JP2001277200A - 微細加工装置 - Google Patents

微細加工装置

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JP2001277200A
JP2001277200A JP2000094676A JP2000094676A JP2001277200A JP 2001277200 A JP2001277200 A JP 2001277200A JP 2000094676 A JP2000094676 A JP 2000094676A JP 2000094676 A JP2000094676 A JP 2000094676A JP 2001277200 A JP2001277200 A JP 2001277200A
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JP2000094676A
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Takashi Ishino
隆 石野
Yasuyuki Hieda
泰之 稗田
Katsuyuki Naito
勝之 内藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1mm角以上の大面積に加工寸法100nm
以下の微細なパターンを低コストで一括加工できる簡便
な微細加工装置を提供する。 【解決手段】 微細パターン(12)が形成された原盤
(11)および被加工基板(21)を保持する手段(1
3,31)と、原盤と基板との間でエネルギー移動また
は物質移動を誘起させる手段(41)と、原盤と基板と
の相対位置を制御する手段(32,33,42)とを具
備し、原盤から基板へ微細パターンを転写する微細加工
装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、先端部の寸法が1
00nm以下の微細パターンを有する原盤から非加工基
板へ一括して大面積のパターンを転写して微細加工(イ
ンプリント)を行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】光の回折限界を超えて微細なリソグラフ
ィーを実現する方法として、光や電子線によるリソグラ
フィーではなく、ナノインプリンティングと呼ばれる方
法が新しいナノメートルサイズの加工技術として提案さ
れている(J. Vac. Sci. Technol. B14(1996)4129)。こ
の方法は、電子ビームにより加工された100nm以下
の凹凸パターンを有する原盤(モールド)を、平坦な基
板上に製膜した柔らかいレジスト薄膜に押しつけた後、
パターンの凸部により押し込まれた部分のレジスト膜を
反応性イオンエッチングなどによって削り取り、電子ビ
ームにより加工された元の原盤の微細パターンを他の基
板上に転写して、元の原盤と相補的な凹凸を有する微細
パターンを高スループットで形成するものである。
【0003】この方法では、PMMAなどのレジスト膜
をパターン転写膜として、プレスの型を取る。このた
め、微細パターンが形成された原盤をプレスする際に、
パターン凸部の押し込みによってレジスト膜のパターン
形成部分に気泡などを生じさせないために、原盤および
被加工基板を含む加工装置の一部を減圧または真空の条
件下に置く必要があり、結果として装置の内部を真空に
保つ機構が設けられる。また、プレス時のレジスト膜の
可塑性・流動性を確保して、パターン凸部からの転写を
容易にする目的で、被加工基板全体を加熱して温度制御
する機構が設けられる。
【0004】上述した従来の微細加工装置および加工方
法には以下のような問題点がある。
【0005】(1)減圧・加熱を行うための装置や真空
装置が必要であり、その分余分なコストがかかる。ま
た、加工用のプレス装置として100kg/cm2を超
える高圧の機構を要する。
【0006】(2)原盤のプレスによる等倍のパターン
転写であるため、加工寸法はEBリソグラフィー技術な
どによる原盤の加工精度によって制限を受ける。また、
フォトリソグラフィー技術のように、マスクの交換によ
り異なるパターンを何度も重ねて転写することができな
いため、そのままでは従来のIC製造技術に転用するこ
とは困難である。
【0007】(3)パターン転写に用いる原盤は、EB
のリソグラフィーにより高い硬度を有する剛直な材料の
表面に100nm以下の凹凸パターンを形成したもので
あり、原盤の作製に時間を要するうえに、材料そのもの
や加工のコストがかかる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の問題点を解消し、1mm角以上の大面積に加工寸
法100nm以下の微細なパターンを低コストで一括加
工できる簡便な微細加工装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の微細加工装置
は、微細パターンが形成された原盤および被加工基板を
保持する手段と、原盤と基板との間でエネルギー移動ま
たは物質移動を誘起させる手段と、原盤と基板との相対
位置を制御する手段とを具備し、前記原盤から前記基板
