギーを供給していないこの段階では、 励起三重項ェネル ギー移動は発生しない。 また、 このときの基板 2 4表面、 従って単量体 2 6と、 支持体 1 2に固定された中間励起媒体 1 8 aとの間隔を、 励起三重項エネルギー 移動を有効に行うために最大でも 2 n mとするのが好ましく、 励起一重項ェネル ギー移動の場合には最大でも 1 0 n mとするのが好ましい。 このような間隔に設 定することによって、 中間励起媒体と第 1の分子間のエネルギー移動を効果的に 行 る。
その後、 光源である水銀セキノンランプ 1 6から、 中間励起媒体 1 8 aに外部 エネルギーとなる励起光を供給 (すなわち、 照射) する。
具体的には、 中間励起媒体 1 8 aに励起光を照射するに当たり、 制御装置 4 6 は、 光検出部 4 4が検知するプローブ 2 5の変位に関する信号に基づいて、 発振 器 4 8によってピエゾ加振部 4 0とシャツタ 5 0とを連動させ、 プローブ 2 5の 先端と Ν,Ν,Ν',Ν'—テトラ [Ν",Ν"_ビス {Ν', ' Ν', ' -ジ-((シンナモイルォキシ-ェ チル) -力ルバモイル-ェチル) -アミノ-ェチルカルバモイル-ェチル }アミノーェチ ルカルバモイル-ェチル] エチレンジァミン 2 6とが所定距離接近したときに励 起光が中間励起媒体 1 8 aに照射されるように制御する。 すなわち、 制御装置 4 6によって、 プローブ 2 5を基板 2 4に対して鉛直方向に振動させるとともに、 プローブ 2 5の先端にある中間励起媒体 1 8 aと単量体 2 6とが最も接近した時 に、 中間励起媒体 1 8 aに励起光を照射させる。 ここでは、 中間励起媒体 1 8 a に対して、 通過可能波長域 3 6 5 n m及び半値幅 1 0 n mのバンドパスフィルタ ' 5 1を通過させた水銀キセノンランプ 1 6からの照射光を、 2 mWZ c m 2の照 射強度でパルス的、 すなわち断続的に照射する。 このときの照射光強度は、 最小 でも、 1つの中間励起媒体 1 8 aに対し 1個のフオトンが当たって励起されるよ うな強度とすれば良く、 装置構成や材料等によって任意好適に設定できる。
尚、 発振^ 4 8の発振周波が中間励起媒体 1 8 aの励起状態の緩和時間よりも 十分に短い場合には、 励起光を断続的に照射する必要はない。
外部エネルギーが照射されると、 支持体 1 2に固定されている中間励起媒体 1
8 aは励起して、 一重項励起状態を経て励起三重項状態の中間励起媒体 1 8 bと なる。 詳細には、 中間励起媒体 1 8 bのうち、 光増感分子としての機能を有する プローブ枝部 1 8 2 aが励起状態のプローブ枝部 1 8 2 bとなる。
その結果、 励起三重項状態の中間励起媒体 1 8 から、 この中間励起媒体 1 8 bの周辺にある第 1の分子 2 8 aに、 結合用エネルギーの移動である励起三重項 エネルギー移動が起こる。 具体的には、 中間励起媒体 1 8 bから、 励起三重項ェ ネルギ一の到達範囲内、 すなわち 2 n m以内の距離にある第 1の分子 2 8 aに対 して、 励起三重項エネルギー移動が起こる。 すなわち、 中間励起媒体 1 8 aが 1 回励起される毎に、 第 1の分子 2 8 aが有する結合 残基の 1つが励起されて、 励起状態の結合性残基を有する第 1の分子 2 8 bとなる。 ここでは、 中間励起媒 体 1 8 aの 1回の励起によって、 第 1の分子 2 8 aが有する複数の桂皮酸基のう ちの 1つが励起される (第 4図 (B ) ) 。
すなわち、 この実施の形態によれば、 中間励起媒体 1 8 bから励起三重項エネ ルギ一の到達範囲内にある第 1の分子 2 8 aに対してのみ、 励起三重項エネルギ 一移動を選択的に起こすことができる。
その結果、 励起三重項状態である第 1の分子 2 8 bと、 当該第 1の分子 2 8 b の周辺にある、 第 1の分子 2 8 bと結合されるべき被結合対象物である第 2の分 子 3 0とが重合反応によって結合する。