へ微細パターンを転写することを特徴とする。
【0010】本発明においては、前記原盤と前記基板と
の間でのエネルギー移動または物質移動によるパターン
の転写が、パターン凸部から基板への電流もしくは電子
線の照射、パターン凸部と基板間での電圧もしくは磁場
の印加、パターン凸部と基板表面の接触部付近での局所
的な化学反応、またはパターン凸部から基板表面への機
能性薄膜もしくは微粒子の移動によりなされる。
【0011】本発明で用いられる原盤に形成された微細
パターンの凸部は、化学的・機械的エッチング、研磨処
理、または物質の選択的な堆積により先鋭化されている
ことが好ましい。原盤の具体例としては、異方性エッチ
ングにより先鋭化された凸部を有する微細パターンが形
成されたSiが挙げられる。
【0012】本発明において、前記原盤と基板との相対
位置を制御する手段としては、1つの基板に対して1つ
の原盤を平行移動もしくは回転させるか、または1つの
基板に対して異なる微細パターンを有する複数の原盤を
交換する手段が挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。本発明において、原盤(モールド)としては、「ナ
ノインプリント法」に用いるのと同様に、EBを用いた
リソグラフィーで形成された100nm以下の凸部パタ
ーンを有する、金属または半導体などの導電性材料から
なるものを用いることができる。本発明における加工時
のパターン転写は、被加工基板自体の最表面層または被
加工基板上に形成されるパターン転写膜の最表面層を通
じて行われる。このため、特に単純な穴開け(ドット形
成)加工の場合には、加工寸法をより小さくするため
に、原盤の凸部パターンの先端部をあらかじめミリング
処理や粒子ビームなどを用いた原子・分子クラスターの
堆積により先鋭化させることが好ましい。加工寸法をさ
らに小さくするために、原盤の凸部パターン上に例えば
単層のカーボン・ナノチューブを選択成長させてもよ
い。
【0014】本発明では、加工に用いるモールドとし
て、特に次のようなものを用いることが望ましい。すな
わち、フォトリソグラフィー技術による一括パターン形
成とSi基板の異方性エッチングを組み合わせることに
より形成される、凸型のピラミッド状構造が一定の間隔
と方位で規則的に配列したパターンを有するモールドで
ある。この方法により、ピラミッドの先端部は曲率半径
5nm以下に制御することが可能であり、モールドの押
し付けによる穴開けや物質移動、および電圧印加による
局所パターンの形成により、EBなどを用いた高価で長
時間を要する描画方法に頼らず、元々のフォトリソグラ
フィーで形成されるパターンサイズよりもはるかに小さ
な、ピラミッドの先端径に相当する微細なパターン形成
が可能となる。
【0015】さらに、このようなモールドに対向して、
元々のモールドと相補的なパターンを有する絶縁物から
なるマスクを、加工される材料の底部または上部に配置
することにより、モールドとマスクの位置合わせによっ
て、電圧印加時の電極集中の効果を増大させ、形成され
る1個1個のパターンサイズをより小さくすることが可
能である。
【0016】最終的に基板全面にテラビットクラスのメ
モリ構造に相当する加工密度を達成するためには、ピラ
ミッド状構造の規則的配列構造を形成する前のリソグラ
フィーによる加工ピッチをより小さく(20〜50n
m)する必要があるため、この部分の加工のみをEB技
術で行ってもよいが、フォトリソグラフィーで形成され
たミクロンオーダーの間隔で配置されたピラミッド配列
構造を用いる場合でも、次のような手法を用いれば、最
終的に基板前面で20〜50nmピッチのパターンを形
成することが可能である。
【0017】すなわち、既出願(位置合わせ方法および
加工方法、特願平11−261911)に示した位置あ
わせ方法を用いて、モールドの水平方向の位置を制御し
ながら、スタンプによる加工を繰り返し行う方法であ
る。例えば、2.4μm間隔で配置されたピラミッド配
列構造を有するモールドを用いた場合、40nmピッチ
で60×60回の加工を行うことで、上記の基板全面に
わたる微細パターンを形成することが可能になる。
【0018】原盤と被加工基板との具体的な位置合わせ
方法としては、次のような方法を用いる。まず、パター
ンが形成された原盤を保持するとともに、被加工基板を
保持し、双方の特定に個所に形成されたセルフアライン
メント(相対位置の自己制御)部位によって両者の相対
位置を制御する。このセルフアラインメント部位として
は、立体的な構造として鍵と鍵穴の関係にあるものでよ
い。また、セルフアラインメント部位として双方の特定
の接触個所において、水平方向の距離が増大するに従っ
て物理的なエネルギー勾配により互いに引力を生じるも
のでもよい。例えば、双方の特定に接触個所を化学的に
修飾することで表面エネルギーの差を生じさせる機構
(メニスカス力を利用したセルフアラインメント機構)
が挙げられる。こうしたセルフアラインメント機構によ
り、仮に異なるパターンを有する原盤を用いて、すでに
同じ方法でパターンが転写された基板に対して再度パタ
ーンを転写する場合にも、基板全面での相対的な位置関
係が保証される。
【0019】さらに、原盤と被加工基板との相対位置制