詳細には、 単量体 2 6間或いは単量体 2 6内で、 ベンジル位の二重結合が付加 重合してシクロブタン化しシクロブタン環を有する重合体となる。 すなわち、 こ の構成例では、 1回の中間励起媒体 1 8 aの励起によって励起された、 第 1の分 子 2 8 aの複数の桂皮酸基のうちの 1つが、 第 2の分子 3 0が有する複数の桂皮 酸基のうちの 1つと結合する。 又は、 第 2の分子 3 0が第 1の分子 2 8 a自体で ある場合には、 1回の中間励起媒体 1 8 aの励起によって励起された、 第 1の分 子 2 8 aの桂皮酸基のうちの 1つが、 当該第 1の分子 2 8 aの他の複数の桂皮酸 基のうちの 1つと結合する。 尚、 重合体パターンは重合条件等によって相違する ため、 目的や設計に応じて任意好適な重合体パターンを選択することができる。 こうして、 基板 2 4上に、 重合体 3 2を形成することができる (第 4図 (C ) ) 。
この構成例では、 中間励起媒体 1 8 aに励起光を照射しない限り励起三重項ェ ネルギー移動は起こらない。 そのうえ、 中間励起媒体 1 8 aと第 1の分子 2 8 a とを十分に接近させた状態で、 すなわち、 第 1の分子 2 8 aを、 中間励起媒体 1 8 aから発生する結合用エネルギーによって励起状態にすることができる距離に 配置して、 励起光の照射を行っている。
その結果、 この構成例では、 励起三重項エネルギー移動を有効に行うことがで きるうえに、 基板 2 4上での重合体パターン 3 2の位置精度及び分解能を、 1分 子単位で制御することができる。
さらに、 この実施の形態では、 プローブ 2 5を、 基板 2 4上方の他の位置に移 動すなわち走查させて上述と同様の方法を繰り返し行うことにより、 基板 2 4上 に所定の重合体パタ一ンを形成することができる。
その後、 第 1の実施の形態と同様の方法により、 重合体パターン 3 2のみを基 板 2 4上に残存させる。 こうして、 励起光の照射に対応して形成された重合体パ ターン 3 2を、 分子結合装置 1 0 0が具える A F M機能によって確認することが できる。
上述した説明から明らかなように、 この実施の形態によれば、 第 1の実施の形 態と同様の効果を期待することができる。 すなわち、 第 1の実施の形態と同様に 、 基板に対する支持体の位置決め精度を 1 n m以下で行うことにより、 1分子単 位の分解能を再現性良く得ることができる。
そのため、 この実施の形態では、 プローブ 2 5を基板 2 4上で走査させること により、 例えば、 1分子幅の分子線からなる分子配線を作製することができる。 尚、 分子配線を作製する場合には、 1回の中間励起媒体の励起によって、 基板上 の分子同士が次々となだれ的に重合するような中間励起媒体 1 8 a及び単量体 2 6の組み合わせを選択するのが場合によっては効果的である。
さらに、 この実施の形態によれば、 プローブ 2 5の先端に、 プローブ本体 2 3 よりも柔らかい中間励起媒体 1 8 aが固定されている。 そのため、 プローブ本体 2 3自体が基板 2 4に直接接触することによって、 プローブ本体 2 3が劣化する のを防止できる。
<第 3の実施の形態 >
第 5図及び第 6図を参照して、 この発明の第 3の実施の形態につき説明する。 この実施の形態では、 中間励起媒体としての光触媒を具えるプローブであるとと もに、 光励起電子移動によるラジカル反応を利用して分子を所望位置に配置する 点が第 2の実施の形態との主な相違点である。
第 5図 (A) に示すように、 この実施の形態の分子結合装置 2 0 0は、 プロ一 ブ 8 5の構成以外は、 第 2の実施の形態で説明した分子結合装置 1 0 0の構成と 同様であるので、 その具体的な説明を省略する。
この実施の形態の分子結合装置 2 0 0のプローブ 8 5について、 以下詳細に説 明する。