御の精度をナノメーターレベルにまで向上させるため
に、以下のような方法を用いることができる。
【0020】第1の方法では、パターンが形成された原
盤を保持するとともに、被加工基板を保持し、原盤上お
よび基板上に形成された傾斜台間の光干渉縞の変化を検
出することにより、原盤と基板との相対位置を制御す
る。
【0021】第2の方法では、原盤上および基板上にマ
ークされた蛍光物質と蛍光消光物質の距離による蛍光強
度の変化を検出することにより、原盤と基板との相対位
置を制御する。この場合、蛍光物質と蛍光消光物質の距
離が近づくとエネルギー移動または電子移動による消光
が顕著になる。一般に、エネルギー移動は蛍光物質の蛍
光スペクトルが蛍光消光物質の吸収スペクトルと重なる
場合に起こる。エネルギー移動の場合には2つの物質間
の距離が数十nmから消光が顕著になり、電子移動の場
合には2つの物質間の距離が数nmから消光が顕著にな
る。いずれも場合も、蛍光強度は距離の指数関数で表現
できる。したがって、エネルギー移動による消光と電子
移動による消光を組み合わせた位置制御も可能である。
蛍光物質としては、種々の有機、無機の蛍光物質を用い
ることができる。エネルギー移動のためには、蛍光消光
物質として金属や色素を用いることが好ましい。電子移
動のためには、蛍光物質としてイオン化ポテンシャルや
電子親和力が異なる有機物質や無機物質を用いることが
できる。
【0022】第3の方法では、原盤上および基板上に形
成された微小チップ間のトンネル電流、原子間力、また
は散乱光の変化を検出することにより、原盤と基板との
相対位置を制御する。
【0023】なお、第1〜第3の位置合わせ方法では、
最終的に、位置合わせにかかわる部位間の水平方向の相
対位置をナノメートルオーダーで制御するために、原盤
の側または被加工基板の側のいずれかまたは双方を、S
TM、AFMなどで用いられるピエゾ素子を用いた位置
制御機構によって位置制御することが望ましい。
【0024】前述したセルフアラインメント機構と、第
1〜第3の微細位置合わせ機構によって、原盤と被加工
基板のパターンが描かれる全面におけるナノメーター精
度の相対位置制御を実現することが可能になる。具体的
には、以下のようにして位置合わせを行う。すなわち、
前述したアラインメント機構により、原盤と被加工基板
全面の相対位置制御を行った上で、前述の位置合わせ方
法1、2により、パターン部と被加工基板間のサブミク
ロンオーダーから数十nmに至るまでの相対位置制御を
行う。これらの位置合わせ手段は、パターン部の周辺付
近に形成することが望ましい。さらに最終的なパターン
転写の精度を、ナノメーターからサブナノメーターレベ
ルまで向上させるために、パターン部と被加工基板の中
心部分において、前述の第3の位置合わせ方法、すなわ
ち、STM、AFMによるトンネル電流または原子間力
を検出するための部位を設けることによって、パターン
中心部付近からパターン全面にわたり、被加工基板との
間の相対的な位置制御の精度をナノメーター・サブナノ
メーターレベルで保証することが可能となる。
【0025】本発明における基板の加工に関しては、加
工によって微細パターンが転写される部分が、加工の対
象となる基板材料そのものの表面でもよいし、より加工
の精度および汎用性を高める目的で基板上に設けられた
レジスト等のパターン転写膜の表面でもよい。
【0026】本発明の微細加工装置では、原盤と基板と
の間で局所的なエネルギー移動または物質移動により微
細パターンを転写する。このために、加工用原盤と加工
対象となる基板(その上にパターン転写膜が形成されて
いてもよい)との精密な位置合わせ手段、および局所的
なエネルギー移動または物質移動を誘起させる手段が設
けられる。このような装置を用い、たとえば以下のよう
な方法で加工が行われる。
【0027】まず、原盤および被加工基板を保持する手
段および両者の相対位置を制御する手段により、原盤の
凸型パターンと被加工基板と密着した状態で固定する。
これらの機構は両者を固定するだけでよく、従来の装置
のように強い圧力を加える必要はない。また、これらの
機構を減圧下に置く必要もないので、真空装置も不要で
ある。次に、原盤と基板との間に電気的なエネルギー移
動を誘起するための電圧を印加して、凸型パターンと基
板またはパターン転写膜(たとえばレジスト)との接触
部分において、電子のエネルギー(電流)もしくは局所
的な化学反応によって、陽極酸化により酸化膜を形成さ
せたり、またはレジスト材料の化学組成を変化させて、
エッチング処理により溶解しやすい構造に変える。レジ
スト等のパターン転写膜を用いた場合には、さらに後加
工として現像およびエッチング処理を行い、最終的に目
的とするパターニングされた基板を得る。
【0028】この場合、局所的な酸化膜形成では、10
0nm以下のオーダーの凹凸構造や、表面の親水・疎水
性が異なる構造が得られる。レジスト等のパターン転写
膜を用いた場合には、任意の基板材料に対してエッチン
グによる凹凸のパターンが得られる。光・電気・磁気な
どの記録に適した材料を1Tbit/inch2以上の
高密度記録媒体として用いる場合、上述した方法で得ら
れた微細パターンを有する基板をそのままマスクとして