第 5図 ( B ) に示すように、 プローブ 8 5は、 主として、 プローブ本体である 支持体 8 6と、 当該支持体 8 6に固定された中間励起媒体 8 8 aとを具えている この実施の形態の支持体 8 6は、 ガラスからなる内径 8 n mのナノピぺットプ ローブである。 このプローブは、 例えば、 ガラスからなる外径 1 mmのキヤビラ リーチューブをピペットプラー (サッター社製 P 2 0 0 0 ) で引き延ばして得ら また、 この実施の形態では、 中間励起媒体 8 8 aとして、 光触媒である (或い は光活性触媒とも称する。 ) 粒径約 1 0 n mの二酸化チタン (T i〇2 ) (以下 、 チタニアとも称する。 ) 粒子を用いる。 尚、 中間励起媒体 8 8 aはこれに限定 されず、 光触媒として機能するものを任意好適に選択することができる。 また、 中間励起媒体 8 8 aとして、 光触媒のほかに光増感分子を用いることができる。 続いて、 中間励起媒体であるチタユア粒子 8 8 aの支持体 8 6への固定を、 以 下の手順で行う。
先ず、 チタニア粒子の分散水溶液 0 . l wt%を調整する。 そして、 この分散水 溶液中に、 前述したナノピペットプローブ 8 6の一端を浸し、 他端から真空ボン プによって分散水溶液を吸引する。 これにより、 ナノピペットプローブ 8 6の先 端にチタユア粒子が物理吸着によって 1粒子だけ固定された、 プローブ (光励起 電子移動プローブとも称する。 ) 8 5が得られる。 尚、 この構成例のプローブ 8 5は、 プローブ本体としての支持体 8 6の先端に中間励起媒体であるチタニア粒 子 8 8 aを 1粒子固定させたが、 複数個の粒子を支持体 8 6に固定しても良い。 また、 中間励起媒体 8 8 aを支持体 8 6に固定させる方法は上述に限定されず、 任意好適な方法を用いることができる。
続いて、 この分子結合装置 2 0 0を用いた分子結合方法について、 第 6図 (A ) 、 ( B ) 及び (C) を参照して説明する。
この実施の形態では、 支持体 8 6に固定された中間励起媒体 8 8 aによる光増 感反応を利用する。 具体的には、 光増感反応のうち、 励起された中間励起媒体と 後述する第 1の分子との間の電子移動 (或いは、 光励起電子移動とも称する。 ) によって結合反応が起こる例につき説明する。 尚、 光触媒を用いた光触媒反応の 一つである光励起電子移動に関する詳細ついては、 " Solar light induced carb on-carbon bond formation via T1O2 photocatalysis , Laura Cermenati, Chris toph Richter and Angelo Albini, Chem. Commun. , 805 - 806 (1998)に記載され ている。
先ず、 固定部材 (支持部材とも称する。 ) である基板 2 4上に、 下記 (2 3 ) 式で示されるシランカツプリング剤である 3ーァクリロキシプロピルトリメ トキ (信越化学工業 (株) 製信越シリコーン) 90を固定する。
Figure imgf000045_0001
具体的には、 先ず、 酢酸水溶液 (濃度 0. 05 w t %〜 0. 1 w t %) をよく 撹拌しながら、 3—アタリロキシプロビルトリメ トキシシランを濃度 0. 2w t %となるまでゆっくり滴下した。 滴下終了後、 さらに 60分間撹拌を行った後、 孔径 0. 45 μηιのフィルターカートリツジで濾過した。
こうして得られた濾液を、 基板 24上に、 ディップコ一ト法によって塗布した 後、 1 10°Cの温度で 5分間乾燥させることにより、 基板 24上に 3—アタリ口 キシプロビルトリメ トキシシランを固定することができる。 3—アタリ口キシプ 口ビルトリメ トキシシラン 90は、 光励起電子移動によって励起される後述する 結合性残基を有する第 1の分子 92 aの被結合対象物である、 結合性残基を有す る第 2の分子 90となる。 この第 1の分子 92 aは、 後の結合反応によって基板 24に固定されることから被固定分子と称する場合もある。 また、 第 2の分子 9 0は、 予め基板 24に固定されていることから固定分子と称する場合もある。 その後、 第 2の分子 90を具える基板 24を、 スキャナ (図 5 (A) 参照) に 設置して、 基板 24上の第 2の分子 90とプローブ 85のチタニア粒子 88 aと を所定間隔で対向配置させる (第 6図 (A) ) 。 中間励起媒体であるチタニア粒 子 88 aに外部エネルギーを供給していないこの段階では、 光励起電子移動は発 生しない。