用いるか、微細パターン上に記録材料を規則的に配列さ
せることにより、記録材料が50nm以下のピッチで規
則的に配列した分離構造を作製すればよい。
【0029】さらに、上記のモールド凸部と基板間の電
圧印加により局所的なエネルギー誘起を利用すれば、例
えば誘電体の微結晶や微粒子の構造に対して、局所的な
分極を生じさせ、元々の微結晶や微粒子の構造によっ
て、局所的な分極の効果を安定して保持させることも可
能である。これにより、100nm以下のピッチで微細
な分極パターンを1mm角以上の大面積にわたって形成
することが可能になる。同様に、凹凸のパターニングを
施した(パターンの先端はフラットでもよい)磁性材料
からなるモールドを用いれば、例えばモールド全体の磁
化を交流コイルで制御することにより、100nm以下
のピッチで垂直方向の磁化のパターンを磁性体の微結晶
や微粒子からなる基板表面に大面積で転写することが可
能となる。このような構造はテラビットクラスの高密度
記録を実現する際に必須の、読み取りヘッドの位置制御
に用いるサーボ制御系の基準ピットや、トラッキング用
の構造としても用いられる。また、有機薄膜などの表面
修飾による疎水化能を有する(あるいは局所的な化学的
性質をコントロールする)材料をモールドの凸部に塗布
した後、基板上に転写すれば、大面積で親水・疎水(あ
るいはその他の局所的な化学的性質)のパターンを基板
上に転写することが可能である。したがって、下地の局
所的な親水・疎水性に敏感なアモルファス性色素材料を
蒸着するなどして、微細な規則的配列構造を、基板全面
にわたり形成することが可能となる。
【0030】以上示してきたように、本発明により、従
来技術の問題点(1)〜(3)が解決され、実用的なサ
イズ(1mm角以上)の基板全面にわたって、均一で、
サイズ・ピッチ・方位が完全に揃った、穴開け・レジス
ト露光によるパターン転写・局所的な電気・磁気的性質
および物質移動による薄膜形成を反映した100nm以
下(20〜50nmが可能)ピッチの微細パターンを高
スループット・低コストの条件で形成することが可能と
なる。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。 (実施例1)図1に本実施例で用いた微細加工装置の構
成を示す。加工に用いる原盤(モールド)11には凸型
の100nm以下のピッチで微細パターン12が形成さ
れており、この原盤11は原盤ホルダ13により保持さ
れている。一方、被加工基板21上にはパターン転写膜
22が製膜されており、この基板21は基板ホルダ31
により保持されている。基板ホルダ31はX、Y、Z方
向に精密に駆動する微動アクチュエータ32上に載置さ
れ、微動アクチュエータ32はX、Y、Z方向に大まか
に駆動する粗動アクチュエータ33上に載置されてお
り、これらの機構により原盤11と基板21との相対位
置が制御される。原盤11と被加工基板21との間には
電圧制御系41から電圧が印加される。微動アクチュエ
ータ32と粗動アクチュエータ33は駆動制御系42に
より制御される。なお、図1ではこれらの制御系を別々
に示しているが、加工時の制御方法によっては、例えば
原盤と基板との間の電圧や電流の信号を一定値に保つた
めに、フィードバック・ループを形成してもよい。
【0032】図2に本実施例で用いた原盤の構造を示
す。図2(a)は平面図、図2(b)は断面図である。
図2に示すように、この原盤11には20nm径の凸部
12aが50nmピッチで規則的に配列したパターンが
形成されている。
【0033】図1に示す微細加工装置に、パターン転写
膜22としてPMMAレジストを塗布した基板21と図
2に示す原盤11を設置し、両者を密着させた。電圧制
御系41により原盤11と基板21との間に適当な電圧
を印加し、基板11の全面にわたり、一括してPMMA
レジスト表面の穴開け加工を行った。
【0034】加工後の表面をAMFで観察したところ、
原盤のパターンが形成された領域(1cm×1cm)に
対応して、約20nm径の丸い穴が50nm間隔で規則
的に配列した構造が観察された。この上にトリフェニル
アミン誘導体からなるアモルファス性色素分子を2nm
の膜厚で製膜し、120℃、2分のアニール処理を行う
ことにより、PMMAレジスト膜の穴開け部分に選択的
に色素分子を充填した。こうして、1cm×1cmの領
域で、光・電荷による記録書き込みが可能な色素分子の
ドットが50nmピッチで規則的に配列した分離媒体の
構造が得られた。また、この色素分子は良好なエッチン
グ耐性を有するため、さらにこの構造をマスクとして、
下地の基板を構成する材料にパターンを転写することも
可能である。
【0035】次に、同じ原盤を用いて、Si基板表面の
局所的な陽極酸化により、基板の全面にわたり、一括し
て微細なSiO2パターンを形成した。この場合、より
小さいパターンを形成するためには、さらに原盤の微細
パターン凸部をエッチング、研磨処理、粒子線のビーム
などを用いた選択的成長により先鋭化させておくことが
望ましい。微動アクチュエータの制御により、原盤の凸
部をSi基板表面に密着させた後、1ms、−10Vの
パルス電圧を原盤側に印加し、凸型の微細パターンに密
着した部分のみに対して、局所的な陽極酸化による加工
を行った。
【0036】加工を行った後、表面をAFMで観察した
ところ、原盤のパターンが形成された領域(1cm×1
cm)に対応して、山状に盛り上がったSiO2が50
nmの間隔で規則的に配列した構造が観察された。この
方法は、陽極酸化によって酸化膜が形成されるものであ
れば、どのような金属や半導体に対しても適用できる。
【0037】次に、原盤として導電性を有するSiを用
い、異方性エッチングにより凸部のパターンを形成し、
CVD法によりパターン凸部の先端にカーボンナノチュ
ーブを選択的に成長させて先鋭化した。TEM観察によ
り、パターン凸部先端の曲率半径は1nm以下と見積も
られた。加工対象となるSi基板の表面をあらかじめシ
ランカップリング剤によって疎水化処理した。微動アク
チュエータの制御により、先鋭化された原盤の凸部をS
i基板表面に密着させた後、1ms、−10Vのパルス
電圧を原盤側に印加し、凸型の微細パターンに密着した
部分のみに対して、局所的な陽極酸化による加工を行っ
た。この加工は、疎水化された基板表面に親水的なSi
2領域を形成することに相当する。
【0038】加工を行った後、表面をAFMで観察した
ところ、山状に盛り上がった10nm以下の径を有する
SiO2が50nmの間隔で規則的に配列した構造が観
察された。LFM(摩擦力顕微鏡)などにより表面の局
所的な化学的性質を調べたところ、疎水性の基板の上に
50nmピッチで微細な親水性の領域が形成されている
ことが確認された。この上にトリフェニルアミン誘導体
からなるアモルファス性色素分子を1nmの膜厚で製膜
し、120℃、2分のアニール処理を行うことにより、
SiO2領域に選択的に色素分子が凝集した。こうし
て、1cm×1cmの領域で、光・電荷による記録書き
込みが可能な色素分子のドットが50nmピッチで規則
的に配列した分離媒体の構造が得られた。また、この色
素分子は良好なエッチング耐性を有するため、さらにこ
の構造をマスクとして、下地の基板を構成する材料にパ
ターンを転写することも可能である。
【0039】(実施例2)図3に本実施例で用いた原盤
の構造を示す。図3(a)は平面図、図3(b)は断面
図である。図3に示すように、この原盤11には20n
m角の凹部12bが50nmピッチで規則的に配列した
パターンが形成されており、それ以外の凸部12aの表
面には疎水化能を有する有機薄膜51が塗布されてい
る。ここで用いられる有機薄膜としては、Si基板表面
を加工する場合には末端に疎水基を有するシランカップ
リング剤、基板表面に金などの特定の金属が形成されて
いる場合にはチオール類など特定の金属に対する結合性
を有する疎水化剤が挙げられる。また、ここではパター
ンの転写面のみを疎水化するのが目的であるから、単独
の有機薄膜ではなく、たとえば金属微粒子などの微細な
粒子の表面を疎水化剤によって覆い尽くしたものを製膜
してもよい。
【0040】図1に示す微細加工装置を用い、図3に示
す微細パターンを有する原盤をSi基盤表面に密着させ
て有機薄膜を移動させることによりパターンを転写し
た。この結果、パターンの凸部に対応する領域のみが疎
水化された構造が形成され、20nm角、50nmピッ
チの正方形の領域が親水性を有する領域として取り残さ
れた。
【0041】加工後の表面をLFM(摩擦力顕微鏡)お
よびAFMを用いたフォースマッピング(付着力の分布
測定)で観察したところ、原盤のパターンが形成された
領域(1cm×1cm)に対応して、摩擦力および付着
力が極小を示す(表面が親水性であることを意味する)
20nm径の丸い部分が50nmピッチで規則的に配列
した像が得られた。この上にトリフェニルアミン誘導体
からなるアモルファス性色素分子を2nmの膜厚で製膜
し、120℃、2分のアニール処理を行うことにより、
親水性領域に選択的に色素分子が凝集した。こうして、
1cm×1cmの領域で、光・電荷による記録書き込み
が可能な色素分子のドットが50nmピッチで規則的に
配列した分離媒体の構造が得られた。
【0042】(実施例3)表面に記録層として誘電体材
料が形成された基板に対し、モールドの微細パターンの
凸部に対応して記録層の特定領域にのみ電圧を印加し、
その領域の誘電分極の向きを制御する例について説明す
る。これによって、特定の誘電特性を有する光磁気記録
材料などについて、記録ピッチに相当するパターン形成
が可能になる。
【0043】具体的には、図1の微細加工装置における
位置制御機構を利用して、導電性のモールドを、被加工
基板表面の誘電体材料からなる記録層に密着させ、電圧
制御系から電圧を印加し、モールドの凸部に対応して記
録層中に誘電分極の向きが制御された微細パターンを形
成する。誘電体材料からなる記録層としては、パターン
を安定に保持させるために、微粒子状のもの、アモルフ
ァス性を有するもの、または微細な領域でのみ結晶化を
進行させたナノ結晶構造を有するものが望ましい。この
方法で誘電体材料からなる記録層の表面に誘電分極のパ
ターンを形成した後、SMM(走査型マックスウェル応
力顕微鏡)により基板表面の電位分布を観測したとこ
ろ、1cm角の領域において、電位の高い(低い)領域
が50nmピッチで配列している走査像が得られた。