その後、 チタニア粒子 88 aと基板 24との間に、 ラジカル生成基を有する第 1の分子として、 下記 (24) 式で示される 4ーメ トキシベンジルトリメチルシ ランを適量供給する。 ここでは、 例えば、 4ーメ トキシベンジノレトリメチルシラ ン 0. 2 gを 40mlのァセトニトリル (CHsCN) に溶かした溶液を供給す る。
Figure imgf000046_0001
その後、 第 2の実施の形態と同様の方法で、 第 2の水銀キセノンランプ 1 6か ら、 チタニア粒子 8 8 aに外部エネルギーとなる励起光を供給 (すなわち、 照射 ) する。 ここでは、 通過可能波長域 3 6 5 n m及び半値幅 5 0 n mのバンドパス フィルタ 5 1を通過させた水銀キセノンランプ 1 6からの照射光を、 2 mW/ c m 2の照射強度でパルス的、 すなわち断続的に照射する。 このときの照射光強度 は、 最小でも、 1つの中間励起媒体 1 8 aに対し 1個のフオトンが当たって励起 されるような強度とすれば良く、 装置構成や材料等によって任意好適に設定でき る。 ' 外部エネルギーが照射されると、 支持体 8 6に固定されているチタユア粒子 &
8 aは励起して、 励起状態 (或いは、 活性状態ともいう。 ) のチタニア粒子 8 8 bとなる。
その結果、 チタニア粒子 8 8 bとこのチタエア粒子 8 8 bの周辺にある第 1の 分子 9 2 aとの間で光励起電子移動 (ここでは、 第 1の分子 9 2 aから励起状態 のチタ-ァ粒子 8 8 bへの電子供与の場合について説明するが、 逆に、 励起状態 のチタニア粒子 8 8 bから第 1の分子 9 2 aへの電子供与の場合もある。 ) が起 こる。 すなわち、 チタニア粒子 8 8 bと、 当該チタニア粒子 8 8 b へ電子の移動 が可能な範囲内にある第 1の分子 9 2 aとの間で、 光励起電子移動が起こる。 こ の電子移動により、 第 1の分子 9 2 aは、 酸化されて励起状態であるラジカルィ オン 9 2 bとなる (第 6図 (B ) ) 。 尚、 ラジカルの生成は、 チタニア粒子 8 8 aの 1回の励起につき 1個生成される。
その結果、 ラジカルイオンとなった第 1の分子 9 2 bと、 当該ラジカルイオン
9 2 bの周辺にある所定の被結合対象物である第 2の分子 9 0とがラジカル反応 によつて結合して結合体 9 4を生成する (第 6図 ( C ) ) 。 この結合体 9 4は、 第 1の分子 9 2 aとして機能する骨格をもつ分子構造体であることから、 この結 合によって、 第 1の分子 9 2 aを、 基板 2 4上の所定位置に実質的に固定するこ とができる。 この構成例では、 チタニア粒子 8 8 aの 1回の励起につき、 第 1の 分子 9 2 aの 1分子を所定位置に固定することができる。
その後、 第 2の実施の形態と同様にして、 プローブ 2 5を基板 2 4上面の他の 位置に移動させて上述と同様の方法を繰り返し行い、 基板 2 4上に第 1の分子の 1分子を順次配置、 すなわち固定することができる。 尚、 このとき固定する第 1 の分子としては、 目的や設計に応じて種々の機能性分子を用いることができる。 その後、 第 2の実施の形態と同様の方法により、 結合体 9 4のみを、 基板 2 4 上に残存させる。 こうして、 励起光照射に対応して形成された結合体 9 4を、 分 子結合装置 2 0 0が具える A F M機能によって確認することができる。