【0044】(実施例4)表面に記録層として磁性材料
が形成された基板に対し、モールドの磁化を交流コイル
などにより制御し、モールドの微細パターンの凸部に対
応して記録層の特定領域の磁化の向きを制御する例につ
いて説明する。これによって、磁気記録材料または光磁
気記録材料について、記録ピッチに相当するパターン形
成が可能になる。
【0045】図4に本実施例で用いた微細加工装置を示
す。図4の微細加工装置は原盤ホルダ12に交流コイル
14が設けられている以外は、図1の装置と同様の構成
を有する。
【0046】具体的には、図4の微細加工装置における
位置制御機構を利用して、磁性材料からなるモールド
を、被加工基板表面の磁性材料からなる記録層に密着さ
せ、コイル14に通電して、モールドの凸部に対応して
記録層中に磁化の向きが局所的に制御された微細パター
ンを形成する。磁性材料からなる記録層としては、パタ
ーンを安定に保持させるために、微粒子状のもの、アモ
ルファス性を有するもの、または微細な領域でのみ結晶
化を進行させたナノ結晶構造を有するものが望ましい。
この方法で磁性材料からなる記録層の表面に局所的な磁
化のパターンを形成した後、MFM(磁気力顕微鏡)に
より基板表面の磁化分布を観測したところ、1cm角の
領域において、磁気力の大きい(小さい)領域が50n
mピッチで配列している走査像が得られた。ここで、磁
気力の大小は、そのまま磁化の大小に対応する。
【0047】(実施例5)図5に本実施例で用いた微細
加工装置を示す。図5の微細加工装置は原盤11と被加
工基板21との相対的な位置合わせ(セルフアラインメ
ント)機構15が設けられている以外は、図1の装置と
同様の構成を有する。位置合わせ(セルフアラインメン
ト)の詳細は、上記した通りである。
【0048】図6に本実施例で用いた原盤の構造を示
す。図6(a)は平面図、図6(b)は断面図である。
この原盤11は金属(Ni)製であり、フォトリソグラ
フィーおよび異方性エッチングにより、底辺の1辺が
1.2μmのピラミッド状の凸部12aが2.4μmピ
ッチで規則的に配列したパターンが形成されている。
【0049】図6の原盤11を用い、実施例1と同様の
方法で、原盤11とPMMAレジストが形成された基板
21との間に適当な電圧を印加して、PMMAレジスト
表面の穴開け加工を行った。
【0050】本実施例では、1回の穴開け加工の後に、
さらにモールドを水平方向に40nmずつ平行移動し
て、合計60×60箇所にわたって同様の加工を繰り返
した。加工後の表面をAMFで観察したところ、1cm
×1cmの領域にわたって、約20nm径の丸い穴が4
0nm間隔で規則的に配列した構造が観察された。この
上にトリフェニルアミン誘導体からなるアモルファス性
色素分子を1.5nmの膜厚で製膜し、120℃、2分
のアニール処理を行うことにより、PMMAレジスト膜
の穴開け部分に選択的に色素分子を充填した。こうし
て、1cm×1cmの領域で、光・電荷による記録書き
込みが可能な色素分子のドットが40nmピッチで規則
的に配列した分離媒体の構造が得られた。
【0051】次に、図6と同様の構造を有する原盤を用
いて、実施例1と同様の手法で疎水化処理を施したSi
基板表面に陽極酸化による微細なSiO2パターン(親
水性領域のパターン)を形成した。この場合、導電性を
有するSiモールドのピラミッド部分の先端に、CVD
法によりカーボンナノチューブを選択的に成長させ、先
鋭化処理を行った原盤を用いている。TEM観察によ
り、パターン凸部先端の曲率半径は1nm以下と見積も
られた。微動アクチュエータの制御により、先鋭化され
た原盤の凸部をSi基板表面に密着させた後、1ms、
−10Vのパルス電圧を原盤側に印加し、凸型の微細パ
ターンに密着した部分のみに対して、局所的な陽極酸化
による加工を行った。この場合も、1回の加工の後に、
さらにモールドを水平方向に40nmずつ平行移動し
て、合計60×60箇所にわたって同様の加工を繰り返
した。
【0052】加工を行った後、表面をAFMで観察した
ところ、1cm×1cmの領域で、山状に盛り上がった
SiO2が40nmの間隔で規則的に配列した構造が観
察された。AMF観測により、この山状に盛り上がった
SiO2の径は10nm以下であると見積もられた。こ
の上にトリフェニルアミン誘導体からなるアモルファス
性色素分子を0.5nmの膜厚で製膜し、120℃、2
分のアニール処理を行うことにより、親水性のSiO2
領域に選択的に色素分子が凝集した。こうして、1cm
×1cmの領域で、光・電荷による記録書き込みが可能
な色素分子のドットが40nmピッチで規則的に配列し
た分離媒体の構造が得られた。
【0053】(実施例6)実施例5と同様のモールドを
用いて、実施例2に示した方法で疎水化能を有する有機
薄膜や金属微粒子により微細パターンの転写を行うこと
ができる。この場合、モールド表面に形成されたピラミ
ッド構造の凸部の先端を疎水化能を有する分子を含む溶
剤を浸すか、モールドの表面に疎水化能を有する分子を
コーティングすればよい。
【0054】図7に本実施例で用いた原盤の構造を示
す。図7(a)は平面図、図7(b)は断面図である。
この原盤11はSi基板にフォトリソグラフィーによる