上述した説明から明らかなように、 この実施の形態によれば、 支持体に固定さ れた中間励起媒体を励起させることにより発生する電子移動を利用して、 被固定 分子を所定位置に配置することができる。
その結果、 この実施の形態では、 励起状態が安定である中間励起媒体を 1回励 起させることにより、 中間励起媒体から生ずる物理的作用に基づいて、 被固定分 子 1分子を所定位置に高精度で固定することができる。 すなわち、 この構成例に よれば、 1分子単位の分解能で分子を配置することが可能である。
したがって、 例えば、 第 1の分子を機能性分子として、 当該機能性分子を基板 上の所望位置に配置することにより、 ォプトエレクトロ二タス素子等の分子デバ ィスを作製することができる。
尚、 この実施の形態のように、 半導体を用いた中間励起媒体 8 8 aによる酸化 によってラジカルイオン 9 2 bを生成する場合には、 中間励起媒体 8 8 aとして 、 励起状態の中間励起媒体 8 8 bの価電子帯電位がラジカルイオン生成基の酸ィ匕 電位より高いものを用いれば良い。 よって、 これら組み合わせは、 目的や設計に 応じて任意好適に選択することができる。 さらに、 必要に応じて、 第 1の分子を 供給する際に、 光励起によって伝導帯に励起された電子を受け取るァクセプター を、 当該第 1の分子と併せて供給しても良い。 この場合のァクセプターとしては 、 当該ァクセプターの還元電位が中間励起媒体の伝導帯電位よりも低いものであ れば良く、 中間励起媒体がチタニアの場合には、 一例として、 マレイン酸を用い ることができる。 さらに、 この実施の形態では、 被結合対象物を第 2の分子とし たが、 分子以外の基板等の物体を被結合対象物としても良い。 また、 ラジカルィ オンとなる分子を固定分子とし、 被結合対象物を被固定分子とした構成としても 良い。
また、 中間励起媒体 8 8 aとしては、 半導体だけでなく光増感分子を用いるこ ともできる。 光増感分子を用いた光励起電子移動の場合には、 光増感分子の励起 状態での還元電位がラジカル生成基の酸化電位よりも高いものを選べば良い。 よ つて、 これら組み合わせは、 目的や設計に応じて任意好適に選択可能であるが、 例えば、 光増感分子として 1、 4—ナフタレンジカルボ二トリルを用い、 トルェ ンを第 1の分子として配置することができる。 また、 この場合のァクセプターと しては、 ァクセプターの還元電位が光増感分子の基底状態の還元電位よりも高い 物であれば良い。 尚、 詳細については、 文献 1 : "Radical addition to alkenes via electron transfer photosensitization. M. Fagnoni, k Mella, and A. Albini, J. Am. Chem. So 117, 7877 (1995)、 及ぴ文献 2 : "Electron— tran sier— photosensitized conjugate alkylation. M. Fagnoni, Mella, and A. Albini, J. Org. Chem. 63, 4026 (1998)に記載されている。
以上、 この発明は、 上述した実施の形態の組み合せのみに限定されない。 よつ て、 任意好適な段階において好適な条件を組み合わせ、 この発明を適用すること ができる。
例えば、 上述した第 1及ぴ第 2の実施の形態では光励起エネルギー移動を利用 したが、 光励起電子移動を利用した構成であっても良い。 一方、 上述した第 3の 実施の形態では光励起電.子移動を利用したが、 光励起エネルギー移動を利用した 構成であっても良い。
また、 上述した各実施の形態では、 中間励起媒体に対する外部エネルギーを光 の照射としたが電子ゃィオン等の照射であっても良く、 目的や設計に応じて任意 好適に選択することができる。
また、 上述した各実施の形態では、 固定部材、 すなわち基板としてサフアイャ 基板を用いる例を説明したが、 例えば、 シリコン基板、 金基板等を用いても良く 、 これらを用いた場合でも 1分子単位の分解能を得ることが可能である。 産業上の利用可能性 上述した説明から明らかなように、 この発明によれば、 支持体に固定された中 間励起媒体を励起させることにより、 励起された中間励起媒体の周辺にある結合 性残基を有する第 1の分子と、 当該第 1の分子と結合されるべき被結合対象物と を、 選択的に結合させることができる。
その結果、 第 1の分子と被結合対象物との結合を、 中間励起媒体の安定した励 起状態を介して行うことができるうえに、 中間励起媒体に基づいて 1分子単位の 分解能を制御性良く得ることができる。
従って、 1分子単位の分解能で分子を配置或いは分子同士を結合可能とする、 この発明の分子結合装置及び分子結合方法は、 半導体デパイスゃ分子デバィス等 の製造に用いて好適である。

Claims

請求の範囲
1 . 支持体に固定されている中間励起媒体に対し外部エネルギーを供給して、 前記中間励起媒体を励起させることにより、 励起された前記中間励起媒体の周辺 にある結合性残基を有する第 1の分子と該第 1の分子と結合されるべき被結合対 象物とを結合させることを特徴とする分子結合方法。
2 . 請求項 1に記載の分子結合方法において、 前記結合を、 前記第 1の分子及 び前記被結合対象物の双方またはいずれか一方を、 固定部材に固定しておいて行 うことを特徴とする分子結合方法。
3 . 請求項 2に記載の分子結合方法において、 前記結合を、 前記固定部材に対 して前記支持体を、 前記結合が実現できる程度の精度で位置決めして行うことを 特徴とする分子結合方法。
4 . 請求項 3に記載の分子結合方法において、 前記結合を、 前記精度を l n m 以下で行うことを特徴とする分子結合方法。
5 . 請求項 1から 4のいずれか一項に記載の分子結合方法において、 前記結合 は、 励起された前記中間励起媒体から前記第 1の分子へ移動する結合用エネルギ 一によつて行われることを特徴とする分子結合方法。
6 . 請求項 5に記載の分子結合方法において、 前記中間励起媒体から前記第 1 の分子への結合用エネルギーの移動を、 励起三重項エネルギー移動により行うこ とを特徴とする分子結合方法。
7 . 請求項 1から 4のいずれか一項に記載の分子結合方法において、 前記結合 は、 励起された前記中間励起媒体と前記第 1の分子との間の電子の移動に起因し て行われることを特徴とする分子結合方法。
8 . 請求項 1カゝら 7のいずれか一項に記載の分子結合方法において、 前記外部 エネルギーの供給は、 光、 電子又はイオンを、 前記中間励起媒体に供給して行う ことを特徴とする分子結合方法。
9 . 請求項 8に記載の分子結合方法において、 前記中間励起媒体が光増感分子 である場合には、 前記外部エネルギーを、 前記光の照射によって供給することを 特徴とする分子結合方法。
1 0 . 請求項 9に記載の分子結合方法において、 前記光増感分子として、 N— ァセチルー 4一-トロー 1一ナフチルァミン誘導体を用いることを特徴とする分 子結合方法。
1 1 . 請求項 7に記載の分子結合方法において、 前記中間励起媒体が光触媒で ある場合には、 前記外部エネルギーを前記光の照射によって供給することを特徴 とする分子結合方法。
1 2 . 請求項 1 1に記載の分子結合方法において、 前記光触媒として、 二酸化 チタンを用いることを特徴とする分子結合方法。
1 3 . 請求項 1カゝら 1 2のいずれか一項に記載の分子結合方法において、 前記 被結合対象物として、 結合性残基を有する第 2の分子を用いることを特徴とする 分子結合方法。
1 4 . 請求項 1カゝら 1 2のいずれか一項に記載の分子結合方法において、 前記 被結合対象物として、 分子以外の物体を用いることを特徴とする分子結合方法。
1 5 . 支持体と、
該支持体に固定されている中間励起媒体と、
該中間励起媒体を励起させることにより、 該励起された中間励起媒体の周辺に ある結合性残基を有する第 1の分子と該第 1の分子と結合されるべき被結合対象 物とを結合させるための外部エネルギーを、 前記中間励起媒体に供給する外部ェ ネルギー供給源と