微細加工を行い、底辺の1辺が1.2μmのピラミッド
状の凸部が2.4μmピッチで規則的に配列したパター
ンを形成した後、凸部の先端を開口したものである。こ
の「じょうご型」の開口部に、疎水化能を有する有機材
料または微粒子を充填し、モールドと被加工基板の相対
的な位置を制御しながら繰り返しパターン転写を行うこ
とにより、親水性領域・疎水性領域の微細パターンを効
率よく形成することができる。この際、必要に応じてモ
ールドの上面から材料を供給することにより、継続して
パターン形成を行うことができる。
【0055】この方法により、2.4μm×2.4μm
の領域にわたり30nmの線幅で50nmピッチのライ
ン・アンド・スペース構造を形成した。さらに、このラ
イン・アンド・スペース構造に直交して同様の構造を形
成した。こうして、1cm×1cmの領域に、約20n
m径の親水性領域が50nmピッチで取り残された規則
的な微細パターンが形成される。
【0056】加工後の表面をLFM(摩擦力顕微鏡)お
よびAFMを用いたフォースマッピング(付着力の分布
測定)で観察したところ、1cm×1cmの領域にわた
って、摩擦力および付着力が極小を示す(表面が親水性
であることを意味する)約20nm径の丸い部分が50
nmピッチで規則的に配列した像が得られた。この上に
トリフェニルアミン誘導体からなるアモルファス性色素
分子を2nmの膜厚で製膜し、120℃、2分のアニー
ル処理を行うことにより、親水性領域に選択的に色素分
子が凝集した。こうして、1cm×1cmの領域で、光
・電荷による記録書き込みが可能な色素分子のドットが
50nmピッチで規則的に配列した分離媒体の構造が得
られた。
【0057】(実施例7)図8に本実施例で用いた微細
加工装置の構成を示す。図8(a)は平面図、図8
(b)は断面図である。図8において、モールド61
は、図6に示したのと同様に、Siの異方性エッチング
により規則的に配列したピラミッド上の凸部を形成した
ものであり、約1cm角の大きさを有する。このモール
ド61は1.6×107(4000×4000)個の凸
部を有する。なお、図では省略しているが、モールドの
基板への密着性の確保および加工スピードの向上のため
に、モールド61はスライダーヘッド構造で支持されて
いる。モールド61の各辺はディスク状の被加工基板2
1の半径方向(または円周の接線方向)に対してやや角
度をずらして配置されている。被加工基板21はスピン
ドルモーター62により回転され、モールド61と基板
62との相対位置が制御される。被加工基板21は2.
5インチ径のSi基板であり、その表面にパターン転写
膜22としてPMMAレジストが塗布されている。
【0058】基板21に対し、スライダに搭載されたモ
ールド61をゆっくりと接近させ、密着させたところで
固定する。その後、実施例1で示したのと同様な手法に
より、モールドと基板との間に1ms、−10Vのパル
ス電圧を印加し、PMMAレジスト表面の穴開け加工を
行った。1回の加工を行った後、モールドと基板との間
の相対位置が50nm程度移動するようにスピンドルモ
ータ62を回転させ、再び同様の手法で穴開け加工を繰
り返した。この際、モールドと基板との間の高さ方向の
位置制御はスライダヘッドの支持によってのみ行い、相
対位置の移動は水平方向の順送り制御のみで行う。この
ような方法により、2.5インチ径の基板の全面に、ほ
ぼ一様に60nmピッチの穴開け加工を高速で行った。
この方法による基板前面の加工時間は約1時間であっ
た。これは、1箇所の穴を情報の1ビットに置き換える
と、毎秒16ギガビットもの高速で情報の書き込みを行
っていることに相当する。
【0059】加工後の表面をAMFで観察したところ、
Siディスクの全面にわたって約20nm径の丸い穴が
60nm間隔で規則的に配列した構造が観察された。こ
の上にトリフェニルアミン誘導体からなるアモルファス
性色素分子を2.5nmの膜厚で製膜し、120℃、2
分のアニール処理を行うことにより、PMMAレジスト
膜の穴開け部分に選択的に色素分子を充填した。こうし
て、Siディスクの全面にわたって、光・電荷による記
録書き込みが可能な色素分子のドットが60nmピッチ
で規則的に配列した分離媒体の構造が得られた。
【0060】次に、Siディスクの表面にレジスト膜を
塗布せずに、疎水化処理を施したSiディスク表面の陽
極酸化により、その全面に微細なSiO2パターン(親
水性領域のパターン)を形成した。この場合、より小さ
いパターンを形成するためには、さらに原盤の微細パタ
ーン凸部をエッチング、研磨処理、粒子線のビームなど
を用いた選択的成長により先鋭化させておくことが望ま
しい。原盤の凸部をSiディスク表面に密着させた後、
1ms、−10Vのパルス電圧を原盤側に印加し、凸型
の微細パターンに密着した部分のみに対して、局所的な
陽極酸化による加工を行った。
【0061】加工を行った後、表面をAFMで観察した
ところ、Siディスクの全面にわたって、山状に盛り上
がったSiO2が60nmの間隔で規則的に配列した構
造が観察された。この上にトリフェニルアミン誘導体か
らなるアモルファス性色素分子を2.5nmの膜厚で製
膜し、120℃、2分のアニール処理を行うことによ