を具えていることを特徴とする分子結合装置。
1 6 . 請求項 1 5に記載の分子結合装置において、 前記第 1の分子及び前記被 結合対象物の双方またはいずれか一方は、 固定部材に固定されていることを特徴 とする分子結合装置。
1 7 . 請求項 1 6に記載の分子結合装置において、 前記支持体は、 前記固定部 材に対し、 前記結合が実現できる程度の精度で位置決めされていることを特徴と する分子結合装置。
1 8 . 請求項 1 7に記載の分子結合装置において、 前記精度は、 1 n m以下で あることを特徴とする分子結合装置。
1 9 . 請求項 1 5から 1 8のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記励起された中間励起媒体は、 該励起された中間励起媒体から前記第 1の分子へ 移動して前記結合を行わせる、 結合用エネルギーを発生することを特徴とする分 子結合装置。
2 0 . 請求項 1 5から 1 8のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記励起された中間励起媒体は、 該励起された中間励起媒体と前記第 1の分子との 間で電子移動を行い、 前記結合を行わせることを特徴とする分子結合装置。
2 1 . 請求項 1 5から 2 0のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記外部エネルギーは、 光、 電子又はイオンであることを特徴とする分子結合装置
2 2 . 請求項 2 1に記載の分子結合装置において、 前記中間励起媒体が光増感 分子である場合に、 前記外部エネルギーは前記光であることを特徴とする分子結
2 3 . 請求項 2 2に記載の分子結合装置において、 前記光増感分子は、 N—ァ セチルー 4一二トロ _ 1一ナフチルァミン誘導体であることを特徴とする分子結
2 4 . 請求項 2 1に記載の分子結合装置において、 前記中間励起媒体が光触媒 である場合に、 前記外部エネルギーは前記光であることを特徴とする分子結合装
2 5 . 請求項 2 4に記載の分子結合装置において、 前記光触媒は、 二酸化チタ ンであることを特徴とする分子結合装置。
2 6 . 請求項 1 5から 2 5のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記被結合対象物は、 結合性残基を有する第 2の分子であることを特徴とする分子
2 7 . 請求項 1 5から 2 5のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記被結合対象物は、 分子以外の物体であることを特徴とする分子結合装置。
2 8 . 請求項 1 5から 2 7のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記中間励起媒体は、 前記支持体に化学結合によって固定されていることを特徴と する分子結合装置。
2 9 . 請求項 1 5から 2 8のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記結合性残基は、 不飽和二重結合又は不飽和三重結合を有する脂肪族系残基であ ることを特徴とする分子結合装置。
3 0 . 請求項 1 5から 2 8のいずれか一項に記載の分子結合装置において、 前 記結合性残基は、 不飽和二重結合又は不飽和三重結合を有する芳香族系残基であ ることを特徴とする分子結合装置。
3 1 . 請求項 3 0に記載の分子結合装置において、 前記不飽和二重結合を有す る芳香族系残基が桂皮酸基である場合に、 前記中間励起媒体は、 N— [ 3— { 3 , 5—ビス { 3 , 5—ビス [ 3, 5—ビス (4一メルカプトべンジルチオ) ベンジ ルチオ] ベンジ/レチォ } ベンジルォキシ } 一プロピオニーノレ一 4一二トロー 1 _
ミンであることを特徴とする分子結合装置。
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