り、親水性のSiO2領域に選択的に色素分子を凝集さ
せた。こうして、Siディスクの全面にわたって、光・
電荷による記録書き込みが可能な色素分子のドットが6
0nmピッチで規則的に配列した分離媒体の構造が得ら
れた。
【0062】本発明により、従来技術で明らかになっ
た、(1)減圧・加熱機構を要する、(2)原盤の加工
精度によるパターン寸法の制限および位置合わせ手段の
不備による再加工の制限、(3)原盤の加工時間・コス
ト、などの問題が解決され、実用的なサイズ(1mm角
以上)の基板全面にわたって、均一でサイズ・ピッチ・
方位が完全に揃った、穴開け・レジスト露光によるパタ
ーン転写・局所的な電気・磁気的性質および物質移動に
よる薄膜形成を反映した100nm以下(20〜50n
mが可能)ピッチの微細パターンを高スループット・低
コストの条件で形成することが可能となる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明の微細加工装
置を用いれば、微細な凸型パターンを有する原盤と被加
工基板またはパターン転写膜の間で局所的なエネルギー
移動または物質移動を誘起することにより、従来の機械
的なプレス機構を有するインプリント技術と比較して、
より簡単な構成により100nm以下の微細構造パター
ンの転写が可能になる。この際、パターン凸部と基板と
の間で、電流・電子線照射、被加工基板表面の局所的な
陽極酸化など、基板の種類や加工方法に応じた様々な加
工原理を適用できる。したがって、1mm角以上の加工
面積で加工寸法100nm以下の微細パターンの一括加
工を実現し、高スループット・低コストの加工技術を提
供できる。また、この技術を用いることにより、1Tb
it/inch2以上の記録密度を有する記録媒体構造
を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の微細加工装置の構成を示す図。
【図2】実施例1で用いた原盤の平面図および断面図。
【図3】実施例2で用いた原盤の平面図および断面図。
【図4】実施例4の微細加工装置の構成を示す図。
【図5】実施例5の微細加工装置の構成を示す図。
【図6】実施例5で用いた原盤の平面図および断面図。
【図7】実施例6で用いた原盤の平面図および断面図。
【図8】実施例7の微細加工装置の構成を示す図。
【符号の説明】
11…原盤 12…微細パターン 13…原盤ホルダ 14…交流コイル 15…位置合わせ機構 21…被加工基板 22…パターン転写膜 31…基板ホルダ 32…微動アクチュエータ 33…粗動アクチュエータ 41…電圧制御系 42…アクチュエータ制御系 51…有機薄膜 61…原盤 62…スピンドルモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 37/30 H01J 37/30 Z (72)発明者 内藤 勝之 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 Fターム(参考) 5C034 AA01 AA02 AA07 AB04 5D029 JA04 JB21 JB50 5D121 AA02 DD01 DD11 GG02 GG30

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微細パターンが形成された原盤および被
    加工基板を保持する手段と、前記原盤と前記被加工基板
    との間でエネルギー移動または物質移動を誘起させる手
    段と、前記原盤と前記被加工基板との相対位置を制御す
    る手段とを具備し、前記原盤から前記被加工基板へ微細
    パターンを転写することを特徴とする微細加工装置。
  2. 【請求項2】 前記原盤と前記被加工基板との間でのエ
    ネルギー移動または物質移動によるパターンの転写が、
    パターン凸部から基板への電流もしくは電子線の照射、
    パターン凸部と基板間での電圧もしくは磁場の印加、パ
    ターン凸部と基板表面の接触部付近での局所的な化学反
    応、またはパターン凸部から基板表面への機能性薄膜も
    しくは微粒子の移動によりなされることを特徴とする請
    求項1記載の微細加工装置。
  3. 【請求項3】 前記原盤に形成された微細パターンの凸
    部が、化学的・機械的エッチング、研磨処理、または物
    質の選択的な堆積により先鋭化されていることを特徴と
    する請求項1または2記載の微細加工装置。
  4. 【請求項4】 前記原盤が、異方性エッチングにより先
    鋭化された凸部を有する微細パターンが形成されたSi
    からなることを特徴とする請求項1または2記載の微細
    加工装置。
  5. 【請求項5】 前記原盤と前記被加工基板との相対位置
    を制御する手段が、1つの被加工基板に対して1つの原
    盤を平行移動もしくは回転させるか、または1つの被加
    工基板に対して異なる微細パターンを有する複数の原盤
    を交換する手段であることを特徴とする請求項1ないし
    4いずれか1項記載の微細加工装置。
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